JPH11340874A - スペクトル拡散通信装置およびその方法 - Google Patents

スペクトル拡散通信装置およびその方法

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JPH11340874A
JPH11340874A JP10143369A JP14336998A JPH11340874A JP H11340874 A JPH11340874 A JP H11340874A JP 10143369 A JP10143369 A JP 10143369A JP 14336998 A JP14336998 A JP 14336998A JP H11340874 A JPH11340874 A JP H11340874A
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JP10143369A
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Takuya Sakaishi
卓哉 坂石
Kazuaki Ishioka
和明 石岡
Hideshi Murai
英志 村井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期同期における符号の検出をマッチドフィ
ルタを用いて高速化できるようにすること。 【解決手段】 マッチドフィルタ10において、受信ベ
ースバンド信号のデータをシフトさせ、シフトされたデ
ータと参照符号とに基づいて相関値を求め、制御装置3
3において、第1段階では、マッチドフィルタ10で参
照符号が同期確立用ショートコードの際に求められた相
関値が最大となるタイミングをとり、第2段階では、マ
ッチドフィルタ10で群識別用ショートコードを切り換
えながら相関値が最大となる群識別用ショートコードを
求め、第3段階では、相関値が最大となる群識別用ショ
ートコードにより特定される群に属するロングコードの
みを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CDMA方式の適
用により複数のスペクトル拡散符号を用いて通信を行う
スペクトル拡散通信装置およびその方法に関し、詳細に
は、マッチドフィルタを用いて受信側の初期同期を行う
スペクトル拡散通信装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトル拡散通信装置を適用したCD
MAシステムでは、送信側で回線毎に異なる拡散符号を
用いて拡散変調が行われ、その拡散変調された信号が送
信される。一方、受信側では、受信したい回線の拡散符
号のレプリカである参照用拡散符号が生成され、その参
照用拡散符号を用いて逆拡散が行われる。上記参照用拡
散符号では、送信側で用いた拡散符号と同一のタイミン
グで同一の符号を用いて逆拡散を行う必要がある。この
ため、受信側では、受信するためには拡散符号のタイミ
ングの同期と符号の検出を初期同期において確立しなけ
ればならない。
【0003】この初期同期方法として、“DS−CDM
A基地局間非同期セルラ方式におけるロングコードマス
クを用いる高速セルサーチ法”、無線通信システム96
−122、電子情報通信学会技術研究報告で示された方
法(以下「3段階初期同期法」と称する)がある。この
3段階初期同期方法について以下に詳述する。
【0004】図10は3段階初期同期法の符号構成を示
す図である。「DS−CDMA基地局間非同期セルラ方
式」では各基地局のチャネルの管理を容易にするため拡
散符号の符号周期がシンボル長と等しいショートコード
と符号周期が複数シンボル長となるロングコードを掛け
合わせる2重拡散コード配置がとられ、下り回線では基
地局毎に異なるロングコードを用いる。しかしながら、
ロングコードは周期が長く、さらに、種類が多いため移
動局で初期同期を行う場合に、ロングコードのタイミン
グと種類を検出するために膨大な時間が必要となる。こ
の問題を解決するため「3段階初期同期法」では図10
に示すようにロングコード周期に同期して各基地局共通
の同期確立用ショートコードおよび群識別用ショートコ
ード(GISC)のみのシンボルを送信する。
【0005】図11は従来のスペクトル拡散通信装置に
適用される3段階初期同期装置を示すブロック図であ
る。この3段階初期同期装置は、図11に示したよう
に、参照符号生成器40、セレクタ41、マッチドフィ
ルタ42、2乗演算器43、巡回加算器44、最大ピー
ク検出器45、制御装置46、スライディング相関器4
7、2乗演算回路48、および、比較回路49より構成
されている。参照符号生成器40は参照符号を生成し、
セレクタ41は受信ベースバンド信号について検出対象
に応じた切り換えを行う。マッチドフィルタ42は受信
ベースバンド信号と参照符号との相関値を算出し、2乗
演算器43はマッチドフィルタ40により算出した相関
値を2乗する。
【0006】巡回加算器44は2乗した相関値を平均化
し、最大ピーク検出器45は巡回加算した相関値より相
関値が最大となるピークを検出し、制御装置46は参照
符号の切り換えやマッチドフィルタ40のシフト停止等
の制御を行う。スライディング相関器47はシリアルに
相関演算を行い、2乗演算回路48はスライディング相
関器47により算出した相関値を2乗し、比較回路49
はスレッショルド判定を行う。なお、移動局は図11に
示すブロック図のようにマッチドフィルタ42とスライ
ディング相関器47とを備えている。
【0007】つぎに、動作について説明する。図12に
示す「3段階初期同期法」の処理手順に従い、初期同期
が開始されると(ステップS70)、ステップS71に
おいて、マッチドフィルタ42の参照符号レジスタを各
基地局共通にロングコード周期と同期して挿入される同
期確立用ショートコードのレプリカとしてロングコード
のタイミングが検出される。キャリア周波数偏差の影響
をなくすためマッチドフィルタ42から出力される相関
値が2乗検波器43により2乗検波され、雑音とフェー
ジングの影響とを低減するために巡回加算器44を用い
て平均化が行われ、このようにして得られた相関電力の
平均の最大ピークがロングコードのタイミングとしてピ
ーク検出器45により検出される。
【0008】つぎに、処理はステップS72の動作に移
り、セレクタ41が切り換えられ、まず群識別用ショー
トコードの検出が行われる。スライディング相関器47
に格納される群識別用ショートコードのレプリカは順次
切り換えられ、その出力は比較回路49によりスレッシ
ョルド判定される。このようにして、群識別用ショート
コードの検出が行われる。さらに処理はステップS73
の動作に移り、セレクタ41が切り換えられ、今度はロ
ングコードの検出が行われる。スライディング相関器4
7に格納するロングコードのレプリカが順次切り換えら
れ、その出力は比較回路49によりスレッショルド判定
される。このようにして、ロングコードの検出が行われ
る。
【0009】つづくステップS74において、最後に検
出されたロングコードを用いて再度同期確認が行われ
る。ここで再同期処理に失敗すると処理は再びステップ
S71まで戻り、上述した同期処理が繰り返される。ま
た、再同期確認がOKであれば、初期同期処理は終了す
る(ステップS75)。
【0010】さて、前述のスライディング相関器47で
はシリアルに相関演算が行われる。1シンボル長の相関
値を得るのに1シンボル時間が必要となる。また、マッ
チドフィルタ42では、パラレルに相関演算が行われ
る。1シンボル長の相関値を1チップ時間あるいはそれ
以下の時間間隔で出力するため、高速にロングコードの
タイミングを検出することができる。
【0011】図13には、“広帯域DS−CDMA用低
消費電力マッチドフィルタLSI”、無線通信システム
95−120、電子情報通信学会技術研究報告で示され
た従来のマッチドフィルタが示されている。このマッチ
ドフィルタを図11におけるマッチドフィルタ42とす
る。このマッチドフィルタ42は、図13に示したよう
に、遅延回路51、シリアル/パラレル変換器52、参
照符号レジスタ53、乗算器54、および、加算回路5
5より構成される。
【0012】図13に示したマッチドフィルタ42にお
いて、受信信号と参照符号の相関をとるために参照符号
生成器40よりシリアルに入力された参照符号は、シリ
アル/パラレル変換器52でシリアル/パラレル変換さ
れ、参照符号レジスタ53にパラレルにロードされる。
また、このマッチドフィルタ42の動作は、図14のよ
うに図示せぬデータシフトレジスタを常に動作させる。
【0013】図14は、従来方式のマッチドフィルタを
用いた相関値算出を行う際のデータシフトレジスタと参
照符号レジスタ内のデータの動きを示すもので、このマ
ッチドフィルタ42は、上記のとおり、図13の遅延回
路51、シリアル/パラレル変換器52、参照符号レジ
スタ53、乗算器54、加算回路55から構成されてい
る。また、図14のデータシフトレジスタは図13にお
ける遅延回路51に相当し、これは、図15に示される
ように受信されたベースバンド信号を各チップ毎に逐次
的に貯える直接接続された遅延器の集合により構成され
ている。
【0014】つぎに、動作について説明する。従来のマ
ッチドフィルタの場合には、ベースバンド信号が1チッ
プ受信される毎に絶えずデータシフトレジスタ内を受信
データが一つシフトするために、1チップ時間内に参照
データレジスタ内の参照用符号を複数回切り替えること
ができなければ、同じ受信ベースバンド信号に対して複
数の参照用符号との相関値算出を行うことができないの
で、この場合には、次スロットに同じ群識別用ショート
コードか、もしくは次フレームに同じロングコードが受
信されるのに合わせて次の参照用符号との相関値算出を
行うことになる。
【0015】しかし、この場合にあっては前スロットも
しくは前フレームでの受信データとはフェージング等の
影響により変動が生じるうえ、さらに、クロック偏差に
よっては相関値検出のタイミングがずれることもあり得
るために安定した相関値算出を行うことができない。
【0016】つぎに、ここで、参照符号生成器40の一
例としてゴールド符号発生器を挙げる。図16にはたと
えば横山光雄著、“スペクトル拡散通信システム”、科
学技術出版、p429で示された従来のゴールド符号発
生器が示されている。このゴールド符号発生器は、図1
6に示したように、第1M系列発生器61、第2M系列
発生器62、および、EX−OR(排他的論理和回路)
63より構成される。このゴールド符号発生器では、2
つのM系列発生器61,62より各々シリアルにM系列
が生成され、EX−OR63により合成される。
【0017】図17は従来における参照符号生成器40
の動作を示す図である。図17に示すようにM系列発生
器61の出力であるA0bとM系列発生器62の出力で
あるB0bの排他的論理和よりゴールド符号C0bが生
成され、図17のA0bとB0bの位相関係を出力A1
bと出力B1bのように1つシフトすることによりゴー
ルド符号C0bとは別のゴールド符号C1bが生成され
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来のスペクトル拡散
通信装置は、スライディング相関器47を用いて符号の
検索を行うようにしているので、符号を検出する時間が
長く、タイミング検出後フェージングによるレベル変動
のため参照符号が一致しても検出できないことがあり、
初期同期に時間がかかるという問題があった。また、高
速化のためにマッチドフィルタ42を用いたとしても、
マッチドフィルタ42への参照符号の入力がシリアル入
力であるため、参照符号の高速切り換えが困難であると
ともに、符号検索にマッチドフィルタ42を用いても、
符号検索の高速化を図ることが困難であった。それゆ
え、符号検索に時間がかかると送受信クロック偏差のた
めにタイミングがずれてしまいさらに時間がかかるとい
う問題があった。
【0019】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、符号の検出をマッチドフィル
タを用いて行う構成において、高速に初期同期を確立す
ることが可能な搬送波周波数同期回路を得ることを目的
とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決し、
目的を達成するため、この発明に係るスペクトル拡散通
信装置は、受信ベースバンド信号に基づく相関値が最大
となるピークの符号を検出するスペクトル拡散通信装置
において、前記受信ベースバンド信号のデータおよび同
期確立用ショートコード、群識別用ショートコードもし
くはロングコードのいずれかの参照符号が供給され、前
記受信ベースバンド信号のデータをシフトさせ、前記シ
フトされたデータと前記参照符号とに基づいて相関値を
求めるマッチドフィルタと、第1段階では、前記マッチ
ドフィルタで前記参照符号が同期確立用ショートコード
の際に求められた相関値が最大となるタイミングをと
り、第2段階では、前記マッチドフィルタで群識別用シ
ョートコードを切り換えながら相関値が最大となる群識
別用ショートコードを求め、第3段階では、相関値が最
大となる前記群識別用ショートコードにより特定される
群に属するロングコードのみを求める制御手段と、を備
えたことを特徴とする。
【0021】この発明によれば、第1段階では、マッチ
ドフィルタで参照符号が同期確立用ショートコードの際
に求められた相関値が最大となるタイミングをとり、第
2段階では、マッチドフィルタで群識別用ショートコー
ドを切り換えながら相関値が最大となる群識別用ショー
トコードを求め、第3段階では、相関値が最大となる前
記群識別用ショートコードにより特定される群に属する
ロングコードのみを求めるようにしたので、フェージン
グによるレベル変化の影響を受けず、タイミングが検出
されるのに十分な大きさの相関値を得ることができ、ま
た、同一の受信ベースバンド信号で参照符号を切り換え
ることで、フェージングによるレベル変動がない相関値
を得ることができ、これにより、チャネル変動に影響さ
れない安定した符号検索が行えるようになることから、
初期同期時間を短縮することが可能である。
【0022】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信装置
は、前記マッチドフィルタは、受信ベースバンド信号の
データをシフトさせるデータシフトレジスタと、同期確
立用ショートコード、群識別用ショートコードもしくは
ロングコードのいずれか1つの参照符号を格納する参照
符号レジスタと、前記データシフトレジスタでシフトさ
れたデータと前記参照符号レジスタに格納された参照符
号とに基づいて相関値を求める演算器とを有したことを
特徴とする。
【0023】この発明によれば、マッチドフィルタが、
データシフトレジスタにより受信ベースバンド信号のデ
ータをシフトさせ、参照符号レジスタに同期確立用ショ
ートコード、群識別用ショートコードもしくはロングコ
ードのいずれか1つの参照符号を格納し、演算器により
データシフトレジスタでシフトされたデータと参照符号
レジスタに格納された参照符号とに基づいて相関値を求
めるようにしたので、データシフトレジスタの停止で参
照符号を切り換えることができ、これにより、従来のス
ライディング相関器を用いて追従的に行う方式に比べる
と、フェージング変動等により受信信号が変動しても、
不検出や誤検出を防ぐことが可能である。
【0024】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信装置
は、前記参照符号レジスタに格納する参照符号を並列に
複数出力する参照符号生成手段をさらに有し、前記制御
手段は前記参照符号レジスタに並列に格納する参照符号
を同時に切り換えながら群識別用ショートコードおよび
ロングコードを検索することを特徴とする。
【0025】この発明によれば、参照符号レジスタに格
納する参照符号を並列に複数出力するようにして、参照
符号レジスタに並列に格納する参照符号を同時に切り換
えながら群識別用ショートコードおよびロングコードを
検索するので、参照符号レジスタを高速に切り換えるこ
とができ、これにより、従来のようにスライディング相
関器を用いて符号を検出する方式に比べて高速で初期同
期を確立することが可能である。
【0026】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信装置
は、前記参照符号生成手段は、M系列を並列に生成する
2つのM系列生成手段と、前記2つのM系列生成手段に
より並列に生成された前記M系列を並列に排他的論理和
をとって並列にゴールド系列を生成する複数の排他的論
理和手段とを有したことを特徴とする。
【0027】この発明によれば、M系列を並列に生成
し、その並列に生成されたM系列を並列に排他的論理和
をとって並列にゴールド系列を生成するようにしたの
で、簡易な構成で高速にゴールド符号を切り換えること
が可能である。
【0028】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信装置
は、前記参照符号生成手段は前記参照符号レジスタに格
納する参照符号を任意順序に生成し、前記制御手段は前
記参照符号レジスタに格納する参照符号を任意順序に切
り換えながら群識別用ショートコードおよびロングコー
ドを検索することを特徴とする。
【0029】この発明によれば、参照符号レジスタに格
納する参照符号を任意順序に生成するようにして、参照
符号レジスタに格納する参照符号を任意順序に切り換え
ながら群識別用ショートコードおよびロングコードを検
索するので、任意順序での符号検索を行うことができ、
これにより、検索するロングコードを限定できることか
ら、高速に初期同期を確立することが可能である。
【0030】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信装置
は、前記制御手段が参照符号を格納する際の任意順序を
取り決めるためのテーブルをさらに有したことを特徴と
する。
【0031】この発明によれば、テーブルを用いて参照
符号を格納する際の任意順序を取り決めるようにしたの
で、一義的に参照符号の格納順序が得られ、高速に初期
同期を確立することが可能である。
【0032】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信方法
は、受信ベースバンド信号に基づく相関値が最大となる
ピークの符号を検出するスペクトル拡散通信方法におい
て、前記受信ベースバンド信号のデータおよび同期確立
用ショートコード、群識別用ショートコードもしくはロ
ングコードのいずれかの参照符号が供給され、前記受信
ベースバンド信号のデータをシフトさせ、前記シフトさ
れたデータと前記参照符号とに基づいて相関値を求める
マッチドフィルタが使用され、前記マッチドフィルタで
シフトされる前記受信ベースバンド信号のデータと前記
参照符号の1つである同期確立用ショートコードとの相
関値が最大となるタイミングで前記受信ベースバンド信
号のデータのシフト動作を停止する第1工程と、前記第
1工程で前記シフト動作を停止した後、前記マッチドフ
ィルタへ供給される参照符号の1つである群識別用ショ
ートコードを切り換えながら前記群識別用ショートコー
ドと受信ベースバンド信号のデータとの相関値が最大と
なる群識別用ショートコードを検索する第2工程と、前
記第2工程で検索された前記群識別用ショートコードに
より特定される群に属するロングコードのみを切り換え
ながら検索する第3工程と、を含んだことを特徴とす
る。
【0033】この発明によれば、マッチドフィルタでシ
フトされる受信ベースバンド信号のデータと参照符号の
1つである同期確立用ショートコードとの相関値が最大
となるタイミングで受信ベースバンド信号のデータのシ
フト動作を停止させ、その後、マッチドフィルタへ供給
される参照符号の1つである群識別用ショートコードを
切り換えながら群識別用ショートコードと受信ベースバ
ンド信号のデータとの相関値が最大となる群識別用ショ
ートコードを検索し、さらにその検索された群識別用シ
ョートコードにより特定される群に属するロングコード
のみを切り換えながら検索する工程にしたので、フェー
ジングによるレベル変化の影響を受けず、タイミングが
検出されるのに十分な大きさの相関値を得ることがで
き、また、同一の受信ベースバンド信号で参照符号を切
り換えることで、フェージングによるレベル変動がない
相関値を得ることができ、これにより、チャネル変動に
影響されない安定した符号検索が行えるようになること
から、初期同期時間を短縮することが可能である。
【0034】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信方法
は、前記参照符号を並列に生成する第4工程をさらに含
み、前記第2工程,第3工程はそれぞれ前記参照符号を
並列に切り換えながら群識別用ショートコード,ロング
コードを検索することを特徴とする。
【0035】この発明によれば、参照符号を並列に生成
するようにして、参照符号を並列に切り換えながら群識
別用ショートコード,ロングコードを検索する工程にし
たので、参照符号レジスタを高速に切り換えることがで
き、これにより、従来のようにスライディング相関器を
用いて符号を検出する方式に比べて高速で初期同期を確
立することが可能である。
【0036】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信方法
は、前記第4工程は、ゴールド系列を生成するための2
つのM系列を並列に生成する第5工程と、前記第5工程
で生成された2つのM系列を並列に排他的論理和をとっ
て並列にゴールド系列を生成する第6工程とを含んだこ
とを特徴とする。
【0037】この発明によれば、ゴールド系列を生成す
るための2つのM系列を並列に生成し、その生成された
2つのM系列を並列に排他的論理和をとって並列にゴー
ルド系列を生成する工程にしたので、簡易な方法で高速
にゴールド符号を切り換えることが可能である。
【0038】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信方法
は、前記第5工程は、前記2つのM系列のうちで一方の
みの位相を切り換えることを特徴とする。
【0039】この発明によれば、2つのM系列を並列に
生成する際に、2つのM系列のうちで一方のみの位相を
切り換える工程にしたので、簡易な方法で高速にゴール
ド符号を切り換えることが可能である。
【0040】つぎの発明に係るスペクトル拡散通信方法
は、前記第4工程は前記参照符号を任意順序に生成し、
前記第2工程,第3工程はそれぞれ前記第4工程で生成
される参照符号を任意順序に切り換えながら群識別用シ
ョートコード,ロングコードを検索することを特徴とす
る。
【0041】この発明によれば、参照符号を任意順序に
生成するようにして、その生成される参照符号を任意順
序に切り換えながら群識別用ショートコード,ロングコ
ードを検索する工程にしたので、任意順序での符号検索
を行うことができ、これにより、検索するロングコード
を限定できることから、高速に初期同期を確立すること
が可能である。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、この
発明に係るスペクトル拡散通信装置およびその方法の好
適な実施の形態を詳細に説明する。
【0043】実施の形態1.まず、スペクトル拡散通信
装置に適用される3段階初期同期装置の構成について説
明する。図1は本発明の実施の形態1による3段階初期
同期装置の一構成例を示すブロック図である。本実施の
形態1の3段階初期同期装置は、たとえば図1に示した
ように、A/D変換器1、マッチドフィルタ10、参照
符号生成器20、2乗演算器30、巡回加算器31、最
大ピーク検出器32、および、制御装置33により構成
される。
【0044】以上の構成において、A/D変換器1は受
信ベースバンド信号をデジタル化し、マッチドフィルタ
10はA/D変換器1でデジタル化した受信ベースバン
ド信号と参照符号との相関値を算出する。参照符号生成
器20は参照符号を並列に生成し、2乗演算器30はマ
ッチドフィルタ10により算出した相関値を2乗する。
巡回加算器31は2乗した相関値を平均化し、最大ピー
ク検出器32は巡回加算した相関値より相関値が最大と
なるピークを検出する。制御装置33は、参照符号の切
り換えやマッチドフィルタ10のデータシフトレジスタ
のシフト停止等の制御を行う。
【0045】つぎに、マッチドフィルタ10について詳
述する。図2はマッチドフィルタ10の内部構成および
その周辺回路を示すブロック図である。マッチドフィル
タ10は、たとえば図2に示したように、デジタル化し
た受信ベースバンド信号を格納するデータシフトレジス
タ11、参照符号生成器20より並列に参照符号をロー
ドし参照符号を記憶する参照符号レジスタ14、参照符
号とデジタル化した受信ベースバンド信号との乗算を行
う乗算器15、および、乗算器15の出力を加算する加
算器16により構成される。
【0046】つぎに、動作について説明する。図3はデ
ータシフトレジスタ11と参照符号生成器14の動作を
説明する図である。タイミングを検出するまでは通常の
マッチドフィルタの動作と同様である。すなわち、参照
符号レジスタ14をタイミング検出のための符号(同期
確立用ショートコード)に固定し、データシフトレジス
タ11にデジタル化した受信ベースバンド信号を入力し
てシフトを行い、乗算器15および加算器16により相
関値を計算する方法がとられる。以上のようにして計算
された相関値を用いてタイミングを検出するまでのプロ
セスは従来例と同一であり、ここでは説明を省略する。
【0047】つづいて、参照符号生成器14により群識
別用ショートコードのレプリカが生成され、参照符号レ
ジスタ14に格納する群識別用ショートコードが順次切
り換えられ、乗算器15および加算器16により相関値
が計算される。つぎに再びデータシフトレジスタ長分だ
けの受信データがデータシフトレジスタ11に格納さ
れ、その後にデータシフトレジスタ11のシフト動作が
停止される。
【0048】以上により相関ピーク値の得られた群識別
用ショートコードにより特定される群に属するロングコ
ードが参照符号レジスタ14に順次格納され、切り換え
られながら、乗算器15および加算器16により相関値
が計算される。このような構成により、参照符号が一致
したときに大きな相関値が得られ、符号検索が終了す
る。
【0049】以上説明したように、本実施の形態1によ
れば、タイミングを検出した直後のデータをデータシフ
トレジスタ11に保持する構成にしたので、フェージン
グによるレベル変化の影響を受けず、タイミングが検出
されるのに十分な大きさの相関値を得ることができる。
また、同一の受信ベースバンド信号で参照符号を切り換
えるようにしたので、フェージングによるレベル変動が
ない相関値を得ることができる。したがって、チャネル
変動に影響されない安定した符号検索が行えるようにな
るため、初期同期時間を短縮できる効果がある。
【0050】また、マッチドフィルタ10では、データ
シフトレジスタ11により受信ベースバンド信号のデー
タをシフトさせ、参照符号レジスタ14に同期確立用シ
ョートコード、群識別用ショートコードもしくはロング
コードのいずれか1つの参照符号を格納し、演算器とな
る乗算器15および加算器16によりデータシフトレジ
スタ11でシフトされたデータと参照符号レジスタ14
に格納された参照符号とに基づいて相関値を求める。こ
れにより、データシフトレジスタ11の停止で参照符号
を切り換えることができるので、従来のスライディング
相関器を用いて追従的に行う方式に比べると、フェージ
ング変動等により受信信号が変動しても、不検出や誤検
出を防ぐことが可能である。
【0051】実施の形態2.さて、前述した実施の形態
1では、参照符号の切り換えを高速化する手法について
言及していないが、以下に説明する実施の形態2のよう
に、高速化してもよい。
【0052】まず、本実施の形態2において、全体構成
を前述した実施の形態1と同様とするため、以下に相違
する構成および動作についてのみ説明する。まず、構成
について説明する。図4は本発明の実施の形態2による
3段階初期同期装置の要部の一構成例を示すブロック図
である。図4において、21は本実施の形態2による参
照符号生成器21を示している。本実施の形態2では、
前述した図1の構成に組み込まれている参照符号生成器
20に替わって参照符号生成器21が組み込まれる。
【0053】この参照符号生成器21は、たとえば図4
に示したように、同一構成であるとともにM系列を並列
に生成する第1M系列発生器22A,第2M系列発生器
22B、および、第1および第2M系列発生器22A,
22Bより生成された符号を並列に合成してゴールド符
号を得るEX−OR23より構成される。
【0054】さらに、本実施の形態2のM系列発生器に
ついて詳述する。ここでは、M系列発生器の代表として
第1M系列発生器22Aを例に挙げる。図5は第1M系
列発生器22Aの一構成例を示す回路図である。第1M
系列発生器22Aは、図5に示したように、シフトレジ
スタと排他的論理和より構成されるM系列生成器24、
および、M系列生成器24より生成した符号をシフトす
るシフトレジスタ25より構成される。すなわち、第1
および第2M系列発生器22A,22Bには、M系列が
シフトレジスタ段数分格納されているため、不足分の系
列としてシフトレジスタ25に格納しておけば参照系列
長分のM系列を並列に準備することができる。
【0055】図4および図5において、本実施の形態2
の特徴とするところは、複数のM系列発生器により生成
した符号を複数の排他的論理和により合成して参照符号
を並列に生成できることであり、図5において、図4に
示すようにM系列生成器24のシフトレジスタとシフト
レジスタ25をそれぞれ1つシフトする毎に異なるゴー
ルド符号を高速で並列に生成することができる。
【0056】つぎに、動作について説明する。図6は本
発明の実施の形態2による初期同期の動作を説明するフ
ローチャートである。なお、図6に示した全体の動作は
制御装置33により制御されるが、個々の動作は各部で
行われる。まずステップS10より初期同期がはじま
り、ステップS20において送信側より挿入された同期
確立用ショートコードのレプリカをマッチドフィルタの
参照符号とすることによりタイミングが検出される。こ
れは図3のタイミング検出フェーズに相当する。ステッ
プS30において同期確立用ショートコードを検出した
タイミングでマッチドフィルタ10のデータシフトレジ
スタ11が停止され、群識別用ショートコードを順次切
り換えることにより群識別用ショートコードが検出され
る。これは図3の群識別ショートコード検出フェーズに
相当する。
【0057】つづくステップS40において、ステップ
S30で検出されたタイミングと全ての群識別用ショー
トコードで同期確認が行われる。その結果、同期できな
ければ、ステップS20により上述の処理が繰り返さ
れ、一方、同期できれば続いてステップS50において
ステップS30により検出された群識別用ショートコー
ドにより特定される群に属するロングコードを順次参照
符号として切り換えながら検索が行われる。これは図3
のロングコード検出フェーズに相当する。つづくステッ
プS60において、検出したタイミングと全てのロング
コードで同期確認が行われる。その結果、同期できれば
処理は終了し(ステップS11)、一方,同期できなけ
ればステップS20より上述の処理が繰り返される。
【0058】つぎに、図6の群識別用ショートコード検
出ステップについて詳述する。図7は図6に示すステッ
プS30のマッチドフィルタによる群識別用ショートコ
ード検出の詳細な処理手順を示すフローチャートであ
る。図7において、ステップS31で符号の検出を行う
タイミングの受信ベースバンド信号のデータがマッチド
フィルタ10のデータシフトレジスタ11に記憶され
る。ステップS32でシフトを停止することによりデー
タシフトレジスタ11のデータが保持される。これは図
3のタイミング検出フェイズに相当する。
【0059】ステップS33からステップS36におい
て、群識別用ショートコードが符号番号0からn−1
(nは自然数)まで順次切り換えられ、相関値が、マッ
チドフィルタ10により算出され、巡回加算される。こ
れは図3のタイミング検出に相当する。ステップS37
で巡回加算が終了するまで複数回ステップS31からス
テップS36までの手順が繰り返し実行され、巡回加算
が終了した後に最大ピークが検出され、それにより符号
が検出される。以上のようにマッチドフィルタ10の参
照符号を切り換えて群識別用ショートコードの検出が行
われる。
【0060】図13および図14では、2つの第1およ
び第2M系列発生器2A,22Bから出力される符号を
1チップ毎にEXORしていたが、M系列を参照符号レ
ジスタ長分格納するデータシフトレジスタ11にそれぞ
れ格納してあれば、パラレルにEXORをとることによ
り、パラレルにゴールド符号を生成することができる。
【0061】図8は本発明の実施の形態2による参照符
号生成器20の動作を示す図である。図8において、第
1M系列発生器22Aの出力をAとし、第2M系列発生
器22Bの出力をBとする。Bをシフトさせて得られた
データをB1とすることにより参照符号をCからC1に
並列に切り換えることができる。
【0062】以上説明したように、本実施の形態2によ
れば、参照符号生成器21により並列に複数の参照符号
を生成し、マッチドフィルタ10の参照符号レジスタ1
4に並列にロードするようにしたので、高速に参照符号
の切り換えができ、この技術を前述した実施の形態1に
適用することによりさらに高速に初期同期を確立するこ
とが可能である。本実施の形態2においても、従来のよ
うにスライディング相関器を用いて符号を検出する方式
に比べて高速で初期同期を確立することが可能である。
【0063】また、参照符号生成器21においては、M
系列を並列に生成し、その並列に生成されたM系列を並
列に排他的論理和をとって並列にゴールド系列を生成す
るようにしたので、簡易な構成で高速にゴールド符号を
切り換えることが可能である。
【0064】実施の形態3.さて、前述した実施の形態
2においては、2つの第1および第2M系列発生器22
A,22Bのうちの一方のみをシフトする(位相を切り
換える)ことで、参照符号の切り換えを実現する手法が
示されている。この実施の形態2では、シフト量を固定
とすると符号の検索順序が限定されてしまうため、群識
別用ショートコードにより特定された群に属するロング
コードのみの検索についての考慮がないが、本発明は、
以下に説明する実施の形態3のように、任意の順序での
符号検索を行うことで、ロングコードの検索に余分な時
間を費やさないようにしてもよい。
【0065】図9は本発明の実施の形態3による3段階
初期同期装置の一構成例を示すブロック図である。本実
施の形態3では、図9に示したように、図1の構成に新
たに符号検索順序参照テーブル34が設けられる。この
符号検索順序参照テーブル34は制御装置33に接続さ
れる。本実施の形態3では、参照符号の検索順が希望通
りになるように予めM系列発生器のシフト量を記述した
符号検索順序参照テーブル34を用意し、この符号検索
順序参照テーブル34を参照しながらM系列発生器のシ
フト量を変動させ、参照符号を切り換える制御装置33
を用いる。これにより、任意の順序での符号検索が実現
でき、ロングコードの検索に余分な時間を費やさずに済
むという効果が得られる。特に、任意順序での符号検索
を行うことで、検索するロングコードを限定できること
から、高速に初期同期を確立することが可能である。
【0066】また、符号検索順序参照テーブル34を用
いて参照符号を格納する際の任意順序を取り決めるよう
にしたので、一義的に参照符号の格納順序が得られ、高
速に初期同期を確立することが可能である。
【0067】なお、本実施の形態3により並列生成され
る参照符号を用いてのスペクトル拡散通信受信処理は、
実施の形態2と同様に行うものとする。
【0068】さて、前述の実施の形態1〜3において、
マッチドフィルタ10をAD変換器1によりデジタル化
された信号を取り扱うデジタルマッチドフィルタとして
説明したが、本発明はこれに限定されず、アナログ信号
を取り扱うアナログマッチドフィルタとしても適用可能
である。
【0069】以上、この発明を実施の形態1〜3により
説明したが、この発明の主旨の範囲内で種々の変形が可
能であり、これらをこの発明の範囲から排除するもので
はない。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、第1段階では、マッチドフィルタで参照符号が同期
確立用ショートコードの際に求められた相関値が最大と
なるタイミングをとり、第2段階では、マッチドフィル
タで群識別用ショートコードを切り換えながら相関値が
最大となる群識別用ショートコードを求め、第3段階で
は、相関値が最大となる前記群識別用ショートコードに
より特定される群に属するロングコードのみを求めるよ
うにしたので、フェージングによるレベル変化の影響を
受けず、タイミングが検出されるのに十分な大きさの相
関値を得ることができ、また、同一の受信ベースバンド
信号で参照符号を切り換えることで、フェージングによ
るレベル変動がない相関値を得ることができ、これによ
り、チャネル変動に影響されない安定した符号検索が行
えるようになることから、初期同期時間を短縮すること
が可能なスペクトル拡散通信装置が得られるという効果
を奏する。
【0071】つぎの発明によれば、マッチドフィルタ
が、データシフトレジスタにより受信ベースバンド信号
のデータをシフトさせ、参照符号レジスタに同期確立用
ショートコード、群識別用ショートコードもしくはロン
グコードのいずれか1つの参照符号を格納し、演算器に
よりデータシフトレジスタでシフトされたデータと参照
符号レジスタに格納された参照符号とに基づいて相関値
を求めるようにしたので、データシフトレジスタの停止
で参照符号を切り換えることができ、これにより、従来
のスライディング相関器を用いて追従的に行う方式に比
べると、フェージング変動等により受信信号が変動して
も、不検出や誤検出を防ぐことが可能なスペクトル拡散
通信装置が得られるという効果を奏する。
【0072】つぎの発明によれば、参照符号レジスタに
格納する参照符号を並列に複数出力するようにして、参
照符号レジスタに並列に格納する参照符号を同時に切り
換えながら群識別用ショートコードおよびロングコード
を検索するので、参照符号レジスタを高速に切り換える
ことができ、これにより、従来のようにスライディング
相関器を用いて符号を検出する方式に比べて高速で初期
同期を確立することが可能なスペクトル拡散通信装置が
得られるという効果を奏する。
【0073】つぎの発明によれば、M系列を並列に生成
し、その並列に生成されたM系列を並列に排他的論理和
をとって並列にゴールド系列を生成するようにしたの
で、簡易な構成で高速にゴールド符号を切り換えること
が可能なスペクトル拡散通信装置が得られるという効果
を奏する。
【0074】つぎの発明によれば、参照符号レジスタに
格納する参照符号を任意順序に生成するようにして、参
照符号レジスタに格納する参照符号を任意順序に切り換
えながら群識別用ショートコードおよびロングコードを
検索するので、任意順序での符号検索を行うことがで
き、これにより、検索するロングコードを限定できるこ
とから、高速に初期同期を確立することが可能なスペク
トル拡散通信装置が得られるという効果を奏する。
【0075】つぎの発明によれば、テーブルを用いて参
照符号を格納する際の任意順序を取り決めるようにした
ので、一義的に参照符号の格納順序が得られ、高速に初
期同期を確立することが可能なスペクトル拡散通信装置
が得られるという効果を奏する。
【0076】つぎの発明によれば、マッチドフィルタで
シフトされる受信ベースバンド信号のデータと参照符号
の1つである同期確立用ショートコードとの相関値が最
大となるタイミングで受信ベースバンド信号のデータの
シフト動作を停止させ、その後、マッチドフィルタへ供
給される参照符号の1つである群識別用ショートコード
を切り換えながら群識別用ショートコードと受信ベース
バンド信号のデータとの相関値が最大となる群識別用シ
ョートコードを検索し、さらにその検索された群識別用
ショートコードにより特定される群に属するロングコー
ドのみを切り換えながら検索する工程にしたので、フェ
ージングによるレベル変化の影響を受けず、タイミング
が検出されるのに十分な大きさの相関値を得ることがで
き、また、同一の受信ベースバンド信号で参照符号を切
り換えることで、フェージングによるレベル変動がない
相関値を得ることができ、これにより、チャネル変動に
影響されない安定した符号検索が行えるようになること
から、初期同期時間を短縮することが可能なスペクトル
拡散通信方法が得られるという効果を奏する。
【0077】つぎの発明によれば、参照符号を並列に生
成するようにして、参照符号を並列に切り換えながら群
識別用ショートコード,ロングコードを検索する工程に
したので、参照符号レジスタを高速に切り換えることが
でき、これにより、従来のようにスライディング相関器
を用いて符号を検出する方式に比べて高速で初期同期を
確立することが可能なスペクトル拡散通信方法が得られ
るという効果を奏する。
【0078】つぎの発明によれば、ゴールド系列を生成
するための2つのM系列を並列に生成して、その生成さ
れた2つのM系列を並列に排他的論理和をとって並列に
ゴールド系列を生成する工程にしたので、簡易な方法で
高速にゴールド符号を切り換えることが可能なスペクト
ル拡散通信方法が得られるという効果を奏する。
【0079】つぎの発明によれば、2つのM系列を並列
に生成する際に、2つのM系列のうちで一方のみの位相
を切り換える工程にしたので、簡易な方法で高速にゴー
ルド符号を切り換えることが可能なスペクトル拡散通信
方法が得られるという効果を奏する。
【0080】つぎの発明によれば、参照符号を任意順序
に生成するようにして、その生成される参照符号を任意
順序に切り換えながら群識別用ショートコード,ロング
コードを検索する工程にしたので、任意順序での符号検
索を行うことができ、これにより、検索するロングコー
ドを限定できることから、高速に初期同期を確立するこ
とが可能なスペクトル拡散通信方法が得られるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による3段階初期同期
装置の一構成例を示すブロック図である。
【図2】 本実施の形態1におけるマッチドフィルタの
内部構成およびその周辺回路を示すブロック図である。
【図3】 本実施の形態1におけるマッチドフィルタの
データシフトレジスタと参照符号レジスタの動作を示す
図である。
【図4】 本発明の実施の形態2による3段階初期同期
装置の要部の一構成例を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態2によるM系列発生器の
一構成例を示す回路図である。
【図6】 本実施の形態2による初期同期の動作を説明
するフローチャートである。
【図7】 本実施の形態2による群識別用ショートコー
ド検索動作を説明するフローチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態2による参照符号生成器
の動作を説明する図である。
【図9】 本発明の実施の形態3による3段階初期同期
装置の一構成例を示すブロック図である。
【図10】 3段階初期同期法の符号構成を示す図であ
る。
【図11】 従来例における3段階初期同期装置を示す
ブロック図である。
【図12】 従来における初期動機の動作を説明するフ
ローチャートである。
【図13】 従来におけるマッチドフィルタの内部構成
およびその周辺回路を示す回路図である。
【図14】 従来におけるマッチドフィルタのデータシ
フトテジスタと参照符号レジスタの動作を示す図であ
る。
【図15】 図13に示した遅延回路の構成を示す図で
ある。
【図16】 従来における参照符号生成器の構成を示す
回路図である。
【図17】 従来における参照符号生成器の動作を示す
図である。
【符号の説明】
1 A/D変換器、10 マッチドフィルタ、11 デ
ータシフトレジスタ、14 参照符号レジスタ、15
乗算器、16 加算器、20 参照符号生成器、21
参照符号生成器、22A 第1M系列発生器、22B
第2M系列発生器、23 EX−OR、30 2乗演算
器、31 巡回加算器、32 最大ピーク検出器、33
制御装置、34 符号検索順序参照テーブル。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信ベースバンド信号に基づく相関値が
    最大となるピークの符号を検出するスペクトル拡散通信
    装置において、 前記受信ベースバンド信号のデータおよび同期確立用シ
    ョートコード、群識別用ショートコードもしくはロング
    コードのいずれかの参照符号が供給され、前記受信ベー
    スバンド信号のデータをシフトさせ、前記シフトされた
    データと前記参照符号とに基づいて相関値を求めるマッ
    チドフィルタと、 第1段階では、前記マッチドフィルタで前記参照符号が
    同期確立用ショートコードの際に求められた相関値が最
    大となるタイミングをとり、第2段階では、前記マッチ
    ドフィルタで群識別用ショートコードを切り換えながら
    相関値が最大となる群識別用ショートコードを求め、第
    3段階では、相関値が最大となる前記群識別用ショート
    コードにより特定される群に属するロングコードのみを
    求める制御手段と、 を備えたことを特徴とするスペクトル拡散通信装置。
  2. 【請求項2】 前記マッチドフィルタは、受信ベースバ
    ンド信号のデータをシフトさせるデータシフトレジスタ
    と、同期確立用ショートコード、群識別用ショートコー
    ドもしくはロングコードのいずれか1つの参照符号を格
    納する参照符号レジスタと、前記データシフトレジスタ
    でシフトされたデータと前記参照符号レジスタに格納さ
    れた参照符号とに基づいて相関値を求める演算器とを有
    したことを特徴とする請求項1に記載のスペクトル拡散
    通信装置。
  3. 【請求項3】 前記参照符号レジスタに格納する参照符
    号を並列に複数出力する参照符号生成手段をさらに有
    し、前記制御手段は前記参照符号レジスタに並列に格納
    する参照符号を同時に切り換えながら群識別用ショート
    コードおよびロングコードを検索することを特徴とする
    請求項2に記載のスペクトル拡散通信装置。
  4. 【請求項4】 前記参照符号生成手段は、M系列を並列
    に生成する2つのM系列生成手段と、前記2つのM系列
    生成手段により並列に生成された前記M系列を並列に排
    他的論理和をとって並列にゴールド系列を生成する複数
    の排他的論理和手段とを有したことを特徴とする請求項
    3に記載のスペクトル拡散通信装置。
  5. 【請求項5】 前記参照符号生成手段は前記参照符号レ
    ジスタに格納する参照符号を任意順序に生成し、前記制
    御手段は前記参照符号レジスタに格納する参照符号を任
    意順序に切り換えながら群識別用ショートコードおよび
    ロングコードを検索することを特徴とする請求項4に記
    載のスペクトル拡散通信装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段が参照符号を格納する際の
    任意順序を取り決めるためのテーブルをさらに有したこ
    とを特徴とする請求項5に記載のスペクトル拡散通信装
    置。
  7. 【請求項7】 受信ベースバンド信号に基づく相関値が
    最大となるピークの符号を検出するスペクトル拡散通信
    方法において、 前記受信ベースバンド信号のデータおよび同期確立用シ
    ョートコード、群識別用ショートコードもしくはロング
    コードのいずれかの参照符号が供給され、前記受信ベー
    スバンド信号のデータをシフトさせ、前記シフトされた
    データと前記参照符号とに基づいて相関値を求めるマッ
    チドフィルタが使用され、前記マッチドフィルタでシフ
    トされる前記受信ベースバンド信号のデータと前記参照
    符号の1つである同期確立用ショートコードとの相関値
    が最大となるタイミングで前記受信ベースバンド信号の
    データのシフト動作を停止する第1工程と、 前記第1工程で前記シフト動作を停止した後、前記マッ
    チドフィルタへ供給される参照符号の1つである群識別
    用ショートコードを切り換えながら前記群識別用ショー
    トコードと受信ベースバンド信号のデータとの相関値が
    最大となる群識別用ショートコードを検索する第2工程
    と、 前記第2工程で検索された前記群識別用ショートコード
    により特定される群に属するロングコードのみを切り換
    えながら検索する第3工程と、 を含んだことを特徴とするスペクトル拡散通信方法。
  8. 【請求項8】 前記参照符号を並列に生成する第4工程
    をさらに含み、前記第2工程,第3工程はそれぞれ前記
    参照符号を並列に切り換えながら群識別用ショートコー
    ド,ロングコードを検索することを特徴とする請求項7
    に記載のスペクトル拡散通信方法。
  9. 【請求項9】 前記第4工程は、ゴールド系列を生成す
    るための2つのM系列を並列に生成する第5工程と、前
    記第5工程で生成された2つのM系列を並列に排他的論
    理和をとって並列にゴールド系列を生成する第6工程と
    を含んだことを特徴とする請求項7または8に記載のス
    ペクトル拡散通信方法。
  10. 【請求項10】 前記第5工程は、前記2つのM系列の
    うちで一方のみの位相を切り換えることを特徴とする請
    求項9に記載のスペクトル拡散通信方法。
  11. 【請求項11】 前記第4工程は前記参照符号を任意順
    序に生成し、前記第2工程,第3工程はそれぞれ前記第
    4工程で生成される参照符号を任意順序に切り換えなが
    ら群識別用ショートコード,ロングコードを検索するこ
    とを特徴とする請求項9に記載のスペクトル拡散通信方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100355376B1 (ko) * 1999-12-15 2002-10-12 삼성전자 주식회사 비동기형 광대역 직접 시퀀스 코드분할다중접속수신신호에 대한 동기획득 장치
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