JPH1133610A - ロール冷却装置 - Google Patents
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Abstract
せ、さらにヒートクラウンの発生を少くするロール冷却
装置を提供する。 【解決手段】 圧延ロール表面に冷却液を吹き付ける冷
却パット4,5を多段に重ね、1段目の冷却パット4の
上面または下面を2段目の冷却パット5が移動してロー
ル表面に接触するようにし、以降の段の冷却パットはそ
の前段の冷却パットの上面または下面を移動してロール
表面に接触するように構成されたロール冷却装置3であ
って、各冷却パット4,5は、圧延ロール表面に接触す
る接触部11と、この接触部11が接触した状態で圧延
ロール表面と間隙を構成しこの間隙が圧延ロール表面に
沿って円弧状に伸びた案内部12と、この案内部12と
接触部11との間に圧延ロール軸方向に設けられ冷却液
を圧延ロール表面に吹き付けるスリット状のノズル部1
3,14と、を有する。
Description
ロールの表面を冷却するロール冷却装置に関する。
が、これに加えて圧延材の塑性変形によって生じる加工
熱、圧延材と圧延ロールとの間の摩擦熱などが発生する
ため圧延ロールが加熱される。この加熱により圧延ロー
ルの加熱部に熱膨張が生じ、凸型のヒートクラウンが生
じて圧延材の板厚が不均一になる。このためロール表面
に高圧水を吹き付けるスプレイ冷却が行われている。
率を高めるために高圧の冷却水を多量に供給する必要が
あり、この供給装置も大がかりなものとなる。また近年
耐摩耗性に優れた鋼材を用いたハイスロールが使用され
ているが、このハイスロールは熱伝導性が劣り、従来の
ロールに比べヒートクラウンが大きいため、多量の冷却
水で冷却しなければならないという問題点があった。
に創案されたものである。すなわち本発明の目的は、熱
間圧延機の圧延ロールの冷却効率を向上させ、さらにヒ
ートクラウンの発生を少くするロール冷却装置を提供す
ることにある。
め、請求項1の発明では、圧延ロール表面に冷却液を吹
き付ける冷却パットを多段に重ね、1段目の冷却パット
の上面または下面を2段目の冷却パットが移動してロー
ル表面に接触するようにし、以降の段の冷却パットはそ
の前段の冷却パットの上面または下面を移動してロール
表面に接触するように構成されたロール冷却装置であっ
て、各冷却パットは、圧延ロール表面に接触する接触部
と、この接触部が接触した状態で圧延ロール表面と間隙
を構成しこの間隙が圧延ロール表面に沿って円弧状に伸
びた案内部と、この案内部と前記接触部との間に圧延ロ
ール軸方向に設けられ冷却液を圧延ロール表面に吹き付
けるスリット状のノズル部とを有する。
接触させると、ロール表面に沿った円弧状の案内部とロ
ール表面との間に間隙が構成され、この間隙にノズル部
より冷却液を流すことにより冷却液の流速を高め、少量
の水流で高い冷却効果が得られる。また、冷却パットを
多段とすることにより冷却面積を容易に拡大することが
でき、かつロール径が変化してもロールの表面形状に適
合した間隙を構成することができ冷却効率の低下を回避
することができる。また1段目冷却パットを圧延材に近
けることにより、ロール中心への熱の流入を防ぐことが
できる。また、従来の高圧水を吹きつけるスプレー方式
に比べ供給する冷却液の圧力を低圧とすることができ
る。
ットのノズル部に圧延ロール軸方向のスリット幅をマス
クにより変えて冷却幅を可変とするスリット幅可変機構
を備える。
幅を変化するスリット幅可変機構が設けられているの
で、ヒートクラウン形状を制御することが可能となり、
圧延材の板幅方向の厚みを均一にすることができる。
ットは、圧延材を挟んだ上下圧延ロールの圧延材近傍の
ロール表面に設定されるようになっている。
してヒートクラウンなどを引き起こす。上下第1段目の
冷却パットを圧延材に近いロール表面に設定することに
より、ロール円周方向の冷却開始位置を熱進入位置近傍
にすることができロールへの熱の進入を効果的に防止で
きる。
を図面を参照して説明する。なお、各図において、共通
する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略す
る。図1は、本発明によるロール冷却装置の実施形態を
示す横断面図である。圧延材1を挟んで1対の圧延ロー
ル(ワークロール)2が設けられている。2aは上圧延
ロールを示し、2bは下圧延ロールを示す。ロール冷却
装置3は上圧延ロール2a,下圧延ロール2bのそれぞ
れに設けられ、圧延材1を挟んでほぼ同じ位置に設けら
れている。
置3は、2段に配置された冷却パット4,5よりなり、
圧延材1に近い方を1段目冷却パット4、この上または
下に設けられた方を2段目冷却パット5とする。1段目
冷却パット4はパット支持材6に固定され、パット支持
材6は図示しない装置に接続され、この装置によりロー
ル冷却装置3は圧延ロール2に装着または離脱するよう
になっている。
延方向にレール7が設けられ、このレール7と係合し摺
動するスライドブロック8が設けられており、このスラ
イドブロック8が2段目冷却パット5の下面または上面
に取付けられている。これにより2段目冷却パット5は
1段目冷却パット4の上面または下面を摺動して圧延ロ
ール表面に接触するようになっている。パット支持材6
または1段目冷却パット4と、2段目冷却パット5の間
にはシリンダ9が設けられ、2段目冷却パット5を圧延
ロール表面に接触させ、または離脱させる。
ル冷却装置3の詳細図である。なお、下圧延ロール2b
に装着されたロール冷却装置3もほぼ同様な構造であ
る。各冷却パット4,5の圧延ロール表面側には、圧延
ロール表面と密着する接触部11が下部に設けられ、そ
の上部は接触部11が圧延ロール表面と密着した状態で
ロール表面とわずかな間隙を構成する案内部12が設け
られている。1段目冷却パット4の上面には圧延方向に
伸びたレール7が設けられ、このレール7と係合して摺
動するスライドブロック8が2段目冷却パット5の下面
に取付けられている。
ル2の幅とほぼ等しい幅のスリット状のノズル13が設
けられ冷却液を案内部12とロール表面とで形成される
間隙に吹き出しロール表面を冷却する。このノズル13
にはスリット14が接続され、このスリット14はヘッ
ダー15に接続されている。ヘッダー15には冷却液供
給管16より冷却液が供給される。1段目冷却パット4
にはスリット幅可変機構17が設けられスリット14の
幅を伸縮させることにより圧延ロール2の幅方向の温度
分布を均一にし、圧延ロール2にサーマルクラウンが発
生するのを防止する。
部切断した断面図を示し、図4は図3のX−X断面図で
ある。また、図5は図4のY−Y断面図である。スリッ
ト14とヘッダー15との間には整流穴22を有する整
流板21が設けられ、ヘッダー15に供給された冷却液
は整流穴22よりスリット14に流入する。スリット1
4に流入した冷却液はさらに圧延ロール側のマスク溝1
8に入り拡散されるのでこれを出たスリット14には図
5に示すようにスリット14に整流機構をもたてた構造
としている。スリット14とヘッダー15とを囲んで角
に丸みを有する長方形のマスク溝18が設けられ、この
マスク溝18内に溝付ベルト状のマスク19が嵌合して
いる。マスク19は図6に示すようにマスク溝18の圧
延ロール2側の両方の角に設けられた歯付プーリ20に
よってマスク溝18内を移動する。なお、マスク溝18
のもう一方の角には案内用プーリ20aが設けられてい
る。マスク19は図3に示すように2本の溝付ベルト
で、歯付プーリ20を回転することによりマスク先端1
9aがスリット14の幅方向に移動してスリット14の
幅方向の長さをマスク19で覆い、スリット幅を可変と
する。左右の歯付プーリ20は油圧モータ等により駆動
されるプーリ駆動装置23により左右反対方向に回転さ
れる。これによりスリット14の幅は幅中心を中心とし
て左右に拡大または縮小する。
シリンダ9を収縮し2段目の冷却パット5を1段目冷却
パット4より引き込めた後、図示しない装置によりパッ
ト支持材6を移動して、上下のロール冷却装置3を上下
の圧延ロール2にそれぞれ近づけ、1段目冷却パット4
の接触部11が圧延ロール2の表面で圧延材1に近い位
置に接触するように設定する。これにより1段目冷却パ
ット4の案内部12とロール表面の間にはロール表面に
沿ってわずかな間隙が形成される。次にシリンダ9を伸
長して2段目冷却パット5の接触部11を圧延ロール2
に接触させる。これにより2段目冷却パット5の案内部
12とロール表面の間にはロール表面に沿ってわずかな
間隙が形成される。次に歯付プーリ20を回転してスリ
ット14の幅を圧延材1の幅に応じた幅とする。以上で
ロール冷却準備が整ったので、各冷却パット4,5のヘ
ッダー15に冷却液を供給し、各ノズル13より冷却液
を吐出する。
2段としたが、冷却面積を大きくする場合や、案内部1
2をロール表面にできるだけ沿わし、ロール表面と案内
部12の間隙をさらに小さくしたい場合は3段以上にす
るとよい。
は、次の効果を奏する。 圧延ロール表面に沿った円弧形状を有する冷却パッ
トを複数段上下ロール表面近傍に設定し、ロール表面と
冷却パットのわずかな間隙に冷却液を流し、流速を高め
ることで、わずかな液量で高い冷却効果が得られる。こ
れにより冷却液量を少なくでき、さらに、従来の高圧水
を吹きつけるスプレー方式に比べ供給する冷却液の圧力
を低圧とすることができるので、冷却液供給設備の容量
を小さくすることができる。 また1段目冷却パットを圧延材に近い位置に設定す
ることにより、冷却開始位置をロールの圧延領域に近づ
けることができ、ロール中心への圧延材からの熱の流入
を防止することができる。 冷却パットを複数段とすることで、冷却面積を拡大
するとともに、ロール径が変化しても、最適な冷却液間
隙を保持することができる。 上下1段目パットに冷却液を吐出するスリットの幅
を可変とする装置を設けることにより、圧延ロールのヒ
ートクラウン形状のコントロールが可能となる。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 圧延ロール表面に冷却液を吹き付ける冷
却パットを多段に重ね、1段目の冷却パットの上面また
は下面を2段目の冷却パットが移動してロール表面に接
触するようにし、以降の段の冷却パットはその前段の冷
却パットの上面または下面を移動してロール表面に接触
するように構成されたロール冷却装置であって、各冷却
パットは、圧延ロール表面に接触する接触部と、この接
触部が接触した状態で圧延ロール表面と間隙を構成しこ
の間隙が圧延ロール表面に沿って円弧状に伸びた案内部
と、この案内部と前記接触部との間に圧延ロール軸方向
に設けられ冷却液を圧延ロール表面に吹き付けるスリッ
ト状のノズル部と、を有することを特徴とするロール冷
却装置。 - 【請求項2】 前記1段目の冷却パットのノズル部に圧
延ロール軸方向のスリット幅をマスクにより変えて冷却
幅を可変とするスリット幅可変機構を備えたことを特徴
とする請求項1記載のロール冷却装置。 - 【請求項3】 前記1段目の冷却パットは、圧延材を挟
んだ上下圧延ロールの圧延材近傍のロール表面に設定さ
れるようになっていることを特徴とする請求項1記載の
ロール冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19262997A JP3767762B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | ロール冷却装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19262997A JP3767762B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | ロール冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1133610A true JPH1133610A (ja) | 1999-02-09 |
JP3767762B2 JP3767762B2 (ja) | 2006-04-19 |
Family
ID=16294437
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19262997A Expired - Fee Related JP3767762B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | ロール冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3767762B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8281632B2 (en) | 2007-02-09 | 2012-10-09 | Centre De Recherches Metallurgiques Asbl | Device and method for cooling rollers used for rolling in a highly turbulent environment |
CN112888797A (zh) * | 2018-10-25 | 2021-06-01 | 杰富意钢铁株式会社 | 淬火装置和淬火方法以及钢板的制造方法 |
CN112974538A (zh) * | 2021-02-03 | 2021-06-18 | 广东韶钢松山股份有限公司 | 轧辊冷却装置 |
-
1997
- 1997-07-17 JP JP19262997A patent/JP3767762B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8281632B2 (en) | 2007-02-09 | 2012-10-09 | Centre De Recherches Metallurgiques Asbl | Device and method for cooling rollers used for rolling in a highly turbulent environment |
CN112888797A (zh) * | 2018-10-25 | 2021-06-01 | 杰富意钢铁株式会社 | 淬火装置和淬火方法以及钢板的制造方法 |
CN112974538A (zh) * | 2021-02-03 | 2021-06-18 | 广东韶钢松山股份有限公司 | 轧辊冷却装置 |
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JP3767762B2 (ja) | 2006-04-19 |
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