JPH1135316A - 無定形アルミノシリケート - Google Patents

無定形アルミノシリケート

Info

Publication number
JPH1135316A
JPH1135316A JP19399797A JP19399797A JPH1135316A JP H1135316 A JPH1135316 A JP H1135316A JP 19399797 A JP19399797 A JP 19399797A JP 19399797 A JP19399797 A JP 19399797A JP H1135316 A JPH1135316 A JP H1135316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amorphous aluminosilicate
weight
pores
concentration
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP19399797A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4022948B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Fujisaki
浩之 藤崎
Atsushi Harada
敦 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP19399797A priority Critical patent/JP4022948B2/ja
Publication of JPH1135316A publication Critical patent/JPH1135316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4022948B2 publication Critical patent/JP4022948B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】吸油能及び油状物質吸収後の保持力に優れ、か
つ分散性に優れた無定形アルミノシリケートを提供す
る。 【解決の手段】水銀圧入法により測定される直径0.0
06μm以上の大きさの細孔の内、直径0.2μm以下
の細孔による細孔容積和が0.4cm3/g以上1.0
cm3/g以下であり、かつ直径0.2μm以下の細孔
による細孔容積和が直径10μm以下の細孔による細孔
容積和の15%以上60%以下の割合である無定形アル
ミノシリケートを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴム用、樹脂用、
紙用、塗料用などの無機充填剤や添加剤、及び油状物質
を初めとする高分子液状物質の担体及び触媒や脱臭剤な
どの担体として、これらの目的に有用な成分を担持した
り、水溶液中遊離金属イオン除去剤や、ゼオライトの合
成原料剤等として好適な無定形アルミノシリケートに関
するものであり、高い油状物質吸収能、かつ油状物質吸
収後の保持力を向上させ、また分散性を改良した新規な
無定形アルミノシリケートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】無定形アルミノシリケートは一般的にア
ルミン酸ナトリウム水溶液と、ケイ酸ナトリウム水溶液
とを適当な温度、濃度、及び混合割合で混合し、また必
要に応じて追加の水酸化ナトリウム水溶液を加えて混合
して合成され、さらに生成した無定形アルミノシリケー
トは濾過などの操作によって母液と分離された後に余剰
のアルカリ等の母液成分を洗浄によって除去する。ま
た、多くの場合、最終的には何等かの方法で乾燥し製造
される。実際にこの様にして製造された無定形アルミノ
シリケートは油状物質吸収能とイオン交換性等をもつた
めに、様々な工業原料として用いるのに有用だと考えら
れていた。しかしながら、これまで得られていた無定形
アルミノシリケートは、油状物質吸収能やイオン交換性
についてはかなり良好な性能を有するものもみうけられ
るが、凝集性の強いものが多く使用し難いものが多かっ
た。
【0003】例えば特開昭61−174111号公報に
は、アルカリ金属酸化物の濃度を2.5重量%以下にて
製造し、油状物質を吸収する性能(以下、単に「吸油
能」という)は200cm3/100g以上であり、イ
オン交換性は各種ゼオライトに匹敵するものが得られた
としている。しかしながら、同公報に記載された合成方
法で得られる無定形アルミノシリケートは、微細な細孔
径からなる細孔容積が大きくなりすぎて濾過性が悪く、
また凝集性が強く分散性の悪い無定形アルミノシリケー
トであるという欠点があった。
【0004】また、特開昭62−132724号公報、
特開昭62−191417号公報、特開昭62−191
419号公報に記載の方法で調製した無定形アルミノシ
リケートは、高い吸油能をもっているが、細孔の制御が
行なわれていないため、例えば、油状物質を吸収させた
後の保持力が弱く、界面活性剤等を吸収させて洗剤と利
用する場合、その保存中に吸収させた界面活性剤等が沁
み出し、洗剤の流動性が悪くなり、最終的に洗剤が固化
するといった問題等があった。
【0005】このように、無定形アルミノシリケートの
油状物質吸収後の保持力や分散性を向上させることが望
まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、吸油能及び油
状物質吸収後の保持力に優れ、かつ分散性に優れた無定
形アルミノシリケートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、無定形ア
ルミノシリケートの物性と油状物質吸収後の保持力につ
いて鋭意検討を重ねた結果、無定形アルミノシリケート
の細孔構造を制御することによって、具体的には、比較
的微細な細孔径からなる細孔の容積や、製造工程中のア
ルカリの濃度、原料の添加速度、反応の温度を制御する
ことによって、吸油能及び油状物質吸収後の保持力に優
れ、かつ分散性に優れた無定形アルミノシリケートが得
られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明の無定形アルミノシリケー
トは、水銀圧入法によって測定される直径0.006μ
m以上の大きさの細孔の内、直径0.2μm以下の細孔
による細孔容積和が0.4cm3/g以上1.0cm3
g以下であり、かつ直径0.2μm以下の細孔による細
孔容積和が直径10μm以下の細孔による細孔容積和の
15%以上60%以下の割合であり、このような特性を
有することで、油状物質吸収後の保持力が高められ、さ
らに分散性の優れたものとなる。また、本発明の無定形
アルミノシリケートは、同時にイオン交換能が200m
gCaCO3/g以上かつ吸油能が200cm3/100
g以上の特性を有している。
【0009】ここで、水銀圧入法により測定される直径
0.2μm以下の細孔による細孔容積和が0.4cm3
/g未満であるか、または直径0.2μm以下の細孔に
よる細孔容積和が直径10μm以下の細孔による細孔容
積和の15%未満の割合であると、大きな細孔容積が多
くなって微細な細孔が少なくなるため、油状物質吸収後
の保持力が弱く、すなわち油状物質の沁み出し量が多く
なり好ましくない。また、水銀圧入法により測定される
直径0.2μm以下の細孔による細孔容積和が1.0c
3/gを超えるか、または直径0.2μm以下の細孔
による細孔容積和が直径10μm以下の細孔による細孔
容積和の60%を超える割合であると、大きな細孔容積
が少なくなって微細な細孔が多くなるため、油状物質が
細孔内に進入する速度すなわち吸収速度が遅く、また無
定形アルミノシリケート粒子同士の接触面積が増大して
分散性が著しく低下して好ましくない。さらに、水銀圧
入法によって測定される直径0.006μm以上の大き
さの細孔の内、直径0.2μm以下の細孔による細孔容
積和が直径10μm以下の細孔による細孔容積和の20
%以上40%以下の割合であれば、より保持力、分散性
に優れたものであるため好ましい。
【0010】次に、本発明の無定形アルミノシリケート
の製造方法の一例を説明する。
【0011】合成原料としては、例えばアルミン酸アル
カリ金属塩水溶液及びケイ酸アルカリ金属塩水溶液であ
る。また必要に応じて、水酸化アルカリ水溶液で前記両
溶液を希釈して用いたり、固形分のアルカリを添加して
も良い。また前記のアルミン酸アルカリ金属塩水溶液や
ケイ酸アルカリ金属塩水溶液としては、市販のアルミン
酸アルカリ金属塩水溶液や、ケイ酸アルカリ金属塩水溶
液を用いても良いし、水酸化アルミニウム等のアルミ源
やケイ酸等のシリカ源をそれぞれ水酸化アルカリ金属塩
水溶液と共に加熱処理等を施して使用しても良い。
【0012】アルカリ金属塩とは、周期率表第Ia族に
属するNa、K、Li等や、それらの混合物との塩であ
り、これらの内、価格面や製造の容易さからナトリウム
塩が好ましく用いられる。
【0013】アルミン酸ナトリウムやアルミン酸カリウ
ム等のアルミン酸アルカリ金属塩水溶液の濃度は特に限
定されないが、水溶液の粘性増加による操作面の点から
Al23表示で30重量%以下の濃度が好ましく用いら
れ、さらに15〜30重量%の範囲の濃度が好ましく用
いられる。
【0014】また、ケイ酸ナトリウムやケイ酸カリウム
等のケイ酸アルカリ金属塩水溶液の濃度も特に制限はな
いが、一般的にはSiO2表示で30重量%以下の濃度
で用いられる。
【0015】これらのアルミニウム原料及びシリカ原料
となる溶液の濃度としては、最終的に得られる無定形ア
ルミノシリケートの細孔容積が低下するのを避けたり、
その細孔の制御を容易とするために、生成する無定形ア
ルミノシリケートの収率を100%としたときのスラリ
ー濃度が10重量%以下であることが好ましい。
【0016】また、アルミニウム原料の成分とシリカ原
料の成分の混合比率としては、Si/Al比(原子比)
が1.0以上6.0以下の範囲であることが好ましい。
この理由としては、Si/Al比がこの範囲を逸脱し、
高すぎるとイオン交換容量が低下することがあり、低す
ぎると油状物質を吸収するための容量が低下することが
あるからである。
【0017】無定形アルミノシリケートを合成する際の
反応は、水及び固体状の水酸化アルカリ金属、又は水酸
化アルカリ金属塩水溶液を、アルミン酸アルカリ金属塩
と共に反応槽に入れて60℃以下の温度に保ち、これに
60℃以下の温度に保ったケイ酸アルカリ金属塩水溶液
を添加し、攪拌することで行なわれる。攪拌について
は、公知の攪拌装置等を用いて行えば良く、操作の開始
時もしくは原料を添加した時点より終了時まで、反応に
より生成するゲルを均一に混合できるように激しく攪拌
すればよい。
【0018】反応の温度としては、60℃以下が好まし
く、さらに25〜55℃の範囲の温度が好ましい。60
℃を超える温度にて反応を行なうと反応速度が速くな
り、細孔構造が制御できなくなるばかりか、濾過性が著
しく悪化し、粒子の凝集性が強く水中や樹脂等に均一に
分散させることが極めて困難なものとなることがあり、
また、反応の温度が低すぎると微細な細孔径からなる細
孔容積を増加させることが困難となることがある。
【0019】反応の際、上記に記載の原料を反応槽へ仕
込んだ際のM2O濃度(但し、Mはアルカリ金属を示
す。)は2.5〜3.5重量%の範囲が好ましい。M2
O濃度が3.5重量%を超えると、原料の反応性が低下
して反応速度が遅くなるために微細粒子が生成しにくく
なって微細な細孔容積が減少してしまう。その結果、粒
子が大きく成長して大きな細孔径からなる細孔容積が増
加し、油状物質吸収後の保持力が著しく悪化することが
ある。また、2.5重量%より低いと、反応の温度を高
くした場合と同様な効果となり、細孔構造が制御できな
くなり、微細な細孔が著しく発達して凝集性の強い粒子
が生成し、水中や樹脂等に均一に分散させることが極め
て困難なものとなることがある。
【0020】さらに、原料の添加速度、つまりSi/A
l比(原子比)の変化速度も重要な点である。例えば、
Al/Na比が0.30かつAl23濃度が1.44重
量%であるアルミン酸アルカリ金属塩水溶液に、Si/
Na比が3.28かつSiO2濃度が12.4重量%で
あるケイ酸アルカリ金属塩水溶液を40℃の温度におい
てSi/Al混合比率2.0、かつ反応のM2O濃度が
3.14重量%で反応させる場合には、ケイ酸アルカリ
金属塩水溶液の添加速度は、反応系のSi/Al比の比
率変化として、0.44/分以上0.67/分以下に添
加速度を制御することが好ましい。また、Al/Na比
が0.39かつAl23濃度が1.44重量%であるア
ルミン酸アルカリ金属塩水溶液に、Si/Na比が3.
28かつSiO2濃度が12.4重量%であるケイ酸ア
ルカリ金属塩水溶液を40℃の温度においてSi/Al
混合比率2.0、かつ反応のM2O濃度が2.62重量
%で反応させる場合には、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液
の添加速度は、反応系のSi/Al比の比率変化とし
て、0.20/分以上0.40/分以下に添加速度を制
御することが好ましい。さらに、Al/Na比が0.3
9かつAl23濃度が1.44重量%であるアルミン酸
アルカリ金属塩水溶液に、Si/Na比が3.28かつ
SiO2濃度が12.4重量%であるケイ酸アルカリ金
属塩水溶液を50℃の温度においてSi/Al混合比率
2.0、かつ反応のM2O濃度が2.62重量%で反応
させる場合には、ケイ酸アルカリ金属塩水溶液の添加速
度は、反応系のSi/Al比の比率変化として、0.1
1/分以上0.19/分以下に添加速度を制御すること
が好ましい。
【0021】次に、上記記載の合成反応で生成した無定
形アルミノシリケートのスラリーの濾過、洗浄を行な
い、母液を分離し、過剰のアルカリ等の除去を行なった
後、乾燥を行なうことで目的の無定形アルミノシリケー
トが得られる。ここで、これらの濾過、洗浄、分離、乾
燥などの操作に用いられる装置等は公知のものを用い、
公知の方法により実施すればよい。また、乾燥に際して
は、得られる無定形アルミノシリケートのイオン交換能
を低下させないために100℃以下の温度で行うことが
好ましい。
【0022】本発明無定形アルミノシリケートは高い吸
油性を有し、油状物質吸収後の保持力、分散性が優れて
いるため、ゴム用、樹脂用、紙用、塗料用などの無機充
填剤や添加剤、及び油状物質を初めとする高分子液状物
質の担体及び触媒や脱臭剤などの担体として、これらの
目的に有用な成分を担持したり、水溶液中の遊離金属イ
オンの除去剤や、ゼオライトの合成原料剤などに有用で
ある。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、各測定は以下に示した方法によって実施した。
【0024】(1)水分量 無定形アルミノシリケートサンプル約3gを正確にるつ
ぼに量り取り、800℃の温度で1時間以上加熱した後
に、放冷し、重量の減少量を正確に測定する。減少量を
加熱前の重量で除して求めた割合を100分率で求め
た。
【0025】(2)水銀圧入法による細孔分布 前処理として、予め水分量20〜30重量%になるよう
に静置乾燥した粉末25gをクッキングカッターで1.
5分粉砕し、真空乾燥機を用い80℃の温度で1時間真
空乾燥後、マイクロメリティクス社製ポアサイザー93
10を用い、圧力範囲0.5〜30000psia(1
4.7psia=1atm)の条件にて測定した。測定
できる細孔の直径の範囲は0.006μm以上360μ
m以下である。
【0026】(3)イオン交換能 イオン交換能の測定は、塩化カルシウム水溶液(炭酸カ
ルシウム:CaCO3に換算して500mg/リット
ル)100mlに無定形アルミノシリケートを0.1g
添加し、20℃において10分間攪拌した。次いで濾過
により固形分を分離した後、濾液中に残存するカルシウ
ムをEDTA水溶液による滴定で測定し、無定形アルミ
ノシリケート1g(無水物)あたりのカルシウム交換量
をCaCO3に換算して求めた。
【0027】(4)油状物質吸収能(吸油能) JIS K 6221(1982年版)の吸油量の測定
法に準拠してアマニ油を用いて行ない、無定形アルミノ
シリケート100g(無水物)あたりの油状物質の吸収
量に換算して求めた。
【0028】(5)油状物質吸収後の保持力 吸油能測定後の試料の塊を定性濾紙(アドバンテック社
製、No.2)にのせ、その上に10.5cm×6.5
cm×0.2cmの大きさのアクリル板を介して200
gの重りをのせたものを防湿タッパーに入れ、30℃、
24時間放置した後、重り、アクリル板、試料を取り除
き、定性濾紙に沁み出したアマニ油の量をもって保持力
とした。沁み出したアマニ油の量は、試験前後の重量変
化量とアマニ油を用いない試験での前後の重量変化量と
の差により求めた。
【0029】(6)ガラス瓶中での沁み出し状態の目視
観察 吸油能測定後の試料の塊をガラス瓶(容積300cc)
に入れ、室温にて保存し、内壁に沁み出してきたアマニ
油の沁み出し状態を観察した。油状物質吸収後の保持力
測定では、直径0.2μm以下の大きさの細孔による細
孔容積和が直径10μm以下の大きさの細孔による細孔
容積和の20%以下の割合の範囲では相関性がみられた
が、これを超える場合には有意差が認められなかった。
しかし、ガラス瓶内壁へのアマニ油の沁み出し状態を目
視観察することで、20%を超える割合においても有意
差が認められた。
【0030】(7)凝集率(分散性) 試料粉末を開口径100μmの篩いにより乾式分級し、
密閉容器中で60℃、72時間放置した後に、1リット
ルの水に処理後の試料1gを10分間攪拌し、同じ篩い
で濾過し、篩い上に残った試料との割合を重量比にて算
出した。算出にあたっては、処理前の試料及び篩い上に
残った試料をそれぞれ100℃以上の温度にて乾燥し、
その重量を測定して算出に用いた。
【0031】実施例1 内容積20リットルの反応容器にNaOHの形で1.3
6重量%の濃度の水酸化ナトリウム水溶液13124g
を投入し、50℃の温度に保ちながら、同容器にアルミ
ン酸ナトリウム水溶液(Na20=19.3重量%、A
23=21.9重量%)を同じく50℃に保って92
1gを投入して攪拌した。さらに、同溶液にケイ酸ナト
リウム水溶液(Na2O=4.0重量%、SiO2=1
2.7重量%)3739gを50℃に保ち、攪拌しなが
ら投入した。この時、反応系のNa2O濃度は2.62
重量%となる。投入に要した時間は12.8分であっ
た。このときのSi/Al比の比率変化は0.16/分
となる。投入終了時点から60分間攪拌を継続し、その
後直ちに得られたスラリーの2倍量のイオン交換水を用
いて濾過器上で洗浄し、無定形アルミノシリケートのケ
ーキを得た。得られたケーキを100℃以下で静置乾燥
し、細孔分布、イオン交換能、吸油能及び保持力を上記
記載の方法により測定し、その結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2 温度を50℃に変えて40℃とした以外は実施例1と同
様の原料、操作等にて行った。この時、反応系のNa2
O濃度は2.62重量%となる。投入に要した時間は
7.1分であった。このときのSi/Al比の比率変化
は0.28/分となる。投入終了時点から60分間攪拌
を継続し、その後、実施例1と同様の操作にて無定形ア
ルミノシリケートのケーキを得、これを100℃以下で
静置乾燥し、実施例1と同様の方法により評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0034】実施例3 NaOHの形で2.28重量%の濃度の水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いた以外は実施例2と同様の原料、操作等
にて行った。この時、反応系のNa2O濃度は3.14
重量%となる。投入に要した時間は3.9分であった。
このときのSi/Al比の比率変化は0.51/分とな
る。投入終了時点から60分間攪拌を継続し、その後、
実施例1と同様の操作にて無定形アルミノシリケートの
ケーキを得、これを100℃以下で静置乾燥し、実施例
1と同様の方法により評価した。その結果を表1に示
す。
【0035】実施例4 実施例2と同様の原料、操作等にて行った。この時、反
応系のNa2O濃度は2.62重量%となる。投入に要
した時間は9.6分であった。このときのSi/Al比
の比率変化は0.21/分となる。投入終了時点から6
0分間攪拌を継続し、その後、実施例1と同様の操作に
て無定形アルミノシリケートのケーキを得、これを10
0℃以下で静置乾燥し、実施例1と同様の方法により評
価した。その結果を表1に示す。
【0036】比較例1 NaOHの形で0.66重量%の濃度の水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いた以外は実施例1と同様の原料、操作等
にて行った。この時、反応系のNa2O濃度は2.22
重量%となる。投入に要した時間は20.6分であっ
た。このときのSi/Al比の比率変化は0.10/分
となる。投入終了時点から60分間攪拌を継続し、その
後、実施例1と同様の操作にて無定形アルミノシリケー
トのケーキを得、これを100℃以下で静置乾燥し、実
施例1と同様の方法により評価した。その結果を表1に
示す。
【0037】比較例2 実施例3と同様の原料、操作等にて行った。この時、反
応系のNa2O濃度は3.14重量%となる。投入に要
した時間は7.5分であった。このときのSi/Al比
の比率変化は0.27/分となる。投入終了時点から6
0分間攪拌を継続し、その後、実施例1と同様の操作に
て無定形アルミノシリケートのケーキを得、これを10
0℃以下で静置乾燥し、実施例1と同様の方法により評
価した。その結果を表1に示す。
【0038】比較例3 NaOHの形で3.28重量%の濃度の水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いた以外は実施例1と同様の原料、操作等
にて行った。この時、反応系のNa2O濃度は3.72
重量%となる。投入に要した時間は7.0分であった。
このときのSi/Al比の比率変化は0.29/分とな
る。投入終了時点から60分間攪拌を継続し、その後、
実施例1と同様の操作にて無定形アルミノシリケートの
ケーキを得、これを100℃以下で静置乾燥し、実施例
1と同様の方法により評価した。その結果を表1に示
す。
【0039】表1の結果より、実施例による方法によっ
て得た無定形アルミノシリケートの性能と比較例による
方法によって得た無定形アルミノシリケートの性能とを
比較すると、実施例の方法によるものでは、油状物質吸
収後の保持力があり、かつ分散性も良く、また、そのイ
オン交換能も200cm3/100g以上と優れたもの
であることが分かる。
【0040】
【発明の効果】本発明の無定形アルミノシリケートは、
イオン交換能、吸油能及び油状物質吸収後の保持力に優
れ、さらに分散性に優れたものであるため、産業上有用
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水銀圧入法により測定される直径0.00
    6μm以上の大きさの細孔の内、直径0.2μm以下の
    細孔による細孔容積和が0.4cm3/g以上1.0c
    3/g以下であり、かつ直径0.2μm以下の細孔に
    よる細孔容積和が直径10μm以下の細孔による細孔容
    積和の15%以上60%以下の割合であることを特徴と
    する無定形アルミノシリケート。
JP19399797A 1997-07-18 1997-07-18 無定形アルミノシリケート Expired - Fee Related JP4022948B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19399797A JP4022948B2 (ja) 1997-07-18 1997-07-18 無定形アルミノシリケート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19399797A JP4022948B2 (ja) 1997-07-18 1997-07-18 無定形アルミノシリケート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1135316A true JPH1135316A (ja) 1999-02-09
JP4022948B2 JP4022948B2 (ja) 2007-12-19

Family

ID=16317262

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19399797A Expired - Fee Related JP4022948B2 (ja) 1997-07-18 1997-07-18 無定形アルミノシリケート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4022948B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013059717A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Toda Kogyo Corp イオン吸着剤及びその製造方法
CN116375408A (zh) * 2023-04-17 2023-07-04 中国地质大学(武汉) 一种多孔无定形铝硅酸盐聚合物的制备方法及应用

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013059717A (ja) * 2011-09-12 2013-04-04 Toda Kogyo Corp イオン吸着剤及びその製造方法
CN116375408A (zh) * 2023-04-17 2023-07-04 中国地质大学(武汉) 一种多孔无定形铝硅酸盐聚合物的制备方法及应用
CN116375408B (zh) * 2023-04-17 2024-05-03 中国地质大学(武汉) 一种多孔无定形铝硅酸盐聚合物的制备方法及应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP4022948B2 (ja) 2007-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5914273B2 (ja) グリツトを有さないゼオライトモレキユラシ−ブを水の軟化に用いる方法
GB1571003A (en) Type a zeolite detergent builders
JPH1135316A (ja) 無定形アルミノシリケート
US5919427A (en) Amorphous aluminosilicate and process for producing the same
FI62961C (fi) Foerfarande foer framstaellning av katjonutbytesmaterialier betaoende av ett syntetiskt amorf alkalimetallaluminiumsili ka
JP6080980B2 (ja) シリカ−アルミナ組成物の調製
US5624651A (en) Stable high solids, high ratio alkali metal silicate solutions
JPH06279589A (ja) 球状シリコーン微粒子の製造方法
JPS598617A (ja) アルミノ珪酸塩
JPH064484B2 (ja) アモルフアスアルミノシリケ−トの製造方法
JPH11510138A (ja) アルミノシリケート
JP3505730B2 (ja) 無定形アルミノシリケート及びその用途
US5302314A (en) Stable aqueous-suspensions of inorganic materials on silica basis and insoluble in water
GB2053880A (en) Improvements in and relating to zeolites
JP3443878B2 (ja) 無定形アルミノシリケートおよびその用途
JPH07187653A (ja) アモルファスアルミノシリケート及びその製造方法
JPH0764550B2 (ja) アモルフアスアルミノシリケ−トの製造方法
JP3308309B2 (ja) アモルファスアルミノシリケートの製造方法
JPS58156527A (ja) 無定形アルミノケイ酸塩の製造方法
US1930503A (en) Preparation of porous silicious material
GB1571004A (en) Manufacturing type a zeolite detergent builders
JPS6221725B2 (ja)
JP4021173B2 (ja) ゼオライト粉末
JPS58208127A (ja) 懸濁安定性のよいゼオライトスラリ−
JPH08119622A (ja) 無定形アルミノシリケート及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040531

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070122

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070130

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070911

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20070924

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101012

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111012

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111012

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121012

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees