JPH11336682A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機

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JPH11336682A
JPH11336682A JP14427398A JP14427398A JPH11336682A JP H11336682 A JPH11336682 A JP H11336682A JP 14427398 A JP14427398 A JP 14427398A JP 14427398 A JP14427398 A JP 14427398A JP H11336682 A JPH11336682 A JP H11336682A
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JP
Japan
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roller
shaft
cylinder
bearing
compressor
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Pending
Application number
JP14427398A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Ozu
政雄 小津
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH11336682A publication Critical patent/JPH11336682A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/10Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C18/107Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member with helical teeth

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】シャフトの摺動損失の低減化を図り、特に耐摩
耗性に優れた素材でなくとも摩耗を確実に防止し、かつ
電動機部におけるエアーギャップを均一に保持して、密
閉ケースの小型化を図った圧縮機を提供する。 【解決手段】円筒状のシリンダ11、このシリンダ内に
偏心配置されたローラ12、このローラを偏心回転させ
るシャフト2、このシャフトを受ける軸受け部13を有
しシリンダの少なくとも一方の開口部を閉塞する軸受け
体14を備えた圧縮機構部3および、この圧縮機構部を
駆動する電動機部4を具備し、軸受け部13はシリンダ
内径側に突設され、この突設された軸受け部の外周とロ
ーラの内周との間にクランク体16が配置され、このク
ランク体とシャフトは連結部材17により連結される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば空気調和
機の冷凍サイクルを構成する圧縮機であり、特にヘリカ
ルブレード式圧縮機構部やロータリ式圧縮機構部などを
備えた,いわゆる回転式圧縮機構部の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】圧縮機は、たとえば空気調和機の冷凍サ
イクルを構成しており、従来よりロータリ式圧縮機構部
を備えた圧縮機が多用されている。そして、近年では多
くの特徴を備えた、いわゆるヘリカルブレード式の圧縮
機構部を備えた圧縮機が提案されている。
【0003】これら回転式圧縮機構部の特徴は、電動機
部に連結され圧縮機構部を駆動するシャフトにおいて、
クランク部が一体に構成されることである。そして、こ
のクランク部の両側部位は主軸受けと副軸受けとによっ
て枢支される。
【0004】また、圧縮機構部と電動機部はシャフトを
介して一体化され密閉ケース内に収容されるのである
が、この密閉ケースには上記電動機部にモータ口出し線
を電気的に接続するための端子部が設けられる。
【0005】上記密閉ケースは、有底筒状のケース本体
と、このケース本体の開口部を閉塞するよう溶接手段で
取付け固定される上ケースとから構成される。そして、
圧縮機構部と電動機部を一体化したものをケース本体に
収納した後、上記端子部を取付けた上ケースをケース本
体に取付けて、ケース本体開口部を閉塞する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、シャフトが
回転駆動されて圧縮機構部が圧縮運転をなすと、シャフ
トはクランク部の荷重と曲げモーメントを受けることに
なり、主軸受けや副軸受けとの間で大きな摺動損失が発
生してしまう。
【0007】したがって、この種圧縮機では入力が増加
して効率の低下がみられる。また、各軸受けとの間で摩
耗が発生し易く、故障の要因となっている。これらの対
策として、シャフトの素材を耐摩耗性に優れたものを選
択する必要があり、そのためコストに悪影響を与えてい
る。
【0008】また、圧縮機の製造にあたって、ケース本
体に上ケースを取付け固定するため、ケース本体開口部
に上ケースを被冠してその嵌合端部に沿って溶接加工す
る。このとき、溶接熱が電動機部を構成するコイルに伝
達して焼損する恐れがあるので、ケース本体と上ケース
との接合部をコイルから可能な限り離間した部位に設定
する必要がある。
【0009】したがって、ケース本体はできるだけ全深
さ寸法を大きくとり、より高い位置で上ケースとの結合
を図るようになっている。その結果、密閉ケースの全高
寸法が大になり、圧縮機の小型化の障害となっている。
【0010】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、シャフトの摺動損失
の低減化を図り、特に耐摩耗性に優れた素材でなくとも
摩耗を確実に防止し、かつ電動機部におけるエアーギャ
ップを均一に保持して、密閉ケースの小型化を図った圧
縮機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するため
本発明の圧縮機は、請求項1として、円筒状のシリン
ダ、このシリンダ内に偏心配置されたローラ、このロー
ラを偏心回転させるシャフト、このシャフトを受ける軸
受け部を有しシリンダの少なくとも一方の開口部を閉塞
する軸受け手段を備えた圧縮機構部および、この圧縮機
構部を駆動する電動機部を具備した圧縮機において、上
記軸受け手段を構成する軸受け部はシリンダ内径側に突
設され、この突設された軸受け部の外周と上記ローラの
内周との間にクランク体が配置され、このクランク体と
上記シャフトは連結部材により連結されることを特徴と
する。
【0012】請求項2として、請求項1記載の圧縮機に
おいて上記軸受け部は、圧縮作用により上記ローラが受
ける荷重のほぼ中心付近まで突設され、この突設部分に
上記クランク体が配置されることを特徴とする。
【0013】請求項3として、請求項1記載の圧縮機に
おいて上記軸受け手段は1こ備えられ、上記シリンダの
一方の開口部は上記軸受け手段で閉塞され、他方の開口
部は上記ローラに対する抜け止め手段により閉塞される
ことを特徴とする。
【0014】請求項4として、請求項3記載の圧縮機に
おいて上記抜け止め手段は、上記ローラおよびシャフト
の少なくとも一方のスラスト荷重を受けるスラスト受け
板であることを特徴とする。
【0015】請求項5として、請求項1記載の圧縮機に
おいて上記軸受け手段は2こ備えられ、それぞれの軸受
け手段における軸受け部には上記クランク体が配置され
ることを特徴とする。
【0016】請求項6として、請求項1記載の圧縮機に
おいて上記シャフトの少なくとも一部は上記ローラ内に
配置され、上記連結部材はローラ内のシャフトのカウン
タバランスを兼用することを特徴とする。
【0017】請求項7として、請求項1記載の圧縮機に
おいて上記圧縮機構部は、上記ローラの外周面に螺旋状
の溝が設けられ、この螺旋状溝にブレードが突没自在に
嵌め込まれてローラと上記シリンダとの間で圧縮室を形
成するヘリカルブレード式であることを特徴とする。
【0018】請求項8として、請求項1記載の圧縮機に
おいて上記圧縮機構部は、上記ローラにブレードが当接
してシリンダ内に圧縮室を形成するロータリ式であるこ
とを特徴とする。
【0019】請求項9として、請求項8記載の圧縮機に
おいて上記ロータリ式の圧縮機構部は、2このシリンダ
を有する2シリンダタイプであることを特徴とする。請
求項10として、請求項9記載の圧縮機において上記2
このシリンダ間には中間仕切り板が介在され、この中間
仕切り板に上記軸受け手段が形成されることを特徴とす
る。
【0020】請求項11として、請求項1記載の圧縮機
において上記電動機部は、ステータとロータとから構成
され、上記ロータの端部にはモータエアーギャップに相
当する突起部が設けられることを特徴とする。
【0021】請求項12として、請求項11記載の圧縮
機において上記突起部は、上記ロータ一部の直径を大と
して形成されることを特徴とする。請求項13として、
請求項11記載の圧縮機において上記突起部は、上記ロ
ータの端部に取付けられる端板であることを特徴とす
る。
【0022】このような課題を解決する手段を採用する
ことにより、請求項1ないし請求項10の発明では、シ
ャフトの摺動損失の低減化を図り、特に耐摩耗性に優れ
た素材でなくとも摩耗を確実に防止する。請求項11な
いし請求項13の発明では、電動機部におけるエアーギ
ャップを均一に保持して、密閉ケースの小型化を図れ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態について説明する。図1は、いわゆるヘリカ
ルブレード式圧縮機を示す。この圧縮機は、密閉ケース
1内にシャフト2を介して連結される圧縮機構部3と、
電動機部4が収容されてなる。
【0024】上記密閉ケース1は、上端面が底面とな
り、下端部が開口する有底筒状のケース本体1aと、こ
のケース本体1aの下端開口部を閉塞する下ケース1b
とから構成される。上記ケース本体1aに対する下ケー
ス1bの取付け固定は,溶接加工によるものである。
【0025】上記圧縮機構部3は下部側に配置され、電
動機部4は上部側に配置される。圧縮機構部3の一部
は、密閉ケース1の内底部に形成される油溜り部5の潤
滑油中に浸漬される。
【0026】また、上記密閉ケース1の上部側には吐出
冷媒管6が接続され、かつ下部側には吸込み冷媒管7が
接続される。上記吐出冷媒管6から吸込み冷媒管7に亘
って順次、凝縮器8と、膨張弁9と、蒸発器10とが接
続され、これらでたとえば空気調和機の冷凍サイクルが
構成される。
【0027】つぎに、上記圧縮機構部3および電動機部
4について詳述する。圧縮機構部3は、円筒状のシリン
ダ11と、このシリンダ11内に偏心配置されるローラ
12と、このローラ12を偏心回転させる上記シャフト
2と、このシャフト2を枢支する軸受け部13を有する
軸受け手段である軸受け体14を備えている。
【0028】上記シリンダ11は、その外周面一部にフ
ランジ部11aが一体に設けられる。このフランジ部1
1a周面がケース本体1a内周面に挿嵌され、かつケー
ス本体1a周壁一部に内径側に突設されるストッパ用突
起15に位置規制される。
【0029】上記軸受け体14は、上記シリンダ11の
一方の開口部である、ここでは上端側の開口部を閉塞す
るようになっていて、かつ軸方向に突設されていて、こ
の内周端縁に開口部を枢支する上記軸受け部13が設け
られる。
【0030】この軸受け部13は、後述するように圧縮
作用によりローラ12が受ける荷重のほぼ中心付近まで
突設される。そして、この軸受け部13の外周と上記ロ
ーラ12の内周との間にクランク体16が配置される。
【0031】図2に示すように、シリンダ11と軸受け
部13は、その中心軸Oがシャフト2の中心Oと一致す
る同心円で、かつ周方向に均一な肉厚である。これに対
してクランク体16は、その中心軸Pがシャフト中心O
から所定量偏心した偏肉状をなす。クランク体16の内
周面はシャフト2周面に回転自在に嵌合され、クランク
体16の外周面はローラ12の内周面に回動自在に嵌合
される。
【0032】再び図1に示すように、クランク体16と
シャフト2は連結部材17により連結される。この連結
部材17は、カウンタバランサ18と、このカウンタバ
ランサ18に突設されるピン19とから構成される。
【0033】すなわち、上記シャフト2の少なくとも一
部はローラ12内に配置されていて、このローラ12内
のシャフト2部分に上記カウンタバランサ18が取付け
固定される。カウンタバランサ18はシャフト2の周面
一部に偏肉され、その上端面で肉の形成されない方向に
一部が突設される。
【0034】上記ピン19は、この突出先端上面に植設
され、クランク体16の下端面でかつ最も厚肉部分に設
けられる係合用穴20に挿入される。したがって、シャ
フト2が回転すれば、これと一体のカウンタバランサ1
8が回転し、ピン19を介してクランク体16を回転駆
動することになる。
【0035】クランク体16はシャフト2に対して偏心
回転をなし、この外周面に嵌合するローラ12は同一の
回転が行われる。なお、ローラ12には図示しないオル
ダム機構など自転規制機構が設けられているところか
ら、ローラ12は偏心公転運動をなす。
【0036】上記シリンダ11の他方の開口部である下
端の開口部は、スラスト受け板21によって閉塞され
る。このスラスト受け板21はシャフト2の下端部を支
持するとともに、ローラ12の下端部を支持する。
【0037】すなわち、上記スラスト受け板21は、シ
ャフト2およびローラ12の回転にともなうスラスト荷
重を受けるとともに、ローラ12に対する抜け止め手段
を構成する。
【0038】なお、スラスト受け板21の中心部にはシ
ャフト2下端面から突設されるオイルパイプ22が挿通
する孔部23が設けられ、かつこの下面にはリップシー
ル24が取付けられる。
【0039】上記ローラ12の外周面には、この下部側
から上部側に亘って、徐々にピッチが小となる螺旋状の
溝25が設けられる。この螺旋状溝25には、螺旋状の
ブレード26が出入り自在に係合される。
【0040】上記ブレード26は、たとえばフッ素樹脂
材から成形され、極めて平滑な素材が選択される。この
内径寸法は、ローラ12外周直径よりも大に形成され、
強制的に直径を縮小した状態で螺旋状溝25に嵌め込ま
れている。
【0041】その結果、上記ブレード26がローラ12
ごとシリンダ11内に組み込まれた状態で、ブレード2
6の外周面が常にシリンダ11の内周面に弾性的に当接
するよう膨出変形する。そして、ローラ12の動作にと
もなってシリンダ11内周面とローラ12外周面との転
接部位がローラ12の周方向に沿って漸次移動するよう
になっている。
【0042】上記ブレード26は転接部位が接近するの
にともなって螺旋状溝25内に没入し、転接部と対向し
た位置でブレード26外周面はローラ12外周面と完全
に同一面となる。
【0043】転接部位が通過すれば、ここからの距離に
応じてブレード26は螺旋状溝25から突出し、転接部
位とは軸心を介して180°対向する部位で、ブレード
26の突出長さが最大になる。このあとは再び転接部位
に接近していくので、上述の作用を繰り返えすこととな
る。
【0044】また、ローラ12とシリンダ11とを径方
向に断面してみると、シリンダ11に対してローラ12
が偏心し、かつローラ12の外周面一部がシリンダ11
内周部に転接するところから、これらローラ12外周面
とシリンダ11内周面との間に三日月状の空間部が形成
される。
【0045】この空間部を軸方向に沿ってみると、螺旋
状溝25にブレード26が係合されローラ12外周面に
シリンダ11内周部が転接しているので、ローラ12外
周面とシリンダ11内周面との間はブレード26によっ
て連続した複数の空間部に仕切られる。これら空間部を
圧縮室27と呼ぶ。上記螺旋状溝25のピッチの設定か
ら、各圧縮室27の容積は下部側圧縮室27から上部側
圧縮室27に亘って徐々に小となっている。
【0046】一方、シリンダ11の下部側周壁には最下
部の圧縮室27と連通する導入案内ポート28が開口さ
れ、上記吸込み冷媒管7が取付けられる。上記軸受け体
14のシリンダ11閉塞面には最上部の圧縮室27と密
閉ケース1内部とを連通する吐出ポート29が開口され
る。
【0047】上記シャフト2の下端部から、シャフト2
の回転にともなって油溜り部5の潤滑油を吸上げるオイ
ルパイプ22が突設される。このオイルパイプ22によ
って吸上げられた潤滑油は、シャフト2の軸心に沿って
設けられる図示しない油孔を介してシャフト2の周面に
設けられる油溝30に案内され、軸受け体14とシャフ
ト2との摺動面に給油される。
【0048】また、油孔に案内される潤滑油の一部はシ
ャフト2の周面に開口する横孔31に導かれ、ここから
シャフト2の回転にともなって間欠的に連通する、軸受
け部13とクランク体16のそれぞれ周壁径方向に貫通
して設けられる油案内用孔32に導かれる。
【0049】潤滑油は、軸受け部13とクランク体16
との摺動面およびクランク体16とローラ12との摺動
面に給油されたあと、クランク体16の内外周壁に軸方
向に沿って設けられる油戻し用の油溝33からスラスト
受け板21上に溜まり、再び油溜り部5へ戻されるよう
になっている。。
【0050】一方、上記電動機部4は、シャフト2に嵌
着されるロータ35と、このロータ35の周面に狭小の
間隙を介して対向し、上記密閉ケース1の内周面に嵌着
されるステータ36とから構成される。
【0051】組み立てられた状態で、ロータ35の上端
部はステータ36上端面から上方へ突出するよう設計さ
れており、このステータ36から突出するロータ35の
上端部には外周方向に突出する突起部37が一体に設け
られる。上記突起部37のロータ35外周面からの突出
量は、ロータ35外周面とステータ36の内周面との間
隙であるモータギャップSと等しい。
【0052】また、上記密閉ケース1のケース本体1a
周壁所定部位には、電動機部4とクラスタ組立て38を
介して電気的に接続される端子部39が設けられてい
る。この端子部39とクラスタ組立て38は上記油溜り
部5の潤滑油の液面よりも上方に位置するよう設定さ
れ、このことから上記シリンダ11のフランジ部11a
一部は切欠されている。
【0053】このようにして構成されるヘリカルブレー
ド式圧縮機であり、電動機部4に通電してロータ35と
ともにシャフト2を一体に回転駆動する。シャフト2の
回転とともに連結部材17を構成するカウンタバランサ
18とピン19を介してクランク体16が一体に回転す
る。
【0054】クランク体16の回転力はローラ12に伝
達され、さらにローラ12が動作してローラ12外周面
のシリンダ11内周面に対する転接位置が周方向に漸次
移動する。したがって、ブレード26は螺旋状溝25に
対して出入りしながらローラ12の径方向に突没移動す
る。
【0055】これらの一連の作動により、蒸発器10か
ら低圧の冷媒ガスが吸込み冷媒管7を介してシリンダ1
1内部に直接導かれる。すなわち、シリンダ11とブレ
ード26とローラ12との間に形成される最下端の圧縮
室27に導かれる。そして、ローラ12の動作にともな
って上部側の圧縮室27へ順次移送される。
【0056】上記各圧縮室27の容積が下部側から上部
側に亘って順次縮小しているので、冷媒ガスは各圧縮室
27を順次移送される間に圧縮され、最上端の圧縮室2
7において所定圧まで高圧化する。
【0057】この圧縮室27内の高圧ガスは、導出案内
ポート29を介して密閉ケース1内に吐出される。密閉
ケース1上部室に充満する高圧ガスは冷媒吐出管6から
凝縮器8へ吐出されて、周知の冷凍サイクル作用が行わ
れる。
【0058】一方、上記シリンダ11の下端開口部を閉
塞するスラスト受け板21はローラ12とシリンダ11
とブレード26との間に形成される低圧の圧縮室27の
ガスシールをなす。このスラスト受け板21をシリンダ
11に取付け固定する固定具40は、C形状の止め輪な
ど簡単なものでよく、特に固定ボルトなどの取付け具は
不要である。
【0059】このような取付け手段を採用することによ
り、スラスト受け板21はいわば緩い状態でシリンダ1
1に取付けされる。したがって、圧縮運転中におけるロ
ーラ12の微振動や揺動に対して、スラスト受け板21
がローラ12端面に柔軟に追従してガスシール性が損な
われることがない。
【0060】また、上述したようにクランク体16は連
結部材17を構成するカウンタバランサ18およびピン
19によって回転駆動され、カウンタバランサ18はシ
ャフト2に一体に取付け固定されているので、電動機部
4の回転トルクはシャフト2に伝達されたあと、結果と
してシャフト2でクランク体16が駆動される。
【0061】そしてまた、クランク体16はローラ12
に作用する圧縮荷重を受ける。ローラ12の全面に圧力
を受けるが、その荷重中心は理論計算で割り出しが可能
であり、若干吐出サイドである導出案内ポート29側に
ずれる。図1の記号Fが荷重中心点であり、クランク体
16はその中心でローラ12の荷重中心とほぼ一致する
場所に配置される。
【0062】次に、このようにして構成される圧縮機の
組立て手段について説明する。はじめに、ケース本体1
a内にステータ36を挿入して圧入あるいは焼き嵌めな
どの手段によって所定部位に取付け固定する。つぎに、
ケース本体1a周壁の所定部位に端子部39を取付け固
定する。
【0063】端子部39のケース本体1a取付けには、
たとえば溶接手段が採用される。取付けた端子部39と
電動機部4とを、口出し線41を含むクラスタ組立て3
8によって接続する。
【0064】別途、シリンダ11開口部からクランク体
16とカウンタバランサ18を取付けたシャフト2に、
螺旋状溝25にブレード26を嵌め込んだローラ12な
どを挿入してポンプ組立てを構成し、かつ軸受け体14
から突出するシャフト2端部にロータ35を取付け固定
する。
【0065】つぎに、このポンプ組立てをケース本体1
aに取付ける。すなわち、ケース本体1aの開口端を図
1の状態とは逆に上部に向けておき、ロータ35取付け
側からケース本体1a内に挿入する。
【0066】先に説明したように、ロータ35の上端部
外周面には突起部37が一体に設けられていて、この突
起部37の突出量はステータ36との間隙であるモータ
ギャップSに等しい量であるから、突起部37をガイド
としてロータ35はステータ36内に挿入される。
【0067】この挿入作業の当初は、軸受け体14端面
とロータ35端面とが密接状態にある。すなわち、軸受
け体14端面とロータ35端面との隙間をCとすると、
C=0である。そして、ポンプ組立てを所定量挿入すれ
ば、シリンダ11の周面に一体に形成されるフランジ部
11aがケース本体1aに設けられるストッパ用突起1
5に当接する。
【0068】この状態でシリンダ11の挿入が規制さ
れ、位置が確定する。そこで、ケース本体1aの外周か
らシリンダフランジ部11a周面をスポット溶接をな
し、シリンダ11をケース本体1aに取付け固定する。
【0069】シリンダ11をケース本体1aに取付けた
あと、さらにシャフト2端部をケース本体1a内に押し
込み付勢する。すると、ステータ36内に位置していた
ロータ35の突起部37がステータ36から抜け出て、
ステータ36と干渉しない状態になる。
【0070】つぎに、シリンダ11開口端にスラスト受
け板21を嵌め込んで取付け固定する。このスラスト受
け板21に取付けられるリップシール24は、実際の圧
縮工程時にシリンダ11内径において圧縮室27側であ
る低圧側を密閉ケース1内部である高圧側からシールを
なす。
【0071】このようにして、電動機部4を構成するロ
ータ35とステータ36との間隙(モータギャップ)S
を容易に、かつ正確に均一に形成できる。従来のように
治具など用いる必要がなく、またケース本体1aの電動
機部4側端面が閉塞面となっている同図の場合であって
も何ら支障がない。
【0072】これにより、ケース本体1aに下ケース1
bを取付け固定するにあたって電動機部4の近くで行う
必要が皆無となり、密閉ケース1自体をコンパクトにで
きる利点がある。
【0073】また、上記スラスト受け板21はローラ1
2とともにシャフト2の荷重を受け、かつリップシール
24が取付けられてガスシールをなしているが、特にガ
スシールの必要がなければ、単にローラ12の抜け止め
をなす手段を備えればよい。
【0074】なお、上記実施の形態において、シャフト
2の回転トルクをクランク体16に伝達するのに、カウ
ンタバランサ18とピン19からなる連結部材17を用
いたが、これに限定されるものではない。
【0075】たとえば、図3に示すような構成であって
もよい。なお、上記図1および図2に示す構成部品と同
一の構成部品については同番号を付して新たな説明は省
略する。(以下、同様)ここでは、シャフト2Aの周面
で、この下端面から所定位置まで軸方向に沿って複数の
係合溝50が設けられ、軸受け部13とシリンダ11と
の間に介在されるクランク体16A下端面には上記係合
溝50に係合する突起51が設けられる。したがって、
ここではシャフト2Aの回転トルクを直接クランク体1
6Aに伝達することとなる。
【0076】図4に示すようなヘリカルブレード式の圧
縮機構部3Aであってもよい。すなわち、シャフト2B
の下端部には偏心したクランクホルダ部55が一体に設
けられ、このクランクホルダ部55にはスリーブ56が
嵌着される。シリンダ11とスリーブ56との間にはロ
ーラ12が介在され、スリーブ56を介してローラ12
が駆動されるようになっている。
【0077】クランクホルダ部55の下部にはカウンタ
バランサ57が設けられ、さらにこのカウンタバランサ
57から下方に突出するシャフト2B部位は上記ローラ
12とともにスラスト受け板21に支持される。
【0078】上記スラスト受け板21はシリンダ11の
下端開口部を閉塞すること、および密閉ケース1とシリ
ンダ11および電動機部4の構成は、先に図1で説明し
たものと同一である。
【0079】ここでは、スリーブ56と軸受け部13A
との間に隙間があるよう構成されており、スリーブ56
は軸受け部13A外周面で枢支されずシャフト2B自体
に圧縮荷重がかかる。しかるに、軸受けが片持ちであっ
てもローラ12にかかる荷重中心は軸受け部13Aの長
さを犠牲にすることなくスリーブ56で受け止められ
る。
【0080】また、シャフト2Bにかかる曲げモーメン
トが小さくてすみ、従来のようにシャフト下端でシャフ
トと一体的に形成するクランク式と比較して荷重の中心
が軸受けの中にあることがその理由である。
【0081】図5に示すようなヘリカルブレード式の圧
縮機構部3Bおよび電動機部4Aであってもよい。ここ
では、シリンダ11Aの上下両端開口部が、それぞれ軸
受け体14A,14Bによって閉塞される。軸受け体1
4A,14Bは2こ備えられることになり、それぞれシ
リンダ11A開口端を閉塞するようシリンダ11Aから
内径側に突出するフランジ部14aと、このフランジ部
14aの先端に一体に形成されシャフトを枢支する軸受
け部13aとからなる。
【0082】それぞれ軸受け部13a,13aは互いに
対向する方向に突出され、これら軸受け部13a,13
aの相互間におけるシャフト周面にカウンタバランサ1
8が取付けられている。
【0083】シリンダ11A内の軸受け体フランジ部1
4a,14a相互間にはローラ12が偏心配置され、さ
らにローラ12内周とそれぞれの軸受け部13a外周間
にはクランク体16Bが配置される。軸受け体14A,
14Bが2こ備えられるところから、クランク体16B
も2こ備えられる。
【0084】このカウンタバランサ18の上下部から一
対のピン19が突設され、シャフト2を径方向に貫通
し、この先端部はシャフト2から突出して上記クランク
体16Bの厚肉部下端面もしくは上端面から突出する突
部60の係合用穴20に挿入される。これらピン19と
突部60の穴20で連結部材17Aが構成される。
【0085】したがって、軸受け体14A,14Bとク
ランク体16Bが2こ備えられるほかは、動作的には先
に説明した圧縮機とまったく同一の動作をなす。そし
て、軸受け体14A,14Bをシリンダ11Aから独立
したことで、クランク体16B支持部の外径加工が容易
化する。
【0086】また、軸受け体14A,14Bを2こ備え
ることにともなってクランク体16Bも分割して2こ取
付けることになり、クランク体16B相互の間隔をより
大きく確保できる。したがって、カウンタバランサ18
の重量を確保でき、カウンタバランサ18をローラ12
重心付近に配置することが可能であって1つのカウンタ
バランサ18で効率よく釣り合いをとれる。
【0087】さらに、バランサ18荷重による曲げモー
メントはシャフト2にかかるが、2このクランク体16
Bにかかることはないので、クランク体16Bの揺動が
発生せずシャフト2に偏摩耗が発生しない。
【0088】なお、ここでは電動機部4Aを構成するロ
ータ35の上端部には薄板状の端板37Aが設けられて
いて、この端板37Aの周端部はロータ35の周面と平
行に折り返される。端板37Aの板厚は電動機部4Aを
構成するロータ35とステータ36との間隙であるモー
タギャップSと同一に設定されており、先に図1で説明
したロータ35の突起部37と全く同様の効果が得られ
る。
【0089】そして、この実施の形態では、それぞれの
軸受け体14A,14Bにクランク体16Bを配置した
が、これに限定されるものではなく、例えば下部側のク
ランク体16Bを省略することが可能である。
【0090】以上は、いわゆるヘリカルブレード式圧縮
機であることを前提とした圧縮機について説明したが、
これに限定されるものではなく、以下に述べるように、
いわゆるロータリ式の圧縮機構部を備えた圧縮機におい
ても適用できる。
【0091】図6に示すように、密閉ケース1内にシャ
フト2を介して連結される圧縮機構部3Cと、電動機部
4Aが収容されてなる。圧縮機構部3Cは後述するよう
にロータリ式をなし、電動機部4Aは先に図5に示す構
成と同一でよい。
【0092】上記密閉ケース1の上部側には吐出冷媒管
6が、かつ下部側には吸込み冷媒管7が接続され、吐出
冷媒管6から吸込み冷媒管7に亘って、先に図1で説明
したのと同様の冷凍サイクル構成部品が接続される。
【0093】上記圧縮機構部3Cは、密閉ケース1に取
付け固定されるフランジ部11aを一体に備えたシリン
ダ11Bと、このシリンダ11B内に偏心配置されるロ
ーラ12Aと、このローラ12Aの周面一部に軸方向に
沿って当接する図示しないブレードと、このローラ12
Aを偏心回転させるシャフト2と、このシャフト2を枢
支する軸受け部13を有するとともにシリンダ11Bの
一方の開口部を閉塞するフランジ部14bを備えた軸受
け手段である軸受け体14Cを備えている。
【0094】上記軸受け部13は、シリンダ11Bの下
端開口部近傍まで延出され、軸受け部13外周と、ロー
ラ12A内周との間にはクランク体16Cが介在され
る。シリンダ11Bと軸受け部13は、その中心軸がシ
ャフト2中心と一致する同心円で、かつ周方向に均一な
肉厚であるが、クランク体16Cは、その中心軸がシャ
フト2中心から所定量偏心した偏肉状をなす。
【0095】クランク体16Cの内周面はシャフト2周
面に回転自在に嵌合され、外周面はローラ12Aの内周
面に回動自在に嵌合される。クランク体16Cの下端面
から係止用突起70が突出され、シャフト2の周面に設
けられる係合用溝71に係合し、これら係止用突起70
と係合用溝71とでクランク体16Aとシャフト2とを
連結する連結部材17Bが構成される。
【0096】シリンダ11Bの下端開口部は、シリンダ
11B下面に取付けられる下蓋72によって閉塞され
る。この下蓋72の中心部には上記シャフト2の直径よ
りも大な孔部73が設けられていて、ここに薄板状のス
ラスト受け74が嵌め込まれシャフト2下端部を支持し
ている。
【0097】すなわち、シャフト2の回転が連結部材1
7Bである係止用突起70と係合用溝71を介してクラ
ンク体16Cに伝達され、ローラ12Aを偏心回転させ
る。上記ブレードはシリンダ11B内を仕切り、冷媒導
入管7からシリンダ11Bの内に吸込まれた冷媒ガスを
仕切りの一方室に導入する。この室はローラ12Aの偏
心回転にともなって縮小化され、ついには所定圧力まで
上昇して図示しない吐出弁を介して密閉ケース1内に吐
出される。
【0098】このような構成のロータリ式圧縮機構部3
Cであれば、シャフト2に荷重とモーメントが発生せ
ず、したがってシャフト2の損傷がない。また、摩擦損
失が発生し難いので効率が高い。軸受け体14Cは1こ
ですむのでコストが廉くすみ、かつ上下軸受けの調芯作
業が不要であって製造し易い。
【0099】なお、電動機部4Aを構成するロータ35
の上端部には薄板状の端板37Aが設けられていて、先
に図5で説明した端板37Aと同様の効果が得られる。
図7に示すような、ロータリ式の圧縮機構部3Dであっ
てもよい。
【0100】すなわち、密閉ケース1を構成するケース
本体1aの内周に、厚肉平板状をなす第1のシリンダ1
1Cが取付け固定される。この第1のシリンダ11Cの
上面に軸受け体14Dが取付け固定され、下面には中間
仕切り板75を介して第2のシリンダ11Dと、副軸受
け14Eが取付け固定される。
【0101】上記軸受け体14Dは、第1のシリンダ1
1C上端開口部を閉塞するフランジ部14bと、このフ
ランジ部14bの内径側端部に一体に設けられシャフト
2を枢支する軸受け部13aとからなる。
【0102】シャフト2周囲の軸受け体14Dと、第1
のシリンダ11Cおよび中間仕切り板75で囲まれる空
間部に第1のロータ12Bが偏心配置される。この第1
のロータ12Bの周面には、軸方向に沿って図示しない
ブレードが弾性的に押圧された状態で常に当接してい
る。
【0103】第1のロータ12B内周と軸受け部13a
外周との間には偏心肉厚のクランク体16Bが介在され
る。そして、このクランク体16Bとシャフト2とは、
シャフト2周面に突設されるピンと、このピンが挿入す
るクランク体16Bに設けられる孔部とからなる連結部
材17Aを介して連結される。
【0104】上記第2のシリンダ11Dは、その外径が
第1のシリンダ11Cの外径よりも小であり、かつその
内径は第1のシリンダ11Cの内径と同一である。上記
副軸受け14Eは、第2のシリンダ11Dの下端開口部
を閉塞するフランジ部14Cと、シャフト2を枢支する
軸受け部13bとからなる。
【0105】シャフト2周囲の副軸受け14Eと、第2
のシリンダ11Dおよび中間仕切り板75で囲まれる空
間部に第2のロータ12Cが偏心配置される。このロー
タ12Cの周面には、軸方向に沿って図示しないブレー
ドが弾性的に押圧された状態で常に当接している。
【0106】ロータ12C内周と軸受け部13b外周と
の間には偏心肉厚のクランク体16Bが介在される。そ
して、このクランク体16Bとシャフト2とは、シャフ
ト2周面に突設されるピンと、このピンが挿入するクラ
ンク体16Bに設けられる係合用穴とからなる連結部材
17Aを介して連結される。
【0107】なお、各クランク体16Bは、互いに同一
の偏心肉厚を有しているが、各連結部材17Aのピンの
突出方向から互いの偏心厚肉部分が180°対称となる
よう位置設定される。
【0108】このようにして構成される2シリンダタイ
プのロータリ式圧縮機構部3Dであるから、シャフト2
の回転にともなう各ロータ12B,12Cの偏心回転に
よりそれぞれ圧縮作用が行われる。
【0109】各クランク体16B,16Bの位置設定か
ら、各シリンダ11C,11D内では互いに180°ず
れた作用となる。そして、それぞれのシリンダ11C,
11D内の構成と作用は先に図6で説明したものと全く
同一であるところから、互いに同一の効果を得られる。
【0110】図8に示すような、2シリンダタイプのロ
ータリ式圧縮機構部3Eであってもよい。密閉ケース1
を構成するケース本体1aの内周に、厚肉平板状をなす
第1のシリンダ11Cが取付け固定される。この第1の
シリンダ11Cの上端開口部は上蓋76で閉塞され、下
端開口部は軸受け体14Eを構成するフランジ部14b
によって閉塞される。
【0111】シャフト2周囲の上蓋76と、第1のシリ
ンダ11Cおよび軸受け体フランジ部で囲まれ空間部に
第1のロータ12Bが偏心配置される。この第1のロー
タ12Bの周面には、軸方向に沿って図示しないブレー
ドが弾性的に押圧された状態で常に当接している。
【0112】第1のロータ12B内周と軸受け体14E
の軸受け部13a外周との間には偏心肉厚のクランク体
16Bが介在される。そして、クランク体16Bとシャ
フト2とは、シャフト2の周面に突設されるピンと、こ
のピンが挿入する第1のクランク体16Dに設けられる
係合用穴とからなる連結部材17Aを介して連結され
る。
【0113】また、軸受け体14Eのフランジ部14b
は、この下面側に設けられる第2のシリンダ11Dの上
端開口部を閉塞し、この第2のシリンダ11Dの下端開
口部は下蓋77により閉塞される。第2のシリンダ11
Dは、第1のシリンダ11Cの外径よりも小であり、か
つ同一内径である。
【0114】上記軸受け体14Eは、第1のシリンダ1
1Cと第2のシリンダ11Dとの間に介在されることに
なり、それぞれの一方の開口端を閉塞するフランジ部1
4bと、このフランジ部14bの内径側端部に一体に設
けられシャフト2を枢支する軸受け部13aとからな
る。この軸受け部13aは、第1のシリンダ11C内と
第2のシリンダ11D内に突出する。
【0115】シャフト2周囲の下蓋77と、第2のシリ
ンダ11Dおよび軸受け体フランジ部で13a囲まれる
空間部に第2のロータ12Cが偏心配置され、このロー
タ12Cの周面には、軸方向に沿って図示しないブレー
ドが弾性的に押圧された状態で常に当接している。
【0116】第2のロータ12C内周と軸受け部13a
外周との間には偏心肉厚のクランク体16Bが介在され
る。そして、このクランク体16Bとシャフト2とは、
シャフト2周面に突設されるピンと、このピンが挿入す
るクランク体16Bに設けられる係合用穴とからなる連
結部材17Aを介して連結される。
【0117】各クランク体16Bは、互いに同一の偏心
肉厚を有しているが、連結部材17Aのピンの突出方向
から互いの偏心厚肉部分が180°対称の位置になるよ
う位置設定されることは、先に説明したものと同一であ
る。
【0118】このようにして構成される2シリンダタイ
プのロータリ式圧縮機構部3Eであるから、シャフト2
の回転にともなう各ロータ12B,12Cの偏心回転に
よりそれぞれ圧縮作用が行われる。
【0119】クランク体16D,16Eの位置設定か
ら、各シリンダ11C,11D内では互いに180°ず
れた作用となる。そして、それぞれのシリンダ11C,
11D内の構成と作用は先に図6で説明したものと全く
同一であるところから、互いに同一の効果を得られる。
【0120】そして、ここでは軸受け体14Eに中間仕
切り板としての機能を持たせ、この両側で各シリンダ1
1C,11Dを支持する。したがって、実質的に軸受け
が1つですみ、先に図7に示すような上下軸受けの調芯
作業が不要となる。
【0121】なお上述した全ての圧縮機については、シ
ャフト2を介して圧縮機構部3〜3Eを駆動する電動機
部4,4Aを備えることを前提としたが、これに限定さ
れるものではなく、電動機部を備える代わりにエンジン
を備えて圧縮機構部3〜3Eを駆動する構成であっても
よい。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧縮機に
よれば、シャフトの摺動損失の低減化を図り、特に耐摩
耗性に優れた素材でなくとも摩耗を確実に防止できる。
また、、電動機部におけるエアーギャップを均一に保持
してケースの全高をより少なくして圧縮機の小型化を得
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる、ヘリカルブレ
ード式圧縮機の断面図。
【図2】図1のA―A線に沿う横断面図。
【図3】他の実施の形態に係わる、圧縮機構部の一部断
面図。
【図4】さらに他の実施の形態に係わる、ヘリカルブレ
ード式圧縮機の断面図。
【図5】さらに他の実施の形態に係わる、ヘリカルブレ
ード式圧縮機の一部断面図。
【図6】本発明の一実施の形態に係わる、ロータリ式圧
縮機の断面図。
【図7】他の実施の形態の、ロータリ式圧縮機の一部断
面図。
【図8】さらに他の実施の形態の、ロータリ式圧縮機の
一部断面図。
【符号の説明】
11…シリンダ、 12…ローラ、 2…シャフト、 13…軸受け部、 14…軸受け手段( 軸受け体) 、 3…圧縮機構部、 4…電動機部、 16…クランク体、 17…連結部材、 21…スラスト受け板、 18…カウンタバランス、 25…螺旋状溝、 26…ブレード、 75…中間仕切り板、 36…ステータ、 35…ロータ、 37…突起部、 37A…端板。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状のシリンダ、このシリンダ内に偏心
    配置されたローラ、このローラを偏心回転させるシャフ
    ト、このシャフトを受ける軸受け部を有しシリンダの少
    なくとも一方の開口部を閉塞する軸受け手段を備えた圧
    縮機構部および、この圧縮機構部を駆動する電動機部を
    具備した圧縮機において、 上記軸受け手段を構成する軸受け部はシリンダ内径側に
    突設され、 この突設された軸受け部の外周と上記ローラの内周との
    間にクランク体が配置され、 このクランク体と上記シャフトは連結部材により連結さ
    れることを特徴とする圧縮機。
  2. 【請求項2】上記軸受け部は、圧縮作用により上記ロー
    ラが受ける荷重のほぼ中心付近まで突設され、この突設
    部分に上記クランク体が配置されることを特徴とする請
    求項1記載の圧縮機。
  3. 【請求項3】上記軸受け手段は1こ備えられ、上記シリ
    ンダの一方の開口部は上記軸受け手段で閉塞され、他方
    の開口部は上記ローラに対する抜け止め手段により閉塞
    されることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
  4. 【請求項4】上記抜け止め手段は、上記ローラおよびシ
    ャフトの少なくとも一方はスラスト荷重を受けるスラス
    ト受け板であることを特徴とする請求項3記載の圧縮
    機。
  5. 【請求項5】上記軸受け手段は2こ備えられ、それぞれ
    の軸受け手段における軸受け部には上記クランク体が配
    置されることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
  6. 【請求項6】上記シャフトの少なくとも一部は上記ロー
    ラ内に配置され、上記連結部材はローラ内のシャフトの
    カウンタバランスを兼用することを特徴とする請求項1
    記載の圧縮機。
  7. 【請求項7】上記圧縮機構部は、上記ローラの外周面に
    螺旋状の溝が設けられ、この螺旋状溝にブレードが突没
    自在に嵌め込まれてローラと上記シリンダとの間で圧縮
    室を形成するヘリカルブレード式であることを特徴とす
    る請求項1記載の圧縮機。
  8. 【請求項8】上記圧縮機構部は、上記ローラにブレード
    が当接してシリンダ内に圧縮室を形成するロータリ式で
    あることを特徴とする請求項1記載の圧縮機。
  9. 【請求項9】上記ロータリ式圧縮機構部は、2このシリ
    ンダを有する2シリンダタイプであることを特徴とする
    請求項8記載の圧縮機。
  10. 【請求項10】上記2このシリンダ間には中間仕切り板
    が介在され、この中間仕切り板に上記軸受け手段が形成
    されることを特徴とする請求項9記載の圧縮機。
  11. 【請求項11】上記電動機部は、ステータとロータとか
    ら構成され、上記ロータの端部にはモータエアーギャッ
    プに相当する突起部が設けられることを特徴とする請求
    項1記載の圧縮機。
  12. 【請求項12】上記突起部は、上記ロータ一部の直径を
    大とすることにより形成されることを特徴とする請求項
    11記載の圧縮機。
  13. 【請求項13】上記突起部は、上記ロータの端部に取付
    けられる端板であることを特徴とする請求項11記載の
    圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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