JPH11335812A - 処理装置及び汚れの検知方法 - Google Patents

処理装置及び汚れの検知方法

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JPH11335812A
JPH11335812A JP15538398A JP15538398A JPH11335812A JP H11335812 A JPH11335812 A JP H11335812A JP 15538398 A JP15538398 A JP 15538398A JP 15538398 A JP15538398 A JP 15538398A JP H11335812 A JPH11335812 A JP H11335812A
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Tsutomu Nakada
勉 中田
Yuji Abe
祐士 阿部
Yuji Araki
裕二 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理室内の汚れに起因するパーティクル(バ
ックグランド)を正確にかつ安定に計測して、洗浄処理
のタイミングを適正に選択することができる処理装置を
提供する。 【解決手段】 被処理基板Wを収容する気密な処理室1
4と、被処理基板に所定の処理を行なう処理部と、該処
理室を排気する排気経路18とを備えた処理装置におい
て、処理室にダミーガスを供給するダミーガス供給経路
36と、パーティクルカウンタ44を有するガスサンプ
リング経路42と、ガスサンプリング経路へダミーガス
を導入するための弁装置V4とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、高誘電体
又は強誘電体薄膜の成膜処理やエッチング処理等を行う
処理装置に関し、特に、処理室内の汚れを検知して保守
や洗浄のタイミングを的確に図ることができる処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図2は、例えば、チタン酸バリウム/ス
トロンチウム等の高誘電体又は強誘電体薄膜を形成する
ための成膜装置を示す図であり、原料を気化する気化器
10は原料供給ライン12を介して成膜室14に連絡さ
れ、成膜室14はトラップ16を有する排気ライン18
を介して真空ポンプ20に連絡されている。成膜室14
には、基板Wを加熱・保持する保持台30と、これに対
向してノズル孔34より原料ガスや反応ガスを噴射する
シャワヘッド32が設けられている。
【0003】原料供給ライン12には、成膜室14に酸
素等の反応ガスを供給する反応ガス配管22が設けられ
ている。また、メインのライン12,18とは別に、成
膜室14をバイパスするバイパスライン24が設けられ
ており、開閉弁V1,V2によって気化器10を成膜室1
4又はバイパスライン24のいずれかに選択的に接続す
るようにしている。26は原料ガス中の析出しやすい成
分を捕捉するトラップである。
【0004】このような成膜装置において例えばチタン
酸バリウム(BaTiO3)やチタン酸ストロンチウム
(SrTiO3)のような高・強誘電体を成膜する場合、
原料供給ライン12から供給された有機金属を含む原料
ガスはシャワヘッド32内で酸素を含む反応ガスと混合
され、基板Wに向けて噴射される。基板Wはステージ3
0により原料ガスの反応温度に加熱されており、基板表
面に到達した原料ガスは反応して表面に薄膜を形成す
る。
【0005】この過程において、反応生成物は、ステー
ジ30の基板周辺、シャワヘッド32の下面、成膜室1
4の内壁等にも付着し、時間の経過とともにこれがパー
ティクルとなって成膜室14内を浮遊する。このような
パーティクルは、成膜中に取り込まれると膜品質の低下
につながり、また、原料供給ライン12や排気ライン1
8に付着すると円滑な稼動を妨げる。このため、従来は
所定の処理時間ごとに成膜室内の洗浄処理を行ってい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成膜室
14内の反応生成物の付着状況は処理時間によって一義
的に定まるものではなく、種々の処理条件によって複雑
に影響されるものである。従って、従来のように時間の
みを指標として洗浄作業を行なうと、既に生成物で汚れ
た成膜室中で処理を継続していたり、あるいは逆に生成
物の付着が少ないのにも拘わらず洗浄処理を行ってしま
うという可能性が大きい。特に、高・強誘電体の成膜素
材の洗浄は気密なままで行えるドライプロセスでは難し
く、成膜室14を大気開放する大がかりなものになるの
で、洗浄処理のタイミングを誤ることの弊害は大きい。
【0007】そこで、排気ライン18の弁V6の上流側
にパーティクルの量を検知するための検出器(パーティ
クルカウンタ)を設けることが考えられる。しかしなが
ら、この場合は、成膜ガスやエッチングガス等の原料ガ
スの排ガス自体に多くのパーティクルが含まれていて、
これが外乱となり成膜室の汚れに起因するパーティクル
量を測定することが難しい。
【0008】また、処理ガス(原料ガス)がパーティク
ルカウンタ内を流れるため、パーティクルカウンタの内
面にパーティクルが付着し、パーティクルカウンタの機
能が低下し正確な測定ができない、あるいはパーティク
ルカウンタを頻繁に交換しなければならない等の不具合
が有る。これは、成膜処理の間にシャワヘッド32等か
らダミーガスを導入してパーティクルを測定する場合も
同様である。
【0009】なお、トラップ装置16の下流側にパーテ
ィクルカウンタを設置することも考えられるが、このよ
うにすると、パーティクルがトラップ装置でトラップさ
れ、成膜室内の汚れとパーティクルカウンタの測定値の
相関が殆どとれなくなってしまう。
【0010】また、パーティクルカウンタ内へのパーテ
ィクルの付着を防止するため、パーティクルカウンタを
加熱することも考えられるが、原料ガスによっては、パ
ーティクルの付着を完全に防止することができない。
【0011】本発明は、上記に鑑み、処理室内の汚れに
起因するパーティクル(バックグランド)を正確にかつ
安定に計測して、洗浄処理のタイミングを適正に選択す
ることができる処理装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、被処理基板を収容する気密な処理室と、前記被処理
基板に所定の処理を行なう処理部と、該処理室を排気す
る排気経路とを備えた処理装置において、前記処理室に
ダミーガスを供給するダミーガス供給経路と、パーティ
クルカウンタを有するガスサンプリング経路と、前記ガ
スサンプリング経路へダミーガスを導入するための弁装
置とを有することを特徴とする処理装置である。
【0013】これにより、ダミーガスを供給して処理の
際のガス流れとは別の経路でガスをサンプリングし、処
理室やガス供給経路に付着する汚れに起因するパーティ
クルのみを選択的に検出することができる。従って、こ
の測定値を基に、処理室やガス供給経路に付着する汚れ
の程度を、他の因子に影響されずに正確に判断すること
ができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、前記ガスサンプ
リング経路には、処理中に前記パーティクルカウンタへ
パーティクルが進入するのを防止するためのパージガス
供給経路が設けられていることを特徴とする請求項1に
記載の処理装置である。処理中に前記パーティクルカウ
ンタへパージガスを供給することにより、処理の際の処
理ガスによるパーティクルカウンタの汚染を防止し、正
確な測定を行なうことができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の処理装置において、ダミーガスを供給し、これ
をガスサンプリング経路に導いてパーティクル量を測定
する工程を、処理のインターバルにおいて所定のタイミ
ングで行なうことを特徴とするパーティクル測定方法で
ある。これにより、一定のサイクルで処理を繰り返す処
理装置において、例えば、処理後の一定時間経過後に条
件を揃えて測定を行なうことにより、装置の汚れを高い
精度で推定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の成膜
装置を図1を参照して説明する。図2に示す同一部材に
は同一符号を付して説明を省略する。原料供給ライン1
2にはシャワヘッド32の上流でダミーガスライン36
が開閉弁V3を介して合流している。成膜室14には、
排気口とは別にガスサンプリング口40が設けられ、こ
れと真空ポンプ20の吸気口を連絡するパーティクル測
定用ライン42が設けられている。
【0017】このパーティクル測定用ライン42にはパ
ーティクル測定用のパーティクルカウンタ44が設けら
れ、さらにその下流側には開閉弁V4が設けられてい
る。パーティクル測定用ライン42には、パーティクル
カウンタ44の下流側に開閉弁V5を介してパージガス
ライン46が合流している。また、排気ライン18には
開閉弁V6が設けられている。
【0018】次に、前記のような構成の実施の形態の成
膜装置の使用方法について説明する。被処理物Wに成膜
処理を施す時は、真空排気ライン18の開閉弁V6を開
き、パーティクル測定用ライン42の開閉弁V4を閉じ
た状態で真空ポンプ20を駆動し、成膜室14内を真空
排気する。そして、ステージ30で基板Wを加熱しつ
つ、原料供給ライン12の開閉弁V1を開いて原料ガス
をシャワヘッド32から成膜室14内に導入し、基板W
上に成膜する。
【0019】この時、パージガスライン46の開閉弁V
5を開いておき、パージガスをパーティクルカウンタ4
4からサンプリング口40、成膜室14、そして排気ラ
イン18へと流す。これにより、パーティクルカウンタ
44内に反応生成物を多量に含む処理ガスが流れること
がなく、パーティクルカウンタ44の内部が汚れること
が防止される。
【0020】成膜処理が終わると、原料ガスはバイパス
ライン24に切り換えられ、成膜室14では基板Wの交
換等の所定の作業が行われる。このインターバルの間の
可能な限り安定した条件が得られる所定のタイミング
で、パーティクル測定工程を以下のように行う。
【0021】先ず、パーティクル測定用ライン42の開
閉弁V4を開き、パージガスライン46の開閉弁V5を閉
じる。排気ライン18の開閉弁V6は、閉じるかあるい
は一定の開度を保って所定流量のガスがパーティクル測
定用ライン42を流れるようにする。原料供給ライン1
2の開閉弁V1は閉じたままでダミーガスライン36の
開閉弁V3を開き、N2やAr等のダミーガスを所定の流
量で成膜室14内に導入する。
【0022】これにより、パーティクルカウンタ44に
は、ダミーガスライン36、原料供給ライン12、シャ
ワヘッド32、成膜室14、サンプリング口40、パー
ティクル測定用ライン42を経由して所定量のダミーガ
スが流れ、このダミーガスに含まれるパーティクルはパ
ーティクルカウンタ44によって測定される。ダミーガ
スは元々それ自体にはパーティクルが含まれておらず、
測定されたパーティクル値は、上述した経路に付着する
生成物に起因するものと考えられ、このような測定値
は、基板Wの成膜に影響するパーティクルをもたらす装
置の汚れを推定する好適な目安となる。
【0023】従って、この測定値と、例えば、シャワヘ
ッド32や成膜室14の汚れの状況との関係を経験的に
求め、予め所定の目標値を定めておき、測定値がその値
を超えた時に洗浄作業を行なうようにすれば、最適のタ
イミングで洗浄を行なうことができる。
【0024】なお、上記実施の形態のようにシャワヘッ
ド32からダミーガスを流すと、シャワヘッド32と成
膜室14の双方の汚れに起因するパーティクルを測定す
ることになる。そこで、成膜室14の汚れによるパーテ
ィクルを単独で測定したい場合には、ダミーガスをシャ
ワヘッド32を介さずに成膜室14に流せばよい。ま
た、両者を切り換えて行い、測定値の差を求めれば、そ
れがシャワヘッド32の汚れに起因するパーティクルを
表す指標となると考えられる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ダミーガスを供給して処理の際のガス流れとは別の
経路でガスをサンプリングし、処理室やガス供給経路に
付着する汚れに起因するパーティクルのみを選択的に検
出することができる。従って、一定のサイクルで処理を
繰り返す処理装置において、例えば、処理後の一定時間
経過後に条件を揃えて測定を行い、この測定値を基に、
処理室やガス供給経路に付着する汚れの程度を、他の因
子に影響されずに正確に判断して、洗浄処理のタイミン
グを適正に選択することができる。従って、高・強誘電
体の成膜装置等の、クリーニング作業が容易でないよう
な処理装置に適用して特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の成膜装置を示す概要図で
ある。
【図2】従来の成膜装置を示す概要図である。
【符号の説明】
12 原料供給ライン 14 成膜室 18 排気ライン 20 真空ポンプ 32 シャワヘッド 36 ダミーガスライン 42 パーティクル測定用ライン 44 パーティクルカウンタ 46 パージガスライン V1,V2,V3,V4,V5,V6 開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 裕二 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理基板を収容する気密な処理室と、
    前記被処理基板に所定の処理を行なう処理部と、該処理
    室を排気する排気経路とを備えた処理装置において、 前記処理室にダミーガスを供給するダミーガス供給経路
    と、 パーティクルカウンタを有するガスサンプリング経路
    と、 前記ガスサンプリング経路へダミーガスを導入するため
    の弁装置とを有することを特徴とする処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ガスサンプリング経路には、処理中
    に前記パーティクルカウンタへパーティクルが進入する
    のを防止するためのパージガス供給経路が設けられてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の処理装置におい
    て、ダミーガスを供給し、これをガスサンプリング経路
    に導いてパーティクル量を測定する工程を、処理のイン
    ターバルにおいて所定のタイミングで行なうことを特徴
    とする汚れの検知方法。
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