JPH1188183A - ウェーブレット変換装置およびその方法並びにウェーブレット逆変換装置およびその方法並びに画像符号化装置およびその方法並びに画像復号化装置およびその方法 - Google Patents

ウェーブレット変換装置およびその方法並びにウェーブレット逆変換装置およびその方法並びに画像符号化装置およびその方法並びに画像復号化装置およびその方法

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JPH1188183A
JPH1188183A JP9247294A JP24729497A JPH1188183A JP H1188183 A JPH1188183 A JP H1188183A JP 9247294 A JP9247294 A JP 9247294A JP 24729497 A JP24729497 A JP 24729497A JP H1188183 A JPH1188183 A JP H1188183A
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wavelet transform
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Masaichi Isomura
政一 礒村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークメモリを大幅に減少ないしは全く無く
すとともに画質をDCT並に確保すること。 【解決手段】 このウェーブレット変換装置等では、入
力信号から低域成分を抽出する低域成分抽出手段12
と、入力信号から高域成分を抽出する高域成分抽出手段
13とを備える。そして、高域成分を予測する予測値を
生成する予測値生成手段16と、予測値を上記高域成分
から減じる減算手段18とを設け、この減算手段18に
よって新高域成分を得、この新高域成分を出力すると共
に予測値生成手段16は、外挿予測と内挿予測とを適宜
使用して予測値を生成している。なお、入力信号を所定
のブロックに分割し、予測値生成のための予測がブロッ
ク間にまたがる場合、外挿予測を行い、ブロック間にま
たがらない場合、内挿予測を行い、かつ外挿予測による
予測値に上限および下限を設定すると好ましいものとな
る。また、逆変換では、逆のアルゴリズムによって予測
値を生成し、利用している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像信号の高能率
符号化等で用いられるウェーブレット変換および逆変換
のフィルタバンクの改良並びにその各変換を使用した画
像符号化装置およびその方法並びに画像復号化装置およ
びその方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、例えば、テレビ会議システムな
どのように画像信号を遠隔地に伝送するいわゆる画像信
号伝送システムや、画像信号をディジタル化してコンパ
クト・ディスク等に記録し再生する装置においては、伝
送路や記録媒体を効率よく利用するため、ディジタル化
した画像信号の相関を利用して有意情報を効率的に符号
化することにより、伝送情報量や記録情報量を削減し、
伝送効率や記録効率を高めるようになされている。
【0003】そして、画像信号の相関を利用する符号化
方法としては、例えば予測符号化方法、DCT(離
散コサイン変換)等の直交変換符号化方法、サブバン
ド符号化方法やウェーブレット変換方法のように画像信
号を複数の成分に分割した後に量子化して伝送する方法
等が用いられる。
【0004】この中で、予測符号化方法は、装置化が容
易であり、圧縮率が比較的低い符号化について好適であ
るが、圧縮率を高めると、画質の劣化が検知され易いと
いう難点がある。また、DCT等の直交変換符号化方法
は、高い圧縮率で比較的容易に高画質が得られため多く
用いられているが、ブロックの境界に目につき易い歪み
を生じたり、ブロック毎の歪みの程度が異なるために生
じる障害が目につき易いという難点がある。
【0005】また、DCTによる直交変換符号化方法
は、図12に示すように、水平方向DCT71を行い、
バッファメモリ72に蓄え、その後垂直方向DCT73
を行う。そして、量子化74を実施し可変長符号化75
を行い出力するものとなっている。このDCTは、その
計算量の多さが、ハードウェアで実現する場合の回路規
模の増大やソフトウェアで実現する場合の計算時間の増
大等を招いている。特に、DCTは、実数演算を含むた
め乗算器が必要となり、サイズの大きな画像を高速に処
理しようとすると、複数の乗算器を設けて並列に演算を
行わなければならず、回路規模が大きくなるという問題
を生じている。
【0006】さらに、ウェーブレット変換方法を含む広
義のサブバンド符号化方法のような帯域分割符号化方法
は、画像信号を複数の帯域に分割した後に量子化を行う
もので、比較的高い圧縮率が得られ、特有の歪みが目立
つことも少ない。そして、装置化については、方法によ
って差があるが、後述するフィルタバンクのフィルタと
して、下記(1)〜(4)の式に相当するフィルタ、す
なわちHaar基底を用いるウェーブレット変換のよう
に極めて簡易に構成できる方法もある。
【0007】
【数1】
【0008】ウェーブレット変換方法による符号化は、
帯域分割を低次側または低次側帯域について再帰的に行
い、この結果得られる帯域、すなわちその帯域を表す係
数毎にその特性に合った符号化を行うものである。そし
て、ディジタル信号の圧縮の場合、離散的で、直交した
基底表現が求められる。また、ディジタル信号に対し
て、1次元の直交ウェーブレット変換を実際に実行する
場合は、2分割フィルタ・バンクが用いられ、後述する
オクターブ分割が採用される。
【0009】このような条件を満たすHaar基底を用
いた場合の1次の直交ウェーブレット変換の帯域分割フ
ィルタバンクの構成は、図13に示すように非常に簡易
なものとなる。図13において、入力端子81より入力
した信号は、低域通過フィルタ82と高域通過フィルタ
83に供給される。低域通過フィルタ82では、式
(1)に示す伝達関数Hoによるフィルタ処理を行い低
次係数を抽出し、得られた低次係数はダウンサンプラ8
4により2:1にダウンサンプリングされて(=半分に
間引かれて)出力端子86に出力される。同様に、高域
通過フィルタ83では、式(2)に示す伝達関数H1
よるフィルタ処理を行い高次係数を抽出し、ダウンサン
プラ85で2:1に間引かれて出力端子87に出力され
る。
【0010】一方、符号化したものを復号する際に用い
る逆変換のため帯域合成フィルタ・バンクは、図14に
示すように、簡易な構成となっており、低次係数と高次
係数を入力端子91および92からそれぞれ入力し、ア
ップサンプラ93および94で交互に0係数を内挿して
サンプルを2倍にする。低次係数側は、低域通過フィル
タ95によって式(3)に示す伝達関数H3 によるフィ
ルタ動作を行い、0係数を補間し、高次係数側は、高域
通過フィルタ96によって式(4)に示す伝達関数H4
によるフィルタ動作で0係数を補間する。そして、両者
は、加算器97で加算され、元の信号に再構成され出力
端子98に出力される。
【0011】なお、画像信号の場合は、画像の2次元構
造を考慮し、上述した変換を水平方向と垂直方向に同様
に行うと共にオクターブ分割により変換が行われる。す
なわち、図15に示すように、まず垂直方向に2分割し
た後、それぞれを水平方向に2分割し、全帯域を4分割
した後に電力の最も集中する低域側のみさらに同様に再
帰的に分割し、最終的に複数の帯域に分割する変換が一
般的となっている。
【0012】また、上述したウェーブレット変換を画像
符号化に具体的に適用した技術としては、例えば特開平
6−292185号公報で示された方式がある。この技
術は画像信号を上述した方法で2次元ウェーブレット変
換し、得られた係数を人間の視覚特性を考慮して、高次
側の係数を粗く、低次側の係数を細かく量子化し、得ら
れた量子係数をランレングス符号やハフマン符号を用い
て可変長符号化するものである。さらに、この特開平6
−292185号の技術では、Haar基底を用いたウ
ェーブレット変換の問題点である再構成画像のブロック
状歪みまたはモザイク歪みの改善を試み、低域側基底関
数の変化点に当たる高次側の係数を意図的に他の係数よ
り細かく量子化する手法を導入している。
【0013】従来のウェーブレット変換を用いた画像符
号化装置や画像復号化装置は、先に述べたように、一般
に人間の視覚特性を考慮して、低次側の係数は細かく量
子化し、高次側の係数は粗く量子化するようになされて
いる。これにより伝送するデータの情報量を全体として
削減している。ところがこのように量子化すると、圧縮
率を高めたりまたは高周波成分を多く含む等の原因で圧
縮が困難な画像が入力された場合に、係数が粗く量子化
される頻度が高まり、この結果、ブロック状またはモザ
イク状の歪みが観測され易くなり、視覚上画質が劣化す
る問題がある。このモザイク歪みは、例えばHaar基
底を用いた帯域分割では、低域側基底関数の変化点に集
中し易く、通常の低域通過型のフィルタで改善すること
が困難であり、特に装置化が容易という優れた特徴を有
するHaar変換の画像符号化装置および画像復号化装
置への応用の障害となっている。
【0014】また、特開平6−292185号公報の技
術は、この点を改善するためになされたものであるが、
低域側基底関数の変化点すなわちブロック境界に当たる
高次側の係数を細かく量子化することは、発生符号量の
増大を招き、ブロック状の歪みまたはモザイク状の歪み
が改善されたとしても、全体としての符号化効率すなわ
ち圧縮率が低下する恐れがある。
【0015】このような問題点を解決するため、本発明
者は、先に、Haar基底を用いた変換と同様な簡易な
構成で、ブロック状またはモザイク状の歪みを皆無に
し、同時に符号化効率および復号効率を向上せしめるウ
ェーブレット変換装置およびその方法ならびにウェーブ
レット逆変換装置およびその方法を出願した(特願平8
−50634)。
【0016】このウェーブレット変換装置およびその方
法並びにウェーブレット逆変換装置およびその方法で
は、低域成分を利用して、高域成分を予測する予測値を
生成している。そして、この予測値を高域成分から減じ
て新高域成分を得たり、この予測値を高域成分に加算し
て新高域成分を得るようにしている。このため、高域成
分の電力が低減し、高域成分のエントロピーを大幅に低
減させることができ、符号化効率および復号化効率が向
上する。
【0017】一方、従来のウェーブレット変換および逆
変換を利用したものにあっては、高域成分すなわち高次
係数の電力が大きなものとなりがちとなっている。例え
ば、Haar基底を利用した場合の高次係数は、式
(2)の伝達関数が示すように隣り合う画素ペアの差分
を取って得られる。したがって、量子化等により高次係
数が失われることは、画素ペアが同一レベルに再構成さ
れることを意味し、特に画像の濃淡がなだらかに変化す
る低周波領域では、これがブロック状またはモザイク状
の歪みを発生させる要因となる。
【0018】しかし、低周波領域では、高域成分すなわ
ち高次係数と、低域成分すなわち低次係数との間の差分
値は高い相関性を有する。例えば、図16に示すよう
に、画素Cと画素Dの差分値(高次係数)は、画素Aと
画素Bの平均値(低次係数)と画素Eと画素Fの平均値
(低次係数)の差分値を1/4したものとほぼ等しくな
ることが容易に推理できる。
【0019】本発明者が先に出願した発明は、この点に
着目したもので、分割側で低次係数間の差分を取る等の
フィルタ処理を行い、適当な予測係数を乗じた値を高次
係数の予測値とし、これを高次係数から差し引き符号化
処理する。一方、復号化においては、合成時に同様の予
測値を高次係数に加えることで、量子化等により高次係
数が失われても、低次係数により画像等の高周波成分を
再現できるようにしている。このため、画像信号の場
合、ブロック状またはモザイク状の歪みを生じない良好
な画像が得られる。
【0020】また、量子化等により高次係数が失われな
い場合は、それらの高次係数は有意な係数として符号化
される。しかし、符号化効率を向上させるには、なるべ
く多くの高次係数を0とし、係数全体のエントロピーを
より小さくすることが重要である。一方、一般的に画像
は、輪郭のような高周波領域よりも、なだらかに変化す
る低周波領域が面積的に多くを占める。先に出願した発
明によれば、低次係数から生成した予測値を高次係数か
ら差し引くことにより、多くの場合、高次係数を0ある
いは0と見なして良いレベルに変換できる。その結果、
高次係数のエントロピーをより小さくでき、全体として
大幅に符号化効率および復号化効率を向上させることが
できる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】先に出願した発明は、
画質の面では相当改善されているが、画面全体に対し
て、高次の係数から低次の係数へ順次変換を行う必要が
あるため、その演算に多くのワークメモリを要するもの
となっている。すなわち、演算途中の結果を残しておく
ためのメモリが画面全体分必要となっている。また、演
算の過程で大容量のワークメモリへのアクセスが頻繁に
生じるため、ソフトウェアで処理する場合、キャッシュ
メモリのヒット率が低下し、処理速度が低下する問題を
有している。本発明は、ワークメモリを大幅に減少ない
しは全く無くするようにしたウェーブレット変換装置お
よびその方法並びにウェーブレット逆変換装置およびそ
の方法並びに画像符号化装置およびその方法並びに画像
復号化装置およびその方法を提供することを目的とす
る。また、本発明は、ワークメモリを減少または無くし
ているにも拘わらず画質をDCT並に確保できるように
した画像符号化装置およびその方法並びに画像復号化装
置およびその方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、入力信号から低域成分を抽
出する低域成分抽出手段と、入力信号から高域成分を抽
出する高域成分抽出手段とを備えるウェーブレット変換
装置において、高域成分を予測する予測値を生成する予
測値生成手段と、予測値を上記高域成分から減じる減算
手段とを設け、この減算手段によって新高域成分を得、
この新高域成分を出力すると共に予測値生成手段は、外
挿予測と内挿予測とを適宜使用して予測値を生成してい
る。
【0023】このように、予測値の利用により高域成分
の電力が低減し、高域成分のエントロピーを大幅に低減
させることができ、符号化効率が向上する。また、予測
値を外挿予測により予測しているため、画像信号の処理
に適用する場合、画像全体ではなく、分割された画像の
符号化にも適用できることとなる。
【0024】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のウェーブレット変換装置において、入力信号を所定
のブロックに分割し、予測値生成のための予測がブロッ
ク間にまたがる場合、外挿予測を行い、ブロック間にま
たがらない場合、内挿予測を行い、かつ外挿予測による
予測値に上限および下限を設定している。
【0025】このように、入力信号を所定のブロックに
分け処理しているので、実行速度が向上し回路規模を減
少させることができる。また、予測値に上限と下限を設
定しているので、ブロックにまたがる予測に際し、外挿
予測(片方向予測)を採用しても予測エラーが大きくな
るのを防止できる。この結果、変換結果の低域係数への
電力集中度を高くできるので、画像信号処理に適用する
と、画質はDCT並となる。
【0026】さらに、請求項3記載の発明は、入力信号
から低域成分を抽出する低域成分抽出工程と、入力信号
から高域成分を抽出する高域成分抽出工程とを備えるウ
ェーブレット変換方法において、高域成分を予測する予
測値を生成する予測値生成工程と、予測値を高域成分か
ら減じる減算工程とを設け、この減算工程によって新高
域成分を得、この新高域成分を出力すると共に予測値生
成工程では、外挿予測と内挿予測とを適宜使用して予測
値を生成している。
【0027】このように、予測値の利用により高域成分
の電力が低減し、高域成分のエントロピーを大幅に低減
させることができ、符号化効率が向上する。また、予測
値を外挿予測により予測しているため、画像信号の処理
に適用する場合、画像全体ではなく、分割された画像の
符号化にも適用できることとなる。
【0028】加えて、請求項4記載の発明は、請求項3
記載のウェーブレット変換方法において、入力信号を所
定のブロックに分割し、予測値生成のための予測がブロ
ック間にまたがる場合、外挿予測を行い、ブロック間に
またがらない場合、内挿予測を行い、かつ外挿予測によ
る予測値に上限および下限を設定している。
【0029】このように、入力信号を所定のブロックに
分け処理しているので、実行速度が向上し回路規模を減
少させることができる。また、予測値に上限と下限を設
定しているので、ブロックにまたがる予測に際し、外挿
予測(片方向予測)を採用しても予測エラーが大きくな
るのを防止できる。この結果、変換結果の低域係数への
電力集中度を高くできるので、画像信号処理に適用する
と、画質はDCT並となる。
【0030】また、請求項5記載の発明は、ウェーブレ
ット変換によって抽出された低域成分を入力し復元する
低域成分復元手段と、ウェーブレット変換により抽出さ
れた高域成分を入力し復元する高域成分復元手段とを備
えるウェーブレット逆変換装置において、高域成分を予
測する予測値を低域成分から生成する予測値生成手段
と、この予測値を高域成分に加算し新高域成分を得る加
算手段と、低域成分と上記新高域成分を合成する合成手
段とを備え、予測値生成手段は、外挿予測と内挿予測と
を適宜使用して予測値を生成している。
【0031】このように、予測値の利用により高域成分
の電力が低減し、高域成分のエントロピーを大幅に低減
させることができ、復号化効率が向上する。また、予測
値を外挿予測により予測しているため、画像信号の処理
に適用する場合、画像全体ではなく、分割された画像の
復号化にも適用できることとなる。
【0032】さらに、請求項6記載の発明は、請求項5
記載のウェーブレット逆変換装置において、入力信号を
所定のブロックに分割されたものとし、予測値生成のた
めの予測がブロック間にまたがる場合、外挿予測を行
い、ブロック間にまたがらない場合、内挿予測を行い、
かつ外挿予測による予測値に上限および下限を設定して
いる。
【0033】このように、入力信号を所定のブロックに
分け処理しているので、実行速度が向上し回路規模を減
少させることができる。また、予測値に上限と下限を設
定しているので、ブロックにまたがる予測に際し、外挿
予測(片方向予測)を採用しても予測エラーが大きくな
るのを防止できる。この結果、変換結果の低域係数への
電力集中度を高くできるので、画像信号処理に適用する
と、画質はDCT並となる。
【0034】また、請求項7記載の発明は、ウェーブレ
ット変換によって抽出された低域成分を入力し復元する
低域成分復元工程と、ウェーブレット変換により抽出さ
れた高域成分を入力し復元する高域成分復元工程とを備
えるウェーブレット逆変換方法において、高域成分を予
測する予測値を低域成分から生成する予測値生成工程
と、この予測値を高域成分に加算し新高域成分を得る加
算工程と、低域成分と新高域成分を合成する合成工程と
を備え、予測値生成工程は、外挿予測と内挿予測とを適
宜使用して予測値を生成している。
【0035】このように、入力信号を所定のブロックに
分け処理しているので、実行速度が向上し回路規模を減
少させることができる。また、予測値の利用により高域
成分の電力が低減し、高域成分のエントロピーを大幅に
低減させることができ、復号化効率が向上する。また、
予測値を外挿予測により予測しているため、画像信号の
処理に適用する場合、画像全体ではなく、分割された画
像の復号化にも適用できることとなる。
【0036】さらに、請求項8記載の発明は、請求項7
記載のウェーブレット逆変換方法において、入力信号を
所定のブロックに分割されたものとし、予測値生成のた
めの予測がブロック間にまたがる場合、外挿予測を行
い、ブロック間にまたがらない場合、内挿予測を行い、
かつ外挿予測による予測値に上限および下限を設定して
いる。
【0037】このように、入力信号を所定のブロックに
分け処理しているので、実行速度が向上し回路規模を減
少させることができる。また、予測値に上限と下限を設
定しているので、ブロックにまたがる予測に際し、外挿
予測(片方向予測)を採用しても予測エラーが大きくな
るのを防止できる。この結果、変換結果の低域係数への
電力集中度を高くできるので、画像信号処理に適用する
と、画質はDCT並となる。
【0038】また、請求項9記載の画像信号符号化装置
は、入力信号を画像信号とし、その画像信号を縦横同一
の所定数の画素からなるブロックに分割し、その分割さ
れた画像信号の垂直方向と水平方向のいずれか一方の信
号をウェーブレット変換する請求項1または2記載の構
成を有する第1のウェーブレット変換装置と、そのウェ
ーブレット変換装置により抽出された低域成分と高域成
分の各係数を一旦メモリするバッファメモリと、このバ
ッファメモリから読み出した分割された画像信号の垂直
方向と水平方向のいずれか他方の信号をウェーブレット
変換する請求項1または2記載の構成を有する第2のウ
ェーブレット変換装置と、この第2のウェーブレット変
換装置により得られた係数を量子化する量子化手段と、
量子化された係数をその出現確率の大きさに応じて符号
を割り当て可変長符号化する可変長符号化手段とを備え
ている。
【0039】このようにこの画像符号化装置では、予測
値の採用により高域成分の電力が低減し、高域成分のエ
ントロピーを大幅に低減させることができ、符号化効率
が向上する。しかも乗算を使わないアルゴリズムのた
め、DCTに比べ回路規模が小さくなる。また、画像を
小ブロック単位に処理できるため、ワークメモリが不要
ないしは大幅に削減できる。また、予測に対し補正を行
うものでは、変換結果の低域係数への電力集中度が高く
なり、画質はDCT並を達成できることとなる。さら
に、請求項10記載の画像符号化方法は、請求項3また
は4記載のウェーブレット変換方法を、縦横同一の複数
の画素からなるブロックに分割された画像信号の垂直方
向と水平方向のいずれかの方向について行い、かつ、低
域成分を再帰的に同様にウェーブレット変換し、その後
他の方向について同様にウェーブレット変換する工程
と、ウェーブレット変換された係数を量子化する量子化
工程と、量子化された係数をその出現確率の大きさに応
じて符号を割り当て可変長符号化する可変長符号化工程
とを備えている。
【0040】このため、この画像符号化方法では、予測
値の採用により高域成分の電力が低減し、高域成分のエ
ントロピーを大幅に低減させることができ、符号化効率
が向上する。しかも乗算を使わないアルゴリズムのた
め、ハードで構成するとDCTに比べ回路規模が小さく
なる。また、画像を小ブロック単位に処理できるため、
ワークメモリが不要ないしは大幅に削減できる。また、
予測に対し補正を行うものでは、変換結果の低域係数へ
の電力集中度が高くなり、画質はDCT並を達成できる
こととなる。
【0041】また、請求項11記載の画像復号化装置
は、入力信号を、縦横同一の所定数の画素からなるブロ
ックに分割され可変長符号化された画像信号とし、その
画像信号を可変長復号する可変長復号化手段と、可変長
復号された信号を逆量子化する逆量子化手段と、逆量子
化した信号でかつ画像信号の垂直方向と水平方向のいず
れか一方の信号をウェーブレット逆変換する請求項5ま
たは6記載の構成を有する第1のウェーブレット逆変換
装置と、その逆変換された信号を一旦メモリするバッフ
ァメモリと、このバッファメモリから読み出した分割さ
れた画像信号のいずれか他方向の信号をウェーブレット
逆変換する第2のウェーブレット逆変換装置とを有して
いる。
【0042】このように、この画像復号化装置では、予
測値の採用により高域成分の電力が低減し、高域成分の
エントロピーを大幅に低減させることができ、復号化効
率が向上する。しかも乗算を使わないアルゴリズムのた
め、DCTに比べ回路規模が小さくなる。また、画像を
小ブロック単位に処理できるため、ワークメモリが不要
ないしは大幅に削減できる。また、予測に対し補正を行
うものでは、変換結果の低域係数への電力集中度が高く
なり、画質はDCT並を達成できることとなる。
【0043】さらに、請求項12記載の画像復号化方法
は、入力信号を、縦横同一の所定数の画素からなるブロ
ックに分割され可変長符号化された画像信号とし、その
画像信号を可変長復号する可変長復号化工程と、可変長
復号された信号を逆量子化する逆量子化工程と、逆量子
化した信号でかつ画像信号の垂直方向と水平方向のいず
れか一方の信号をウェーブレット逆変換する請求項7ま
たは8記載の工程を有する第1のウェーブレット逆変換
工程と、その逆変換された信号を一旦メモリするメモリ
工程と、このメモリされた信号を読み出し分割された画
像信号のいずれか他方向の信号をウェーブレット逆変換
する第2のウェーブレット逆変換工程とを有している。
【0044】このため、この画像復号化方法では、予測
値の採用により高域成分の電力が低減し、高域成分のエ
ントロピーを大幅に低減させることができ、復号化効率
が向上する。しかも乗算を使わないアルゴリズムのた
め、DCTに比べ回路規模が小さくなる。また、画像を
小ブロック単位に処理できるため、ワークメモリが不要
ないしは大幅に削減できる。また、予測に対し補正を行
うものでは、変換結果の低域係数への電力集中度が高く
なり、画質はDCT並を達成できることとなる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下図面に基づき、本発明の実施
の形態を詳述する。
【0046】図1は、本発明によるウェーブレット変換
における帯域分割フィルタ・バンクの一構成例を示すも
のである。この帯域フィルタ・バンクは、全体画像を1
つが8×8ピクセルの複数のブロックに分割し、処理す
るもので、図1に示すように、信号入力端子11と、低
域成分となる低次係数を抽出するための低域通過フィル
タ12と、高域成分となる高次係数を抽出するための高
域通過フィルタ13と、間引きを行うダウンサンプラ1
4および15と、高次係数の予測値を生成するための予
測値生成フィルタ16と、高域通過フィルタ13による
遅延分だけ出力を遅延させるレジスタ17と、減算手段
となる減算器18と、低次係数出力端子19と、高次係
数出力端子20とから構成されている。なお、低域通過
フィルタ12は低域成分抽出手段を構成し、高域通過フ
ィルタ13は高域成分抽出手段を構成し、予測値生成フ
ィルタ16は予測値生成手段を構成している。
【0047】ここで、低域通過フィルタ12は、図13
に示す低域通過フィルタ82と同一のディジタルフィル
タで、式(1)に示すHaar基底のフィルタとなって
いる。また、高域通過フィルタ13も、図13に示す高
域通過フィルタ83と同一のディジタルフィルタで、式
(2)に示すHaar基底のフィルタとなっている。ダ
ウンサンプラ14は、低域フィルタ12で得られた低次
係数を適宜選択して取り出すものとなっている。予測値
生成フィルタ18は、次の式(5)〜(8)に示す伝達
関数H2〜H24を有しており、ダウンサンプラ14で選
択された低次係数の差をとるものとなっている。なお、
式(5)〜(8)内のaは、予測係数で、aが1のとき
直線近似となっている。
【0048】
【数2】
【0049】この伝達関数H21〜H24は、後述するよう
に、予測エラーを小さくするためのリミッタを有してい
る。このリミッタは、出力をある一定の範囲に制限する
関数となっている。
【0050】次に動作について説明する。信号入力端子
11から入力した信号は、それぞれ低域通過フィルタ1
2と高域通過フィルタ13に供給され、低域成分を表す
低次係数と高域成分を表す高次係数とに分割される。低
域通過フィルタ12および高域通過フィルタ13は、式
(1)および式(2)に示すような伝達関数によるフィ
ルタ処理となる。分割後、低域の係数は、ダウンサンプ
ラ14を経て適宜間引かれる。低次係数は、低次係数出
力端子19に出力されると共に、予測値生成フィルタ1
6に供給される。
【0051】そして、予測値生成フィルタ16は、式
(5)〜(8)に示す伝達関数H21〜H24によるフィル
タ処理となる。そして、予測値生成フィルタ16の出力
を、レジスタ17で遅延された高次係数から減じて、高
次係数出力端子20に出力する。
【0052】次に、このような帯域分割フィルタ・バン
クの動作を図3に示す具体例で説明する。図3に示すよ
うに、画像面に対し斜めに横切るA、B、C、D、E、
F、GおよびHの画素を連結した直線があるとすると、
低域通過フィルタ12では、(A+B)/2、(B+
C)/2、(C+D)/2、(D+E)/2、(E+
F)/2、(F+G)/2および(G+H)/2の信号
が作られる。そして、この信号がダウンサンプラ14で
適宜間引かれ、(A+B)/2、(C+D)/2、(E
+F)/2、および(G+H)/2が出力端子19に出
力されるとともに、予測値生成フィルタ16に供給され
る。一方、高域通過フィルタ13では、(A−B)/
2、(B−C)/2、(C−D)/2、(D−F)/
2、(E−F)/2、(F−G)/2および(G−H)
/2の各信号が作られる。そして、この信号がダウンサ
ンプラ15で適宜間引かれ、A−B)/2、(C−D)
/2、(E−F)/2、および(G−H)/2がレジス
タ17に供給され、一旦保存される。
【0053】予測値生成フィルタ16に供給された信号
は、この予測値生成フィルタ16で、伝達関数H21〜H
24によって、〔(A+B)/2−(C+D)/2〕×1
/4、〔(A+B)/2−(E+F)/2〕×1/8、
〔(C+D)/2−(G+H)/2〕×1/8、〔(E
+F)/2−(G+H)/2〕×1/4の信号が得られ
る(但し、予測係数aを1とし、かつリミッタで制限さ
れないとき)。そして、これらの信号を先の信号(A−
B)/2、(C−D)/2、(E−F)/2、(G−
H)/2からそれぞれ差し引く。すると、図3に示す斜
線の場合には、その値はゼロとなり、このゼロを出力端
子20に供給する。
【0054】例えば、図3(A)に示す例では、(C−
D)/2が〔(A+B)/2−(E+F)/2〕×1/
8と同じ値となることが理解される。この例で示される
ように、高域成分をその両側の低次係数の傾きから予測
する場合を内挿予測と呼んでいる。一方、例えば、図3
(B)に示すように、(A−B)/2の値から〔(A+
B)/2−(C+D)/2〕×1/4の値を差し引くよ
うな場合、すなわち高域成分をその高域成分を構成する
値で生成される低次係数と他の低次係数の傾きから予測
する場合を外挿予測と呼んでいる。ここで、各伝達関数
21〜H24はすべて同じブロック内の信号から生成して
いる。そして、伝達関数H21とH24は、それぞれ外挿予
測のために使用されている。一方、伝達関数H22とH23
は、内挿予測のために使用されている。
【0055】このように従来の帯域分割フィルタ・バン
クであれば、出力端子20には、(C−D)/2や(G
−H)/2の信号が供給されるのに対し、この帯域分割
フィルタ・バンクでは、ゼロの信号が供給される。この
ため、高次係数の電力が低減し、高次係数のエントロピ
ーが大幅に低減する。しかも、後述するように、復号す
るとき、予測値と低次係数との協働作用によりA、B、
C、D、E、F、G、Hの信号を復号できる。すなわ
ち、一般的に高次係数は人間の視覚特性を考慮し、粗く
量子化されるため、このA〜Hに関する高次係数である
(A−B)/2、(C−D)/2、(E−F)/2、
(G−H)/2が失われる危険性が高い。仮に、この高
次係数が失われると、図3に示す直線状の斜線は、点線
で示す階段状の線に再生されることとなる。このような
再生は、画像でいえばブロック状またはモザイク状の歪
みとなって現れる。
【0056】図2は、本発明によるウェーブレット逆変
換における帯域合成フィルタ・バンクの一構成例を示す
ものである。この帯域合成フィルタ・バンクは、低次係
数を入力する低次係数入力端子21と、高次係数を入力
する高次係数入力端子22と、予測値生成フィルタ23
による遅延分だけ高次係数を遅延するレジスタ25と、
高次係数の予測値生成のための予測値生成フィルタ23
と、加算器24と、アップサンプラ26および27と、
低域の内挿および外挿補間のための低域通過フィルタ2
8、高域通過フィルタ29と、低域通過フィルタ28お
よび高域通過フィルタ29の値を加算する加算器30
と、合成信号の信号出力端子31とから構成される。こ
こで、予測値生成フィルタ23は、予測値生成手段を構
成し、低域通過フィルタ28は低域成分復元手段を構成
し、高域通過フィルタ29は高域成分復元手段を構成
し、加算器30は合成手段を構成している。
【0057】なお、予測値生成フィルタ23は、図1に
示す予測値生成フィルタ18と同一構成となっており、
式(5)〜(8)に示す伝達関数H21〜H24を有するも
のとなっている。また、アップサンプラ26および27
は、図1に示すダウンサンプラ14および15と逆のア
ルゴリズムとなっている。さらに、低域通過フィルタ2
8は、図14に示す低域通過フィルタ95と同一で、式
(3)に示す伝達関数H3 を有するHaar基底のフィ
ルタとなっている。また、高域通過フィルタ29も、図
14に示す高域通過フィルタ96と同一となっており、
式(4)に示す伝達関数H4 を有するHaar基底のフ
ィルタとなっている。
【0058】次に、この帯域合成フィルタ・バンクの動
作について説明する。入力端子21より入力する低次係
数は、レジスタ25と予測値生成フィルタ23に供給さ
れる。予測値生成フィルタ23は、変換側と同様に式
(5)〜(8)に示す伝達関数H21〜H24によるフィル
タ処理を行い、その出力を加算器24で、高次係数入力
端子22から入力する高次係数に加算する。加算器24
の出力は、アップサンプラ27を経由して、適宜ゼロ値
のサンプルが内挿され、高域通過フィルタ29でフィル
タ処理され、加算器30に供給される。
【0059】一方、レジスタ25の出力の低次係数は、
アップサンプラ26で同様に適宜ゼロ値のサンプルが内
挿され、低域通過フィルタ28を経由し、同じく加算器
30に供給される。加算器30では、低域通過フィルタ
28から供給される低次係数と、高域通過フィルタ29
から供給される高次係数が加算され、元の信号に合成さ
れた信号が信号出力端子31に出力される。
【0060】次に先の図3に示す例で、この帯域合成フ
ィルタバンクの具体的な動作を説明する。入力端子21
には、(A+B)/2と(C+D)/2、(A+B)/
2と(E+F)/2、(C+D)/2と(G+H)/2
および(E+F)/2と(G+H)/2の信号が入って
くる。一方、入力端子22には、先の例では、ゼロ信号
が入ってくる。そして、予測値生成フィルタ23で、
〔(A+B)/2−(C+D)/2〕×1/4、〔(A
+B)/2−(E+F)/2〕×1/8、〔(C+D)
/2−(G+H)/2〕×1/8、〔(E+F)/2−
(G+H)/2〕×1/4の信号が得られ(但し予測係
数aが1でリミッタで制限されないとき)、この信号と
ゼロが加算器24で加えられる。
【0061】この〔(A+B)/2−(C+D)/2〕
×1/4は(A−B)/2と同じ値で、〔(A+B)/
2−(E+F)/2〕×1/8は、(C−D)/2と同
じ値であり、本来の高次係数が供給されることと同一の
結果となる。他の値も同様となっている。そして、伝達
関数H4 を有する高域通過フィルタ29で高次係数が生
成され、加算器30に供給される。すなわち、(A−
B)/2、(−A+B)/2、(C−D)/2、(−C
+D)/2等の値が加算器30に加えられる。
【0062】一方、低次係数は、レジスタ25により予
測値生成フィルタ23による遅延分だけ保存された、ア
ップサンプラ26でゼロサンプルが挿入された後、低域
通過フィルタ28で低次係数が生成され加算器30に入
力される。このとき、伝達関数H3 によって処理された
後の低次係数は、上述の例で言えば、(A+B)/2、
(A+B)/2、(C+D)/2、(C+D)/2、
(E+F)/2等となる。そして、加算器30によって
加算された結果、A、B、C、D、E…の各値が信号出
力端子31から出力される。
【0063】次に、図1および図2に示すウェーブレッ
ト変換装置およびウェーブレット逆変換装置を用いた画
像符号化装置および画像復号化装置について説明する。
【0064】この画像符号化装置の構成は、図4に示す
ように第1のウェーブレット変換装置となる水平方向変
換部41と、バッファメモリ42と、第2のウェーブレ
ット変換装置となる垂直方向変換部43と、量子化手段
となる量子化部44と、可変長符号化手段45とから構
成される。そして、この画像符号化装置には、まず画像
信号が8×8ピクセルのブロック毎に水平方向変換部4
1に入力される。水平方向変換部1の構成は、図5に示
すように、図1に示したウェーブレット変換装置が多段
接続されたものとなっている。
【0065】図5において、入力画像信号は、まず水平
方向1次ウェーブレット変換装置51により、画像の水
平方向について、低域成分を表す係数52と高域成分を
表す最高次係数53(図5でY30,Y31,Y32,Y33
示される)に周波数分割される。低域成分の係数52
は、さらに水平方向2次ウェーブレット変換装置54に
より、水平方向の2次の低域係数55と高域2次係数5
6(図5でY20,Y21で示される)に周波数分割され
る。次に、水平方向3次ウェーブレット変換装置57に
よって低域係数55から高域1次係数58(図5でY0
で示される)と直流係数59とが生成される。このよう
にして、8×8ピクセルの画像データは、図7に示すよ
うに、8×8係数データとなり、水平方向に周波数分割
されたものとなる。なお、この各ウェーブレット変換装
置51、54、57によって、画像用の第1のウェーブ
レット変換装置を構成すると共にこれらの装置51,5
4,57によって第1のウェーブレット変換工程を実施
している。
【0066】先に示したA、B、C、D、E、F、G、
Hの各画像信号の場合で示すと、係数52は、a=(A
+B)/2、b=(C+D)/2、c=(E+F)/
2、d=(G+H)/2で現される各値a、b、c、d
が相当する。最高次係数53は、Y30=(A−B)/2
−Limit((a−b)/4)、Y31=(C−D)/
2−Limit((a−c)/8)、Y32=(E−F)
/2−Limit((b−d)/8)、Y33=(G−
H)/2−Limit((c−d)/4)で示される各
値Y30 31 32 33が相当する。
【0067】また、低域係数55は、e=(a+b)/
2、f=(c+d)/2で現される各値e,fが相当す
る。さらに、高域2次係数56は、Y20=(a−b)/
2−Limit((e−f)/4)、Y21=(c−d)
/2−Limit((e−f)/4)で示される各値Y
20,Y21が相当する。また、高域1次係数58は、Y1
=(e−f)/2、直流係数59は、Y0=(e+f)
/2がそれぞれ相当する。なお、ここでLimit
( )は、いわゆるリミッタで、出力をある一定の範囲
に制限する関数となっている。
【0068】この各係数53、56、58、59(合計
8つの係数)は、一旦、バッファメモリ42に記憶され
る。そして、垂直方向変換部43に入力し、先の画像用
の第1のウェーブレット変換装置と同様な構成を有する
画像用の第2のウェーブレット変換装置によって垂直方
向の周波数分割が行われる。なお、垂直方向変換部43
への入力は、垂直方向にバッファメモリ42をラスター
スキャンすることにより行われる。
【0069】垂直方向変換部43では、図6に示すよう
に、垂直方向1次ウェーブレット変換装置61、垂直方
向2次ウェーブレット変換装置62および垂直方向3次
ウェーブレット変換装置63(それぞれは水平方向1
次、2次、3次のウェーブレット変換装置51,54,
57に相当)によって8つの係数(1つの直流係数
0、1つの高域1次係数のX1、2つの高域2次係数
20,X21、4つの最高次係数X30,X31,X32
33)が生成される。
【0070】この垂直方向の4つの種類の係数は、垂直
方向の1ライン毎に生成され、次の量子化部44にはき
出される。このように、8×8ピクセルの画像は、図8
に示すように16の帯域に周波数分割される。なお、バ
ッファメモリ42は、2つのバンクから構成されるのが
望ましい。1つのバンクに書き込まれるとき、他方のバ
ンクから記憶内容をはき出すようにすれば効率的になる
ためである。
【0071】量子化部44では、各係数に応じて適当に
重み付けを変えて量子化する。一般的には、低次の係数
を密に、高次の係数を粗く量子化する。量子化された係
数は、可変長符号化部45に入力され、その出現確率の
大きさに応じて符号を割り当てられる。そして、ランレ
ングス符号あるいはハフマン符号等の可変長符号により
符号化し出力される。
【0072】一方、画像復号化装置の構成は、図9に示
すように、可変長復号化手段71と、逆量子化手段とな
る逆量子化部72と、第1のウェーブレット逆変換装置
となる垂直方向逆変換部73と、バッファメモリ74
と、第2のウェーブレット逆変換装置となる水平方向逆
変換部75とから構成される。
【0073】そして、この画像復号化装置では、まず可
変長符号化された入力データを可変長復号化部71で量
子化係数に復号する。続いて、逆量子化部72で逆量子
化を行い係数を得て、それらを垂直方向逆変換部73に
よって垂直方向について復号する。そして、この復号さ
れた値をバッファメモリ74に記憶させる。
【0074】垂直方向逆変換部73は、図10に示すよ
うになっており、図2に示したウェーブレット逆変換装
置が多段接続される構成となっている。図10におい
て、直流係数X0と高域1次の係数X1が、垂直方向3次
ウェーブレット逆変換装置76に入力され合成されて係
数77を得る。この係数77と高域2次係数78となる
20,X21が垂直方向2次ウェーブレット逆変換装置7
9に供給され、係数80を得る。
【0075】この係数80と高域3次係数81となるX
30,X31,X32,X33が垂直方向1次ウェーブレット逆
変換装置82に供給され、垂直方向の最後段の逆変換が
行われる。そして、これらによって垂直方向の周波数合
成が完成する。なお、この各ウェーブレット逆変換装置
76、79、82によって、画像用の第1のウェーブレ
ット逆変換装置を構成すると共にこれらの装置76,7
9,82によって第1のウェーブレット逆変換工程を実
施している。
【0076】垂直方向逆変換部73で変換された信号
は、バッファメモリ74に一旦保存される。そして、水
平方向逆変換部75に入力し、先の画像用の第1のウェ
ーブレット逆変換装置と同様な構成を有する画像用の第
2のウェーブレット逆変換装置で水平方向の周波数合成
が行われる。なお、水平方向逆変換部75への入力は、
バッファメモリ74を水平方向にラスタースキャンする
ことにより行われる。
【0077】水平方向逆変換部75は、図10に示す構
成と同様な構成となっている。すなわち、垂直方向3次
ウェーブレット逆変換装置76に相当する部分に水平方
向3次ウェーブレット逆変換装置が配置され、垂直方向
2次ウェーブレット逆変換装置79に相当する部分に水
平方向2次ウェーブレット逆変換装置が配置され、垂直
方向1次ウェーブレット逆変換装置82に相当する部分
に水平方向1次ウェーブレット逆変換装置が配置される
ものとなっている。
【0078】そして、水平方向の直流係数Y0、高域1
次係数Y1、高域2次係数Y20,Y21、高域3次係数Y
30,Y31,Y32,Y33の8つの係数から水平方向の周波
数合成が行われ、各画像信号が出力される。
【0079】以上のような画像符号化装置および画像復
号化装置では、従来のウェーブレット変換および逆変換
装置と異なり、ワークメモリを少なくでき、ソフトウェ
アでの実装の場合、キャッシュのヒット率を上げること
ができ、実行速度が速くなり、ハードウェアによる実装
では、回路規模を小さくすることができる。また、エン
トロピー符号化にランレングス符号やハフマン符号、算
術符号等を用いているが、処理速度の向上等のために次
のような予測ランレングスを用いると一層好ましいもの
となる。
【0080】すなわち、2値のビット列を入力する際、
“0”か“1”を優勢シンボルと定め、その優勢シンボ
ルがn個連続すると予測する。この予測が当たったとき
は、符号語として“0”または“1”のいずれか一方を
出力し、符号化を完了する。はずれた場合は、“0”ま
たは“1”のいずれか他方を出力すると共に、その注目
系列を分割し、それぞれの分割された系列の信号状態を
上述と同様な方法で確認し符号化していく。そして、予
測が当たるか分割が所定値のビット数となるまで、同様
の分割と予測を繰り返し符号化する。
【0081】また、このような原理に基づく符号化に加
え、さらに改良した予測ランレングスを使用しても良
い。すなわち、予測ビット長nで定まるビット列を一度
に符号化せず、何段階にも分けて符号化をする。このた
め、予測ビット長nが大きくなっても、デコードバッフ
ァ部の容量を大きくする必要がなくなる。また、符号化
を行うに当たり、入力される信号に対する出力信号を予
め表化した符号化テーブルを設けるようにしても良い。
このようにすると、符号化の速度が向上する。
【0082】また、画像復号化装置では、先に示した予
測ランレングスおよび改良した予測ランレングスとは、
逆のアルゴリズムを使用して復号するようにしても良
い。このようにすると、復号速度を速くできると共にデ
コードバッファ部の容量を小さくできるものとなる。
【0083】一般に、ウェーブレット変換は、DCTと
は異なり変換後の係数に若干の相関性が残っている。先
に本発明者が発明した特願平8−50634を使用した
技術では、この相関性を除去するために画像全体を図1
5と同様に10の帯域に分割後、係数内の相関を考慮し
てスキャンを行い、直前の係数値による条件付きエント
ロピー符号化を行うようにしている。一方、本発明のよ
うにワークメモリを削減するため、8×8ピクセル程度
のブロック分割を行う場合、係数間の相関を考慮したス
キャンは難しく、相関性の除去が困難となり効率の低下
を招く恐れがある。しかし、上述の実施の形態では、帯
域分割数を図8に示すように16と拡大し、各係数を極
力無相関化するようにしているため、効率の低下を生じ
ない。
【0084】また、本発明者が先に出願した改良型ハー
ル変換では、低次係数から高次係数を予測することでハ
ール変換に対して大幅に効率を向上させているが、係次
係数の言わば過去と未来の両方向からの予測(=内挿予
測)を行っているため、多くのワークメモリを必要とし
ている。これに対して、上述の実施の形態のウェーブレ
ット変換装置および逆変換装置並びにそれらの装置を利
用した画像符号化装置および画像復号化装置等では、ワ
ークメモリを大幅に削減している。
【0085】このワークメモリの削減のために、上述し
たように、上述の実施の形態では8×8ピクセル程度の
ブロックに分割して信号処理を行っている。このブロッ
クの大きさは、8×8ピクセル以外に16×16ピクセ
ル等他の大きさの正方形のブロックとしたり、長方形等
の他の形状のブロックとしても良い。このブロック処理
を行うに当たりブロック間にまたがる予測は、内挿予測
(=両方向予測)ではなく、過去と現在あるいは現在と
未来からの予測となる外挿予測(=片方向予測)として
いる。
【0086】予測を片方向とすると、予測値が大きく外
れるケースが生じる。しかし、予測の目的は、低周波に
おけるブロック歪みの低減であり、この場合、予測値は
通常はあまり大きな値にはならない。そこで、予測値に
適当なリミッタをかけることで、ブロック歪みの低減効
果を維持しながら予測はずれによる歪みを除去してい
る。
【0087】このリミッタは、図11(A)に示すよう
に、入力が所定値以上また所定値以下となると出力が一
定の値Z1,−Z1となるものとなっている。しかし、こ
のリミッタとしては、図11(B)に示すように、入力
が所定値を越えてさらに大きくなるか、小さくなると、
その出力が「0」に近づいているものとして良い。この
ようにすると、絵柄が大きく動くようなときには、予測
そのものが意味をなさなくなることが多く、好ましいも
のとなる場合が多くなる。すなわち、急激な画像変化が
生じているときは、予測値が大きくなるが、そのような
ときは、下手に予測値による補正をかけるよりも、補正
値をかけないそのままの値とした方が良い値となること
が多いためである。
【0088】また、入力信号に画像の色信号が含まれる
場合、水平および垂直方向の最高次係数Y30,Y31,Y
32,Y33,X30,X31,X32,X33を伝送しないことで
間引きを行うようにできる。この場合、画像復号化装置
側では、本発明のウェーブレット逆変換処理により色信
号の補間(内挿)を行うことができ、特別な補間処理を
不要とすることができる。
【0089】なお、上述の各実施の形態は、本発明の好
適な実施の形態の例であるが、これに限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
変形実施可能である。例えば、内挿予測(両方向予測)
については、誤差が少なくなることから、リミッタは必
ずしも必要でない。すなわち、式(6)(7)のリミッ
タは必ずしも必要ではない。
【0090】また、上述した各実施の形態では、低次係
数より高次係数の予測値を生成していたが、高次係数の
抽出手段にその機能を取り込んでも良い。例えば、低次
係数抽出のための低域通過フィルタに下記の式(9)に
示す伝達関数H5によるフィルタを用い高次係数抽出の
ための高域通過フィルタに式(10)に示す伝達関数H
6によるフィルタを用いても同様の効果がある。
【0091】
【数3】
【0092】また、低域通過フィルタ12にHaar基
底ではなく、下記の式(11)に示す伝達関数H0
し、一方、高域通過フィルタ13にHaar基底ではな
く下記の式(12)に示す伝達関数H1としても良い。
【0093】
【数4】
【0094】また、上述の実施の形態では、符号化に当
たり、まず水平方向の変換を行い、次に垂直方向の変換
を行うようにし、復号化に当たってはまず垂直方向の逆
変換を行い、次に水平方向の逆変換を行っているが、符
号化の際、まず垂直方向の変換を行い、次に水平方向の
変換を行うようにしても良い。その場合、復号化を行う
ときは、まず水平方向の逆変換を行い次に垂直方向の逆
変換をするようにする。
【0095】さらに、本発明の復号化工程を、処理手順
化したプログラムとし、CD−ROMなどのコンピュー
タが読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良
い。加えて、符号化工程についても、同様にプログラム
化し、同種の記録媒体に記録しても良い。また、プログ
ラム化された復号化工程や符号化工程を、通信手段によ
って使用者に配信したり、そのプログラムを保存してい
るホストから、使用者がダウンロードするようにしても
良い。
【0096】以上説明したように、本発明に係るウェー
ブレット変換装置およびその方法並びに画像符号化装置
およびその方法は、低次係数から高次係数の予測値を生
成し、その予測値を高次係数から差し引いている。一
方、本発明に係るウェーブレット逆変換装置およびその
方法並びに画像復号化装置およびその方法は、合成時に
同様の予測値を高次係数に加えている。このため、高次
係数の電力を低減し、ひいては高次係数のエントロピー
を大幅に低減させ、符号化効率を向上させることができ
ると共に画像等の高周波領域においては、高次係数が量
子化等により失われたとしても、予測値の働きによりそ
れらを補償し、符号化信号の再生度が向上する。
【0097】そして、予測値を生成するために、外挿予
測値と内挿予測とを適宜使用しているため、画像信号に
適用する場合、画像全体ではなく、分割された画像の符
号化や復号化にも適用できることとなる。画像を分割し
てブロック単位に処理できるようになると、必要となる
ワークメモリが小さくなり、ソフトウェアによる実装で
は、キャッシュのヒット率が向上し、実行速度が速くな
る。また、ハードウェアによる実装では、回路規模が小
さくなり、小型化や低価格を達成できる。
【0098】また、画像信号を上述の予測値を利用し
て、垂直方向と水平方向の両方向について、低域成分を
再帰的にウェーブレット変換および逆変換することによ
って、符号化および復号化すると、画像を効果的に符号
化できると共に復号化に際し、ブロック状またはモザイ
ク上の歪みを大幅に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウェーブレット変換装置の実施の形態
を示すブロック図である。
【図2】本発明のウェーブレット逆変換装置の実施の形
態を示すブロック図である。
【図3】本発明による高次係数の予測値生成原理を示す
説明図で、(A)は内挿予測(両方向予測)を示す図
で、(B)は外挿予測(片方向予測)を示す図である。
【図4】本発明のウェーブレット変換装置を用いた画像
符号化装置の構成を示すブロック図である。
【図5】図4の画像符号化装置に用いられる水平方向変
換部の構成を示すブロック図である。
【図6】図4の画像符号化装置に用いられる垂直方向変
換部の構成を示すブロック図である。
【図7】図4の画像符号化装置に用いられる水平方向変
換部での変換を説明するための図である。
【図8】図4の画像符号化装置に用いられる垂直方向変
換部での変換を説明するための図である。
【図9】本発明のウェーブレット逆変換装置を用いた画
像復号化装置の構成を示すブロック図である。
【図10】図9の画像復号化装置に用いられる垂直方向
逆変換部の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明のウェーブレット変換装置および逆変
換装置並びに画像符号化装置および復号化装置に用いら
れるリミッタの機能を説明するための図で、(A)はリ
ミッタによって出力が上限や下限にはりつく場合を示
し、(B)は入力信号が大きくなると出力信号が所定値
から再度「0」に近づいていく場合を示している。
【図12】従来のDCTによる直交変換符号化方法を示
すブロック図である。
【図13】従来のウェーブレット変換装置を示すブロッ
ク図である。
【図14】従来のウェーブレット逆変換装置を示すブロ
ック図である。
【図15】従来のウェーブレット変換装置による画像分
割を示す図である。
【図16】本発明の発明者が先に出願した発明による高
次係数の予測値生成原理を示す説明図である。
【符号の説明】
11 入力端子 12 低域通過フィルタ(低域成分抽出手段) 13 高域通過フィルタ(高域成分抽出手段) 14 ダウンサンプラ(低次係数用) 15 ダウンサンプラ(高次係数用) 16 予測値生成フィルタ(予測値生成手段) 17 レジスタ 18 減算器(減算手段) 19 低次係数出力端子 20 高次係数出力端子 21 低次係数入力端子 22 高次係数入力端子 23 予測値生成フィルタ(予測値生成手段) 25 レジスタ 26 アップサンプラ(低次係数用) 27 アップサンプラ(高次係数用) 28 低域通過フィルタ(低域成分復元手段) 29 高域通過フィルタ(高域成分復元手段) 30 加算器(合成手段) 31 信号出力端子 41 水平方向変換部(第1のウェーブレット変換装
置) 42 バッファメモリ 43 垂直方向変換部(第2のウェーブレット変換装
置) 44 量子化部(量子化手段) 45 可変長符号化手段 71 可変長復号化手段 72 逆量子化部(逆量子化手段) 73 垂直方向逆変換部(第1のウェーブレット逆変換
装置) 74 バッファメモリ 75 水平方向逆変換部(第2のウェーブレット逆変換
装置)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号から低域成分を抽出する低域成
    分抽出手段と、上記入力信号から高域成分を抽出する高
    域成分抽出手段とを備えるウェーブレット変換装置にお
    いて、高域成分を予測する予測値を生成する予測値生成
    手段と、上記予測値を上記高域成分から減じる減算手段
    とを設け、この減算手段によって新高域成分を得、この
    新高域成分を出力すると共に上記予測値生成手段は、外
    挿予測と内挿予測とを適宜使用して上記予測値を生成す
    ることを特徴とするウェーブレット変換装置。
  2. 【請求項2】 入力信号を所定のブロックに分割し、前
    記予測値生成のための予測がブロック間にまたがる場
    合、前記外挿予測を行い、ブロック間にまたがらない場
    合、前記内挿予測を行い、かつ外挿予測による前記予測
    値に上限および下限を設定することを特徴とする請求項
    1記載のウェーブレット変換装置。
  3. 【請求項3】 入力信号から低域成分を抽出する低域成
    分抽出工程と、上記入力信号から高域成分を抽出する高
    域成分抽出工程とを備えるウェーブレット変換方法にお
    いて、高域成分を予測する予測値を生成する予測値生成
    工程と、上記予測値を上記高域成分から減じる減算工程
    とを設け、この減算工程によって新高域成分を得、この
    新高域成分を出力すると共に上記予測値生成工程では、
    外挿予測と内挿予測とを適宜使用して上記予測値を生成
    することを特徴とするウェーブレット変換方法。
  4. 【請求項4】 入力信号を所定のブロックに分割し、前
    記予測値生成のための予測がブロック間にまたがる場
    合、前記外挿予測を行い、ブロック間にまたがらない場
    合、前記内挿予測を行い、かつ外挿予測による前記予測
    値に上限および下限を設定することを特徴とする請求項
    3記載のウェーブレット変換方法。
  5. 【請求項5】 ウェーブレット変換によって抽出された
    低域成分を入力し復元する低域成分復元手段と、ウェー
    ブレット変換により抽出された高域成分を入力し復元す
    る高域成分復元手段とを備えるウェーブレット逆変換装
    置において、高域成分を予測する予測値を上記低域成分
    から生成する予測値生成手段と、この予測値を高域成分
    に加算し新高域成分を得る加算手段と、上記低域成分と
    上記新高域成分を合成する合成手段とを備え、上記予測
    値生成手段は、外挿予測と内挿予測とを適宜使用して上
    記予測値を生成することを特徴とするウェーブレット逆
    変換装置。
  6. 【請求項6】 入力信号を所定のブロックに分割された
    ものとし、前記予測値生成のための予測がブロック間に
    またがる場合、前記外挿予測を行い、ブロック間にまた
    がらない場合、前記内挿予測を行い、かつ外挿予測によ
    る前記予測値に上限および下限を設定することを特徴と
    する請求項5記載のウェーブレット逆変換装置。
  7. 【請求項7】 ウェーブレット変換によって抽出された
    低域成分を入力し復元する低域成分復元工程と、ウェー
    ブレット変換により抽出された高域成分を入力し復元す
    る高域成分復元工程とを備えるウェーブレット逆変換方
    法において、高域成分を予測する予測値を上記低域成分
    から生成する予測値生成工程と、この予測値を高域成分
    に加算し新高域成分を得る加算工程と、上記低域成分と
    上記新高域成分を合成する合成工程とを備え、上記予測
    値生成工程は、外挿予測と内挿予測とを適宜使用して上
    記予測値を生成することを特徴とするウェーブレット逆
    変換方法。
  8. 【請求項8】 入力信号を所定のブロックに分割された
    ものとし、前記予測値生成のための予測がブロック間に
    またがる場合、前記外挿予測を行い、ブロック間にまた
    がらない場合、前記内挿予測を行い、かつ外挿予測によ
    る前記予測値に上限および下限を設定することを特徴と
    する請求項7記載のウェーブレット逆変換方法。
  9. 【請求項9】 入力信号を画像信号とし、その画像信号
    を縦横同一の所定数の画素からなるブロックに分割し、
    その分割された画像信号の垂直方向と水平方向のいずれ
    か一方の信号をウェーブレット変換する請求項1または
    2記載の構成を有する第1のウェーブレット変換装置
    と、そのウェーブレット変換装置により抽出された低域
    成分と高域成分の各係数を一旦メモリするバッファメモ
    リと、このバッファメモリから読み出した上記分割され
    た画像信号の垂直方向と水平方向のいずれか他方の信号
    をウェーブレット変換する請求項1または2記載の構成
    を有する第2のウェーブレット変換装置と、この第2の
    ウェーブレット変換装置により得られた係数を量子化す
    る量子化手段と、量子化された係数をその出現確率の大
    きさに応じて符号を割り当て可変長符号化する可変長符
    号化手段とを備えることを特徴とする画像符号化装置。
  10. 【請求項10】 請求項3または4記載のウェーブレッ
    ト変換方法を、縦横同一の複数の画素からなるブロック
    に分割された画像信号の垂直方向と水平方向のいずれか
    の方向について行い、かつ、低域成分を再帰的に同様に
    ウェーブレット変換し、その後他の方向について同様に
    ウェーブレット変換する工程と、ウェーブレット変換さ
    れた係数を量子化する量子化工程と、量子化された係数
    をその出現確率の大きさに応じて符号を割り当て可変長
    符号化する可変長符号化工程とを備えることを特徴とす
    る画像符号化方法。
  11. 【請求項11】 入力信号を、縦横同一の所定数の画素
    からなるブロックに分割され可変長符号化された画像信
    号とし、その画像信号を可変長復号する可変長復号化手
    段と、可変長復号された信号を逆量子化する逆量子化手
    段と、逆量子化した信号でかつ上記画像信号の垂直方向
    と水平方向のいずれか一方の信号をウェーブレット逆変
    換する請求項5または6記載の構成を有する第1のウェ
    ーブレット逆変換工程と、その逆変換された信号を一旦
    メモリするバッファメモリと、このバッファメモリから
    読み出した上記分割された画像信号のいずれか他方向の
    信号をウェーブレット逆変換する第2のウェーブレット
    逆変換工程とを有することを特徴とする画像復号化方
    法。
  12. 【請求項12】 入力信号を、縦横同一の所定数の画素
    からなるブロックに分割され可変長符号化された画像信
    号とし、その画像信号を可変長復号する可変長復号化工
    程と、可変長復号された信号を逆量子化する逆量子化工
    程と、逆量子化した信号でかつ上記画像信号の垂直方向
    と水平方向のいずれか一方の信号をウェーブレット逆変
    換する請求項7または8記載の工程を有する第1のウェ
    ーブレット逆変換工程と、その逆変換された信号を一旦
    メモリするメモリ工程と、このメモリされた信号を読み
    出し上記分割された画像信号のいずれか他方向の信号を
    ウェーブレット逆変換する第2のウェーブレット逆変換
    工程とを有することを特徴とする画像復号化方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000076074A1 (fr) * 1999-06-02 2000-12-14 Japan Science And Technology Corporation Methode predictive pour series chronologiques au moyen de series numeriques d'ondelettes et dispositif y relatif
US6678421B1 (en) * 2000-06-09 2004-01-13 Hrl Laboratories, Llc Subband coefficient prediction with pattern recognition techniques
JP2005523615A (ja) * 2002-04-19 2005-08-04 ドロップレット テクノロジー インコーポレイテッド ウェーブレット変換システム、方法、及びコンピュータプログラム製品
CN100394692C (zh) * 1999-04-15 2008-06-11 株式会社理光 数据高速压缩伸展方法及其装置

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