JPH11335670A - 炭化処理装置 - Google Patents

炭化処理装置

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JPH11335670A
JPH11335670A JP10141806A JP14180698A JPH11335670A JP H11335670 A JPH11335670 A JP H11335670A JP 10141806 A JP10141806 A JP 10141806A JP 14180698 A JP14180698 A JP 14180698A JP H11335670 A JPH11335670 A JP H11335670A
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JP
Japan
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carbonization
chamber
waste
combustion chamber
amount
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Application number
JP10141806A
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English (en)
Inventor
Akio Kase
昭雄 加瀬
Yasuji Kobayashi
保次 小林
Hiroshi Usukura
博 臼倉
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Nissin Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nissin Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化処理時間の短縮化を図る。 【解決手段】 炭化室Bからガスを燃焼室Dに流入させ
る接続管19の口径を比較的大きくし、接続管に開口率
が可変なシャッタ30を設け、かつ、そのシャッタの開
口率を変える手動式又は自動式駆動手段31を備えて、
乾燥工程においては開口率を100%とし、乾留炭化工
程においては開口率を適宜小さくするようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機質可燃性廃棄
物を炭化処理する炭化処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機質可燃性廃棄物の処理方法と
して、焼却装置を用いて焼却処理するのではなく、炭化
処理装置を用いて炭化処理する方法は知られている。
【0003】その一例の炭化処理装置は、廃棄物投入口
を有する炭化室と、その炭化室の外周を囲み、加熱手段
を有する加熱室と、加熱室から発生する排ガス及び炭化
室から発生する熱分解ガスを受け入れて、これを燃焼手
段により燃焼させる燃焼室とからなっている。燃焼室の
排気口には脱臭用触媒を担持させたフィルタが備えら
れ、また、炭化室の底部には処理生成物である炭化物
(以下、炭という。)を排出する為の排出口(以下、炭
出し口という。)が設けられている。
【0004】そして、炭化処理装置を運転するに際して
は、処理対象廃棄物(以下、被処理物という場合があ
る)を炭化室に投入した後、加熱温度設定手段及び処理
時間設定手段を処理対象廃棄物の種類及び処理量に対応
して操作して加熱温度及び処理時間の設定を行い、炭化
処理(加熱手段及び燃焼手段を駆動して、廃棄物を加
熱、乾燥、乾留炭化するとともに、廃棄物から発生する
熱分解ガスを燃焼させる処理)の終了後、炭化室の冷却
を待って、最後に、炭化室から炭の排出を行っている。
【0005】図7は、被処理物が高位カロリーを有する
場合の炭化処理工程及び炭化室内温度と炭化室内のガス
の発生時間及び発生量との相関関係を示すグラフであ
る。横軸は処理時間(H)、縦軸は炭化室内温度(℃)
及び発生量(m3 )である。図7の曲線C1は、高位カ
ロリーを有する廃棄物の種類が麦茶殻、処理量が一例と
して350kgである場合、炭化処理時間を短縮するた
め、設定温度Toを135℃前後と高く設定し、処理時
間Hを一例として4時間に設定して処理した時の炭化室
温度の変化曲線であり、曲線C2は、水蒸気ガス発生曲
線、曲線C3は、熱分解ガス発生曲線である。
【0006】従来の炭化処理装置においては、図7に示
すように、被処理物の水分蒸発温度である100℃より
も高い加熱温度(To)を設定するとともに、加熱開始
時点(t1 )から所定量の被処理物の炭化が終了するま
での所要時間(H)を処理時間(加熱手段を制御する時
間)として設定し、加熱手段による加熱の開始後、炭化
室内温度を検出するために設けられた温度センサが設定
温度(To)と等しい温度を検出するまで加熱を続行さ
せ、設定温度(To)と等しい温度を検出した時点(t
2 )に加熱を停止し、設定時間(H)が経過するまでは
温度センサの検出温度が設定温度よりも低くなる度に設
定温度になるまで加熱と加熱停止の制御を行い、設定時
間(H)が経過した時点(t3 )に炭化工程が終了した
ものとして、加熱手段に対する制御を終了していた。
【0007】炭化処理工程を構成する加熱工程、乾燥
(水分蒸発)工程、及び乾留炭化工程の各工程において
炭化室内に廃棄物から発生するガスには、炭化室内温度
が100度Cを越えるまでの間の乾燥工程において発生
する水蒸気ガスと、乾燥工程終了後に温度が急上昇する
乾留炭化工程において発生する熱分解ガスとがあるが、
それらの発生時間及び発生量と、処理時間及び炭化室内
温度との相関関係(発生曲線)は、図7に例示される通
りである。すなわち、加熱開始時点t1から一定時間の
乾燥工程においては、炭化室内温度が一定の温度(10
0度C前後)に達してから一定の時間に、図7の斜線で
示された部分Xの積で表わされる大量の水蒸気ガスが発
生する。
【0008】他方、水分が無くなり始めると炭化室内温
度は勢いよく上昇し、炭化工程が始まって、設定温度、
例えば135℃が検知された時点t2 で加熱手段の動作
を停止しても、加熱室の残留熱エルネギーにより、炭化
室内温度は設定温度よりもに遥かに上昇する。ところ
で、上記加熱温度の設定は、被処理物の種類、投入量、
及び設定される処理時間などの温度設定要因を考慮して
行われるが、設定された温度と温度設定要因の組合わせ
によって、とくに設定温度と設定時間との組合わせによ
って、被処理物からの熱分解ガスの発生量と時間との相
関関係(熱分解ガス発生曲線)が大幅に異なり、高位カ
ロリーの廃棄物(例えば、麦茶殻、ジャガイモの皮、ギ
ョウザの皮、麺類など)の場合は、ある加熱温度と処理
時間の組合わせによっては、上記炭化室内温度の急上昇
により、燃焼室での完全燃焼条件を崩壊させる、すなわ
ち、燃焼室の燃焼性能及び触媒性能を超越する、急激に
大量の熱分解ガスが発生する現象(以下、便宜的にバー
スト現象という)が生じる場合がある。このバースト現
象により、被処理物からの熱分解ガス発生量が急激に増
え、理論空気量により燃焼室の燃焼性能及び触媒性能の
維持が可能な安全ゾーンから前記性能の維持が不可能な
危険ゾーンに突入する。図7の斜線で示された部分Yの
積で表されるガス発生量がバースト現象を発生した例を
示している。別の種類の廃棄物の場合も、その処理量に
対応する設定温度が高すぎる場合は、発生時間とガス発
生量は異なるものの、同様のバースト現象が起こる。
【0009】バースト現象が発生した時は、燃焼室の燃
焼性能及び触媒性能が不足するため、燃焼室の排気口又
は煙突から黒煙、火炎、悪臭などが発生して大気を汚染
したり、火災や火傷を発生したりして好ましくない。
【0010】
【解決しようとする技術課題】従来の炭化処理装置にお
ける炭化室に発生するガスを燃焼室に上昇させる接続管
の口径は、専ら炭化工程における熱効率を向上させるこ
とのみを考えて(口径が大きいと熱損失が大きいので、
これを少なくするため)、比較的小さく設定され、か
つ、一定不変であった。
【0011】また、従来の炭化処理装置においては、炭
化室と燃焼室を接続するガス上昇管の径は、単に乾留炭
化工程における熱損失の防止の点にのみ着眼して設計さ
れ、上記のようなガス発生曲線の特性を考慮に入れてい
なかった。そのため、乾燥工程において発生する大量の
水蒸気ガスが炭化室に飽和する時間が長く続くため、乾
燥工程に長時間がかかり、これが炭化処理全体の時間を
長大化する問題があった。また、乾留炭化工程において
も、とくに高位カロリーの廃棄物の場合は、炭化室内温
度が一定の温度に達した時に急激に大量に発生した熱分
解ガスがそのまま燃焼室に流入することになる。大量に
発生した水蒸気ガスが燃焼室に流入し、さらに大気に放
出されても、環境汚染などの問題は起こさない。しか
し、急激に多量の熱分解ガス(未燃ガス)が燃焼室に流
入すると、燃焼室の燃焼性能及び触媒性能が不足して、
燃焼室の煙突から不完全燃焼による黒煙又は火炎あるい
は悪臭が大気に放出され、環境を著しく汚染することが
あった。
【0012】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、その課題は、処理対象物の種類により乾燥工程
における水蒸気ガス発生量が種々異なっても、可及的に
炭化処理時間の短縮化を図ることができるようにするこ
とにある。もう一つの課題は、処理対象物の種類により
乾燥工程における水蒸気ガス発生量が種々異なっても、
可及的に炭化処理時間の短縮化を図ることができ、なお
かつ、処理対象物の種類により乾留炭化工程における熱
分解ガス発生量がとくに多い場合にも、燃焼室の燃焼性
能及び触媒性能が正常に発揮されて、燃焼室の煙突から
不完全燃焼による黒煙又は火炎あるいは悪臭が大気に放
出されないようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明による炭化処理装置は、炭化室に収容された
廃棄物を乾留炭化させ、その間に前記廃棄物から発生す
るガスを前記炭化室から燃焼室に流入させて前記燃焼室
において燃焼・脱臭した後、大気に放出する炭化処理装
置において、前記炭化室から前記ガスを前記燃焼室に流
入させる接続管の口径を比較的大きくするとともに、前
記接続管に開口率が可変なシャッタを設け、かつ、その
シャッタの開口率を変える駆動手段を備えて、乾燥工程
においては前記開口率を100%又はこれに近い最大値
とし、乾留炭化工程においては前記開口率を適宜小さく
するようにしたことを特徴としている。上記構成によ
り、炭化処理の乾燥工程においては開口率を100%又
はこれに近い最大値とし、炭化工程においては処理対象
廃棄物の種類に応じて予め設定されている抑制された開
口率とすることにより、水蒸気ガスが炭化室に飽和する
ことを防止し、又は飽和する時間を可及的に短くして乾
燥工程の時間を短縮し、また、炭化工程での熱損失を減
少することができるので、省エネルギー効果が得られ
る。
【0014】乾燥工程及び/又は乾留炭化工程におい
て、時間の経過とともに、シャッタの開口率を水蒸気ガ
ス及び/又は熱分解ガスの発生量に応じて加減するよう
にした場合は、乾燥効率及び省エネルギー効果が一層向
上する。
【0015】廃棄物の種類及び処理量を入力するための
入力手段と、廃棄物の種類ごとに各種処理量に対応する
標準開口率を規定する制御テーブルを記憶させた記憶手
段と、前記入力手段から入力された処理対象廃棄物の種
類及び処理量に対応する標準開口率を前記制御テーブル
から読出し、その標準開口率に基づいてシャッタ駆動手
段に制御信号を与える制御手段とを備えることが望まし
い。上記構成により、処理対象廃棄物の種類及び処理量
を入力するだけで、シャッタの開口率が、炭化室内の廃
棄物から大量の水蒸気ガスが発生する乾燥工程において
はシャッタの開口率が100%又はこれに近い最大値に
設定されて、水蒸気ガスが炭化室に飽和する時間が自動
的に短縮され、また、所要の温度が必要な炭化工程にお
いては、処理対象廃棄物の種類に応じて開口率が自動的
に適性値に抑制されるので、熱損失が少なく、高い熱効
率が得られる。従って、炭化処理時間が短縮される。
【0016】また、本発明による炭化処理装置は、炭化
室に収容された廃棄物を乾留炭化させ、その間に前記廃
棄物から発生するガスを前記炭化室から燃焼室に流入さ
せて前記燃焼室において燃焼・脱臭した後、大気に排出
する炭化処理装置において、前記炭化室と前記燃焼室と
の間に、前記燃焼室に流入する熱分解ガスの量が前記燃
焼室の燃焼性能及び触媒性能を越えないように抑制す
る、緩衝可能な収容能力を有する貯留室を設け、前記炭
化室から前記熱分解ガスを前記貯留室に流入させる接続
管の径を比較的大きくするとともに、前記接続管に開口
率が可変なシャッタを設け、かつ、そのシャッタの開口
率を変える駆動手段を備え、炭化処理の乾燥工程におい
ては100%の開口率、炭化工程においては処理対象廃
棄物の種類に応じて予め設定されている適正値に抑制さ
れた開口率となるように前記駆動手段を制御する制御手
段を備えたことを特徴としている。上記構成により、炭
化処理の乾燥工程においては開口率が最大、乾留炭化工
程においては処理対象廃棄物の種類に応じて予め設定さ
れている抑制された開口率とされることにより、水蒸気
ガスが炭化室に飽和する時間が短縮されるほか、カロリ
ーの多い種類の廃棄物から急激に大量に発生する熱分解
ガスは、貯留室に収容され、燃焼室には燃焼室の燃焼性
能及び触媒性能を越えないように抑制された後、流入す
る。従って、水蒸気ガスが炭化室に飽和する時間が短く
なるから、乾燥効率が向上し、乾燥工程の時間短縮が可
能であり、また、炭化工程では熱効率が向上するので、
省エネルギー効果がもたらされる。さらに、燃焼室では
燃焼性能及び触媒性能が完全に発揮されるので、熱分解
ガスのバーストによる不完全燃焼により、黒煙、火炎又
は悪臭などが大気に放出されることがない。
【0017】貯留室には、燃焼室へのガス流入量を調整
する流量調整弁を備えることが望ましい。このような流
量調整弁を備えた場合は、熱分解ガスのバーストの影響
を受けずに燃焼室の燃焼性能及び触媒性能を常に完全に
発揮させることができ、黒煙、火炎又は悪臭などが大気
に放出されることを確実に防止することができる。
【0018】処理対象廃棄物の種類及び処理量を入力す
るための入力手段と、廃棄物の種類ごとに各種処理量に
対応する流量調整弁の標準絞り率を規定する制御テーブ
ルを記憶させた記憶手段と、前記入力手段から入力され
た内容に対応して前記記憶手段の制御テーブルから読出
した標準絞り率に基づいて流量調整弁の駆動手段に制御
信号を与える制御手段とを備えることもできる。上記構
成により、炭化処理の乾燥工程においては最大の開口
率、炭化工程においては処理対象廃棄物の種類に応じて
予め設定されている抑制された開口率とすることによ
り、水蒸気ガスが炭化室に飽和する時間を可及的に短く
することができ、従って、乾燥効率が向上するので、乾
燥工程の時間短縮が可能である。また、炭化工程では熱
効率が向上するので、省エネルギー効果がもたらされる
ばかりでなく、処理対象廃棄物の種類及び処理量を入力
するだけで、流量調整弁の絞り率が適性値に設定される
ので、廃棄物から熱分解ガスが急激大量に発生する場合
でも、燃焼室には常に適量ずつ流入される。従って、燃
焼室の燃焼性能及び触媒性能が完全に発揮されるので、
熱分解ガスのバーストによる不完全燃焼により、黒煙、
火炎又は悪臭などが大気に放出されることがない。
【0019】処理対象廃棄物の種類及び処理量を入力す
るための入力手段と、廃棄物の種類ごとに各種処理量に
対応するシャッタの開口率及び流量調整弁の標準絞り率
を規定する制御テーブルを記憶させた記憶手段と、前記
入力手段から入力された処理対象廃棄物の種類及び処理
量に対応するシャッタの標準開口率及び流量調整弁の絞
り率を前記制御テーブルから読出し、前記標準開口率に
基づいて前記シャッタの駆動手段に、前記標準絞り率に
基づいて前記流量調整弁の駆動手段にそれぞれ制御信号
を与える制御手段とを備えることもできる。上記構成に
より、処理対象廃棄物の種類及び処理量を入力するだけ
で、乾燥工程及び炭化工程において、それぞれ廃棄物の
種類に応じて適切に抑制された開口率とされるので、乾
燥工程において水蒸気ガスが炭化室に飽和する時間が可
及的に短縮され、従って、乾燥工程の時間が短縮される
ほか、炭化工程での熱損失が少なく、省エネルギー効果
がもたらされる。また、流量調整弁の絞り率が適正値に
設定される。従って、廃棄物から熱分解ガスが急激大量
に発生する場合でも、燃焼室には常に適量ずつ流入され
て燃焼室の燃焼性能及び触媒性能が完全に発揮されるの
で、黒煙、火炎又は悪臭などが大気に放出されることが
ない。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図
示された実施例の場合について説明する。図1は本実施
例による炭化処理装置の正面図、図2は同じく右側面
図、図3は断面図、図4は図2の筐体の右パネルを取除
いた側面図、図5は制御装置の一つの構成例を示すブロ
ック図、図6は他の構成例を示すブロック図である。
【0021】中に設置されている物の保護と、外装を兼
ねる筐体Hには、その正面に廃棄物を投入する際に開閉
される扉1が設けられ、後述される燃焼室から排出され
るガスを大気中に放出させる煙突2と、筐体内の空気を
大気中に排出する換気ファン3とが設けられている。
【0022】そして、筐体の中の下部に横転された有底
円筒状の加熱室Aが固定され、その加熱室の中に横転さ
れた有底筒状の炭化室Bが取付けられている。また、加
熱室Aの一方側(図3に示す例では、左側)の側板に、
加熱手段としての加熱用バーナ4が、また、冷却手段と
して冷却ファン5が、それぞれ取付けられている。
【0023】炭化室Bの頂部よりもやや正面側に寄った
位置に廃棄物投入口6が設けられ、その廃棄物投入口の
周縁に下端部が接続された口金7は、加熱室Aの一部を
外側まで貫通され、その口金の上端に密閉可能な蓋8が
設けられていて、筐体Hの扉1を開放して蓋8を開けれ
ば、廃棄物投入口6から廃棄物を炭化室Aの中に投入す
ることができるようになっている。
【0024】炭化室Bの中には、投入された廃棄物を撹
拌し及び炭化物の掻き出すための撹拌機9が設けられて
いる。撹拌機9は、好ましくはスクリューコンベアで構
成され、炭化室の中心軸に沿って炭化室B及び加熱室A
の一方側(図示の例では右側)の側板を貫通する回転軸
10を有し、一例として、その回転軸の外端部に固着さ
れたプーリ11と加熱室Aの外側に取付けられた可逆モ
ータ12の回転軸に固着されたプーリ13との間にベル
ト14を巻回してある。そして、筐体Hの正面に設けた
制御装置15に設けられた起動スイッチSW1を操作す
ると、モータ12が所定タイミングで正転と逆転を交互
に行い、これにより撹拌機9が駆動されて、炭化室B内
の廃棄物が掻き揚げられながら、炭化室の軸に沿って互
いに反対方向に移動されるため、熱が廃棄物に満遍なく
接触して、効率的に水分蒸発が行われるようにしてあ
る。
【0025】また、加熱室Aと炭化室Bの同一側(図示
の例では右側)の底板の下部には、炭化室B内に生成さ
れた炭化物を炭化室外に排出するための炭出し口が設け
られ、その炭出し口に、密閉可能な蓋16が取付けられ
ている。
【0026】加熱室Aの頂部の好ましくはバーナ4から
最も遠い位置に、排ガス上昇管17の一端部が接続さ
れ、その他端部は筐体Hの上部に設置されている燃焼室
Dに、触媒を担持させたフィルタ18の上流側において
接続されている。これにより、炭化室Bの加熱により加
熱室A内に発生する排ガスは、排ガス上昇管17を経て
燃焼室D内に、フィルタ18の上流側において、流入さ
れるようになっている。
【0027】そして、本発明の重要な構成要素として、
炭化室Bに発生するガス(水蒸気ガス及び熱分解ガス)
を燃焼室Dに流入させるための接続管19の口径が、従
来の炭化処理装置における接続管の口径よりも大きく設
定されている。一例を挙げると、従来の口径180mm
を40〜50%増の250〜270mm程度に拡大され
ている。また、接続管19に開口率の変更が可能なシャ
ッタ30が取付けられている。シャッタによる接続管の
開口率の変更は、シャッタに結合されたハンドル等の駆
動手段31を直接に手動操作することにより行うもので
あってもよい。また、駆動手段31に一例としてサーボ
モータを用い、そのサーボモータに制御手段を接続し
て、開口率設定用の目盛り付きダイヤル等の操作端から
設定信号を制御手段に入力すると、制御手段がサーボモ
ータを起動させるとともに、サーボモータからフィード
バックされる検出信号を前記設定信号と比較して、一致
した時にサーボモータを停止するように構成することも
できる。
【0028】上記は、いずれも、手動操作によりシャッ
タの開口率を変える例である。そして、開口率は、乾燥
工程においては、廃棄物から発生する水蒸気ガスの多寡
に応じて設定される。すなわち、水蒸気ガス発生量が多
い場合は、炭化室に水蒸気ガスが飽和しないように10
0%又はこれに近い最大の開口率とする。また、炭化工
程においては、発生する熱分解ガスが炭化室に充満して
も問題はなく、熱効率を最大にするため、むしろ、開口
率をできるだけ小さくすることが望ましいので、廃棄物
の種類及び処理量に応じて、例えば50%以下の適切な
開口率に設定される。
【0029】また、炭化工程においては、発生する熱分
解ガスが炭化室に飽和しても問題はなく、熱損失を防止
するために、むしろ、開口率をできるだけ小さくするこ
とが望ましい。そして、処理対象廃棄物が高位カロリー
を有する種類であって、処理量が多い場合は、炭化工程
の途中に急激大量の熱分解ガスを発生するので、炭化室
の耐圧能力の限界を越える圧力にならないように、ある
程度の開口率を確保する必要がある。上記のように、乾
燥工程における水分蒸発効率の向上と炭化工程における
熱効率の向上並びに熱分解ガスの温度依存発生曲線の特
性を考慮して、乾燥工程と炭化工程においてそれぞれ適
正な開口率が得られるようにシャッタ駆動手段を手動操
作することは、各種の廃棄物を各種の処理量において炭
化処理の実験を繰返すことにより、経験的に可能であ
る。しかし、経験と熟練を必要とすることは難点であ
る。
【0030】本発明の好ましい実施の形態では、上記難
点に鑑みて、シャッタの乾燥工程における開口率と炭化
工程における開口率を、処理対象廃棄物の種類及び処理
量に応じて自動的に設定することができるように、図5
に示すように、制御手段32に、シャッタ30の開口率
を変えるためのシャッタ駆動手段31と、廃棄物の種類
ごとに各種処理量に対応する乾燥工程の処理時間とシャ
ッタの標準開口率データ及び炭化工程の処理時間とシャ
ッタの標準開口率データで構成されたシャッタ制御テー
ブルを記憶させた記憶手段33と、処理対象廃棄物の種
類及び処理量を入力するための入力手段34とを接続し
てある。表1は、シャッタ制御テーブルの構成の一例を
概念的に示している。表1において、処理量(kg又は
3 )V1<V2<V3,…である。また、乾燥工程及
び炭化工程の処理時間(h)Hd11<Hd12<Hd
13…、Hc11<Hc12<…である。
【表1】 これにより、シャッタ開口率設定モードにおいて、炭化
室Bに投入した処理対象廃棄物の種類と投入量を入力手
段34から入力して、起動スイッチSW1をONする
と、制御手段32はその処理対象廃棄物の種類及び処理
量に対応する乾燥工程と炭化工程のそれぞれにおける処
理時間とシャッタの標準開口率データとを記憶手段33
から読み出して、それらのデータに基づいて制御信号を
シャッタ駆動手段31に与えることにより、シャッタ3
0に所定の開口率が自動的に設定されるようになってい
る。
【0031】本発明のさらに好ましい実施の形態におい
ては、接続管19と燃焼室Dの間に貯留室Cを設け、炭
化室から廃棄物の乾留炭化工程で発生する熱分解ガス
(未燃ガス)を、従来と異なり、一旦、この貯留室Cに
流入させて、所要の減圧をされた後、燃焼室Dに流入さ
せるようにしてある。貯留室Cの容積又は収容能力は、
炭化室における炭化処理により、高カロリーの廃棄物か
らとくに大量の熱分解ガスが急激に発生した場合に、そ
のガスを収容して燃焼室に対して緩衝効果が得られるよ
うに設定される。加熱室Aと燃焼室Dの間の空隙を最大
に活用することにより、貯留室の所要の容積を容易に確
保することができる。緩衝効果を得るためには、貯留室
Cを複数段に構成し、各段の間の流路を適度に細くする
こともよい。
【0032】貯留室Cと燃焼室Dを接続する第2接続管
30の先端部の口径は、貯留室Cから未燃ガスが前記接
続管20を経て燃焼室Dに流入する量が抑制されるよう
に、すなわち、絞り効果が発揮されるように、適度に小
さく設定されることが望ましい。絞り効果とは、燃焼室
Dに流入する未燃ガス量が燃焼室の燃焼性能及び触媒性
能を越えないように抑制する程度に、流量又は圧力を制
限することである。接続管20の末端は、燃焼室Dへの
流入を粗にして、完全燃焼を促進するため、口径を広く
することが良い。
【0033】上述したように、炭化処理時の熱分解ガス
発生量は、炭化室内温度を一定にした場合でも、廃棄物
の種類及び処理量により異なる。従って、好ましい実施
例では、貯留室Cと燃焼室Dの間、例えば、貯留室の流
出口又は第2接続管20に、貯留室Cから燃焼室Dへの
ガス流を調整する流量調整弁21が設けられている。流
量調整弁21は、手で操作して絞り率(又は開口率)を
調整できる手動調整型、又は制御装置15からの制御に
より駆動されて絞り率が調整される自動調整型のいずれ
とすることもできる。
【0034】手動操作型の場合は、廃棄物の種類ごとに
各種処理量に対応させて標準絞り率を記載した制御表を
用い、その時の処理対象廃棄物の種類と処理量に対応す
る絞り率を前記制御表から探し出し、流量調整弁21を
操作して絞り率を決定することにより、貯留室Cから燃
焼室Dに流入する未燃ガス量を燃焼室の燃焼性能及び触
媒性能を越えないように抑制することができる。
【0035】これに対して、自動調整型の場合は、図6
に例示するように、流量調整弁21にサーボモータ等の
駆動源22が接続されるとともに、制御装置15に、処
理対象廃棄物の種類及び処理量を入力するための、例え
ばテンキー等の入力手段34と、表2に例示するよう
に、廃棄物の種類ごとに各種処理量に対応する乾燥工程
の処理時間とシャッタの標準開口率及び炭化工程の処理
時間とシャッタの標準開口率で構成されたシャッタ制御
データ及び廃棄物の種類ごとに各種処理量に対応する標
準絞り率を規定する弁制御データで構成されたテーブル
を記憶させた記憶手段33と、前記入力手段から入力さ
れた内容に対応して前記記憶手段33のテーブルから読
出した標準開口率及び標準絞り率に基づいて前記シャッ
駆動手段31及び弁駆動手段22に制御信号を与えるC
PUで構成された制御手段32とが備えられる。こうし
て、特定の廃棄物を処理する際は、その廃棄物の種類と
処理量を入力手段34から入力した後、起動スイッチS
W1をONすると、制御手段32が記憶手段33の制御
テーブルから入力内容に対応する開口率と絞り率を読出
し、シャッタ駆動手段31と弁駆動手段22とにそれぞ
れ制御信号を与えることにより、シャッタ30に適正な
開口率を確保するとともに、流量調整弁21に所定の絞
り率が設定されるようになっている。
【表2】
【0036】燃焼室Dには、燃焼用バーナ26及び燃焼
空気供給用ブロア27が取付けられている。なお、図示
の例では、燃焼効果を高めるため、ブロア27から供給
される空気を多数箇所において燃焼室内に放出させるた
め、一端部がブロア27に接続されたアキュムレータ2
8に多数の分配管29が設けられ、各分配管の他端部が
燃焼室内に開口されている。また、従来と同様に、燃焼
室Dのの排気口には、上述された白金などの脱臭用触媒
を担持させたフィルタ18が交換可能に備えられてい
る。ここで、燃焼室Dの燃焼性能及び触媒性能は、貯留
室Cの流出口の最大流出量に対応できるように設定され
ている。
【0037】上記構成による作用を説明する。まず、廃
棄物投入口6から所定量の廃棄物を炭化室Bに投入し、
蓋8を密閉する。続いて、シャッタ開口率を設定する。
シャッタ開口率の設定を手動で行う実施例の場合は、投
入された廃棄物の種類及び量に応じてハンドル等31を
操作して、あるいは、目盛り付きダイヤルを操作して、
経験則に基づいて、適当な開口率を設定する。炭化室B
と燃焼室Dとの間に貯留室Cが設けられ、その貯留室に
手動で絞り率が設定される量流調整弁21が備えられて
いる場合は、その絞り率の設定がこの段階で行われる。
また、シャッタ開口率の設定を自動で行う実施例の場合
は、制御装置15の入力手段34で処理対象廃棄物の種
類及び処理量を入力すると、上述のようにして、乾燥工
程及び炭化工程における処理時間及びシャッタ開口率が
自動的に設定される。さらに、量流調整弁21が弁駆動
手段22を備えた実施例の場合は、処理対象廃棄物の種
類及び処理量の入力に基づいて、乾燥工程及び炭化工程
における処理時間及びシャッタ開口率が自動的に設定さ
れるとともに、量流調整弁21の絞り率が自動的に設定
される。
【0038】上記シャッタの開口率の設定又はさらに量
流調整弁21の絞り率の設定が終了した後、制御装置1
5の起動スイッチSW1をONすると、加熱用バーナ4
及び燃焼用バーナ26が着火され、撹拌用モータ12が
起動される。これにより、加熱室A内に生じる熱気によ
り炭化室Bが加熱され、その炭化室内の廃棄物は撹拌機
9により掻き揚げられ、バラバラに分離されながら加熱
され、温度上昇とともに、廃棄物から水分が蒸発して乾
燥する。
【0039】加熱用バーナ4により加熱室に発生する排
ガスは排ガス上昇管17を経て燃焼室D内に排気口の上
流側において流入する。燃焼室には燃焼用バーナ26か
ら火炎が放射されていて、燃焼室の底部付近に多数の分
配管29から燃焼用空気が供給されているので、加熱室
からの排ガスに残存している可燃性ガスは、この燃焼室
で完全燃焼された後、フィルタ18により濾過・脱臭さ
れて大気中に放出される。
【0040】この乾燥工程においては、シャッタの開口
率は100%又はこれに近い最大の開口率に設定されて
いるので、水蒸気ガスの単位時間当たりの発生量が廃棄
物の種類により異なっても、発生する水蒸気ガスは燃焼
室Dに、又は貯留室Cが設けてある場合は貯留室に、円
滑に流出するので、炭化室内に水蒸気ガスが充満して飽
和状態になることが防止される。従って、廃棄物からの
引き続く水分蒸発は妨げられない。すなわち、乾燥効率
が向上されている。また、炭化室の流出口の口径が過小
であるために、水蒸気ガスの過剰発生により炭化室が爆
発することが防止される。
【0041】炭化室内の廃棄物の温度は、水分蒸発が終
了するまでは100度C前後を維持しているが、水分蒸
発が終了すると急上昇し、一定温度に達すると廃棄物か
ら熱分解ガスが発生する。乾燥工程の終了に続く炭化工
程においては、手動設定により又は自動設定によりシャ
ッタの開口率が適正値に縮小される。そのため、炭化室
の熱気の接続管19からの放出量が抑制されるので、熱
損失が軽減される。従って、炭化室内温度を一定に保つ
場合に、省エネルギー効果が得られる。
【0042】炭化室Bの後段に貯留室Cが設けられてい
る場合は、熱分解ガスの発生量の増大とともにその熱分
解ガスが炭化室Bから貯留室Cに流入する。そして、貯
留室Cに充満したガスは燃焼室Dに流入し、燃焼用バー
ナ26から放射されている火炎により自燃し、かつ、分
配管29から供給されている燃焼用空気により完全燃焼
され、加熱室Aから燃焼室Dに流入して完全燃焼された
排ガスと合流して、触媒を担持させたフィルタ18によ
り濾過・脱臭された後、煙突3から大気に放出される。
【0043】炭化室での熱分解ガスの単位時間当たりの
発生量が、貯留室Cの流出口の最大流出量に達するまで
は、炭化室Bから貯留室Cに流入したガスがそのまま燃
焼室Dに流入する。燃焼室Dの燃焼性能及び触媒性能
は、貯留室Cの流出口の最大流出量に対応できるように
設定されているから、炭化処理により発生する熱分解ガ
スは完全燃焼することができる。そして、廃棄物の種類
及び処理量により、炭化室での熱分解ガスの単位時間当
たりの発生量が貯留室Cの流出口の最大流出量を超越す
る程過剰な場合は、その過剰分が貯留室C内に貯留さ
れ、貯留室Cから燃焼室Dに流入するガス流量は貯留室
Cの流出口の最大流出量に抑制される。炭化室にバース
ト現象が発生した場合も、炭化室Bから流出する急激大
量の熱分解ガスに対して貯留室Cが緩衝効果を発揮し、
燃焼室Dには常に一定の流量に抑制されたガスが流入さ
れる。従って、燃焼室では熱分解ガスの完全燃焼及び完
全脱臭が保証され、従来と異なり、煙突から黒煙や火炎
や悪臭が排出されることがない。
【0044】貯留室Cと燃焼室Dの間に手動操作型の流
量調整弁21を備えた場合は、処理対象廃棄物の種類及
び処理量に対応する絞り率を設定した後に、起動スイッ
チSW1をONすれば、熱分解ガスの単位時間当たりの
発生量が貯留室Cの流量調整弁21の設定流出量を超越
する程過剰な場合に、上述した場合と同様に、バースト
現象に対する緩衝効果が得られ、かつ、燃焼室Dに常に
適量のガスが流入されるので、バースト現象の影響を受
けずに常に燃焼性能及び触媒性能が完全に発揮される。
【0045】また、自動調整型の流量調整弁21を備え
た場合は、廃棄物の炭化室投入後、入力手段34から処
理対象廃棄物の種類及び処理量を入力して、起動スイッ
チSW1をONするだけで、流量調整弁21に処理対象
廃棄物の種類及び処理量に対応する適切な絞り率が自動
的に設定され、燃焼室には常に適量の熱分解ガスが流入
され、同様にバースト現象の影響を受けずに常に完全燃
焼と完全脱臭がなされる。
【0046】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、炭化処
理の乾燥工程においては開口率を100%又はこれに近
い最大値とし、炭化工程においては処理対象廃棄物の種
類に応じて予め設定されている抑制された開口率とする
ようにしたので、水蒸気ガスが炭化室に飽和することが
防止又は抑制されるため、乾燥工程の時間が短縮され、
炭化工程での熱損失が少なくなるので、省エネルギー効
果が得られる。
【0047】請求項2の発明のように、乾燥工程及び/
又は乾留炭化工程において、時間の経過とともにシャッ
タの開口率を加減するようにした場合は、水蒸気ガス及
び/又は熱分解ガスの発生量に応じて開口率が調整され
るので、シャッタによる水蒸気ガスの飽和防止及び熱分
解ガスの燃焼室への過剰流入防止が一層効果的に果たさ
れる。
【0048】請求項3の発明によれば、廃棄物の種類及
び処理量を入力するだけで、シャッタの開口率が、乾燥
工程においてはシャッタの開口率が100%又はこれに
近い最大値にされて、水蒸気ガスが炭化室に飽和する時
間が自動的に短縮され、また、炭化工程においては、処
理対象廃棄物の種類に応じて開口率が自動的に適正値に
抑制されて、熱損失が防止されるので、省エネルギー効
果が得られる。
【0049】請求項4の発明によれば、乾燥工程におい
ては開口率が最大、乾留炭化工程においては処理対象廃
棄物の種類に応じて予め設定されている抑制された開口
率とされることにより、水蒸気ガスが炭化室に飽和する
時間が短縮されるほか、澱粉質成分の多い種類の廃棄物
から急激に大量発生する熱分解ガスは貯留室に収容さ
れ、燃焼室には燃焼性能及び触媒性能を越えないように
抑制された後、流入するので、水蒸気ガスが炭化室に飽
和する時間が短くなるから、乾燥効率が向上し、乾燥工
程の時間短縮が可能であり、また、炭化工程では熱効率
が向上するので、炭化工程の時間短縮が可能である。さ
らに、燃焼室では燃焼性能及び触媒性能が完全に発揮さ
れるので、熱分解ガスのバーストによる不完全燃焼によ
り、黒煙、火炎又は悪臭などが大気中に放出されること
がない。
【0050】さらに、請求項5の発明によれば、乾燥工
程においては最大の開口率、炭化工程においては廃棄物
の種類に応じて予め設定されている抑制された開口率と
することにより、水蒸気ガスが炭化室に飽和する時間を
可及的に短くすることができ、従って、乾燥効率が向上
するので乾燥工程の時間短縮が可能であり、また、炭化
工程では熱効率が向上するので、省エネルギー効果が得
られるばかりでなく、廃棄物の種類及び処理量を入力す
るだけで、流量調整弁の絞り率が適正値に設定されるの
で、廃棄物から熱分解ガスが急激大量に発生する場合で
も燃焼室には常に適量ずつ流入されるので、燃焼室の燃
焼性能及び触媒性能が完全に発揮されるから、熱分解ガ
スのバーストによる不完全燃焼により、黒煙、火炎又は
悪臭などが大気に放出されることがない。
【0051】さらに、請求項6の発明によれば、廃棄物
の種類及び処理量を入力するだけで、乾燥工程及び炭化
工程において、それぞれ廃棄物の種類に応じて適切に抑
制された開口率とされるので、乾燥工程において水蒸気
ガスが炭化室に飽和する時間が可及的に短縮され、か
つ、炭化工程での熱損失が少なく、炭化工程が促進され
るため、省エネルギー効果が得られるほか、流量調整弁
の絞り率が適正値に設定されるので、廃棄物から熱分解
ガスが急激大量に発生する場合でも、燃焼室には常に適
量ずつ流入されて燃焼室の燃焼性能及び触媒性能が完全
に発揮されるので、黒煙、火炎又は悪臭などが大気に放
出されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例による炭化処理装置の正面図である。
【図2】同じく右側面図である。
【図3】同じく正面断面図である。
【図4】同じく側面断面図である。
【図5】制御装置の一つの構成例を示すブロック図であ
る。
【図6】制御装置の他の構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】有機質可燃性廃棄物の炭化処理工程及び炭化室
内温度と炭化室内のガスの発生時間及び発生量との相関
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
H 筐体 15 制御装置 32 制御手段 33 記憶手段 34 入力手段 A 加熱室 4 加熱手段(加熱用バーナ) 17 排ガス上昇管 B 炭化室 6 廃棄物投入口 9 撹拌機 C 貯留室 19 第1接続管 20 第2接続管 21 流量調整弁 22 弁駆動手段 30 シャッタ 31 シャッタ駆動手段 D 燃焼室 18 触媒 26 燃焼手段(燃焼用バーナ)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化室に収容された廃棄物を乾留炭化さ
    せ、その間に前記廃棄物から発生するガスを前記炭化室
    から燃焼室に流入させて前記燃焼室において燃焼・脱臭
    した後、大気に放出する炭化処理装置において、前記炭
    化室から前記ガスを前記燃焼室に流入させる接続管の口
    径を比較的大きくするとともに、前記接続管に開口率が
    可変なシャッタを設け、かつ、そのシャッタの開口率を
    変える駆動手段を備えて、乾燥工程においては前記開口
    率を100%又はこれに近い最大値とし、乾留炭化工程
    においては前記開口率を適宜小さくするようにしたこと
    を特徴とする炭化処理装置。
  2. 【請求項2】 乾燥工程及び/又は乾留炭化工程におい
    て、時間の経過とともにシャッタの開口率を加減するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載された炭化処
    理装置。
  3. 【請求項3】 廃棄物の種類及び処理量を入力するため
    の入力手段と、廃棄物の種類ごとに各種処理量に対応す
    る標準開口率を規定する制御テーブルを記憶させた記憶
    手段と、前記入力手段から入力された処理対象廃棄物の
    種類及び処理量に対応する標準開口率を前記制御テーブ
    ルから読出し、その標準開口率に基づいてシャッタ駆動
    手段に制御信号を与える制御手段とを備えたことを特徴
    とする請求項1に記載された炭化処理装置。
  4. 【請求項4】 炭化室に収容された廃棄物を乾留炭化さ
    せ、その間に前記廃棄物から発生するガスを前記炭化室
    から燃焼室に流入させて前記燃焼室において燃焼・脱臭
    した後、大気に排出する炭化処理装置において、前記炭
    化室と前記燃焼室との間に、前記燃焼室に流入する熱分
    解ガスの量が前記燃焼室の燃焼性能及び触媒性能を越え
    ないように抑制する、緩衝可能な収容能力を有する貯留
    室を設け、前記炭化室から前記ガスを前記貯留室に流入
    させる接続管の口径を比較的大きくするとともに、前記
    接続管に開口率が可変なシャッタを設け、かつ、そのシ
    ャッタの開口率を変える駆動手段を備えて、乾燥工程に
    おいては前記開口率を100%又はこれに近い最大値と
    し、乾留炭化工程においては前記開口率を適宜小さくす
    るようにしたことを特徴とする炭化処理装置。
  5. 【請求項5】 貯留室から燃焼室への熱分解ガスの流入
    量を調整する流量調整弁を備えたことを特徴とする請求
    項3に記載された炭化処理装置。
  6. 【請求項6】 処理対象廃棄物の種類及び処理量を入力
    するための入力手段と、廃棄物の種類ごとに各種処理量
    に対応する流量調整弁の標準絞り率を規定する制御テー
    ブルを記憶させた記憶手段と、前記入力手段から入力さ
    れた内容に対応して前記記憶手段の制御テーブルから読
    出した標準絞り率に基づいて流量調整弁の駆動手段に制
    御信号を与える制御手段とを備えたことを特徴とする請
    求項4に記載された炭化処理装置。
  7. 【請求項7】 処理対象廃棄物の種類及び処理量を入力
    するための入力手段と、廃棄物の種類ごとに各種処理量
    に対応するシャッタの開口率及び流量調整弁の標準絞り
    率を規定する制御テーブルを記憶させた記憶手段と、前
    記入力手段から入力された処理対象廃棄物の種類及び処
    理量に対応するシャッタの標準開口率及び流量調整弁の
    絞り率を前記制御テーブルから読出し、前記標準開口率
    に基づいて前記シャッタの駆動手段に、前記標準絞り率
    に基づいて前記流量調整弁の駆動手段にそれぞれ制御信
    号を与える制御手段とを備えたことを特徴とする請求項
    4に記載された炭化処理装置。
JP10141806A 1998-05-22 1998-05-22 炭化処理装置 Pending JPH11335670A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102728604A (zh) * 2012-06-13 2012-10-17 沈阳金利洁科技有限公司 有机物炭化催化处理装置
CN106844947A (zh) * 2017-01-18 2017-06-13 清华大学 一种基于高阶相关学习的机车节能优化自动驾驶方法
CN110734772A (zh) * 2019-11-10 2020-01-31 山西太钢不锈钢股份有限公司 7.63m焦炉废气开闭器双叉严密和保温工艺方法

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