JPH11342127A - 超音波診断装置用送信回路 - Google Patents

超音波診断装置用送信回路

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JPH11342127A
JPH11342127A JP15125398A JP15125398A JPH11342127A JP H11342127 A JPH11342127 A JP H11342127A JP 15125398 A JP15125398 A JP 15125398A JP 15125398 A JP15125398 A JP 15125398A JP H11342127 A JPH11342127 A JP H11342127A
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JP
Japan
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pulse
power supply
fet
drive
transmission
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JP15125398A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kosuge
正之 小菅
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超音波診断装置の振動子を駆動して超音波を
送信させる送信回路からの高調波成分を低減する。 【解決手段】 振動子の列を駆動するパルスのバースト
を発生させる送信回路において、バーストの先頭と後尾
のパルス高を低くするように構成する。送信制御回路5
6は、基準電源、低電圧の駆動電源108、高電圧の駆
動電源110それぞれと出力端子102とを接続するF
ET100,104,106を有する。送信制御回路5
6は、これらFETの開閉を制御して、バーストの先頭
期間においては、FET104をオンして低電圧の駆動
パルスを生成し、バーストの中央部においてはFET1
06をオンして高電圧の駆動パルスを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
用いられ、その超音波振動子に駆動パルスを供給する送
信回路に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、圧電材料を用いて構
成された振動子に電圧を印加し、それにより発生する超
音波を被検体に送信し、その反射波に基づいて被検体内
の情報を得る。例えば、電子走査を行う超音波診断装置
では、複数の振動子で構成された振動子アレイを用い、
それら振動子からの超音波の位相差を振動子の駆動タイ
ミングにより調整し、フォーカス点を制御することが行
われる。このような、振動子アレイを用いる超音波診断
装置においては、複数の各振動子は個別に、又はいくつ
かのグループに分けて励振駆動されるため、それに応じ
て振動子又はそのグループに駆動パルスを供給する送信
回路も複数設けられる。
【0003】駆動パルスは、例えばBモード画像の生成
においては、複数の送信パルスが弁別できないことによ
る距離分解能の劣化を回避するため、連続したパルスの
送信は行われず、1回には1個または2個といった少数
のパルスしか送信されないのが一般的である。また、ド
プラモード画像の生成においては、ドプラシフトのデー
タ数を確保して感度の向上を図るため、多くのパルスを
含んだバースト波で振動子を励振することが行われる。
なお、パルスは、例えば2.5〜10MHzといった高
い周波数に応じた幅、周期を有するものである。
【0004】振動子に歪みを生じさせ十分な強度の超音
波を発生させるためには、例えば、数十ボルトから10
0ボルト程度の電圧を印加する必要がある。従来の技術
によれば、この振動子(又はそのグループ)を駆動する
送信回路として、一つにはアナログアンプを用いたもの
があった。この方式では、例えば、当初、数ボルト程度
の低電圧のパルスを生成し、これをアンプで、振動子の
励振に必要な高電圧にまで増幅する。このアンプ増幅に
よる方法では、増幅率は一般に数十倍であり、アンプが
消費する電力が大き過ぎるという問題があった。特に振
動子アレイを用いた超音波診断装置においては、アンプ
は振動子に応じて複数設ける必要があり、上述した送信
回路を駆動する電源の問題は深刻となる。
【0005】これに対し、もう一つの方式は、アンプを
用いないので上記電源の問題が緩和される。図4は、こ
の方式の送信回路の原理を説明する回路図である。この
一つの振動子を駆動する送信回路は、FET(Field Ef
fect Transister)で構成されたスイッチを2つ有して
いる。一つのスイッチを構成するFET2は、ソース端
子を接地され、もう一つのスイッチを構成するFET4
は、ソース端子を、例えば−100Vといった高圧電源
6に接続されている。FET2,4のゲート端子は共
に、スイッチ制御部8の出力に接続され、また、FET
2,4のドレイン端子は共に、振動子に接続される出力
端子10に接続される。
【0006】FET2,4は、同一のゲート信号のH
(High)レベル、L(Low)レベルそれぞれに対し、ど
ちらか一方がオン状態となり他方がオフ状態となるよう
に構成される。具体的には、FET2,4は互いに反対
極性のFETを用いて構成され、例えばFET2はpチ
ャネル型FET、またFET4はnチャネル型FETで
構成される。
【0007】図5は、この送信回路の各点での信号波形
を示すタイムチャートである。同図(a)は、スイッチ
制御部8からの出力パルスである。この出力パルスは、
例えばTTL(Transisiter Transister Logic)に応じ
た信号波形であり、0VのLレベル、5VのHレベルを
有する。FET2のゲート端子はコンデンサ12によっ
てスイッチ制御部8から直流的にカットされ、さらに抵
抗14を介しソースに対して−5Vバイアスされる。こ
れにより、FET2のゲート(正確にはゲート-ソース
間)には図5(b)に示されるように、Lレベル期間に
おいて−5V、Hレベル期間において0Vという値をと
るパルス電圧が印加される。FET2はpチャネルのエ
ンハンスメント型で構成され、Lレベル期間にオンし、
Hレベル期間にオフする。
【0008】一方、コンデンサ16を介してスイッチ制
御部8に接続されたFET4のゲート端子は、抵抗18
を介して高圧電源6に接続されており、高圧電源6に対
するバイアスを受けない。これにより、FET4のゲー
ト(正確にはゲート-ソース間)には図5(c)に示さ
れるように、スイッチ制御部8からの制御信号(図5
(a))に応じて、その制御信号のLレベル期間におい
て0V、Hレベル期間において5Vという値をとるパル
ス電圧が印加される。そしてFET4はnチャネルのエ
ンハンスメント型で構成され、Lレベル期間にオフし、
Hレベル期間にオンする。
【0009】このように、FET2,4が交互にオンす
ることにより、出力端子10にはスイッチ制御部8から
の制御信号のLレベル期間において0V、またHレベル
期間において高圧電源から供給される−100Vをとる
出力波形が得られる(図5(d))。出力端子10に接
続された振動子(図示せず)は、この0〜−100Vで
振動するパルスを印加され、励振される。
【0010】上述した2つ目の従来の送信回路は、2つ
のスイッチング素子を用い、2つの電源を交互に出力端
子10に接続することにより振動子の駆動パルスを生成
する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】さて、超音波診断装置
の中には、送信した超音波によって被検体中に非線形振
動が発生することを利用するものがある。このような装
置では、送信した超音波のスペクトラムと、非線形振動
で発生する送信周波数の高調波成分を含んだスペクトラ
ムとの相違を、被検体の測定に利用する。
【0012】このような用途に対して、従来の送信回路
により生成されたパルスで駆動された振動子は、比較的
広い周波数帯域の超音波を発生する、つまり、送信波自
体にかなりの高調波成分が含まれるという問題があっ
た。このことは具体的には、非線形振動により生じる高
調波成分は一般に微弱であるため、送信波に含まれる高
調波成分が大きいとS/N比が劣化して良好な測定が行
われないという問題となる。
【0013】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、電源の消費電力を抑制しつつ、かつ振動子
から送波される超音波に含まれる高調波成分を抑制する
駆動回路を提供し、非線形振動を利用した超音波診断装
置の測定性能を向上させることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る超音波診断
装置用送信回路は、超音波振動子に駆動パルスを供給す
る送信回路であって、基準電源と、互いに異なる電圧を
有する複数の駆動電源と、前記基準電源を前記超音波振
動子への出力端子に接続する基準電源接続スイッチ部
と、前記各駆動電源に対応して設けられ、それぞれ前記
駆動電源を前記出力端子に接続する複数の駆動電源接続
スイッチ部と、前記基準電源接続スイッチ部及び前記複
数の駆動電源接続スイッチ部の開閉を制御して、前記出
力端子から出力される駆動パルス列を生成するスイッチ
制御部とを有することを特徴とする。
【0015】本発明によれば、スイッチ制御部は、基準
電源接続スイッチ部といずれかの駆動電源接続スイッチ
部とを交互に開閉することにより、出力端子を交互に基
準電源といずれかの駆動電源とに接続する。これにより
超音波振動子に接続される出力端子には、超音波振動子
を駆動する駆動パルスとして、異なるパルス高のパルス
を含んで構成される任意のパルス列を生成することがで
きる。
【0016】本発明に係る超音波診断装置用送信回路
は、前記スイッチ制御部が、前記駆動電源接続スイッチ
により前記出力端子に接続する前記駆動電源を、前記駆
動パルス列のパルス高が中央部のパルスより両端部のパ
ルスで小さくなるように選択することを特徴とする。
【0017】本発明によれば、スイッチ制御部は、少な
くとも3つ以上の駆動パルスを含んだバーストを生成
し、そのバーストを構成するパルス列のパルス高の絶対
値が、中央部のパルスより両端部のパルスで小さくなる
ようにする。すなわち、スイッチ制御部は、バーストの
先頭において、電圧絶対値の小さい駆動電源を出力端子
に接続して、パルス高の低い駆動パルスを1つまたは複
数生成し、次にそれより電圧絶対値の大きい駆動電源を
出力端子に接続して、よりパルス高の高い駆動パルスを
1つまたは複数生成する。スイッチ制御部は、バースト
の前半において、このようにパルス高を高くする切り替
えを少なくとも1回行って、段階的にパルス高が高まる
パルス列を生成する。しかる後、スイッチ制御部は、今
度は逆に、パルス高の高いパルスに続いて、電圧絶対値
のより小さい駆動電源を出力端子に接続して、パルス高
の低い駆動パルスを1つまたは複数生成する。スイッチ
制御部は、バーストの後半において、このようにパルス
高を低くする切り替えを少なくとも1回行って、バース
トの後尾に向かって段階的にパルス高が低くなるパルス
列を生成する。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る送信回路の好
適な実施形態について図面を参照して説明する。図1
は、本発明に係る送信回路を用いた超音波診断装置の概
略のブロック構成図である。装置はプローブ50に含ま
れる多数の振動子を駆動する送信回路52を有してい
る。送信回路52は、各振動子に対応して複数の送信駆
動回路54と、それらに共通の送信制御回路56とを備
える。各送信駆動回路54はそれぞれ送信制御回路56
からの指示によりそれぞれが分担する振動子から超音波
を放射させる。送信制御回路56は、送信駆動回路54
に含まれるFETスイッチの開閉を制御し、これにより
送信駆動回路54は振動子を駆動するパルスを生成す
る。また送信制御回路56は、各送信駆動回路54間で
の駆動パルスの生成タイミングを調整することによっ
て、振動子間での超音波の送信ディレイ量を制御し、生
体内の所望の位置に超音波をフォーカスさせる働きも有
している。
【0019】一方、受信時にはプローブ50の各振動子
からの受信信号はそれぞれプリアンプ60にて増幅され
た後、受信遅延回路62に入力される。受信遅延回路6
2は、プリアンプ60それぞれに対応した各チャネルご
とに、受信信号に対するディレイ量を可変に設定するこ
とができる。そのディレイ量は受信遅延制御回路64に
より制御され、各チャネルの受信信号はそれぞれ遅延さ
れた後、互いに加算される。受信遅延制御回路64は、
一つの受信方向に対して深さ方向に多段階にフォーカス
点を変えるようにディレイ量を調整し、これによりダイ
ナミックフォーカスが実現される。深さ方向にフォーカ
ス点を変えるこの走査と、受信方向を変える走査とによ
って得られる画像により、アレイ方向の生体断面の二次
元的な様子を観察することができる。
【0020】加算された受信信号は受信処理回路66に
入力される。受信処理回路66は例えば、被検体での非
線形振動による高調波成分の検出等の処理を行う。受信
処理回路66にて、受信信号から抽出された受信データ
は、ADC(analog-to-digital converter)回路68
によってデジタル信号へ変換され、DSC(digital sc
an converter)70に格納される。DSC70は、例え
ば、電子走査によって得られる1画面分の受信データを
蓄積し、これを表示装置72の走査方式に応じた順序で
出力するものである。つまり、プローブ50による生体
断面の各点の電子走査の走査順序と表示装置72の走査
順序とは一般に異なるため、DSC70を用いてそれら
両走査方式間の変換が行われる。DAC(digital-to-a
nalog converter)74はDSC70から表示装置72
の走査方式に応じて順次読み出されたデジタル値をアナ
ログの画像信号に変換し、表示装置72はそれを画像表
示する。
【0021】システムコントロール回路76は送信制御
回路56、受信遅延制御回路64、DSC70を制御す
る回路である。
【0022】さて、本装置の特徴は送信回路52にあ
る。図2は、送信回路52の概略の構成を示す回路図で
ある。この図は、簡単のため送信制御回路56と一つの
送信駆動回路54の構成を示している。各送信駆動回路
54は、FETで構成されたスイッチを3つ有してい
る。第一のスイッチを構成するFET100は、ソース
端子を基準電源であるアースに接続され、ドレイン端子
を出力端子102に接続され、両者の断続を制御する基
準電源接続スイッチ部を構成する。第二、第三のスイッ
チを構成するFET104,106はそれぞれ、ソース
端子を駆動電源108,110に接続され、ドレイン端
子を共に出力端子102に接続され、各駆動電源と出力
端子との断続を制御する2つの駆動電源接続スイッチ部
を構成する。ここでは、駆動電源108の電圧の絶対値
は駆動電源110のそれより低くなるように構成され、
例えば駆動電源108は−30V、駆動電源110は−
100Vを供給するように構成される。FET100,
104,106はそれぞれのゲート端子に、スイッチ制
御部としての機能を有する送信制御回路56から駆動パ
ルスを受け、ソース−ドレイン間の導通がオン/オフさ
れる。
【0023】FET100と、FET104,106と
は互いに反対極性のFETを用いて構成され、例えばF
ET100はpチャネル型FET、またFET104,
106はnチャネル型FETで構成される。
【0024】図3は、この送信回路52の各点での信号
波形を示すタイムチャートである。図示する例では、送
信回路52に接続される振動子は、3個の連続する駆動
パルスによりバースト駆動される。同図(a)〜(c)
はそれぞれ、送信制御回路56から出力されるFET1
00,104,106のゲートへの駆動パルス信号12
0,122,124である。この駆動パルスは、例えば
TTLに応じた信号波形であり、0VのLレベル、5V
のHレベルを有する。送信制御回路56は、FET10
0のゲートへ供給される信号120として、振動子の1
回の駆動に対して連続する3個のパルス125-1〜12
5-3を生成する(図3(a))。一方、送信制御回路5
6は、FET104のゲートへ供給される信号122と
して、振動子の1回の駆動に対して2個のパルス126
-1,126-2を生成する(図3(b))。パルス126
-1、126-2は、それぞれパルス125-1,125-3と
同一期間に立ち上げられる。つまり、信号122は、信
号120のパルス125-2が立ち上がっている期間には
パルスを有さない。また、送信制御回路56は、FET
106のゲートへ供給される信号124として、振動子
の1回の駆動に対して1個のパルス127を生成する
(図3(c))。パルス127は、パルス125-2と同
一期間に立ち上げられる。つまり、信号124は、信号
120のパルス125-1,125-3が立ち上がっている
期間にはパルスを有さない。
【0025】FET100のゲート端子はコンデンサ1
30によって送信制御回路56から直流的にカットさ
れ、さらに抵抗132を介し接地電位に対して−5Vバ
イアスされる。これにより、FET100のゲート-ソ
ース間には図3(d)に示されるように、信号120の
Lレベル期間において−5V、Hレベル期間において0
Vという値をとるパルス信号134が印加される。FE
T100はpチャネルのエンハンスメント型で構成さ
れ、信号134によりLレベル期間(パルス125のオ
フ期間)にオンし、Hレベル期間(パルス125のオン
期間)にオフする。
【0026】一方、コンデンサ140を介して送信制御
回路56に接続されたFET104のゲート端子は、抵
抗142を介してソース端子と共に駆動電源108に接
続されている。これにより、FET104のゲート-ソ
ース間には、図3(b)に示される送信制御回路56の
出力パルスがバイアスされることなく印加される。つま
り、FET104のゲート-ソース間には、送信制御回
路56からの駆動パルス信号122(図3(b))に応
じて、その信号のLレベル期間において0V、Hレベル
期間において5Vという値をとるパルス信号146(図
3(e))が印加される。そしてFET104はnチャ
ネルのエンハンスメント型で構成され、Lレベル期間
(パルス126のオフ期間)にオフし、Hレベル期間
(パルス126のオン期間)にオンする。
【0027】また、コンデンサ150を介して送信制御
回路56に接続されたFET106のゲート端子は、抵
抗152を介してソース端子と共に駆動電源110に接
続されている。これにより、FET106のゲート-ソ
ース間には、図3(c)に示される送信制御回路56の
出力パルスがバイアスされることなく印加される。つま
り、FET106のゲート-ソース間には、送信制御回
路56からの駆動パルス信号124(図3(c))に応
じて、その信号のLレベル期間において0V、Hレベル
期間において5Vという値をとるパルス信号156(図
3(f))が印加される。そしてFET106はnチャ
ネルのエンハンスメント型で構成され、Lレベル期間
(パルス127のオフ期間)にオフし、Hレベル期間
(パルス127のオン期間)にオンする。
【0028】駆動パルス信号120の流れに基づいて説
明すれば、上述した動作により、パルス125-1の立ち
上がっている期間においては、パルス126-1がFET
104をオンして、出力端子102は駆動電源108の
電圧である−30Vに設定され、次のパルス125-2が
立ち上がっている期間においては、パルス127がFE
T106をオンして、出力端子102は駆動電源110
の電圧である−100Vに設定され、最後のパルス12
5-3が立ち上がっている期間においては、パルス126
-2がFET104をオンして、出力端子102は再び駆
動電源108の電圧である−30Vに設定される。ま
た、これらパルス125-1〜125-3以外の期間におい
てはFET100がオンされ、出力端子102は基準電
源である接地の電圧である0Vに設定される。この出力
端子102に得られる出力信号波形が図3(g)に示さ
れている。出力端子102に接続された振動子は、この
ように先頭と後尾でパルス高が低くなるように構成され
たパルスのバーストを印加され励振される。
【0029】振動子を、図3(g)に示されるような、
バーストの先頭から段階的にパルス高が大きくなり、ま
た終端に向けて段階的にパルス高が低くなるパルス列で
駆動すると、振動子が発生する超音波に含まれる周波数
成分のうち、高調波成分が抑制される。つまり、振動子
の基本周波数をfとすると、矩形波による励振により周
波数2f、3f、…といった高調波成分も同時に発生す
る。それら高調波成分は高次になるにつれ強度が弱くな
る全体的な傾向があるが、本送信回路によれば、高調波
は高次になるにつれ、同一パルス高のパルスで構成され
たバーストで励振する場合よりも、速やかに逓減してい
く。これは、フーリエ変換において、矩形波より滑らか
な波形の方が高周波成分が少ないという事実とのアナロ
ジーによっても理解されるであろう。
【0030】なお、上述の例では、駆動電源は2つのみ
としたが、より多くの駆動電源を用いると共に、それら
と出力端子102との断続を行う駆動電源接続スイッチ
部を設け、より多段階にパルス高を変える構成も可能で
ある。例えば、それぞれV1、V2、V3(V1<V2<V
3)という電圧を供給する3つの駆動電源を用い、バー
ストの先頭のα1個のパルスを電圧V1のパルスとし、続
くα2個のパルスを電圧V2のパルスとし、次に中央部と
なるα3個のパルスを電圧V3のパルスとして、バースト
の先頭から段階的にパルス高を高めていく。そして、バ
ーストの後尾に向けては、電圧V2のα4個のパルスを発
生した後、電圧V1のα5個のパルスを発生させるという
ように段階的にパルス高を低減していきバーストを終了
させる。ここで、αi(i=1,2,…)は1であって
もよいし2以上であってもよい。またα1=α5、α2=
α4としてバーストを前後対称に構成してもよいし、非
対称に構成してもよい。
【0031】また、駆動電源は、上述の例では負電圧と
したが、もちろん正電圧であっても構わず、また基準電
源も接地電圧でなくても構わない。
【0032】
【発明の効果】本発明の超音波診断装置用送信回路によ
れば、異なるパルス高のパルスを含んだパルス列が生成
され、それにより駆動される超音波振動子の送信周波数
成分を調整することができる。特に、パルス列の前部、
後部のパルス高を抑制することにより、振動子から被検
体への送信超音波の高調波成分を抑圧することができ
る。その結果、被検体内での非線形振動により生じる高
調波成分と、送信時にすでに含まれていた高調波成分と
の比が向上し、非線形振動による高調波成分をより精度
よく観測することができる。よって、非線形振動を利用
して被検体の測定、診断を行う超音波診断装置のS/N
比による画質の向上等の性能改善が図られるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る送信回路を用いた超音波診断装
置の概略のブロック構成図である。
【図2】 本発明に係る送信回路の概略の構成を示す回
路図である。
【図3】 送信回路の各部での信号波形を示すタイムチ
ャートである。
【図4】 従来の第2の方式による送信回路の原理を説
明する回路図である。
【図5】 従来の送信回路の各部での信号波形を示すタ
イムチャートである。
【符号の説明】
50 プローブ、52 送信回路、54 送信駆動回
路、56 送信制御回路、62 受信遅延回路、64
受信遅延制御回路、66 受信処理回路、100,10
4,106 FET、102 出力端子、108,11
0 駆動電源、120,122,124 駆動パルス信
号。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子に駆動パルスを供給する送
    信回路であって、 基準電源と、 互いに異なる電圧を有する複数の駆動電源と、 前記基準電源を前記超音波振動子への出力端子に接続す
    る基準電源接続スイッチ部と、 前記各駆動電源に対応して設けられ、それぞれ前記駆動
    電源を前記出力端子に接続する複数の駆動電源接続スイ
    ッチ部と、 前記基準電源接続スイッチ部及び前記複数の駆動電源接
    続スイッチ部の開閉を制御して、前記出力端子から出力
    される駆動パルス列を生成するスイッチ制御部と、 を有することを特徴とする超音波診断装置用送信回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の超音波診断装置用送信回
    路において、 前記スイッチ制御部は、前記駆動電源接続スイッチによ
    り前記出力端子に接続する前記駆動電源を、前記駆動パ
    ルス列のパルス高が中央部のパルスより両端部のパルス
    で小さくなるように選択すること、 を特徴とする超音波診断装置用送信回路。
JP15125398A 1998-06-01 1998-06-01 超音波診断装置用送信回路 Pending JPH11342127A (ja)

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JP15125398A JPH11342127A (ja) 1998-06-01 1998-06-01 超音波診断装置用送信回路

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