JPH11352496A - 液晶表示装置およびカラーフィルタ基板の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置およびカラーフィルタ基板の製造方法

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JPH11352496A
JPH11352496A JP15801098A JP15801098A JPH11352496A JP H11352496 A JPH11352496 A JP H11352496A JP 15801098 A JP15801098 A JP 15801098A JP 15801098 A JP15801098 A JP 15801098A JP H11352496 A JPH11352496 A JP H11352496A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで形成が容易であり、かつ高さの欠
落がない柱状スペーサを備え、大画面でも高輝度で表示
むらがなく良好な画質の表示が得られる液晶表示装置を
提供する。 【解決手段】 本発明の液晶表示装置では、対向基板6
側のガラス基板21上に、遮光層22(ブラックマ卜リ
クス)の開口部を塞ぐように、R、G、Bの各着色層が
所定のパターンで配列されたカラーフィルタ23が形成
され、遮光層22上に柱状スペーサ24が設けられてい
る。カラーフィルタ23および柱状スペーサ24は、対
向基板6に形成された透明樹脂の受容層に、インクジェ
ット方式により染料を含む着色液(インク)を付与し、
受容層を染料により着色するとともに、柱状スペーサ2
4においてはさらに高さ方向に大きく膨潤させて形成し
たものであり、さらにその上に、ITOから成る対向電
極25が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置とカ
ラーフィルタ基板の製造方法に係わり、特に基板間の間
隙(ギャップ)を保持するスペーサを備えた液晶表示装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下に、光透過型のアクティブマトリク
ス型液晶表示装置の構造を、簡単に説明する。この液晶
表示装置は、アレイ基板と対向基板との間に液晶組成物
が挟持されて構成されている。アレイ基板においては、
ガラス基板上に複数本の信号線と走査線とがマトリクス
状に配置され、交点近傍にスイッチング素子としてTF
Tが設けられ、TFTを介してITO(Indium Tin Oxi
de)等から成る画素電極が設けられている。また対向基
板では、ガラス基板上に、マトリクス状の遮光層(ブラ
ックマトリクス)、並びに赤色(R)、緑色(G)、青
色(B)の各着色層が所定のパターンで配列されたカラ
ーフィルタが形成され、その上にITO等から成る対向
電極が形成されている。そして、アレイ基板と対向基板
との間には、基板間隙を一定の値に保つために、プラス
チックビースのような球状の間隙材(スペーサ)が、一
定の密度で介在されている。
【0003】しかし、このような液晶表示装置では、球
状のスペーサに起因して、以下に示すような不具合が生
じていた。すなわち、球状のスペーサは、基板上に散布
する際に部分的に凝集しやすいため、輝点状の表示欠陥
が生じるばかりでなく、画素電極上にも散布されるた
め、スペーサ自体の光漏れや周辺の液晶の配向不良領域
からの光漏れにより、コントラストの低下が生じてい
た。
【0004】近年、このような不具合を解消するため、
プラスチックビースのような球状のスペーサに代わり、
柱状のスペーサを用いた液晶表示装置が提供されてい
る。この液晶表示装置では、フォトリソグラフィにより
形成された複数色の着色層(例えばR、G、Bの着色
層)が積層された柱状のスペーサが、対向基板側に設け
られ、この柱状スペーサにより基板間の間隙(セルギャ
ップ)が一定に保たれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た液晶表示装置では、一定以上の高い開口率を得ること
ができないという問題があった。すなわち、着色層積層
型の柱状スペーサを備えた従来の液晶表示装置では、液
晶の配向不良を回避し高開口率を図るために、柱状スペ
ーサが画素電極以外の非表示領域、例えば走査線上に選
択的に設けられているが、高開口率化が進むほど、画素
電極以外の非表示領域が縮小する。そして、前記した柱
状スペーサの形成においては、3層分のフォトリソグラ
フィにおける位置ずれを考慮しなければならないため、
一定限度以上に非表示領域を縮小し、高開口率化を実現
することが難しかった。
【0006】また、フォトリソグラフィによる柱状スペ
ーサの形成では、形成領域近傍のフォトレジスト厚が後
工程になるほど不均一になりやすいため、アレイ基板と
当接するスペーサ最上層のパターン精度が悪く、一部に
は欠落した不完全な高さのスペーサが形成されることも
あった。そして、このようなスペーサ高さの欠落等は、
トータルのピッチ精度が悪くなる大型基板、大型画面に
なるほど重大な問題となっていた。
【0007】本発明は、これらの問題を解決するために
なされたもので、低コストで形成が容易であり、かつ高
さの欠落がない柱状スペーサを備え、大画面でも高輝度
で表示むらがなく良好な画質の表示画像が得られる液晶
表示装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、電極を備えた第1の基板と、前記第1の基板に対向
して配置された第2の基板と、前記第1の基板と前記第
2の基板間の間隙を保持するスペーサと、前記第1の基
板と前記第2の基板間に挟持された液晶層とを備えた液
晶表示装置において、前記第1の基板または前記第2の
基板に、受容層中に染料を含む着色層が形成されてお
り、前記着色層は前記スペーサとなる膨潤部を有するこ
とを特徴とする。
【0009】本発明のカラーフィルタ基板の製造方法
は、基板上に受容層を形成する工程と、前記受容層に染
料を含む着色液を注入する工程とを備えたカラーフィル
タ基板の製造方法において、前記着色液を注入する工程
は、所定厚の第1の領域と、前記受容層を膨潤させて前
記所定厚より厚い第2の領域とを形成することを特徴と
する。
【0010】本発明において、第1の基板であるアレイ
基板または第2の基板である対向基板に設けられる、基
板間隙を保つための柱状スペーサは、公知の染料を含む
着色液(インク)をインクジェット方式により噴射し
て、被染色性の受容層に付与し、この受容層を高さ方向
に膨潤させて形成したものである。本発明においては、
このような柱状スペーサを、第2の基板である対向基板
側に設け、先端部を第1の基板であるアレイ基板の例え
ば走査線上に当接させることが望ましく、また柱状スペ
ーサとともに、同様なインクジェット方式により、R、
G、B各色の染料を含む着色液(インク)を被染色性の
受容層に付与して着色したカラーフィルタを、対向基板
側に設けることが望ましい。
【0011】このとき、柱状スペーサ形成部において
は、カラーフィルタ形成部に比べて受容層を高さ方向に
大きく膨潤させるため、噴射する着色液中の染料の分子
量を大きくし、かつ染料の濃度あるいは液吐出量をカラ
ーフィルタ形成部の2倍程度に増大させることが望まし
い。
【0012】ここで、受容層を構成する材料としては、
ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、セルロ
ース類(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース)、ポリ
アクリル酸エチルエステルのような親水性の透明ポリマ
ーが挙げられ、スピンコート、ロールコート、バーコー
ト、スプレイコート、ディップコート等の方法により、
被染色性の受容層が形成される。
【0013】また、染料を含む着色液(インク)のイン
クジェット方式による吐出・噴射は、例えば以下に示す
ように、熱エネルギーを利用して液滴を吐出するインク
ジェットヘッドを用いて行なわれる。すなわち、各液路
に対応した位置にヒータが配置され、ヒータに所定の駆
動パルスを供給すると、ヒータ上のインクが沸騰して気
泡を形成し、この気泡の体積膨張によりインクが吐出口
(オリフィス)から押し出されて吐出するように構成さ
れたインクジェットヘッドが使用される。このようなバ
ブル(気泡)ジェット方式のインクジェットヘッドで
は、ヒータに加える駆動パルスを制御し、例えば電力を
制御することで、気泡の大きさを調整し、これにより吐
出口から吐出されるインク液滴の体積を制御することが
できる。
【0014】本発明の液晶表示装置においては、第1の
基板または第2の基板が、透明な被染色性受容層に染料
を含む着色液(インク)をインクジェット方式で付与
し、受容層を高さ方向に膨潤させて形成された柱状スペ
ーサを備えており、プラスチックビーズのような球状の
スペーサが配設されていないので、スペーサの部分的な
凝集に起因する輝点状の表示欠陥や光漏れ等によるコン
トラスト比の低下が発生せず、高輝度で良好な画質の表
示が得られる。
【0015】また本発明では、柱状スペーサの形成にフ
ォトリソグラフィが用いられていないので、低コストで
あるうえに、フォトリソグラフィ工程での位置ずれを考
慮する必要がなく、さらにオーバーエッチングによるス
ペーサの局部的な高さ不足が生じるおそれがない。した
がって、高開口率、高精細化の進行に伴って、画素電極
以外の非表示領域が縮小されても、面内均一で精度が良
く均一な高さを有する柱状スペーサを得ることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。
【0017】図1は、本発明の液晶表示装置の一実施例
の外観を概略的に示す斜視図であり、図2は、実施例の
液晶表示装置に使用するアレイ基板の概略構成を示す平
面図である。また図3は、実施例の液晶表示装置におい
て、柱状スペーサ設置部を図2のA−A線に相当する線
で切断した断面を示す図である。
【0018】実施例の液晶表示装置は、ノーマリーホワ
イト・モードの光透過型液晶表示装置であって、図1に
示すように、カラー表示が可能に構成された対角11.3イ
ンチの表示領域1を有している。そして、この液晶表示
装置は、液晶パネル2と、液晶パネル2を駆動するため
の駆動回路基板3(信号線駆動回路基板3aおよび走査
線駆動回路基板3b)と、これらの駆動回路基板3と液
晶パネル2とをTAB方式で接続するテープキャリアパ
ッケージ(TCP)4とをそれぞれ備えている。
【0019】液晶パネル2は、図2および図3にそれぞ
れ示すように、TFTアレイ基板5と対向基板6との間
に、それぞれポリイミド等からなる配向膜7、8を介し
て、TN型(ツィスト・ネマティック型)液晶組成物9
が挟持され、対向基板6上に設置された後述する柱状ス
ペーサにより基板間隔が保持されるとともに、シール剤
(図示を省略。)により封止されて構成されている。そ
して、TFTアレイ基板5と対向基板6の外表面には、
それぞれ偏光板10が偏光軸が直交するように配置され
ている。尚、液晶組成物9として、透明樹脂と液晶材料
との混合系の高分子分散型液晶を用いるのであれば、配
向膜や偏光板を別に設ける必要がない。
【0020】TFTアレイ基板5では、ガラス基板11
上に、複数本(例えば 640× 3本)の信号線12と複数
本(例えば 480本)の走査線13とがほぼ直交するよう
に交差して配置・形成され、各区画の画素ごとにTFT
14が形成され、TFT14を介してITOから成る画
素電極15が接続されている。また、走査線13に対し
てほぼ平行に、かつ画素電極15と重なる領域を持つよ
うに、補助容量線16が形成され、補助容量線16と画
素電極15とによって、補助容量(Cs)が形成されて
いる。さらに、対向基板側に設置される柱状スペーサが
当接する走査線13上の領域には、絶縁性の保護膜17
が設けられている。また、信号線12と走査線13と
は、それぞれ配線の片側に引き出されて前記したTCP
4に接続されており、TCP4を介してそれぞれの駆動
回路基板3から駆動電圧が供給されるように成ってい
る。
【0021】そして、各TFT14においては、走査線
13自体をゲート電極として、その上に酸化シリコンと
窒化シリコンとから成る絶縁膜18が形成され、この絶
縁膜18上に画素電極15が形成されている。また、ゲ
ート電極上の絶縁膜18(ゲート絶縁膜)上に、a−S
i(アモルファスシリコン)のような半導体層が形成さ
れ、その上に窒化シリコンから成るチャネル保護膜が、
走査線13に自己整合されて形成されている。また、半
導体層は、低抵抗半導体層(コンタクト層)と信号線1
2から延在されたドレイン電極19とを介して、信号線
12に接続されており、さらに低抵抗半導体層(コンタ
クト層)と島状のソース電極20とを介して、画素電極
15と接続されている。
【0022】一方、対向基板6側においては、ガラス基
板21上に、アレイ基板5側に形成されたTFT14、
信号線12および走査線13と画素電極15との間の間
隙を遮光するために、クロム(Cr)の酸化膜22aと
クロム(Cr)膜22bとを積層した遮光層22がマ卜
リクス状に形成され、このような遮光層22の開口部を
塞ぐように、R、G、Bの各着色層が所定のパターンで
配列されたカラーフィルタ23が形成されている。ま
た、着色層に隣接する遮光層22上に、柱状スペーサ2
4が設けられており、柱状スペーサ24の先端部は、配
向膜7、8を介して、アレイ基板5側に形成された絶縁
性保護膜17上に配置されている。カラーフィルタ23
および柱状スペーサ24は、対向基板6の所定の位置に
均一な厚さに形成された透明樹脂の受容層に、インクジ
ェット方式により染料を含む着色液(インク)を付与
し、受容層を染料により着色するとともに、柱状スペー
サ24においてはさらに高さ方向に大きく膨潤させて形
成したものである。さらに、このようなカラーフィルタ
23および柱状スペーサ24の上に、ITOから成る対
向電極25が形成されている。
【0023】ここで、カラーフィルタ23および柱状ス
ペーサ24の形成は、例えば以下に示す方法で行なわれ
る。すなわち、Cr酸化膜22aとCr膜22bとを積
層した遮光層(ブラックマトリクス)22を有するガラ
ス基板21上に、ヒドロキシプロピルセルロースからな
る樹脂組成物をスピンコートした後、90℃−10分間のプ
リベークを行ない、被染色性の受容層を形成する。次い
で、R、G、B各色の染料を含み水および水溶性アルコ
ール類を溶媒とする着色液(インク)を、熱エネルギー
を用いて液滴を吐出するように構成されたインクジェッ
トヘッドを用いて噴射し、受容層を各色に着色する。こ
のとき、柱状スペーサ24の形成部では、着色液中に含
まれるR、GまたはB染料の分子量を大きくするととも
に、染料の濃度あるいは吐出量を、カラーフィルタ23
形成部の2倍程度に増大することにより、受容層を高さ
方向に大きく膨潤させる。次いで、 230℃− 1時間のベ
ーキングを行ない、カラーフィルタ23および柱状スペ
ーサ24をそれぞれ得る。なお、R染料としては、C.
I.アシッドレッド35とアシッドイエロー23とを混合し
たものを、G染料としては、C.I.アシッドブルー 9
とアシッドイエロー23とを混合したものを、B染料とし
ては、C.I.アシッドブルー 9とアシッドレッド35と
を混合したものを、それぞれ使用することができる。
【0024】以上のように構成される実施例のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置においては、液晶パネル2
の対向基板6が、透明樹脂の受容層にインクジェット方
式により染料を含む着色液(インク)を付与し、受容層
を着色すると同時に高さ方向に大きく膨潤させて形成し
た柱状スペーサ24を備えているので、柱状スペーサ2
4の形成において、フォトリソグラフィ工程での位置ず
れを考慮する必要がなく、またオーバーエッチングによ
る局部的な高さ不足が生じることがない。したがって、
高開口率、高精細化に伴って画素電極15外の非表示領
域が縮小されても、面内均一で精度が良く高さも均一な
柱状スペーサ24を得ることができ、高輝度で良好な表
示を実現することができる。また、このアクティブマト
リクス型液晶表示装置によれば、表示画面が15インチと
大型化しても、高輝度でコントラスト比の低下が生じ
ず、良好な表示画像を得ることができる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、高開口率化しても、精度が高く小サイズの柱
状スペーサが実現されるので、液晶の配向不良やセルギ
ャップむらに起因する表示むらがなく、高輝度で良好な
表示を得ることができる。また発明では、インクジェッ
ト法で柱状スペーサが形成されているので、低コストの
液晶表示装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の一実施例を概略的に示
す斜視図。
【図2】実施例の液晶表示装置に使用するアレイ基板の
概略平面図。
【図3】実施例の液晶表示装置において、柱状スペーサ
設置部を図2のA−A線に相当する線で切断した断面
図。
【符号の説明】
2………液晶パネル 3………駆動回路基板 5………TFTアレイ基板 6………対向基板 9………液晶組成物 11、21………ガラス基板 12………信号線 13………走査線 14………TFΤ 15………画素電極 16………補助容量線 18………絶縁膜 19………ドレイン電極 20………ソース電極 22………遮光層 23………カラーフィルタ 24………柱状スペーサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極を備えた第1の基板と、前記第1の
    基板に対向して配置された第2の基板と、前記第1の基
    板と前記第2の基板間の間隙を保持するスペーサと、前
    記第1の基板と前記第2の基板間に挟持された液晶層と
    を備えた液晶表示装置において、 前記第1の基板または前記第2の基板に、受容層中に染
    料を含む着色層が形成されており、前記着色層は前記ス
    ペーサとなる膨潤部を有することを特徴とする液晶表示
    装置。
  2. 【請求項2】 基板上に受容層を形成する工程と、前記
    受容層に染料を含む着色液を注入する工程とを備えたカ
    ラーフィルタ基板の製造方法において、 前記着色液を注入する工程は、所定厚の第1の領域と、
    前記受容層を膨潤させて前記所定厚より厚い第2の領域
    とを形成することを特徴とするカラーフィルタ基板の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記着色液を注入する工程は、インクジ
    ェット方式により行なわれることを特徴とする請求項2
    記載のカラーフィルタ基板の製造方法。
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