JPH11348021A - セメント硬化体の製造方法 - Google Patents

セメント硬化体の製造方法

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JPH11348021A
JPH11348021A JP16221798A JP16221798A JPH11348021A JP H11348021 A JPH11348021 A JP H11348021A JP 16221798 A JP16221798 A JP 16221798A JP 16221798 A JP16221798 A JP 16221798A JP H11348021 A JPH11348021 A JP H11348021A
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JP
Japan
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cement
water
press
carbonate
weight
Prior art date
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Pending
Application number
JP16221798A
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English (en)
Inventor
Yoichi Ikemoto
陽一 池本
Takashi Osugi
高志 大杉
Kunio Kusano
邦雄 草野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機構の複雑なプレス成形装置を必要とすること
なく、不燃性に優れたセメント硬化体を能率よく得るこ
とが出来るセメント硬化体の製造方法を提供する。 【解決手段】セメント系水硬性無機質物質、アルカリ金
属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩もしくは炭酸水素
塩及び吸水させた吸水性樹脂粒子の混合物をプレス成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不燃性に優れたセ
メント硬化体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント硬化体は、不燃性、無発煙性の
建築資材等として有用で、例えば、セメント系無機粉体
と木質補強材とを主体とする混合物に炭酸ガス又は炭酸
イオンを発生することが出来る化合物を混合し、圧締時
に加熱及び/又は水分を供給して炭酸ガス又は炭酸イオ
ンを発生させ、水酸化カルシウムと反応させて炭酸カル
シウムに変化させ、短時間にセメント硬化体を製造する
ことは、例えば、特開平7−237955号公報に示さ
れているように、公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなセメント硬化体の製造方法に於いては、水分の供給
がプレス中に、水蒸気を噴射することによって行われる
為、成形装置の機構が複雑となり、セメント硬化体の内
部まで均一に水分を供給する為に吸水性の高い木質補強
材を多量に混合しており、不燃性が劣るという問題があ
った。
【0004】本発明は、上記従来の問題点を解消し、機
構の複雑なプレス成形装置を必要とすることなく、不燃
性に優れたセメント硬化体を能率よく得ることが出来る
セメント硬化体の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のセメント硬化体
の製造方法は、セメント系水硬性無機物質、アルカリ金
属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩もしくは炭酸水素
塩及び吸水させた吸水性樹脂粒子の混合物をプレス成形
することを特徴とする。
【0006】本発明のセメント硬化体の製造方法に於い
て用いられるセメント系水硬性無機物質は、水で練った
ときに硬化性を示す無機物質であれば特に限定されず、
例えば、普通ポルトランドセメント、特殊ポルトランド
セメント、アルミナセメント、ローマンセメント等の単
味セメント、耐酸セメント、耐火セメント、水ガラスセ
メント等の特殊セメント、石膏、石灰、マグネシアセメ
ント等の気硬性セメント等が上げられ、特に強度、耐水
性の優れたポルトランドセメント、アルミナセメントが
好適に使用される。
【0007】セメント系水硬性無機物質には、必要に応
じて、無機質充填材、補強繊維が添加されていてもよ
い。
【0008】無機質充填材は、水に溶解せず、水硬性無
機物質の硬化反応を阻害しなければ特に限定されず、例
えば、珪砂、川砂等のセメントモルタル用骨材、フライ
アッシュ、シリカフラワー、シリカフューム、ベントナ
イト、高炉スラグ等の混合セメント用混合材、セピオラ
イト、ワラストナイト、炭酸カルシウム、マイカ等の天
然鉱物等が挙げられ、これらが2種以上併用されていて
もよい。
【0009】無機質充填材の平均粒径は、0.03〜5
00μmとされるのが好ましい。0.03μm未満であ
ると、製造難度が上がるにも拘らず、補強繊維間への分
散性はそれ以上改善されず、500μmを超えると、補
強繊維間に分散し難くなって、補強繊維が凝集し易くな
るからである。
【0010】無機質充填材の添加量は、セメント系水硬
性無機物質100重量部に対して5〜300重量部とさ
れるのが好ましく、更に好ましくは10〜100重量部
である。5重量部未満であると、得られたセメント硬化
体の硬化収縮が大きく、寸法安定性が悪く、クラックが
発生し易くなり、300重量部を超えると、強度が低下
するおそれがあるからである。
【0011】補強繊維は、特に限定されず、例えば、ビ
ニロン、ポリアミド、ポリエステル等の合成繊維、(パ
ラ型)アラミド繊維、硝子繊維、炭素繊維、パルプ等が
挙げられる。
【0012】補強繊維の太さは、1〜500μmとされ
るのが好ましい。1μm未満であると、混合時に再凝集
し、交絡によりファイバーボールが形成され易くなり、
500μmを超えると、添加量に対する表面積が少な
く、引張強度向上等の補強効果が小さくなるからであ
る。
【0013】補強繊維の長さは、3〜15mmとされるの
が好ましい。3mm未満であると、引張強度向上等の補強
効果が小さくなり、15mmを超えると、繊維の分散性及
び配向性が低下するからである。
【0014】本発明のセメント硬化体の製造方法に於い
て用いられるアルカリ金属としては、ナトリウム、カリ
ウム、リチウムが好適に使用され、アルカリ土類金属と
しては、カルシウム、バリウム、マグネシウムが好適に
使用される。
【0015】アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の
炭酸塩もしくは炭酸水素塩の添加量は、セメント系水硬
性無機物質100重量部に対して1〜50重量部とされ
るのが好ましく、更に好ましくは2〜20重量部であ
る。
【0016】本発明のセメント硬化体の製造方法に於い
て、吸水性樹脂粒子は、特に限定されず、例えば、極性
基を有するアクリル系共重合体を脂肪族炭化水素溶液に
溶解し、得られた溶液にアクリル酸とアクリル酸アルカ
リ金属塩との水溶液を分散させて逆相懸濁重合し、更に
架橋し乾燥させたものが挙げられる。
【0017】アクリル系共重合体は、カルボキシル基、
アミノ基、第4アンモニウム基、ヒドロキシ基等の極性
基を有する単量体と(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを構成成分とするものであって、必要に応じて前記構
成成分と共重合可能な不飽和単量体が共重合されていて
もよい。
【0018】脂肪族炭化水素溶液は、逆相懸濁重合の為
の溶媒であり、例えば、n−ヘキサン、n−オクタン、
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ダカリン等が
挙げられる。
【0019】アクリル酸とアクリル酸アルカリ金属塩と
の水溶液は、アクリル酸単量体を水酸化ナトリウムや水
酸化カリウム等のアルカリ水溶液で部分中和したもので
ある。
【0020】吸水性樹脂粒子の添加量は、セメント系水
硬性無機物質100重量部に対して0.1〜2重量部と
されるのが好ましく、更に好ましくは0.2〜1重量部
である。0.1重量部未満であると、吸水が充分に行わ
れず、2重量部を超えると、セメント硬化体の耐水性が
低下するおそれがあるからである。
【0021】本発明のセメント硬化体の製造方法に於い
て、吸水性樹脂粒子の吸水量は、セメント系水硬性無機
物質100重量部に対して20〜100重量部とされる
のが好ましく、更に好ましくは20〜50重量部であ
る。20重量部未満であると、セメント系水硬性無機物
質の硬化が充分に行われず、無機質充填材や補強繊維の
分散性が低下し、100重量部を超えると、得られるセ
メント硬化体の機械的強度が低下するからである。
【0022】本発明のセメント硬化体の製造方法に於い
て、セメント系水硬性無機物質、アルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩及び吸水
させた吸水性樹脂粒子を混合する方法は、特に限定され
ず、従来公知の方法が採用される。
【0023】混合段階に於いては、水は吸水性樹脂粒子
に吸水されており、アルカリ金属もしくはアルカリ土類
金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩は水には接触されず、
混合物中に均一に分散される。
【0024】セメント系水硬性無機物質、アルカリ金属
もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩
及び吸水させた吸水性樹脂粒子の混合物をプレス成形す
る方法は、特に限定されず、従来公知の方法が採用され
る。
【0025】プレス成形段階に於いては、プレス圧力に
より吸水性樹脂粒子から水が放出され、セメント系水硬
性無機物質の水和反応が進行すると共に、アルカリ金属
もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩もしくは炭酸水素塩
が水に接触し、炭酸ガスもしくは炭酸イオンが発生され
る。尚、プレス成形時に、加圧と共に加熱されるように
してもよい。
【0026】発生された炭酸ガスもしくは炭酸イオン
は、セメント系水硬性無機物質の水和反応の過程で遊離
される水酸化カルシウムを均一に炭酸化し、炭酸カルシ
ウムに変化させる。
【0027】プレス成形終了後は、時間のかかる自然養
生に代えて、従来公知のオートクレーヴ養生等を行うこ
とにより、成形体の硬化反応を促進させ、短時間に機械
的物性を向上させるのが好ましい。
【0028】
【発明の実施の形態】〔実施例〕普通ポルトランドセメ
ント(秩父小野田社製)100重量部、フライアッシュ
(JIS A6201相当品、真比重2.3、嵩比重
0.6、関電化工社製)50重量部、ポリプロピレン繊
維(太さ20μm、長さ3mm)3重量部及び炭酸水素ナ
トリウム10重量部を乾式混合したものに、吸水性樹脂
粒子(三井建設社製「PQポリマー」)0.3重量部に
水30重量部を吸水させたものを投入して4分間混合
し、混合物を得た。
【0029】得られた混合物を80kg/cm2 の圧力でプ
レス成形し、300×300×10(mm)の板状成形体
を得た。得られた板状成形体を、60℃、90%RHに
於いて12時間蒸気養生を行ってセメント硬化体を得
た。 〔比較例1〕炭酸水素ナトリウムを添加しなかったこと
以外は、実施例の通りにして、セメント硬化体を得た。
【0030】〔比較例2〕吸水させた吸水性樹脂粒子を
添加せず、水を添加したこと以外は、実施例の通りにし
て混合物を得ようとしたが、混合の過程で炭酸カルシウ
ムが析出し始めて流動性を失い、混合物を得ることがで
きなかった。
【0031】前記実施例及び比較例1で得られたセメン
ト硬化体について、JIS A1408に準拠して曲げ
強度を測定した。実施例は185kg/cm2 であったのに
対して、比較例1は153kg/cm2 であって、約20%
もの差異が認められた。
【0032】前記実施例及び比較例1で得られたセメン
ト硬化体の一部を粉砕し、X線回折により水酸化カルシ
ウムの有無を確認した。比較例1の供試体には水酸化カ
ルシウムの回折ピークが認められたのに対して、実施例
の供試体には水酸化カルシウムの回折ピークは認められ
ず、炭酸化カルシウムの回折ピークが認められた。
【0033】
【発明の効果】本発明のセメント硬化体の製造方法は、
叙上の通り構成されているので、機構の複雑なプレス成
形装置を必要とすることなく、不燃性に優れたセメント
硬化体を能率よく得ることが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント系水硬性無機物質、アルカリ金
    属もしくはアルカリ土類金属の炭酸塩もしくは炭酸水素
    塩及び吸水させた吸水性樹脂粒子の混合物をプレス成形
    することを特徴とするセメント硬化体の製造方法。
JP16221798A 1998-06-10 1998-06-10 セメント硬化体の製造方法 Pending JPH11348021A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114956646A (zh) * 2022-06-13 2022-08-30 东南大学 基于碳酸氢盐提高水泥基材料sap内养护效率的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114956646A (zh) * 2022-06-13 2022-08-30 东南大学 基于碳酸氢盐提高水泥基材料sap内养护效率的方法
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