JPH1134331A - レーザー印刷方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザー光を利用した印刷の方式において、従
来の帯電ドラムを用いた方式とは別個の、構造が極めて
簡単で安価な新方式を提供する。 【構成】レーザー発信機（３）と、レーザー光変向器
（４）と、導光路を多数備えてなる導光板（５）と、薄
膜状のインク保持媒体（２）を備えた構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光を利用した
印刷方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】

【０００３】

【本発明が解決しようとする課題】従来のレーザー印刷
方式にあっては、基本的に光を照射して帯電させた帯電
ドラムを利用する方式であったためポリゴンミラー、帯
電ドラム、トナー、焼き付け工程等が必要であり、装置
が複雑高価となる問題点があった。本発明はこれらの構
成を極めて簡単化する新方式を提供し、上記問題点を解
消するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

（イ）薄型多孔質基体からなるインク保持媒体を備え、
インク溜からインクを連続的に含浸供給させる。 （ロ）インク保持媒体の背面にレーザー光に対して透明
で、インクは通さない封止板を備える。 （ハ）封止板の後方から、印刷すべき情報に基づき照射
位置及び強度の制御されたレーザー光を照射する。 （ニ）レーザー光の照射された部位のインクが膨張若し
くは気化することにより噴射飛翔して、インク保持媒体
の前面に近接配置された紙等の印刷媒体に付着して印刷
を行なう。 （ホ）紙送りを印刷の進行状況と同期して行なうことに
より、連続印刷を可能とする。

【０００５】

【作用】本発明は以上のような構成からなる方式である
ため、インク保持媒体の後方から照射位置及び照射強度
の制御されたレーザー光を照射すると、インク保持媒体
の内部に保持されたインクが照射された部位において加
熱されるため膨張若しくは気化して封止板の備わってい
ない前面へ噴射飛翔し、前面に近接配置された紙等の記
録媒体に衝突付着することにより連続的に印刷が行なわ
れる。また、インク保持媒体複数個を並列に並べ、それ
ぞれに赤、緑、青、黒等のインクを供給し、照射するレ
ーザー光及び紙送りを適宜制御してやることにより多色
印刷も可能となる。

【０００６】

【実施例】図１乃至図５は本発明の第１の実施例の説明
図であり、紙等の印刷媒体１に近接して薄型長尺形状の
インク保持媒体２がＸ方向に沿って配置されており、該
インク保持媒体２の背面にはレーザー光に対しては透明
で且つインクは通過させない封止板の作用をなす反射防
止膜６が備えられている。該インク保持媒体２は多孔質
構造のセラミック、金属その他の材料からなり、インク
溜７からインク供給路１７を経て供給されたインク１４
を連続的に含浸保持するように構成されている。かかる
構成において、制御部９に制御されたレーザー発信機３
からのレーザー光１１はモーター１６と共に回転するレ
ーザー光変向器４に入り、その内部に備えられたミラー
１５で投射方向を変換されて導光路入口１２に入射し、
導光板５の内部に備えられた導光路１０を経由して導光
路出口１３から出力される。ここにおいて、導光路１０
及び導光板５はレーザー光１１に対して透明な材質から
なると共に、該導光路１０の屈折率は該導光板５の屈折
率よりも大きく選定されているので、レーザー光１１は
低損失で導光出口１３に伝達されて出力されて、該反射
防止膜６を通過して該インク保持媒体２の内部に浸入
し、ここに保持されたインクを加熱膨張させ、インク噴
射１８を起こして印刷媒体１にインクが付着して印刷が
行なわれる。このようにしてＸ方向１列の印刷が終わる
と該印刷媒体１がローラー８の作用によりＹ方向に適宜
移動され、次の列の印刷が順次実行される。図６は本発
明の第２の実施例における部分説明図であり、インク保
持媒体２は２Ａ、２Ｂ、２Ｃ及び２Ｄに分割されてお
り、これらの各々に色調の異なったインクがそれぞれ供
給含浸されている。しかして、導光路出口１３の直下に
あるインク保持媒体（図６においてはインク保持媒体２
Ｂ）のインクが噴出して印刷される。従ってインク保持
媒体２を適宜Ｙ方向に移動することにより多色印刷が可
能となる。図７及び８は本発明の第３の実施例における
部分説明図であり、レーザー発信機３、レーザー光変向
器４、モーター１６、導光板５、インク保持媒体２はそ
れぞれＡ、Ｂ、Ｃ及びＤの４組を備えており、レーザー
発信機３、モーター１６、及びローラー８（図１に図
示）を適宜制御することにより高速多色印刷が可能とな
る。

【０００７】

【発明の効果】本発明は基本的にインクが連続的に供給
されるインク保持媒体とレーザー光照射装置から構成さ
れる方式なので、従来の帯電転写式レーザー印刷方式に
比べて構造が極めて簡単となり、小型化、軽量化、低価
格化並びにランニングコストの低減に大幅に寄与する。
また、インクジェットプリンター方式のように横方向に
プリンとヘッドが移動する必要もないので、印字の高速
化が容易となる。以上説明したように本発明によれば高
速、美麗、安価、小型軽量等の特長を兼ね備えた印刷方
式を提供できるので、ワープロ、パソコン、ファクシミ
ル、コピー機、印刷機等幅広く利用でき、その効果は非
常に大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】乃至

【図５】 第１の実施例の説明図

【図６】 第２の実施例の説明図

【図７】乃至

【図８】 第３の実施例の説明図

【符号の説明】

（１）は印刷媒体 （２）はインク保持媒体 （３）はレーザー発信機 （４）はレーザー光変向器 （５）は導光板 （６）は反射防止膜 （７）はインク溜 （８）はローラー （９）は制御部 （１０）は導光路 （１１）はレーザー光 （１２）は導光路入口 （１３）は導光路出口 （１４）はインク （１５）はミラー （１６）はモーター （１７）はインク供給路 （１８）はインク噴射

Claims (7)

【請求項目の数】 ７ 【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】レーザー光を利用して印刷する印刷方式に
   おいて、紙その他の印刷媒体の一辺方向（この方向をＸ
   方とする。）に沿い且つこれに近接して配置されたイン
   ク等の印刷媒質（以下単にインクと総称する。）を保持
   した長尺形状薄型のインク保持媒体と、照射位置及び照
   射強度の制御されたレーザー光を照射するレーザー光照
   射装置とを備え、該レーザー光照射装置からのレーザー
   光を該インク保持媒体の背後にＸ方向に沿って順次照射
   して該インク保持媒体に保持されたインクを膨張噴出す
   ると共に、該印刷媒体をＸ方向と直角をなすＹ方向に適
   宜移動して上記動作を繰り返すことにより該印刷媒体に
   文字、図形等を印刷するようにしたことを特徴とするレ
   ーザー印刷方式。
2. 【請求項２】前記インク保持媒体は多孔質構造をなすセ
   ラミック、金属等を含む薄型基体からなり、該インク保
   持媒体に対してインクを連続的に含浸供給するインク溜
   及びインク供給路を備えると共に、その背面即ちレーザ
   ー光の入射側にレーザー光に対して透明でインクを通さ
   ない封止板を備えたことを特長とする請求項１記載のレ
   ーザー印刷方式。
3. 【請求項３】前記封止板はレーザー光の波長に対して四
   分の一波長の単層若しくは多層の透明膜からなることを
   特長とする請求項２記載のレーザー印刷方式。
4. 【請求項４】前記インク保持媒体複数個を並列若しくは
   一体構造として備え、こそれらの各々に色調の異なるイ
   ンクをそれぞれ供給すると共に、これらを前記レーザー
   光照射装置に対してＹ方向に適宜移動して各色を選択印
   刷して多色印刷するようにしたことを特長とする請求項
   １記載のレーザー印刷方式。
5. 【請求項５】前記インク保持媒体複数個を並列若しくは
   一体構造として備えると共に、これらの各々に対応した
   レーザー光照射装置複数個を備え、それぞれのインク保
   持媒体に色調の異なるインクをそれぞれ供給して多色印
   刷するようにしたことを特長とする請求項１記載のレー
   ザー印刷方式。
6. 【請求項６】前記レーザ照射射装置はレーザー発信機
   と、モーターの回転軸に対して４５度の傾斜角で取り付
   けられたミラーと必要に応じて集束レンズを備えて該レ
   ーザー発信機からの入射光を輻射方向に変向するレーザ
   ー光変向器とを備え、該レーザー光変向器の円周上に多
   数の光ファイバーの端面を配置し、該光ファイバーの他
   端面を前記インク保持媒体の背面の長手方向（Ｘ方向）
   １列に順次配置し、該モーターの回転に伴って順次レー
   ザー光を該インク保持媒体に照射するようにしたことを
   特長とする請求項１記載のレーザー印刷方式。
7. 【請求項７】前記レーザー照射装置における光ファイバ
   ー部即ち導光部は、屈折率ｍの多数の透明柱状体とこれ
   を内部に封入した屈折率ｎ（但し、ｍ＞ｎ）の１枚の透
   明板状体からなることを特長とする請求項６記載のレー
   ザー印刷方式。