JPH1134514A - 熱転写受像シート及びその製造方法 - Google Patents

熱転写受像シート及びその製造方法

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JPH1134514A
JPH1134514A JP9203904A JP20390497A JPH1134514A JP H1134514 A JPH1134514 A JP H1134514A JP 9203904 A JP9203904 A JP 9203904A JP 20390497 A JP20390497 A JP 20390497A JP H1134514 A JPH1134514 A JP H1134514A
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JP
Japan
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layer
thermal transfer
release
receiving sheet
transfer image
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JP9203904A
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English (en)
Inventor
Kenji Tsuda
健次 津田
Wataru Oyama
渉 大山
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱転写プリンター内で、径の小さいロールに
巻かれても、シール部が剥がれることがなく、また熱転
写印字の際にサーマルヘッドの圧力でシール部が剥がれ
ることもなく、さらにシール部を離型層、剥離基材から
なる剥離部から剥がす作業が簡単に行える熱転写受像シ
ート及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも受容層8、シール基材7、粘
着剤層6がこの順に積層されたシール部9と、離型層
3、剥離基材4からなる剥離部5とからなり、該粘着剤
層6と該離型層3とが剥離可能に貼合された熱転写受像
シートにおいて、離型層3の粘着剤層6と接する表面
に、凸部1、1′を形成することにより、離型層3と粘
着剤層6が密着し、熱転写プリンター内で、径の小さい
ロールに巻かれても、シール部9が剥がれることがな
く、熱転写印字の際にサーマルヘッドの圧力でシール部
9が剥がれることもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱転写により画像が
形成される、少なくとも受容層、基材及び粘着剤層から
なるシール部と、離型層、剥離基材からなる剥離部とか
らなり、その粘着剤層と離型層とが剥離可能に貼合され
た熱転写受像シートにおいて、熱転写プリンター内で、
径の小さいロールに巻かれても、シール部が剥がれるこ
とがなく、さらに熱転写印字の際にサーマルヘッドの圧
力でシール部が剥がれることもない熱転写受像シート及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が知られている
が、この方法は、基材シート上に着色転写層を形成した
熱転写シートにおいて、その背面からサーマルヘッドな
どにより、画像状に加熱して、上記の着色転写層を熱転
写受像シートの表面に熱転写して、画像形成するもので
ある。この熱転写方法は、その着色転写層の構成によっ
て、昇華転写型と熱溶融転写型の二方式に大別される。
両方式ともに、フルカラー画像の形成が可能であり、例
えば、イエロー、マゼンタ、シアンさらに必要に応じ
て、ブラックの三色ないし四色の熱転写シートを用意
し、同一の熱転写受像シートの表面に各色の画像を重ね
て熱転写して、フルカラー画像を形成するものである。
マルチメディアに関連した様々なハードおよびソフトの
発達により、この熱転写方法は、コンピューターグラフ
ィックス、衛星通信による静止画像そしてCDROMそ
の他に代表されるデジタル画像およびビデオ等のアナロ
グ画像のフルカラーハードコピーシステムとして、その
市場を拡大している。
【0003】この熱転写方法による熱転写受像シートの
具体的な用途は、多岐にわたっている。代表的なものと
しては、印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAM
などの設計およびデザインなどの出力、CTスキャンや
内視鏡カメラなどの各種医療用分析機器、測定機器の出
力用途そしてインスタント写真の代替として、また身分
証明書やIDカード、クレジットカード、その他カード
類への顔写真などの出力、さらに遊園地、ゲームセンタ
ー、博物館、水族館などのアミューズメント施設におけ
る合成写真、記念写真としての用途などをあげることが
できる。さらに、上記のような用途の多様化に伴い、任
意の対象物に貼り付けられるもので、例えば、図8のよ
うに画像12が形成される受容層8とシール基材7が、
粘着剤層6を介して、剥離部5と剥離可能な構成の熱転
写受像シートが使用されている。いわゆる、ラベルやシ
ールタイプと言われているものである。この熱転写受像
シートは、受容層8に所望の画像12を形成後、該受容
層8を有するシール基材7を剥離して任意の対象物に貼
着する用途のものである。
【0004】図7及び図8は、上記の用途に使用されて
いる従来技術の熱転写受像シートの一例を示すもので、
図8は図7のX−X拡大断面図である。図7に示す熱転
写受像シートは、枚葉であり、図示していない熱転写シ
ートがその表面に重ねられ、該熱転写シートをその背面
からサーマルヘッド等により画像状に加熱して、熱転写
シートの着色転写層を熱転写受像シートの受容層に転写
させ、熱転写受像シートの表面に任意の画像12を形成
するものである。上記の熱転写受像シートは、図7に示
すように任意の形状に多数個の領域にハーフカット2が
形成されており、その断面の詳細を拡大して図8に示
す。その多数個の領域には、例えば、各領域に対応して
画像12が形成され、1枚の受像シートに複数の画像1
2が配置される。
【0005】尚、ハーフカット2の形成方法はカッター
刃を取り付けた上型と台座の間に、熱転写受像シートを
挿入して、上型を上下動させる方法や、シリンダータイ
プのロータリーカッター方法でもよい。ハーフカット2
によって区画された領域に形成された画像12、例え
ば、顔写真画像は、図8に示すようにハーフカット2に
沿って、その粘着剤層6とともに剥離部5から剥離さ
れ、剥離されたシール部9は、図9に示すように任意の
物品13、例えば、ノート、手帳、鞄、その他の物品に
貼着される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の如き熱
転写受像シートを用いて画像形成する場合には、まず受
像シートを熱転写プリンター内に搬送させ、熱転写プリ
ンター内の検知センサーにて受像シートを検知する。プ
リンターにはハーフカット位置があらかじめ記憶されて
いるので、受像シートのハーフカット処理部がサーマル
ヘッドの下の位置になるように、受像シートを移動させ
て、画像形成を行っている。そして、熱転写受像シート
が、熱転写プリンター内で、径の小さいロールに巻かれ
た時や、サーマルヘッドで擦られる時に、シール部がハ
ーフカットや受像シートの端の部分で、離型層、剥離基
材からなる剥離部から剥がれてしまうという問題があ
る。このようなシール部の剥がれに対して、離型層、剥
離基材からなる剥離部との接着性が高い粘着剤を用いて
粘着剤層を形成することが挙げられるが、シール部を離
型層、剥離基材からなる剥離部から剥がす際の作業に手
間取るという問題がある。
【0007】したがって、上記の問題を解決するため、
本発明は、少なくとも受容層、シール基材、粘着剤層が
この順に積層されたシール部と、離型層、剥離基材から
なる剥離部とからなり、該粘着剤層と該離型層とが剥離
可能に貼合された熱転写受像シートにおいて、熱転写プ
リンター内で、径の小さいロールに巻かれても、シール
部が剥がれることがなく、また熱転写印字の際にサーマ
ルヘッドの圧力でシール部が剥がれることもなく、さら
にシール部を離型層、剥離基材からなる剥離部から剥が
す作業が簡単に行える熱転写受像シート及びその使用方
法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、少なくとも受容層、シール基材、粘着剤
層がこの順に積層されたシール部と、離型層、剥離基材
からなる剥離部とからなり、該粘着剤層と該離型層とが
剥離可能に貼合された熱転写受像シートにおいて、離型
層の粘着剤層と接する表面に、凸部が形成されているこ
とを特徴としている。そして、前記の凸部は、ライン状
で高さが0.5μm〜50.0μmであり、0.1mm
〜0.5mmの間隔で形成されていることが好ましい。
また、前記の凸部は、ドット状で高さが0.5μm〜5
0.0μmであり、ドットとドットとの間隔が0.1m
m〜0.5mmであることが好ましい。また、前記の凸
部は、ライン状の凸部とドット状の凸部が混在している
ことが好ましい。また、前記のシール部に任意の形状の
ハーフカットが形成されていることが好ましい。また、
前記のハーフカットが、互いに異なる少なくとも2種以
上の形状を有することが好ましい。
【0009】また、本発明では、少なくとも受容層、シ
ール基材、粘着剤層がこの順に積層されたシール部と、
離型層、剥離基材からなる剥離部とからなり、該粘着剤
層と該離型層とが剥離可能に貼合された熱転写受像シー
トの製造方法において、グラビア印刷版により、離型層
を塗工して、離型層の粘着剤層と接する表面に、ライン
状凸部及び/またはドット状凸部を形成することを特徴
としている。その際、前記のライン状凸部及び/または
ドット状凸部を、高さが0.5μm〜50.0μmであ
り、間隔が0.1mm〜0.5mmで形成することが好
ましい。
【0010】さらに、少なくとも受容層、シール基材、
粘着剤層がこの順に積層されたシール部と、離型層、剥
離基材からなる剥離部とからなり、該粘着剤層と該離型
層とが剥離可能に貼合された熱転写受像シートの製造方
法において、離型層を塗工後、離型層表面に、表面が平
滑または表面に微細な凹凸が形成されているロールを当
てることにより、離型層表面にライン凸部及び/または
ドット状凸部を形成することを特徴とする。その際、前
記のライン状凸部及び/またはドット状凸部を、高さが
0.5μm〜50.0μmであり、間隔が0.1mm〜
0.5mmで形成することが好ましい。
【0011】
【作用】本発明の熱転写受像シートは、少なくとも受容
層、シール基材、粘着剤層がこの順に積層されたシール
部と、離型層、剥離基材からなる剥離部とからなり、該
粘着剤層と該離型層とが剥離可能に貼合された熱転写受
像シートにおいて、グラビア印刷版により、離型層を塗
工して、離型層の粘着剤層と接する表面に、ライン状凸
部及び/またはドット状凸部を形成したものである。ま
た、本発明の熱転写受像シートは、離型層を塗工後、離
型層表面に、表面が平滑または表面に微細な凹凸が形成
されているロールを当てることにより、離型層表面にラ
イン凸部及び/またはドット状凸部を形成したものであ
る。このように離型層表面にライン凸部及び/またはド
ット状凸部を形成しているため、離型層と粘着剤層が密
着し、熱転写プリンター内で、径の小さいロールに巻か
れても、シール部が剥がれることがなく、さらに熱転写
印字の際にサーマルヘッドの圧力でシール部が剥がれる
こともない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、好ましい実施の形態を挙
げて、本発明を更に詳しく説明する。図1は、本発明の
熱転写受像シートの一つの実施形態を示す断面図であ
り、受容層8、シール基材7、粘着剤層6がこの順に積
層されたシール部9と、離型層3、剥離基材4からなる
剥離部5とからなり、該粘着剤層6と該離型層3とが剥
離可能に貼合されたもので、離型層3の粘着剤層6と接
する表面を拡大して、離型層3に凸部1、1′が形成さ
れていることを示す概念図を含む。また、図2は本発明
の熱転写受像シートの離型層表面の例を示す斜視図であ
り、剥離基材4の上の離型層3にライン状凸部1が形成
されている。
【0013】図5は、本発明の熱転写受像シートの一つ
の実施形態で、ハーフカット2が、互いに異なる少なく
とも2種以上の形状を有することを示すもので、ハーフ
カット2で囲まれた領域の形状が小さい部分と、ハーフ
カット2で囲まれた領域の形状が大きい部分の、互いに
異なる形状を有しているものである。また、図6は本発
明の熱転写受像シートの離型層表面の例を示したもの
で、ライン状サーマルヘッドの印画方向と平行に、ライ
ン状凸部1が離型層表面に形成されていることを示すも
のである。図10は、本発明の熱転写受像シートの一つ
の実施形態で、ライン状の凸部1とドット状の凸部1′
が混在していることを示すものである。
【0014】(剥離部)本発明において使用する剥離部
5は、剥離基材4の上に離型層3を形成したもので、離
型層3の粘着剤層6と接する表面にライン状凸部1及び
/またはドット状凸部1′が形成されている。剥離基材
4は、従来公知のプラスチックフィルムでよく、例えば
ポリエチレンテレフタレートフィルム、基材内部にミク
ロボイドを有するポリエチレンテレフタレートフィルム
等が挙げられる。また、グラシン紙または顔料コート紙
にポリエチレン等をラミネートしたポリラミ原紙や、ポ
リプロピレン等を主成分とした合成紙を剥離基材4とし
て使用することもできる。離型層3は、上記の剥離基材
4の上に、シリコーン系剥離剤やワックス系剥離剤を
0.03g/m2 〜0.20g/m2 塗布して形成する
ことができる。
【0015】次に、本発明の熱転写受像シートの離型層
表面には、ライン状凸部1が形成されており、図2に示
すような、ライン状凸部1の高さ10は0.5μm〜5
0.0μmであり、その凸部と凸部との間隔11は0.
1mm〜0.5mmであることが好ましい。ライン状凸
部1の形成方向は、熱転写受像シートの印画方向と平行
でも、垂直方向でも、また斜め方向でも良く、上記のよ
うなライン状凸部1が離型層3表面に複数の単位で、形
成されていれば、どの方向でも良い。また、ドット状の
凸部1′がランダムに形成されていても良く、その凸部
1′の高さ10は0.5μm〜50.0μmであり、そ
のドットとドットとの間隔11は0.1mm〜0.5m
mであることが好ましい。さらに、図10に示すように
ライン状凸部1とドット状凸部1′が混在していても良
い。この混在する場合も、凸部の高さ10が0.5μm
〜50.0μmであり、0.1mm〜0.5mmの間隔
11で形成されていることが好ましい。
【0016】従来の熱転写受像シートの離型層には、こ
のような凸部はなかった。本発明の熱転写受像シート
と、従来の熱転写受像シートと比較すると、離型層と粘
着剤層との剥離力の平均値に大差は生じない。しかし、
本発明の熱転写受像シートは、離型層表面に上記のよう
な凸部が形成されているため、熱転写プリンター内での
搬送時に、径の小さいロールに巻かれても、シール部が
剥がれることがなく、またサーマルヘッドで印字する際
にサーマルヘッドの圧力でシール部が剥がれることがな
い。
【0017】後で説明する粘着剤の種類を選択すること
によって、上記離型層3と粘着剤層6とのJIS Z0
237準拠の180°による剥離強度を約100〜1,
700g、好ましくは約700〜1,400gの範囲に
容易に調節することができ、画像形成時にはハーフカッ
ト領域の剥離がなく、そのうえ画像形成後には、ハーフ
カット領域が破裂することなく、容易に剥離することが
できる。上記の離型層3の厚みは約0.05〜1μm
(乾燥時)程度であり、剥離基材4と離型層3の厚さを
合わせた厚さは、約20〜100μm、好ましくは35
〜75μmの範囲である。
【0018】(粘着剤層)上記の本発明において使用す
る粘着剤層6は、従来公知の溶剤系及び水系のいずれの
粘着剤を用いて形成することができる。粘着剤として、
例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−
アクリル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂や、
天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴムなどが挙げ
られる。粘着剤層6の塗工量は、約8〜30g/m2
(固形分)が一般的であり、従来公知の方法、すなわ
ち、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の方法で、剥離基材の離型層上に塗布し、乾燥
して粘着剤層6を形成する。また、粘着剤層6の粘着力
は、離型層3と粘着剤層6との剥離強度で、JISZ0
237準拠の180°による剥離方法において、100
〜1,700gの範囲、好ましくは700〜1,400
gの範囲にすることが望ましい。以上の如き粘着剤の種
類や、塗工量は、前記剥離基材の離型層上に粘着剤層6
を形成する際に、その剥離強度が前記範囲になるよう
に、選択して使用することが好ましい。
【0019】本発明では、離型層に形成されている凸部
を含んだ離型層表面の凹凸に沿って、粘着剤層が入り込
んでいることが好ましい。このように離型層と粘着剤層
が密着し、離型層と粘着剤層との接着性が高まり、熱転
写プリンター内で、径の小さいロールに巻かれても、シ
ール部が剥がれることがなく、さらに熱転写印字の際に
サーマルヘッドの圧力でシール部が剥がれることもな
い。この離型層に形成されている凸部に、粘着剤層を入
り込ませる為には、離型層上に直接粘着剤層を塗布する
ことが好ましい。離型層上に直接粘着層を塗布しない製
造方法としては、はじめに基材の片側に受容層を、その
反対面に粘着剤層を設けたシール部を製造し、次に剥離
基材上に離型層を設けた剥離部を製造し、最後にシール
部の粘着剤層と剥離部の離型層とをラミネートする方法
があるが、この方法では離型層の凹凸の中に粘着剤層が
入り込みにくい。粘着剤層を離型層の凹凸に入り込ませ
るためには、粘着剤層インキの粘度を12.0秒〜1
6.0秒、好ましくは14.5〜15.0秒(Zahn
Cup(ザーンカップ)3番にて測定)に調節して、
離型層上に直接、グラビア印刷を行うのが好ましい。粘
度が低すぎると、塗工量の制御が困難になり、一方粘度
が高すぎると離型層の凹凸に入り込まない為、好ましく
ない。
【0020】(シール基材)本発明の熱転写受像シート
におけるシール基材7としては、従来公知のものでよ
く、例えば、東洋紡績株式会社製のトヨパールSS P
4255(厚み35μm)、モービルプラスチックヨー
ロッパ製のMW247(厚み35μm)等の基材内部に
ミクロボイド(微細な空孔)を有するポリプロピレンフ
ィルム、ダイヤホイル株式会社製のW−900(50μ
m)、東レ株式会社製のE−60(50μm)等の内部
にミクロボイドを有するポリエチレンテレフタレートフ
ィルムが好ましく使用される。又、本発明の別の好まし
い実施形態の熱転写受像シートの例は、シール基材7
が、粘着剤層6に接する、内部にミクロボイドを有さな
い樹脂フィルムと受容層8に接する、内部にミクロボイ
ドを有する樹脂フィルムとの積層体からなる。このよう
にすることによって、形成される画像、特に高濃度部分
の発色濃度を向上させて、高品質の画像を形成すること
ができる。
【0021】上記において、有用な内部にミクロボイド
を有さない樹脂フィルムは、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン等のミクロボイドを
有さないフィルムであり、従来公知のミクロボイドを有
さない樹脂フィルムはいずれも本発明において使用で
き、その厚みとしては約10〜50μmの範囲が好まし
い。フィルム厚が薄すぎると、いわゆるコシがなく、得
られる熱転写受像シートにおいて、サーマルヘッド等に
よる画像形成時に熱収縮によるカールが発生し、一方、
厚すぎるとサーマルヘッド等による画像形成時にヒート
セットによるカールが発生し易くなる。好ましい一例と
しては、例えば、東レ株式会社製のルミラーS−10
(厚み12μm)が挙げられる。また、有用な内部にミ
クロボイドを有する樹脂フィルムとしては、ポリプロピ
レンフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム等
の従来公知のミクロボイドを有する樹脂フィルムが使用
でき、特にポリプロピレンフィルムがそのクッション性
と断熱性が優れており、サーマルヘッドとの圧接で、均
一に効率良く染料を受容層へ転移させるため、好まし
い。これらのフィルムの厚みは、30〜60μm程度が
好ましい。好ましいものとしては、例えば、東洋紡績株
式会社製のトヨパールP4255(厚さ35μm)やト
ヨパールP4256(厚さ60μm)等が挙げられる。
【0022】上記のミクロボイドを有さない樹脂フィル
ムと、ミクロボイドを有する樹脂フィルムとの積層方法
としては、例えば、ドライラミネーション、ノンソルベ
ント(ホットメルト)ラミネーション、ECラミネーシ
ョン方法等の公知の積層方法が使用できるが、好ましい
方法はドライラミネーション及びノンソルベントラミネ
ーション方法である。ノンソルベントラミネーション方
法に好適な接着剤としては、例えば、武田薬品工業株式
会社製のタケネートA−720Lが挙げられ、ドライラ
ミネーションに好適な接着剤としては、例えば、武田薬
品工業株式会社製のタケラックA969/タケネートA
−5(3/1)等が挙げられる。これらの接着剤の使用
量としては、固形分で約1〜8g/m2 、好ましくは2
〜6g/m2 の範囲である。
【0023】(受容層)上記のシール基材の上に形成さ
れる受容層8は、シール基材の上に直接または、プライ
マー層を介して、形成することができる。受容層8は、
熱溶融転写記録と昇華転写記録の各記録方式の違いによ
り、受容層の構成が異なる。また、熱溶融転写記録では
受容層を設けずに、シール基材に直接、熱転写シートか
ら着色転写層を熱転写することもできる。熱溶融転写記
録と昇華転写記録の受容層は、加熱により熱転写シート
から転写される色材を受容する働きを有するもので、特
に昇華性染料の場合には、それを受容し、発色させると
同時に、一旦受容した染料を再昇華させないことが望ま
れる。
【0024】受容層8は、一般に熱可塑性樹脂を主体と
して構成される。受容層を形成する材料としては、例え
ば、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビ
ニル・酢酸ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重
合体、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化ポリマー、ポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリルエステル等のポリエステル
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチ
レンやプロピレン等のオレフィンと他のビニルモノマー
との共重合体系樹脂、アイオノマー、セルロースジアセ
テート等のセルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂
等が挙げられ、中でも特に好ましいものはポリエステル
系樹脂及び塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体及びそれら
の混合物である。
【0025】画像形成時において、着色転写層を有する
熱転写シートと、熱転写受像シートの受容層との融着若
しくは印画感度の低下等を防ぐ目的で、昇華転写記録で
は、受容層に離型剤を混合することができる。混合して
使用する好ましい離型剤としては、シリコーンオイル、
リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が
挙げられるが、中でもシリコーンオイルが望ましい。そ
のシリコーンオイルとしては、エポキシ変性、ビニル変
性、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、ア
ルコール変性、フッ素変性、アルキルアラルキルポリエ
ーテル変性、エポキシ・ポリエーテル変性、ポリエーテ
ル変性等の変性シリコーンオイルが望ましい。
【0026】離型剤は1種若しくは2種以上のものが使
用される。また、離型剤の添加量は受容層形成用樹脂1
00重量部に対し、0.5〜30重量部が好ましい。こ
の添加量の範囲を満たさない場合は、昇華型熱転写シー
トと熱転写受像シートの受容層との融着若しくは印画感
度の低下等の問題が生じる場合がある。このような離型
剤を受容層に添加することによって、転写後の受容層の
表面に離型剤がブリードアウトして離型層が形成され
る。また、これらの離型剤は受容層に添加せず、受容層
上に別途塗工してもよい。受容層は、シール基材の上に
上記の如き樹脂に離型剤等の必要な添加剤を加えたもの
を適当な有機溶剤に溶解したり、或いは有機溶剤や水に
分散した分散体を適当な塗布方法で塗布及び乾燥するこ
とによって形成される。上記受容層の形成に際しては、
受容層の白色度を向上させて転写画像の鮮明度を更に高
める目的で、白色顔料や蛍光増白剤等を添加することが
できる。以上のように形成される受容層は任意の厚さで
よいが、一般的には乾燥状態で1〜50μmの厚さであ
る。
【0027】また、このような受容層は連続被覆である
のが好ましいが、樹脂エマルジョン若しくは水溶性樹脂
や樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成して
もよい。更に、熱転写プリンターの搬送安定化を図るた
めに受容層の上に帯電防止剤を塗工してもよい。更に、
本発明では図1に示すような受容層8と反対側の剥離基
材4の表面に、熱転写プリンターの給紙時のダブルフィ
ードを防ぐために、適当なスリップ層(不図示)を設け
ることができる。スリップ層としては、ブチラール樹
脂、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリウレタ
ン、ポリカーボネート、ポリ酢酸ビニル等公知の樹脂の
単独又はブレンドしたものに、各種の微粒子やシリコー
ン等の滑剤を添加したものを用いることができる。
【0028】本発明の熱転写受像シートは、少なくとも
受容層、シール基材、粘着剤層がこの順に積層されたシ
ール部と、離型層、剥離基材からなる剥離部とからな
り、該粘着剤層と該離型層とが剥離可能に貼合された構
成であり、受像シートの受容層面もしくは裏面、または
両面の最表面に帯電防止層を設けてもよい。帯電防止層
は、帯電防止剤である、脂肪酸エステル、硫酸エステ
ル、リン酸エステル、アミド類、4級アンモニウム塩、
ベタイン類、アミノ酸類、アクリル系樹脂、エチレンオ
キサイド付加物等を溶剤に溶解又は分散させたものを塗
工して、形成することができる。形成手段は、上記の受
容層の場合と同様のものがあげられる。帯電防止層の塗
工量は、乾燥時0.001〜0.1g/m2 が好まし
い。
【0029】熱転写受像シートのシール基材と受容層の
間に各種の樹脂からなる中間層を設けることができる。
この中間層に様々な役割をもたせることで、受像シート
に優れた機能を付加させることができる。例えば、クッ
ション性を付与させる樹脂として、弾性変形や塑性変形
の大きな樹脂、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル
系共重合体樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹
脂などを用いて、受像シートの印字感度を向上させた
り、画像のざらつきを防止することができる。さらに、
中間層に、帯電防止能力を付与させるために、上記のク
ッション性を付与させる樹脂に、前記の帯電防止剤を添
加し、溶剤に溶解又は分散させたものを塗工して、中間
層を形成することができる。
【0030】(ハーフカット)本発明の熱転写受像シー
トは、剥離部を除く部分にハーフカット2の処理が施さ
れている。このハーフカットの形成方法は、カッター刃
を取り付けた上型と台座の間に、熱転写受像シートを挿
入して、上型を上下動させる方法や、シリンダータイプ
のロータリーカッター方法等、ハーフカットできる方法
であれば特に制限はないが、レーザー加工手段により熱
処理を施すことにより、任意の形状及び深さにハーフカ
ット2を形成することが好ましい。レーザー加工手段に
よりハーフカットを形成には、レーザー光として、YA
Gレーザー、炭酸ガスレーザー、ルビーレーザーなどを
用い、特にYAGレーザーは、波長が短く、微小なスポ
ットに集光できるため、より微細な加工が可能であり、
好ましく用いられる。
【0031】尚、本発明の熱転写受像シートで、図7、
8に示したハーフカット2において、受容層8から粘着
剤層6まで切断していて、深さが一定しているが、図7
の四角形のハーフカット2の四隅等の部分的に、ハーフ
カットの加工深さを浅くしたり、連続したハーフカット
でなく、四隅等の部分的に、アンカット(全くカットが
ない)部分を設けたりして、熱転写プリンター搬送中等
取扱で、ハーフカットの部分が剥離するトラブルを防ぐ
ことができる。但し、上記の加工は、ハーフカットの部
分を手で剥離しようとする時は、剥がせる程度に行う必
要がある。 本発明の熱転写受像シートはシール部に剥
がすためのハーフカットが施されていて、そのハーフカ
ットは任意の形状で良く、すなわち図7に示すように同
一形状でも、また図5に示すように互いに異なる少なく
とも2種以上の形状を有していても良い。
【0032】例えば、ハーフカットが同一形状で一定し
ている場合は、予め熱転写プリンター内で、ハーフカッ
トで囲まれる領域がめくれて、剥がれないように、押さ
えロールを設けたりして対処しやすいが、熱転写プリン
ターに搬送される熱転写受像シートのハーフカット形状
が一定せず、ハーフカットが互いに異なる少なくとも2
種以上の形状を有したりして、ハーフカット形状が変化
すると、熱転写プリンター側でシール部が剥がれること
を防止することができない。したがって、このような時
に、特に離型層の粘着剤層と接する表面に、凸部を形成
することが好ましく、その凸部を含んだ離型層表面の凹
凸に沿って、粘着剤層が入り込み、離型層と粘着剤層が
密着し、熱転写プリンター内で、シール部が剥がれるこ
とがない。
【0033】(熱転写受像シートの製造方法)本発明の
熱転写受像シートの製造方法は、離型層表面にライン状
凸部及び/またはドット状凸部を形成することが重要な
点となる。離型層表面にライン状凸部及び/またはドッ
ト状凸部を形成するには、以下の方法が挙げられる。 離型層をグラビア印刷で形成する際、印刷版の表面形
状を調節する。印刷版として、斜線版、セル版、ヘリオ
版、オハイオ版、格子版、ピラミッド版、セラミック
版、カップ版等を用いて印刷を行う。版の深さは5μm
〜200μm、線数は25〜500線/inchが好ま
しく、離型層塗工液の材料や粘度等、インキの物性に合
わせて好ましい版を選択する。すなわち、グラビア印刷
版により、離型層を塗工して、離型層の粘着剤層と接す
る表面に、ライン状凸部及び/またはドット状凸部を形
成する熱転写受像シートの製造方法である。
【0034】離型層をバーコート印刷する際のバーの
形状を調節する。バーの線数、深さを調節する。 離型層を図3で示すような2本ロール方式にて印刷す
る際のインキ粘度を調節する。離型層塗工液の粘度を1
4.0〜25.0秒(Zahn CuP(ザーンカッ
プ)3番にて測定)に調節して印刷を行うのが好まし
い。上記の塗工液の粘度をZahn CuP(ザーンカ
ップ)3番にて測定することは、前記の粘着剤層インキ
でも同様の測定をしたが、JIS K5402に規定さ
れているように、一定容積のカップ内のインキが一定の
口径より流出する時間(秒)を測定するものである。
尚、粘度はニュートン流体として、単位をポイズで表示
することがあるが、上記のザーンカップの流出時間を、
ポイズに換算することができる。すなわち、JIS Z
8803により標準液の測定により、ザーンカップの流
出時間をT(秒)、カップ係数をa、比重をρとして、 粘度(センチポイズ)=T×a×ρ 動粘度(センチストーク)=T×a
【0035】図4で示すように印刷後、乾燥フードに
入るまでに、離型層印刷面にロールを当てる。ロール表
面は、平滑でも良いし、表面に微細な凹凸が形成されて
いても良い。表面形状、ロール径、ロール材質等は、離
型層塗工液の材料や粘度等、インキの物性に合わせて選
択する。すなわち、離型層を塗工後、離型層表面に、表
面が平滑または表面に微細な凹凸が形成されているロー
ルを当てることにより、離型層表面にライン凸部及び/
またはドット状凸部を形成する熱転写受像シートの製造
方法である。
【0036】尚、本発明の熱転写受像シートは枚葉のシ
ート状でも、連続のロール状でも何れでも限定されるも
のではない。以上のように形成された本発明の熱転写受
像シートに画像を形成する方法は、従来公知の昇華型熱
転写方式または熱溶融型熱転写方式でよく、例えばイエ
ロー、シアン及びマゼンタの3色の着色転写層を面順次
に有する熱転写シートを用いて、公知のサーマルヘッド
方式の熱転写プリンターによって所望のフルカラー画像
を熱転写受像シートの受容層に形成する。次に、その画
像形成された受容層を含み、シール基材と粘着剤層も含
有したシール部を剥離部から剥離して、任意の物品に貼
着することができる。
【0037】
【実施例】以下に実施例及び比較例をあげて、本発明を
さらに具体的に説明する。 (実施例)剥離基材(表面コロナ処理の二軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、クリスパーG121
2、東洋紡績株式会社製、厚み100μm)上に、下記
組成の離型層をセル版を用いたグラビア印刷により乾燥
状態で0.1g/m2 の塗工量で形成し、乾燥フードの
前で表面が平らなスムージングロールを離型層塗工面に
当てた。乾燥条件は、130℃にて15秒間であった。離型層塗工液 付加重合型シリコーン(信越化学工業製、KS847H) 100重量部 トルエン 200重量部
【0038】その後、離型層上に下記組成の粘着剤層を
グラビア印刷にて乾燥状態で、10g/m2 で塗工し、
温度70℃にて1分間の加熱乾燥を行って粘着剤層を形
成した。粘着剤層塗工液の粘度は、ザーンカップ3番に
て測定したところ、15秒であった。粘着剤層塗工液 アクリル共重合体(総研化学株式会社製、SKダイン1310L)48重量部 エポキシ樹脂(総研化学株式会社製、硬化剤E−AX) 0.36重量部 酢酸エチル 51.64重量部
【0039】一方、シール基材(内部に空孔を有するポ
リエチレンテレフタレートフィルム、東レ(株)製、ル
ミラーE63#50 厚さ50μm)の一方の面に下記
組成の受容層塗工液をグラビア印刷にて塗工、乾燥し
た。塗工量は乾燥状態で4.5g/m2 である。受容層塗工液 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 40重量部 (電気化学工業(株)製、#1000A) ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロン600) 40重量部 塩化ビニル−スチレン−アクリル共重合体 20重量部 (電気化学工業(株)製、デンカラック#400A) ビニル変性シリコーン 10重量部 (信越化学工業(株)製、X−62−1212) 触媒(信越化学工業(株)製、CAT−PLR−5) 5重量部 触媒(信越化学工業(株)製、CAT−PL−50T) 6重量部 メチルエチルケトン/トルエン(1/1) 400重量部
【0040】シール基材のもう一方の面と、剥離基材の
粘着剤層面をラミネートした。乾燥温度は100℃、乾
燥時間は12秒であった。受容層面に、帯電防止剤とし
て、第4級アンモニウム塩化合物(松本油脂製薬(株)
製、TB一34の1/1000希釈液)を塗布した。さ
らに、縦10cm、横14cmの大きさにシートカット
を行った。シートカットと同時に、シール部に図5の形
状のハーフカット処理を施して、実施例の熱転写受像シ
ートを作製した。
【0041】(比較例)離型層塗工液として、下記組成
のものを使用した。離型層塗工後、スムージングロール
を使用しなかった。それ以外は実施例と同様にして比較
例の熱転写受像シートを作製した。離型層塗工液 付加重合型シリコーン(信越化学工業製、KS847H) 100重量部 トルエン/MEK(1/1) 200重量部
【0042】(評価方法及び評価結果)実施例と比較例
の各熱転写受像シートのシール部を剥がし、東京精密
製、3次元表面粗さ形状測定機サーフコム570A−3
DFを使用して、離型層表面を拡大して観察した。実施
例では、離型層の表面に、高さ5.0μm、凸部と凸部
の間隔が0.15mmのライン状の凸部が、ライン状サ
ーマルヘッドの印画方向に平行に形成されていた(図6
に示すような状態で形成されていた。)。比較例では、
目立った凹凸は形成されていなかった。そして、径30
mmの搬送ロールの周りに熱転写受像シートを巻き回す
タイプの熱昇華転写プリンターにて印画を行ったとこ
ろ、実施例の熱転写受像シートは問題なく画像を形成で
きたが、比較例の受像シートでは、搬送ロールに巻き回
した際にシール部が剥がれてしまい、プリンターが止ま
ってしまった。
【0043】
【発明の効果】以上の通り、本発明の熱転写受像シート
は、少なくとも受容層、シール基材、粘着剤層がこの順
に積層されたシール部と、離型層、剥離基材からなる剥
離部とからなり、該粘着剤層と該離型層とが剥離可能に
貼合された熱転写受像シートにおいて、離型層の粘着剤
層と接する表面に、凸部が形成されていることにより、
熱転写プリンター内で、径の小さいロールに巻かれて
も、シール部が剥がれることがなく、また熱転写印字の
際にサーマルヘッドの圧力でシール部が剥がれることも
なく、さらにシール部を離型層、剥離基材からなる剥離
部から剥がす作業が簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写受像シートの一つの実施形態を
示す断面図で、一部の拡大概念図を含む。
【図2】本発明の熱転写受像シートの離型層表面の例を
示す斜視図である。
【図3】本発明の熱転写受像シートの離型層を2本ロー
ル方式で塗工する例を示す概略図である。
【図4】本発明の熱転写受像シートの離型層を塗工後、
乾燥フードに入る前に、離型層表面に、ロールを当てる
例を示す概略図である。
【図5】本発明の熱転写受像シートの一つの実施形態
で、ハーフカットが、互いに異なる少なくとも2種以上
の形状を有する平面図である。
【図6】本発明の熱転写受像シートの離型層表面の例を
示す平面図である。
【図7】シール部にハーフカットが施され、熱転写画像
が形成された熱転写受像シートの平面図である。
【図8】図7のX−X拡大断面図である。
【図9】剥離したシール部を他物品に貼着した状態を説
明する図である。
【図10】本発明の熱転写受像シートの一つの実施形態
を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ライン状凸部 1′ ドット状凸部 2 ハーフカット 3 離型層 4 剥離基材 5 剥離部 6 粘着剤層 7 シール基材 8 受容層 9 シール部 10 高さ 11 間隔 12 画像 13 物品

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも受容層、シール基材、粘着剤
    層がこの順に積層されたシール部と、離型層、剥離基材
    からなる剥離部とからなり、該粘着剤層と該離型層とが
    剥離可能に貼合された熱転写受像シートにおいて、離型
    層の粘着剤層と接する表面に、凸部が形成されているこ
    とを特徴とする熱転写受像シート。
  2. 【請求項2】 前記の凸部は、ライン状で高さが0.5
    μm〜50.0μmであり、0.1mm〜0.5mmの
    間隔で形成されていることを特徴とする上記の請求項1
    に記載する熱転写受像シート。
  3. 【請求項3】 前記の凸部は、ドット状で高さが0.5
    μm〜50.0μmであり、ドットとドットとの間隔が
    0.1mm〜0.5mmであることを特徴とする上記の
    請求項1に記載する熱転写受像シート。
  4. 【請求項4】 前記の凸部は、ライン状の凸部とドット
    状の凸部が混在していることを特徴とする上記の請求項
    1、2、3のいずれかに記載する熱転写受像シート。
  5. 【請求項5】 前記のシール部に任意の形状のハーフカ
    ットが形成されていることを特徴とする上記の請求項1
    に記載する熱転写受像シート。
  6. 【請求項6】 前記のハーフカットが、互いに異なる少
    なくとも2種以上の形状を有することを特徴とする上記
    の請求項5に記載する熱転写受像シート。
  7. 【請求項7】 少なくとも受容層、シール基材、粘着剤
    層がこの順に積層されたシール部と、離型層、剥離基材
    からなる剥離部とからなり、該粘着剤層と該離型層とが
    剥離可能に貼合された熱転写受像シートの製造方法にお
    いて、グラビア印刷版により、離型層を塗工して、離型
    層の粘着剤層と接する表面に、ライン状凸部及び/また
    はドット状凸部を形成することを特徴とする熱転写受像
    シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記のライン状凸部及び/またはドット
    状凸部を、高さが0.5μm〜50.0μmであり、間
    隔が0.1mm〜0.5mmで形成することを特徴とす
    る上記の請求項7に記載する熱転写受像シートの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 少なくとも受容層、シール基材、粘着剤
    層がこの順に積層されたシール部と、離型層、剥離基材
    からなる剥離部とからなり、該粘着剤層と該離型層とが
    剥離可能に貼合された熱転写受像シートの製造方法にお
    いて、離型層を塗工後、離型層表面に、表面が平滑また
    は表面に微細な凹凸が形成されているロールを当てるこ
    とにより、離型層表面にライン凸部及び/またはドット
    状凸部を形成することを特徴とする熱転写受像シートの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 前記のライン状凸部及び/またはドッ
    ト状凸部を、高さが0.5μm〜50.0μmであり、
    間隔が0.1mm〜0.5mmで形成することを特徴と
    する上記の請求項9に記載する熱転写受像シートの製造
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005321422A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Osaka Sealing Printing Co Ltd ラベル用紙
JP2011025704A (ja) * 2003-12-29 2011-02-10 Mactac Europe Sa 多層シート
JP2015033787A (ja) * 2013-08-08 2015-02-19 大日本印刷株式会社 シール型熱転写受像シート
KR102055448B1 (ko) * 2018-07-17 2019-12-12 최미선 수분리 라벨

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