JPH11344125A - 冷凍機コンプレッサ用軸封装置 - Google Patents

冷凍機コンプレッサ用軸封装置

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JPH11344125A
JPH11344125A JP14870698A JP14870698A JPH11344125A JP H11344125 A JPH11344125 A JP H11344125A JP 14870698 A JP14870698 A JP 14870698A JP 14870698 A JP14870698 A JP 14870698A JP H11344125 A JPH11344125 A JP H11344125A
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JP
Japan
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compressor
seal
refrigerator
refrigerant gas
oil
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP14870698A
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English (en)
Inventor
Riyousuke Cho
亮丞 長
Masanobu Ito
正伸 伊藤
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Eagle Industry Co Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍機コンプレッサの停止時にメカニカルシ
ール3の密封摺動面30が乾燥状態となることによる機
内空間Sの冷媒ガスの漏洩を防止する。 【解決手段】 シールハウジング1の内周面とシールリ
ング31の摺動突起31aの外周面との間に環状の液体
吸収材4が装着されている。冷凍機コンプレッサの駆動
時には、機内空間Sの冷媒ガス中にミスト状に混在す
る冷凍機油が液体吸収材4に吸収され、一部が密封摺動
面30に介入して油膜を形成する。冷凍機コンプレッサ
が停止すると、機内空間S内はほぼガスゾーンとなる
が、液体吸収材4に吸収された冷凍機油の一部が密封摺
動面30間に介入されて油膜を保持するため、コンプレ
ッサ停止時の機内空間Sの冷媒圧力が高圧状態にあっ
ても、この密封摺動面30を冷媒ガスが低圧の大気側空
間Sへ通過するのを遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用エア
コンディショナ(カーエアコン)等のような冷凍サイク
ルにおける冷凍機コンプレッサの軸封装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】カーエアコンのような冷凍サイクルによ
る小型の空調装置には、従来、冷媒として、人間に無害
で変質せず、不燃性の安全なフロンR12(CFCl)が
使用されて来た。ところが、フロンR12は大気中に放出
されても変質せずにそのまま溜って大気の大循環により
成層圏へ運ばれるため、地表付近では殆ど存在しなかっ
た波長0.19〜0.25μmの紫外線により分解されて塩素Cl
が分離し、この塩素が成層圏のオゾンO3と結合して酸化
塩素ClO と酸素分子O2を作り、更にこの酸化塩素ClO が
周囲の酸素原子O と反応することによって、塩素Clと酸
素分子O2を作り、このような反応の繰り返しによって成
層圏のオゾンO3と酸素原子O の量が加速度的に減少して
行くといったオゾン層破壊が問題となった。そしてこの
ようなオゾン層破壊の防止対策のため、近年、冷媒ガス
として塩素を含まないフロンR134aに変更されたが、フ
ロン等は、微量でも地表からの長波(赤外線)放射を吸
収して地球温暖化を来す温室効果に大きく関わっている
ことが新たな問題となっている。したがって、フロンR
134aに代わる冷媒の研究が行われているが、現在最も有
力視されているのは二酸化炭素CO2である。なお、二酸
化炭素CO2は良く知られているように顕著な温室効果ガ
スであるが、化石燃料等の燃焼により大気中へ新たに放
出するものでなければ問題がない。
【0003】しかし、冷媒ガスとして二酸化炭素CO2
用いた場合、冷凍機コンプレッサに軸封装置として用い
られているメカニカルシールにおいて次のような問題が
発生する。すなわち、冷媒ガスとしてフロンR134aを用
いた場合は、通常の使用条件では冷凍機コンプレッサは
吸入圧力0.2MPa、吐出圧力1.5MPa、停止時圧力1.0MPa程
度であったのに対し、二酸化炭素CO2からなる冷媒ガス
を用いた場合は、吸入圧力3.0MPa、吐出圧力8.0MPa、停
止時圧力5.0MPa程度に上昇してしまう。したがって、前
記メカニカルシールには停止時も大きな冷媒圧力が作用
することになり、メカニカルシールの密封摺動面からの
冷媒CO2ガスの漏洩が起こる問題が指摘されている。こ
れは、冷凍機コンプレッサの駆動時においては、冷媒ガ
ス中にミスト状に混在する冷凍機油が、冷媒ガスの流れ
に伴って密封摺動面に供給されるので、この密封摺動面
間には油膜が形成されて冷媒CO2ガスの通過を遮断して
いるが、コンプレッサ停止時は、冷凍機油はシールハウ
ジングの下部に落下し、シールハウジング上部はガスゾ
ーンとなるため、前記密封摺動面間の油膜切れが起こっ
て高圧の冷媒CO2ガスが漏れてしまいやすくなるからで
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情のもとになされたもので、その主な技術的課題とす
るところは、冷凍機コンプレッサの停止時にこのコンプ
レッサの回転軸を軸封するメカニカルシールの密封摺動
面が乾燥状態となることによる冷媒ガスの漏洩を有効に
防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る冷凍機コ
ンプレッサ用軸封装置は、冷凍機コンプレッサのシール
ハウジングとこのシールハウジングに挿通された回転軸
との間に装着されて前記回転軸の軸周で機内空間を密封
するメカニカルシールと、このメカニカルシールの密封
摺動面の近傍に位置して前記機内空間に配置され冷凍機
コンプレッサの駆動時には冷媒ガス中のミスト状冷凍機
油を吸収し停止時には前記冷凍機油を前記密封摺動面に
供給する液体吸収材と、からなるものである。前記液体
吸収材は、例えば高分子材料からなり、液体の吸収によ
って膨潤するものである。
【0006】上記構成によれば、冷凍機コンプレッサの
駆動時には、ミスト状の冷凍機油がメカニカルシールの
密封摺動面に供給されて油膜を形成するため、この油膜
によって前記密封摺動面が良好に潤滑されると共に冷媒
ガスの通過を遮断する。また、前記ミスト状の冷凍機油
の一部は液体吸収材に吸収される。冷凍機コンプレッサ
の停止時は、冷凍機油が落下して機内空間はガスゾーン
となるが、液体吸収材に吸収・保持されていた冷凍機油
の一部が滲み出して流出し、密封摺動面間に供給される
ため、前記密封摺動面間の油膜切れが有効に防止され
る。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る冷凍機コン
プレッサ用軸封装置の第一の実施形態を示すもので、図
中の参照符号1は冷凍機コンプレッサのシールハウジン
グ、参照符号2はこのシールハウジング2の内周から前
記コンプレッサ内部に挿通され外端のプーリ(図示省
略)により回転される回転軸である。シールハウジング
1と回転軸2との間にはメカニカルシール3が装着され
ている。
【0008】メカニカルシール3は、シールハウジング
1側に非回転状態に装着されたシールリング31と、回
転軸2側に装着されてこの回転軸2と一体的に回転され
るメイティングリング32が互いに密接され、これによ
って形成される密封摺動面30において、当該冷凍機コ
ンプレッサ内で圧縮される二酸化炭素CO2からなる冷媒
ガス及び冷凍機油が機外へ漏れるのを防止するものであ
る。このメカニカルシール3の軸方向両側の軸周空間の
うち、密封摺動面30の外周側に連なる図中左側の空間
が密封対象の機内空間、密封摺動面30の内周側に
連なる図中右側の空間Sが大気側空間である。また、
シールハウジング1には密封摺動面30の外周空間に向
けてフラッシング孔13が開設されており、コンプレッ
サの駆動時には、ミスト状の冷凍機油が混在した冷媒ガ
スが、このフラッシング孔13を介して前記外周空間に
供給されるようになっている。
【0009】メカニカルシール3の構成について更に詳
しく説明すると、シールリング31は例えばカーボン摺
動材からなるものであって、その外周部が、前記シール
ハウジング1の内周面に形成された第一の環状段差部1
1に、Oリング38Aを介して固定的に嵌合保持されて
いる。
【0010】一方、メイティングリング32は例えばシ
リコンカーバイドSiC からなるものであって、前記シー
ルリング31に対して軸方向に対向配置された鋼材製の
リテーナ33の前記シールリング31側の端部に一体的
に密嵌されている。リテーナ33は、回転軸2の外周面
にOリング38Bによりシールされた状態でセットスク
リュ34によって固定されたカラー35の筒状部35a
の外周に、Oリング38Cを介して軸方向移動自在に設
けられており、その背面に突設されたドライブピン36
がカラー35の係合孔35bに係合することによって回
転軸2から前記カラー35を介して回転力が伝達される
と共に、前記カラー35との間に円周方向等間隔で配置
された複数のコイルスプリング37によって軸方向に付
勢されている。そしてこれによって、メイティングリン
グ32は回転軸2と一体的に回転しつつ静止側のシール
リング31に適当な荷重で押し付けられ、密封摺動面3
0を形成する。
【0011】シールリング31は、円周方向に連続した
摺動突起31aの端面においてメイティングリング32
の端面と密接し、密封摺動面30を形成するようになっ
ている。シールハウジング1の内周面には、Oリング3
8Aを介してシールリング31を保持している第一の環
状段差部11よりも大径の第二の環状段差部12が、前
記摺動突起31aの外周側に位置して形成されている。
この第二の環状段差部12の大径側内周面12aと前記
摺動突起31aの外周面との間には環状の液体吸収材4
が装着されている。
【0012】液体吸収材4としては典型的には油脂類を
多量に吸収して膨潤する高分子化合物が採用されるが、
その他、フェルトや綿状パルプ、吸収紙、スポンジ等も
好適に採用することができる。
【0013】上述の構成において、冷凍機コンプレッサ
の駆動時には、このコンプレッサ内で高圧・高温に圧縮
される冷媒ガス中に冷凍機油がミスト状に混在され、そ
の一部はシールハウジング1のフラッシング孔13を介
して密封摺動面30の外周空間へ供給される。前記外周
空間に供給されたミスト状の冷凍機油は、フラッシング
孔13の開口部付近に位置する液体吸収材4に吸収さ
れ、一部がシールリング31とメイティングリング32
の密封摺動面30に介入して油膜を形成する。このため
前記密封摺動面30は良好に潤滑されると共に、前記油
膜の介在によって機内空間Sから大気側空間Sへの
冷媒ガスの漏洩を遮断する。
【0014】冷凍機コンプレッサが停止すると、冷凍機
油は機内空間Sの下部に落下するため、この機内空間
はメカニカルシール3の密封摺動面30の外周空間
も含めてほぼガスゾーンとなるが、前記密封摺動面30
間は十分な油膜が存在する状態が維持される。これは、
液体吸収材4に多量に吸収・保持されている冷凍機油の
一部が、前記液体吸収材4の内周部4aから密封摺動面
30に介入され、油膜を形成するからである。このた
め、先に説明したように従来のフロンR134aに代わる冷
媒ガスとして二酸化炭素CO2を採用することによって、
コンプレッサ停止時の機内空間S1の冷媒ガス圧力が5.0
MPa程度の高圧状態にあっても、密封摺動面30間に保
持された油膜が、この密封摺動面30を高圧の冷媒ガス
が低圧の大気側空間Sへ過するのを遮断する。
【0015】なお本発明において、メカニカルシール3
の細部の構成は図示の実施形態に限定されるものではな
く、種々のものが適用可能である。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る冷凍
機コンプレッサ用軸封装置によると、冷凍機コンプレッ
サの停止時にも、メカニカルシールの密封摺動面間に冷
凍機油による油膜が保持され、この油膜は、機内の冷媒
ガスが前記密封摺動面間を通過して大気側へ漏洩するの
を確実に遮断するといった効果が実現される。したがっ
て、環境保全の目的で冷媒ガスを従来のフロンから二酸
化炭素に変更することによって、コンプレッサ停止時の
冷媒圧力が高圧になることによる冷媒ガスの漏洩にも対
応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸封装置の一実施形態を冷凍機コ
ンプレッサの一部と共に軸心を通る平面で切断して示す
断面図である。
【符号の説明】 1 シールハウジング 2 回転軸 3 メカニカルシール 30 密封摺動面 4 液体吸収材 S 機内空間 S 大気側空間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍機コンプレッサのシールハウジング
    とこのシールハウジングに挿通された回転軸との間に装
    着されて前記回転軸の軸周で機内空間を密封するメカニ
    カルシールと、 このメカニカルシールの密封摺動面の近傍に位置して前
    記機内空間に配置され冷凍機コンプレッサの駆動時には
    冷媒ガス中のミスト状冷凍機油を吸収し停止時には前記
    冷凍機油を前記密封摺動面に供給する液体吸収材と、か
    らなることを特徴とする冷凍機コンプレッサ用軸封装
    置。
JP14870698A 1998-05-29 1998-05-29 冷凍機コンプレッサ用軸封装置 Withdrawn JPH11344125A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106089700A (zh) * 2016-08-09 2016-11-09 成都威特电喷有限责任公司 机柴油防串密封柴油机输油泵总成
CN109563933A (zh) * 2016-06-10 2019-04-02 约翰起重机英国有限公司 减少排放气体密封件
US11796064B2 (en) 2016-06-10 2023-10-24 John Crane Uk Limited Reduced emission gas seal

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Legal Events

Date Code Title Description
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Effective date: 20050802