JPH11343324A - 硬質ポリウレタンフォーム - Google Patents

硬質ポリウレタンフォーム

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JPH11343324A
JPH11343324A JP10153038A JP15303898A JPH11343324A JP H11343324 A JPH11343324 A JP H11343324A JP 10153038 A JP10153038 A JP 10153038A JP 15303898 A JP15303898 A JP 15303898A JP H11343324 A JPH11343324 A JP H11343324A
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polyisocyanate
rigid polyurethane
polyurethane foam
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polyol
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性に優れた炭酸ガス硬質ポリウレタンフ
ォームを提供する。 【解決手段】 ポリイソシアネート成分、ポリオール成
分、発泡剤としての炭酸ガス、触媒、整泡剤及びその他
の助剤を混合、発泡して得られる硬質ポリウレタンフォ
ーム。ポリオール成分は、ヒドロキシ成分と、o−,m
−,p−フタル酸及びこれらの誘導体の1種又は2種以
上の多塩基酸成分とのエステル化で得られるポリエステ
ルポリオール化合物を40重量%以上含む。更に、触媒
として水酸基を有するアミン化合物よりなる反応型アミ
ン触媒を、該ポリオール成分に対して10重量%以下用
いる。或いは(I)式で表されるポリイソシアネート化
合物中、n≧3のポリメリックイソシアネートの割合が
30モル%未満であり、4,4’−MDIの割合が36
モル%以上のポリイソシアネート成分を用いる。 【化7】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬質ポリウレタンフ
ォームに係り、特に、ポリイソシアネート成分と、ポリ
オール成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を
混合した配合液とを発泡させて得られる硬質ポリウレタ
ンフォームに関する。
【0002】
【従来の技術】硬質ポリウレタンフォームは、断熱性及
び自己接着性に優れることから、住宅、冷蔵庫等の断熱
材として広く利用されている。
【0003】これらの用途に用いられる硬質ポリウレタ
ンフォームは、一般にポリイソシアネート成分と、ポリ
オール成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を
混合した配合液とをミキシングヘッドで混合して発泡さ
せるエアレススプレー発泡で得られ、この方法であれ
ば、施工対象物に直接吹き付け施工するという簡単な作
業で、良好な硬質ポリウレタンフォームの断熱層を形成
することができる。
【0004】一方、冷蔵・冷凍倉庫やクリーンルームの
断熱や間仕切りに用いられるパネル材としては、金属板
や構造用合板を面材とし、断熱性能の高い硬質ポリウレ
タンフォームを挟み込んだ断熱パネルが開発され、実用
化されている。
【0005】硬質ポリウレタンフォームを断熱材料とす
るこのような断熱パネルは、一般に、ポリイソシアネー
ト成分と、ポリオール成分、発泡剤、触媒、整泡剤及び
その他の助剤を混合した配合液とを混合、発泡させて得
られるイソシアヌレート変性硬質ポリウレタンフォーム
原料を、表面材と側枠材とで構成される空洞部を有する
中空パネル本体の空洞部に注入して一体成型する注入成
型法により製造されている。注入成型法は、製品寸法を
任意に設計することができ、しかも表面材と一体成型す
ることが可能で生産性が高いため、硬質ポリウレタンフ
ォームを用いた断熱パネルの代表的な製造法として広く
採用されている。
【0006】また、例えば、業務用倉庫などの断熱に用
いられる板状材料として、硬質ウレタンフォームに不燃
紙や石膏面材をラミネート成型したラミネートボード材
や、金属系化粧面材或いは窯業系面材をラミネートした
サイディング材などがあり、このような断熱ボードは、
一般に、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分、
発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合した配合
液とを混合、発泡させて得られるイソシアヌレート変性
硬質ポリウレタンフォーム原料に、紙、ベニヤ板、金属
板、石膏ボードなどをラミネート、成型した後、所定の
寸法に裁断する連続発泡法により製造されている。この
連続発泡による成型法としては、上下一対のベルトコン
ベアによって送り出される面材上に、硬質ポリウレタン
フォーム原料をミキシングヘッドより吐出し、発泡過程
で圧締して成型するダブルコンベア方式が代表的で、こ
の方式によれば、製品寸法を任意に設計することがで
き、しかも一工程で表面材と一体成型することが可能で
生産性が高いため広く採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】硬質ポリウレタンフォ
ームにおいては、現在、主たる発泡剤として用いられて
いるジクロロモノフルオロエタン(HCFC−141
b)にはオゾン層破壊の問題がある。これに代る次世代
の発泡剤として、オゾン層を破壊することのないハイド
ロフルオロカーボン(HFC)が候補に挙げられている
が、一方で、このものは強い地球温暖化作用が問題とな
る。このようなことから、これらのフッ素系発泡剤を用
いることなく、発泡を行う技術の開発が一つの課題とさ
れている。
【0008】従って、エアレススプレー発泡による硬質
ポリウレタンフォームにあっては、これらの代替発泡剤
を用いることなく、吹き付け安定性や施工性、難燃性に
優れた特性が要求される。
【0009】一方、住宅、その他の用途に用いられる断
熱パネルの断熱材料としての硬質ポリウレタンフォーム
にあっては、長期間安定した断熱性と気密性を保持でき
ることに加えて、難燃性が高く、火災時に延焼し難いこ
とが要求される。
【0010】即ち、表面材として合板を用いたものはも
とより、金属面材を用いたものであっても、表面材の材
質や厚さ、パネル構造等によっては、十分な耐火性が得
られず、火災時には短時間で内部の硬質ポリウレタンフ
ォームに着火する恐れがある。従って、硬質ポリウレタ
ンフォームの難燃性は断熱パネルとしての用途上極めて
重要である。
【0011】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであり、発泡剤としてHCFC−141bやHFC
を用いない硬質ポリウレタンフォームであって、難燃性
にも優れる硬質ポリウレタンフォームを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の硬質ポリウレ
タンフォームは、ポリイソシアネート成分、ポリオール
成分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合、
発泡して得られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、
該発泡剤として炭酸ガスを用いた硬質ポリウレタンフォ
ームであって、該ポリオール成分は、ヒドロキシ化合物
と、o−フタル酸、m−フタル酸、p−フタル酸及びこ
れらの誘導体よりなる群から選ばれる1種又は2種以上
の多塩基酸成分とをエステル化反応させて得られるポリ
エステルポリオール化合物(以下「フタル酸系ポリエス
テルポリオール」と称す。)を40重量%以上含み、か
つ、1分子に水酸基を1個以上有するアミン化合物より
なる反応型アミン触媒を、該ポリオール成分に対して1
0重量%以下用いたことを特徴とする。
【0013】この硬質ポリウレタンフォームであれば、
発泡剤として炭酸ガスを用いた上で、上記フタル酸系ポ
リエステルポリオールと、上記反応型アミン触媒との併
用で著しく良好な難燃性を得ることができる。
【0014】請求項2の硬質ポリウレタンフォームは、
ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、発泡剤、触
媒、整泡剤及びその他の助剤を混合、発泡して得られる
硬質ポリウレタンフォームにおいて、該発泡剤として炭
酸ガスを用いた硬質ポリウレタンフォームであって、該
ポリオール成分は、ヒドロキシ化合物とo−フタル酸、
m−フタル酸、p−フタル酸及びこれらの誘導体よりな
る群から選ばれる1種又は2種以上の多塩基酸成分とを
エステル化反応させて得られるポリエステルポリオール
化合物を40重量%以上含み、該ポリイソシアネート成
分は、下記一般式(I)で表されるポリイソシアネート
化合物であり、該ポリイソシアネート化合物中、n≧3
のポリメリックイソシアネートの割合が30モル%未満
であり(以下、この割合を「ポリイソシアネート中の5
核体以上含有量」と称す。)であり、かつ、該ポリイソ
シアネート化合物中、下記構造式(II)で表される4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下「4,
4’−MDI」と称す。)の割合(以下、この割合を
「ポリイソシアネート中の4,4’体含有量」と称
す。)が36モル%以上である(以下このようなポリイ
ソシアネートを「核体制御ポリイソシアネート」と称
す。)ことを特徴とする。
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】この硬質ポリウレタンフォームであれば、
発泡剤として炭酸ガスを用いた上で、上記フタル酸系ポ
リエステルポリオールと、上記核体制御ポリイソシアネ
ートとの併用で著しく良好な難燃性を得ることができ
る。
【0018】請求項3の硬質ポリウレタンフォームは、
請求項1の硬質ポリウレタンフォームにおいて、更に、
上記核体制御ポリイソシアネートを用いるものであり、
上記フタル酸系ポリエステルポリオール、上記反応型ア
ミン触媒及び上記核体制御ポリイソシアネートの併用で
著しく良好な難燃性を得ることができる。
【0019】本発明の硬質ポリウレタンフォームは、発
泡剤として炭酸ガスを用いるため、オゾン層を破壊する
ことがなく、かつ、地球温暖化の問題にも配慮したもの
である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0021】本発明において用いるポリオール成分は、
ヒドロキシ化合物と、o−フタル酸、m−フタル酸 p
−フタル酸及びこれらの誘導体よりなる群から選ばれる
1種又は2種以上の多塩基酸成分とをエステル化反応さ
せて得られるフタル酸系ポリエステルポリオールを40
重量%以上含む。ポリオール成分として、このように芳
香環を含むフタル酸系ポリエステルポリオールを多く用
いることにより、安定な難燃性を得ることができる。ポ
リオール成分中のフタル酸系ポリエステルポリオール含
有量が40重量%未満では十分な難燃性を得ることはで
きない。ポリオール成分中のフタル酸系ポリエステルポ
リオール含有量は好ましくは50重量%以上、より好ま
しくは60重量%以上であり、特に、フタル酸系ポリエ
ステルポリオールを60重量%以上用いることにより、
安定的に難燃効果を得ることができる。
【0022】このフタル酸系ポリエステルポリオールを
形成するヒドロキシ化合物としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール等が挙げられ、フタル酸誘導
体としてはフタル酸ジエチル、フタル酸ジメチル等が挙
げられ、フタル酸系ポリエステルポリオールの好ましい
水酸基価は150〜450である。フタル酸系ポリエス
テルポリオールは、特に、多塩基酸中のm−フタル酸及
び/又はp−フタル酸の割合の高いものが難燃性の面か
らは好ましい。
【0023】なお、本発明に係るフタル酸系ポリエステ
ルポリオールの含有量とは、純粋なフタル酸系ポリエス
テルポリオールとしての割合であり、エステル合成反応
の生成物中に未反応の状態で含まれるヒドロキシ化合物
や多塩基酸成分、その他の添加剤等は含まれない。
【0024】本発明においては、ポリオール成分とし
て、上記フタル酸系ポリエステルポリオールの他、フェ
ノール及び/又はその誘導体をマンニッヒ変性して得ら
れたポリエーテルポリオール(以下、「マンニッヒ変性
ポリオール」と称す。)、即ち、フェノール、或いはノ
ニルフェノール、アルキルフェノール等のフェノール誘
導体をホルムアルデヒドとジエタノールアミン等の2級
アミンやアンモニア、1級アミン等を用いてマンニッヒ
変性し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等
のアルキレンオキサイドを開環付加重合して得られるポ
エーテルポリオールを用いても良い。このようなマンニ
ッヒ変性ポリオールは、自己反応活性が高く、かつ難燃
性も比較的高いため、マンニッヒ変性ポリオールを用い
ることにより、例えば、エアレススプレー発泡型硬質ポ
リウレタンフォームにあっては、吹き付け発泡時に難燃
性能を著しく損なうことなく、速やかに反応を進めるこ
とができる。ただし、ポリオール成分中のマンニッヒ変
性ポリオールが20重量%を超えると難燃性能が悪化し
てくるため、マンニッヒ変性ポリオールを使用する場
合、そのポリオール成分中の割合は20重量%以下、特
に5〜15重量%とするのが好ましい。
【0025】本発明においては、ポリオール成分とし
て、フタル酸系ポリエステルポリオール及びマンニッヒ
変性ポリオールの他、本発明の目的を損なわない範囲で
更にエチレンジアミン、トリレンジアミン、シュークロ
ース、アミノアルコール、ジエチレングリコール等のマ
ンニッヒ変性ポリオールとは異なる開始剤のポリオール
化合物をポリオール成分中30重量%以下の範囲で併用
しても良い。
【0026】一方、ポリイソシアネート成分としては、
前記一般式(I)で表されるポリイソシアネート化合物
であって、このポリイソシアネート化合物中、n≧3の
ポリメリックイソシアネートの割合(ポリイソシアネー
ト中の5核体以上含有量)が30モル%未満であり、か
つ、ポリイソシアネート化合物中、前記構造式(II)で
表される4,4’−MDIの割合(MDI中の4,4’
体含有量)が36モル%以上の核体制御ポリイソシアネ
ートを用いる。
【0027】この核体制御ポリイソシアネートのポリイ
ソシアネート中の5核体以上含有量が30モル%以上で
ある場合、或いは、ポリイソシアネート中の4,4’体
含有量が36モル%未満である場合は、良好な難燃性を
達成することはできない。
【0028】本発明に係る核体制御ポリイソシアネート
中の5核体以上含有量は好ましくは5〜25モル%であ
り、これが5モル%未満のものは合成プロセスが複雑で
現状では工業生産が難しい。また、ポリイソシアネート
中の4,4’体含有量は好ましくは37モル%以上、よ
り好ましくは38モル%以上である。
【0029】なお、核体制御ポリイソシアネート中の2
核体ジイソシアネートの割合は35〜50モル%、3核
体トリイソシアネートの割合は25〜50モル%で、イ
ソシアネート指数は130〜350であることが好まし
く、難燃性の向上や収縮率の抑制等の全体の性能バラン
スを考慮した場合150〜250であることがより好ま
しい。
【0030】本発明においては、ポリイソシアネート成
分として、上記核体制御ポリイソシアネート以外のポリ
イソシアネート化合物、例えば、イソホロンジイソシア
ネート等の脂環族系イソシアネート類、ヘキサメチレン
ジイソシアネート等の脂肪族系イソシアネート類等を用
いても良いが、この場合においても全ポリイソシアネー
ト成分中の前記5核体以上含有量及び4,4’体含有量
が本発明の範囲内であることが必要となる。
【0031】本発明で用いる反応型アミン触媒は、1分
子中に水酸基を1個以上含有するアミン化合物であり、
具体的にはジメチルアミノヘキサノール、ジメチルアミ
ノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノ
ールアミン、その他4級アンモニウム塩類等が挙げられ
る。
【0032】即ち、従来、硬質ポリウレタンフォームの
触媒として用いられてきたアミン触媒は、トリエチレン
ジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ペン
タメチルジエチレントリアミン等の化合物であるが、こ
れらは官能基をもたず発泡体中にフリーの状態で残留す
るため、これが燃焼の核となっていたものと推定され
る。従って、本発明ではこうした従来のアミン触媒に代
えて反応型アミン触媒を用いることにより難燃性を高め
る。
【0033】なお、ジブチル錫ジラウレート、オクチル
酸鉛、スタナスオクトエート、オクチル酸カリウム(2
−エチルヘキシル酸カリウム)、酢酸カリウムなどの有
機金属系触媒は、ウレタン結合やイソシアヌレート変性
促進において必須の成分であり、また、使用により難燃
性を損なうものではないので、その使用は何ら差し支え
ない。
【0034】本発明において、上記反応型アミン触媒の
使用量は、発泡条件、例えば、エアレススプレー発泡型
硬質ポリウレタンフォームの場合には主に吹き付け環境
温度条件によっても異なるが、ポリオール成分に対して
10重量%以下、好ましくは5重量%以下、より好まし
くは0.1〜5重量%である。反応型アミン触媒の使用
量がポリオール成分に対して10重量%を超えると難燃
性能がかえって低下する上に、エアレススプレー発泡型
硬質ポリウレタンフォームの場合、スプレーパタン(霧
化幅)が乱れ、好ましくない。
【0035】また、上記有機金属系触媒の使用量(反応
型アミン触媒を用いる場合は反応型アミン触媒との合計
量)は、ポリオール成分に対して1〜10重量%とする
のが好ましい。
【0036】本発明においては、発泡剤として炭酸ガス
を用いる。発泡剤としての炭酸ガスは、水を添加して水
とイソシアネートとの反応で生成させる方法により、或
いは、原料成分中に液化炭酸ガスを強制混入する方法に
より、反応系内に添加することができる。
【0037】炭酸ガスの使用量は、目的とする硬質ポリ
ウレタンフォームの密度によって任意に決定されるが、
通常の場合、ポリオール成分とポリイソシアネート成分
との合計に対して12重量%以下、特に2.5〜8重量
%とするのが好ましい。特に発泡剤として水をイソシア
ネートに反応させて炭酸ガスを発生させる場合、水の添
加量はポリオール成分とポリイソシアネート成分との合
計に対して1〜3重量%とするのが好ましい。炭酸ガス
の使用量がポリオール成分とポリイソシアネート成分と
の合計に対して12重量%を超えると、気化力が高くな
りすぎて、発泡が不安定となり、気泡も粗大で良好なフ
ォームが得られなくなる。
【0038】整泡剤としては、硬質ポリウレタンフォー
ム製造用として効果のあるものは全て使用できる。例え
ばポリオキシアルキレンアルキルエーテル等のシリコー
ン系のもの等を通常の使用量で用いることができる。
【0039】また、本発明においては、上記以外の任意
の成分、例えば難燃剤、充填剤等も本発明の目的を妨げ
ない範囲で使用することができる。
【0040】本発明の硬質ポリウレタンフォームは、発
泡剤の炭酸ガスと、前記フタル酸系ポリエステルポリオ
ールと反応型アミン触媒及び/又は核体制御ポリイソシ
アネートとを併用することを必須とするが、更にマンニ
ッヒ変性ポリオール及び低沸点発泡剤を併用すること
で、より一層良好な特性を得ることができる。
【0041】本発明の硬質ポリウレタンフォームは、例
えばエアレススプレー発泡型硬質ポリウレタンフォーム
の場合、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤をポリ
オール成分に混合した配合成分と、ポリイソシアネート
成分とを常法に従って30〜50℃でミキシングヘッド
で混合し、施工対象面に吐出圧力40〜80Kg/cm
2で吹き付けて発泡させることにより容易に製造するこ
とができる。
【0042】また、注入成型による断熱パネルの場合
は、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤をポリオー
ル成分に混合した配合成分と、ポリイソシアネート成分
とを常法に従って15〜50℃でミキシングヘッドで混
合、発泡して得られるイソシアヌレート変性硬質ポリウ
レタンフォーム原料を、表面材と側枠材とで構成される
中空パネル本体の空洞部に注入し、発泡させて成型する
ことにより容易に製造することができる。
【0043】この中空パネル本体の表面材としては、断
熱パネルの使用目的により異なるが、アルミ、鉄、ステ
ンレス、塩ビ鋼板等の金属ないし合金板、構造用合板、
オリエンテッドストランドボード(OSB)等の集成材
等が挙げられる。
【0044】また、側枠材としては、塩ビやABS等の
樹脂成型品や木材等が一般に用いられる。
【0045】また、連続発泡成型による断熱ボードであ
れば、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤をポリオ
ール成分に混合した配合成分と、ポリイソシアネート成
分とを常法に従って15〜50℃でミキシングヘッドで
混合、発泡して得られるイソシアヌレート変性硬質ポリ
ウレタンフォームに、表面材をラミネートし、ベルトコ
ンベア等により圧締させる連続発泡成型法等により容易
に製造することができる。
【0046】この場合の表面材としても、断熱ボードの
使用目的により異なるが、アルミ箔、クラフト紙、アス
ファルトフェルトなどの軟質面材や、石膏ボード、木毛
セメント板、合板などの硬質面材等が挙げられる。
【0047】このような断熱ボードは、その寸法に特に
制約を受けるものではないが、一般的には、30〜20
0cm×150〜800cm×厚さ1〜20cm程度と
される。
【0048】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。なお、以下において「%」は特記
しない限り「重量%」を示す。
【0049】実施例1〜4,比較例1〜3 表1に示した配合処方に従って、まず配合液Aを調製
し、ポリイソシアネート1,2を用意した。
【0050】なお、用いた原料は次の通りである。 ポリオールA: 第一工業製薬(株)製 マンニッヒ変性ポリオール、水酸基価700 ポリオールB: 第一工業製薬(株)製 マンニッヒ変性ポリオール、水酸基価470 ポリオールC: ヘキストセラニーズ(株)製 m,p−フタル酸ベースポリエステルポリオール、水酸
基価240(ヒドロキシ化合物残存率11%) ポリオールD: 東邦理化工業(株)製 m,p−フタル酸ベースポリエステルポリオール、水酸
基価300(ヒドロキシ化合物残存率15%) ポリオールE: 東邦理化工業(株)製 o−フタル酸ベースポリエステルポリオール、水酸基価
300(ヒドロキシ化合物残存率15%) ポリオールF: 東邦理化工業(株)製 o−フタル酸ベースポリエステルポリオール、水酸基価
260(ヒドロキシ化合物残存率11%) 難燃剤: ストファージャパン(株)製「ファイロール
PCF」 整泡剤: 日本ユニカー(株)製「L5420」 触媒A: 花王(株)製「カオライザーNo.1」 テトラメチルヘキサメチレンジアミン 触媒B: 花王(株)製「カオライザーNo.25」 反応型アミン触媒ジメチルアミノヘキサノール(1分子
中の水酸基数1) 触媒C: 花王(株)製「カオライザーNo.3」 ペンタメチルジエチレントリアミン 触媒D: 日本化学産業(株)製「B−15G」 2−エチルヘキシル酸カリウム 発泡剤:水 ポリイソシアネート1: 日本ポリウレタン(株)製 粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(NCO %:
30.2、ポリイソシアネート中の5核体以上の含有
量:24モル%、MDI含有量:37モル%、MDI中
の4,4’体含有量:99モル%) ポリイソシアネート2: 住友バイエルウレタン(株)
製 粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(NCO %:
31.4、ポリイソシアネート中の5核体以上の含有
量:24モル%、MDI含有量:46モル%、MDI中
の4,4’体含有量:77モル%) 配合液Aと所定量のイソシアネート1又は2をいずれも
20℃に調整し、ラボミキサーにより5000rpmで
5秒間攪拌し雛型紙上にフリー発泡した。得られたフォ
ームのコア部分を切出して、東洋精機製作所製燃焼性試
験機により表面試験を実施し(試験体厚み20mm、加
熱時間10分)、結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】表1より、発泡剤として炭酸ガスを用いる
と共に、フタル酸系ポリエステルポリオールと反応型ア
ミン触媒及び/又は核体制御ポリイソシアネートを用い
た本発明の硬質ポリウレタンフォームは、難燃性に優れ
ることがわかる。
【0053】なお、上記実施例は、本発明をエアレスス
プレー発泡型硬質ポリウレタンフォームに適用したもの
であるが、本発明はエアレススプレー発泡型硬質ポリウ
レタンフォームに限らず、その他、注入成型による断熱
パネル、連続発泡成型によるラミネートボード等にも有
効に用いることができる。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の硬質ポリウ
レタンフォームによれば、発泡剤として炭酸ガスを用い
て、難燃性に優れた硬質ポリウレタンフォームが提供さ
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 9/12 CFF C08J 9/12 CFF //(C08G 18/42 101:00) C08L 75:04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート成分、ポリオール成
    分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合、発
    泡して得られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、 該発泡剤として炭酸ガスを用いた硬質ポリウレタンフォ
    ームであって、 該ポリオール成分は、ヒドロキシ化合物と、o−フタル
    酸、m−フタル酸、p−フタル酸及びこれらの誘導体よ
    りなる群から選ばれる1種又は2種以上の多塩基酸成分
    とをエステル化反応させて得られるポリエステルポリオ
    ール化合物を40重量%以上含み、かつ、 1分子に水酸基を1個以上有するアミン化合物よりなる
    反応型アミン触媒を、該ポリオール成分に対して10重
    量%以下用いたことを特徴とする硬質ポリウレタンフォ
    ーム。
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート成分、ポリオール成
    分、発泡剤、触媒、整泡剤及びその他の助剤を混合、発
    泡して得られる硬質ポリウレタンフォームにおいて、 該発泡剤として炭酸ガスを用いた硬質ポリウレタンフォ
    ームであって、 該ポリオール成分は、ヒドロキシ化合物と、o−フタル
    酸、m−フタル酸、p−フタル酸及びこれらの誘導体よ
    りなる群から選ばれる1種又は2種以上の多塩基酸成分
    とをエステル化反応させて得られるポリエステルポリオ
    ール化合物を40重量%以上含み、 該ポリイソシアネート成分は、下記一般式(I)で表さ
    れるポリイソシアネート化合物であり、該ポリイソシア
    ネート化合物中、n≧3のポリメリックイソシアネート
    の割合が30モル%未満であり、かつ、ポリイソシアネ
    ート化合物中、下記構造式(II)で表される4,4’−
    ジフェニルメタンジイソシアネートの割合が36モル%
    以上であることを特徴とする硬質ポリウレタンフォー
    ム。 【化1】 【化2】
  3. 【請求項3】 請求項1において、該ポリイソシアネー
    ト成分は、下記一般式(I)で表されるポリイソシアネ
    ート化合物であり、該ポリイソシアネート化合物中、n
    ≧3のポリメリックイソシアネートの割合が30モル%
    未満であり、かつ、ポリイソシアネート化合物中、下記
    構造式(II)で表される4,4’−ジフェニルメタンジ
    イソシアネートの割合が36モル%以上であることを特
    徴とする硬質ポリウレタンフォーム。 【化3】 【化4】
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008138042A (ja) * 2006-11-30 2008-06-19 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 発泡硬質ポリウレタンフォーム用ポリオール組成物及び発泡硬質ポリウレタンフォームの製造方法
JP2011001561A (ja) * 2010-10-04 2011-01-06 Hitachi Kasei Polymer Co Ltd ポリエステルポリオール組成物

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