JPH11349769A - ポリビニルアセタール組成物及び合わせガラス用中間膜 - Google Patents

ポリビニルアセタール組成物及び合わせガラス用中間膜

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JPH11349769A
JPH11349769A JP15735698A JP15735698A JPH11349769A JP H11349769 A JPH11349769 A JP H11349769A JP 15735698 A JP15735698 A JP 15735698A JP 15735698 A JP15735698 A JP 15735698A JP H11349769 A JPH11349769 A JP H11349769A
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Japan
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compound
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polyvinyl acetal
polyvinylacetal
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JP15735698A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kasai
俊明 河西
Kyoji Aoki
恭二 青木
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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    • B32LAYERED PRODUCTS
    • B32BLAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
    • B32B17/00Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
    • B32B17/06Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
    • B32B17/10Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
    • B32B17/10005Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
    • B32B17/1055Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
    • B32B17/10761Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer containing vinyl acetal

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱安定性の優れたポリビニルアセタール組
成物、及び耐熱安定性の優れた合わせガラス用中間膜を
提供する。 【解決手段】 ポリビニルアセタールと一般式(I)で
表される化合物を含有する組成物において、該ポリビニ
ルアセタール100重量部に対して一般式(I)で表さ
れる化合物を0.01〜3重量部含有するポリビニルア
セタール組成物は耐熱安定性に優れ、合わせガラス用中
間膜に好適に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐熱安定性の優れた
ポリビニルアセタール組成物及びそれを用いた合わせガ
ラス用中間膜に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、ポリビニルアセタールは、ポリ
ビニルアルコール(以下「PVA」という。)をアルデ
ヒドによりアセタール化して製造されており、塗料、接
着剤、安全ガラス用中間膜等の用途において工業的に広
く使用されている。
【0003】しかしながら、ポリビニルアセタールは耐
熱安定性が不十分であり、例えば熱劣化により、その粒
子、溶液、膜、成形品等が着色したりする問題がある。
【0004】これら問題改良のため、種々の方法が提案
されている。例えば、下記一般式(A)で示される化合
物をポリビニルアセタールに配合する方法が特開昭54
−125291号公報に開示されている。
【0005】
【化2】 (R10〜R13はそれぞれ炭素数1〜4の炭化水素基を
示す。)
【0006】また、下記一般式(B)又は(C)で示さ
れる化合物をポリビニルアセタールに配合する方法が特
開昭54−125292号公報に開示されている。
【0007】
【化3】
【0008】
【化4】
【0009】(上記一般式(B)及び(C)中R14か
らR16はそれぞれ水素又は炭素数1〜4の炭化水素
基、R17はメチル基又はエチル基を示す。)
【0010】しかしながら、これらの方法による耐熱性
の改良効果は、添加する化合物の昇華性等のため持続性
が不十分であったり、添加する化合物自体がキノン構造
を形成することによりかえって着色を発生させたり、又
は、合わせガラス用中間膜中に配合される紫外線吸収剤
との組み合わせにおいて、かえって着色させたりして、
十分満足出来るものとは言えない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、耐熱安定性の優れたポリビニルアセタール組成物、
及び耐熱安定性の優れた合わせガラス用中間膜を提供す
ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々検討の
結果、ポリビニルアセタールに特定の化合物を含有させ
たポリビニルアセタール組成物が優れた耐熱安定性を示
すとの知見を得て、本発明を完成させるに至ったもので
ある。
【0013】すなわち、本発明は、ポリビニルアセター
ルと下記一般式(I)で表される化合物を含有する組成
物において、該ポリビニルアセタール100重量部に対
して下記一般式(I)で表される化合物を0.01〜3
重量部含有するポリビニルアセタール組成物、及びそれ
を用いた合わせガラス用中間膜である。
【0014】
【化5】
【0015】(上式中R1〜R3は、それぞれ炭素数1〜
2個の炭化水素基、R4〜R9はそれぞれ炭素数1〜4の
炭化水素基を示す。)
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物に含有される前記一般式(I)で表され
る化合物(以下「化合物(I)」という。)の具体例と
して1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、1,3,5−トリエチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン等が挙げられるが、中でも1,3,5−ト
リメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンが好ましい。
【0017】本発明のポリビニルアセタールが化合物
(I)を含有する割合は、ポリビニルアセタール100
重量部に対し0.01〜3重量部、好ましくは0.02
〜2重量部である。その割合が0.01重量部未満では
ポリビニルアセタール組成物の耐熱安定性の向上が十分
でなく、又3重量部を超えた場合にはポリビニルアセタ
ール組成物が加熱により着色しやすくなる。
【0018】本発明の組成物を得るために用いるポリビ
ニルアセタールには特に制限は無く、市販のものも用い
ることが出来る。
【0019】ポリビニルアセタールは、PVAを原料と
し、それをアルデヒドでアセタール化することにより、
例えば粉粒状、液状などの形状で得ることが出来る。本
発明で用いるポリビニルアセタールには、カルボン酸ビ
ニルエステル重合体をケン化して得られる通常のPVA
をアセタール化したポリビニルアセタールの他に、原料
PVAとして共重合、後変性等により変性されたPVA
を用いて得られる変性ポリビニルアセタール、また変
性、未変性、平均重合度、ケン化度等の異なるPVAを
2種以上組合せて原料PVAとして用いて得られるポリ
ビニルアセタールなども包含される。原料PVAは、酢
酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステルの重合体、共重合
体を完全に、あるいは部分的にケン化した平均重合度2
00〜4000程度のものを用いることができる。
【0020】PVAをアセタール化するには次に示す
(1)、(2)及び(3)の方法が一般的であるが、こ
れらに限定されるものではない。 (1)沈殿法:PVA水溶液に酸触媒の存在下、アルデ
ヒドを添加し、アセタール化反応を開始する。その後、
アセタール化の進行に伴い沈殿が生成し、以降は不均一
系で反応を進める方法。 (2)溶解法:PVA粉末をポリビニルアセタールの溶
媒に懸濁させて酸触媒の存在下、アルデヒドを添加し、
アセタール化反応を開始する。アセタール化の進行とと
もに、反応物は溶媒に溶解し、その後は均一系で反応を
進める方法。 (3)均一系法:PVA水溶液に酸触媒の存在下、アル
デヒドを添加してアセタール化反応を開始し、沈殿生成
前に、水に相溶性のあるポリビニルアセタールの溶媒を
添加し、沈殿の析出を防止しながら、終始均一系で反応
を進める方法。
【0021】PVAをアセタール化する反応において用
いられるアルデヒドとしては、例えばホルムアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチル
アルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド等
があり、アルデヒドは1種を用いたり、又は2種以上を
アセタール化の反応系に共存させて用いて得られるポリ
ビニルアセタールも本発明において使用することが出来
る。アセタール化反応終了に際し、酸触媒は、アルカリ
性物質により中和するのが一般的であるが、アルキレン
オキサイド類と反応させてもよい。
【0022】本発明の組成物を得る方法には特に制限は
なく、化合物(I)を、例えばアセタール化反応系に添
加する方法、析出・濾過・乾燥等の工程で添加する方
法、これらの工程を経て得られる粉粒状ポリビニルアセ
タールに添加する方法、ポリビニルアセタールの溶液あ
るいはエマルジョンに添加する方法、ポリビニルアセタ
ールを含有する塗料、接着剤等に添加する方法、膜、成
形物等を得るために用いるポリビニルアセタールの溶液
又はコンパウンドに含有させる方法、あるいはこれらを
組合せた方法などがある。中でも、化合物(I)を、ア
セタール化反応系に添加する方法、及びアセタール化反
応終了後の乾燥前の工程で添加する方法がポリビニルア
セタールを乾燥粒子状で得る際の加熱乾燥工程において
特に効果を発揮するので好ましい。
【0023】ポリビニルアセタールに化合物(I)を添
加するに際し、ポリビニルアセタール製造工程等で該化
合物の該化合物(I)のロスがある場合は、得られる組
成物においてポリビニルアセタール100重量部に対
し、該化合物(I)の含有量が0.01〜3重量部とな
るように、該化合物の添加量は調節される。
【0024】化合物(I)は、そのままポリビニルアセ
タールに添加してもよいが、アルデヒド、PVA水溶
液、アセタール反応用の媒体、有機溶剤、可塑剤などに
溶解又は乳化分散した状態で混合、撒布、浸漬などによ
り添加配合するなどの任意の方法で行うことが出来る。
【0025】本発明の組成物には種々の物質を配合、含
有させることができ、配合、含有させる物質としては、
例えば未硬化あるいは部分硬化熱硬化性樹脂(フェノー
ル系樹脂、アミノ系樹脂、メラミン系樹脂、これらの変
性樹脂等)、無機系あるいは有機系の充填剤(クレー、
タルク、炭酸カルシウム、紛状シリカ、カーボンブラッ
ク、炭素繊維、ガラス繊維、石粉ゼオライト、ポリビニ
ルアセタールと相溶性のないプラスチックの粉末等)、
可塑剤類、紫外線吸収剤、顔料類(カーボン類、酸化チ
タン、塩基性クロム酸亜鉛系化合物等)、安定剤類、触
媒類、染料類、無機塩類、界面活性剤類等が挙げられ
る。
【0026】本発明の合わせガラス用中間膜において、
可塑剤としては、プラスチック用可塑剤として通常使用
されるものが使用可能であるが、ポリビニルブチラール
系組成物には、分子内にエーテル結合を有するエステル
系可塑剤〔トリエチレングリコールジ−2−エチルブチ
レート、トリエチレングリコールジ−2−エチルヘキサ
ノエート、ジ(ブトキシエトキシエチル)アジペート、
ジ−n−ヘキシルアジペート等〕が好ましい。紫外線吸
収剤としても、プラスチック用として通常使用されてい
るものが使用可能であるが、ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤〔2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’−t−ブチル− 5’−メチルフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール等〕が好ましい。又、ヒンダー
ドアミン系光安定剤も必要に応じて配合しても良い。
【0027】本発明の組成物及びそれを用いた合わせガ
ラス用中間膜において、種々の物質を配合、含有させる
割合は、目的に応じて任意に選択することが出来る。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例により、具
体的に説明する。尚、以下、特にことわりのない限り、
「部」、「%」はそれぞれ「重量部」、「重量%」を示
す。
【0029】実施例1 温度調節及び攪拌装置をそなえた反応容器中で平均重合
度1700、ケン化度98.5モル%のPVA100部
を、攪拌下900部の水に加熱溶解した。攪拌を継続し
ながらこの水溶液を10℃に保ち、これに35%塩酸6
0部を加えた。次いでそこに化合物(I)として1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.
1部をブチルアルデヒド57部に溶解し、その全量を3
0分間で連続的に添加混合した。添加開始15分後ポリ
ビニルブチラール粒子が析出した。その後反応系を攪拌
下に40℃に昇温し、40℃で4時間保持した。反応終
了後、水酸化ナトリウム水溶液を添加して該系を中和
し、室温まで冷却した。次いで水洗、濾過、乾燥等を行
い白色紛末のポリビニルブチラール組成物を得た。得ら
れた組成物のポリビニルブチラールのブチラール化度は
76重量%であった。又、得られたポリビニルブチラー
ル組成物中の1,3,5−トリメチル−2,4,6−ト
リス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼンの含有量は、ポリビニルブチラール100
部に対し、0.07部であった。得られた組成物の耐熱
安定性の指標として着色安定性を測定した結果を表1に
示す。
【0030】実施例2 化合物(I)として、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン0.05部を、含有率約50%
のアニオン性水系乳化剤に分散して、反応容器中で攪拌
下の10℃のPVA水溶液に添加したのち、57部のブ
チルアルデヒドを30分間かけて連続して添加した以外
は実施例1と同様にしてポリビニルブチラール組成物を
得た。得られた組成物の上記化合物(I)の含有量、着
色安定性の測定結果を表1に示す。
【0031】実施例3 化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンの量を0.03部にした以外は実施
例1同様にしてポリビニルブチラール組成物を得た。得
られた組成物の上記化合物(I)の含有量、着色安定性
の測定結果を表1に示す。
【0032】実施例4 化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンの量を2.0部にした以外は実施例
1同様にしてポリビニルブチラール組成物を得た。得ら
れた組成物の上記化合物(I)の含有量、着色安定性の
測定結果を表1に示す。
【0033】実施例5 化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンの量を0.0015部にした以外は
実施例1同様にしてポリビニルブチラール組成物を得
た。得られた組成物の上記化合物(I)の含有量、着色
安定性の測定結果を表1に示す。
【0034】実施例6 化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンの量を4部にした以外は実施例1同
様にしてポリビニルブチラール組成物を得た。得られた
組成物の上記化合物(I)の含有量、着色安定性の測定
結果を表1に示す。
【0035】実施例7 実施例1の1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン0.1部の代わりに化合物(I)として
1,3,5−トリエチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
0.1部を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリビ
ニルブチラール組成物を得た。得られた組成物の上記化
合物(I)の含有量、着色安定性の測定結果を表1に示
す。
【0036】実施例8 温度調節及び攪拌装置を備えた反応容器中のメタノール
490部、35%塩酸6部の混合溶液を攪拌しながら、
それに平均重合度2400、ケン化度98.5モル%の
PVA100部を添加した。次いで攪拌下のこのPVA
粒子の懸濁液にアセトアルデヒド37部及びブチルアル
デヒド34部を添加し、温度60℃で6時間反応させ、
アセトアセタール単位、ブチルアセタール単位を有する
ポリビニルアセタールのメタノール溶液を得た。反応終
了後冷却し、水酸化ナトリウム水溶液を添加混合して反
応液を中和した。さらに、その反応液に化合物(I)と
して1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン0.1部を添加混合した。この液に水を添加し
て粒子を析出させ、水洗、濾過、乾燥して粉粒状のポリ
ビニルアセタール組成物を得た。得られた組成物中のポ
リビニルアセタールはビニルアセテート単位1.9重量
%、ビニルアルコール単位16.4重量%であり、アセ
タール化度81.7重量%(アセトアセタール単位とブ
チルアセタール単位との割合は赤外吸収スペクトルによ
る測定より重量比で50:50)であった。得られた組
成物の上記化合物(I)の含有量、着色安定性の結果を
表1に示す。
【0037】実施例9 実施例1の平均重合度1700、ケン化度98.5モル
%のPVA100部の代りに、平均重合度2400、ケ
ン化度99モル%のPVA50部と平均重合度500、
ケン化度98.5モル%のPVA50部を併用し、かつ
化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンの使用量を0.2部にした以外は実
施例1と同様にして、ポリビニルブチラール組成物を得
た。得られた組成物中のポリビニルブチラールのブチラ
ール化度は77重量%、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼンの含有量は、ポリビニルブチラ
ール100部に対し、0.13部であった。得られた組
成物の上記化合物(I)の含有量、着色安定性の結果を
表1に示す。4部にした以外は実施例1同様にしてポリ
ビニルブチラール組成物を得た。得られた組成物の上記
化合物(I)の含有量、着色安定性の測定結果を表1に
示す。
【0038】比較例1 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
0.1部の代わりに2,6−ジ−t−ブチルパラクレゾ
ール0.1部を用いたこと以外は実施例1同様にしてポ
リビニルブチラール組成物を得た。得られた組成物の
2,6−ジ−t−ブチルパラクレゾールの含有量、着色
安定性の測定結果を表1に示す。
【0039】比較例2 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン
0.1部の代わりに2,2’−メチレンビス−(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)0.05部を用いた
こと以外は実施例1同様にしてポリビニルブチラール組
成物を得た。得られた組成物の2,2’−メチレンビス
−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)の含有
量、着色安定性の測定結果を表1に示す。
【0040】比較例3 1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)を使用し
なかったこと以外は実施例1同様にしてポリビニルブチ
ラールを得た。得られたポリビニルブチラールの着色安
定性の測定結果を表1に示す。
【0041】比較例4 化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンの量を0.005部に変更した以外
は実施例1同様にしてポリビニルブチラール組成物を得
た。得られた組成物の上記化合物(I)の含有量、着色
安定性の測定結果を表1に示す。
【0042】比較例5 化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼンの量を5.0部に変更した以外は実
施例1同様にしてポリビニルブチラール組成物を得た。
得られた組成物の上記化合物(I)の含有量、着色安定
性の測定結果を表1に示す。
【0043】実施例10〜12及び比較例6 エタノール/トルエン(重量比1/1)混合溶媒900
部に、比較例3で得たポリビニルブチラール100部及
び化合物(I)として1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼンを表2に示す各量づつ添加し、
混合溶解した。得られた液をポリエステルシート上に流
延、風乾後、20℃で減圧乾燥して、厚さ300ミクロ
ンのフィルム状成形物を得た。このフィルムを容器に入
れ、120℃のオーブン中で所定日数(2、4、6日
間)加熱した後、取り出し、放冷し、測定法1着色安定
性の(2)の方法により、その表面色の黄色度の値をも
って成形物の着色安定性とした。尚、0日の黄色度は、
加熱前のフィルムの測定値である。測定結果は表2に示
す。
【0044】実施例13〜15及び比較例7〜8 表3記載の各実施例、比較例より、得られたポリビニル
アセタール組成物100部、紫外線吸収剤として、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾールを0.2部、可塑剤としてジ−n−ヘキシル
アジペート35部を混合した。得られた混合物を85℃
に加熱された二本ロールでよく混練りした。得られたシ
ート状成形物をスペーサーで規制したプレスで140℃
に加熱加圧し、厚さ0.8mmの合わせガラス用中間膜を
得た。得られた中間膜を1辺15cmの正方形の厚み3mm の
2枚のフロートガラスで両側よりサンドイッチし、ロー
ル法で予備接着した。次いで、140℃のオートクレー
ブで12kg/cm2の圧力で30分間圧着し、透明な合わ
せガラスを得た。耐熱性安定性評価は測定法1着色安定
性の(3)の方法により、評価した。測定結果は表3に
示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】測定法 1.着色安定性 (1)各実施例及び比較例それぞれで得たポリビニルア
セタール組成物、ポリビニルブチラールの100メッシ
ュ篩パス品を試料とし、試料を容器に入れて120℃の
オーブン中で所定日数(2、4、6日間)加熱する。試
料は所定日数経過後オーブンより取り出し、放冷する。 (2)次いで、測色色差計(日本電色工業社製Z-100
1 DP 型)を用いて、試料の表面色の三刺激値X、Y及
びZを測定し、下記式にて黄色度を求めた。この黄色度
の値をもって着色安定性を示し、この値が小さいほど着
色の度合いが低く、着色安定性が優れていることを示
す。 黄色度=(100)(1.28X−1.06Z)/Y 尚、黄色度0日は加熱前の粉末状(100メッシュパ
ス)試料の黄色度測定値である。 (3)合わせガラスの着色評価は、(2)の方法により
行う。但し、黄色度として示す値は、フィルムを含んだ
合わせガラスとして測定される値より、フィルムの無い
状態での複合ガラスで測定される値を引いたものであ
る。
【0049】2.添加物質の含有量 各実施例、比較例それぞれで得たポリビニルアセタール
組成物を試料とし、それを混合溶媒[エタノール/水=
9/1(重量比)]に溶解した液を高速液体クロマトグ
ラフィー(日立製作所製、L−4000 UV DETECTOR、
紫外線吸収280nm、L−6000PUMP)を用いて、添
加物質の含有量を、あらかじめ作成した検量線対比によ
り定量した。定量により得た値は、前記組成物中のポリ
ビニルアセタール100部に対する量(部)に換算して
添加物質の含有量とした。
【0050】
【発明の効果】本発明のポリビニルアセタール組成物は
上述の通り、ポリビニルアセタールの好ましい特性を損
なうことなく、耐熱安定性に優れたものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアセタールと下記一般式
    (I)で表される化合物を含有する組成物において、該
    ポリビニルアセタール100重量部に対して下記一般式
    (I)で表される化合物を0.01〜3重量部含有する
    ポリビニルアセタール組成物。 【化1】 (R1〜R3は、それぞれ炭素数1〜2個の炭化水素基、
    R4〜R9はそれぞれ炭素数1〜4の炭化水素基を示
    す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリビニルアセタール組
    成物からなる合わせガラス用中間膜。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1795343A1 (en) 2004-10-01 2007-06-13 Sekisui Chemical Co., Ltd. Thermoplastic resin sheet and layered product
WO2008050517A1 (en) 2006-10-23 2008-05-02 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha Polyvinyl acetal sheet and process for production thereof
US7687560B2 (en) 2002-03-12 2010-03-30 E.I. Du Pont De Nemours And Company Low-color PVB sheet and a process for making same
WO2014027639A1 (ja) * 2012-08-16 2014-02-20 株式会社クレハ 樹脂組成物およびその用途

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