JP3796354B2 - 画像符号化方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像符号化方法に係わり、特に、画像を複数の画素よりなる画素ブロックに分割し、各画素ブロックにアダマール変換を施し、得られた変換データを符号化して出力する画像符号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
送信側のデジタル画像を受信側で無歪で再生できるロスレス符号化(可逆符号化)が、放送業務・医療・衛星通信等の分野で必要とされている。
画像の符号化手法として、従来、画像をm×n画素よりなる画素ブロックに分割し、各m×n画素ブロックにDCT(離散コサイン変換)やアダマール変換等を用いて直交変換を行って画像の高周波成分を分離し、これにより、いわゆるエントロピ値を低くして効果的なデータ符号化を実現する手法が知られている。
【0003】
図11は従来のアダマール変換による画像符号化説明図であり、1は画像をn×n画素(たとえば2×2画素)よりなるブロックに分割する分割部、2は各画素ブロックXにアダマール変換を施すアダマール変換部、3はアダマール変換データYを符号化する符号化部で、たとえばハフマン符号化部である。
【0004】
2次のアダマール行列Hは
【数2】
Figure 0003796354
で表現され、一般に、2n次のアダマール行列H2n
【数3】
Figure 0003796354
で表現される。
【0005】
2次のアダマール変換は、Xを2×2の原画像データ、Yを2×2の変換後データとすると次式
Y=1/2(HXHT) (3)
を実行することである。但し、上式において上付きTは行列の転置を表わす。
いま、デジタル化された2進数表現画素データ(各画素それぞれにaビットのデータ長を持つ)を画素ブロック分割部1で2×2画素のブロックに分割する。アダマール変換部2は画像分割により得られた2×2画素のデータを原画像データXとし、前述の2次アダマール行列H2によりアダマール変換を行う。このアダマール変換により得られる変換データYは0次および1次のウォルシュ関数を基底とする直交座標系で表わされ、2×2のマトリクスであるXおよびYの各要素は互いに対応している。
【0006】
変換データYは2次(2×2)アダマール行列による変換の結果(1/2しているため)、小数点以下1桁までを含む“yyyyyy.y”形で求められる。又、原画像データの各要素の量子化ビット長をaとすると、アダマール変換に依る操作の結果、変換後データYのデータ長は(a+2)ビットとなる。しかし、低次のウォルシュ関数成分にデータの出現頻度が片寄ることにより情報のエントロピが低下し、ハフマン符号化等のエントロピ符号化手法を採用することで、データ量を削減できる。又、以下のアダマール変換の特徴を考慮することにより更に符号量を削減できる。すなわち、アダマール変換後の各要素の最下位ビット(小数点以下1桁目)は全て同じになることが知られており、従って、2×2行列の各要素データの1つだけが判れば、残り3つの最下位ビットデータについても自ずから決定される。また、同様に、4つの要素データの総和は常に偶数となることも知られており、前述の最下位ビットデータが全て同じことから、下位2ビット目のデータの総和も偶数とならなければならず、これにより、4つの要素データのうち3つのデータから残り1つの下位2ビット目のデータが求められる。このように各要素(変換係数)の相互関係を利用して下位ビットを省略することによって符号量を更に削減でき、JPEGロスレスモードと同程度の符号化効率を実現している。なお、各ブロック毎に4ビットのデータ削減を行っても削減前のデータが完全に再現できることが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のアダマール変換によれば、JPEGロスレスモードと同程度の符号化効率を実現できるが、更に符号量を削減することが要望されている。
したがって、本発明の目的は、符号量を更に削減できる画像符号化方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明によれば、アダマール行列を、「Mを法とする演算(Modulo M)」を用いてのアダマール行列H′(後述する(4)式参照)に拡張し、このアダマール行列H′を用いてアダマール変換を実行することにより達成される。「Mを法とする演算(Modulo M)」は任意の整数Lを整数Mで割った余りの数Kを扱う演算である。又、法Mは、原画像データビット長をaビットとするとき、M≧2aで、かつ、Mと2aの最大公約数が1となるように選ぶ。このようにすれば、効率良く符号化でき、演算の際のレジスタ長を削減できるなどの利点がある。
又、上記課題は本発明によれば、アダマール変換により得られた変換データをN(=m×n)で割り、商と余りをそれぞれ符号化して出力することにより達成される。このようにすれば、商に注目すると画像データの一般的な特徴から隣り合う画素間の相関が非常に強いため、商により構成されるm×nマトリクスの要素は殆ど同じ値となりエントロピが低下し、符号量を削減できる。
【0009】
この場合、m×n行列の余りのパターン数L(N)は
L(N)=2N/2・L(N/2)2
となる。例えば、2×2のマトリクスでは余りのパターン数は16種類となる。この事実に着目すれば、所定数のビットでm×n行列の余りパターンを符号化でき(2×2の場合は4ビットで符号化が可能)、符号量を更に削減できる。
また、L(N)個の余りパターンをL(N)/2A(Aは整数)種類にまとめて符号化すれば、余りパターン数がますます少なくなって符号量を更に削減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(A)第1実施例
図1は本発明の第1実施例の画像符号化方法を実現する装置の構成図である。図中、11は画像をn×n画素(たとえば2×2画素)よりなる画素ブロックに分割する画素ブロック分割部、12は各画素ブロックXに整数論的アダマール変換を施す整数論的アダマール変換部、13はアダマール変換データYを符号化する符号化部で、たとえばハフマン符号化部である。
第1実施例は、「Mを法とする演算(Modulo M)」を用いてのアダマール行列によりアダマール変換して画像を符号化する方法である。「Mを法とする演算 (Modul M)」とは、任意の整数Lを整数Mで割った余の数Kを扱う演算である。例えば、M=7、L=25であれば、K=4のように求められる。又、−1≡M−1(Modulo M)が恒等的に等しくなる。さらに、原画像データのビット長がaビットの時、M≧2aとし、且つ、Mと2aの最大公約数が1となるように法Mを選ぶ。
【0011】
以上の条件のもとで、「Mを法とする演算(Modulo M)」を用いてのアダマール行列の拡張H′は
【数4】
Figure 0003796354
となり、この変換行列を用いて変換された画像データY′は
Y′=H′XH′T (5)
とnaる。ここで拡張された新しい変換行列H′を用いたアダマール変換を「整数論的アダマール変換」と呼ばれる。
【0012】
デジタル化された2進数表現画素データ(各画素それぞれにaビットのデータ長を持つ)を画素ブロック分割部11で2×2画素のブロックに分割する。整数論的アダマール変換部12は、分割により得られた2×2画素のデータを原画像データXとし、変換行列H′を用いて(5)式の整数論的アダマール変換を行い、ハフマン符号化部13は整数論的アダマール変換により得られた変換データYを符号化して出力する。
【0013】
整数論的アダマール変換を用いて実現される符号化方法の特徴は以下のとおりである。今、原画像の各要素のデータ長を仮にa=8ビットとすると、変換後のデータ長は従来法で触れたように、(a+2)=10ビット長のデータとなる。しかし、第2実施例では法となる数Mを257と選ぶことで、257より大きな値を扱わない。この結果、整数論的アダマール変換後のデータ長は257まで表現できれば良く、9ビットで表現でき、従来のアダマール変換による符号化方法に比べて1ビット少なくできる。このことは、少ないデータ長での演算が可能であることを意味する。信号処理用集積回路(DSPIC)を用いて画像処理を行う場合、処理できるデータ長は集積回路により決定されてしまうが、第1実施例では少ないデータ長での演算が可能であるため、より精度の高い演算を行うことが出来るというメリットがある。
【0014】
(B)第2実施例
図2は本発明の第2実施例の画像符号化装置の構成図であり、21は画像をn×n画素(たとえば2×2画素)よりなるブロックに分割する画素ブロック分割部、22はアダマール変換部で、画素ブロックXに(1)式のアダマール行列H2を用いてアダマール変換を施すもの、23はアダマール変換により得られたn×n要素より成る変換データYの各要素をN(=n2)で除算し、n×nマトリクスの商行列とn×nマトリクスの剰余行列を出力する除算部、24は商を符号化する符号化部で、たとえばハフマン符号化部、25は余りを符号化する余り符号化部、26は商及び余り符号化結果を合成して出力する符号合成部である。
n×n要素で構成された原画像データXにまずアダマール変換部22で通常のアダマール変換を施し、そこで得られた変換データYを除算部23でN=n2で割り、商と余りに分割する。
【0015】
簡単のために2×2要素の原画像データで説明する。原画像データにアダマール変換を施し、そこで得られた変換データYを更にN=4で割り、商と余りに分割する。余りはYの下位2ビット、商はYの下位2ビットを削除し2ビット右にシフトした値となる。
この様にして得られた新しいデータの内、商に注目すると画像データの一般的な特徴から隣り合う画素間の相関が非常に強く、ほとんどの場合、これら商により構成される2×2マトリクスの要素は殆ど同じ値となりエントロピが低下する。すなわち、ハフマン符号化部24における商の符号化に使用する符号量を少なくできる。
【0016】
一方、余りにより構成される2×2のマトリクスはN=4で割った余りであるからその値は、0,1,2,3のいずれかとなる。また、マトリクスサイズは2×2であるからその組み合わせ数は22×22×22×22=28=256通りとなる。したがって、8ビットで2×2のマトリクスで表現された余りを表現できる。余り符号化部25はこの原理に従って、余りにより構成される2×2のマトリクスを符号化して出力する。
符号合成部26は各符号化部から出力する商及び余りの符号を合成して出力する。
図3は第2実施例の符号量を示す図表であり、ハフマン符号化を用いて符号化した時の1画素あたりの符号量を図4に示す各画像(girl, lena, moon) について示すもので、従来例と対比して示している。この図より明らかなように、第2実施例によれば、1画素当り0.7〜0.9ビットの符号量の削減ができる。
【0017】
(C)第3実施例
図5は本発明の第3実施例の画像符号化装置の構成図であり、図2の第2実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、第2実施例の余り符号化部25に代えて余り圧縮符号化部31を設けている点である。
除算部23から出力する余りで構成される2×2のマトリクスはN=4で割った余りであるため、各要素の値は、0,1,2,3のいずれかである。また、マトリクスサイズは2×2であるからその組み合わせ数は22×22×22×22= 28=256通りとなる。このため、第2実施例は8ビットで余りにより構成される2×2のマトリクスを符号化して出力する。
ところで、アダマール変換の性質から2×2の余り行列パターンの組み合わせは図6に示す24=16種類に限定される。すなわち、4ビットで2×2の余りマトリクスを符号化して出力できる。この原理に従って、余り圧縮符号化部31は4ビットで余りマトリクスを符号化して出力する。符号合成部26は各符号化部24,31から出力する商及び余りの符号を合成して出力する。
図7は第3実施例の符号量を示す図表であり、ハフマン符号化を用いて符号化した時の1画素あたりの符号量を図4に示す各画像(girl, lena, moon) について示すもので、従来例と対比して示している。この図より明らかなように、第3実施例によれば、第2実施例より更に1画素当りの符号量の削減ができる。
【0018】
以上は2×2次のアダマール変換の場合であるが、一般にn×n次のアダマール変換で計算される変換係数をN(=n×n)で割った剰余のパターンはある決まった種類に限定される特徴があり、この特徴はどのブロックサイズにおいても成り立つ。すなわち、ブロックサイズがn×nの場合、変換係数をN(=n2)で割った剰余についてブロック毎のパターンの種類は次式
L(N)=2N/2・L(N/2)2 (6)
で計算されるL(N)種類に限定される。従って、ブロックサイズがn×nの場合にもこの特徴を利用してロスレス符号化を行って符号量を削減できる。
【0019】
(D)アダマール変換を利用した準ロスレス符号圧縮(第4実施例)
ロスレス符号化、準ロスレス符号化について簡単に説明する。
ロスレス符号化(可逆符号化)とは、送信側のデジタルデータと、受信側のデジタルデータとが完全に一致する様な符号化法をいう。一般に用いられているJPEGやMPEG等の標準化画像符号化手法は、画質をある程度犠牲にして、そのかわりデータ量を大幅に削減して伝送時間ないしメモリ量を削減することに観点が置かれている。従って、送信前の原画像データと受信画像データが完全に一致するということは無く、いわゆる非可逆符号化となっている。このため、標準化された符号化手法は非可逆符号化であり、繰り返し行われるデータの送受信の都度、ノイズや歪みが蓄積されて、画像が劣化するという欠点をもっている。
一方、原画像データに若干の加工を施して大幅にデータ量を削減するものの、それ以降のデータの送受信に際し可逆変換が成り立つような符号化手法があり、これを「準ロスレス符号化(準可逆符号)」という。
【0020】
さて、第2実施例は、除算部から出力する余りで構成される2×2のマトリクスは、N=4で割った余りであるため、各要素の値は、0,1,2,3のいずれかである。また、マトリクスサイズは2×2であるからその組み合わせ数は22×22×22×22=28=256通りとなる。このため、第2実施例では8ビットで余りにより構成される2×2のマトリクスを符号化して出力する。
第3実施例は、アダマール変換の性質から実際に余りにより構成される2×2のマトリクスの組み合わせは図6に示す24=16種類に限定されることに着目し、4ビットで余りにより構成される2×2のマトリクスを符号化して出力する。尚、図6に示す0〜15の16種類の余りのパターンをパターン1〜パターン15という。
【0021】
ところで、16種類の余りのパターンの幾つかを他のパターンで近似し、その際の符号化画像の誤差を最小にできれば、更に少ないビット数で余りにより構成される2×2のマトリクスを符号化して出力できる。
16種類の余りのパターンを他のパターンで近似した場合、符号化画像への影響として以下の特徴があることが判明した。すなわち、
・パターン0〜6はパターン8に、パターン9〜15はパターン7に近似した場合、符号化画像の誤差が最小になる、
・ペアの偶数同士あるいはペアの奇数同士は同じパターン(例えば、パターン2と10,パターン4と12,パターン1と9、パターン5と13など)に近似した場合、誤差が最小になる、
という特徴がある。
以上の特徴を考慮して、余りにより構成される上記16種類のマトリクスを代表的な16/2A種類(A=1,2,3,4のいずれか)にまとめて符号化することで、更にデータ量の削減が可能となる。これがアダマール変換を用いた準ロスレス変換である。
【0022】
図8は16種類のマトリクスを1種類(1/24種類)、2種類(1/23種類)、4種類(1/22種類)、8種類(1/2種類)にまとめる場合の代表パターン決定法を示す説明図である。
Figure 0003796354
である。
【0023】
上記▲1▼〜▲4▼の各剰余パターンの近似において、余りパターンが、(1) 代表パターンであればそのまま、(2) 代表パターンでなくペアとなっている他方が代表パターンであれば該ペアのパターンで近似、(3) それ以外はパターン0〜6はパターン8に、パターン9〜15はパターン7で近似する。例えば、8種類のパターン0,7,9,11.13,14,15で近似する場合、
パターン 0→パターン0
パターン 1→パターン9
パターン 2→パターン8
パターン 3→パターン11
パターン 4→パターン8
パターン 5→パターン13
パターン 6→パターン14
パターン 7→パターン7
パターン 8→パターン8
パターン 9→パターン9
パターン10→パターン7
パターン11→パターン11
パターン12→パターン7
パターン13→パターン13
パターン14→パターン14
パターン15→パターン15
にそれぞれ近似する。
【0024】
図9は剰余パターンを省略しない場合(16種類)および8種利、4種類、2種類、1種類まで省略した準ロスレス符号化における1画素当りの符号量とS/N比を示す実験結果説明図であり、図4に示した3つの画像girl, lena, moonのについて、1画素当りの符号量とS/N比を示している(カッコ内数値はS/N比である)。この実験結果より省略の度合いを16種類、→8種類、→4種類→1種類と強めるに従って、符号量の削減効果が大きくなっていることがわかる。
【0025】
図10は第4実施例とJPEGのS/N比を比較するための実験結果説明図であり、横軸に1画素当りのビット数、縦軸にS/N比を示している。実線は画像girlの場合、点線は画像lenaの場合、一点鎖線は画像moonの場合である。この図10より、同じ符号量では,JPEGよりも第4実施例の方が良好な復元画像が得られることがわかる。以上では2×2のブロックサイズについて説明したが、4×4ブロックサイズについても同様の手法により準ロスレス符号化を実現できる。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い種々の変形が可能であり、本発明はこれらを排除するものではない。
【0026】
【発明の効果】
以上本発明によれば、アダマール行列を「Mを法とする演算(Modulo M)」を用いてアダマール行列H′((4)式参照)に拡張し、このアダマール行列H′を用いてのアダマール変換を実行するようにしたから、効率良く符号化でき、演算の際のレジスタ長を削減できるなどの利点がある。
又、本発明によれば、アダマール変換により得られた変換データをN(=m×n)で割り、商と余りをそれぞれ符号化して出力するようにしたから、商により構成されるm×nマトリクスの要素は殆ど同じ値となりエントロピが低下し、符号量を削減できる。
又、本発明によれば、m×n行列の余りのパターン数L(N)は
L(N)=2N/2・L(N/2)2
となることに着目し、より少ないビット数でm×n行列の余りパターンを符号化でき、符号量を更に削減できる。
また、本発明によれば、L(N)個の余りパターンをL(N)/2A(Aは整数)種類にまとめて符号化するようにしたから、余りパターン数がますます少なくなって符号量を更に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】整数論的アダマール変換による画像符号化装置の構成図である。
【図2】第2実施例の画像符号化装置の構成図である。
【図3】第2実施例の符号量説明図表である。
【図4】画像説明図である。
【図5】第3実施例の画像符号化装置の構成図である。
【図6】剰余パターン説明図表である。
【図7】第3実施例の符号量説明図である。
【図8】剰余パターン近似法説明図表である。
【図9】準ロスレス符号化の符号量とSN比の説明図表である。
【図10】JPEGとの比較説明図である。
【図11】従来のアダマール変換による画像符号化説明図である。
【符号の説明】
11・・画素ブロック分割部
12・・整数論的アダマール変換部
13・・ハフマン符号化部
21・・画素ブロック分割部
22・・アダマール変換部
23・・除算部
24・・符号化部
25・・余り符号化部
26・・符号合成部
31・・余り圧縮符号化部

Claims (1)

  1. 画像をm×n画素よりなる画素ブロックに分割し、各画素ブロックにアダマール行列を用いてアダマール変換を施し、得られた変換データを符号化して出力する画像符号化方法において、
    アダマール行列を、「Mを法とする演算(Modulo M)」を用いての次式のアダマール行列H′に拡張し、
    Figure 0003796354
    (ただし、「Mを法とする演算(Modulo M)」は任意の整数Lを整数Mで割った余りの数Kを扱う演算であり、又、法Mは、原画像データビット長をaビットとするとき、M≧2aで、かつ、Mと2aの最大公約数が1となるように選ぶ)
    前記アダマール行列H′を用いて前記アダマール変換を実行し、
    該アダマール変換により得られた変換データをN(=m×n)で割り、商と余りを演算し、
    前記商を符号化するとともに、余りのパターン数L (N)
    (N) =2 N/2 ・L (N/2) 2
    とするとき、該余りのパターン数L (N) をL (N) /2 A (A は整数 ) 種類に近似して余りを符号化する、
    ことを特徴とする画像符号化方法。
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