JPH11354158A - リチウム二次電池およびその製造方法 - Google Patents

リチウム二次電池およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11354158A
JPH11354158A JP10174048A JP17404898A JPH11354158A JP H11354158 A JPH11354158 A JP H11354158A JP 10174048 A JP10174048 A JP 10174048A JP 17404898 A JP17404898 A JP 17404898A JP H11354158 A JPH11354158 A JP H11354158A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte
polymer
active material
positive electrode
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10174048A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwao Soga
巌 曽我
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP10174048A priority Critical patent/JPH11354158A/ja
Publication of JPH11354158A publication Critical patent/JPH11354158A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】液漏れ等の問題を抑制したゲル電解質を使用し
たリチウム二次電池であって、高電位かつ高エネルギー
密度であり、しかも、容量およびサイクル特性に優れた
リチウム二次電池を提供する。 【解決手段】正極と負極とが電解質層を介して積層され
てケースに収納され、正極および/または負極は、集電
体上に設けられたリチウムイオンの吸蔵放出可能な活物
質含有層と当該層内に形成されるイオン移動相とから構
成され、当該イオン移動相と上記の電解質層とがゲル状
電解質で構成されて成るリチウム二次電池において、正
極および負極が電解質ゲル化ポリマーの他に、電解液中
の溶媒の溶解度パラメータに対し0.2(cal/cc)0.5
以上異なる溶解度パラメータを持つ骨格ポリマーを含有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
に関し、詳しくは、電解液に代えてゲル状電解質を使用
したリチウム二次電池であって、容量やサイクル等の電
池特性に優れたリチウム二次電池およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型VTR装置、オーデ
ィオ機器、携帯型コンピュータ、携帯電話など様々な機
器の小型化かつ軽量化が進んでおり、これら機器の電源
としての電池に対する高性能化要請が高まっている。特
に、機器本体の小型化に対応するため、電池の小型化と
容量の同時確保、すなわち、高エネルギー密度化が要求
され、特に、充電により繰り返し使用できる二次電池に
対する期待は高い。斯かる状況下、リチウム二次電池
は、高エネルギー密度の実現が可能であり、更に、高電
圧であることから、その開発は盛んに行われている。
【0003】リチウム二次電池は、リチウムイオンの吸
蔵放出可能な正極および負極と、主としてリチウム塩と
非水系溶媒から成る非水系電解液によって構成される。
【0004】非水系電解液を使用する理由は、リチウム
が従来型電池の電解液の主成分である水に対し、安定に
存在し得ない程の高い反応性を有するからである。その
ため、リチウム電池などの高電圧系電池の電解液には、
それに含ませる溶媒として非水系溶媒が使用されてい
た。
【0005】ところが、非水系溶媒の多くは、有機化合
物液体であるため、可燃性と臭気を有することが多く、
従って、非水系電解液を使用した電池は、漏液や発火の
危険を有している。そこで、近年では、安全性を向上さ
せるため、例えばポリマーに非水系電解液を含有させて
ゲル状電解質に置き換えた電池の開発が行われている。
【0006】ゲル状電解質の場合、イオン伝導度などの
特性の多くは電解液の性能を保持しながら、流動性が極
めて低下して形状維持性がある。また、揮発速度も抑制
される。従って、漏液や発火の危険を低減できる。特
に、リチウム金属を使用した二次電池においては、従来
の電解液を使用した際に生ずるリチウムのデンドライト
析出による内部短絡に起因する発熱や発火が問題となっ
ているが、ゲル状電解質ではデンドライト析出が抑制さ
れるとの報告があり、ゲル状電解質を使用したリチウム
二次電池の実用化が望まれている。
【0007】更に、上記の様な、ポリマー中に電解液が
含有されたゲル状電解質は、正極と負極を隔てる電解質
層部に使用した場合、従来のリチウム二次電池と異な
り、セパレータを使用せずとも電池としての動作が可能
である。従って、ゲル状電解質を使用するならば、セパ
レーターを省略し、ゲル状電解質層を挟んで正極と負極
と接合させることによって電池を完成することが出来
る。斯かる電池は、液系の電池に比し、軽量であり、し
かも、構造を簡略に出来るという利点がある。
【0008】一般的に、ゲル状電解質から成るリチウム
二次電池は、アルミニウム板や銅板の様な集電体上に、
正極活物質または負極活物質、電解液、導電材料、ゲル
形成用ポリマー等を含有する混合物(電極用塗料)を塗
布して正極と負極とを形成し、これらの間にゲル状電解
質から成る電解質層を挟み、正極、電解質層、負極の積
層構造を形成して構成される。具体的には次の様な方法
が知られている。
【0009】例えば、米国特許第5453335号明細
書に記載の方法においては、集電体上に、活物質、重合
性モノマー、電解液の混合物(電極用塗料)を塗布し、
その後、モノマーの重合により電解液をゲル状電解質と
なして正極と負極とを形成し、そして、当該正極および
負極上に、重合性モノマー、電解液の混合物を塗布し、
その後、モノマーの重合によりゲル状電解質層を形成し
ている。
【0010】また、米国特許第5609974号明細書
に記載の方法においては、集電体上に、活物質、高分
子、電解液の高温混練物質(電極用塗料)を塗布して冷
却することにより、高分子−電解液をゲル状電解質とす
る様な方法で電極を作成する。そして、電極上のゲル状
電解質の作成は、上記の米国特許明細書に記載の方法を
使用するか、または、重合性モノマー、電解液の混合液
から別途に作成した電解質膜を積層する方法を使用す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の様な
ゲル状電解質を使用した正極および負極には、性能上幾
つかの問題がある。
【0012】(1)最初にゲル状電解質の機械的弱さに
起因する問題である。リチウム二次電池では、充放電過
程において、正極および負極の活物質がリチウムイオン
の吸蔵放出に伴い膨張収縮を起こす。特にグラファイト
の様な炭素系負極活物質は、充放電過程におけるリチウ
ムイオンの吸蔵放出に際し、層間距離にして約10%の
膨張収縮を繰り返す。従って、電極を構成するバインダ
ーは、この様な変化によっても崩壊せずに塗膜構造を維
持できるものでなければならない。
【0013】上記の米国特許などで例示された様な電池
においては、ゲル状電解質に含まれるポリマーが上記の
バインダーの役割を果たしているが、ゲル状電解質を構
成するポリマーの機械的強度は十分ではない。その理由
は、(1)モノマーの重合によってゲル状電解質を構成
する方法では不十分な重合に起因する低分子量成分の存
在が、(2)高分子−電解液を冷却することによりゲル
状電解質を構成する方法では相互に化学結合していない
高分子間の結合の弱さが、機械的強度の低下の主因であ
ると推測される。そのため、ゲル状電解質を構成するポ
リマーが、電極における活物質の膨張収縮に耐えられな
いため、ゲル状電解質を含む正極および負極構造の破壊
が起こり易く、その結果、イオン伝導や電子伝導の劣化
が生じ、容量が低く且つサイクル特性が悪いという問題
を生じる。また、電極の機械的強度が弱いといった問題
は、自動車などの振動を有する環境下で使用された場
合、電極が壊れるという問題を生じ易い。
【0014】(2)また、ゲル状ポリマー電解質中のポ
リマーをバインダーとして機能させる電極は、強度的に
弱いため、集電体上に形成後の、巻き取り、電解質層の
形成、裁断、積層などの工程において、活物質の脱離や
塗膜の剥離などの問題が生じ易く、その結果、収率が低
下すると共に製造ラインが汚染され易い。更に、モノマ
ーの重合によってゲル状電解質を構成する電池では、塗
布前の電極用塗料が略そのまま正極および負極の組成と
なるが、電極用塗料の粘度が高いため、塗布が著しく困
難である。高分子−電解液の冷却によりゲル状電解質を
構成する電池では、高温での分散および塗布処理が必要
があるため、それに相応した設備が必要である。更に、
容量増加を図って電極用塗料中の活物質の比率を高くす
る場合は、粘度が上昇し、分散および塗布処理が困難と
なる。また、上記の何れの系においても、混練段階より
電解液を含むため、厳密な水分管理が最初から必要にな
る。
【0015】本発明は、上記実状に鑑みなされたもので
あり、その目的は、液漏れ等の問題を抑制したゲル電解
質を使用したリチウム二次電池であって、高電位かつ高
エネルギー密度であり、しかも、容量およびサイクル特
性に優れたリチウム二次電池およびその製造方法を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討し
た結果、正極および負極の構成に2種類以上のポリマー
を使用し、電極中においてポリマーに必要とされる役割
を分化させて夫々のポリマーに機能を発現させるなら
ば、正極および負極の機械的強度が向上し、正極および
負極の劣化の少なく、容量が高くサイクル特性に優れた
リチウム二次電池を得られるとの知見を得た。
【0017】本発明は、上記の知見に基づき完成された
ものであり、その第1の要旨は、正極と負極とが電解質
層を介して積層されてケースに収納され、正極および/
または負極は、集電体上に設けられたリチウムイオンの
吸蔵放出可能な活物質含有層と当該層内に形成されるイ
オン移動相とから構成され、当該イオン移動相と上記の
電解質層とがゲル状電解質で構成されて成るリチウム二
次電池において、正極および負極が電解質のゲル化ポリ
マーの他に、電解液中の溶媒の溶解度パラメータに対し
0.2(cal/cc)0.5以上異なる溶解度パラメータを持
つ骨格ポリマーを含有していることを特徴とするリチウ
ム二次電池に存する。
【0018】そして、本発明の第2の要旨は、電解液中
の溶媒の溶解度パラメータに対し0.2(cal/cc)0.5
以上異なる溶解度パラメータを持つ骨格ポリマーによ
り、正極および負極の各活物質を、空隙を有する活物質
層として集電体上に形成する工程と、活物質層表面にゲ
ル状電解質形成用の電解液を塗布して空隙中に含浸させ
る工程と、正極および負極中のイオン移動相としてのゲ
ル状電解質を形成する工程とを順次に包含して成ること
を特徴とするリチウム二次電池の製造方法に存する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、説明の便宜上、本発明のリチウム二次電池の製造
方法について説明する。
【0020】本発明の製造方法で得られるリチウム二次
電池は、ゲル状電解質を使用したリチウム二次電池であ
る。そして、その基本的構成は、従来公知の電池と同様
であり、正極と負極とが電解質層を介して積層されてケ
ースに収納され、正極および/または負極は、集電体上
に設けられたリチウムイオンの吸蔵放出可能な活物質含
有層と当該層内に形成されるイオン移動相とから構成さ
れ、当該イオン移動相と上記の電解質層とがゲル状電解
質で構成される。そして、上記の何れか一方の電極(通
常は負極)は、リチウム箔などの金属自体で構成するこ
とも出来る。
【0021】本発明の製造方法においては、電解液中の
溶媒の溶解度パラメータに対し0.2(cal/cc)0.5
上異なるSpを持つ骨格ポリマーにより、正極および負
極の各活物質を、空隙を有する活物質層として集電体上
に形成する工程を包含する。なお、以下においては、溶
解度パラメータをSpと略記し、その単位の記載を省略
する、
【0022】上記のSpとは、分子間の相互作用を定量
的に表した値であり、ポリマー及び溶媒の双方に対して
値が求められる。具体的内容は、J.D.Crowley, J. Pain
t Technol., 38, 269(1966); 39, 19(1967), C.M.Hanse
n, J.Paint Technol.,39, 104(1967); 39, 505(1967);
39, 511(1967)等に記されている。Spが近いポリマー
と溶媒の組み合わせは良好な溶解性を示し、Spが離れ
た組み合わせでは殆ど溶解しない。各溶媒およびポリマ
ーについてのSp値は、例えば、「高分子データハンド
ブック」(高分子学会編、培風館、1986年」、A.F.M.Ba
rton, Handbookof Solubility Parameters and Other C
ohesion Parameters, CRC Press,Inc,Boca Raton, Fl
a.,1983、等に解説と共に掲載されている。
【0023】集電体としては、通常、アルミ箔や銅箔な
どの金属箔が使用され、その厚さは適宜選択されるが、
通常1〜50μm 好ましくは1〜30μmである。集
電体の厚さが薄過ぎる場合は、機械的強度が弱くなり、
生産上問題になり、厚過ぎる場合は、電池全体としての
容量が低下する。集電体は、活物質含有層の接着強度を
高めるため、予め粗面化処理して使用するのが好まし
い。粗面化方法としては、機械的研磨法、電解研磨法、
化学研磨法などが挙げられる。機械的研磨法において
は、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、砥石、エメリバ
フ、鋼線などを備えたワイヤーブラシ等が使用される。
また、活物質含有層の接着強度や導電性を高めるため
に、集電体表面に中間層を形成してもよい。
【0024】リチウムイオンの吸蔵放出可能な正極活物
質は、無機化合物と有機化合物とに大別される。
【0025】無機化合物から成る正極活物質としては、
遷移金属酸化物、リチウムと遷移金属との複合酸化物、
遷移金属硫化物などが挙げられる。上記の遷移金属とし
ては、Fe、Co、Ni、Mn等が使用される。正極活
物質に使用される無機化合物の具体例としては、Mn
O、V25、V613、TiO2等の遷移金属酸化物、ニ
ッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リ
チウム等のリチウムと遷移金属との複合酸化物、TiS
2、FeS、MoS2等の遷移金属硫化物が挙げられる。
これらの化合物は、その特性を向上させるため、部分的
に元素置換したものであってもよい。
【0026】有機化合物から成る正極活物質としては、
例えば、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセン、ジ
スルフィド系化合物、ポリスルフィド系化合物、N―フ
ルオロピリジニウム塩などが挙げられる。
【0027】正極活物質は、上記の無機化合物と有機化
合物の混合物であってもよい。正極活物質の粒径は、電
池の他の構成要件との兼ね合いで適宜選択されるが、レ
−ト特性、サイクル特性などの電池特性の向上の観点か
ら、通常1〜30μm、好ましくは1〜10μmとされ
る。
【0028】リチウムイオンの吸蔵放出可能な負極活物
質としては、グラファイトやコークス等の炭素系活物質
が挙げられる。斯かる炭素系活物質は、金属、金属塩、
酸化物などとの混合体や被覆体の形態で利用することも
出来る。また、負極活物質としては、ケイ素、錫、亜
鉛、マンガン、鉄、ニッケル等の酸化物や硫酸塩、金属
リチウム、Li−Al、Li−Bi−Cd,Li−Sn
−Cd等のリチウム合金、リチウム遷移金属窒化物、シ
リコン等も使用できる。負極活物質の粒径は、電池の他
の構成要件との兼ね合いで適宜選択されるが、初期効
率、レ−ト特性、サイクル特性などの電池特性の向上の
観点から、通常1〜50μm、好ましくは15〜30μ
mとされる。
【0029】電解液のSpに対し0.2以上異なるSp
を持つ骨格ポリマーは、後述する正極および負極の電解
質のゲル化ポリマーと対比して言えば、電極の骨格ポリ
マーとして機能する。すなわち、電極中において、活物
質は、電解液中で固体状態で存在する上記の骨格ポリマ
ーによって固定され保持される。骨格ポリマーが電解液
中で固体状態で存在するとは、使用される電解液に不溶
であるか、たかだか膨潤するだけであることを意味す
る。このことは、骨格ポリマーのSpが使用される電解
液のSpに対し0.2以上異なることによって実現され
る。
【0030】高分子の特性上、電解液とポリマーの溶解
度の差が上記の値未満であっても、ポリマーの溶解が直
ちに起こる訳ではない。しかしながら、本発明において
は、ゲル化ポリマーを使用する過程で電解液の存在下で
加温されることもある。そこで、確実に強固な活物質保
持骨格を形成するために、骨格ポリマーと電解液とのS
pの差は0.2以上と規定されている。
【0031】上記の骨格ポリマーの種類は、使用される
電解液によって異なるが、リチウムイオン電池に一般的
に使用される極性の高い溶媒に対しては以下の様なポリ
マーが挙げられる。すなわち、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリ−1,1−ジメチルエチレン等のアルカン
系ポリマー、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の不飽
和系ポリマー、ポリスチレン、ポリメチルスチレン等の
環を有するポリマー、ポリメタクリル酸メチル、ポリメ
タクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアク
リル酸メチル、ポリアクリル酸エチル等のアクリル誘導
体系ポリマー、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン含有ポ
リマー、ポリアニリン等の導電性ポリマー等が使用でき
る。また、上記のポリマー混合物、変成体、誘導体、ラ
ンダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブ
ロック共重合体などであってもよい。
【0032】上記のポリマーの分子量は、通常1000
0〜3000000、好ましくは100000〜100
0000とされる。分子量が低過ぎる場合は、強度が低
下して活物質を強固に保持するという本来の目的を果た
せなくなり、高過ぎる場合は、粘度が高くなり電極の形
成が困難になることがある。骨格ポリマーとして、Sp
の差が0.2に近いをポリマーを使用する場合は、分子
量を高くすることが機械的強度の確保の点から好まし
い。
【0033】特に、使用される電解液が炭酸エチレン又
は炭酸プロピレンを含有している場合は、骨格ポリマー
として、下記の式C及び/又は式Dの繰り返し単位から
成るポリマーを使用するのが好ましい。その理由は次の
通りである。
【0034】すなわち、本発明においては、ゲル化ポリ
マーと電解液が加温された状態になる場合があるため、
使用される電解液としては、沸点の高い炭酸エチレン又
は炭酸プロピレンを含有している電解液が製造上の安全
性および管理の点から効果的である。そして、極性を有
し且つ比較的高いSpを持つ電解液に対し、以下の組成
の骨格ポリマーは、その溶解度を低く抑えることが出
来、骨格維持の観点から効果が高い。
【0035】
【化3】C:−(CH2−CR56)− D:−(CH2−CR5=CH2−CH2)− (ただし、R5は、−H、−F、−Cl又は−CH3基、
6は、−H、−F、−Cl、−C65基を表す。)
【0036】上記の骨格ポリマーは、その前駆体モノマ
ーを集電体上で重合して高分子化させて形成してもよい
し、最初から高分子であってもよい。前者の場合は、電
極用塗料の調製段階での粘度が低くなり、分散および塗
布が容易になる。後者の場合は強度が高くなり特に好ま
しい。
【0037】電極中には、必要に応じ、導電材料、補強
材などの各種の機能を発現する添加剤を含有させること
が出来る。導電材料としては、活物質に適量混合して導
電性を付与できるものであれば特に制限されないが、通
常、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛など
の炭素粉末、各種金属のファイバーや箔などが挙げられ
る。また、電池の安定性や寿命を高めるため、トリフル
オロプロピレンカーボネート、ビニリデンカーボネー
ト、カテコールカーボネート、1,6−Dioxasp
iro[4,4]nonane−2,7−dione、
12−クラウン−4−エーテル等が使用できる。更に、
補強材として、各種の無機および有機の球状、板状、棒
状、繊維状などのフィラーが使用できる。
【0038】空隙を有する活物質層の形成は、例えば、
活物質と骨格ポリマー(又はその前駆体モノマー)を含
有する電極用塗料を集電体上に塗布して乾燥することに
より好適に行うことが出来る。この場合、活物質100
重量部に対するバインダーとしての骨格ポリマーの配合
量は、通常0.1〜30重量部、好ましくは1〜20重
量部とされる。骨格ポリマーの量が少な過ぎる場合は、
強固な活物質層が形成されず、活物質層が活物質を固持
するという本発明の目的が達成されないことがある。骨
格ポリマーの量が多過ぎる場合は、活物質層中の空隙量
が低下し、イオン伝導度が低下する恐れがある。
【0039】電極用塗料の調製に必要に応じて使用する
溶剤の種類は、活物質に対して不活性であり且つ骨格ポ
リマーを溶解し得る限り特に制限されず、無機または有
機の何れの溶剤であってもよい。好適な溶剤の一例とし
ては、N−メチルピロリドンが挙げられる。特に、骨格
ポリマーのSpに近いSpを持つ溶剤を使用することが
好ましい。溶剤は電解液が導入される前に除去されるた
め、電池内に存在すると問題のある溶剤でも使用でき
る。電極用塗料の調製には、ボールミル、サンドミル、
二軸混練機などが使用される。
【0040】また、空隙を有する活物質層は、活物質と
骨格ポリマーとの混合物を加熱により軟化させた状態で
集電体上に圧着または吹き付ける方法によっても形成す
ることが出来る。この場合も活物質100重量部に対す
るバインダーの配合量は上記の範囲とされる。更に、集
電体上に活物質のみを焼き付ける方法も採用することが
出来る。
【0041】上記の空隙を有する活物質層の形成におい
ては、塗膜にカレンダー工程を加えることにより活物質
の充填量を高めることも可能である。圧密の度合いは、
活物質の充填量と空隙を埋めるゲル状電解質部分のイオ
ン伝導度とのバランスで決定される。
【0042】更に、本発明の製造方法においては、活物
質層表面にゲル状電解質形成用の電解液を塗布して空隙
中に含浸させる工程と、正極および負極中のイオン移動
相としてのゲル状電解質を形成する工程を包含する。
【0043】上記のゲル状電解質とは、主として電解液
とゲル化ポリマーから成り、電解液が高分子のネットワ
ーク中に保持され、全体としての流動性が著しく低下し
た物質である。斯かるゲル状電解質の場合、イオン伝導
性などの特性は通常の電解液に近い特性を示すが、流動
性や揮発性などは著しく抑制されて安全性が高められ
る。
【0044】上記の電解液は、主として、リチウム塩と
溶媒から成る。溶媒の種類は、特に制限されないが、比
較的高誘電率の溶媒が好適に使用される。溶媒の具体例
としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネ
ート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の
非環状カーボネート類、テトラヒドロフラン、2−メチ
ルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のグライム
類、γ−ブチルラクトン等のラクトン類、スルフォラン
等の硫黄化合物、アセトニトリル等のニトリル類などが
挙げられる。これらは、混合液として使用することも出
来る。また、これらの分子中の水素原子の一部をハロゲ
ン等で置換した化合物も使用できる。
【0045】上記の中では、エチレンカーボネート、プ
ロピレンカーボネート等の環状カーボネート類、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチル
カーボネート等の非環状カーボネート類から選ばれた1
種または2種以上の混合液が好適である。特に、骨格ポ
リマーを容易に溶解しない電解液を選択して使用するが
好ましい。電解質液中のリチウム塩の濃度は、通常0.
5〜2.5mol/Lとされる。
【0046】電解液には、電池の安定性、性能、寿命を
高めるため、例えば、トリフルオロプロピレンカーボネ
ート、ビニリデンカーボネート、カテコールカーボネー
ト、1,6−Dioxaspiro[4,4]nona
ne−2,7−dione、12−クラウン−4−エー
テル等の添加剤を加えてもよい。
【0047】上記のリチウム塩には、正極活物質および
負極活物質に対して安定であって、リチウムイオンが正
極活物質または負極活物質と電気化学反応を行うために
移動し得る非水物質であれば何れの物質でも使用するこ
とが出来る。リチウム塩の具体例としては、LiP
6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiCl
4、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、L
iHF2、LiSCN、LiSO3CF2等が挙げられ
る。これらの中ではLiPF6又はLiClO4が好適で
ある。
【0048】正極および負極中のイオン移動相としての
ゲル状電解質の形成工程には、(1)冷却によってゲル
化可能なポリマーが含有された電解液を活物質層の空隙
に加温状態で含浸させて常温までポリマーを冷却する方
法、(2)ゲル化ポリマーの前駆体モノマーが含有され
た電解液を活物質層の空隙に含浸させてモノマーを重合
させる方法が好適に使用される。
【0049】ポリマーの種類は、電解液に対してゲルを
形成し且つ電池材料として安定である限り、特に制限さ
れない。しかしながら、リチウム電池に使用される電解
液が極性を有するため、ある程度の極性を有するポリマ
ーが好ましい。ポリマーの分子量は、通常10000〜
5000000、好ましくは100000〜10000
00の範囲とされる。分子量が低過ぎる場合はゲルの形
成が困難であり、分子量が高過ぎる場合は粘度が高過ぎ
て取り扱いが困難となる。
【0050】上記(1)の方法においては、通常、活物
質層表面に電解液を塗付して適度の時間放置するだけで
十分であるが、活物質層の空隙に電解液が含浸する速度
を高めるため、圧入や真空含浸などの操作を行ってもよ
い。ゲル状電解質は、活物質層内の空隙を完全に充填し
て形成されることが好ましいが、ある程度の空隙が残留
しても電池特性に大きな支障はない。電池特性が低下す
る程の空隙が生じる場合は、上述の様な含浸速度を高め
る方法を採用するのが好ましい。これに対し、上記
(2)の方法は、電解液の粘度が低いため、活物質層の
空隙中に電解液を含浸させるのが容易である。活物質層
の厚さは通常1mm以下であるため、電解液の含浸は速
やかに完了する。また、何れの方法による場合も塗膜に
カレンダー処理を加えることにより、塗膜を圧密し活物
質の充填量を高めることが出来る。
【0051】上記(1)の方法で使用されるゲル化ポリ
マーの具体例としては、ポリビニルピリジン、ポリ−N
−ビニルピロリドン等の環を有するポリマー、ポリメタ
クリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタク
リル酸ブチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸
エチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク
リルアミド等のアクリル誘導体系ポリマー、ポリフッ化
ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂、ポリ
アクリロニトリル、ポリビニリデンシアニド等のCN基
含有ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール
等のポリビニルアルコール系ポリマー、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン含有ポリマーが挙
げられる。また、上記のポリマー等の混合物、変成体、
誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共
重合体、ブロック共重合体なども使用できる。
【0052】ゲル化ポリマーとして、電池特性の観点か
ら、下記の式A及び/又は式Bの繰り返し単位から成る
ポリマーを使用するのが好ましい。その理由は次の通り
である。
【0053】以下の組成の高分子は、リチウムイオン電
池に使用される有機電解液に対して特に親和性が高い。
特に、最初からポリマー化されているため、電解液に対
する濃度および分子量を適当に選ぶことにより、良好な
高分子ゲル状電解質を形成する。高分子ゲル状電解質と
は、高温で溶液状態となり、所定の温度以下では流動性
を失い室温ではゲルとなる物質である。モノマーから反
応により高分子を重合することにより形成したゲルと比
較し、低分子量成分が少なく安定なゲルが得られる。ま
た、電解液に対して低い高分子分率からゲル化するた
め、電解質の割合が高く出来、イオン伝導度が高めら
れ、レート特性などの電池特性を向上させることが出来
る。
【0054】
【化4】A:−(CHR1−CR23)− B:−(CH2−CHR2−O−)− (ただし、R1は、−H又は−CN基、R2は、−H、−
CN基または−CH3基、R3は、−CN基、−COOL
i基または−COOCH3基を表す。)
【0055】上記の繰り返し単位の組み合わせは、単
独、交互、ランダム、ブロック等の如何なる形式であっ
ても構わない。繰り返し単位の結合数は100〜100
0000の範囲が好ましい。結合数が100未満の場合
はゲルの形成が不十分になり、1000000を超える
場合は粘度上昇が激しく調製に困難を来す。
【0056】上記(2)の方法において、モノマーの重
合により生成させる好適なポリマーとしては、例えば、
ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネイト、ポリイ
ミド等の重縮合によって生成される高分子、ポリウレタ
ン、ポリウレア等の重付加によって生成される高分子、
ポリメタクリル酸メチル等のアクリル誘導体系ポリマ
ー、ポリ酢酸ビニルやポリ塩化ビニル等のポリビニル系
ポリマー等の付加重合で生成される高分子などが挙げら
れるが、重合の制御が容易で且つ重合時に副生成物が発
生しない付加重合により生成される高分子が好適であ
る。特に、反応性不飽和基含有モノマーの付加重合によ
り生成される高分子は、その生産性にも優れる。
【0057】そして、上記(2)の方法において使用さ
れる反応性不飽和基含有モノマーとしては、アクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、エトキ
シエチルアクリレート、メトキシエチルアクリレート、
エトキシエトキシエチルアクリレート、ポリエチレング
リコールモノアクリレート、エトキシエチルメタクリレ
ート、メトキシエチルメタクリレート、エトキシエトキ
シエチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノ
メタクリレート、N、Nジエチルアミノエチルアクリレ
ート、N、Nジメチルアミノエチルアクリレート、グリ
シジルアクリレート、アリルアクリレート、アクリロニ
トリル、N−ビニルピロリドン、ジエチレングリコール
ジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコー
ルジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタク
リレート、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート等が挙げ
られる。
【0058】上記のモノマーの重合方法としては、熱、
紫外線、電子線などによる方法が挙げられるが、生産性
の観点から紫外線による方法が好ましい。この場合、反
応を効果的に進行させるため、電解液に紫外線に反応す
る重合開始剤を配合することも出来る。紫外線重合開始
剤としては、ベンゾイン、ベンジル、アセトフェノン、
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ビアセチル、ベンゾ
イルパーオキザイド等が挙げられる。
【0059】熱重合の場合は、熱重合開始剤の種類およ
び量、モノマーの種類および量、モノマー中の反応基数
などを変えることにより、ゲルの構造制御が出来、イオ
ン伝導度などを向上させることが出来る。更に、全体の
反応が一様に進むため均一なゲルが形成される。熱重合
においては、反応制御のため、重合開始剤を使用するこ
とが出来る。熱重合開始剤としては、1,1−ジ(ター
シャルブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン、2,2−ビス−[4,4−ジ(ターシャ
ルブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン]、1,
1−ジ(ターシャルブチルパーオキシ)−シクロヘキサ
ン、ターシャリブチルパーオキシ−3,5,5−トリメ
チルヘキサノネート、ターシャリブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノネート、ジベンゾイルパーオキサイド
等が挙げられる。
【0060】ゲル状電解質中の高分子の比率は、通常
0.1〜80重量%、好ましくは1〜50重量%であ
る。高分子の比率が低過ぎる場合は電解質液の保持が困
難となって液漏れが発生し、高過ぎる場合はイオン伝導
度が低下して電池特性が低下する。溶媒に対するポリマ
ーの割合は、分子量に応じて適宜選択されるが、通常
0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%とされ
る。ポリマーの割合が少な過ぎる場合は、ゲルの形成が
困難となり電解液の保持性が低下して流動および液漏れ
の問題が生じる傾向がある。ポリマーの割合が多過ぎる
場合は、粘度が高くなり過ぎて取り扱いが困難となり、
また、電解液の濃度低下によりイオン伝導度が低下して
レート特性などの電池特性が低下する傾向にある。
【0061】正極と負極との間に配置される電解質層を
構成するゲル状電解質には、前記の電極の構成に使用さ
れるゲル状電解質と同様の材料を使用することが出来
る。そして、この電解質層ゲルは、別途に形成して正極
および負極と積層してもよいし、正極および負極上に直
接形成してもよい。この際、電解質層に補強材などを併
用してもよい。
【0062】次に、本発明のリチウム二次電池について
説明する。本発明のリチウム二次電池の最大の特徴は、
上記の様に、正極および負極が電解質のゲル化ポリマー
の他に、電解液のSpに対し0.2以上異なるSpを持
つ骨格ポリマーを含有している点にある。斯かる本発明
のリチウム二次電池においては、活物質が骨格ポリマー
によって固持されるため、ゲル状電解質は電解液の保持
とイオン伝導性を提供すればよい。
【0063】本発明のリチウム二次電池は、好ましく
は、正極と電解質層と負極が平板的に積層され且つ形状
可変性のケースに収納される。ここで、形状可変性のケ
ースとは、柔軟性、屈曲性、可撓性などを有するケース
を意味し、その材質としては、プラスチック、高分子フ
ィルム、金属フィルム、ゴム、薄い金属板などが挙げら
れる。ケースの具体例としては、ビニール袋の様な高分
子フィルムから成る袋、高分子フィルムから成る真空包
装用袋もしくは真空パック、金属箔と高分子フィルムの
ラミネート素材から成る真空包装用袋もしくは真空パッ
ク、プラスチックで形成された缶、または、プラスチッ
ク板で挟んで周囲を溶着、接着、はめ込み等で固定した
ケース等が挙げられる。
【0064】上記の中では、気密性および形状可変性の
点で高分子フィルムから成る真空包装用袋もしくは真空
パック、または、金属箔と高分子フィルムのラミネート
素材から成る真空包装用袋もしくは真空パックが好まし
い。これらのケースは、金属缶の様な重量や剛性がな
く、柔軟性、屈曲性、可撓性であるため、電池の収納後
に曲げたり出来る形状自由性があると共に軽量化が図れ
るという利点を有する。本発明のリチウム二次電池は、
円筒型、箱形、ペーパー型、カード型など種々の形状を
軽量で実現できる。勿論、電池の機器への装着などの利
便を図るため、形状可変性のケースに電池を封入して好
ましい形状に変形した後、剛性の外装ケースに収納する
ことも可能である。
【0065】本発明のリチウム二次電池は、次の様な効
果を有する。すなわち、本発明で使用される骨格ポリマ
ーは、使用される電解液に不溶であるか、たかだか膨潤
するだけである。従って、電解液に溶解して骨格構造が
崩れたり、機械的強度が低下したりしない。また、十分
な強度を持つポリマーによって強固に活物質が保持され
ることになり、活物質の脱離などの問題は生じ難い。ま
た、電極全体としても構造が強くなり電極の剥離の問題
が防止される。そのため、従来のゲル状電解質を構成す
るポリマーをバインダーとして使用したリチウム二次電
池に見られる様な、電極の構造破壊による容量の低下や
サイクル特性の劣化は起こり難い。
【0066】一方、ゲル化ポリマーによって電解質がゲ
ル化されているため、液漏れなどの問題は殆ど見られな
い。しかも、ゲル化ポリマーは、塗膜の機械的強度維持
に寄与する必要がないため、電解質に対する親和性、リ
チウムイオン輸送の速度などの電解質の特性を最大限に
発揮できる様に自由に選択することが出来る。要する
に、ゲル状電解質は、電解質の保持とイオン伝導性を提
供するだけでよく、機械的強度を維持するための制約を
大きく受けないため、高分子ゲルの相互に化学的結合が
なくて弱いという欠点が補われる。その結果、高分子の
濃度を下げてイオン伝導度を高めることが出来るという
長所を最大限に発揮し得る。特に、前述の繰り返し単位
の式Aにおいて、R1:−H又は−CN、R2:−H又は
−CN、R3:−CNであるゲル化ポリマーを使用した
場合はレート特性などに優れる。
【0067】また、本発明のリチウム二次電池は、骨格
ポリマーによって集電体上に活物質が固持され、活物質
層の空隙内にゲル化ポリマーによって電解液が保持され
ているため、従来のリチウム二次電池の様に金属製の缶
に封入しなくとも、平板積層型に形成して形状可変性の
あるケースに収納するだけで作動する。勿論、巻き取り
型に積層し円筒型にしても問題なく、平板積層型におい
て一部分を湾曲させても問題はない。
【0068】また、本発明のリチウム二次電池の製造方
法によれば次の様な利点がある。すなわち、特に、活物
質および骨格ポリマーを含有する電極用塗料を集電体上
に塗布して乾燥することにより、空隙を有する活物質層
を形成する工程は、活物質層内に電解質が形成される前
に、乾燥工程などで水分除去を行い得るため、水分管理
をする必要がなく、通常の雰囲気下で行うことが可能で
ある。従って、ドライルーム内に分散機や塗布機などを
設置する必要がなく、設備の簡略化が図られる。
【0069】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えな
い限り、以下に示す実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例とも使用される原料は、予め次の様
な前処理を施した。すなわち、粉体は240℃で24時
間真空乾燥し、樹脂およびリチウム塩は110℃で4時
間乾燥し、モノマーはモレキュラーシーブにて脱水処理
した。また、電解液としてはリチウム電池用に予め脱水
された電解液を使用した。なお、以下の諸例中、「部」
とあるのは「重量部」を意味する。
【0070】実施例1 <電極用塗料の調製>以下に示す組成の混合物を1時間
サンドミルで混練・分散処理し、正極用塗料と負極用塗
料を調製した。ポリフッ化ビニリデンのSpは11.3
〜12.3、NメチルピロリドンのSpは11.2であ
り、両者はSpの差が殆どなく十分に溶解した。
【0071】
【表1】(正極用塗料組成) LiCoO2(活物質) : 90.0部 アセチレンブラック(導電材) : 5.0部 ポリフッ化ビニリデン(骨格ポリマー): 5.0部 Nメチルピロリドン(溶剤) :100.0部
【0072】
【表2】(負極用塗料組成) グラファイト(活物質) : 90.0部 ポリフッ化ビニリデン(骨格ポリマー): 10.0部 Nメチルピロリドン(溶剤) :150.0部
【0073】<電極前駆体の製造>ドクターブレードに
より、厚さ20μmのアルミ箔上に膜厚が100μmに
なる様に正極用塗料を塗布して乾燥し、骨格ポリマーと
正極活物質から成る空隙を有する活物質層が形成された
シートを得た。その後、カレンダー処理し、最終的な層
厚を約75μmとした。上記と同様に、厚さ20μmの
銅箔上に膜厚が150μmになる様に負極用塗料を塗布
して乾燥し、骨格ポリマーと負極活物質から成る空隙を
有する活物質層が形成されたシートを得た。その後、カ
レンダー処理し、最終的な層厚を50〜70μmとし
た。ここまでの工程は、全て通常の環境化で行った。そ
の後、塗膜の再乾燥を120℃で行った後、所定の形状
に打ち抜いた。
【0074】<電極の製造>先ず、下記の組成の混合物
を110℃で均一に溶解して電解液を調製した。以下の
プロピレンカーボネート(PC)のSpは13.3、エ
チレンカーボネート(EC)のSpは14.7、両者の
等量混合液のSpは14.0である。また、ゲル化ポリ
マーAは、前述の繰り返し単位の式Aにおいて、R1
−H、R2:−H、R3:−CNである分子量15000
0の高分子である。
【0075】
【表3】(電解液組成) PC :40.8部 EC :40.8部 LiClO4 :10.4部 ゲル化ポリマーA: 8.0部
【0076】次いで、前記の各シート上に90℃に加温
した電解液を塗布して活物質層の空隙に含浸させた後、
0℃に冷却し、含浸させた電解液をゲル化し、活物質層
内の空隙にゲル状電解質を形成し、正極および負極を得
た。
【0077】<電解質シートの製造>下記の組成の混合
物から、紫外線照射による重合により厚さ120μmの
ゲル状電解質シートを形成した。そして、得られたゲル
状電解質シートを正極と負極との間に配置して積層し、
端子を付け、真空パックに封入して電池を製作した。
【0078】
【表4】 (電解液組成) PC :40.0部 EC :40.0部 LiClO4 :10.0部 末端にアクリル基を有するポリエチレンオキシド(1) : 6.0部 (Henkel社製「Photomer4050」) 末端にアクリル基を有するポリエチレンオキシド(1) : 3.0部 (Henkel社製「Photomer4158」 架橋開始剤(チバガイギー社製「ダロキュア1173」): 1.0部
【0079】実施例2 実施例1において、電解液の調製の際にPC及びECの
全使用量は同一とし、両者の比率をPC:EC=5:1
(Sp13.5)に変更した以外は、実施例1と同様に
して電池を作成した。
【0080】実施例3 実施例1において、次の様に変更した以外は、実施例1
と同様にして電池を作成した。すなわち、下記の組成の
混合物を70℃で均一に溶解して電解液を調製し、次い
で、前記の各シート上に70℃に加温した電解液を塗布
して活物質層の空隙に含浸させた後、0℃に冷却し、含
浸させた電解液をゲル化し、活物質層内の空隙にゲル状
電解質を形成し、正極および負極を得た。ゲル化ポリマ
ーBは、前述の繰り返し単位の式Bにおいて、R1:−
Hである分子量300000の高分子である。
【0081】
【表5】(電解液組成) PC :40.0部 EC :40.0部 LiClO 4 :10.0部 ゲル化ポリマーB: 8.0部
【0082】実施例4 実施例1において、次の様に変更した以外は、実施例1
と同様にして電池を作成した。すなわち、下記の組成の
混合物を110℃で均一に溶解して電解液を調製し、次
いで、前記の各シート上に90℃に加温した電解液を塗
布して活物質層の空隙に含浸させた後、0℃に冷却し、
含浸させた電解液をゲル化し、活物質層内の空隙にゲル
状電解質を形成し、正極および負極を得た。ゲル化ポリ
マーCは、前述の繰り返し単位の式Bにおいて、R1
−H、R2:−CH 3、R3:−COOCH 3である分子量
900000の高分子である。
【0083】
【表6】(電解液組成) PC :40.0部 EC :40.0部 LiClO4 :10.0部 ゲル化ポリマーC:12.0部
【0084】実施例5 実施例1において、正極の骨格ポリマーとしてポリスチ
レン(Sp8.6〜9.9)、溶剤としてトルエンを使
用した以外は、実施例1と同様にして電池を作成した。
【0085】実施例6 実施例1において、次の様に変更した以外は、実施例1
と同様にして電池を作成した。すなわち、(1)正極お
よび負極用塗料の骨格ポリマーとしてポリアクリロニト
リル(Sp12.4〜15.4)を使用し、(2)下記
の組成の混合物を110℃で均一に溶解して電解液を調
製し、次いで、前記の各シート上に90℃に加温した電
解液を塗布して活物質層の空隙に含浸させた後、0℃に
冷却し、含浸させた電解液をゲル化し、活物質層内の空
隙にゲル状電解質を形成し、正極および負極を得た。以
下のジメチルカーボネート(DMC)のSpは9.9、
DMCとECの等量混合液のSpは12.0である。ゲ
ル化ポリマーCは、前述の繰り返し単位の式Bにおい
て、R1:−H、R2:−CH 3、R3:−COOCH3
ある分子量900000の高分子である。
【0086】
【表7】(電解液組成) DMC :40.0部 EC :40.0部 LiClO4 :10.0部 ゲル化ポリマーC:12.0部
【0087】比較例1 実施例1において、次の様に変更した以外は、実施例1
と同様にして電池を作成した。すなわち、下記の組成の
混合物を110℃で均一に溶解して電解液を調製し、次
いで、前記の各シート上に90℃に加温した電解液を塗
布して活物質層の空隙に含浸させた後、0℃に冷却し、
含浸させた電解液をゲル化し、活物質層内の空隙にゲル
状電解質を形成し、正極および負極を得た。ゲル化ポリ
マーCは、前述の繰り返し単位の式Bにおいて、R1
−H、R2:−CH3、R3:−COOCH3である分子量
900000の高分子である。
【0088】
【表8】(電解液組成) DMC :40.0部 EC :40.0部 LiClO4 :10.0部 ゲル化ポリマーC:12.0部
【0089】比較例2 以下の要領に従い、骨格ポリマーを使用せずにゲル化ポ
リマーのみ使用し、活物質とゲル状電解質成分を一体で
混練して塗布する方法により、正極および負極を作成し
た。混練以降のすべての工程はドライルーム中で行っ
た。
【0090】<電極用塗料の調製>以下に示す組成の混
合物を90℃で8時間ボールミルで混練・分散処理し、
正極用塗料と負極用塗料を調製した。
【0091】
【表9】(正極用塗料組成) LiCoO2 :51.0部 アセチレンブラック: 5.0部 ゲル化ポリマーA : 2.5部 LiCiO4 : 3.5部 PC :19.0部 EC :19.0部
【0092】
【表10】(負極用塗料組成) コークス :45.0部 アセチレンブラック: 5.0部 ゲル化ポリマーA : 3.0部 LiCiO4 : 4.2部 PC :21.4部 EC :21.4部
【0093】<電極の製造>ドクターブレードにより、
90℃に加熱したまま、厚さ20μmのアルミ箔上に膜
厚が100μmになる様に正極用塗料を塗布した後に冷
却し、ゲル状電解質からなる正極を得た。上記と同様
に、厚さ20μmの銅箔上に膜厚が100μmになる様
に負極用塗料を塗布した後に冷却し、ゲル状電解質から
なる負極を得た。その後、所定の形状に打ち抜いた。
【0094】<電解質シート及び電池の製造>次いで、
下記の組成の混合物から、紫外線照射による重合により
厚さ120μmのゲル状電解質シートを形成した。そし
て、得られたゲル状電解質シートを正極と負極との間に
配置して積層し、端子を付け、真空パックに封入して電
池を製作した。その他の工程は実施例1と同様である。
【0095】
【表11】 (電解液組成) PC :78.0部 LiClO4 : 7.0部 末端にアクリル基を有するポリエチレンオキシド(1) : 6.7部 (Henkel社製「Photomer4050」) 末端にアクリル基を有するポリエチレンオキシド(1) : 3.3部 (Henkel社製「Photomer4158」 1,6-Dioxaspiro[4,4]nonane-2,7-dione(添加剤) : 5.0部 架橋開始剤(チバガイギー社製「ダロキュア1173」): 0.5部
【0096】比較例3 実施例1において、次の組成の電解液を使用し、これを
活物質層に含浸させてゲル状でない電解質とし、そし
て、比較例2におけるゲル状電解質シートを使用した以
外は、実施例1と同様にして電池を作成した。
【0097】
【表12】(電解液組成) EC :46部 DMC :46部 LiClO4 : 8部
【0098】表13に上記の処方によって作成した正極
および負極のSpについてまとめて示す。表14に得ら
れたリチウム二次電池電池の特性を示す。
【0099】電池容量は、C/24の電流量で放電した
際に4.1V―2.7Vの間で取り出せる電流量を正極
活物質の単位重量当たりで表した。使用した正極活物質
の理論容量は140mAh/g程度であり、充放電の効
率の関係から通常これより低く100mAh/g程度が
利用できる。低い値は、活物質の容量が十分に利用され
ていないことを意味し、電極構造の劣化や崩壊による未
利用活物質の量が多くなっていると考えられる。
【0100】サイクル特性は、C/8のレートで4.1
V―2.7V間で充放電を繰り返した際の、10サイク
ル経過後の容量を初期の値に対して%で示した。液漏れ
性は、電池パック内に電解液が目視されるか否かで判断
した。
【0101】
【表13】
【0102】
【表14】
【0103】表13の実施例に示す様に、本発明によれ
ば、骨格ポリマーと電解液のSpの差が0.2以上あれ
ば全て高い特性を示す。このことは、実施例1〜6より
明らかな様に、骨格ポリマー、ゲル化ポリマー、電解液
の種類を変えても成り立つ。一方、実施例1と比較例1
より、同一のゲル化ポリマーを使用しても、骨格ポリマ
ーと電解液のSpの差が0.2未満の場合は、容量が低
下し、活物質の遊離などが生じている。このことが電解
液単独の性能に起因するものでないことは、同一のゲル
化ポリマー及び電解液を使用している実施例6の場合、
骨格ポリマー変更の結果、Sbの差が0.2以上とな
り、性能が確保されていることから明らかである。ゲル
化ポリマーのみを使用した比較例2では、塗膜の強度が
確保されず、容量およびサイクルとも低い。一方、ゲル
化ポリマーを使用しない比較例3では、電池特性に問題
は無いものの、唯一電池パック内にかなりの液滴の存在
が認められ、液漏れ性に問題がある。
【0104】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、液漏れ等
の問題を抑制したゲル電解質を使用したリチウム二次電
池であって、高電位かつ高エネルギー密度であり、しか
も、容量およびサイクル特性に優れたリチウム二次電池
およびその製造方法が提供される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と負極とが電解質層を介して積層さ
    れてケースに収納され、正極および/または負極は、集
    電体上に設けられたリチウムイオンの吸蔵放出可能な活
    物質含有層と当該層内に形成されるイオン移動相とから
    構成され、当該イオン移動相と上記の電解質層とがゲル
    状電解質で構成されて成るリチウム二次電池において、
    正極および負極が電解質ゲル化ポリマーの他に、電解液
    中の溶媒の溶解度パラメータに対し0.2(cal/cc)
    0.5以上異なる溶解度パラメータを持つ骨格ポリマーを
    含有していることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 ゲル化ポリマーが下記の式A及び/又は
    式Bの繰り返し単位から成る請求項1に記載のリチウム
    二次電池。 【化1】A:−(CHR1−CR23)− B:−(CH2−CHR2−O−)− (ただし、R1は、−H又は−CN基、R2は、−H、−
    CN基または−CH3基、R3は、−CN基、−COOL
    i基または−COOCH3基を表す。)
  3. 【請求項3】 ゲル状電解質が電解液中の溶媒として炭
    酸エチレン又は炭酸プロピレンを含有し、そして、骨格
    ポリマーが下記の式C及び/又は式Dの繰り返し単位か
    ら成る請求項1に記載のリチウム二次電池。 【化2】C:−(CH2−CR56)− D:−(CH2−CR5=CH2−CH2)− (ただし、R5は、−H、−F、−Cl又は−CH3基、
    6は、−H、−F、−Cl、−C65基を表す。)
  4. 【請求項4】 正極と電解質層と負極が平板的に積層さ
    れて形状可変性のケースに収納されている請求項1〜3
    の何れかに記載のリチウム二次電池。
  5. 【請求項5】 電解液中の溶媒の溶解度パラメータに対
    し0.2(cal/cc)0.5以上異なる溶解度パラメータを
    持つ骨格ポリマーにより、正極および負極の各活物質
    を、空隙を有する活物質層として集電体上に形成する工
    程と、活物質層表面にゲル状電解質形成用の電解液を塗
    布して空隙中に含浸させる工程と、正極および負極中の
    イオン移動相としてのゲル状電解質を形成する工程とを
    順次に包含して成ることを特徴とするリチウム二次電池
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 活物質および骨格ポリマーを含有する電
    極用塗料を集電体上に塗布して乾燥することにより、空
    隙を有する活物質層を形成する請求項5に記載の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 冷却によってゲル化可能なポリマーが含
    有された電解液を加温状態で活物質層の空隙に含浸させ
    て常温までポリマーを冷却する方法により、ゲル状電解
    質を形成する請求項5又は6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 ゲル化ポリマーの前駆体モノマーが含有
    された電解液を活物質層の空隙に含浸させてモノマーを
    重合させる方法により、ゲル状電解質を形成する請求項
    5又は6に記載の製造方法。
JP10174048A 1998-06-05 1998-06-05 リチウム二次電池およびその製造方法 Pending JPH11354158A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10174048A JPH11354158A (ja) 1998-06-05 1998-06-05 リチウム二次電池およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10174048A JPH11354158A (ja) 1998-06-05 1998-06-05 リチウム二次電池およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11354158A true JPH11354158A (ja) 1999-12-24

Family

ID=15971720

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10174048A Pending JPH11354158A (ja) 1998-06-05 1998-06-05 リチウム二次電池およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11354158A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002087003A1 (en) * 2001-04-20 2002-10-31 Nisshinbo Industries, Inc. Composition for polymer gel electrolyte, polymer gel electrolyte, and secondary battery and electric double layer capacitor each employing the electrolyte
JP2003123739A (ja) * 2001-10-17 2003-04-25 Samsung Sdi Co Ltd リチウム−硫黄電池用正極活物質及びこれを含む正極活物質組成物とそれらの製造方法並びにそれらを用いて製造されたリチウム−硫黄電池
JP2021005504A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 Tdk株式会社 リチウム二次電池

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002087003A1 (en) * 2001-04-20 2002-10-31 Nisshinbo Industries, Inc. Composition for polymer gel electrolyte, polymer gel electrolyte, and secondary battery and electric double layer capacitor each employing the electrolyte
JP2003123739A (ja) * 2001-10-17 2003-04-25 Samsung Sdi Co Ltd リチウム−硫黄電池用正極活物質及びこれを含む正極活物質組成物とそれらの製造方法並びにそれらを用いて製造されたリチウム−硫黄電池
JP2021005504A (ja) * 2019-06-27 2021-01-14 Tdk株式会社 リチウム二次電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4136344B2 (ja) リチウム二次電池及びその製造方法
JP4392881B2 (ja) リチウム二次電池
JP2000188099A (ja) 薄膜型電池の製造方法
JP3904935B2 (ja) リチウムポリマー二次電池の製造方法
JP2003187759A (ja) 二次電池及び二次電池の製造方法
JP2002359006A (ja) 二次電池
JP4453242B2 (ja) リチウム二次電池及び正極
JP4019518B2 (ja) リチウム二次電池
JP4297472B2 (ja) 二次電池
JPH087881A (ja) 非水電解液2次電池用電極板およびその製造方法
JP4318233B2 (ja) リチウム二次電池及びその製造方法
JP3858465B2 (ja) リチウム二次電池
JP4419981B2 (ja) リチウム二次電池の製造方法
JP3674324B2 (ja) リチウム二次電池の製造方法
JP2002184466A (ja) 携帯機器用電池
JPH11219725A (ja) リチウム二次電池
JPH11345609A (ja) リチウム二次電池
JPH11354158A (ja) リチウム二次電池およびその製造方法
JP4288863B2 (ja) リチウム二次電池
JP2000311715A (ja) リチウム二次電池
JP4399871B2 (ja) 非水二次電池の製造方法
JPH11354159A (ja) リチウム二次電池およびその製造方法
JPH11219726A (ja) リチウム二次電池
JPH11354157A (ja) リチウム二次電池およびその製造方法
JPH06150906A (ja) 非水系二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051115

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060615