JP3452132B2 - 含水性被処理物の熱処理装置 - Google Patents

含水性被処理物の熱処理装置

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JP3452132B2
JP3452132B2 JP2000042869A JP2000042869A JP3452132B2 JP 3452132 B2 JP3452132 B2 JP 3452132B2 JP 2000042869 A JP2000042869 A JP 2000042869A JP 2000042869 A JP2000042869 A JP 2000042869A JP 3452132 B2 JP3452132 B2 JP 3452132B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品製造工場や生
ゴミ処理工場等で使用される含水性被処理物の熱処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】調理食品や薬品等の含水性被処理物を真
空乾燥させる処理槽は、含水性被処理物を収容した処理
槽内を真空引きして被処理物の水分の沸点を下げた状態
で、被処理物を撹拌しながら加熱して水分を蒸発させ
る。この真空乾燥式処理槽は、大量の含水性被処理物を
変質させること無く短時間で乾燥させることから、食品
製造工場や一般家庭等から大量に排出される生ゴミ等の
含水性被処理物を特定のバイオ菌(細菌、微生物)を使
って堆肥化させるバイオ発酵処理設備等にも応用されて
いる。
【0003】上記バイオ発酵処理設備は、含水性被処理
物を上記真空乾燥処理槽で真空乾燥させてから菌を添加
してバイオ発酵させるようにしている。このバイオ発酵
処理の場合、菌で発酵処理される生ゴミ類の含水率が9
0%前後であると、これを直接に菌で発酵処理するのは
得策でないことから、90%前後の高含水率の生ゴミ類
を処理槽に入れて、菌が最も活性化するとされている6
0%前後の含水率になるまで真空乾燥させている。
【0004】また、建築資材製造工場等の廃材類の含水
性被処理物を有効利用する熱処理設備として、廃材等の
被処理物を炭化処理する炭化処理設備が使用されてい
る。高含水率の被処理物を炭化処理する場合は、被処理
物を細かく粉砕して処理槽内で撹拌しながら真空乾燥さ
せてから、処理槽内の密閉空間でバーナの熱風により炭
焼き的に加熱して炭化させることで行われる。この炭化
処理された廃材等の被処理物は、通常の燃料炭や水浄化
用活性炭等として有効利用される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように含水性被
処理物を真空乾燥させる設備、バイオ発酵させる設備、
炭化処理する設備等の熱処理設備のいずれもが含水性被
処理物を適温に加熱するための熱源を必要とする。この
種の熱源は重油等の特定の燃料を燃焼させたバーナー炎
や電気ヒータ熱が一般的であるが、これら熱源の消費エ
ネルギー費が熱処理設備のランニングコストの低減化を
難しくしている。
【0006】また、上記の熱処理設備を稼働させて大量
の含水性被処理物を熱処理すると、大量の水蒸気や有毒
ガス、臭気等の二次生成物が発生する。これら二次生成
物の多くは有効利用されること無く焼却等されて廃棄処
分されるが、この廃棄処分のための環境保全対策上の処
理設備や、専門の処理業者に依頼するための費用が熱処
理設備のランニングコストの低減を難しくしている。
【0007】本発明の目的は、含水性被処理物を真空乾
燥等させる熱処理装置のトータルなランニングコストを
低減させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、熱源で処理槽を加熱することで処理槽内の含
水性被処理物を加熱する熱処理系と、廃油を完全燃焼さ
せる燃焼炉で発生する排熱で所望の含水物を熱交換器で
加熱して蒸発器で蒸発させた蒸気成分を蒸気加熱器で過
熱状態にし前記燃焼炉内に循環させて完全燃焼させる廃
油燃焼系を備え、前記廃油燃焼系の燃焼炉で発生する排
熱を前記熱処理系に配送して熱処理系の前記熱源とする
と共に、前記熱処理系で含水性被処理物を熱処理する際
に発生する排液、排ガス等の二次生成物を廃油燃焼系に
前記含水物として配送して完全燃焼させ、この完全燃焼
で燃焼炉内に供給された廃油が自燃して完全燃焼するこ
とを特徴とする。
【0009】ここで、含水性被処理物を加熱処理する処
理槽を備えた熱処理系は、既存の真空乾燥処理設備やバ
イオ発酵処理設備等の熱処理設備と同様な構成でよい。
この熱処理系の稼働に必要な熱源が廃油燃焼系の稼働で
生成される排熱から得られるように、また、熱処理系の
稼働で発生する二次生成物が廃油燃焼系に供給されて完
全燃焼されるように、熱処理系と廃油燃焼系が熱風管等
で配管連係される。廃油燃焼系は、船舶や自動車等の廃
油を自燃方式で完全燃焼させる既存設備を使用すればよ
く、廃油を自燃させて発生する高温の排熱の一部が熱処
理系に送られて熱処理系の処理槽等を加熱して熱処理系
を稼働させ、また、熱処理系で生成された二次生成物が
廃油燃焼系で完全燃焼されて多くは消滅し、極一部の無
害化された残留物は廃棄される。
【0010】また、上記熱処理系の処理槽は、投入され
た含水性被処理物を密閉空間状態で熱処理する処理槽で
あり、この熱処理によって処理槽内や処理槽に配管され
た周辺設備で水蒸気や有毒ガス等の二次生成物を発生す
る。このような処理槽としては、上記廃油燃焼系からの
排熱で含水性被処理物を加熱しながら真空乾燥させる真
空乾燥処理槽や、含水性被処理物を真空乾燥させた後に
菌で発酵処理するバイオ発酵処理槽、或いは、上記廃油
燃焼系からの排熱で含水性被処理物を加熱し炭化させる
炭化処理槽が適用可能であるが、これら処理槽に必ずし
も限定されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の各種実施形態を図
1乃至図5に基づき説明する。
【0012】図1の第1の実施形態に示される熱処理装
置は、特定の熱源で処理槽10を加熱処理することで処
理槽10内の含水性被処理物cを加熱処理する熱処理系
Aと、所望の廃油eを完全燃焼させる燃焼炉50で発生
する排熱fで特定の含水物を加熱して蒸発させた蒸気成
分を燃焼炉50内に循環させて完全燃焼させる廃油燃焼
系Bで構成される。熱処理系Aは、既存の真空乾燥処理
設備やバイオ発酵処理設備等の熱処理設備と同様な構成
でよく、図1では真空乾燥処理槽とバイオ発酵処理槽を
兼用する処理槽10に真空ポンプ21を有する真空処理
設備20を連結した構造が示される。廃油燃焼系Bは、
船舶や自動車等の廃油eを自燃方式で完全燃焼させる既
存設備を使用すればよく、図1では燃焼炉50に熱交換
器60と蒸発器70を連結した構造が示される。
【0013】図1の実施形態においては、廃油燃焼系B
を稼働させたときに燃焼炉50で発生する排熱fを熱処
理系Aの処理槽10の稼働に必要な熱源に利用し、か
つ、熱処理系Aの処理槽10で含水性被処理物cを熱処
理(真空乾燥)することにより発生する水蒸気等の二次
生成物dを廃油燃焼系Bで完全燃焼させることを特徴と
する。熱処理系Aと廃油燃焼系Bが例えば熱風供給管5
1と排水供給管11で配管されて、廃油燃焼系Bの排熱
fが熱風供給管51を通ってバルブ80,温度調整器8
1を介して熱処理系Aに配送され、熱処理系Aで発生し
た二次生成物dが排水供給管11を通って廃油燃焼系B
に配送される。
【0014】真空乾燥設備及びバイオ発酵設備としての
熱処理系Aの具体的構造例を図3に示し、廃油燃焼系B
の具体的概要例を図2に示し、先に図2の廃油燃焼系B
を説明する。
【0015】図2の廃油燃焼系Bは、例えば特公平7−
54172号公報に開示されているものと同様でよく、
これの燃焼炉50は縦型炉で、その下部側壁に熱交換器
60と煙突61が直列に連結され、熱交換器60上に蒸
発器70が連結され、蒸発器70と燃焼炉50の上部同
士が水蒸気管71で連結される。燃焼炉50の下部に廃
油タンク52の廃油eが供給されると図示しないバーナ
で点火されて燃焼し、その燃焼炎と排熱が熱交換器60
から煙突61へと流れる。熱交換器60の下部に外部か
ら供給された含水油や水蒸気成分等の流体(熱処理系A
からの二次生成物)が熱交換器60内を上昇する間に燃
焼炉50からの排熱で加熱されて蒸発器70に達し、蒸
発器70で油水分離が行われて水蒸気が水蒸気管71を
通って燃焼炉50の上部の蒸気過熱器72に入り、蒸気
過熱器72で過熱状態となって燃焼炉50内に噴出され
て完全燃焼する。この完全燃焼で燃焼炉50内に供給さ
れる廃油eが自燃して完全燃焼し、上記バーナによる燃
焼動作が中止される。以後、燃焼炉50における廃油e
の自燃が継続され、熱交換器60に外部から供給される
流体(熱処理系Aからの二次生成物)の完全燃焼が継続
される。
【0016】このような廃油燃焼系Bにおいては、燃焼
炉50で廃油等が完全燃焼することから煙突61内がダ
イオキシン類の有害物質や臭気の無いクリーンな排気状
態となって大気汚染を起さないことが確認されている。
また、煙突61から放出される排熱fの温度も数100
℃以上と高くて、工場の温水器や冷暖房設備の熱源とし
て利用可能である。そこで、本発明においては、この煙
突61に熱風管51を配管して排熱fの一部を熱処理系
Aの処理槽10の熱源に利用する。
【0017】図3の真空乾燥設備及びバイオ発酵設備と
しての熱処理系Aを説明すると、同図に示される処理槽
10は、例えば円筒容器からなる縦型槽である。この処
理槽10の上部2箇所に被処理物投入口12と排気口1
3が設置され、側壁一部に乾燥済み被処理物の排出口1
4が設置される。処理槽10の内部中央に縦方向に回転
シャフト15が設置され、回転シャフト15の外周に螺
旋羽根16が固定される。処理槽10上に固定されたモ
ータ17で回転シャフト15を回転させると、螺旋羽根
16が回転して処理槽10内に投入された含水性被処理
物を下から上へと撹拌して真空乾燥とバイオ発酵を促進
する。
【0018】処理槽10の排気口13に真空処理設備2
0が連係される。真空処理設備20は、排気口13に直
列接続されたサイクロン22,除湿用コンデンサ23、
真空ポンプ21と、コンデンサ23を循環冷却水で冷却
するクーリングタワー24を備える。また、排気口13
には、バイオ発酵時に使用されるブロア25が配管され
る。
【0019】処理槽10に投入された生ゴミ等の含水性
被処理物は、次の要領で真空乾燥され、バイオ発酵処理
される。投入口12から処理槽10に含水性被処理物を
投入すると、処理槽10の内部が密閉空間にされて真空
ポンプ21が作動して真空引きされ、前後して処理槽1
0の内部が加熱され、回転シャフト15が回転して含水
性被処理物の撹拌が開始される。処理槽10内の加熱
は、廃油燃焼系Bからの排熱fを温度調整器81で温度
調整して処理槽10の外周の蒸気ジャケット18と回転
シャフト15に配送して行われる。
【0020】処理槽10内の真空度が上がるほど、被加
熱物の水分の沸点が下がって蒸発し易くなって真空乾燥
が促進される。また、処理槽10内で被処理物を加熱す
ることで、更に水分が蒸発し易くなって真空乾燥が促進
される。また、処理槽10内の真空度が上がるほど、処
理槽10からの熱伝達で被処理物を加熱することが難し
くなるが、被処理物を螺旋羽根16で撹拌することで被
処理物と処理槽側との接触面積が増え、接触による伝導
熱で被処理物が効率よく加熱される。処理槽10内で被
処理物の真空乾燥が進行すると、水分が蒸発して被処理
物の含水率が低下する。そこで、真空乾燥動作は、被処
理物の含水率の変動(低下)に応じて槽内真空度、槽内
温度、撹拌速度を相互に可変制御して、真空乾燥設備全
体の消費電力等のランニングコストを低く抑制するよう
に行う。
【0021】例えば、真空乾燥の初期段階においては被
処理物の含水率が高くて槽内温度を高くしなくても、ま
た、撹拌速度を遅くしても全体が処理槽10からの熱で
均一に加熱され易く、更には、槽内真空度を高くしなく
ても被処理物から水分が蒸発し易いので、低い適度な槽
内温度と真空度、遅い撹拌速度で真空乾燥を行うように
してランニングコストを抑える。また、処理槽10内で
被処理物の真空乾燥が進行するほど、被処理物からの水
分の蒸発量が多くなり、蒸発した水分の量だけ処理槽内
での被処理物の重量が減り、含水率が低下することか
ら、処理槽10の全体の重量を測定して、その測定重量
値の変動から被処理物の含水率変動を検出して、上記の
真空乾燥の制御を行うようにする。
【0022】処理槽10内で被処理物が予め設定された
含水率まで真空乾燥されると、真空乾燥の動作が停止す
る。真空乾燥が終了した被処理物をそのまま処理槽10
から取り出す場合は、排出口14を開いて螺旋羽根16
を回転させる。また、処理槽10で生ゴミ等の被処理物
を真空乾燥後にバイオ発酵処理する場合は、次のように
行われる。
【0023】処理槽1内で生ゴミ等の含水性被処理物を
含水率60%前後の定値になるまで強制的に真空乾燥さ
せた後、真空乾燥動作を停止させて処理槽10内にバイ
オ発酵に必要な空気をブロア25で供給し、投入口12
から菌を投入し、槽内温度をバイオ発酵に適切な温度に
保って、撹拌羽根16を回転させて被処理物を撹拌す
る。尚、1つの処理槽で被処理物の真空乾燥とバイオ発
酵処理を行うようにすると、バイオ発酵処理後に処理槽
内に残った菌が次の真空乾燥時に低温乾燥のために生き
残って、次のバイオ発酵に利用できることから、菌投入
の手段は簡単なものでよい。
【0024】以上の熱処理系Aの真空乾燥動作時やバイ
オ発酵動作時に処理槽10の底に溜まった液体(含油汚
水等)で、後で焼却処分される二次生成物dが排水供給
管11に流入する。さらに、処理槽10内で蒸発し上昇
した水蒸気、臭い、ガス等の流体がサイクロン22に送
られる。サイクロン22は流体に含まれる粉塵類を捕捉
し、このサイクロン22で分離された水分が二次生成物
dとして排水供給管11に流入する。また、サイクロン
22を通過した水蒸気がコンデンサ23で冷却凝縮され
て生成された水分が二次生成物dとして排水供給管11
に流入する。この排水供給管11には、サイクロン22
やコンデンサ23で生成された水蒸気、臭い、ガス等の
流体が二次生成物dとして流入する。
【0025】熱処理系Aの熱処理動作で発生した水蒸
気、臭い、ガス等の二次生成物dが排水供給管11に集
められて、図2の廃油燃焼系Bの熱交換器60に供給さ
れる。熱交換器60に供給された二次生成物dは、蒸発
器70を通過して燃焼炉50に送られて完全燃焼する。
したがって、熱処理系Aの真空乾燥時やバイオ発酵時に
発生する二次生成物dは廃油燃焼系Bで完全燃焼して消
滅するか、完全無害化処理され、さらに、この二次生成
物dは廃油燃焼系Bで廃油eを自燃させる燃料としても
利用される。
【0026】なお、図3に示される熱処理系Aの真空処
理設備20をサイクロン22,コンデンサ23,クーリ
ングタワー24を装備した一般的なもので説明したが、
真空処理設備20で生成される二次生成物dを廃油燃焼
系Bで完全焼却処分させることから、真空処理設備20
をサイクロン等を省略した簡略構造にすることも可能で
ある。例えば、図3の鎖線配管11’に示すように処理
槽10の排気口13から排出される流体を排水供給管1
1に直接的に配送して焼却処分するようにして、真空処
理設備20を簡略化することも可能である。このような
真空処理設備の簡略化は、図4及び図5の他の実施形態
においても同様に可能である。
【0027】図4の第2の実施形態に示される熱処理装
置は、図1の処理槽10を真空乾燥処理槽、バイオ発酵
処理槽、炭化処理槽のいずれにも使用可能としたもの
で、そのために処理槽10に冷却槽30を連結してい
る。この場合の処理槽10は高耐熱、高耐圧の密閉容器
で、図5では横長円筒容器の横型槽が示される。
【0028】横型処理槽10の外周は円筒状の加熱用蒸
気ジャケット31で構成され、処理槽10の中心線に沿
って筒状の回転シャフト32が設置され、回転シャフト
32の複数箇所に被処理物の撹拌と槽内移送を兼ねる撹
拌手段33が固定される。処理槽10の片端側の頂部に
投入口34が開口され、投入口34上に破砕機35,貯
留ホッパ36が段積み的に連結される。回転シャフト3
2の片端部にモータ37が連結される。モータ37は処
理槽10の外に支持されて、回転シャフト32を往復回
転させる。回転シャフト32の撹拌手段33は、例えば
円板状の回転ディスクの外周の複数箇所に三角板形状の
羽根板33’を固定したもので、回転シャフト32を正
方向回転させると羽根板33’が処理槽10の内周面に
沿って回転して処理槽10の下部に投入された被処理物
を下から上に持ち上げては落下させて撹拌し、回転シャ
フト32を逆方向回転させると羽根板33’が処理槽1
0の下部に在る被処理物を図5の右方向へと移送する。
処理槽10の上部中央に連結された排気ダクト38に真
空処理設備20が連係される。この真空処理設備20の
真空ポンプ21にバイオ発酵処理用空気を処理槽10に
供給するブロア25が並列に連結される。
【0029】また、横型処理槽10の投入口34と反対
側の端部の排出口に被処理物を排出するための取出室4
0と移送コンベア41が連結され、移送コンベア41に
冷却槽30が連結される。取出室40は密閉容器であ
り、取出室40の底に連通させて移送コンベア41が設
置される。移送コンベア41は、水平な密閉通路に移送
スクリュー42を収容した構造で、移送スクリュー42
を定方向に回転させると取出室40の被処理物が密閉通
路を通って冷却槽30へと移送される。冷却槽30は、
処理槽10で被処理物を炭化処理したときに必要に応じ
て使用される。冷却槽30は、横型処理槽10を小型化
した横型槽で、クーリングタワー27で槽内の冷却が行
われる。また、冷却槽30の先端側に開閉式の排出室4
5が連結され、排出室45から冷却槽30で冷却処理等
の全ての処理が終了した被処理物が外部に排出される。
【0030】次に、図5の処理槽10による被処理物の
真空乾燥処理、バイオ発酵処理、炭化処理の各熱処理動
作を説明する。
【0031】処理槽10に投入された含水性被処理物を
真空乾燥させる場合、含水性被処理物を貯留ホッパ36
に定量或いは任意量投入し、必要に応じて破砕機35で
細かく破砕して処理槽10に投入する。処理槽10を密
閉容器状態にして、回転シャフト32を回転させて被処
理物を処理槽10内で平均的に分布させて撹拌する。こ
れと前後して真空ポンプ21で処理槽10内を所望の真
空度まで脱気し、廃油燃焼系Bからの排熱fを適温に調
整して処理槽10のジャケット31と回転シャフト32
に送って処理槽10内を加熱する。この場合も処理槽1
0内で被処理物の真空乾燥が進行すると、水分が蒸発し
て被処理物の含水率が低下すので、被処理物の含水率の
変動(低下)に応じて槽内真空度、槽内温度、撹拌速度
を相互に可変制御して、真空乾燥設備全体の消費電力等
のランニングコストを低く抑制する。処理槽10内で被
処理物が予め設定された含水率まで真空乾燥されると、
真空乾燥の上記動作が停止する。真空乾燥が終了した被
処理物をそのまま処理槽10から取り出す場合は、冷却
槽30を駆動させることなく取出室40から移送コンベ
ア41、冷却槽30を通して行われる。また、処理槽1
0で真空乾燥された被処理物を常温に戻して、或いは、
常温以下に冷却して取り出す場合は、冷却槽30を駆動
させて被処理物を冷却して行われる。
【0032】処理槽10で生ゴミ等の被処理物をバイオ
発酵処理する場合は、次のように行われる。処理槽10
内に生ゴミ類を破砕等して投入し、上記要領で真空乾燥
させる。被処理物を含水率60%前後の定値になるまで
強制的に真空乾燥させた後、真空乾燥動作を停止させて
処理槽10内にバイオ発酵に必要な空気や菌を供給す
る。このバイオ発酵時は処理槽10内が大気開放され、
槽内温度がバイオ発酵に適切な温度に保たれる。処理槽
10内でバイオ発酵処理された被処理物は、処理槽10
から冷却槽30を経て外部に取り出される。処理槽10
で被処理物の定量ずつを連続的にバイオ発酵処理する場
合、前回のバイオ発酵処理時の菌が処理槽内に生き残っ
て次回のバイオ発酵処理に有効菌として使用されるの
で、槽内への新しい菌の供給は補充的に行えばよくな
り、このようにすることでバイオ発酵処理時のランニン
グコストの低減化が可能となる。
【0033】以上の真空乾燥処理、バイオ発酵処理の各
熱処理動作時において、処理槽10や真空処理設備20
で生成される二次生成物dの焼却処分されるものが排水
供給管11を通って廃熱燃焼系Bに供給されて完全燃焼
される。したがって、図5の装置の場合も熱処理系Aの
真空乾燥時やバイオ発酵時に発生する二次生成物dは廃
油燃焼系Bで完全燃焼して消滅するか、完全無害化処理
され、さらに、この二次生成物dは廃油燃焼系Bで廃油
eを自燃させる燃料としても利用される。
【0034】次に、処理槽10で廃材等の被処理物を炭
化処理する場合を説明する。被処理物が低含水率で強制
乾燥させる必要性のないものの場合、この被処理物を破
砕等して処理槽10内に投入する。このときの処理槽1
0は、密閉容器の状態に維持される。処理槽10に被処
理物が投入されると、回転シャフト32と撹拌手段33
を回転させて被処理物を処理槽10内に平均的に分布さ
せ、撹拌する。この状態で廃油燃焼系Bから高温の排熱
f’を処理槽10の底部の熱風管39から供給して被処
理物を蒸し焼き的に加熱する。処理槽10内で被処理物
の燃焼で発生する可燃ガス、煙、水蒸気等が熱風となっ
て排気ダクト38から真空処理設備20に送られて、脱
煙や脱水、脱臭等が行われるが、排気ダクト38に排出
される熱風を二次生成物dとして排水供給管11に導入
して廃油燃焼系Bで完全燃焼させることも可能である。
【0035】なお、以上の炭化処理で処理槽10内の被
処理物は、無酸素供給状態で炭化処理されて高温の炭と
なる。そこで、この炭化処理時は、廃油燃焼系Bから処
理槽内に直接的に送られる高温の排熱f’より低温の排
熱fを処理槽10のジャケット31と回転シャフト32
に送って処理槽側を炭化処理時の高熱から保護するよう
にすることが望ましい。
【0036】処理槽10内での被処理物の炭化処理が進
行するにつれて槽内での被処理物の重量が低下する。こ
の重量変動を重量計で検出して、槽内の被処理物重量が
予め設定された重量値になると、炭化処理動作を停止さ
せる。この直後、処理槽10内を大気開放すると高温状
態にある被処理物(炭)が自然発火することがあるの
で、密閉状態にある処理槽10から取出室40,移送コ
ンベア41,冷却槽30へと移動させ、冷却槽30を作
動させて冷却槽30に移された炭化処理済み被処理物を
常温まで強制冷却してから外部に取り出すようにする。
【0037】なお、処理槽10内で被処理物を炭化処理
した後、処理槽10内で自然冷却させて外部に取り出す
ようにすることも可能であるが、このような被処理物の
冷却には長時間を要して、結果的に処理槽10の稼働率
が悪くなる。処理槽10で炭化処理された被処理物を冷
却槽30に移して強制冷却するようにすれば、この強制
冷却時に処理槽10に別の被処理物を投入して炭化処理
することができて、処理槽10の稼働率が良くなる。ま
た、生ゴミ類の高含水率の被処理物を炭化処理する場合
は、一旦強制乾燥させて水分を少なくしてから炭化処理
することが効率的である。このような場合は、処理槽1
0に被処理物を投入して真空乾燥させた後、炭化処理す
ればよい。
【0038】以上の炭化処理時において、処理槽10や
冷却槽30,真空処理設備20で生成される二次生成物
dの焼却処分されるものが排水供給管11を通って廃熱
燃焼系Bに供給されて完全燃焼される。特に炭化処理時
においては、含水性被処理物を炭焼き的に加熱処理する
ので一酸化炭素等の有毒ガスの生成量が多いが、この有
毒ガスを高温のまま廃油燃焼系Bで完全燃焼させるよう
にすれば、有毒ガスの二次生成物が大量であっても問題
なく処理でき、高温の二次生成物が廃油燃焼系Bの燃料
として有効に利用できる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、処理槽で含水性被処理
物を熱処理するための熱源に、機械廃油等の廃油を自燃
させる廃油燃焼系で発生する排熱を使用したので、処理
槽を備えた熱処理系の消費エネルギー費用が削減され
て、真空乾燥設備やバイオ発酵処理設備、炭化処理設備
等の熱処理系のランニングコストの大幅な低減が可能と
なる。また、熱処理系で含水性被処理物を熱処理したと
きに発生する水蒸気や有毒ガス等の二次生成物が廃油燃
焼系に送られて完全燃焼するので、熱処理系の二次生成
物を無害化処理する費用の削減が図れて、熱処理系のラ
ンニングコストの尚一層の低減化が容易となる。さら
に、熱処理系と廃油燃焼系のそれぞれに既存設備が使用
できて、設備投資的に有利な熱処理装置が提供できる。
【0040】また、熱処理系の処理槽が真空乾燥処理
槽、バイオ発酵処理槽、炭化処理槽のいずれであって
も、その熱源に廃油燃焼系の排熱を温度調整等すること
で有効に利用できて、真空乾燥機能やバイオ発酵機能、
炭化処理機能のいずれも選択して実行可能な多機能な熱
処理装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す熱処理装置のブ
ロック図。
【図2】図1装置における廃油燃焼系Bのブロック図。
【図3】図1の具体例を示す熱処理装置の部分断面を含
む側面図。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す熱処理装置のブ
ロック図。
【図5】図4の具体例を示す熱処理装置の部分断面を含
む側面図。
【符号の説明】
A 熱処理系 10 処理槽 B 廃油燃焼系 50 燃焼炉 c 含水性被処理物 d 二次生成物 e 廃油 f 排熱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F23G 7/05 ZAB F26B 21/00 K F26B 21/00 23/02 A 23/02 B09B 5/00 P (56)参考文献 特開 平7−35480(JP,A) 特開 昭51−85549(JP,A) 特開 平9−47747(JP,A) 特開 平9−184683(JP,A) 特公 平7−54172(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F26B 5/04 B09B 5/00 F23G 5/027 ZAB F23G 5/16 ZAB F23G 5/46 ZAB F23G 7/05 ZAB F26B 21/00 F26B 23/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱源で処理槽を加熱することで処理槽内
    の含水性被処理物を加熱する熱処理系と、廃油を完全燃
    焼させる燃焼炉で発生する排熱で所望の含水物を熱交換
    器で加熱して蒸発器で蒸発させた蒸気成分を蒸気加熱器
    で過熱状態にし前記燃焼炉内に循環させて完全燃焼させ
    る廃油燃焼系を備え、前記廃油燃焼系の燃焼炉で発生す
    る排熱を前記熱処理系に配送して熱処理系の前記熱源と
    すると共に、前記熱処理系で含水性被処理物を熱処理す
    る際に発生する排液、排ガス等の二次生成物を廃油燃焼
    系に前記含水物として配送して完全燃焼させ、この完全
    燃焼で燃焼炉内に供給された廃油が自燃して完全燃焼す
    ることを特徴とする含水性被処理物の熱処理装置。
  2. 【請求項2】 上記熱処理系の処理槽が、投入された含
    水性被処理物を攪拌し上記廃油燃焼系からの排熱で加熱
    しながら真空乾燥させる真空乾燥処理槽であることを特
    徴とする請求項1記載の含水性被処理物の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 上記熱処理系の処理槽が、含水性被処理
    物を真空乾燥させた後で菌で発酵処理するバイオ発酵処
    理槽を兼用することを特徴とする請求項2記載の含水性
    被処理物の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 上記熱処理系の処理槽が、上記廃油燃焼
    系からの排熱で含水性被処理物を加熱し炭化させる炭化
    処理槽である請求項1記載の含水性被処理物の熱処理装
    置。
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