JPH11350491A - 山留め及び山留め工法 - Google Patents

山留め及び山留め工法

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JPH11350491A
JPH11350491A JP15547498A JP15547498A JPH11350491A JP H11350491 A JPH11350491 A JP H11350491A JP 15547498 A JP15547498 A JP 15547498A JP 15547498 A JP15547498 A JP 15547498A JP H11350491 A JPH11350491 A JP H11350491A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地盤改良体と捨てコンクリートを組み合わせ
て山留め壁を低コストに構築する。 【解決手段】 掘削される地盤11の周囲を取り囲むよ
うにして地盤改良体12を地盤11に連続して形成する
ことにより山留め壁を構築し、この地盤改良体12の頭
部121と、地盤改良体12の外側である背面地盤11
間を捨てコンクリート13により結合して山留め壁を構
成する。地盤改良体12で囲まれた地盤を所定の深さま
で掘削した後、床付け面15Aに支保用の捨てコンクリ
ート16を打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤を掘削する際
に、周囲の地盤の崩壊を防ぐために適用される山留め及
びその工法に関し、さらに詳しくは、地盤改良体及び捨
てコンクリートを主体に組み合わせて山留め壁を構築す
る山留め及びその工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の山留め工法は、地盤改良装置、す
なわち、オーガのようなカッタ及び攪拌翼を有する掘削
軸を回転して地盤を掘削しながら、掘削軸を通して注入
されるコンクリートミルク等の充填剤と掘削土とを混合
攪拌することにより、ソイル柱を地盤に形成し、このソ
イル柱を列状に連続して形成することによりソイル柱列
壁を構築した後、ソイル柱が固化される以前にソイル柱
列壁の中にI形鋼等の芯材を差し込み、ソイル柱を固化
することで連続する山留め壁を構築していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の山
留めは、ソイル柱列壁の中にI形鋼等の芯材を挿入し、
この芯材に土圧に対する曲げ応力を負担させる構造なっ
ているが、このI形鋼等の芯材は山留め壁を構築する費
用の、例えば20ないし40%程度を占めるため、構築
された山留めのコストが大幅に増加するという問題があ
った。
【0004】本発明は、上記のような事情に鑑みなされ
たもので、本発明の目的は、地盤改良体と捨てコンクリ
ートを組み合わせて山留め壁を低コストに構築すること
ができる山留め及びその工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、地盤を掘削する際の地盤の崩壊を防ぐ山留
めであって、前記地盤に、掘削される地盤の掘削深さに
応じた深さに形成され、かつ該掘削地盤の周囲に沿って
連続する山留め壁を構築する地盤改良体と、前記地盤改
良体の外側である背面地盤に該地盤改良体の頭部から地
盤改良体の外側に向けて所定の厚さに打設され、前記地
盤改良体の頭部と前記背面地盤を結合する捨てコンクリ
ートとを備えることを特徴とする。本発明はまた、前記
地盤改良体は、カッタ及び攪拌翼を有する掘削軸を回転
して地盤を掘削しながら、掘削軸を通して注入されるコ
ンクリートミルク等の充填剤と掘削土とを混合攪拌する
ことにより構築されるソイル柱から構成されることを特
徴とする。本発明はまた、前記地盤改良体で囲まれた地
盤を所定の深さまで掘削した後の床付け面に支保用の捨
てコンクリートを所定の厚さに打設したことを特徴とす
る。本発明はまた、前記地盤改良体の外側及び内側であ
る地盤の少なくとも一方に、パットレス形式で地盤改良
体を設けたことを特徴とする。本発明はまた、前記地盤
改良体の内側である地盤に、該地盤改良体から所定間隔
離れて連続する内側山留め壁を構築する内側地盤改良体
を設け、前記内側地盤改良体と前記外側地盤改良体間の
地盤表面及び前記両地盤改良体の頭部間を結合する捨て
コンクリート打設したことを特徴とする。本発明はま
た、前記内側地盤改良体と前記外側地盤改良体間の地盤
に、該両地盤改良体間を結合する結合用地盤改良体を内
側地盤改良体の周囲に沿い所定間隔に設けたことを特徴
とする。本発明はまた、前記内側地盤改良体、前記外側
地盤改良体及び前記結合用地盤改良体の頭部を互いに結
合する捨てコンクリートを打設することを特徴とする。
本発明はまた、前記内側地盤改良体で囲まれた地盤に支
保用地盤改良体を格子状に形成し、この支保用地盤改良
体が形成された地盤を所定の深さまで掘削した後の床付
け面に捨てコンクリートを所定の厚さに打設したことを
特徴とする。本発明は、地盤を掘削する際の地盤の崩壊
を防ぐ山留めであって、前記地盤に、掘削される掘削地
盤の掘削深さに応じた深さに形成され、かつ該掘削地盤
の周囲に沿って連続する地盤改良体の山留め壁を2重以
上に構築し、この各地盤改良体の頭部を互いに結合する
捨てコンクリートを打設したことを特徴とする。
【0006】本発明は、地盤を掘削する際の地盤の崩壊
を防ぐ山留め工法であって、前記地盤に、掘削される地
盤の掘削深さに応じた深さに形成され、かつ該掘削地盤
の周囲に沿って連続する地盤改良体の山留め壁を構築す
る第1の工程と、前記地盤改良体の外側である背面地盤
に該地盤改良体の頭部と前記背面地盤を結合する捨てコ
ンクリートを所定の厚さに打設する第2の工程とを備え
ることを特徴とする。本発明はまた、前記地盤改良体で
囲まれた地盤を所定の深さまで掘削した後の床付け面に
支保用の捨てコンクリートを所定の厚さに打設する第3
の工程を備えることを特徴とする。本発明はまた、前記
地盤改良体の内側の地盤に、該地盤改良体から所定間隔
離れて連続する内側地盤改良体の山留め壁を構築する第
4の工程と、前記内側地盤改良体と前記外側地盤改良体
間の地盤表面及び前記両地盤改良体の頭部間を結合する
捨てコンクリート打設する第5の工程とを備えることを
特徴とする。本発明はまた、前記内側地盤改良体と前記
外側地盤改良体間の地盤に、該両地盤改良体間を結合す
る結合用地盤改良体を内側地盤改良体の周囲に沿い所定
間隔に構築する第6の工程を備えることを特徴とする。
本発明はまた、前記内側地盤改良体、前記外側地盤改良
体及び前記結合用地盤改良体の頭部を互いに結合する捨
てコンクリートを打設する第7の工程を備えることを特
徴とする。本発明はまた、前記内側地盤改良体で囲まれ
た地盤に支保用地盤改良体を格子状に構築する第8の工
程と、前記支保用地盤改良体が構築された地盤を所定の
深さまで掘削した後の床付け面に捨てコンクリートを所
定の厚さに打設する第9の工程を備えることを特徴とす
る。
【0007】本発明の山留め及び山留め工法において
は、掘削される地盤の周囲を取り囲むようにして地盤改
良体を地盤に連続して形成することにより山留め壁を構
築し、この地盤改良体の頭部と、地盤改良体の外側であ
る背面地盤間を捨てコンクリートにより結合して山留め
壁を構成する。したがって、地盤改良体内にI形鋼等の
芯材を挿入する必要がなくなり、山留め壁の構築コスト
を大幅に低減することができる。
【0008】また、本発明においては、地盤改良体で囲
まれた地盤を所定の深さまで掘削した後、床付け面に支
保用の捨てコンクリートを打設することにより、支保工
が不要になり、地盤改良体からなる山留め壁の変形を捨
てコンクリートだけで抑えることができる。また、本発
明においては、掘削される地盤の周囲を外側地盤改良体
と内側地盤改良体で二重に取り囲み、この二重の地盤改
良体と該地盤改良体で挟まれた地盤部分結合用地盤改良
体を設けて複合地盤として構築するとともに、各地盤改
良体の各頭部を捨てコンクリートにより結合する構造に
することで、従来のようにI形鋼等の芯材を地盤改良体
中に挿入しなくとも、山留め壁の剛性が増大できるとと
もに、掘削深度の大きい地下空間の築造に適用でき、し
かも、山留め壁の構築コストを大幅に低減することがで
きる。また、本発明においては、内側地盤改良体で囲ま
れた地盤に支保用地盤改良体を格子状に構築し、この支
保用地盤改良体が構築された地盤を所定の深さまで掘削
した後、その床付け面に捨てコンクリートを打設する構
成にしたので、外側地盤改良体と内側地盤改良体の複合
地盤からなる山留め壁の根入れ部分の地山側からの受働
側圧を大きくすることができるとともに、捨てコンクリ
ートだけで山止め壁の変形を押えることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の山留め及びその工
法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ま
ず、図1及び図2により本発明の山留め及びその工法の
第1の実施の形態について説明すると、図1は本発明の
山留め及びその工法の第1の実施の形態を示す説明用断
面図であり、図2は図1のA−A線に沿う説明用平面図
である。この図1及び図2において、山留め10は地盤
11を掘削する際の地盤11の崩壊を防ぐためのもの
で、掘削される地盤11への掘削深さに応じた深さに形
成され、かつ、この掘削される地盤11の周囲を四角状
に取り囲むように連続した山留め壁を構築する地盤改良
体12と、この地盤改良体12の頭部121と、地盤改
良体12の外側である背面地盤11を結合する捨てコン
クリート13を主体に構成される。この結合用の捨てコ
ンクリート13は、地盤改良体12の頭部121から地
盤改良体12の外側に向けて、所定の領域に50mmな
いし300mmの厚さにコンクリートを打設することで
構成される。
【0010】上記連続した山留め壁を構築する地盤改良
体12は、図示省略した周知の地盤改良装置、すなわ
ち、オーガのようなカッタ及び攪拌翼を有する掘削軸を
回転して地盤を掘削しながら、掘削軸を通して注入され
るコンクリートミルク等の充填剤と掘削土とを混合攪拌
することにより構築されるソイル柱14を、図2に示す
ように一列に連続して並べることで構成される。
【0011】そして、上記打設された捨てコンクリート
13が固化されて必要な強度が得られる養生期間をおい
た後、地盤改良体12で囲まれた地盤を所定の深さ(例
えば、3ないし4m)まで掘削して空間15を造るため
の根切りを行う。しかる後、空間15の床付け面15A
に支保用の捨てコンクリート16を所定の厚さに打設す
る。この場合、必要に応じて、空間14に露出された地
盤改良体12の部分を切梁などの支持材により支持する
支保工を施してもよい。
【0012】この第1の実施の形態において、山留めを
構築する場合は、図示省略した周知の地盤改良装置によ
り、掘削される地盤11の周囲に沿いソイル柱14を順
次形成して、連続する四角状の山留め壁である地盤改良
体12を形成する(第1の工程)。次に、地盤改良体1
2の外側である背面地盤11に地盤改良体12の頭部1
21と背面地盤11を結合する捨てコンクリート13を
所定の厚さに打設する(第2の工程)。次に、捨てコン
クリート13の養生期間をおいた後、地盤改良体12で
囲まれた地盤11を所定の深さ(例えば、3ないし4
m)まで掘削した後、空間15の床付け面15Aに支保
用の捨てコンクリート16を所定の厚さに打設する(第
3の行程)。
【0013】このような第1の実施の形態によれば、掘
削される地盤11の周囲を取り囲むようにして地盤改良
体12を地盤11に連続して形成することにより山留め
壁を構築し、この地盤改良体12の頭部121と、地盤
改良体12の外側である背面地盤11間を捨てコンクリ
ート13により結合して山留め壁を構成するようにした
ので、地盤改良体12からなる山留め壁の曲げモーメン
トを小さくでき、これに伴い、従来のようにI形鋼等の
芯材を地盤改良体中に挿入する必要がなくなるととも
に、山留め壁の構築コストを大幅に低減することができ
る。また、この第1の実施の形態によれば、地盤改良体
12で囲まれた地盤を所定の深さまで掘削して空間15
を造るための根切りを行った後、空間15の床付け面1
5Aに支保用の捨てコンクリート16を打設する構成に
したので、地盤改良体12からなる山留め壁の変形を捨
てコンクリート16だけで抑えることができる。
【0014】次に、図3及び図4により本発明の山留め
及びその工法の第2の実施の形態について説明する。図
3は本発明の山留め及びその工法の第2の実施の形態を
示す説明用断面図であり、図4は図3のB−B線に沿う
説明用平面図である。この図3及び図4において、地盤
11を掘削する際の地盤11の崩壊を防ぐための山留め
10は、掘削される地盤11の周囲を二重に取り囲むよ
うに地盤改良体を配列することにより、山留め壁部分を
複合地盤として構築するようにしたものである。
【0015】すなわち、掘削される地盤11への掘削深
さに応じた深さに形成され、かつ、この掘削される地盤
11の周囲を四角状に取り囲むように、連続した外側山
留め壁を構築する外側地盤改良体21と、この外側地盤
改良体21の内側である地盤に、外側地盤改良体21か
ら所定間隔離して連続する内側山留め壁を構築する内側
地盤改良体22を備える。さらに、外側地盤改良体21
と内側地盤改良体22と間の地盤111には、両地盤改
良体21、22間を結合する結合用地盤改良体23が内
側地盤改良体22の周囲に沿い所定間隔で形成されてい
る。この外側地盤改良体21及び内側地盤改良体22
と、この両地盤改良体21、22間の地盤111、及び
この地盤111に構築した結合用地盤改良体23とによ
り、山留め壁部分を複合地盤とする。
【0016】このような外側地盤改良体21、内側地盤
改良体22及び結合用地盤改良体23は、上記第1の実
施の形態と同様に、地盤改良装置、すなわち、オーガの
ようなカッタ及び攪拌翼を有する掘削軸を回転して地盤
を掘削しながら、掘削軸を通して注入されるコンクリー
トミルク等の充填剤と掘削土とを混合攪拌することによ
り構築されるソイル柱14を図4に示すように一列に連
続して並べることで構成される。
【0017】さらに、上記外側地盤改良体21と内側地
盤改良体22間の地盤111と、外側地盤改良体21の
頭部211、内側地盤改良体22の頭部221及び結合
用地盤改良体23の頭部231を含む領域には、これら
地盤改良体の各頭部を結合する捨てコンクリート24が
所定の厚さに打設されている。また、内側地盤改良体2
2の内側である地盤に、上記外側地盤改良体21及び内
側地盤改良体22と同様な地盤改良装置により支保用地
盤改良体26を格子状に構築する。そして、これら地盤
改良体及び上記打設された捨てコンクリート24が固化
されて必要な強度が得られる養生期間をおいた後、支保
用地盤改良体26が構築された内側地盤改良体22の内
側地盤を所定の深さ(例えば、5ないし6m)まで掘削
して空間25を造るための根切りを行う。しかる後、空
間25の内側地盤改良体22で囲まれた床付け面に支保
用の捨てコンクリート27を所定の厚さに打設する。こ
の場合、必要に応じて、空間25に露出された内側地盤
改良体22の部分を切梁などの支持材により支持する支
保工を施してもよい。
【0018】この第2の実施の形態において、山留めを
構築する場合は、図示省略した周知の地盤改良装置によ
り、掘削される地盤11の周囲に沿いソイル柱14を順
次形成して、連続する四角状の山留め壁である外側地盤
改良体21を形成する(第1の工程)。次に、外側地盤
改良体21の内側である地盤に、地盤改良体21から所
定間隔離れて、連続する内側地盤改良体22の山留め壁
を構築する(第4の工程)。次いで、内側地盤改良体2
2と外側地盤改良体21間の地盤111に、両地盤改良
体21と22間を結合する結合用地盤改良体23を内側
地盤改良体22の周囲に沿い所定間隔に構築する(第6
の工程)。次に、内側地盤改良体22で囲まれた地盤に
支保用地盤改良体26を格子状に構築する(第8の工
程)。その後、内側地盤改良体22、外側地盤改良体2
1及び結合用地盤改良体23の頭部を互いに結合する捨
てコンクリート24を打設する(第7の工程)。次に、
捨てコンクリート24の養生期間をおいて、支保用地盤
改良体26が構築された内側地盤改良体22の内側地盤
を所定の深さ(例えば、5ないし6m)まで掘削して空
間25を築造した後、支保用地盤改良体26の頭部を含
む床付け面112に捨てコンクリート27を所定の厚さ
に打設する(第9の工程)。なお、上記構成の山留めに
おいて、結合用地盤改良体23を構築するのを省略し、
内側地盤改良体22と外側地盤改良体21間の地盤表面
111及び両地盤改良体21、22の頭部211、22
1間を結合する捨てコンクリート打設するようにしても
よい(第5の工程)。
【0019】このような第2の実施の形態によれば、掘
削される地盤11の周囲を外側地盤改良体21と内側地
盤改良体22で二重に取り囲み、この二重の地盤改良体
と該地盤改良体で挟まれた地盤部分結合用地盤改良体2
3を設けて複合地盤として構築するとともに、各地盤改
良体の各頭部を捨てコンクリート24により結合する構
造にしたので、従来のようにI形鋼等の芯材を地盤改良
体中に挿入しなくとも、山留め壁の剛性が増大できると
ともに、上記第1の実施の形態より掘削深度の大きい地
下空間の築造に適用でき、しかも、山留め壁の構築コス
トを大幅に低減することができる。また、内側地盤改良
体22で囲まれた地盤に支保用地盤改良体26を格子状
に構築し、この支保用地盤改良体26が構築された内側
地盤改良体22の内側地盤を所定の深さまで掘削して空
間254を造るための根切りを行った後、空間25の床
付け面112に捨てコンクリート27を打設する構成に
したので、外側地盤改良体21と内側地盤改良体22の
複合地盤からなる山留め壁の根入れ部分の地山側からの
受働側圧を大きくでき、捨てコンクリート27だけで山
留め壁の変形を抑えることができる。
【0020】なお、上記第1の実施の形態では、地盤改
良体12の頭部121と、この地盤改良体12の外側で
ある背面地盤11を捨てコンクリート13で結合する構
造について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、地盤改良体12から外側方向に伸びる地盤改良
体を控え壁(バットレス)方式で、図3に示す地盤改良
体12の周方向に沿って、結合用地盤改良体23と同様
な形で構築するようにしてもよい。この場合、山留め壁
の主働側圧を小さくできる。また、上記第1の実施の形
態では、内側地盤改良体22で囲まれた空間25の床付
け地盤112に支保用地盤改良体26を格子状に構築す
る場合について説明したが、これに代えて、内側地盤改
良体22の内面から内方に伸びる地盤改良体を控え壁
(バットレス)方式で設けるようにしても同様な効果が
得られる。また、本発明における地盤改良体を構成する
ソイル柱の構築方法は上記実施の形態に述べた方式のも
のに限定されない。さらにまた、上記の実施の形態で
は、山留め壁を外側地盤改良体21と内側地盤改良体2
2の二重構造にした場合について説明したが、二重以上
の地盤改良体により山留め壁を構築してもよい。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明の山留め及び山留め
工法によれば、掘削される地盤の周囲を取り囲むように
して地盤改良体を地盤に連続して形成することにより山
留め壁を構築し、この地盤改良体の頭部と、地盤改良体
の外側である背面地盤間を捨てコンクリートにより結合
して山留め壁を構成するから、地盤改良体内にI形鋼等
の芯材を挿入する必要がなくなり、山留め壁の構築コス
トを大幅に低減することができる。また、本発明によれ
ば、地盤改良体で囲まれた地盤を所定の深さまで掘削し
た後、床付け面に支保用の捨てコンクリートを打設する
ことにより、支保工が不要になり、地盤改良体からなる
山留め壁の変形を捨てコンクリートだけで抑えることが
できる。
【0022】また、本発明によれば、掘削される地盤の
周囲を外側地盤改良体と内側地盤改良体で二重ないしそ
れ以上に取り囲み、この二重ないしそれ以上の地盤改良
体と該地盤改良体で挟まれた地盤部分結合用地盤改良体
を設けて複合地盤として構築するとともに、各地盤改良
体の各頭部を捨てコンクリートにより結合する構造にし
たので、従来のようにI形鋼等の芯材を地盤改良体中に
挿入しなくとも、山留め壁の剛性が増大できるととも
に、掘削深度の大きい地下空間の築造に適用でき、しか
も、芯材を不要とすることにより山留め壁の構築コスト
を大幅に低減することができる。また、本発明によれ
ば、内側地盤改良体で囲まれた地盤に支保用地盤改良体
を格子状に構築し、この支保用地盤改良体が構築された
地盤を所定の深さまで掘削した後、その床付け面に捨て
コンクリートを打設する構成にしたので、外側地盤改良
体と内側地盤改良体の複合地盤からなる山留め壁の根入
れ部分の地山側からの受働側圧を大きくでき、山留め壁
の変形を捨てコンクリートだけで抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の山留め及びその工法の第1の実施の形
態を示す説明用断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う説明用平面図である。
【図3】本発明の山留め及びその工法の第2の実施の形
態を示す説明用断面図である。
【図4】図3のB−B線に沿う説明用平面図である。
【符号の説明】
10 山留め 11 地盤 12 地盤改良体 13 捨てコンクリート 121 地盤改良体の頭部 112 床付け面 14 ソイル柱 15A 床付け面 16 捨てコンクリート 21 外側地盤改良体 22 内側地盤改良体 23 結合用地盤改良体 24 捨てコンクリート 26 支保用地盤改良体 27 捨てコンクリート

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤を掘削する際の地盤の崩壊を防ぐ山
    留めであって、 前記地盤に、掘削される地盤の掘削深さに応じた深さに
    形成され、かつ該掘削地盤の周囲に沿って連続する山留
    め壁を構築する地盤改良体と、 前記地盤改良体の外側である背面地盤に該地盤改良体の
    頭部から地盤改良体の外側に向けて所定の厚さに打設さ
    れ、前記地盤改良体の頭部と前記背面地盤を結合する捨
    てコンクリートと、 を備えることを特徴とする山留め。
  2. 【請求項2】 前記地盤改良体は、カッタ及び攪拌翼を
    有する掘削軸を回転して地盤を掘削しながら、掘削軸を
    通して注入されるコンクリートミルク等の充填剤と掘削
    土とを混合攪拌することにより構築されるソイル柱から
    構成されることを特徴とする請求項1記載の山留め。
  3. 【請求項3】 前記地盤改良体で囲まれた地盤を所定の
    深さまで掘削した後の床付け面に支保用の捨てコンクリ
    ートを所定の厚さに打設したことを特徴とする請求項1
    または記載の山留め。
  4. 【請求項4】 前記地盤改良体の外側及び内側である地
    盤の少なくとも一方に、パットレス形式で地盤改良体を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の山留め。
  5. 【請求項5】 前記地盤改良体の内側である地盤に、該
    地盤改良体から所定間隔離れて連続する内側山留め壁を
    構築する内側地盤改良体を設け、前記内側地盤改良体と
    前記外側地盤改良体間の地盤表面及び前記両地盤改良体
    の頭部間を結合する捨てコンクリート打設したことを特
    徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の山留
    め。
  6. 【請求項6】 前記内側地盤改良体と前記外側地盤改良
    体間の地盤に、該両地盤改良体間を結合する結合用地盤
    改良体を内側地盤改良体の周囲に沿い所定間隔に設けた
    ことを特徴とする請求項5記載の山留め。
  7. 【請求項7】 前記内側地盤改良体、前記外側地盤改良
    体及び前記結合用地盤改良体の頭部を互いに結合する捨
    てコンクリートを打設したことを特徴とする請求項6記
    載の山留め。
  8. 【請求項8】 前記内側地盤改良体で囲まれた地盤に支
    保用地盤改良体を格子状に形成し、この支保用地盤改良
    体が形成された地盤を所定の深さまで掘削した後の床付
    け面捨てコンクリートを所定の厚さに打設したことを特
    徴とする請求項5ないし7の何れか1項に記載の山留
    め。
  9. 【請求項9】 地盤を掘削する際の地盤の崩壊を防ぐ山
    留めであって、 前記地盤に、掘削される地盤の掘削深さに応じた深さに
    形成され、かつ該掘削地盤の周囲に沿って連続する地盤
    改良体の山留め壁を2重以上に構築し、この各地盤改良
    体の頭部を互いに結合する捨てコンクリートを打設した
    ことを特徴とする山留め。
  10. 【請求項10】 地盤を掘削する際の地盤の崩壊を防ぐ
    山留め工法であって、 前記地盤に、掘削される地盤の
    掘削深さに応じた深さに形成され、かつ該掘削地盤の周
    囲に沿って連続する地盤改良体の山留め壁を構築する第
    1の工程と、 前記地盤改良体の外側である背面地盤に該地盤改良体の
    頭部と前記背面地盤を結合する捨てコンクリートを所定
    の厚さに打設する第2の工程と、 を備えることを特徴とする山留め工法。
  11. 【請求項11】 前記地盤改良体で囲まれた地盤を所定
    の深さまで掘削した後の床付け面に支保用の捨てコンク
    リートを所定の厚さに打設する第3の工程を備えること
    を特徴とする請求項10記載の山留め工法。
  12. 【請求項12】 前記地盤改良体の内側の地盤に、該地
    盤改良体から所定間隔離れて連続する内側地盤改良体の
    山留め壁を構築する第4の工程と、前記内側地盤改良体
    と前記外側地盤改良体間の地盤表面及び前記両地盤改良
    体の頭部間を結合する捨てコンクリート打設する第5の
    工程とを備えることを特徴とする請求項9または11記
    載の山留め工法。
  13. 【請求項13】 前記内側地盤改良体と前記外側地盤改
    良体間の地盤に、該両地盤改良体間を結合する結合用地
    盤改良体を内側地盤改良体の周囲に沿い所定間隔に構築
    する第6の工程を備えることを特徴とする請求項12記
    載の山留め工法。
  14. 【請求項14】 前記内側地盤改良体、前記外側地盤改
    良体及び前記結合用地盤改良体の頭部を互いに結合する
    捨てコンクリートを打設する第7の工程を備えることを
    特徴とする請求項13記載の山留め工法。
  15. 【請求項15】 前記内側地盤改良体で囲まれた地盤に
    支保用地盤改良体を格子状に構築する第8の工程と、前
    記支保用地盤改良体が構築された地盤を所定の深さまで
    掘削した後の床付け面に捨てコンクリートを所定の厚さ
    に打設する第9の工程を備えることを特徴とする請求項
    12ないし14の何れか1項に記載の山留め工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103790166A (zh) * 2014-01-25 2014-05-14 西安科技大学 一种黄土地区饱和地带斜坡填挖结合部地基处理的方法

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