JPH11347570A - 廃水中のモリブデンの分離方法 - Google Patents

廃水中のモリブデンの分離方法

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JPH11347570A
JPH11347570A JP15574098A JP15574098A JPH11347570A JP H11347570 A JPH11347570 A JP H11347570A JP 15574098 A JP15574098 A JP 15574098A JP 15574098 A JP15574098 A JP 15574098A JP H11347570 A JPH11347570 A JP H11347570A
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wastewater
molybdenum
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waste water
separating
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JP15574098A
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Kazuhiko Sano
和彦 佐野
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンモオキシデーション反応によりα,β−
不飽和ニトリルを製造する工程から排出される廃水中の
モリブデンの分離方法を提供する。 【解決手段】 モリブデンを含有する廃水の処理におい
て、(a)pH調整及び/またはモリブデンを析出させ
る物質の添加を行い、モリブデン含有物質を該廃水から
析出させる工程、および、(b)該析出物を廃水から分
離除去する工程、からなることを特徴とする廃水中のモ
リブデンの分離方法。 【効果】 廃水の焼却処理において、触媒中の金属成分
及び担体に起因する燃焼ガス中のダストを低減し、廃水
焼却設備の汚れ防止及び集塵設備の小型化及び簡素化を
達成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン、パラ
フィンまたは第3級ブチルアルコールをアンモオキシデ
ーション反応によって、α,β−不飽和ニトリルを製造
する工程から排出される廃水の処理に関するものであ
る。更に詳しくは、流動層でプロピレン、プロパン、イ
ソブチレン、第3級ブチルアルコールから選ばれる少な
くとも1種の物質、アンモニア及び酸素含有ガスを気相
反応させて不飽和ニトリル、例えば、アクリロニトリル
やメタクリロニトリルを製造する工程から排出される廃
水の新規な処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】流動層反応器を用いたアンモオキシデー
ションは、古くから工業的に実施されている。α,β−
不飽和ニトリルの反応収率の向上を目的として、触媒の
開発及び反応器内部装置の改良がなされてきた。これに
より、製造工程から排出される廃水も低減されてきた。
【0003】α,β−不飽和ニトリルの製造工程から排
出される廃水処理の関連技術として、特昭開60−14
7288号公報では、シアン化合物及びCOD成分を含
有する廃水にNaOHを添加してアルカリ性に保持した
後、加熱濃縮して留出蒸気と濃縮液に分離し、該濃縮液
を硫安及び有機化合物を含有する廃水に添加し、焼却す
ることが記されている。特公昭49−12972号公報
及び特公平1−42939号公報では、それぞれ廃水中
のシアンの無毒化及び廃水濃縮時の留出蒸気中のシアン
の無毒化について述べられている。
【0004】このように、α,β−不飽和ニトリルの製
造工程から排出される廃水には、シアン化合物が含有さ
れており、他の有機化合物も含有しているため、上記の
ようにシアンの無毒化及び廃水焼却に関する技術が多く
開示されている。また、廃水処理として深穴注入(De
epwell Injection)する技術も、欧米
では行われているようである。
【0005】具体的なα,β−不飽和ニトリル製造工程
から排出される廃水の処理方法は、酸化及び焼却におお
よそ大別できる。酸化法としては、酸化剤として酸素、
塩素、オゾンが用いられるが、α,β−不飽和ニトリル
製造工程廃水は、有機物濃度が10〜60wt%と高い
ため、大量の酸化剤が必要であること及び長い酸化時間
を要することから、経済的でなく採用は困難である。こ
のため、Zimmermann法の名称で有名な、高圧
条件下で空気を廃水に直接接触させる湿式酸化法が採用
されるが、同法は、設備負担が大きい。
【0006】一方、焼却処理は、廃水を燃焼炉で焼却し
て、シアンを無毒化する。高温の燃焼ガスは、煙突から
大気に排出する方法である。燃焼炉から煙突間には、燃
焼ガス中からダストを分離する集塵装置の他、燃焼ガス
から廃熱を回収するボイラー設備、脱硝設備、脱硫設備
が必要に応じてそれぞれ設けられる。これらのうち、
α,β−不飽和ニトリル製造工程から排出される廃水の
処理方法として、多くに採用されている焼却処理におい
て、該廃水中に含有されている流動層触媒に起因する種
々の問題が明らかとなった。
【0007】すなわち、流動層触媒を含有した廃水を焼
却すると、触媒担体及び触媒金属成分からダストが生成
される。該ダストは、焼却設備内を燃焼ガスに同伴さ
れ、流動することになる。例えば、本発明者の計算で
は、該廃水を燃焼炉で800〜1200℃、残存酸素濃
度0.5〜3.0vol%で焼却した場合、流動層反応
器からの触媒飛散重量から、燃焼ガス中のダスト濃度は
30〜200mg/Nm3に達する。同ダスト濃度で
は、直接、燃焼ガスを大気放出することはできず、大型
の集塵設備の設置が必須となる。また、ダストは、焼却
工程系内機器を汚す。とりわけ、ダストによる機器汚れ
に関して、廃熱を回収するボイラー設備がある場合に
は、ボイラー伝熱管表面の汚れが顕著となり、伝熱効率
を著しく低下せしめる。このため、ボイラー伝熱管のス
ートブローなど煤払い設備も上記集塵装置と併せて必要
になり、設備負担は重い。
【0008】かかる問題があるにもかかわらず、α,β
−不飽和ニトリル製造工程から排出される廃水を焼却処
理した場合、燃焼ガス中のダストによる上記問題を解決
する有用な先行技術及び文献は見あたらない。その上、
該廃水の性状に関する検討報告もない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アンモオキ
シデーション反応によって、α,β−不飽和ニトリル、
例えば、アクリロニトリルやメタクリロニトリルを製造
する工程から排出される廃水を焼却処理するにおいて、
触媒中の金属成分及び担体に起因する燃焼ガス中のダス
トを低減し、廃水焼却設備の汚れ防止及び集塵設備の小
型化及び簡素化を達成することを課題とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため、モリブデンを含有する流動層触媒を用い
るα,β−不飽和ニトリルの製造工程から排出される廃
水を焼却処理した場合に生成する燃焼ガス中のダストを
低減させる方法について鋭意研究を重ねた結果、該廃水
を焼却処理に供する前に、該廃水中の触媒成分を効果的
に分離除去する方法を見いだし、本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は下記の通りである。 1)モリブデンを含有する流動層反応触媒を用いて、流
動層反応器でアンモオキシデーションによりα,β−不
飽和ニトリルを製造する工程から排出される廃水の処理
において、(a)pH調整及び/またはモリブデンを析
出させる物質の添加により、モリブデン含有物質を該廃
水から析出させる工程、(b)該析出物を廃水から分離
除去する工程、からなることを特徴とする廃水中のモリ
ブデンの分離方法。
【0012】2)廃水のpH調整に用いられる物質が、
水酸化ナトリウム、気体アンモニア、アンモニア水、石
灰、有機酸及び無機酸から選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする上記1記載の廃水中のモリブデンの
分離方法。 3)モリブデンを析出させる物質が、鉄粉、酸化鉄、無
機酸鉄塩、塩化カルシウム、塩化バリウム、クペロン及
び陽イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種であ
ることを特徴とする上記1記載の廃水中のモリブデンの
分離方法。
【0013】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の対象とするα,β−不飽和ニトリル製造工程は、
モリブデンを主成分として含有する流動層触媒を用いて
アンモオキシデーション反応させる反応器、該反応器か
ら流出する反応ガスを水を主成分とした液体(以下、急
冷塔洗浄水という)で洗浄し、反応ガス中の高沸点物及
び未反応アンモニアを分離し、廃水として工程外に排出
する急冷塔、該急冷塔で急冷した反応ガス中の各種ニト
リルを反応ガスから回収するため、水を主成分とした液
体で各種ニトリルを水中に吸収させる吸収塔、該吸収塔
塔底から抜き出される吸収液を蒸留塔、に順次供給して
行き、目的とする不飽和ニトリルを回収・精製するもの
である。
【0014】反応器から流出する反応ガスは、あらかじ
め、例えば、シェル&チューブ型の間接接触熱交換器で
冷却して、急冷塔に供給しても良い。上記急冷塔は、反
応ガスと急冷塔洗浄水を向流接触させるもので、1段急
冷または2段以上の急冷部及び付属の熱交換器からなる
公知の設備である。急冷塔洗浄水としては、例えば、特
公昭61−41346号公報に記述されているように、
蒸留塔の抜き出し液など工程内の余剰水を利用したり、
工程外から新たに水を供給することができる。該急冷塔
では、反応ガス中の未反応アンモニアを有機酸アンモニ
ウム塩及び/または無機酸アンモニウム塩として固定化
し、反応ガスから分離する。アンモニアと結合するこれ
ら酸性物質は、反応で生成する有機酸でまかなわれ、仮
に不足な場合には、有機酸または無機酸を急冷塔洗浄水
に加えて補うこともできる。同様に急冷塔では、反応ガ
ス中の大部分の高沸点有機物及び反応器から飛散してく
る流動層触媒も分離され、急冷塔塔底から廃水として工
程外に抜き出される。
【0015】急冷塔の下流工程における蒸留塔群から抜
き出される、ニトリルが低濃度の液体は、上記急冷塔洗
浄水や上記吸収塔の吸収液など工程内で再利用される
が、余剰が生じる場合は、工程外に廃水として排出され
る。該廃水は、上記急冷塔廃水に比べ有機物濃度が低い
ものの、生物処理に供するには過負荷なため適さず、ま
た、そのまま焼却するのは、助燃料の費用負担が大きく
経済的でない。このため、例えば、特開昭60−147
288号公報に述べられている方法などにより、廃水を
濃縮し、濃縮液を上記急冷塔廃水と混合して、廃水処理
に供することが多い。
【0016】廃水の焼却処理は、燃焼炉で焼却して、高
温の燃焼ガスとし、煙突から大気に排出する方法であ
る。燃焼炉から煙突間には、燃焼ガス中からダストを分
離する集塵設備を必須とする他、燃焼ガスから廃熱を回
収するボイラー設備、脱硝設備、脱硫設備が必要に応じ
てそれぞれ設けられる。本発明で対象とするモリブデン
を含有する流動層触媒を用いて、α,β−不飽和ニトリ
ルを製造する工程から排出される廃水につき、本発明者
は鋭意検討を行った結果、触媒中の各金属成分は、固形
で存在するものもあるが、その多くが溶解していること
を新たに解明した。触媒活性主成分であり、かつ本発明
で分離除去対象の主物質としているモリブデンも同様に
多くが溶解している。ここで、モリブデンや他の触媒金
属成分は、該廃水中でシアンなどの有機物と錯体を形成
して溶解していることが予想されるものの、その形態の
同定は困難であり、十分にはできていない。
【0017】焼却処理した場合に、ダストとなる触媒成
分を、焼却事前に該廃水中から分離除去するには、ろ過
や遠心分離と言った物理的手法のみでは不充分なこと
が、上記から言える。そこで溶解金属の分離が必要とな
ってくるが、該溶解金属の分離方法として、用水廃水便
覧(改訂二版;用水廃水便覧編、丸善(1973)発
行)によれば、シアンを含む廃水から溶解金属を分離除
去するには、一般に酸化してシアンを分解し、金属を沈
殿しやすい陽イオンとして遊離させる酸化法がとられる
ことが記されている。しかしながら、この方法では、酸
化剤としてオゾンや塩素を用いるため、本発明で対象と
する廃水のように有機物濃度の高い廃水では、大量の酸
化剤と長い酸化時間を要するという難点がある。同様に
他の文献にも、触媒金属成分であるモリブデンやその他
金属を高濃度有機物含有廃水から分離除去する技術は見
あたらない。
【0018】本発明者は、α,β−不飽和ニトリルを製
造する工程から排出される廃水中の溶解金属を該廃水か
ら分離する方法に関し鋭意検討した結果、該廃水にpH
調整及び/またはモリブデンを析出させる物質の添加を
行うことによって、効果的に達成できることを見出し
た。該廃水のpH調整に用いられる物質としては、水酸
化ナトリウム、気体アンモニア、アンモニア水、石灰、
有機酸及び無機酸などが挙げられる。該有機酸として
は、酢酸及びアクリル酸などを用いることができる。該
無機酸としては、硫酸、硝酸、塩酸及びリン酸などを用
いることができる。本発明において、廃水のpHは、モ
リブデン含有物質を析出させやすくするためや装置の腐
食性等を総合的に考慮して、好ましくは3.5〜9.0
に、さらに好ましくは4.0〜8.0に設定される。
【0019】該モリブデンを析出させる物質としては、
鉄粉、酸化鉄、無機酸鉄塩類、塩化カルシウム、塩化バ
リウム、クペロン及び陽イオン界面活性剤などから選ば
れる少なくとも1種の物質が挙げられる。該無機酸鉄塩
としては、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄及び硝酸第二鉄など
を用いることができる。該陽イオン界面活性剤として
は、第四級アンモニウム塩等が挙げられ、例えば、セチ
ルトリメチルアンモニウムブロミド等を用いることがで
きる。以上、これらモリブデンを析出させる物質は、固
形又は各種の溶液として、溶解モリブデンに対して好ま
しくは0.3〜10重量比で廃水に添加される。
【0020】pH調整及び/またはモリブデンを析出さ
せる物質を添加し、完全混合槽などで攪拌を行う。攪拌
時間は、添加物質が均一に拡散し、析出物質を生成させ
る時間以上で行われる。攪拌時間は、廃水をバッチ処理
する場合には、廃水を槽に張り、pH調整及び/または
モリブデンを析出させる物質の添加後、攪拌をスタート
させてから廃水を槽から抜き出す迄の時間と定義され、
廃水を槽に連続供給する場合には、(槽内液容積/廃水
供給流量)で計算される時間と定義される。
【0021】pH調整操作及びモリブデンを析出させる
物質の添加操作の順序は、特に限定されるものではな
い。廃水温度も特に限定されるものではなく、一般に
は、常温〜急冷塔塔底温度である20〜90℃で実施し
うる。該廃水にpH調整及び/またはモリブデンを析出
させる物質の添加を行うと、廃水中に溶解しているモリ
ブデン化合物が固形となり、沈殿または浮上、ある場合
には、添加した物質に吸着する。本発明者の検討によれ
ば、モリブデン以外の触媒金属成分、例えばビスマス等
も固形となり、沈殿、浮上または吸着が確認された。
【0022】固形としたこれら溶解金属は、他の元々固
形物として廃水中に存在している物質ともに物理的手法
であるスクリーン、沈降分離、遠心分離、浮上分離、ろ
過など公知の技術で効果的に分離除去できる。分離した
固形物は、希金属回収や廃棄物処理に供することにより
処理する。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例及び比較例
によりさらに説明する。
【0024】
【参考例】モリブデン−ビスマス−鉄系のSiO2 担持
触媒を充填した流動層反応器に、プロピレン、アンモニ
ア及び空気を供給して、アンモオキシデーション反応さ
せた。反応ガスは、反応器上部に設置されているサイク
ロンで、同伴する触媒の大部分を除去した後、反応器か
ら抜き出した。冷媒として高圧温水を流通させている間
接熱交換器で反応ガスを冷却した後、急冷塔に供給し
た。
【0025】用いた急冷塔は、急冷部が2区画からなる
多段急冷塔である。反応ガスを、急冷塔の下部から供給
し、まず、第1区画の冷却部で急冷塔塔底の循環液と向
流接触することにより、増湿冷却させるとともに、反応
ガス中の未反応アンモニア、飛散触媒及び高沸点有機物
を液中に移行させた。ここにおいて、急冷塔塔底の循環
液ラインに、第1区画の洗浄水とするため、後工程の蒸
留塔から抜き出される余剰水を加えた。また、未反応ア
ンモニア除去のため、硫酸を該循環液ラインに加え、硫
酸アンモニウムとして液中に移行させた場合もあった。
【0026】急冷塔塔底の液面が一定となるように、該
循環ラインから廃水を抜出した。急冷塔第1区画の冷却
部を出た反応ガスは、第2区画の冷却部でさらに冷却し
て、吸収塔に送り、ニトリル類を吸収液に吸収した。該
吸収液を蒸留塔に順次供給して、アクリロニトリルを回
収・精製した。廃水の金属濃度分析は、まず、遠心分離
により、廃水の固液分離を行った。得られた液体は、そ
のままサンプルとし下記の金属分析を行った。一方、固
体は、重量を秤量した後、王水で金属を溶解後、No.
5Cろ紙でろ過したろ液をサンプルとして、下記の金属
分析を行った。こうして、溶解及び非溶解金属濃度をそ
れぞれ定量した。
【0027】金属分析は、ICP法で行い、用いた装置
は、島津社製ICP−1000IVである。有機物が測
定妨害となる場合があるため、測りとったサンプルに硝
酸を添加し、ホットプレート上(約180℃)で約2時
間加熱したサンプルをさらに希釈して分析した。急冷塔
塔底から抜き出した廃水には、固形物が存在していたた
め、金属濃度分析を行う目的で遠心分離を行い、液体及
び固形物についてそれぞれモリブデン、ビスマスの定量
を行った。その結果は、表1に示される濃度であった。
【0028】
【実施例1】表2、3の実験No.1〜34に示すよう
に、急冷塔廃水にpH調整及び/またはモリブデンを析
出させる物質(表中では、添加剤としている)の添加を
行い、モリブデン含有物質を析出させた後、遠心分離機
を用いて固液を分離した。処理廃液中のモリブデン、ビ
スマスの分析値は表2、3に示される濃度に低減した。
【0029】
【比較例1】表3の実験No.35に示すように、急冷
塔廃水への操作を行わなかった。モリブデン、ビスマス
の分析値は表3に示される濃度であった。
【0030】
【比較例2】表3の実験No.36に示すように、急冷
塔廃水を遠心分離器に供給して、固形物を分離した。処
理廃液中のモリブデン、ビスマスの分析値は表3に示さ
れる濃度であった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明により、廃水中に溶解している触
媒の主金属成分であるモリブデンを効果的に析出・固形
化させることができ、さらに、他の溶解金属も同様に固
形化し、固液分離を行うことができるので、容易に廃水
中の触媒を分離除去できる。そして、引き続いて行う廃
水の焼却処理において、燃焼ダストの生成を低減でき、
機器の汚れ防止、集塵装置の小型化・簡素化がはかれ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モリブデンを含有する流動層反応触媒を
    用いて、流動層反応器でアンモオキシデーションにより
    α,β−不飽和ニトリルを製造する工程から排出される
    廃水の処理において、(a)pH調整及び/またはモリ
    ブデンを析出させる物質の添加により、モリブデン含有
    物質を該廃水から析出させる工程、(b)該析出物を廃
    水から分離除去する工程、からなることを特徴とする廃
    水中のモリブデンの分離方法。
  2. 【請求項2】 廃水のpH調整に用いられる物質が、水
    酸化ナトリウム、気体アンモニア、アンモニア水、石
    灰、有機酸及び無機酸から選ばれる少なくとも1種であ
    ることを特徴とする請求項1記載の廃水中のモリブデン
    の分離方法。
  3. 【請求項3】 モリブデンを析出させる物質が、鉄粉、
    酸化鉄、無機酸鉄塩、塩化カルシウム、塩化バリウム、
    クペロン及び陽イオン界面活性剤から選ばれる少なくと
    も1種であることを特徴とする請求項1記載の廃水中の
    モリブデンの分離方法。
JP15574098A 1998-06-04 1998-06-04 廃水中のモリブデンの分離方法 Pending JPH11347570A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003045850A1 (fr) * 2001-11-28 2003-06-05 Mitsubishi Chemical Corporation Procede d'elimination de metal contenu dans des eaux usees

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