JPH11347349A - 排煙脱硫方法および装置 - Google Patents
排煙脱硫方法および装置Info
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- JPH11347349A JPH11347349A JP10157477A JP15747798A JPH11347349A JP H11347349 A JPH11347349 A JP H11347349A JP 10157477 A JP10157477 A JP 10157477A JP 15747798 A JP15747798 A JP 15747798A JP H11347349 A JPH11347349 A JP H11347349A
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Abstract
る排煙脱硫方法を提供する。 【解決手段】 硫黄酸化物を含有する排ガスに水を散布
して、該排ガスの湿度を高め、温度を低下させる水散布
工程と、増湿冷却された該排ガスを、表面に水が付着し
た脱硫反応用活性炭素繊維と接触させて、該排ガス中の
SO2 をSO3 に酸化させると共に、該SO3 と該脱硫
反応用活性炭素繊維上の水との反応によって硫酸を生成
させる硫酸生成工程とを含む排煙脱硫方法。
Description
せるボイラ、ガスタービン、エンジン、燃焼炉等から排
出される排ガス中の硫黄酸化物(SOX )を除去するた
めの排煙脱硫方法に関する。
として、石灰石または消石灰スラリーを吸収剤として用
いて、排ガス中の硫黄分を石膏として回収する石灰−石
膏法が採用されている。他の方法としては、乾式法の活
性炭による吸着法が知られている
は、石灰石または消石灰スラリーを排ガス中にスプレー
することにより、排ガスの増湿冷却及びSOX の吸収を
同時に行っている。このため、多量のスラリーを循環す
る必要があり、スラリーを循環するための動力及び多量
の水が必要となる。また、生成した石膏は、スラリー状
態であるため、水を分離し、石膏として回収するための
装置が必要になる。このように、石灰−石膏法では、脱
硫設備の大型化や複雑化が避けられない。
黄分を水洗によって脱離させるため、大量の水を必要と
する。しかも、この方法の場合、生成した希硫酸の廃棄
や、吸着材の乾燥処理等が必要になる。したがって、本
発明の目的は、硫黄酸化物の吸収剤や大型の脱硫設備を
必要としない簡易な脱硫方法および装置を提供すること
にある。
は、硫黄酸化物を含有する排ガスに水を散布して、該排
ガスの湿度を高め、温度を低下させる水散布工程と、増
湿冷却された該排ガスを、表面に水が付着した脱硫反応
用活性炭素繊維と接触させて、該排ガス中のSO 2 をS
O3 に酸化させると共に、該SO3 と該脱硫反応用活性
炭素繊維上の水との反応によって硫酸を生成させる硫酸
生成工程とを含むことを特徴とする(請求項1)。上記
排煙脱硫方法の水散布工程において、通常、排ガスの温
度が70℃以下となるように水が散布される(請求項
2)。
有する排ガスの導入口と該排ガスの排出口とを有する吸
収塔と、該吸収塔内に設けられた脱硫反応用活性炭素繊
維層と、上記脱硫反応用活性炭素繊維層の前流側に設け
られた、上記排ガスの増湿冷却用の水の散布器と、上記
脱硫反応用活性炭素繊維層への硫酸生成用の水の供給器
とを備えたことを特徴とする(請求項3)。
るガスは、二酸化硫黄(SO2 )を含むガスである。S
O2 濃度は、任意であるが、特に200〜1,000p
pm程度であると、より効率的に脱硫することができ
る。また、脱硫の際、SO2 をSO3 に酸化するのに酸
素(O2 )が用いられるため、排ガス中に酸素を含む
か、または、別途、酸素を排ガス中に供給する必要があ
る。排ガス中の酸素の含有量は、下限が2容量%以上、
好ましくは3〜21容量%とすることが、目的とする脱
硫反応を生じさせるために好ましい。すなわち、SO2
の酸化には酸素が必要であり、酸素濃度が高い程好まし
い。SO2 およびO2 以外のガス成分としては、通常、
窒素、二酸化炭素、一酸化炭素等の成分を含み得る。ガ
スの流量は、通常、脱硫反応用活性炭素繊維の単位重量
当たり、1×10-3〜5×10-5g・min/ml程度
である。
は、排ガス中のSO2 がSO3 に酸化する際に触媒とし
て働く。本発明で用いる脱硫反応用活性炭素繊維の製造
方法を以下、説明する。原料となる活性炭素繊維の種類
としては、特に制限はなく、ピッチ系、ポリアクリロニ
トリル系、フェノール系、セルロース系等の活性炭素繊
維を用いることができる。これらの中でも、特に活性炭
素繊維の表面の疎水性のより高いものが望ましく、具体
的にはピッチ系活性炭素繊維等を挙げることができる。
気下で、通常600〜1,200℃程度の温度で熱処理
される。処理時間は、処理温度等に応じて適宜定めれば
よい。この熱処理により、本発明で用いる脱硫反応用炭
素繊維を得ることができる。脱硫反応用活性炭素繊維
は、熱処理により親水性である酸素官能基の一部または
全部がCO、CO2 等として除去されているので、処理
前に比べて疎水性の大きな表面となっている。このた
め、SO2 の酸化活性点へのSO2 の吸着が容易に起こ
り、しかも生成する硫酸の排出も速やかに進行する結
果、触媒の機能が阻害されることなく、脱硫反応が促進
される。
は、例えば、次の通りである。具体例1 ピッチ系活性炭素繊維(「OG−20A」、アドール
(株)製)を用い、これを窒素雰囲気中で900〜1,
200℃の温度範囲内で1時間焼成する。具体例2 ポリアクリロニトリル系活性炭素繊維(「FE−30
0」、東邦レーヨン(株)製)を用い、これを窒素雰囲
気中で800〜1,200℃の温度範囲内で1時間焼成
する。
維の性状は、通常、太さが7〜20μm、比表面積が5
00〜2,500m2 /g、外表面積が0.2〜2.0
m2/g、細孔直径が45オングストローム以下であ
る。ピッチ系、ポリアクリロニトリル系、フェノール
系、セルロース系の各脱硫反応用活性炭素繊維の組成式
等を表1に示す。なお、表1中の数値は、通常の値を示
すにすぎず、これらの数値範囲外のものも存在し得る。
を、図1を参照しつつ説明する。図1において、ボイラ
1から排出された硫黄酸化物を含有する排ガスは、ガス
−ガスヒータ(GGH)3によって冷却された後、集塵
器(ESP)4内で除塵され、ファン2を経由して、吸
収塔6の上部の導入口5から吸収塔6内に導入される。
吸収塔6への導入時の排ガスの温度は、90℃程度であ
る。吸収塔内に導入された排ガスは、排ガスの増湿冷却
用の水の散布器7から散布される水と接触して、70℃
以下、好ましくは20〜60℃、より好ましくは30〜
55℃程度に冷却されると共に、相対湿度が増加し、通
常、飽和状態(相対湿度=100%)となる。ここで、
排ガスの温度が70℃以下に下がらないと、脱硫用活性
炭素繊維層での水分の蒸発量が多くなり、脱硫反応の効
率が悪化するという不都合がある。なお、増湿冷却用の
水の散布器7の設置位置は、脱硫反応用活性炭素繊維層
の前流側、すなわち、脱硫反応用活性炭素繊維層を通過
する前の排ガスに水を散布することのできる位置であれ
ばよい。例えば、吸収塔の外に設けることもできる。
央部に充填されている脱硫反応用活性炭素繊維層8内を
下方に向かって通過する。なお、脱硫反応用活性炭素繊
維層8は、予め、脱硫反応用活性炭素繊維層8の上方ま
たは近傍に設けられる水の供給器9によって水を供給
し、活性炭素繊維の表面に水が付着した状態としてお
く。排ガス中のSO2 は、脱硫反応用活性炭素繊維の表
面でSO3 に酸化される。生成したSO3 は、脱硫反応
用活性炭素繊維に付着している水と反応して、硫酸(H
2 SO4 )となる。生成した硫酸は、脱硫反応用活性炭
素繊維層8から落下して、吸収塔6の底部から排出さ
れ、ポンプ10を経て、硫酸貯留槽11に貯留され、工
業用に用いられる。
導入される水を用いるか、または、図示するように、吸
収塔の下部から排出される水(希硫酸)をポンプ12に
よって循環させて用いることができる。循環水を用いる
と、水の使用量を節減することができる。脱硫反応用活
性炭素繊維層8に硫酸生成用に供給される水について
も、同様に、系外からの水または吸収塔から排出される
循環水を用いることができる。排ガスの増湿冷却用の水
の散布器7と、脱硫反応用活性炭素繊維層への硫酸生成
用の水の供給器9は、兼用してもよい。兼用することに
よって、脱硫装置全体の構成を簡略化することができ
る。吸収塔6内で脱硫された排ガスは、吸収塔6の下部
の排出口13から排出されて、ガス−ガスヒータ3で加
熱された後、煙突14から排出される。
動要領および停止要領を説明する。脱硫装置は、以下の
ような手順で起動し、運転する。 1.排ガスが吸収塔6内に流入する前に、水の散布器7
によって、排ガスの増湿冷却用の水の散布を開始する。
排ガスの流入開始当初は、排ガスの温度が低く、散布さ
れた水の蒸発量が少ないため、ポンプ12によって循環
ラインを稼動させ、増湿冷却用の水を循環させて使用す
る。 2.脱硫反応用活性炭素繊維層8に対し、排ガスの流入
前に十分な量の水を供給しておく。供給する水の量は、
脱硫反応用活性炭素繊維層8に対して体積比で2倍以上
である。 3.流入する排ガスの温度が70℃以上になったら、散
布される水の蒸発量が多くなるため、増湿冷却用の水の
循環を停止し、系外の水のみを排ガスの増湿冷却用に散
布する。水の散布量は、排ガスの温度が50℃程度にま
で低下するような量に制御する。 4.排ガス温度及び排ガス量が変化した場合は、増湿冷
却用の水の散布量を制御すればよい。また、硫酸生成用
の水の供給量は、排ガス中のSOX 濃度に比例した量に
制御すればよい。このように水の散布量、供給量を制御
することによって、水を無駄なく、有効に利用すること
ができる。
る。 1.ボイラ等で燃料の供給を停止させた後、吸収塔6内
の底部に貯留された硫酸をすべて硫酸貯留槽11に輸送
する。 2.脱硫装置6内に流入する排ガスの温度が70℃以下
になったら、系外からの増湿冷却用の水の供給を停止
し、ポンプ12を稼動させて、循環ラインによる水の供
給に変更する。 3.硫酸生成用の水の供給は、脱硫反応用活性炭素繊維
の表面上の硫酸が全て除去されるまで行った後、停止す
る。 4.排ガスの温度が50℃以下で、かつ、吸収塔6内に
導入される排ガス中にSOX が検出されなくなった時点
で、脱硫装置を停止する。
排ガスを脱硫することができ、また、脱硫の際に生成す
る硫酸を工業用に有効利用することができる。さらに、
脱硫反応用活性炭素繊維は、常に高湿度(通常、100
%)に維持されるため、火災等の懸念もなく、安定した
脱硫が可能である。
の一例を示す概略図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 硫黄酸化物を含有する排ガスに水を散布
して、該排ガスの湿度を高め、温度を低下させる水散布
工程と、増湿冷却された該排ガスを、表面に水が付着し
た脱硫反応用活性炭素繊維と接触させて、該排ガス中の
SO2 をSO 3 に酸化させると共に、該SO3 と該脱硫
反応用活性炭素繊維上の水との反応によって硫酸を生成
させる硫酸生成工程とを含むことを特徴とする排煙脱硫
方法。 - 【請求項2】 上記水散布工程において、上記排ガスの
温度が70℃以下となるように水が散布される請求項1
に記載の排煙脱硫方法。 - 【請求項3】 硫黄酸化物を含有する排ガスの導入口と
該排ガスの排出口とを有する吸収塔と、該吸収塔内に設
けられた脱硫反応用活性炭素繊維層と、上記脱硫反応用
活性炭素繊維層の前流側に設けられた、上記排ガスの増
湿冷却用の水の散布器と、上記脱硫反応用活性炭素繊維
層への硫酸生成用の水の供給器とを備えたことを特徴と
する排煙脱硫装置。
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JP15747798A JP3860911B2 (ja) | 1998-06-05 | 1998-06-05 | 排煙脱硫方法および装置 |
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JPH11347349A true JPH11347349A (ja) | 1999-12-21 |
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ID=15650544
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1998
- 1998-06-05 JP JP15747798A patent/JP3860911B2/ja not_active Expired - Lifetime
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