JPH11335853A - 薄膜製造装置及び磁気記録媒体 - Google Patents

薄膜製造装置及び磁気記録媒体

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JPH11335853A
JPH11335853A JP14710198A JP14710198A JPH11335853A JP H11335853 A JPH11335853 A JP H11335853A JP 14710198 A JP14710198 A JP 14710198A JP 14710198 A JP14710198 A JP 14710198A JP H11335853 A JPH11335853 A JP H11335853A
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JP
Japan
Prior art keywords
thin film
discharge chamber
substrate
plate
recording medium
Prior art date
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Pending
Application number
JP14710198A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Morita
武志 森田
Yasuhiro Nishizawa
康弘 西澤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜製造において、装置を小型化し、かつ生
産効率を向上できる薄膜製造装置を実現すること。 【解決手段】 磁気記録媒体7上に薄膜を形成するに際
し、薄膜を形成する基体支持部10及び対面する放電室
11の開口部とが平面で構成されていることにより、薄
膜深層部を形成する時(放電室11左端)と薄膜表層部
を形成する時(放電室11右端)でのプラズマ密度が均
一化され、かつ放電室11と基体支持部10との間隔制
御が精度良く行える為、厚み方向で均一な性能の薄膜が
形成でき、また基体支持部の搬送手段として大径ローラ
を用いていない為、装置の小型化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空中に於いて基
体上にプラズマを照射して基体の表面をエッチングまた
は薄膜を形成するプラズマ発生装置に関し、特に薄膜製
造と薄膜性能の安定性に優れた薄膜の製造装置と薄膜の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、薄膜形成法としては真空蒸着
法、スパッタ法などが多く用いられてきたが、これら従
来の薄膜製造法に加えて近年プラズマCVD(Chem
ical Vapor Deposition)法を用
いた薄膜の製造方法が多く用いられるようになってき
た。プラズマCVD法によれば、化学反応による複雑な
組成の薄膜や、スパッタ法と同等の薄膜を高速で形成す
ることが可能となり、従来より、最も多くプラズマCV
D法が用いられてきたのは半導体の製造プロセスであ
る。しかし近年では磁気記録媒体の保護膜形成にも用い
られるようになってきており、磁気記録媒体上にプラズ
マCVD法により連続的に処理が行われている例もあ
る。とくに、これらの例におけるプラズマCVD法とし
ては、生産性を高めるために特開平3−113824号
公報に示されるような装置により生産されている。
【0003】以下、特開平3−113824号公報に記
載されたものを従来の薄膜の製造方法及び製造装置とし
て説明する。
【0004】同公報第1図において、繰り出しローラか
ら繰り出された基体である磁気記録媒体は、パスローラ
を経て基体支持部であるメインローラに密着させて連続
的に搬送される。放電室であるプラズマ用ノズル内に導
入された反応ガスがプラズマ用電源からの電圧印加によ
りプラズマ化し、磁気記録媒体上に保護膜として形成さ
れる。その後、磁気記録媒体はパスローラを経て巻き取
りローラに巻き取られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、保護膜形成の
生産効率は、放電室の搬送方向の長さを長くすれば向上
する。つまり、基体の搬送速度が同一の場合では、放電
室開口部が搬送方向に長いほど、保護膜形成厚みが厚く
なるのである。
【0006】そこで、上記従来の装置では、放電室開口
部の搬送方向の寸法を見かけ上メインローラの直径まで
大きくできる。しかし、実際に放電室内に於ける搬送方
向のプラズマ密度の分布を確認すると、放電室の長さが
メインローラの直径に対して60%迄であれば、プラズ
マ密度の分布はほぼ均一であるが、放電室の長さがメイ
ンローラの直径に対して80%付近になると、放電室端
部におけるプラズマ密度は中央部の50%程度に低下す
る。
【0007】つまり、基体を搬送し、プラズマCVD法
にて保護膜が形成される過程において、基体に初期に積
層される保護膜層は、放電室端部のプラズマ粒子が基体
に付着したものであるのに対し、その次に基体上に積層
される保護膜層は、放電室中央部のプラズマ粒子である
ため、初期生成部に対し、密度が高い。さらにその後に
積層される保護膜層については、放電室端部のプラズマ
粒子であるため再び密度の低いものとなる。従って、放
電室の搬送方向寸法を大きくしても、生成される保護膜
は、厚み方向に不均一なものとなり、放電室の長さと生
産効率は比例しないことになる。また、厚み方向に不均
一であるということは、性能的にも不安定なものとな
る。
【0008】以上のことより、プラズマ密度分布の均一
性を確保するためには、放電室の長さをメインローラの
直径に対して60%迄に抑える必要があり、さらに生産
効率を向上させるためには、メインローラの直径を大き
くする必要があり、装置の大型化は回避できなくなる。
【0009】次に、保護膜性能は放電室内に反応ガスを
導入した後の、放電室内の真空度で決定される。そのた
め、メインローラと放電室開口面との距離(以後ギャッ
プと呼ぶ)を制御する必要がある。通常の生産機では、
大径ローラの偏芯の精度はローラ径の0.01%程度で
あり、直径600mmのローラでは60μm程度の偏芯
となる。この偏芯はメインローラと放電室開口面とのギ
ャップ変動となり、放電室内の真空度を不安定にする。
【0010】そこで、放電室内の真空度分布を均一にす
るためには、メインローラとのギャップを搬送方向で均
一にする必要がある。そのために放電室の搬送方向の形
状をメインローラに沿わせた弧状にする必要がある。か
かる形状とした場合、プラズマ放電中は放電室の温度上
昇が発生するため放電室は膨張するが、弧状部分がある
ために変形が均一でなく長さ方向のギャップが搬送方向
で不均一になるため、放電室内の真空度分布が不均一と
なるとともに、ギャップ制御が困難となる。
【0011】以上のように、従来のプラズマCVD法に
おける装置では、基体支持材として1つのメインローラ
を用いていることから、放電室の形状を弧状にする必要
がある他に、放電室の真空度の確保、メインローラとの
ギャップの制御等の問題があり、安定した保護膜を得る
のが困難であった。
【0012】そこで本発明は、上記従来の課題を解決す
るものであり、薄膜製造装置の小型化と生産効率の向上
を同時に実現するとともに、プラズマ密度を安定化さ
せ、膜性能の均一な薄膜製造装置を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、薄膜を形成する基体支持部及び対面する放
電室の開口面とを平面形状とした構成にしている。
【0014】これにより、生産効率と装置の小型化を両
立するとともに、製膜された膜性能の均一な薄膜製造装
置が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、基体搬送系を有する真空中の真空槽内で、放電室を
有して基体を移動させながら薄膜を形成する薄膜製造装
置に於いて、薄膜を形成する基体支持部及び対面する放
電室の開口面とが平面で構成されること、を特徴とする
ものであり、基体支持部の容積を小容量化できることで
装置の小型化を実現する。また、基体支持部の搬送方向
の長さと同じ長さの放電室を設置できることにより、生
産効率が向上する。さらに、基体支持部が平面であるこ
とで放電室に対するギャップ変動を抑制するとともに、
放電室の開口面を平面化できることにより、プラズマ発
生中の熱膨張による放電室の変形が均一化できることか
ら、ギャップ制御が容易となり、放電室内の真空度分布
が安定化し、性能の優れた薄膜を形成することが出来る
ものである。
【0016】本発明の請求項6に記載の発明は、プラズ
マCVD法によって連続的に製膜される炭素膜を保護膜
として有する磁気記録媒体であって、前記炭素膜はその
積層密度が厚み方向において均一であることを特徴とす
る磁気記録媒体、としたものであり、炭素膜の厚み方向
の膜質を均一にすることにより、保護膜等に利用する場
合の炭素膜の厚みを、さらに薄膜化できるという作用を
有する。
【0017】以下、本発明の実施形態について、磁気記
録媒体の保護膜形成の場合を例にとって図面を参照しな
がら説明する。
【0018】(実施の形態1)図1は本発明の保護膜製
造装置の概略図である。
【0019】真空槽1は真空ポンプ2にて1×10E−
3Pa程度まで真空引きしてある。磁気記録媒体7は巻
き出しローラ3からパスローラ5を経て、基体支持部1
0に磁性層と反対側の面を密着させて搬送される。回転
ローラ8及び9は基体支持部10に張力を与えるととも
に、駆動させている。基体支持部10に対面して設置さ
れた放電室11に反応ガス12としてメタンガスを10
0SCCM(Standard Cubic Cent
imeter per minute)導入する。
【0020】放電室内の真空度が26Paになるよう
に、放電室11を図示しない駆動手段により駆動して基
体支持部10とのギャップを調整する。
【0021】次に、プラズマ電源13により電圧を印加
すると、メタンガスはプラズマ化し磁気記録媒体7の磁
性層上に保護膜として堆積しパスローラ6を経て、巻き
取りローラ4に巻き取られる。
【0022】本実施の形態では回転ローラ8と回転ロー
ラ9との中心距離を600mmとし、放電室11の搬送
方向に対する長さも600mmとして前記処理を行っ
た。その結果、従来例の基体支持部を直径600mmの
回転ローラ、放電室の搬送方向の長さを600mmとし
て装置を設計した場合と比較して、真空槽の容積は約2
/3に小型化された。また、放電室11内の搬送方向に
おけるプラズマ密度のバラツキもほとんど皆無であり、
生産効率は約1.6倍となった。
【0023】またプラズマ放電中の放電室11の温度上
昇によるギャップの変化は、放電室11を基体支持部1
0に対して垂直に駆動するといった単純な操作で制御す
ることができた。さらに、本発明の薄膜製造装置の、放
電室内の搬送方向におけるプラズマ密度は均一であり、
従来例と比較して約20%薄い膜厚でも、実用上同等の
膜性能を維持できた。
【0024】尚、本実施の形態においては、真空層中の
回転ローラは2個の場合について説明したが、3個以上
有していても同様の効果を奏することが出来、さらには
直径が回転ローラ8,9よりも小さいローラを、回転ロ
ーラ8及び9の間に配置する事もできる。特に放電室1
1の搬送方向寸法を大きくした場合には、かかる構成と
することにより、基体支持部10の放電室11開口部に
相対する部分の平面度をより向上させることが出来る。
【0025】(実施の形態2)図2は実施の形態2にお
ける装置の概略図であり、実施の形態1との差違は、放
電室を11a〜11cに3分割した点である。また図3
は、比較例として、従来例におけるメインローラを使用
した装置の放電室を16a〜16cに3分割した装置の
概略図である。
【0026】まず、放電室11aのみを使用して、反応
ガス12を放電室11aに33SCCM導入し、その他
の条件については、実施の形態1と同様にして磁気記録
媒体7の磁性層上に保護膜を形成した。
【0027】以下、放電室11b,11c及び16a〜
16cのそれぞれの放電室でも同様に保護膜を形成し
た。どの放電室を使用して保護膜を形成するかは、切り
替え機14の操作により行った。
【0028】ここで、本実施の形態では、保護膜の膜厚
を12nmとして、Hi8VCR用テープを試作した。
【0029】放電室11a〜11c及び16a〜16c
で試作したテープ6種類を、60℃90%の環境に1週
間放置し、Hi8VCRのLPモードによる記録、再生
を行い、再生時の再生出力を放置前の再生出力と比較し
た。
【0030】この時の変化の最大値を示したのが(表
1)である。
【0031】
【表1】
【0032】(表1)より、最大出力変化は、本実施の
形態における放電室11a,11b,11cにおいては
いずれも1dB未満の変化であり、安定していることが
わかる。これに対して、比較例の放電室16a,16
b,16cのうち、16bについては最大出力変化は1
dB未満と小さいものの、16a及び16cについては
大きな出力変化を見せており、積層密度の違いから膜質
が不安定となっていることがわかる。
【0033】つまり、本実施の形態のごとく、基体支持
部と放電室の対向面を平面で形成することにより、相互
のギャップ調整も精度良く行うことが出来、放電室内の
圧力を一定に保持することが容易となり、高性能な薄膜
を形成することが出来る。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、装置を大
型化することなく、厚み方向に安定した膜質の薄膜を形
成することが出来る薄膜製造装置を実現出来る。
【0035】また、薄膜製造過程における圧力管理も容
易となり、生産効率も向上する薄膜製造装置を実現出来
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における薄膜製造装置の
概略図
【図2】本発明の実施の形態2における薄膜製造装置の
概略図
【図3】比較例における薄膜製造装置の概略図
【符号の説明】
1 真空槽 2 真空ポンプ 3 巻き出しローラ 4 巻き取りローラ 5 パスローラ 6 パスローラ 7 磁気記録媒体 8 回転ローラ 9 回転ローラ 10 基体支持部 11 放電室 12 反応ガス 13 プラズマ電源 14 切り替え機 15 メインローラ 16 放電室

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体搬送系を有する真空中の真空槽内で、
    放電室を有して基体を移動させながら薄膜を形成する薄
    膜製造装置に於いて、薄膜を形成する基体支持部及び対
    面する放電室の開口面とが平面で構成されることを特徴
    とする薄膜製造装置。
  2. 【請求項2】複数のローラに板状支持板を巻回し、前記
    板状支持板により基体を搬送する基体搬送系を真空槽内
    に有し、前記基体上にプラズマCVD法によって炭素膜
    を連続的に製膜する薄膜製造装置であって、前記板状支
    持板の平面部に放電室の開口面が対面することを特徴と
    する薄膜製造装置。
  3. 【請求項3】板状支持板と放電室の開口部間の距離を制
    御することを特徴とする請求項1または2記載の薄膜製
    造装置。
  4. 【請求項4】複数のローラは、板状支持板に張力を与え
    るため、付勢されていることを特徴とする請求項2記載
    の薄膜製造装置。
  5. 【請求項5】放電室の開口部の搬送方向寸法と、板状支
    持板の平面部の搬送方向寸法との比が0.6以上1以下
    であることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜製
    造装置。
  6. 【請求項6】プラズマCVD法によって連続的に製膜さ
    れる炭素膜を保護膜として有する磁気記録媒体であっ
    て、前記炭素膜はその積層密度が厚み方向において均一
    であることを特徴とする磁気記録媒体。
JP14710198A 1998-05-28 1998-05-28 薄膜製造装置及び磁気記録媒体 Pending JPH11335853A (ja)

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