JPH11336301A - ユニット床材およびその製造方法 - Google Patents

ユニット床材およびその製造方法

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JPH11336301A
JPH11336301A JP14615698A JP14615698A JPH11336301A JP H11336301 A JPH11336301 A JP H11336301A JP 14615698 A JP14615698 A JP 14615698A JP 14615698 A JP14615698 A JP 14615698A JP H11336301 A JPH11336301 A JP H11336301A
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JP
Japan
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unit
solid
frame unit
coating layer
bottom plate
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JP14615698A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Tanaka
伸弘 田中
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透水性を有し、外観、歩行感、耐久性に優れ、
かつ簡易施工が可能で低コストなユニット床材とその製
造方法を提供する。 【解決手段】外周縁に設けられた嵌合雄形15と嵌合雌
形16とを連結することによって、複数枚が互いに連結
可能となされるとともに、底板部11に透水孔12が設
けられてなる枠体ユニット1と、この枠体ユニット1内
に充填される複数個の天然石2と、各天然石2の表面に
被覆されるコーティング層30とを具備し、天然石2
は、隣接する各天然石2間に空隙を有した状態で枠体ユ
ニット1内に充填され、この状態で、前記空隙を閉塞し
ないように、隣接する天然石2のコーティング層30同
士が接着一体化されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式施工によって石敷
を構成することが可能なユニット床材に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、小石とモルタルとを主成分とす
る混合物を、下地上に敷設した後、モルタルが硬化する
前に表面を水で洗い出し、石の表情を外観に出す、いわ
ゆる洗い出しといった方法で外装床面を仕上げることが
行われている。しかし、この場合、現場での湿式施工と
なるため、施工作業が煩わしくなってしまう。
【0003】そこで、従来より、乾式施工が可能なユニ
ットパネルとして、低発泡樹脂製の厚肉基板に設けた凹
陥状受座に、天然石などを配置し、そこにセルフレベリ
ング性を有するセメント系床塗り材を流し込んで硬化固
定した歩道ユニットパネルが提案されている(特開平6
−228910号公報参照)。
【0004】また、弾性発泡体からなる枠体の基板に設
けた凹部に、石塊を配置し、そこにエポキシ樹脂などの
弾性樹脂を充填して、石塊と発泡体とを密接に結合させ
てなる歩道装置が提案されている(例えば、特開平5−
49807号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの歩道
ユニットパネルおよび歩道装置は、それらの上を素足歩
行することによって足裏に刺激を与えるといったもので
あり、石敷による外装床面に代わるものではないため、
日常使用した場合、次のような不都合を生じる。
【0006】すなわち、上記従来の歩道ユニットパネル
および歩道装置は、石などの塊状物間の空隙に、セメン
ト系床塗り材やエポキシ樹脂などを充填するため、透水
性が損なわれることとなる。したがって、これら歩道ユ
ニットパネルおよび歩道装置は、排水性が劣るととも
に、これらの歩道ユニットパネルおよび歩道装置と、こ
れらを敷設した下地との間の通気性を充分に確保できな
いため、下地面上の水分が腐食して下地面を傷めたり、
異臭を発したりすることとなる。
【0007】また、石などの塊状物間の空隙に、セメン
ト系床塗り材やエポキシ樹脂などの固定材を充填するの
で、大量の固定材を使用することとなり、コストが嵩む
とともに、重量が重たくなって取扱性が悪くなってしま
うといった不都合を生じる。また、セメント系床塗り材
を使用する歩道ユニットパネルの場合、セメントの地色
が目立ち、外観が悪くなるといった不都合を生じる。
【0008】さらに、上記従来の歩道ユニットパネル
は、連結するのに別部材を使用するため、施工性が劣る
といった不都合を生じる。また、上記従来の歩道装置に
ついては、単に合併配列するだけであるため、施工後に
ズレなどを生じることが懸念される。
【0009】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
であって、透水性を有し、外観、歩行感、耐久性に優
れ、かつ簡易施工が可能で低コストなユニット床材とそ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のユニット床材は、外周縁に設けられた連結部
同士を連結することによって、複数枚が互いに連結可能
となされるとともに、底板に開口部が設けられてなる枠
体ユニットと、この枠体ユニット内に充填される複数個
の固体塊状物と、各固体塊状物の表面に被覆されるコー
ティング層とを具備し、固体塊状物は、隣接する各固体
塊状物間に空隙を有した状態で枠体ユニット内に充填さ
れ、この状態で、前記空隙を閉塞しないように、隣接す
る固体塊状物のコーティング層同士が接着一体化されて
なるものである。
【0011】枠体ユニットは、開口部が設けられた底板
の周縁に枠壁が設けられて枠体を構成するようになされ
たものが使用される。また、外周縁に設けられた連結部
同士を連結することで、複数枚が互いに連結可能となさ
れものが使用される。
【0012】この枠体ユニットの形状としては、枠体ユ
ニット同士が隙間なく連結できる形状であれば特に限定
されない。矩形、長方形などが好例として挙げられる。
全体の寸法としても特に限定はされないが、施工性を考
慮すると、枠体ユニット一枚の重量および寸法が大きす
ぎない方が好ましい。例えば、矩形状の場合、重量は2
5kg以下、寸法は1000mm角以下程度として一人
作業が可能な寸法とすることが好ましい。
【0013】底板は、透水性を付与するために、開口を
設ける必要がある。開口部の形状としては、特に限定さ
れるものではなく、例えば、円形状の孔であっても良い
し、網目状に複数の孔が設けられたものであっても良
い。開口部の一カ所当りの寸法は、上に充填する固体塊
状物が、開口部より落下しないよう固体塊状物の寸法よ
り小さくすることが好ましいが、大きな開口部を有する
底板上に小粒径の固体塊状物を充填する場合は、固体塊
状物の落下を防止するために、底板と固体塊状物との間
に落下防止層を設ければ良い。この落下防止層として
は、例えば、金属板にパンチング加工したもの、金網、
網状の合成樹脂板、合成樹脂製織布もしくは不織布、合
成樹脂製シートに透水孔を設けたものなどが挙げられ
る。材質としては、水分などによって腐食や劣化がしに
くいものを選定することが好ましい。また、この開口部
の開口率としては、充分な透水性が確保される程度であ
れば特に限定されるものではない。
【0014】また、歩行時のクッション性を付与するた
めに、枠体ユニットの底板と固体塊状物との間に、合成
樹脂製の弾性層を設けると良い。この弾性層に使用する
材質としては、例えば、各種ゴム(天然ゴム、クロロプ
レンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、ブチルゴム、ニトリルゴム/塩化ビニル樹脂ブレン
ドなど)やその発泡体、および各種熱可塑性樹脂(ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル、ポリウレタンなど)の発泡体ならび
に、それらを組み合わせた積層体や、タイヤや自動車窓
枠に使用されるゴムの粉砕品に、ポリウレタン樹脂など
のバインダーを混合し、プレス成形してなる透水性弾性
体などが挙げられるが、弾性力、重量、コストを考慮す
ると、発泡体を使用するのが好ましい。なお、ゴム板や
発泡体を使用する場合、透水性を付与するために、適宜
透水孔を設ける必要がある。
【0015】枠壁は、枠体ユニット内に充填される固体
塊状物を、枠体ユニットから溢れないようにするための
言わば堰の役割を果たすものであるから、その高さは、
当然固体塊状物によって構成される層の厚さと同等の高
さが必要となる。ただし、固体塊状物によって構成され
る層の厚さよりも著しく高いと、歩行時に枠壁につまず
いたり、外観上も違和感を呈するので好ましくない。
【0016】また、例えば、長期使用により、硬化後の
固体塊状物と枠体ユニットの底板との接着が剥がれて
も、この枠体ユニットから固体塊状物が外れないように
するためには、枠壁の枠壁面に対して垂直方向に抜け止
め片が突設されていても良い。この場合、抜け止め片と
しては、枠壁に沿って全周に帯状のリブを突出させた
り、部分的に突起を設けるなどの形状が挙げられる。ま
た、この抜け止め片を設ける位置としては、枠壁の中間
部と上端部との間の任意の位置に設けることが好まし
い。この抜け止め片を設けることにより、この抜け止め
片より下に充填硬化された固体塊状物が、いわゆるアン
ダーカットの状態となり、上方へ引っ張りの力を加えて
も、抜け止め片が引っかかって抜けないこととなる。
【0017】また、この枠体ユニットは、底板の裏面に
脚柱が設けられていても良い。この脚柱により、枠体ユ
ニットを敷設した下地面上と、枠体ユニットとの間に間
隙を形成することができる。したがって、下地面上にあ
る水を速やかに横方向へ排水し、かつ通気により下地面
を速やかに空気乾燥させることができる。この脚柱の形
状としては、例えば、円筒形状のものなどが挙げられ
る。
【0018】このようにして構成される枠体ユニット
は、射出成形によって成形することができる。この際、
枠体ユニットを構成する樹脂材料としては、例えば、ポ
リエチレン(超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、エチレン−プ
ロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系
樹脂、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10
などのポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニ
トリル−ブタジエン三次元共重合体などのポリスチレン
系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートなどのポリエステル樹脂、その他熱可塑性
樹脂やその発泡体、またはこれら樹脂の混合物やその発
泡体などが挙げられる。枠体ユニットの成形性や経済性
の面からオレフィン系樹脂を使用することが好ましい。
また、これら枠体ユニットを構成する樹脂材料に、必要
に応じて、酸化防止剤や紫外線吸収剤、光安定化剤など
の耐候性向上材料、あるいは顔料などの公知の添加剤を
加えても良い。
【0019】固体塊状物としては、特に限定されるもの
ではないが、例えば、天然石や砕石、ガラス玉、合成樹
脂製の球体などが好んで使用される。このうち、例えば
天然石について言えば、その種類としては、那智黒、白
玉、鹿島、猿投、大磯などが挙げられ、それぞれ構成す
る石の色や形状が異なるので、好みに応じてこれらを使
い分けると、非常に景観の良い床スペースをつくり出す
ことができる。ただし、形状について言えば、素足で歩
行した際に、切り傷や過度な痛みを感じないように、あ
まり尖ったものを使用しないような考慮が必要である。
また、材質については、耐久性の観点から、使用する合
成樹脂製バインダーとの接着性が良いものを使用するこ
とが好ましい。
【0020】また、この固体塊状物の大きさとしては、
透水性および固体塊状物間の接着強度が充分確保するこ
とができる範囲であれば特に限定されるものではない。
例えば、単形状(寸法が略均一)の塊状物を用いる場合
には、その最大粒径が2〜30mmのものを用いるのが
好ましい。2mm以下の場合、固体塊状物間の空隙が非
常に密となるため、この固体塊状物の表面のコーティン
グ層が固体塊状物間の空隙を埋めるような状況となり、
透水性が著しく低下することとなる。また、30mmを
超える場合、固体塊状物間の空隙が非常に粗くなるた
め、固体塊状物の表面のコーティング層の接着面積が非
常に小さくなり、このコーティング層による接着強度が
著しく小さくなり、充分な耐久性が得られなくなる。た
だし、30mmを超える大粒径の固体塊状物を使用する
場合、コーティング層による接着強度を高めるために、
大粒径のものと小粒径のものとを混合して固体塊状物間
の空隙、言い換えればコーティング層による接着面積を
調節しても良い。
【0021】コーティング層としては、合成樹脂製のバ
インダーを使用して形成することができる。このバイン
ダーの種類としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレ
タン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸
エステル共重合体などが挙げられるが、耐久性、施工性
を考慮すると、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂製のバ
インダーを用いるのが好ましい。ポリウレタン樹脂製の
バインダーの場合、中でもキシレンジイソシアネート
(XDI)を主成分とする一液あるいは二液型ポリウレ
タン樹脂製のバインダーを用いるのが好ましい。このバ
インダーの場合は、いわゆる無黄変タイプのバインダー
であり、長期間屋外使用しても劣化による褪色が小さ
く、いつまでも美しい外観を維持することができる。市
販品としては、武田薬品工業株式会社製タケネートF−
703Nや、エッチ・アンド・ケー株式会社製P−01
90などが挙げられる。なお、これらバインダーには、
速乾性を高めるための触媒や、顔料などの公知の添加剤
を加えても良い。ただし、バインダーによって構成され
るコーティング層は、固体塊状物の表面の意匠性が生か
されるように、透明または半透明となるものを使用する
のが好ましい。例えば、天然石からなる固体塊状物の表
面に、透明のコーティング層を形成した場合、敷石に打
ち水を行ったような状態に仕上げることができる。ま
た、透明のコーティング層に若干の色を付与して半透明
のコーティング層とすることで、ユニット床材を敷設す
る下地の色調に合わせることができる。
【0022】このユニット床材を製造する場合、まず、
コーティング層を構成するバインダーを、固体塊状物と
混ぜ合わせる。この混ぜ合わせは、各固体塊状物の表面
全体に均一にバインダーが被覆されるまで行う。つい
で、このバインダーが被覆された固体塊状物を、枠体ユ
ニット内に充填する。そして、充填後、充分に養生硬化
させる。この養生硬化の際、固体塊状物間の空隙を閉塞
しないように、隣接する固体塊状物のコーティング層同
士を接着一体化するためには、固体塊状物の表面全体
に、バインダーによるコーティング層を形成しておく。
例えば、固体塊状物の粒径が大きい場合、これら固体塊
状物間の空隙が大きくなるので、コーティング層として
は、厚くしても空隙を閉塞することにならないが、固体
塊状物の粒径が小さい場合、こられ固体塊状物間の空隙
が小さくなるため、コーティング層としては、薄くして
空隙を閉塞しないようにしなければならない。したがっ
て、このコーティング層の厚みとしては、使用する固体
塊状物や、雰囲気温度などに応じて、バインダーの種類
や量を調節することで、所定の厚みに形成される。この
厚みとしては、特に限定されるものではないが、通常2
0μm〜1mm程度とされる。例えば、キシレンジイソ
シアネート(XDI)を主成分とする一液型または二液
型のポリウレタン樹脂からなるバインダーによってコー
ティング層を形成した場合、50〜300μm程度の厚
みにすることができる。
【0023】このユニット床材によると、枠体ユニット
を用いているため、乾式施工が可能で運搬作業、撤去作
業を容易に行うことができる。また、ユニット床材は、
枠体ユニット内に入れる固体塊状物の選択が自由で、他
種類の固体塊状物を組み合わせることなどによって高い
意匠性が得られる。さらに、ユニット床材は、固体塊状
物の表面を被覆しているコーティング層によって、隣接
する固体塊状物間が接着一体化され、この状態で固体塊
状物間の空隙を閉塞しないようになされているので、こ
の固体塊状物間に形成される空隙によって高い透水性が
得られることとなる。さらに、固体塊状物の表面に被覆
されるコーティグ層によって固体塊状物の表情が表れ、
高い意匠性が得られることとなる。特に、透明のコーテ
ィング層によって、天然石からなる固体塊状物の表面を
被覆した場合、打ち水を行った敷石風の床面を構成する
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0025】
【実施例1】高密度ポリエチレン(グランドポリマー株
式会社製 ハイゼックス2208J)100重量部、ヒ
ンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー株式会
社製IRGANOX1010)0.2重量部、ヒンダー
ドアミン系光安定剤(チバガイギー株式会社製 CHI
MASSORB944)0.5重量部をドライブレンド
してなる配合樹脂に、カーボンブラックとチタンホワイ
トとを主成分とする灰色顔料を適量添加して着色した樹
脂組成物を調製した。
【0026】上記樹脂組成物を用いて射出成形を行い、
枠体ユニットを成形した。図1に示すように、枠体ユニ
ット1は、300mm×300mmの矩形短尺状とし、
厚さ1.3mmの底板部11の上に、半径5mmの透水
孔12を、ピッチ幅20mmでマトリックス状に196
本(14本×14本)が設けられている。底板部11の
外周縁には、厚さ1.3mm、高さ22mmの枠壁13
が設けられ、底板部11の下部には、透水孔12の中間
に相当する位置に、外径7mm、内径5mm、高さ8m
mのボス状脚柱14がマトリックス状に169本(13
本×13本)設けられている。枠体ユニット1の隣り合
う二辺には、ピッチ幅50mmで嵌合雄形15が、各辺
につき6個設けられ、残った隣り合う二辺には、同ピッ
チで嵌合雌形16が設けられ、嵌合雄形15と嵌合雌形
16とは、それぞれ連結可能な形状とした。
【0027】図2に示すように、粒径8〜12mmとな
された25重量部の天然石(東都鑛産社製 鹿島)2
と、1重量部の湿気硬化型一液タイプポリウレタンバイ
ンダー(エッチ・アンド・ケー株式会社製 P−019
0)3とをミキサー4で良く攪拌混合した。この攪拌混
合物を、上記枠体ユニット1内に、底板部11から25
mm程度の高さまで充填し、室温で4日間静置養生さ
せ、天然石2の表面にコーティング層30を形成した。
【0028】このようにして得られたユニット床材は、
図3に示すように、天然石2の表面に被覆されたバイン
ダー3が硬化し、つやのある美しいコーティング層30
が形成された外観となった。したがって、天然石2の敷
石に打ち水を行ったようなユニット床材が得られた。ま
た、各天然石2は、隣接する天然石2間に空隙が形成さ
れた状態で、これら天然石2の表面のコーティング層3
0同士によって接着一体化されていた。
【0029】このユニット床材の上方1mの高さより、
100gの鋼球を10回落下させ、ユニット床材表面の
割れの有無を目視により確認して耐衝撃強度を評価し
た。
【0030】また、ユニット床材の表面に50ccの水
を散布し、10秒後に透水孔から水が排水されるか否か
を目視により確認して透水性を評価した。結果を表1に
示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【実施例2】粒径12〜20mmとなされた25重量部
の天然石(東都鑛産社製 鹿島)と、0.5重量部の湿
気硬化型一液タイプポリウレタンバインダー(エッチ・
アンド・ケー株式会社製 P−0190)とをミキサー
で良く攪拌混合した。この攪拌混合物を、図1に示す上
記実施例1と同じ枠体ユニット1内に、底板部11から
25mm程度の高さまで充填し、室温で4日間静置養生
させた。
【0033】このようにして得られたユニット床材は、
図3に示す実施例1のユニット床材と同様の外観が得ら
れた。ただし、天然石2の粒径が大きい分、全体的によ
りダイナミックな外観が得られた。
【0034】また、上記実施例1と同様に、耐衝撃強
度、透水性を評価した。結果を表1に示す。
【0035】
【実施例3】粒径12〜20mmとなされた25重量部
の天然石(東都鑛産社製 鹿島)と、粒径2〜3mmと
なされた1重量部の砂利(東都鑛産社製 鹿島)と、1
重量部の湿気硬化型一液タイプポリウレタンバインダー
(エッチ・アンド・ケー株式会社製 P−0190)と
をミキサーで良く攪拌混合した。以下、実施例1と同様
に、この攪拌混合物を、図1に示す上記実施例1と同じ
枠体ユニット1内に、底板部11から25mm程度の高
さまで充填し、室温で4日間静置養生させた。
【0036】このようにして得られたユニット床材は、
図4に示すように、大粒径の天然石2の間に、小粒径の
砂利2aが埋まるような形で、全体が、コーティング層
30によってつやのある美しい外観となった。
【0037】また、上記実施例1と同様に、耐衝撃強
度、透水性を評価した。結果を表1に示す。
【0038】
【実施例4】粒径2〜3mmとなされた25重量部の砂
利(東都鑛産社製 鹿島)と、1重量部の湿気硬化型一
液タイプポリウレタンバインダー(エッチ・アンド・ケ
ー株式会社製 P−0190)とを良く攪拌混合した。
図1に示す上記実施例1と同じ枠体ユニット1内の底板
部11に、あらかじめ、ポリエステル製長繊維不織布
(東洋紡績株式会社製 エクーレ6601A 厚さ0.
33mm)を敷設しておき、その上から、上記攪拌混合
物を、底板部11から25mm程度の高さまで充填し、
室温で4日間静置養生させた。
【0039】このようにして得られたユニット床材は、
図5に示すように、枠体ユニット1に充填された小粒径
の砂利2a全体が、コーティング層30によってつやの
ある美しい外観となった。また、枠体ユニット1の底板
部11に敷設した不織布17によって、この底板部11
に設けられた透水孔12から、砂利2aが漏れ出るとい
ったことが防止されていた。
【0040】また、上記実施例1と同様に、耐衝撃強
度、透水性を評価した。結果を表1に示す。
【0041】
【実施例5】図1に示す上記実施例1と同じ枠体ユニッ
ト1内の底板部11に、肉厚5mmで独立発泡倍率20
倍のポリエチレンフォーム(積水化学社製 ソフトロン
S♯2005)を敷設しておき、その上から、上記実施
例1と同じ攪拌混合物を、底板部11から25mmの高
さまで充填し、室温で4日間静置養生させた。なお、ポ
リエチレンフォームは、半径2mmの透水孔を、15m
mピッチでマトリックス状に設けて使用した。
【0042】このようにして得られたユニット床材は、
図3に示す実施例1のユニット床材と同様の外観が得ら
れた。また、図6に示すように、底板部11と天然石2
との間にポリエチレンフォーム18が介在されることと
なるため、このようにして得られたユニット床材を敷設
した床面を歩行した結果、ポリエチレンフォーム18に
よる適度なクッション性があり、快適な歩行感が得られ
た。
【0043】また、上記実施例1と同様に、耐衝撃強
度、透水性を評価した。結果を表1に示す。
【0044】
【実施例6】図1に示す上記実施例1と同じ枠体ユニッ
ト1の枠壁13の下端部から18mm(上端部より4m
m)の位置に、厚さ1.5mm、突出幅5mmのリブ状
の抜け止め片19(図7参照)を、枠壁13全周にわた
って設けた。それ以外は上記実施例1と同様にしてユニ
ット床材を形成した。
【0045】このようにして得られたユニット床材は、
図3に示す実施例1のユニット床材と同様の外観が得ら
れた。また、図7に示すように、枠体ユニット1の枠壁
13に設けられた抜け止め片19が、天然石2間に噛み
込んだ状態となるため、ユニット床材を引っ繰り返した
り、また、底板部11の透水孔12から天然石2を押し
ても、枠体ユニット1から天然石2が外れなかった。
【0046】また、上記実施例1と同様に、耐衝撃強
度、透水性を評価した。結果を表1に示す。
【0047】
【比較例1】300mm角の枠体に、粒径8〜12mm
となされた天然石(東都鑛産社製鹿島)を約25mmの
高さまで充填した後、セメント系床塗り材(昭和電工社
製ハードフロア用)を約14mmの高さまで充填した。
乾燥硬化後、硬化物を枠体から脱型し、図1に示す実施
例1と同じ枠体ユニット1に嵌め込んでユニット床材を
形成した。
【0048】このようにして得られたユニット床材は、
天然石の間にセメントの地色が見えてしまい、天然石の
風合いや自然な外観が損なわれた。また、天然石の表面
は、上記実施例1ないし6に示すような美しいつやが得
られなかった。
【0049】また、上記実施例1と同様に、耐衝撃強
度、透水性を評価した。結果を表1に示す。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、枠
体ユニットの底板に開口部を設けるとともに、枠体ユニ
ットに充填した各固体塊状物間の空隙を閉塞しないよう
に、隣接する固体塊状物のコーティング層同士を接着一
体化しているので、開口部と空隙とによって透水性を確
保することができる。
【0051】また、固体塊状物の表面のコーティング層
同士を接着一体化させているので、このコーティング層
を形成するバインダーの使用量を少なく抑えて安価な製
造コストで製造することができる。
【0052】さらに、固体塊状物の表面に被覆されるコ
ーティング層によって、固体塊状物の表面の保護と光沢
を調節することができ、意匠性に優れた床面を形成する
ことができる。
【0053】請求項2記載の本発明によると、固体塊状
物を、天然石、砕石、人工石、ガラス玉、合成樹脂製
石、もしくはこれらの組み合わせより構成することで、
敷石風の床面を乾式工法によって形成することができ
る。
【0054】請求項3記載の本発明によると、コーティ
ング層を、キシレンジイソシアネート(XDI)を主成
分とする一液型または二液型ポリウレタン樹脂とするこ
とで、経時的使用によるコーティング層の褪色を防止す
ることができる。
【0055】請求項4記載の本発明によると、コーティ
ング層を透明または半透明としているので、美しい艶を
形成することができる。したがって、固体塊状物に天然
石を用いた場合には、敷石に打ち水を行ったような床面
に仕上げることができる。
【0056】請求項5記載の本発明によると、枠体ユニ
ットの底板の裏面に脚柱を設けることで、透水性に優れ
た本発明のユニット床材によって下地面に排水される水
を、速やかに横方向に排水させることができるととも
に、通気により、下地面を速やかに空気乾燥させること
ができる。
【0057】請求項6記載の本発明によると、枠体ユニ
ットの底板上に、この底板の開口部からの固体塊状物の
落下を防止する落下防止層を設けることで、開口部の大
きさに関係なく、小さな粒径の固体塊状物を使用したユ
ニット床材を形成することができる。
【0058】請求項7記載の本発明によると、枠体ユニ
ットの底板上に、弾性層を設けることで、固体塊状物の
硬さに相まって適度なクッション性があり、快適な歩行
感が得られる床面を形成することができる。
【0059】請求項8記載の本発明によると、枠体ユニ
ットに抜け止め片を設けることで、枠体ユニットから、
接着一体化された固体塊状物が抜けるのを防止すること
ができるので、ユニット床材自体の耐久性の向上を図る
ことができる。
【0060】請求項9記載の本発明によると、枠体ユニ
ット内に充填した固体塊状物間の空隙を閉塞しないよう
に、隣接する固体塊状物のコーティング層同士が接着一
体化されたユニット床材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)および(b)は、実施例および比較例に
係る枠体ユニットの全体構成の概略を示す平面図および
背面図である。
【図2】本発明に係るユニット床材の製造方法の概略を
示す工程図である。
【図3】(a)および(b)は、実施例1に係る本発明
のユニット床材の全体構成の概略を示す斜視図および部
分拡大断面図である。
【図4】(a)および(b)は、実施例3に係る本発明
のユニット床材の全体構成の概略を示す平面図および部
分拡大断面図である。
【図5】(a)および(b)は、実施例4に係る本発明
のユニット床材の全体構成の概略を示す平面図および部
分拡大断面図である。
【図6】実施例5に係る本発明のユニット床材の要部を
示す部分拡大断面図である。
【図7】実施例6に係る本発明のユニット床材の要部を
示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 枠体ユニット 11 底板部 12 透水孔(開口部) 14 ボス状脚柱(脚柱) 15 嵌合雄形(連結部) 16 嵌合雌形(連結部) 17 ポリエステル製長繊維不織布(落下防止層) 18 ポリエチレンフォーム(弾性層) 19 抜け止め片 2 天然石(固体塊状物) 2a 砂利(固体塊状物) 3 バインダー 30 コーティング層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周縁に設けられた連結部同士を連結す
    ることによって、複数枚が互いに連結可能となされると
    ともに、底板に開口部が設けられてなる枠体ユニット
    と、この枠体ユニット内に充填される複数個の固体塊状
    物と、各固体塊状物の表面に被覆されるコーティング層
    とを具備し、 固体塊状物は、隣接する各固体塊状物間に空隙を有した
    状態で枠体ユニット内に充填され、この状態で、前記空
    隙を閉塞しないように、隣接する固体塊状物のコーティ
    ング層同士が接着一体化されてなることを特徴とするユ
    ニット床材。
  2. 【請求項2】 固体塊状物が、天然石、砕石、人工石、
    ガラス玉、合成樹脂製石、もしくはこれらの組み合わせ
    よりなる請求項1記載のユニット床材。
  3. 【請求項3】 コーティング層が、キシレンジイソシア
    ネート(XDI)を主成分とする一液型または二液型ポ
    リウレタン樹脂である請求項1または2記載のユニット
    床材。
  4. 【請求項4】 コーティング層が透明または半透明とな
    された請求項1ないし3のいずれか一記載のユニット床
    材。
  5. 【請求項5】 枠体ユニットの底板の裏面に脚柱が設け
    られた請求項1ないし4のいずれか一記載のユニット床
    材。
  6. 【請求項6】 枠体ユニットの底板上に、この底板の開
    口部からの固体塊状物の落下を防止する落下防止層が設
    けられてなる請求項1ないし5のいずれか一記載のユニ
    ット床材。
  7. 【請求項7】 落下防止層が弾性層となされた請求項6
    記載のユニット床材。
  8. 【請求項8】 枠体ユニットに抜け止め片が設けられ、
    枠体ユニットから、接着一体化された固体塊状物が抜け
    るのを防止するようになされた請求項1ないし7のいず
    れか一記載のユニット床材。
  9. 【請求項9】 固体塊状物と合成樹脂製の液状バインダ
    ーとを混練して絡ませ、固体塊状物の表面全体に液状バ
    インダーのコーティング層を形成し、この液状バインダ
    ーによる未硬化状態のコーティング層が被覆された固体
    塊状物を、隣接する各固体塊状物間に空隙を有した状態
    で枠体ユニット内に充填し、この状態のまま枠体ユニッ
    ト内で養生硬化させることを特徴とするユニット床材の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004176534A (ja) * 2002-11-27 2004-06-24 Josef Gloeckl 床用構造体
JP2008063810A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Chisso Corp 制電性床材
KR101040684B1 (ko) 2011-03-11 2011-06-10 최미정 건축용 내외장재

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