JPH11344888A - 加熱装置、及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

加熱装置、及びこれを備えた画像形成装置

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JPH11344888A
JPH11344888A JP16922298A JP16922298A JPH11344888A JP H11344888 A JPH11344888 A JP H11344888A JP 16922298 A JP16922298 A JP 16922298A JP 16922298 A JP16922298 A JP 16922298A JP H11344888 A JPH11344888 A JP H11344888A
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heating
recording material
fixing nip
pressure roller
nip portion
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JP16922298A
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Atsushi Iwasaki
岩崎  敦志
Akira Kato
加藤  明
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱装置内の加圧部材汚れのクリーニング制
御において、1ステップ中のクリーニング効果のバラツ
キを抑えること。 【解決手段】 クリーニング部分の通電加熱・冷却の後
に次のクリーニング部分へステップ搬送する際、その搬
送速度に適宜の加速度を与えること、あるいは、ステッ
プ搬送中の搬送速度が等速である場合は、搬送中に適宜
な通電加熱を施すこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱装置、及びこ
れを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真方式の複写機・
レーザービームプリンタ等の画像形成装置において、被
記録材(転写材・感光紙・静電記録紙・印字用紙など)
の面に転写(間接)方式あるいは直接方式で形成担持さ
せた未定着顕画剤像(トナー像)を熱定着させる加熱装
置(加熱定着装置)には熱ローラ方式やオンデマンド方
式のものが知られている。
【0003】A)熱ローラ方式の加熱装置 熱ローラ方式の加熱装置は、ハロゲンヒータ等の内蔵熱
源により所定の加熱温度に維持させた加熱ローラ(定着
ローラ)と、これに圧接させた弾性加圧ローラとの圧接
ニップ部(定着ニップ部)に被記録材を導入して挟持搬
送させることで加熱ローラの熱で被記録材面の未定着ト
ナー像を加熱定着させるものである。
【0004】上述の定着ローラと加圧ローラのうち、被
記録材表面に接触する定着ローラは、その表面が離型性
のよい材料で構成された円筒状のローラであり、内側に
配置されたハロゲンヒータによってトナーを加熱する。
一方、被記録材裏面に接触する加圧ローラは、芯金上に
弾性層を設けて構成され、トナー像に適度な加圧をおこ
なう。
【0005】B)オンデマンド方式の加熱装置 オンデマンド方式の加熱装置は、熱ローラ方式の加熱装
置のエネルギーロスの多い欠点を解消して、クイックス
タート、省電力を可能にしたものである。これは、熱ロ
ーラ方式の加熱における加熱部材としてのハロゲンヒー
タ及び定着ローラの代替として、セラミック等のヒータ
とポリイミド等の薄いフィルムを加熱部材として用いて
加熱装置の熱容量を小さくすることにより、熱ローラ方
式の加熱装置の熱ロスの問題点を解決したものである
(フィルム加熱方式の加熱装置)。
【0006】より具体的には、この装置は、加熱部材と
して、セラミックヒータ等の低熱容量の加熱用ヒータ
と、これに摺動する耐熱性フィルム(定着フィルム)を
用い、加圧部材としての加圧ローラを該定着フィルムを
介して加熱用ヒータに圧接させて加熱ニップ部(定着ニ
ップ部)を形成させ、該定着ニップ部の定着フィルムと
加圧ローラの間に未定着トナー像を形成担持させた被記
録材を通紙して挟持搬送させることで、定着フィルムを
介した加熱用ヒータからの熱により未定着トナー像のト
ナーを融解させて被記録材面に画像定着させるものであ
る。
【0007】このようなオンデマンド方式の加熱装置は
熱容量が小さく温度応答性が良いため、加熱装置を予熱
する必要がなく、きめ細かな温度制御が可能であり、通
紙時以外は加熱装置への通電をOFFすることができる
ようになった。
【0008】C)加圧ローラのトナー汚れクリーニング 上記のような熱ローラ方式の加熱装置もオンデマンド方
式の加熱装置も問題点の一つとして加圧部材としての加
圧ローラの汚損が挙げられる。
【0009】即ち、被記録材表面のトナーは、その全て
が加熱溶融して被記録材表面に定着されるのが理想であ
るが、解けきらないコールドオフセット状態のトナー、
解けすぎたホットオフセット状態のトナー、静電的に加
熱部材にオフセットしたトナー(以下、「トナー汚れ」
という)等が存在すると、これらのトナー汚れは、熱ロ
ーラ方式の加熱装置においては定着ローラと加圧ローラ
のうちの離型性の悪い方のローラ表面に付着してしま
う。
【0010】定着ローラ側の離型性の方が低い場合、定
着ローラ側にトナー汚れが付着するが、定着ローラは、
画像形成中は常にトナー溶融温度に加熱されているた
め、トナー汚れは溶融した状態となっており、次の被記
録材がきたときにその表面のトナー像と混ざって被記録
材に移動するため、定着ローラが継続的に汚れていると
いう状態は存在しない。
【0011】一方、加圧ローラ側の離型性の方が低い場
合には、一旦定着ローラにオフセットしたトナー汚れは
加圧ローラに移る。加圧ローラは定着ローラと比べて温
度が低く、移動したトナー汚れは加圧ローラ上では必ず
しも完全に溶融した状態では存在しない。又、加圧ロー
ラ側には被記録材表面のトナー像は接触しないため、汚
れが被記録材側に移動することは少なく、一旦汚れると
汚れが蓄積されていくという欠点があった。
【0012】そして、加圧ローラ上のトナー汚れが蓄積
されると、加圧ローラの離型性が一層低下するため被記
録材(特に被記録材がOHPフィルムの場合)が加圧ロ
ーラに巻き付いたり、場合によっては蓄積されたトナー
汚れが一気に被記録材裏面を汚したりするという欠点が
あった。
【0013】これらの欠点、すなわちトナー汚れの蓄
積、及びこれに伴う被記録材の巻き付き、被記録材裏面
の汚れ等の欠点を解消するためには加圧ローラの離型性
を向上させることが有効である。
【0014】ところが、離型性の良い材料をコーティン
グしたり、離型性の良いチューブを被覆したりすること
で離型性を向上させようとすると、加圧ローラの硬度が
上昇したり、構成が複雑になるためコストが高くなった
りする等の新たな欠点が生じてしまう。
【0015】a.ベタ黒画像のクリーニングペーパー 上述の欠点を解消するために、加圧ローラのクリーニン
グ方法として、特開平2−160276号公報には、片
面にベタ黒画像を印字した被記録材(以下、クリーニン
グペーパーという)を、そのベタ黒画像が印字されてい
る側を加圧ローラ側に向けた状態で定着ローラと加圧ロ
ーラとで形成される定着ニップ部に通紙することによっ
て加圧ローラ汚れをクリーニングペーパーに付着させて
加圧ローラをクリーニングする方法が開示されている。
【0016】これは、加圧ローラ上で半溶融状態のトナ
ー汚れの付着力が、各部材(被記録材P、加圧ローラ
R、ベタ黒画像T)に対してそれぞれ異なることを利用
したものである。
【0017】ここで、加圧ローラ上での半溶融状態のト
ナー汚れと被記録材との間の付着力をFP 、同じくトナ
ー汚れと加圧ローラとの間の付着力をFR 、同じくトナ
ー汚れとベタ黒画像との間の付着力をFT とすると、加
圧ローラ上の汚れトナーは通常の画像形成では被記録材
裏面に付着しないが、クリーニングペーパーに付着する
のは、汚れトナーと加圧ローラとの間の付着力FR が、
汚れトナーと被記録材との間の付着力FP よりも大きい
が、汚れトナーとベタ黒画像(クリーニングペーパー)
との間の付着力FT よりも小さいからである。
【0018】上述の関係を式で表すと以下のようにな
る。
【0019】FP <FR <FT また、加圧ローラに離型性の良い材質を用いた場合に
は、上式は次のようになる。
【0020】FR <FP <FT この場合には、通常の画像形成時に汚れトナーは、加圧
ローラから被記録材裏面に徐々に転移するため加圧ロー
ラに汚れが蓄積されることはない。
【0021】しかしながら、オンデマンド方式の加熱装
置において、上述のような温度制御をおこなうと、加圧
ローラは通紙時以外は加熱されないため温度上昇しにく
く、最大でも100℃程度にしか昇温しない。このた
め、前述のようにオフセットして加圧ローラに転移した
汚れトナーは加圧ローラ上では溶融せずに、加圧ローラ
上でほとんど固着した状態で存在する。
【0022】ここで、前述の、トナー汚れに対する被記
録材P、加圧ローラR、ベタ黒画像Tの付着力FP 、F
R 、FT のほかに、クリーニングペーパーに対するベタ
黒画像Tの付着力をFC とすると、オンデマンド方式の
加熱装置においては、これらの付着力の間に、 FC <FT <FR が成り立ち、クリーニングペーパーを用いても汚れトナ
ーを除去することができず、場合によっては、クリーニ
ングペーパー上のベタ黒画像のトナーが逆に加圧ローラ
上の汚れトナーによって剥ぎ取られて、加圧ローラの汚
れを促進するという問題点が生じる。
【0023】また、連続通紙などをおこなって加圧ロー
ラ上の汚れを促進するという問題点が生じる。また、連
続通紙などをおこなって加圧ローラ上の汚れトナーが溶
融するまで加圧ローラが昇温しているときには、逆に溶
融トナーと被記録材との間に働く力が大きくなり、被記
録材が先端から加圧ローラに巻き付いてしまうという問
題が生じる。
【0024】このように、オンデマンド方式の加熱装置
を用いた場合には、通紙時にしか加熱装置に通電をおこ
わないために加圧ローラ温度が上昇しにくく、熱ローラ
方式の加熱装置の場合と違って加圧ローラの温度が一定
しないため、クリーニングペーパーが有効に作用しな
い、もしくは被記録材が先端から加圧ローラに巻き付く
という問題点が新たに発生するようになった。
【0025】また、熱ローラ方式及びオンデマンド方式
のいずれかの加熱装置においても、クリーニングペーパ
ーを使用した加圧ローラクリーニング方法によると、あ
らかじめベタ黒画像を印字しておいたクリーニングペー
パーを通常印字される面と逆向きに給紙して通紙しなけ
ればならず、操作が面倒であるとか、間違えてクリーニ
ングペーパーを表裏逆向きにセットしてしまうという問
題点も有していた。
【0026】b.クリーニングモード そこで前述のベタ黒画像のクリーニングペーパーを使用
することに起因する問題をなくすべく、ベタ黒画像のク
リーニングペーパーを用いることなく加圧ローラのトナ
ー汚れを有効に除去できるように、クリーニングモード
と呼ばれる加圧ローラクリーニング制御を有する加熱装
置を考案した。
【0027】.即ち、ユーザーが加圧ローラの汚れ具
合に応じて必要時に装置をクリーニングモードに切り替
えると、給紙部から加熱装置の定着ニップ部に白紙の被
記録材が給紙される。
【0028】.その給紙された被記録材の先端部が定
着ニップ部に所定にくわえ込まれたら装置駆動を停止さ
せて被記録材の搬送を停止させる。
【0029】.この被記録材搬送停止状態でヒータを
ONにして定着ニップ部を加熱する。この加熱で、定着
ニップ部に対応している加圧ローラ表面部分の汚れトナ
ーを十分に溶融させる。
【0030】.ついでヒータをOFFにして定着ニッ
プ部における被記録材部分と加圧ローラ部分を適宜に冷
却させる。
【0031】.この冷却後に装置を等速度で次の加圧
ローラクリーニング部分まで駆動させて被記録材をステ
ップ搬送(被記録材を定着ニップ部のニップ幅分だけ搬
送)させて、再び装置駆動を停止させて被記録材の搬送
を停止させる。
【0032】この被記録材のニップ幅分のステップ搬送
により、定着ニップ部に対応している加圧ローラ表面部
分の汚れトナーが該加圧ローラ表面部分に対応している
被記録材部分に強固に接着していることで加圧ローラ表
面部分からはがされて除去される。
【0033】このように、加熱軟化させた加圧ローラ表
面部分の汚れトナーを一旦冷却することでクリーニング
効果をあげるとともに、被記録材についた付着物が搬送
途中で落下して、障害物となって発生するジャムや、被
記録材折れといった問題をも防止できる。
【0034】.上記の被記録材搬送停止、の加
熱、冷却、の被記録材ステップ送りの一連の動作を
1ステップとし、このステップを少なくとも加圧ローラ
1周分以上繰り返して実行させることで、加圧ローラ表
面の汚れトナーが定着ニップ部のニップ幅領域分ずつ順
次に被記録材面に付着して加圧ローラ表面部分からはが
されて除去され、最終的に加圧ローラ表面が全周的にク
リーニングされる。
【0035】.そして加圧ローラ表面をクリーニング
した被記録材の後端部が定着ニップ部に入ったら、該被
記録材の排出搬送がなされてクリーニングモードは終了
となる。
【0036】このクリーニングモードを有する加熱装置
を使用することにより、以前のベタ黒画像のクリーニン
グペーパーを用いることなく加圧ローラのトナー汚れを
有効に除去することができる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなクリーニング制御方法(クリーニングモード)の場
合において、クリーニングモード作動中における定着ニ
ップ部の加熱・冷却後のステップ搬送の際に、該ステッ
プ搬送速度が等速度であったため、ステップ搬送中にお
いて被記録材及び加圧ローラの温度が降下しながら該被
記録材と該加圧ローラが離間してしまっていた。
【0038】汚れトナーの被記録材への付着度は、被記
録材と加圧ローラが離間する際の各々の温度に大きく依
存する。被記録材の熱容量の方が加圧ローラに比べて小
さいことを利用して、冷却の間に被記録材側の温度がト
ナーの固着温度以下で、且つ加圧ローラ側の温度が固着
温度付近であるときに該被記録材と該加圧ローラとが離
間した場合にクリーニング効果が最大になるが、該被記
録材と該加圧ローラが離間するときに、互いの温度が、
溶融トナーが固着しはじめる温度にまで冷却されていな
い場合は、加圧ローラに付着していた汚れトナーは被記
録材上に十分付着させることができず、クリーニング効
果が弱められる。
【0039】また、互いの温度が、溶融トナーが固着し
きる程度の温度にまで冷却されている場合は、被記録材
と加圧ローラのうちトナー付着力の大きい方に付着して
しまうわけであるが、加圧ローラの離型性によっては被
記録材にトナーを付着させることができず、この場合も
クリーニング効果は弱められる。
【0040】したがって、前述のようにステップ搬送中
において被記録材及び加圧ローラの温度が降下しながら
該被記録材と該加圧ローラが離間してしまう場合は、1
ステップのクリーニング部分の中において、加圧ローラ
汚れの除去率のバラツキが生じてしまうという問題点が
あった。
【0041】そこで、本発明は、上述のような加圧ロー
ラクリーニングモードを有する加熱装置、及びそれを備
えた画像形成装置において、1ステップの加圧ローラク
リーニング部分を均一にクリーニングし、且つ最もクリ
ーニング効果が大きくなるようにすることを目的とする
ものである。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置、及びそれを備えた画像形成装置であ
る。
【0043】(1)トナー像を担持させた被記録材を加
熱部材と加圧部材との相互圧接部である定着ニップ部に
通紙してトナー像を被記録材に加熱・加圧して定着させ
る加熱装置において、被記録材を定着ニップ部にくわえ
込ませて、定着ニップ部の加熱、冷却後に、被記録材を
次のクリーニング部分へステップ搬送する制御を1ステ
ップとしてこれを複数ステップ繰り返し実行させること
で加圧部材周面の汚れトナーを順次に被記録材面に転移
させて除去する加圧部材クリーニングモードを有し、該
加圧部材クリーニングモードにおける前記ステップ搬送
の全体に渡って該搬送速度に適宜の加速度を与える、こ
とを特徴とする加熱装置。
【0044】(2)被記録材に担持されたトナー像を加
熱、加圧して被記録材に定着させる加熱装置において、
前記トナー像を加熱する加熱体と、該加熱体を内包する
回転体と、該回転体を前記加熱体との間に挟持して前記
回転体との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、
前記加熱体の温度を制御する温度制御手段と、前記回転
体と前記加圧ローラとのうち少なくとも一方の回転を制
御して前記定着ニップ部における被記録材の搬送を制御
する回転制御手段とを備え、被記録材を定着ニップ部に
くわえ込ませて、定着ニップ部の加熱、冷却後に、被記
録材を次のクリーニング部分へステップ搬送する制御を
1ステップとしてこれを複数ステップ繰り返し実行させ
ることで加圧部材周面の汚れトナーを順次に被記録材面
に転移させて除去する加圧部材クリーニングモードを有
し、該加圧部材クリーニングモードにおける前記ステッ
プ搬送の全体に渡って該搬送速度に適宜の加速度を与え
る、ことを特徴とする加熱装置。
【0045】(3)トナー像を担持させた被記録材を加
熱部材と加圧部材との相互圧接部である定着ニップ部に
通紙してトナー像を被記録材に加熱・加圧して定着させ
る加熱装置において、被記録材を定着ニップ部にくわえ
込ませて、定着ニップ部の加熱、冷却後に、被記録材を
次のクリーニング部分へステップ搬送する制御を1ステ
ップとしてこれを複数ステップ繰り返し実行させること
で加圧部材周面の汚れトナーを順次に被記録材面に転移
させて除去する加圧部材クリーニングモードを有し、該
加圧部材クリーニングモードにおける前記ステップ搬送
中の該搬送速度が等速度であり、前記ステップ搬送中に
定着ニップ部に適宜の加熱を施す、ことを特徴とする加
熱装置。
【0046】(4)被記録材に担持されたトナー像を加
熱、加圧して被記録材に定着させる加熱装置において、
前記トナー像を加熱する加熱体と、該加熱体を内包する
回転体と、該回転体を前記加熱体との間に挟持して前記
回転体との間に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、
前記加熱体の温度を制御する温度制御手段と、前記回転
体と前記加圧ローラとのうち少なくとも一方の回転を制
御して前記定着ニップ部における被記録材の搬送を制御
する回転制御手段とを備え、被記録材を定着ニップ部に
くわえ込ませて、定着ニップ部の加熱、冷却後に、被記
録材を次のクリーニング部分へステップ搬送する制御を
1ステップとしてこれを複数ステップ繰り返し実行させ
ることで加圧部材周面の汚れトナーを順次に被記録材面
に転移させて除去する加圧部材クリーニングモードを有
し、該加圧部材クリーニングモードにおける前記ステッ
プ搬送中の該搬送速度が等速度であり、前記ステップ搬
送中に定着ニップ部に適宜の加熱を施す、ことを特徴と
する加熱装置。
【0047】(5)加熱部材が加熱用ヒータとこれに摺
動するフィルムであり、加圧部材は該フィルムを介して
加熱用ヒータに圧接して定着ニップ部を形成し、被記録
材は該定着ニップ部のフィルムと加圧部材の間で挟持搬
送され、フィルムを介した加熱用ヒータからの熱により
加熱されることを特徴とする(1)乃至(4)の何れか
1つに記載の加熱装置。
【0048】(6)被記録材に未定着トナー像を形成さ
せる作像手段と、被記録材に形成された未定着トナー像
を定着させる画像定着手段として(1)ないし(5)の
何れか1つに記載の加熱装置を備える、ことを特徴とす
る画像形成装置。
【0049】〈作 用〉即ち本発明は、加熱装置内の加
圧部材(加圧ローラ)の汚れのクリーニング制御におい
て、クリーニング部分の通電加熱・冷却の後に次のクリ
ーニング部分へステップ搬送する時の全体に渡って、そ
の搬送速度に適宜の加速度を与えることを特徴とするも
のである。
【0050】あるいは、ステップ搬送中の搬送速度が等
速である場合は、搬送中に適宜な通電加熱を施すことを
特徴とするものである。
【0051】そして本発明の作用として、1ステップ中
のクリーニング部分の汚れトナーを均一且つ最適に除去
することが可能になり、前述の課題である、1ステップ
中のクリーニング効果のバラツキを抑えることができ
る。
【0052】
【発明の実施の形態】<実施例1>(図1〜図8) (1)画像形成装置例 図1は本発明に従う画像形成装置の一例の概略構成図で
ある。本例の画像形成装置は転写式電子写真プロセス利
用のレーザビームプリンタである。
【0053】1は像担持体としての回転ドラム型の電子
写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)であり、矢印
の反時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をも
って回転駆動される。
【0054】感光体ドラム1はその回転過程において、
まず、帯電装置としての帯電ローラ2によって所定の極
性・電位に一様に帯電される。
【0055】次に、露光装置としてのレーザ光学系(レ
ーザスキャナ)3による、目的の画像情報パターンに対
応したレーザビーム走査露光Lを受ける。これにより感
光体ドラム1面に目的の画像情報パターンに対応した静
電潜像が形成される。
【0056】感光体ドラム1面に形成された静電潜像は
現像装置4でトナー現像されて可視化される。現像方法
としては、ジャンピング現像法、2成分現像法等が用い
られ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いら
れることが多い。
【0057】感光体ドラム1面に形成されたトナー像
は、感光体ドラム1と転写ローラ5とで形成される転写
ニップ部6において、給紙部7から該転写ニップ部6に
所定の制御タイミングにて給送された被記録材(転写
材)Pに対して順次に転写される。感光体ドラム1上の
トナー像は転写ローラ5にトナーの帯電極性とは逆の極
性の電圧が印加されることで紙P上に順次に転写され
る。
【0058】本例の画像形成装置において給紙部7はカ
セット給紙部であり、給紙カセット内に積載収納させた
被記録材Pが給紙ローラ8と不図示の1枚分離部材とに
よって1枚分離給送され、搬送ローラ対9、トップセン
サー10を含むシートパス11を通って転写ニップ部6
に所定の制御タイミングにて給送される。
【0059】カセット給紙部7からシートパス11を通
って転写ニップ部6に給送される被記録材Pはシートパ
ス11の途中に設けたトップセンサー10で先端が認識
され、これに同期して感光体ドラム1上に画像が形成さ
れる。
【0060】転写ニップ部6にてトナー像の転写を受け
た被記録材Pは感光体ドラム1面から順次に分離されて
ガイド13を通って加熱装置(加熱定着装置)14へ搬
送され、該装置でトナー像の加熱定着処理を受ける。
【0061】加熱装置14をでた画像定着済みの被記録
材Pは搬送ローラ対15を含むシートパス16を通って
排出ローラ対17で排紙トレイ部18に排出される。
【0062】一方、被記録材Pに対するトナー像転写後
(紙分離後)に感光体ドラム1上に残留する転写残留ト
ナーや紙粉等の汚染付着物はクリーナー12により感光
体ドラム1表面より除去され、表面清掃された感光体ド
ラム1は繰り返して作像に供される。
【0063】(2)加熱装置14 本例における加熱定着装置としての加熱装置14はオン
デマンド方式の装置であり、特開平4−44075〜4
4083号公報等に開示の、円筒状の定着フィルムを用
いたフィルム加熱方式、加圧ローラ駆動式、テンション
レスタイプの装置である。図2は該加熱装置14の拡大
横断面模型図である。
【0064】20・30は互いに当接させて定着ニップ
部(加熱ニップ部)Nを形成させた定着部材(加熱部
材)と加圧部材である。
【0065】定着部材20は、加熱体(加熱用ヒータ)
21、加熱体ホルダ22、円筒状の耐熱性フィルム(定
着フィルム)23等から構成されている。加圧部材30
は弾性加圧ローラである。
【0066】加熱体21は基板としてセラミックス材を
用いた薄肉・横長のセラミックスヒータ(以下、ヒータ
と略記する)であり、全体に低熱容量で昇温の速いもの
である。
【0067】加熱体ホルダ22は、ヒータ21を保持
し、ニップと反対方向への放熱を防ぐ部材であり、液晶
ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等により
形成されている。本例の加熱体ホルダ22は横断面円弧
状樋型の横長で、耐熱性、電気絶縁性で、高い加重に耐
えられる部材であり、ヒータ21はこの加熱体ホルダ2
2の下面のほぼ中央部に部材長手に沿って設けた溝部に
表面側を下向きに露呈させて嵌入して固定支持させてあ
る。
【0068】定着フィルム23は円筒状の耐熱性フィル
ムであり、ヒータ21を含む加熱体ホルダ22に対して
周長に余裕を持たせた形でルーズに外嵌させてあり、加
熱体ホルダ22は定着フィルム23を内面から支える。
【0069】定着フィルム23は熱容量の小さなもので
あり、クイックスタートを可能にするために総厚100
μm以下の厚みで耐熱性、熱可塑性を有するポリイミ
ド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、P
FA、PTFE、FEP等を基層としたフィルムであ
る。また、長寿命の加熱定着装置を構成するために充分
な強度を持ち、耐久性に優れたフィルムとして、総厚2
0μm以上の厚みが必要である。よって定着フィルム2
3の総厚みとしては20μm以上100μm以下が最適
である。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保
するために表層には、PFA、PTFE、FEP、シリ
コーン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単
独で被覆したものである。
【0070】加圧部材としての弾性加圧ローラ30は、
芯金31と、その外側に設けたシリコンゴム等の耐熱性
の弾性離型層32からなる。
【0071】この弾性加圧ローラ30は、不図示の軸受
部材に保持させ、加熱体ホルダ22の下面側に固定支持
させたヒータ21の下向き表面に対して定着フィルム2
3を挟ませて、不図示の加圧手段により長手方向両端部
から加熱定着に必要な定着ニップ部Nを形成するべく十
分に加圧されている。
【0072】弾性加圧ローラ30は回転制御手段33に
より矢印の時計方向に回転駆動される(加圧用回転体駆
動方式)。回転制御手段33は、加圧ローラ30を回転
駆動する回転手段としてのモータ34と該モータの回転
を制御する制御部(CPU)35とを有する。モータ3
4としては、例えばステッピングモータ等を使用するこ
とができ、加圧ローラ30を矢印の時計方向に所定の周
速度で連続的に駆動させるほか、所定の角度ずつ断続的
に駆動させたり、所定の加速度によって駆動させること
が可能である。つまり、被記録材Pを所定の加速度によ
ってステップ搬送することもできる。
【0073】この弾性加圧ローラ30の回転駆動による
該ローラ30の外面と定着フィルム23の外面との、定
着ニップ部Nにおける圧接摩擦力で定着フィルム23に
回転力が作用して、該定着フィルム23はその内面が定
着ニップ部Nにおいてヒータ21の下向き表面に密着し
て摺動しながら矢印の反時計方向に弾性加圧ローラ30
の回転周速度にほぼ対応した周速度をもって加熱体ホル
ダ22の外回りを従動回転状態になる。
【0074】この場合、加熱体ホルダ22の外回りを従
動回転する円筒状の定着フィルム23はその周長の定着
ニップ部Nとその近傍部の定着フィルム部分以外の定着
フィルム部分はテンションフリー(テンションが加わら
ない状態)の状態にある。
【0075】定着フィルム23はその内面側がヒータ2
1および加熱体ホルダ22の外面の一部に摺擦しながら
回転するため、ヒータ21および加熱体ホルダ22と定
着フィルム23の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要があ
る。このためヒータ21および加熱体ホルダ22の表面
に耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介在させてある。こ
れにより定着フィルム23はスムーズに回転することが
可能となる。
【0076】而して、弾性加圧ローラ30が回転駆動さ
れ、それに伴って円筒状の定着フィルム23が加熱体ホ
ルダ22の外回りを従動回転状態になり、ヒータ21に
通電がなされて該ヒータ21の発熱で定着ニップ部Nの
温度が所定に立ち上がって温調された状態において、定
着ニップ部Nに、未定着トナー像Tを形成担持させた被
記録材Pが導入され、定着ニップ部Nにおいて被記録材
Pの未定着トナー像担持面側が定着フィルム23の外面
に密着して定着フィルム23と一緒に定着ニップ部Nを
挟持搬送されていく。
【0077】この被記録材Pの挟持搬送過程において、
ヒータ21の熱が定着フィルム23を介して被記録材P
に付与され、被記録材P上の未定着トナー像Tが熱と圧
力をかけられることで定着される。
【0078】被記録材Pは定着ニップ部Nを通過すると
定着フィルム23の外面から曲率分離して排紙部へ搬送
される。
【0079】加熱体としてのセラミックヒータ21は、
本例のものは、図2の横断面模型図、図3の途中部分省
略・一部切欠きの平面模型図に示すような構成のもので
ある。
【0080】21aはアルミナ等の高絶縁性・良熱伝導
性のセラミックス基板(ヒータ基板)である。
【0081】21b・21cはこのヒータ基板21aの
表面に長手方向に沿って略並行に形成具備させた第1と
第2の2条の発熱体層(通電発熱抵抗層)である。
【0082】21d・21eはヒータ基板21aの長手
一端部側の表面に並べて形成具備させた第1と第2の2
つの電極部であり、第1の電極部21dと第1の発熱体
層21bの一端部とを電気的に導通させ、第2の電極部
21eと第2の発熱体層21cの一端部とを電気的に導
通させてある。
【0083】21fは第1と第2の発熱体層21b・2
1cの他端部相互を電気的に導通させた折り返し電極部
である。
【0084】21gはヒータ表面の発熱体層形成面部分
を覆わせて形成具備させた耐熱ガラス等の保護層であ
る。
【0085】21hはヒータ基板21aの背面に配設し
たサーミスタ等の温度検知素子(以下、サーミスタと記
す)であり、発熱体層21b・21cの発熱に応じて昇
温したヒータ基板21aの温度を検知する。
【0086】第1と第2の発熱体層21b・21cは、
例えば、Ag/Pd(銀パラジウム)、RuO2 、Ta
2 N等の通電発熱抵抗材料ペーストをスクリーン印刷等
により、ヒータ基板の表面に長手方向に沿って、厚み1
0μm程度、幅1〜5mm程度の線状もしくは細帯状に
塗工して形成したものである。
【0087】電極部21d・21e・21fは例えば銀
ペーストのスクリン印刷塗工パターンである。
【0088】保護層21gは発熱体層21b・21cの
摩損防止等をするものであり、定着フィルム23との摺
擦に耐えることが可能な薄層のガラスコート等であり、
20μm以上70μm以下の厚みで設けている。
【0089】第1と第2の電極部21d・21eに電力
供給することで、第1及び第2の発熱体層21b・21
cが発熱してヒータ21全体が迅速に昇温する。
【0090】ヒータ21への通電加熱は温度制御手段2
4によって適宜に制御することができる。温度制御手段
24は、サーミスタ21hが検出する温度情報に基づい
てトライアック26を制御して電源Sからヒータ21に
対する通電を制御する制御部(CPU)25を有する。
即ち、サーミスタ21hから制御部25に入力する温度
検知信号に応じて、電源Sから第1と第2の電極部21
d・21e間に電力供給され、発熱体層21b・21c
に印加される電圧のデューティー比や波数等が温度制御
手段24により適切に制御されることで、定着ニップ部
N内での温調温度を略一定に保ち、被記録材上のトナー
像を定着するのに必要な加熱が行なわれる。
【0091】(3)加圧ローラ30のクリーニングモー
ド 図4は加圧ローラ30のクリーニングモードの動作フロ
ーである。
【0092】a)フロー1のスタート時には、装置は待
機状態にある。
【0093】b)ユーザーが加圧ローラ30のクリーニ
ングが必要であると判断して選択キーによりクリーニン
グモードを選択すると、操作パネルないしホストコンピ
ュータ等からの信号で制御部は装置制御系をクリーニン
グモードに切り換える(フロー2)。
【0094】c)クリーニングモードになると、給紙部
7から被記録材(白紙)が1枚給紙される(フロー
3)。
【0095】d)また、加熱装置14は回転制御手段3
3により加圧ローラ30の回転駆動が開始される(フロ
ー4)。
【0096】e)給紙部7から給紙された被記録紙Pは
シートパス11、転写ニップ部6、ガイド13を通って
加熱装置14の定着ニップ部Nに到達し、先端部が定着
ニップ部Nに進入して定着ニップ部Nを所定に出たとこ
ろで、加熱装置14の加圧ローラ30の回転駆動が停止
される(フロー5、6)。
【0097】これにより被記録紙Pは加熱装置14の定
着ニップ部Nに先端部側がくわえ込まれた状態で搬送が
停止される。
【0098】給紙部7から給紙された被記録材Pが定着
ニップ部Nに到達する時間は搬送速度とトップセンサ1
0を通過した時間から算出され、それから先端部が定着
ニップ部Nを所定にでる時間も算出できる。あるいは、
定着ニップ部Nよりも下流においたセンサで紙先端を検
知してもよい。
【0099】f)上記の加圧ローラ30の回転駆動の停
止と同時的に、温度制御手段24によってヒータ21に
通電(フロー7)してヒータを加熱し定着ニップ部Nを
所定の温度Tel(例えば220℃)に昇温させ、所定時
間ton(例えば2秒)だけ該所定温度Telを保持させる
(フロー8)。
【0100】この所定時間tonの間において、定着ニッ
プ部Nに対応している加圧ローラ表面部分の汚れトナー
Td(図5)は十分に溶融される。
【0101】g)この所定の加熱時間tonの経過後に、
引き続き加圧ローラ30の回転駆動を停止させたまま、
ヒータ21への通電加熱を所定時間toff(例えば1
秒)間だけOFFにする(フロー9)。
【0102】このヒータ21−OFFにより、定着ニッ
プ部Nにおける被加熱材P、汚れトナーTd、加圧ロー
ラ30が冷えていき、時間toff の間に、被加熱材P、
加圧ローラ30の温度はともに汚れトナーTdの固着温
度T0 に近づく(フロー10)。
【0103】h)この所定の冷却時間toff の経過後に
回転制御手段33により加圧ローラ30が、所定の加速
度(例えば40mm/s2)で、被記録材Pを定着ニッ
プ部Nのニップ幅分(例えば5mm)だけ搬送するステ
ップ送りに対応する所定時間tfeed(例えば0.5秒)
の間だけステップ駆動される(フロー11)。
【0104】この加圧ローラ30のステップ駆動(間欠
回転駆動)に伴う被記録材Pのニップ幅分のステップ搬
送により、定着ニップ部Nに対応している加圧ローラ表
面部分の汚れトナーTdが該加圧ローラ表面部分に対応
している被記録材面部分に強固に接着していることで加
圧ローラ表面部分からはがされて除去される(図5)。
【0105】i)そして、被記録材Pが加圧ローラ30
の少なくとも1周長以上に相当する所定長さ分搬送され
終わるまで(フロー12)、上記のフロー5〜11の一
連の動作を1ステップとしてこれが繰り返して実行され
ることで、加圧ローラ30表面の汚れトナーTdが定着
ニップ部Nのニップ幅領域分ずつ順次に被記録材面に付
着して加圧ローラ表面部分からはがされて除去され、最
終的に加圧ローラ表面が全周的にクリーニングされる。
【0106】j)上記のフロー5〜11の動作サイクル
が繰り返して実行されて、被記録材Pが加圧ローラ30
の少なくとも1周長以上に相当する所定長さ分搬送され
終わると(フロー12)、加圧ローラ30が正規の一定
速度で駆動されて、加圧ローラ30のクリーニングに使
用された被記録材Pが加熱装置14からシートパス1
6、排紙ローラ対17で排紙トレイ部18に排出される
(フロー13)。
【0107】k)排紙が完了したと判断されると、加圧
ローラ30のクリーニングモードを終了する(フロー1
4)。
【0108】上記のクリーニングモードのフロー11に
おける加圧ローラ30のステップ駆動による被記録材P
の所定の加速度でのステップ搬送に関して、本実施例に
おける駆動速度(被記録材搬送速度)VR は図6に示す
とおりであるが、加速度は一定である必要はなく、被記
録材P及び加圧ローラ30が定着ニップNを過ぎた後の
温度降下率を考慮した加速度であるのが望ましい。
【0109】本実施例において、被記録材Pの熱容量の
方が加圧ローラ30よりも小さく、したがって搬送中に
汚れトナーTdの固着温度T0 以下に冷却されるのは被
記録材Pの方が先になる。被記録材Pと加圧ローラ30
が定着ニップNを過ぎて離間する位置をXP-R (図5)
とすると、位置XP-R において、被記録材Pの温度が前
記T0 以下、加圧ローラ30の温度がT0 付近となるよ
うに搬送速度VR が調整されてあることにより、被記録
材Pと加圧ローラ30が離間する際に、汚れトナーTd
は十分に固着している被記録材P側に付着する。
【0110】また、1ステップのクリーニング部分にお
ける加圧ローラ30上の上流部XU、中央部XC 、下流
部XD とでは、温度降下の時間変化が異なるが(図
7)、XP-R に達したときのXU 、XC 、XD の温度T
U 、TC 、TD がT0 付近になるように、前記搬送速度
R に適宜な加速度をつけているため、クリーニング部
分の上流から下流にかけて均一且つ最適にクリーニング
することができる。
【0111】図8は1ステップのクリーニング部分にお
ける加圧ローラ汚れの除去率を示しているが、上流部か
ら下流部にかけての除去率をほぼ一定にすることができ
た。
【0112】以上、本実施例のように、加熱装置14の
加圧ローラ30の汚れのクリーニングモードにおいて、
被記録材Pのステップ搬送の際の搬送速度に適宜な加速
度をつけることにより、加圧ローラ汚れを均一且つ最適
にクリーニングすることが可能になる。
【0113】(比較例1)(図9〜図11) 本比較例は、上記実施例1の加圧ローラのクリーニング
モードにおいて、フロー11の、加圧ローラ30のステ
ップ駆動による被記録材Pのステップ搬送の駆動速度
(搬送速度)VR を図9のように、駆動開始から駆動停
止にわたって等速度としたものである。これ以外のフロ
ー、装置構成等は実施例1の場合と同一である。
【0114】図10は、1ステップのクリーニング部分
中の下流部XD の定着ニップNを過ぎた時点からの、加
圧ローラ30の上流部XU 、中央部XC 、下流部XD
温度降下の時間変化を示している。この図によると、搬
送速度VR が等速度であるために、各部が定着ニップN
を過ぎてから被記録材Pと加圧ローラ17が離間する地
点XP-R に達する時間t0 は同じであるが、そのときの
各部の温度TU 、TC、TD の関係は、 TU <TC <TD となり、例えばTC をクリーニングに最適な温度T0
なるように搬送速度VRを調整しても、その下流側では
汚れトナーTdは加圧ローラ17表面で溶融しているの
で被記録材Pに十分に固着させることができず、一方上
流側では汚れトナーTdが被記録材Pとともに加圧ロー
ラ30にも固着してしまうので、こちらも加圧ローラ3
0表面に汚れが残ってしまう。
【0115】図11は1ステップのクリーニング部分に
おける加圧ローラ汚れの除去率を示しているが。上流部
から下流部にかけての除去率に差が生じているため、本
実施例1ほどには効率的なクリーニング方法ではない。
【0116】<実施例2>(図12・図13) 本実施例2が実施例1と異なる点は、 1)実施例1の加圧ローラのクリーニングモードにおい
て、フロー11の、加圧ローラ30のステップ駆動によ
る被記録材Pのステップ搬送の駆動速度(搬送速度)V
R を図9のように、駆動開始から駆動停止にわたって等
速度(例えば10mm/s)とした点 2)及び被記録材Pのステップ搬送中に、定着ニップ部
N内にあった加圧ローラ17の各部分が、定着ニップ部
Nから出る瞬間に温度が等しくTS(例えば180℃)
になるように、あるいは被記録材Pと加圧ローラ30の
離間時の温度が 等しくT0 になるように、図12の
ような温調で、ヒータ21の通電加熱している点 である。
【0117】ステップ搬送中に上記2)の通電加熱制御
を作用させることで、加圧ローラ30中の1ステップの
クリーニング部分において、図5の上流部XU 、中央部
C、下流部XD が定着ニップ部Nを過ぎる瞬間の温度
を等しくさせることが可能になるため、被記録材Pと加
圧ローラ30とが離間する地点XP-R における各部の温
度TU 、TC 、TD をクリーニングに最適な温度T0
等しくなるように搬送速度VR を調整することで、実施
例1と同等のクリーニング効果が得られた。
【0118】図13は、本実施例2に基づくクリーニン
グ制御を用いたときの、1ステップのクリーニング部分
中の下流部XD が定着ニップ部Nを過ぎた時点からの、
加圧ローラ30の上流部XU 、中央部XC 、下流部XD
の温度降下の時間変化を示している。
【0119】〈その他〉 1)クリーニングモードにおいて、加熱装置14の加圧
ローラ30のクリーニングのために給紙部7から転写ニ
ップ部6を経由して加熱定着装置13へ送られた被記録
材P上に転写ニップ部6で「クリーニングしました」等
の記事を転写形成させ、クリーニングモード動作時の加
熱装置14の加熱過程で定着させるようにしてもよく、
この場合には、加圧ローラ30のクリーニングに使用さ
れて最終的に排紙トレイ部18に排出された被記録材P
上には「クリーニングしました」等の記事が記載されて
おり、ユーザーにその旨を知らせることができる。
【0120】2)加圧部材はローラ体に限らず、回動ベ
ルト体などの回転体にすることができる。
【0121】3)フィルム加熱方式の加熱装置の場合に
おいて、フィルムの駆動方式として、エンドレスベルト
状あるいは円筒状のフィルムを用い、該フィルムの内周
面側に駆動ローラを配設し、この駆動ローラを含む複数
本の部材間にフィルムをテンションを加えて懸回張設し
て駆動ローラによりフィルムを回転駆動する駆動方式の
ものであってもよい。また、ロール巻きの長尺ウエブ状
の有端フィルムを用い、これを繰り出し側から巻き取り
側に巻き戻しながら走行させる方式の装置であってもよ
い。
【0122】4)加熱装置はフィルム加熱方式のものに
限られるものではなく、加熱部材が熱ローラ等である装
置であってもよい。
【0123】5)加熱用ヒータは電磁誘導発熱部材であ
ってもよい。加熱部材が電磁誘導発熱部材あるいは該部
材を含む複合層構造体等であって、加熱部材自体が発熱
する装置であってもよい。
【0124】6)本発明において加熱装置には、実施例
の加熱定着装置に限られず、画像を担持した被記録材を
加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、仮定着
する像加熱装置、その他被加熱材の加熱乾燥装置、加熱
ラミネート装置など、広く被加熱材を加熱処理する装置
が含まれる。
【0125】7)画像形成装置において被記録材に対す
る未定着像の形成原理・プロセスは任意である。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
熱装置内の加圧部材汚れのクリーニング制御において、
クリーニング部分の通電加熱、冷却の後に次のクリーニ
ング部分へステップ搬送する際に、その搬送速度に適宜
の加速度を与えることにより、1ステップ中のクリーニ
ング部分の汚れトナーを均一且つ最適に除去することが
可能になり、前記課題である、1ステップ中のクリーニ
ング効果のバラツキを抑えることができる。
【0127】また、ステップ搬送中の搬送速度が等速度
である場合は、搬送中に適宜な通電加熱を施すことで、
上記の最適なクリーニング効果と同等の効果を得ること
ができる。
【0128】そして、加圧部材の汚れに起因する被加熱
材のジャムの発生を長期にわたって防止できる。また画
像形成装置にあっては、加圧部材の汚れに起因する被記
録材のジャムの発生を長期にわたって防止できるし、画
像汚れのない画像形成物を安定に出力させることが可能
となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1における画像形成装置の概略構成図
【図2】 加熱装置(加熱定着装置)の拡大横断面模型
【図3】 加熱体としてのセラミックヒータの途中部分
省略・一部切欠きの平面模型図
【図4】 加圧ローラクリーニングモードの動作フロー
【図5】 加圧ローラクリーニングの説明模型図
【図6】 クリーニングモード作動中のステップ搬送速
度変化図
【図7】 1ステップのクリーニング部分内の上流部、
中央部、下流部における加圧ローラ表面温度の時間変化
【図8】 汚れトナーの除去率グラフ
【図9】 比較例1における、クリーニングモード作動
中のステップ搬送速度変化図
【図10】 比較例1における、1ステップのクリーニ
ング部分内の上流部、中央部、下流部における加圧ロー
ラ表面温度の時間変化図
【図11】 比較例1における、汚れトナーの除去率グ
ラフ
【図12】 実施例2における、1ステップのクリーニ
ング部分内の上流部、中央部、下流部における加圧ロー
ラ表面温度の時間変化図
【図13】 実施例2における、ステップ搬送中のヒー
タ制御加熱温度グラフ
【符号の説明】
14 加熱装置(加熱定着装置) 20 加熱部材 21 加熱体(セラミックヒータ) 22 加熱体ホルダ 23 定着フィルム 24 温度制御手段 25 制御部(CPU) 26 トライアック S 電源 30 加圧部材(弾性加圧ローラ) 33 回転制御手段 34 ステッピングモータ 35 制御部(CPU) P 被記録材(被加熱材) T トナー像 N 定着ニップ部(加熱ニップ部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像を担持させた被記録材を加熱部
    材と加圧部材との相互圧接部である定着ニップ部に通紙
    してトナー像を被記録材に加熱・加圧して定着させる加
    熱装置において、 被記録材を定着ニップ部にくわえ込ませて、定着ニップ
    部の加熱、冷却後に、被記録材を次のクリーニング部分
    へステップ搬送する制御を1ステップとしてこれを複数
    ステップ繰り返し実行させることで加圧部材周面の汚れ
    トナーを順次に被記録材面に転移させて除去する加圧部
    材クリーニングモードを有し、該加圧部材クリーニング
    モードにおける前記ステップ搬送の全体に渡って該搬送
    速度に適宜の加速度を与える、 ことを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 被記録材に担持されたトナー像を加熱、
    加圧して被記録材に定着させる加熱装置において、 前記トナー像を加熱する加熱体と、 該加熱体を内包する回転体と、 該回転体を前記加熱体との間に挟持して前記回転体との
    間に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、 前記加熱体の温度を制御する温度制御手段と、 前記回転体と前記加圧ローラとのうち少なくとも一方の
    回転を制御して前記定着ニップ部における被記録材の搬
    送を制御する回転制御手段とを備え、 被記録材を定着ニップ部にくわえ込ませて、定着ニップ
    部の加熱、冷却後に、被記録材を次のクリーニング部分
    へステップ搬送する制御を1ステップとしてこれを複数
    ステップ繰り返し実行させることで加圧部材周面の汚れ
    トナーを順次に被記録材面に転移させて除去する加圧部
    材クリーニングモードを有し、該加圧部材クリーニング
    モードにおける前記ステップ搬送の全体に渡って該搬送
    速度に適宜の加速度を与える、 ことを特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】 トナー像を担持させた被記録材を加熱部
    材と加圧部材との相互圧接部である定着ニップ部に通紙
    してトナー像を被記録材に加熱・加圧して定着させる加
    熱装置において、 被記録材を定着ニップ部にくわえ込ませて、定着ニップ
    部の加熱、冷却後に、被記録材を次のクリーニング部分
    へステップ搬送する制御を1ステップとしてこれを複数
    ステップ繰り返し実行させることで加圧部材周面の汚れ
    トナーを順次に被記録材面に転移させて除去する加圧部
    材クリーニングモードを有し、該加圧部材クリーニング
    モードにおける前記ステップ搬送中の該搬送速度が等速
    度であり、前記ステップ搬送中に定着ニップ部に適宜の
    加熱を施す、 ことを特徴とする加熱装置。
  4. 【請求項4】 被記録材に担持されたトナー像を加熱、
    加圧して被記録材に定着させる加熱装置において、 前記トナー像を加熱する加熱体と、 該加熱体を内包する回転体と、 該回転体を前記加熱体との間に挟持して前記回転体との
    間に定着ニップ部を形成する加圧ローラと、 前記加熱体の温度を制御する温度制御手段と、 前記回転体と前記加圧ローラとのうち少なくとも一方の
    回転を制御して前記定着ニップ部における被記録材の搬
    送を制御する回転制御手段とを備え、 被記録材を定着ニップ部にくわえ込ませて、定着ニップ
    部の加熱、冷却後に、被記録材を次のクリーニング部分
    へステップ搬送する制御を1ステップとしてこれを複数
    ステップ繰り返し実行させることで加圧部材周面の汚れ
    トナーを順次に被記録材面に転移させて除去する加圧部
    材クリーニングモードを有し、該加圧部材クリーニング
    モードにおける前記ステップ搬送中の該搬送速度が等速
    度であり、前記ステップ搬送中に定着ニップ部に適宜の
    加熱を施す、 ことを特徴とする加熱装置。
  5. 【請求項5】 加熱部材が加熱用ヒータとこれと摺動す
    るフィルムであり、加圧部材は該フィルムを介して加熱
    用ヒータに圧接して定着ニップ部を形成し、被記録材は
    該定着ニップ部のフィルムと加圧部材の間で挟持搬送さ
    れ、フィルムを介した加熱用ヒータからの熱により加熱
    されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに
    記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 被記録材に未定着トナー像を形成させる
    作像手段と、被記録材に形成された未定着トナー像を定
    着させる画像定着手段として請求項1ないし5の何れか
    1つに記載の加熱装置を備える、ことを特徴とする画像
    形成装置。
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