JPH11354052A - 偏向ヨーク - Google Patents

偏向ヨーク

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JPH11354052A
JPH11354052A JP16317898A JP16317898A JPH11354052A JP H11354052 A JPH11354052 A JP H11354052A JP 16317898 A JP16317898 A JP 16317898A JP 16317898 A JP16317898 A JP 16317898A JP H11354052 A JPH11354052 A JP H11354052A
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JP
Japan
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coil
deflection
correction
magnetic field
horizontal
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JP16317898A
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English (en)
Inventor
Shigemi Oguchi
茂巳 小口
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】陰極線管と偏向ヨークとの組み立て誤差や水平
偏向出力回路の調整誤差などにより、水平偏向磁界の中
心が水平方向に左右にずれた場合であっても、その水平
偏向磁界の中心を陰極線管の管軸にシフトできるように
すると共に、TVセットを低コスト化できるようにす
る。 【解決手段】電子ビームを水平方向に偏向するための偏
向磁界を発生する水平偏向コイル15と、この水平偏向
コイル15による偏向磁界を補正するための補正磁界を
発生する補正用のコイル12とを備え、その水平偏向コ
イル15による偏向磁界と補正用のコイル12による補
正磁界とを陰極線管の管軸付近において合成するように
なされたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子ビームを水平方
向に偏向する鞍型状の水平偏向ヨークなどに適用して好
適な偏向ヨークに関する。
【0002】詳しくは、水平偏向磁界を補正するための
補正用のコイルを設け、陰極線管と偏向ヨークとの組み
立て誤差や水平偏向出力回路の調整誤差などにより、水
平偏向磁界の中心が水平方向で左右にずれた場合であっ
ても、陰極線管の管軸付近において、その水平偏向磁界
と補正用のコイルによる補正磁界とを合成して、その水
平偏向磁界の中心を陰極線管の管軸に容易にシフトでき
るようにすると共に、TVセットを低コスト化できるよ
うにしたものである。
【0003】
【従来の技術】近頃、コンピユータから出力されるさま
ざまな映像信号に基づいて画像表示を行うマルチスキャ
ン型のディスプレイ装置が使用される場合が多くなって
きた。この種のディスプレイ装置はコンピユータディス
プレイ装置の一種であり、様々な種類の水平・垂直同期
信号(偏向周波数を決める信号)に対応できると共に、
これらの組み合わせに対応できるディスプレイモニタで
ある。最も対応度の高いディスプレイ装置にあっては、
いわゆるNTSC方式のテレビ画像表示からコンピユー
タの高解像度な画像表示まで対応したものがある。
【0004】上述したディスプレイモニタでは高周波に
よる偏向走査が求められるために、偏向コイル用の電線
をセクション巻きした鞍型状の水平偏向ヨークなどを使
用する場合が多い。
【0005】図13はマルチスキャン型のディスプレイ
装置で使用される鞍型状の水平偏向ヨーク1の構成例を
示す斜視図である。図13に示す水平偏向ヨーク1はコ
イルボビンを分割型とした場合の上部のセパレータ2の
みを示す。セパレータ2の内面には所定の間隙を保持し
て複数のリブ3が設けられ、これらリブ3によって形成
される巻き溝4内に水平偏向コイルとなる所定のターン
数の電線(以下水平偏向コイルともいう)5が巻き付け
られる。セパレータ2への電線5の巻付けは通常自動巻
線機が使用される。
【0006】このセパレータ2のファンネル部側には上
部ベンド部6が、ネック部側には下部ベンド部7がそれ
ぞれ一体形成され、これらの上部ベンド部6及び下部ベ
ンド部7に電線5を巻き付けることによって鞍型状の水
平偏向ヨーク1が形成される。この種の水平偏向ヨーク
1によれば、セパレータ2のリブ3により電線5の巻線
位置が制限され、安定した磁界を発生できる高精度な偏
向方式として実用化される。
【0007】ところで、近年のコンピユータディスプレ
イ装置の分野では、より一層の高精度の偏向ヨークが求
められている。この要求に対処すべく、この分野では図
13に示した分割型のコイルボビンに代わって、上下部
のセパレータ2を一体化したような図示しないリング状
のコイルボビンを使用して、このコイルボビンに電線5
を自動巻線する方法が考案されている。
【0008】この種のリング状のコイルボビンに電線5
をセクション巻きした場合には、その上部ベンド部6及
び下部ベンド部7に相当する部分における電線5の巻線
角度とその巻線位置(巻線分布)とが規制しやすくなる
ので、その電線(水平偏向コイル)5による偏向磁界を
精度良く発生させることができる。
【0009】図14はX方向で水平偏向コイル5が図示
しないセパレータ2に鞍型状に巻装され、Y方向で垂直
偏向コイル8がフェライトコア9にトロイダル状に巻か
れた偏向ヨーク10を示す断面図である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来方式によれば、陰
極線管(以下CRTともいう)と偏向ヨーク10との組
み立て誤差や水平偏向出力回路の調整誤差などにより、
水平偏向磁界の中心(以下ラスタセンターともいう)が
水平方向で左右にずれる場合がある。例えば、図14に
示す水平偏向コイル5の端子abに、無補正のままの水
平パルス電圧(水平偏向電圧)Vabを印加した場合に
は、鋸歯状波の偏向電流Iabが流れて、水平偏向磁界
分布が右側に偏った状態を示す場合がある。
【0011】この状態ではCRT上に表示された画像の
中心が、そのCRTの中心から右側にシフトするので、
全体的に画像が右にずれてしまい画像品質が低下する。
従って、例えばテスト時又は出荷時において、ラスタセ
ンターを補正する必要がある。ここで、ラスタセンター
の補正とは、CRTの水平方向で左右にずれた水平偏向
磁界の中心を電子ビームの管軸Oに合わせることをい
う。
【0012】この種のラスタセンターを補正するとき、
従来方式では約1kV〜1.3kV程度の水平パルス電
圧Vabに、図15に示す直流電圧Vbを重畳した補正
後の水平偏向電圧Vab’を水平偏向コイル5に印加し
て、鋸歯状波の偏向電流Iab’を流さなければなら
ず、TVセット側の水平偏向出力回路などが複雑化する
と共に、そのTVセットの低コスト化の妨げとなるとい
う問題がある。
【0013】そこで、本発明は上述した課題を解決した
ものであって、陰極線管と偏向ヨークとの組み立て誤差
や水平偏向出力回路の調整誤差などにより、水平偏向磁
界の中心が水平方向で左右にずれた場合であっても、そ
の水平偏向磁界の中心を陰極線管の管軸に容易にシフト
できるようにすると共に、TVセットを低コスト化でき
るようにした偏向ヨークを提案するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、陰極線管による電子ビームを水平方向に偏向するた
めの偏向磁界を発生する水平偏向コイルと、この水平偏
向コイルによる偏向磁界を補正するための補正磁界を発
生する補正用のコイルとを備え、その水平偏向コイルに
よる偏向磁界と補正用のコイルによる補正磁界とを陰極
線管の管軸付近において合成するようになされたことを
特徴とする偏向ヨークによって解決する。
【0015】この発明によれば、水平偏向コイルにより
発生した偏向磁界と補正用のコイルにより発生した補正
磁界とが陰極線管(以下CRTともいう)の管軸付近に
おいて合成されるので、CRTと偏向ヨークとの組み立
て時の機構的な誤差、このCRTと偏向ヨークとの調整
誤差、その偏向ヨークの水平偏向出力回路の調整誤差な
どにより、水平偏向コイルによる偏向磁界の中心(以下
ラスタセンターともいう)が水平方向に左右にずれた場
合であっても、例えば、補正用のコイルに供給する直流
電流を調整することにより、その直流バイアス磁界によ
ってラスタセンターをCRTの管軸に合わせ込むことが
できる。
【0016】従って、TVセット内で水平パルス電圧に
直流電圧を重畳するような複雑な水平センター補正用の
駆動回路などが不要となるので、そのTVセットの低コ
スト化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】続いて、本発明に係る偏向ヨーク
の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明す
る。
【0018】(1)第1の実施形態 図1は本発明の第1の実施形態としての偏向ヨーク10
0の構成例を示す側面図である。
【0019】この実施形態では水平偏向磁界を補正する
ための補正用のコイルを設け、陰極線管と偏向ヨークと
の組み立て誤差や水平偏向出力回路の調整誤差などによ
り、水平偏向偏向磁界の中心が水平方向に左右にずれた
場合であっても、陰極線管の管軸付近においてその水平
偏向磁界と補正用のコイルによる補正磁界とを合成し
て、その水平偏向磁界の中心を陰極線管(以下CRTと
もいう)の管軸にシフトできるようにすると共に、TV
セットを低コスト化できるようにしたものである。
【0020】この例の偏向ヨーク100はサドル−トロ
イダル型の偏向ヨークであり、図13に示したセパレー
タ2を合わせたようなラッパ状のコイルボビン11を有
している。図1に示すコイルボビン11はCRTのファ
ンネル部分(図12参照)に沿うように湾曲内面を有す
ると共に、少なくとも、その湾曲内面にリブ13によっ
て仕切られた複数の巻き溝部14を有している。このコ
イルボビン11の巻き溝部14には、例えば、熱融着性
の絶縁物で被覆された電線15を鞍型状にセクション巻
きした水平偏向コイル(以下で電線15と同一符号を付
す)が設けられ、CRTによる電子ビームを水平方向に
偏向するための水平偏向磁界を発生する。この電線15
はリブ13によって内径方向の巻線位置が規制され、上
部ベンド部16と下部ベンド部17との間に巻装され
る。
【0021】このコイルボビン11の外側にはフェライ
トコア19が嵌入され、電子ビームを偏向するための水
平や垂直偏向磁界の磁路となされている。このフェライ
トコア19には電線18をトロイダル状に巻装した垂直
偏向コイル(以下で電線18と同一符号を付す)が設け
られ、電子ビームを垂直方向に偏向するための垂直偏向
磁界を発生する。垂直偏向コイル18を巻装したフェラ
イトコア19には、例えば電線12をトロイダル状に巻
装した補正用のコイル(以下で電線12と同一符号を付
す)が設けられ、水平偏向コイル15による水平偏向磁
界を補正するための補正磁界(直流バイアス磁界)を発
生する。
【0022】この例では水平偏向コイル15による水平
偏向磁界と補正用のコイル12による補正磁界とをCR
Tの管軸O付近において合成するようになされ、この補
正磁界によって電子ビームを水平方向で左右に動かすこ
とができる。
【0023】続いて、偏向ヨーク100の補正用のコイ
ル12の機能について説明する。図2は図1に示した偏
向ヨーク100のA1−A2矢視断面図である。この例
では、X方向で水平偏向コイル15が図示しないセパレ
ータに鞍型状に巻装され、Y方向で垂直偏向コイル18
がフェライトコア19にトロイダル状に巻かれ、しか
も、X方向でこのフェライトコア19に補正用のコイル
12,12が左右に巻かれている。
【0024】例えば、図2に示す水平偏向コイル5の端
子abに、水平パルス電圧(水平偏向電圧)Vabを印
加し、補正用のコイル12の端子cdに、何らの電圧V
cdを印加しない場合には、水平偏向コイル15による
水平偏向磁界ΦHの分布が右側に偏った状態を示す場合
がある。これは、CRTと偏向ヨーク100との組み立
て誤差や水平偏向出力回路21の調整誤差などにより、
水平偏向磁界ΦHの中心(以下ラスタセンターという)
が水平方向で右側にずれた場合である。
【0025】図2において、破線は水平偏向磁界ΦHの
分布を示す。なお、垂直偏向コイル18による偏向磁界
分布は省略する。この状態ではCRT上に表示された画
像の中心が画面の中心から右側にずれてしまい、CRT
上の表示画面が全体的に右側にシフトして画像品質が低
下する。従って、出荷時などにおいて、ラスタセンター
を補正する必要がある。
【0026】この例で偏向ヨーク100が取付けられる
TVセット内には、図3に示す水平偏向出力回路21が
設けられ、水平発振電圧Vhfと電源電圧VCCを入力
して水平偏向電圧Vabを発生する。水平偏向出力回路
21の出力段には偏向ヨーク100が接続され、水平偏
向電圧Vabに基づいて偏向磁界ΦHが発生される。
【0027】更に、TVセット内にはレジスタ23が設
けられ、例えばCRTと偏向ヨーク100との組み立て
誤差や水平偏向出力回路21の調整誤差などを校正した
時のデータ(DATA)が記憶される。このレジスタ2
3の出力段には、補正電圧発生回路24が接続され、電
源オンと共に読み出されたレジスタ設定値及び電源電圧
VCCに基づいて直流電圧Vcdが発生される。補正電
圧発生回路24の出力段には、補正用のコイル12が接
続され、直流電圧Vcdに基づいて補正磁界Φaが発生
される。上述の偏向磁界ΦHと補正磁界Φaとは共通の
フェライトコア19を磁路とするので、水平偏向コイル
15による水平偏向磁界ΦHと補正用のコイル12によ
る補正磁界ΦaとをCRTの管軸O付近において合成す
ることができる。
【0028】例えば、水平方向で右側にずれたラスタセ
ンターを、この直流電圧Vcdによって生ずる補正磁界
Φaにより、水平方向で左側に動かすことができる。こ
れにより、ラスタセンターを図4に示す電子ビームの管
軸Oに合わせることができる。従って、CRT画面の中
心に画像の中心を再現性良く表示することができる。
【0029】このように本実施の形態としての偏向ヨー
ク100によれば、水平偏向コイル15により発生した
偏向磁界ΦHと補正用のコイル12により発生した補正
磁界ΦaとがCRTの管軸O付近において合成されるの
で、CRTと偏向ヨーク100との組み立て時の機構的
な誤差、このCRTと偏向ヨーク100との調整誤差、
その偏向ヨーク100の水平偏向出力回路21の調整誤
差などにより、水平偏向コイル15によるラスタセンタ
ーが水平方向で左右にずれた場合でも、補正用のコイル
12への直流電圧Vcdを予め調整し、それをレジスタ
23などに設定することにより、電源オンと共に、その
レジスタ設定値による補正磁界(直流バイアス磁界)Φ
aによってラスタセンターをCRTの管軸Oに合わせ込
むことができる。
【0030】従って、TVセット内で水平パルス電圧V
abに直流電圧Vcdを電気的に重畳するような複雑な
水平センター補正用の駆動回路などが不要となるので、
そのTVセットの低コスト化を図ることができる。因み
に、この種のラスタセンターを補正するとき、従来方式
では約1kV〜1.3kV程度の水平パルス電圧Vab
に直流電圧Vcdを重畳していたために、水平偏向出力
回路21が複雑化していた。
【0031】続いて、図5〜図9を参照しながら本実施
の形態としての偏向ヨーク100の製造方法について説
明する。図5は偏向ヨーク100の形成工程例(その
1)を示す側面図であり、図6はそのB1−B2の矢視
断面の拡大図である。この例では鞍型状の水平偏向ヨー
ク20を形成した後に、トロイダル状の補正用コイル付
きの垂直偏向ヨーク30を組み合わせる場合について説
明する。
【0032】まず、CRTのファンネル部分に沿うよう
に湾曲内面を有すると共に、少なくとも、その湾曲内面
にリブ13によって仕切られた複数の巻き溝部14を有
した図5に示すようなリング状のコイルボビン11を予
め準備する。もちろん、コイルボビン11は上部ベンド
部16及び下部ベンド部17を有している。このコイル
ボビン11には加工が容易な熱可逆性樹脂を用いるとよ
い。熱可逆性樹脂としてはプラスチックが適している。
【0033】次に、図6に示すコイルボビン11の巻き
溝部14に電線15をセクション巻きする。この電線1
5には熱融着性の絶縁物を被覆した熱融着電線などの線
材を用いる。この電線15は図示しない自動巻線機によ
って鞍型状にセクション巻きされる。このとき、リング
状のコイルボビン11内を図示しないミシン編み機の針
のような自動巻線機のノズルに電線15が把持され、所
定の巻線テンションによって、その電線15が上部ベン
ド部16、巻き溝部14及び下部ベンド部17を往復す
るように巻装される。もちろん、自動巻線機によって均
一な高さで、しかも、図7に示す巻き溝部14内に電線
15が均等に収まるように巻かれることが望ましい。こ
れにより、より安定性の高い水平偏向ヨーク20が得ら
れる。なお、図8はC1−C2矢視断面の拡大図であ
る。
【0034】一方で、図9に示す水平偏向ヨーク20の
外周面に取る付けるための垂直偏向ヨーク30を形成す
る。この例で垂直偏向ヨーク30にはリング状の磁路形
成用のフェライトコア19が用いられ、このフェライト
コア19の外周面には垂直偏向用の電線18がトロイダ
ル状に巻き付けられる。しかも、補正用の電線12が電
線18に直交する方向の左右でフェライトコア19にト
ロイダル状に巻き付けられる。補正用の電線12には
0.3mmΦ程度の熱融着線を使用する。又は非熱融着
電線を使用してもよい。その巻き数は目的とする補正磁
界Φaの強さにもよるが数十〜数百回程度である。
【0035】この例で垂直偏向ヨーク30は、電線18
によって垂直偏向コイル18が形成され、電線12によ
って補正用のコイル12が形成される。その後、垂直偏
向ヨーク30を水平偏向ヨーク20の下部ベンド部17
側から上部ベンド部16側へ嵌入するように組み立てる
と、図1に示したような偏向ヨーク100が完成する。
【0036】この例では、図9に示すフェライトコア1
9をコイルボビン11のネック側から直接嵌め込むこと
ができる。従って、このようなリング状のフェライトコ
ア19を使用する場合には部品点数が少なくて済み、ま
た、偏向ヨーク100の組立作業も簡略化すると共に、
その組み立てが容易となる。
【0037】なお、垂直偏向用のフェライトコア19は
リング状に限られることはなく、その縦半分の形状のフ
ェライトコアであっても、もちろんかまわない。この種
の2つ割り型のコアの場合には、各々に予め垂直偏向用
の電線18及び補正用の電線12を巻き、その後、コイ
ルボビン11の外周面に対して図示しない2つのフェラ
イトコアを両サイドから挟み込むようにして結合する。
これによっても、偏向ヨーク100を組み立てることが
できる。
【0038】この実施形態では、補正用のコイル12を
フェライトコア19に巻装する場合について説明した
が、水平偏向コイル15を巻装したコイルボビン11に
補正用のコイル12を巻装して、電子ビームを水平方向
に動かす補正磁界を発生するようにしてもよい。その際
に、水平偏向コイル15上に補正用のコイル12を覆う
ように巻装し、電子ビームを水平方向に動かす補正磁界
を発生するようにしてもよい。要は水平方向に偏向でき
る補正磁界Φaを発生できる位置に巻線するならば、そ
の補正用のコイル12の巻線位置にとらわれることはな
い。
【0039】(2)第2の実施形態 図10は第2の実施形態としてのサドル−サドル型の偏
向ヨーク200の構成例を示す部分断面図である。この
例では水平偏向コイル15が鞍型状で巻装され、垂直偏
向コイル18も鞍型状に巻装されるものである。
【0040】この偏向ヨーク200はフェライトコア2
9を有している。このフェライトコア29の内側には、
図示しないコイルボビンのX方向で鞍型状に水平偏向コ
イル15が巻装され、そのY方向で垂直偏向コイル18
も鞍型状に巻装されている。図10に示すX方向でフェ
ライトコア29には補正用のコイル22が巻装されてお
り、この例でも水平偏向コイル15による偏向磁界ΦH
と補正用のコイル22による補正磁界ΦaとをCRTの
管軸O付近において合成するようになされる。
【0041】この補正磁界Φaによって電子ビームを水
平方向で左右に動かすことができる。これにより、第1
の実施形態と同様にラスタセンターを電子ビームの管軸
Oに合わせることができ、CRT画面の中心に画像の中
心を再現性良く表示することができる。
【0042】(3)第3の実施形態 図11は第3の実施形態としての他のサドル−サドル型
の偏向ヨーク300の構成例を示す部分断面図である。
この例では補正用のコイル32をフェライトコア39の
全体に巻装するものである。
【0043】この偏向ヨーク300はフェライトコア3
9を有している。このフェライトコア39の内側には、
図示しないコイルボビンのX方向で鞍型状に水平偏向コ
イル15が巻装され、そのY方向で垂直偏向コイル18
も鞍型状に巻装されている。図11に示すX方向でフェ
ライトコア29には補正用のコイル22が水平偏向コイ
ル15を覆うように巻装されており、この例でも水平偏
向コイル15による偏向磁界ΦHと補正用のコイル32
による補正磁界ΦaとをCRTの管軸O付近において合
成するようになされる。
【0044】この補正磁界Φaによって電子ビームを水
平方向で左右に動かすことができる。これにより、第1
及び第2の実施形態と同様にラスタセンターを電子ビー
ムの管軸Oに合わせることができ、CRT画面の中心に
画像の中心を再現性良く表示することができる。
【0045】(4)第4の実施形態 図12は第4の実施形態としての偏向ヨーク400をC
RT50に装着した構成例を示す側面図である。この例
では第1の実施形態で示した水平偏向ヨーク用のコイル
ボビン11及び図示しない垂直偏向ヨーク用のフェライ
トコア19が設けられる場合であって、少なくとも、こ
のフェライトコア19と独立して、その後方(ネック部
側)に補正用のコア40が取付けられ、この補正用のコ
ア40に補正コイル42が巻装されるものである。
【0046】この偏向ヨーク400はコイルボビン11
を有している。このコイルボビン11にはX方向で鞍型
状に水平偏向コイル15が巻装されている。また、コイ
ルボビン11の外側にはフェライトコア19が設けら
れ、そのフェライトコア19のY方向で垂直偏向コイル
18がトロイダル状に巻装されている。
【0047】この例では、フェライトコア19と独立し
て、その後方(ネック部側)にリング状に補正用のコア
(磁性体)40が取付けられ、この補正用のコア40に
補正用のコイル42が巻装される。もちろん、補正用の
コイル42は水平偏向コイル15と独立して補正用のコ
ア40に巻装されており、この例でも水平偏向コイル1
5による偏向磁界ΦHと補正用のコイル42による補正
磁界ΦaとをCRT50の管軸O付近において合成する
ようになされる。
【0048】この補正磁界Φaによって電子ビームを水
平方向で左右に動かすことができる。これにより、第1
〜第3の実施形態と同様にラスタセンターを電子ビーム
の管軸Oに合わせることができ、CRT画面の中心に画
像の中心を再現性良く表示することができる。
【0049】本発明の各実施形態ではフェライトコア1
9、29、39や補正用のコア40に補正用のコイル1
2、22、32、42を巻線する場合について説明した
が、これらに限定されることはなく、垂直偏向コイル1
8又は水平偏向コイル15に補正磁界Φaを発生しうる
補正用のコイルを並行して巻装してもよい。そして、そ
の補正用のコイルに補正電圧発生回路24から直流電圧
Vcdを供給する。これによっても、補正磁界Φaによ
って電子ビームを水平方向で左右に動かすことができ
る。これにより、第1〜第4の実施形態と同様にラスタ
センターを電子ビームの管軸Oに合わせることができ、
CRT画面の中心に画像の中心を再現性良く表示するこ
とができる。
【0050】このようなラスタセンター補正方法を採る
ことにより、偏向ヨーク100、200、300、40
0のコストは若干上昇するが、TVセット内の水平偏向
出力回路21などのコストがそれ以上に下がり、全体的
にコストダウンにつながる。また、TVセット内で、水
平パルス電圧Vabに直流電圧Vcdを重畳する必要が
ないので、TVセットの信頼性が向上する。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明の偏向ヨーク
によれば、水平偏向コイルによる偏向磁界と補正用のコ
イルによる補正磁界とを陰極線管の管軸付近において合
成するようになされたものである。
【0052】従って、陰極線管と偏向ヨークとの組み立
て誤差や、その調整誤差、水平駆動回路の調整誤差など
により、水平偏向コイルによる偏向磁界の中心が水平方
向に左右にずれた場合であっても、その偏向磁界の中心
を陰極線管の管軸にシフトさせることができる。これに
より、従来方式のような複雑な水平位置補正用の駆動回
路が不要となるので、TVセットの低コスト化を図るこ
とができる。
【0053】この発明は電子ビームを水平方向に偏向す
る鞍型状の水平偏向ヨークなどに適用して極めて好適で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施の形態としての偏向ヨ
ーク100の構成例を示す側面図である。
【図2】偏向ヨーク100の補正前の水平偏向磁界の分
布例を示す図1のA1−A2矢視断面の断面図である。
【図3】偏向ヨーク100の水平出力回路例を示すブロ
ック図である。
【図4】偏向ヨーク100の補正後の水平偏向磁界の分
布例を示す断面図である。
【図5】偏向ヨーク100の形成工程例(その1)を示
す側面図である。
【図6】偏向ヨーク100のB1−B2矢視断面の拡大
図である。
【図7】偏向ヨーク100の形成工程例(その2)を示
す側面図である。
【図8】偏向ヨーク100のC1−C2矢視断面の拡大
図である。
【図9】偏向ヨーク100の形成工程例(その3)を示
す側面図である。
【図10】第2の実施の形態としての偏向ヨーク200
の構成例を示す部分断面図である。
【図11】第3の実施の形態としての偏向ヨーク300
の構成例を示す部分断面図である。
【図12】第4の実施の形態としての偏向ヨーク400
の構成例を示す部分断面図である。
【図13】従来方式の偏向ヨーク10の水平偏向ヨーク
1の構成例を示す斜視図である。
【図14】サドル−トロイダル型偏向ヨークの補正前の
水平偏向磁界の分布例を示す部分断面図である。
【図15】その補正後の水平偏向磁界の分布例を示す部
分断面図である。
【符号の説明】
11・・・コイルボビン、12,22,32,42・・
・補正用のコイル(電線)、13・・・リブ、14・・
・巻き溝部(溝部)、15・・・水平偏向コイル(電
線)、16・・・上部ベンド部、17・・・下部ベンド
部、18・・・垂直偏向コイル(電線)、20・・・水
平偏向ヨーク、21・・・水平偏向出力回路、23・・
・レジスタ、24・・・補正電圧発生回路、30・・・
垂直偏向ヨーク、40・・・補正用のコア、10,10
0,200,300,400・・・偏向ヨーク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管による電子ビームを水平方向に
    偏向するための偏向磁界を発生する水平偏向コイルと、 前記水平偏向コイルによる偏向磁界を補正するための補
    正磁界を発生する補正用のコイルとを備え、 前記水平偏向コイルによる偏向磁界と前記補正用のコイ
    ルによる補正磁界とを前記陰極線管の管軸付近で合成す
    るようになされたことを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 前記電子ビームを偏向する偏向磁界の磁
    路となるコアが設けられる場合であって、 前記コアに補正用のコイルが巻装され、前記電子ビーム
    を水平方向に動かすための補正磁界を発生するようにな
    されたことを特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】 前記電子ビームを垂直方向に偏向するた
    めの偏向磁界を発生する垂直偏向コイルが設けられる場
    合であって、 前記垂直偏向コイルに補正用のコイルが巻装され、前記
    電子ビームを水平方向に動かす補正磁界を発生するよう
    になされたことを特徴とする請求項1記載の偏向ヨー
    ク。
  4. 【請求項4】 前記水平偏向コイルを巻装するコイルボ
    ビンが設けられる場合であって、 前記コイルボビンに補正用のコイルが巻装され、前記電
    子ビームを水平方向に動かす補正磁界を発生するように
    なされたことを特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  5. 【請求項5】 前記水平偏向コイルに補正用のコイルが
    巻装され、前記電子ビームを水平方向に動かす補正磁界
    を発生するようになされたことを特徴とする請求項1記
    載の偏向ヨーク。
  6. 【請求項6】 前記水平偏向コイル用のコイルボビン及
    び前記垂直偏向コイル用のコアが設けられる場合であっ
    て、 少なくとも、前記コイルボビン及びコアと独立した枠体
    が設けられ、 前記枠体に補正用のコイルが巻装され、前記電子ビーム
    を水平方向に動かす補正磁界を発生するようになされた
    ことを特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
  7. 【請求項7】 前記補正用のコイルに直流電源を供給す
    ることを特徴とする請求項1記載の偏向ヨーク。
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