JPH11338853A - 画像符号化方法 - Google Patents

画像符号化方法

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JPH11338853A
JPH11338853A JP14904298A JP14904298A JPH11338853A JP H11338853 A JPH11338853 A JP H11338853A JP 14904298 A JP14904298 A JP 14904298A JP 14904298 A JP14904298 A JP 14904298A JP H11338853 A JPH11338853 A JP H11338853A
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秀夫 北島
Yoshinori Haseyama
美紀 長谷山
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亮 星野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 符号量を削減する画像符号化方法を提供す
る。 【解決手段】 画像をm×n画素ブロックに分割し、各
画素ブロックにアダマール変換を施し、得られた変換デ
ータを符号化して出力する画像符号化方法であり、アダ
マール変換部22から出力するアダマール変換データを
除算部23においてN(=m×n)で割り、符号化部2
4、25において商と余りをそれぞれ符号化して出力す
る。この場合、余り符号化部25はm×n行列の余りの
パターン数L(N)を L(N)=2N/2・L(N/2)2 とし、L(N)個の各パターンを符号化して出力する。
又、L(N)個の余りパターンをL(N)/2A(Aは整数)種類
にまとめ、少ないビット数で符号化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像符号化方法に係
わり、特に、画像を複数の画素よりなる画素ブロックに
分割し、各画素ブロックにアダマール変換を施し、得ら
れた変換データを符号化して出力する画像符号化方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】送信側のデジタル画像を受信側で無歪で
再生できるロスレス符号化(可逆符号化)が、放送業務
・医療・衛星通信等の分野で必要とされている。画像の
符号化手法として、従来、画像をm×n画素よりなる画
素ブロックに分割し、各m×n画素ブロックにDCT
(離散コサイン変換)やアダマール変換等を用いて直交
変換を行って画像の高周波成分を分離し、これにより、
いわゆるエントロピ値を低くして効果的なデータ符号化
を実現する手法が知られている。
【0003】図11は従来のアダマール変換による画像
符号化説明図であり、1は画像をn×n画素(たとえば
2×2画素)よりなるブロックに分割する分割部、2は
各画素ブロックXにアダマール変換を施すアダマール変
換部、3はアダマール変換データYを符号化する符号化
部で、たとえばハフマン符号化部である。
【0004】2次のアダマール行列Hは
【数2】 で表現され、一般に、2n次のアダマール行列H2n
【数3】 で表現される。
【0005】2次のアダマール変換は、Xを2×2の原
画像データ、Yを2×2の変換後データとすると次式 Y=1/2(HXHT) (3) を実行することである。但し、上式において上付きTは
行列の転置を表わす。いま、デジタル化された2進数表
現画素データ(各画素それぞれにaビットのデータ長を
持つ)を画素ブロック分割部1で2×2画素のブロック
に分割する。アダマール変換部2は画像分割により得ら
れた2×2画素のデータを原画像データXとし、前述の
2次アダマール行列H2によりアダマール変換を行う。
このアダマール変換により得られる変換データYは0次
および1次のウォルシュ関数を基底とする直交座標系で
表わされ、2×2のマトリクスであるXおよびYの各要
素は互いに対応している。
【0006】変換データYは2次(2×2)アダマール
行列による変換の結果(1/2しているため)、小数点
以下1桁までを含む“yyyyyy.y”形で求められる。又、
原画像データの各要素の量子化ビット長をaとすると、
アダマール変換に依る操作の結果、変換後データYのデ
ータ長は(a+2)ビットとなる。しかし、低次のウォ
ルシュ関数成分にデータの出現頻度が片寄ることにより
情報のエントロピが低下し、ハフマン符号化等のエント
ロピ符号化手法を採用することで、データ量を削減でき
る。又、以下のアダマール変換の特徴を考慮することに
より更に符号量を削減できる。すなわち、アダマール変
換後の各要素の最下位ビット(小数点以下1桁目)は全
て同じになることが知られており、従って、2×2行列
の各要素データの1つだけが判れば、残り3つの最下位
ビットデータについても自ずから決定される。また、同
様に、4つの要素データの総和は常に偶数となることも
知られており、前述の最下位ビットデータが全て同じこ
とから、下位2ビット目のデータの総和も偶数とならな
ければならず、これにより、4つの要素データのうち3
つのデータから残り1つの下位2ビット目のデータが求
められる。このように各要素(変換係数)の相互関係を
利用して下位ビットを省略することによって符号量を更
に削減でき、JPEGロスレスモードと同程度の符号化効率
を実現している。なお、各ブロック毎に4ビットのデー
タ削減を行っても削減前のデータが完全に再現できるこ
とが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
アダマール変換によれば、JPEGロスレスモードと同程度
の符号化効率を実現できるが、更に符号量を削減するこ
とが要望されている。したがって、本発明の目的は、符
号量を更に削減できる画像符号化方法を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によれ
ば、アダマール行列を、「Mを法とする演算(ModuloM)」
を用いてのアダマール行列H′(後述する(4)式参照)に
拡張し、このアダマール行列H′を用いてアダマール変
換を実行することにより達成される。「Mを法とする演
算(Modulo M)」は任意の整数Lを整数Mで割った余りの
数Kを扱う演算である。又、法Mは、原画像データビッ
ト長をaビットとするとき、M≧2aで、かつ、Mと2a
の最大公約数が1となるように選ぶ。このようにすれ
ば、効率良く符号化でき、演算の際のレジスタ長を削減
できるなどの利点がある。又、上記課題は本発明によれ
ば、アダマール変換により得られた変換データをN(=
m×n)で割り、商と余りをそれぞれ符号化して出力す
ることにより達成される。このようにすれば、商に注目
すると画像データの一般的な特徴から隣り合う画素間の
相関が非常に強いため、商により構成されるm×nマト
リクスの要素は殆ど同じ値となりエントロピが低下し、
符号量を削減できる。
【0009】この場合、m×n行列の余りのパターン数
L(N)は L(N)=2N/2・L(N/2)2 となる。例えば、2×2のマトリクスでは余りのパター
ン数は16種類となる。この事実に着目すれば、所定数
のビットでm×n行列の余りパターンを符号化でき(2
×2の場合は4ビットで符号化が可能)、符号量を更に
削減できる。また、L(N)個の余りパターンをL(N)/2
A(Aは整数)種類にまとめて符号化すれば、余りパターン
数がますます少なくなって符号量を更に削減することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】(A)第1実施例 図1は本発明の第1実施例の画像符号化方法を実現する
装置の構成図である。図中、11は画像をn×n画素
(たとえば2×2画素)よりなる画素ブロックに分割す
る画素ブロック分割部、12は各画素ブロックXに整数
論的アダマール変換を施す整数論的アダマール変換部、
13はアダマール変換データYを符号化する符号化部
で、たとえばハフマン符号化部である。第1実施例は、
「Mを法とする演算(Modulo M)」を用いてのアダマール
行列によりアダマール変換して画像を符号化する方法で
ある。「Mを法とする演算(Modul M)」とは、任意の整
数Lを整数Mで割った余の数Kを扱う演算である。例え
ば、M=7、L=25であれば、K=4のように求めら
れる。又、−1≡M−1(Modulo M)が恒等的に等しく
なる。さらに、原画像データのビット長がaビットの
時、M≧2aとし、且つ、Mと2aの最大公約数が1とな
るように法Mを選ぶ。
【0011】以上の条件のもとで、「Mを法とする演算
(Modulo M)」を用いてのアダマール行列の拡張H′は
【数4】 となり、この変換行列を用いて変換された画像データ
Y′は Y′=H′XH′T (5) とnaる。ここで拡張された新しい変換行列H′を用い
たアダマール変換を「整数論的アダマール変換」と呼ば
れる。
【0012】デジタル化された2進数表現画素データ
(各画素それぞれにaビットのデータ長を持つ)を画素
ブロック分割部11で2×2画素のブロックに分割す
る。整数論的アダマール変換部12は、分割により得ら
れた2×2画素のデータを原画像データXとし、変換行
列H′を用いて(5)式の整数論的アダマール変換を行
い、ハフマン符号化部13は整数論的アダマール変換に
より得られた変換データYを符号化して出力する。
【0013】整数論的アダマール変換を用いて実現され
る符号化方法の特徴は以下のとおりである。今、原画像
の各要素のデータ長を仮にa=8ビットとすると、変換
後のデータ長は従来法で触れたように、(a+2)=1
0ビット長のデータとなる。しかし、第2実施例では法
となる数Mを257と選ぶことで、257より大きな値
を扱わない。この結果、整数論的アダマール変換後のデ
ータ長は257まで表現できれば良く、9ビットで表現
でき、従来のアダマール変換による符号化方法に比べて
1ビット少なくできる。このことは、少ないデータ長で
の演算が可能であることを意味する。信号処理用集積回
路(DSPIC)を用いて画像処理を行う場合、処理で
きるデータ長は集積回路により決定されてしまうが、第
1実施例では少ないデータ長での演算が可能であるた
め、より精度の高い演算を行うことが出来るというメリ
ットがある。
【0014】(B)第2実施例 図2は本発明の第2実施例の画像符号化装置の構成図で
あり、21は画像をn×n画素(たとえば2×2画素)
よりなるブロックに分割する画素ブロック分割部、22
はアダマール変換部で、画素ブロックXに(1)式のアダ
マール行列H2を用いてアダマール変換を施すもの、2
3はアダマール変換により得られたn×n要素より成る
変換データYの各要素をN(=n2)で除算し、n×n
マトリクスの商行列とn×nマトリクスの剰余行列を出
力する除算部、24は商を符号化する符号化部で、たと
えばハフマン符号化部、25は余りを符号化する余り符
号化部、26は商及び余り符号化結果を合成して出力す
る符号合成部である。n×n要素で構成された原画像デ
ータXにまずアダマール変換部22で通常のアダマール
変換を施し、そこで得られた変換データYを除算部23
でN=n2で割り、商と余りに分割する。
【0015】簡単のために2×2要素の原画像データで
説明する。原画像データにアダマール変換を施し、そこ
で得られた変換データYを更にN=4で割り、商と余り
に分割する。余りはYの下位2ビット、商はYの下位2
ビットを削除し2ビット右にシフトした値となる。この
様にして得られた新しいデータの内、商に注目すると画
像データの一般的な特徴から隣り合う画素間の相関が非
常に強く、ほとんどの場合、これら商により構成される
2×2マトリクスの要素は殆ど同じ値となりエントロピ
が低下する。すなわち、ハフマン符号化部24における
商の符号化に使用する符号量を少なくできる。
【0016】一方、余りにより構成される2×2のマト
リクスはN=4で割った余りであるからその値は、0,
1,2,3のいずれかとなる。また、マトリクスサイズ
は2×2であるからその組み合わせ数は22×22×22
×22=28=256通りとなる。したがって、8ビット
で2×2のマトリクスで表現された余りを表現できる。
余り符号化部25はこの原理に従って、余りにより構成
される2×2のマトリクスを符号化して出力する。符号
合成部26は各符号化部から出力する商及び余りの符号
を合成して出力する。図3は第2実施例の符号量を示す
図表であり、ハフマン符号化を用いて符号化した時の1
画素あたりの符号量を図4に示す各画像(girl, lena,
moon) について示すもので、従来例と対比して示してい
る。この図より明らかなように、第2実施例によれば、
1画素当り0.7〜0.9ビットの符号量の削減ができる。
【0017】(C)第3実施例 図5は本発明の第3実施例の画像符号化装置の構成図で
あり、図2の第2実施例と同一部分には同一符号を付し
ている。異なる点は、第2実施例の余り符号化部25に
代えて余り圧縮符号化部31を設けている点である。除
算部23から出力する余りで構成される2×2のマトリ
クスはN=4で割った余りであるため、各要素の値は、
0,1,2,3のいずれかである。また、マトリクスサ
イズは2×2であるからその組み合わせ数は22×22×
2×22=28=256通りとなる。このため、第2実
施例は8ビットで余りにより構成される2×2のマトリ
クスを符号化して出力する。ところで、アダマール変換
の性質から2×2の余り行列パターンの組み合わせは図
6に示す24=16種類に限定される。すなわち、4ビ
ットで2×2の余りマトリクスを符号化して出力でき
る。この原理に従って、余り圧縮符号化部31は4ビッ
トで余りマトリクスを符号化して出力する。符号合成部
26は各符号化部24,31から出力する商及び余りの
符号を合成して出力する。図7は第3実施例の符号量を
示す図表であり、ハフマン符号化を用いて符号化した時
の1画素あたりの符号量を図4に示す各画像(girl, le
na, moon) について示すもので、従来例と対比して示し
ている。この図より明らかなように、第3実施例によれ
ば、第2実施例より更に1画素当りの符号量の削減がで
きる。
【0018】以上は2×2次のアダマール変換の場合で
あるが、一般にn×n次のアダマール変換で計算される
変換係数をN(=n×n)で割った剰余のパターンはあ
る決まった種類に限定される特徴があり、この特徴はど
のブロックサイズにおいても成り立つ。すなわち、ブロ
ックサイズがn×nの場合、変換係数をN(=n2)で
割った剰余についてブロック毎のパターンの種類は次式 L(N)=2N/2・L(N/2)2 (6) で計算されるL(N)種類に限定される。従って、ブロッ
クサイズがn×nの場合にもこの特徴を利用してロスレ
ス符号化を行って符号量を削減できる。
【0019】(D)アダマール変換を利用した準ロスレ
ス符号圧縮(第4実施例) ロスレス符号化、準ロスレス符号化について簡単に説明
する。ロスレス符号化(可逆符号化)とは、送信側のデ
ジタルデータと、受信側のデジタルデータとが完全に一
致する様な符号化法をいう。一般に用いられているJPEG
やMPEG等の標準化画像符号化手法は、画質をある程度犠
牲にして、そのかわりデータ量を大幅に削減して伝送時
間ないしメモリ量を削減することに観点が置かれてい
る。従って、送信前の原画像データと受信画像データが
完全に一致するということは無く、いわゆる非可逆符号
化となっている。このため、標準化された符号化手法は
非可逆符号化であり、繰り返し行われるデータの送受信
の都度、ノイズや歪みが蓄積されて、画像が劣化すると
いう欠点をもっている。一方、原画像データに若干の加
工を施して大幅にデータ量を削減するものの、それ以降
のデータの送受信に際し可逆変換が成り立つような符号
化手法があり、これを「準ロスレス符号化(準可逆符
号)」という。
【0020】さて、第2実施例は、除算部から出力する
余りで構成される2×2のマトリクスは、N=4で割っ
た余りであるため、各要素の値は、0,1,2,3のい
ずれかである。また、マトリクスサイズは2×2である
からその組み合わせ数は22×22×22×22=28=2
56通りとなる。このため、第2実施例では8ビットで
余りにより構成される2×2のマトリクスを符号化して
出力する。第3実施例は、アダマール変換の性質から実
際に余りにより構成される2×2のマトリクスの組み合
わせは図6に示す24=16種類に限定されることに着
目し、4ビットで余りにより構成される2×2のマトリ
クスを符号化して出力する。尚、図6に示す0〜15の
16種類の余りのパターンをパターン1〜パターン15
という。
【0021】ところで、16種類の余りのパターンの幾
つかを他のパターンで近似し、その際の符号化画像の誤
差を最小にできれば、更に少ないビット数で余りにより
構成される2×2のマトリクスを符号化して出力でき
る。16種類の余りのパターンを他のパターンで近似し
た場合、符号化画像への影響として以下の特徴があるこ
とが判明した。すなわち、 ・パターン0〜6はパターン8に、パターン9〜15は
パターン7に近似した場合、符号化画像の誤差が最小に
なる、 ・ペアの偶数同士あるいはペアの奇数同士は同じパター
ン(例えば、パターン2と10,パターン4と12,パ
ターン1と9、パターン5と13など)に近似した場
合、誤差が最小になる、という特徴がある。以上の特徴
を考慮して、余りにより構成される上記16種類のマト
リクスを代表的な16/2A種類(A=1,2,3,4の
いずれか)にまとめて符号化することで、更にデータ量
の削減が可能となる。これがアダマール変換を用いた準
ロスレス変換である。
【0022】図8は16種類のマトリクスを1種類(1
/24種類)、2種類(1/23種類)、4種類(1/2
2種類)、8種類(1/2種類)にまとめる場合の代表
パターン決定法を示す説明図である。 1種類:パターン7,8のどちらか(実際は全てパタ
ーン8) 2種類:パターン7,8 4種類:パターン7,8と出現頻度の多いパターン2
種類。例えば、 girl→0,13,lena,moon→0,6 8種類:パターン7,8と出現頻度の多いパターン6
種類。例えば、 girl→0,9,11,13,14,15 lena→0,1,3,5,6,12 moon→0,1,2,6,9,14 である。
【0023】上記〜の各剰余パターンの近似におい
て、余りパターンが、(1) 代表パターンであればそのま
ま、(2) 代表パターンでなくペアとなっている他方が代
表パターンであれば該ペアのパターンで近似、(3) それ
以外はパターン0〜6はパターン8に、パターン9〜1
5はパターン7で近似する。例えば、8種類のパターン
0,7,9,11.13,14,15で近似する場合、 パターン 0→パターン0 パターン 1→パターン9 パターン 2→パターン8 パターン 3→パターン11 パターン 4→パターン8 パターン 5→パターン13 パターン 6→パターン14 パターン 7→パターン7 パターン 8→パターン8 パターン 9→パターン9 パターン10→パターン7 パターン11→パターン11 パターン12→パターン7 パターン13→パターン13 パターン14→パターン14 パターン15→パターン15 にそれぞれ近似する。
【0024】図9は剰余パターンを省略しない場合(1
6種類)および8種利、4種類、2種類、1種類まで省
略した準ロスレス符号化における1画素当りの符号量と
S/N比を示す実験結果説明図であり、図4に示した3
つの画像girl, lena, moonのについて、1画素当りの符
号量とS/N比を示している(カッコ内数値はS/N比
である)。この実験結果より省略の度合いを16種類、
→8種類、→4種類→1種類と強めるに従って、符号量
の削減効果が大きくなっていることがわかる。
【0025】図10は第4実施例とJPEGのS/N比を比
較するための実験結果説明図であり、横軸に1画素当り
のビット数、縦軸にS/N比を示している。実線は画像
girlの場合、点線は画像lenaの場合、一点鎖線は画像mo
onの場合である。この図10より、同じ符号量では,JPE
Gよりも第4実施例の方が良好な復元画像が得られるこ
とがわかる。以上では2×2のブロックサイズについて
説明したが、4×4ブロックサイズについても同様の手
法により準ロスレス符号化を実現できる。以上、本発明
を実施例により説明したが、本発明は請求の範囲に記載
した本発明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発
明はこれらを排除するものではない。
【0026】
【発明の効果】以上本発明によれば、アダマール行列を
「Mを法とする演算(Modulo M)」を用いてアダマール行
列H′((4)式参照)に拡張し、このアダマール行列H′
を用いてのアダマール変換を実行するようにしたから、
効率良く符号化でき、演算の際のレジスタ長を削減でき
るなどの利点がある。又、本発明によれば、アダマール
変換により得られた変換データをN(=m×n)で割
り、商と余りをそれぞれ符号化して出力するようにした
から、商により構成されるm×nマトリクスの要素は殆
ど同じ値となりエントロピが低下し、符号量を削減でき
る。又、本発明によれば、m×n行列の余りのパターン
数L(N)は L(N)=2N/2・L(N/2)2 となることに着目し、より少ないビット数でm×n行列
の余りパターンを符号化でき、符号量を更に削減でき
る。また、本発明によれば、L(N)個の余りパターンを
L(N)/2A(Aは整数)種類にまとめて符号化するように
したから、余りパターン数がますます少なくなって符号
量を更に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】整数論的アダマール変換による画像符号化装置
の構成図である。
【図2】第2実施例の画像符号化装置の構成図である。
【図3】第2実施例の符号量説明図表である。
【図4】画像説明図である。
【図5】第3実施例の画像符号化装置の構成図である。
【図6】剰余パターン説明図表である。
【図7】第3実施例の符号量説明図である。
【図8】剰余パターン近似法説明図表である。
【図9】準ロスレス符号化の符号量とSN比の説明図表
である。
【図10】JPEGとの比較説明図である。
【図11】従来のアダマール変換による画像符号化説明
図である。
【符号の説明】
11・・画素ブロック分割部 12・・整数論的アダマール変換部 13・・ハフマン符号化部 21・・画素ブロック分割部 22・・アダマール変換部 23・・除算部 24・・符号化部 25・・余り符号化部 26・・符号合成部 31・・余り圧縮符号化部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷山 美紀 北海道札幌市北区北6条西6丁目2−1 朝日プラザ503号 (72)発明者 星野 亮 北海道札幌市西区琴似2条3丁目2−5− 1005

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を複数の画素よりなる画素ブロック
    に分割し、各画素ブロックにアダマール行列を用いてア
    ダマール変換を施し、得られた変換データを符号化して
    出力する画像符号化方法において、 アダマール行列を、「Mを法とする演算(Modulo M)」を
    用いての次式のアダマール行列H′に拡張し、 【数1】 (ただし、「Mを法とする演算(Modulo M)」は任意の整
    数Lを整数Mで割った余りの数Kを扱う演算であり、
    又、法Mは、原画像データビット長をaビットとすると
    き、M≧2aで、かつ、Mと2aの最大公約数が1となる
    ように選ぶ) このアダマール行列H′を用いてアダマール変換を実行
    することを特徴とする画像符号化方法。
  2. 【請求項2】 画像をm×n画素画素よりなる画素ブロ
    ックに分割し、各画素ブロックにアダマール変換を施
    し、得られた変換データを符号化して出力する画像符号
    化方法において、 アダマール変換により得られた変換データをN(=m×
    n)で割り、 商と余りをそれぞれ符号化して出力することを特徴とす
    る画像符号化方法。
  3. 【請求項3】 m×n行列の余りのパターン数L(N)を L(N)=2N/2・L(N/2)2 とし、L(N)個の各パターンを符号化して出力すること
    を特徴とする請求項2記載の画像符号化方法。
  4. 【請求項4】 前記L(N)個の余りパターンを、L(N)/
    A(Aは整数)種類に近似して符号化することを特徴とす
    る請求項3記載の画像符号化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7188132B2 (en) 2001-12-25 2007-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Hadamard transformation method and apparatus
JP2009105838A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Sony Corp 符号化方法及び装置、並びにプログラム
US9098107B2 (en) 2012-11-12 2015-08-04 Fujitsu Limited Proximity determination method, proximity determination device, and proximity determination system

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