JPH11333865A - 自然石調成形品およびその製造方法 - Google Patents

自然石調成形品およびその製造方法

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JPH11333865A
JPH11333865A JP14961298A JP14961298A JPH11333865A JP H11333865 A JPH11333865 A JP H11333865A JP 14961298 A JP14961298 A JP 14961298A JP 14961298 A JP14961298 A JP 14961298A JP H11333865 A JPH11333865 A JP H11333865A
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natural stone
mold
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molded product
resin
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JP14961298A
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Kazuki Hiraoka
和樹 平岡
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Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 芯材の形状によらず、任意の厚さの自然石調
層を容易に形成でき、しかもこの自然石調層の経時剥離
が起こることなく、かつ自然石調層が良好な表面性状を
有する自然石調成形品が得られる製造方法、並びに自然
石調層の経時剥離がなく、かつ自然石調層が良好な表面
性状を有する、多様な形状の自然石調成形品を提供す
る。 【解決手段】 芯材4の表面に自然石調模様の被膜層が
一体に形成された自然石調成形品の製造方法であって、
所定形状の内面1aを有し、かつ前記内面1aに離型シ
ート2が敷設された型1内に芯材4を配置し、前記型1
の内面1aと前記芯材4の外面とで形成された間隙に自
然石調の硬化物となるアクリル系樹脂を含む注型材料3
を充填した状態で該注型材料3を硬化させ、しかる後得
られた成形品を前記型1から取り出すことを特徴とする
自然石調成形品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木建築の分野
で、特に建物の内装用、外装用部材として、あるいは道
路周辺機材として利用される、芯材の表面に自然石調模
様の被膜が一体に形成された自然石調成形品およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、建物の外壁や内壁、フロアパ
ネル等の装飾を目的として自然石調成形品が使用されて
いる。この自然石調成形品は、セメントモルタルやセメ
ントコンクリート等を所定形状に加工した芯材の表面
に、大理石や御影石等のような模様を呈する樹脂製被膜
(以下、この被膜を自然石調層と呼ぶ)が形成された構
造物である。
【0003】この自然石調成形品の製造方法として、従
来より2つの方法が知られている。第1の方法は、自然
石調層となる樹脂組成物を芯材の外形に一致させて成形
した表層部材を接着剤により芯材に接着する方法であ
る。尚、この樹脂組成物は、熱硬化性樹脂のモノマー、
無機酸化物、顔料等を主成分とするのが一般的である。
しかし、この方法では、接着剤の経時劣化等により自然
石調層が剥離するという問題がある。また、芯材と自然
石調層との間で形状の一致が必要であり、両者の作成に
あたり、寸法精度も要求される。更に、接着剤のコスト
もかかる。
【0004】第2の方法は、自然石調層となる樹脂組成
物を芯材に塗工し、この塗膜を硬化させて芯材と一体に
成形する方法である。この方法によれば、接着剤の経時
劣化による不具合が無く、また接着剤コストも不要とな
る。しかし、この方法では、芯材が、例えば角柱の場合
には、その表面と側面とに同時に樹脂組成物を塗工する
ことは不可能であり、また塗工面に窪みがあるような場
合には窪み底部に樹脂組成物が溜まって均一な膜厚とな
らない等の問題があり、適用可能な芯材が平板状のもの
に限られていた。その場合も、自然石調層の厚みは塗膜
の膜厚に依存し、しかも一回で塗工可能な膜厚にも限度
があるため、自然石調層を厚くするには塗工並びに硬化
を多数回繰り返す必要があり、工程が煩雑となって困難
を伴う。更には、塗膜の硬化が開放下で行われるため
に、得られる自然石調層は表面性状が光沢面とならず、
表面研磨を別途施す必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の状況に
鑑みてなされたものであり、芯材の形状によらず、任意
の厚さの自然石調層を容易に形成でき、しかもこの自然
石調層の経時剥離が起こることなく、かつ自然石調層が
光沢のある表面性状を有する自然石調成形品が得られる
製造方法を提供することを目的とする。また、本発明
は、自然石調層の経時剥離がなく、かつ自然石調層が良
好な表面性状を有する、多様な形状の自然石調成形品を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る自然石調成形品の第1の製造方法は、
芯材の表面に自然石調模様の被膜層が一体に形成された
自然石調成形品の製造方法であって、所定形状の内面を
有し、かつ前記内面に離型シートが敷設された型内に芯
材を配置し、前記型の内面と前記芯材の外面とで形成さ
れた間隙に自然石調の硬化物となるアクリル系樹脂を含
む注型材料を充填した状態で該注型材料を硬化させ、し
かる後得られた成形品を前記型から取り出すことを特徴
とする。また、同様の目的を達成するために、本発明に
係る自然石調成形品の第2の製造方法は、芯材の表面に
自然石調模様の被膜層が一体に形成された自然石調成形
品の製造方法であって、離型作用を備える樹脂を所定形
状に成形してなる型内に芯材を配置し、前記型の内面と
前記芯材の外面とで形成された間隙に自然石調の硬化物
となるアクリル系樹脂を含む注型材料を充填した状態で
該注型材料を硬化させ、しかる後得られた成形品を前記
型から取り出すことを特徴とする。また、上記目的を達
成するために、本発明に係る自然石調成形品は、自然石
調模様の被覆層がアクリル系樹脂によって固められた無
機物からなり、該被覆層の表面が樹脂型面によって写し
取られた光沢面を有するとともに、芯材と該被覆層とが
密着一体化していることを特徴とする。
【0007】本発明の製造方法では、型内に芯材を配置
し、両者間で形成される間隙に自然石調の硬化物となる
アクリル系樹脂を含む注型材料を充填した状態でこの注
型材料を硬化させるために、芯材の形状に関係無く、芯
材表面に自然石調層を形成することができる。その際、
型の内形寸法と芯材の外形寸法とを調整して作成するこ
とにより、所望の膜厚の自然石調層とすることができ
る。また、自然石調層は型内において注型材料を硬化さ
せて形成されるため、得られる自然石調層は表面性状が
良好であって、光沢を有する非常に平滑な面となり、表
面研磨等の処理を必要としない。更に、自然石調層は接
着剤を介在することなく芯材と一体に成形されるため、
自然石調層の経時剥離も起こり難い。更に、第2の製造
方法によれば、使用する型を適当な成形方法により容易
に、しかも多量に作成できるため、自然石調成形品の大
量生産が可能となり、製造コストの大幅な低減が可能と
なる。
【0008】また、本発明の自然石調成形品は、自然石
調層が型内においてアクリル系樹脂を含む注型材料を硬
化させて形成されるため、その表面性状が良好であっ
て、光沢を有する非常に平滑な面を有する。更に、自然
石調層は接着剤を介在することなく芯材と一体に成形さ
れるため、自然石調層の経時剥離も起こらない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して図面を参照
して詳細に説明する。図1は本発明の第1の製造方法を
工程順に示す模式図であり、第2図は本発明の第2の製
造方法を工程順に示す模式図である。また、図3は、本
発明により得られる自然石調成形品の例を示す斜視図で
ある。
【0010】(第1の実施形態)本発明の第1の製造方
法は、図1に模式的に示されているように、所定形状の
内面を有する型1の内面1aに離型シート2を張設し
(a)、その中に自然石調層を形成する注型材料3を所
定量注入し(b)、次いで芯材4を型1に導入し
(c)、この状態で注型材料3を硬化させ(d)、しか
る後硬化物を型1から取り出す(図示せず)工程から概
略構成される。
【0011】上記において、型1としては、その内面1
aが所定形状、すなわち目的とする自然石調成形品の外
形に対応した形状に型加工された金型、木型あるいは樹
脂型などを用いることができる。型製作の容易性の観点
からは、木型あるいは樹脂型が好ましいが、型の耐久性
の観点からは、金型が好ましい。また、型1は、内面1
aの形状に応じて、単一の型であっても、割型であって
も良い。特に、型抜きが出来ないような外形の自然石調
成形品を得ようとする場合には割型が採用される。ま
た、型1の内面1aに所望のレリーフ模様を施すことも
できる。それにより、表面(自然石調層)にレリーフ模
様が転写された自然石調成形品が得られる。
【0012】上記注型材料3は、硬化後に自然石調層を
形成する材料であり、本発明においては、少なくともア
クリル系樹脂及びそのモノマーと、無機酸化物粉末と、
着色剤とを含む混合物である。アクリル系樹脂は透明性
が良く、耐候性が良いこと、また硬化後の硬度も比較的
高く、ハンドリングが良いため、容易に所望の型が作り
やすい。中でも、メチルメタクリレートおよびその共重
合体が好ましい。このアクリル系樹脂の硬化剤または重
合開始剤は適宜選択され、その所定量が注型材料3に添
加される。無機粉末および着色剤は、目的とする自然石
模様により適宜選択される。無機粉末としては水酸化ア
ルミニウム粉末が代表的であり、その他天然石、炭酸カ
ルシウム等の粉末も使用できる。また、無機粉末の粒径
も特に制限されるものではないが、無機物の粒度は比重
によっても異なるが、平均粒径として50μm〜100
0μmの範囲である。粒径が大きい時には、バインダと
して働くアクリル系樹脂の粘度を高めにして無機物粒子
が表面に出ないようにする。アクリル系樹脂の粘度は、
25℃で1000〜3000mPaSが好ましい。一
方、着色剤としては白色マイカ、黒色マイカを好ましく
使用できる。各成分の配合割合も特に制限されるもので
はないが、例えばアクリル系樹脂100重量部に対し
て、無機粉末を100〜300重量部、顔料等の着色剤
を0.1〜1.0重量部とすることができる。特に、無
機粉末を過剰に配合することにより、硬化に際して、ア
クリル系樹脂が収縮するのを抑制することができ、自然
石調成形品の寸法精度を高める。
【0013】上記離型シート2は、注型材料3に対して
不活性で、耐熱性を備える必要がある。かかる材料の例
としてポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリエチレ
ンテレフタレートが挙げられる。中でも、ポリエチレン
テレフタレートが好ましく用いられる。また、この離型
シート2に代えて、同一材料からなる離型剤を型1の内
面1aに塗工してもよい。
【0014】芯材4は、必要に応じて種々の材質のもの
を適宜選択して用いることができるが、その材質の例と
して、コンクリート類、石膏、木材、無機または有機物
質の発泡体等が挙げられる。芯材4としてコンクリート
を用いる場合、各種の産業廃材(廃ゴムや廃プラスチッ
ク、ガラス片、金属片等)をコンクリートに混入させた
ものが使用でき、低コスト化に加えて環境保全に寄与す
る。また、このコンクリートを芯材4に用いる場合に
は、中空にすることにより軽量化が図られる。また、芯
材4は、その表面が粗い方が、得られる自然石調成形品
の自然石調層との密着性において有利である。これは、
注型材料3が芯材4の表面の凹凸内に入り込んだ状態で
硬化して、そのアンカー作用により芯材4と密着するこ
とによる。
【0015】この芯材4は、所望の自然石調成形品の外
形に応じて適宜加工され、注型材料3が入れられた型1
に導入される。この時、芯材4の外面と型1の内面1a
との間に所定の間隙を形成するために、芯材4は図示は
されない支持部材(例えば、芯材4の図中上面を懸支す
る手段等)により所定位置に維持する。この間隙が自然
石調成形品の自然石調層の厚さとなる。間隙の寸法は適
宜選択できるが、実用上、2〜20mmが適当である。
間隙が2mm未満では、自然石調層が薄すぎて耐久性が
問題となり、20mmを越える場合には自然石調層に表
面と内部との硬化時間差による収縮が発生するため、亀
裂が発生しやすくなる。また、20mmを越える場合に
は、コスト的にも不利となる。芯材4の導入に伴い、注
型材料3が芯材4と型1との間隙に入り込み、この間隙
全体を充填する。従って、本発明においては芯材4の外
形には何ら制約が無くなり、従来の塗工方法では不可能
であった、複数面や湾曲面にも一様に自然石調層を形成
することができる。
【0016】そして、上記したように、芯材4が型1内
に配置され、注型材料3がそれらの間隙に充填された状
態で型1ごと加熱炉に送り、注型材料3を硬化させる。
硬化条件は、注型材料3の配合成分の種類、配合割合、
芯材4と型1との隙間等により一概にはいえないが、一
般に、50〜80℃に30分〜2時間保持することによ
り硬化させることができる。また、この硬化は加熱炉で
行う他に、前記液温の温水浴で行うことも可能である。
【0017】硬化完了後、室温まで放冷し、型1から芯
材4を取り出し、離型シート2を剥離することにより、
本発明の自然石調成形品が得られる。得られる自然石調
成形品は、芯材4を取り出した状態で、その表面(自然
石調層)が平滑で、光沢があるため、従来のように表面
研磨を別途行う必要がなく、製造コストの低減が図れ
る。また、接着剤を用いないために、自然石調層の経時
剥離の問題も無い。
【0018】(第2の実施形態)図2に示されるよう
に、上記第1の実施形態における型1および離型シート
2に代えて、離型シート2と同材料からなり、型1と同
様の内面1aを備える離型樹脂型10を用いることがで
きる。この離型樹脂型10は、離型シート2材料である
ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエチレンテレ
フタレート(好ましくはポリエチレンテレフタレート)
をブロー成形法(押出ブロー成形法、コールドパリソン
成形法、射出ブロー成形法等を含む)、真空成形法、圧
空成形法等により成形することができる。
【0019】これらの成形法の中でも、ブロー成形法は
形状が複雑な型を作成するのに適しており、割型にした
金型を使用して、軟化溶融して金型内に導入した注型材
料3の皮膜に空気圧を押し当てて金型内面に密着させる
ことにより、その内面に金型内面の形状や模様が滑らか
に発現し、これを硬化させた後に割型を分解して離型す
ることにより、複雑な形状の離型樹脂型10が得られ
る。他方、真空成形法あるいは圧空成形法は比較的単純
な形状の型を作成するのに適しており、単一の型もしく
は割型の金型に、上記樹脂からなる薄膜のシートあるい
はフィルムを余熱し軟化させて金型の開口部に接触させ
た後、金型内を減圧してまたは/および該シートあるい
はフィルムの外面に加圧して、該シートあるいはフィル
ムを金型の内面に密着させて硬化させ、金型を離型する
ことにより離型樹脂型10が得られる。
【0020】また、離型樹脂型10の厚みは、材質とし
て用いる樹脂の強度、芯材4の大きさや重さ、注型材料
3の硬化時における内圧等を勘案して適宜選択すること
ができるが、金型等に這わせて用いる離型シートは20
μm〜300μmが適当で、樹脂成形して用いる型は
0.1mm〜3.0mmが適当である。しかし、樹脂成
形型は形状によってそれぞれ型としての強度が異なるた
め、型の肉厚は限定されるものではない。
【0021】そして、第1の実施形態に従って、離型樹
脂型10に(a)、注型材料3を注入し(b)、次いで
芯材4を導入して(c)、芯材4と離型樹脂型10との
間隙に注型材料3が充填された状態(d)で注型材料3
を硬化させ、しかる後硬化物から離型樹脂型10を取り
除いて自然石調成形品を得ることができる。本実施形態
においては、離型樹脂型10が、上記したように適宜な
成形方法により容易に、安価に、しかも同一形状のもの
を多量に作成することができるため、自然石調成形品の
大量生産を可能にする。また、硬化物の離型に際して、
この離型樹脂型10を引き剥がせばよい。
【0022】図3に、本発明により作成された自然石調
成形品の幾つかを例示する。同図(a)は車止め、
(b)は境界ブロック、(c)は水抜きブロック、
(d)は歩道ブロック、(e)は縁石を示す斜視図であ
り、図中斜線部が自然石調層、白抜き分が芯材である。
従来の塗工による方法でも、(b)や(d)に示すよう
に、一つの平面を有する芯材に自然石調層を形成するこ
とは可能である。但し、厚く形成するのには繰り返し作
業を要し、また、表面に模様を施すには別途彫刻作業が
必要である。しかし、(a)の車止めのように傾斜面並
びに垂直面を有する芯材の底面を除く全面に自然石調層
を形成するような場合、(c)水抜きグロックのように
凹状に湾曲する面に自然石調層を形成するような場合、
あるいは(d)の歩道ブロックのように水平面と垂直面
とに同時に自然石調層を形成するような場合には、従来
の塗工による方法は適用できなかった。これに対し、本
発明による方法では、芯材の外形に合わせて型もしくは
離型樹脂型を作成すれば、どのような形状の自然石調成
形品も得られる。また、表面に模様を施すことも、同一
の工程内で可能である。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。図3(a)に示す車止めの自然石調成形品を、
以下の如く作製した。芯材として、底辺180mm、傾
斜面の高さ110mm、全長430mmのコンクリート
ブロックを用意した。また、ブロー成形により、芯材と
相似形で、底辺相当部200mm、高さ相当部120m
m、全長相当部450mmで、厚さ約3mmのポリエチ
レンテレフタレート製の型を作製した。そして、このポ
リエチレンテレフタレート製の型に下記の組成の注型材
料を注入し、芯材を導入した。この時、芯材と型との間
隙が10mmとなるように、芯材を配置した。 (注型材料) ・メチルメタクリレート(モノマー) 100重量部 ・メチルメタクリレート−メタクリル酸(98:2(モル比))共重合体 2.5重量部 ・γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン 0.68重量部 ・ビス(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート 2.0重量部 ・水酸化アルミニウム粉末(粒径100μm以下) 261重量部
【0024】そして、芯材と型との間隙に注型材料が充
填された状態で、型ごと65℃に調温された温水浴に4
0分保持して注型材料を硬化させた。次いで、温水浴か
ら型を取り出し、室温まで放冷した後、型を外した。得
られた生成品の表面は非常に平滑で、光沢のある白亜質
大理調の模様を呈していた。
【0025】比較のために、同一の芯材に注型材料を刷
毛塗りによる塗布を試みたが、傾斜面並びに垂直面では
液垂れにより塗膜の形成ができなかった。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
によれば、型内に芯材を配置し、両者間で形成される間
隙に自然石調の硬化物となるアクリル系樹脂を含む注型
材料を充填した状態でこの注型材料を硬化させるため
に、芯材の形状に関係無く、芯材表面に自然石調層を形
成することができる。その際、型の内形寸法と芯材の外
形寸法とを調整して作成することにより、所望の膜厚の
自然石調層とすることができる。また、自然石調層は型
内においてアクリル系樹脂を含む注型材料を硬化させて
形成されるため、得られる自然石調層は表面性状が良好
であって、光沢を有する非常に平滑な面となり、表面研
磨等の処理を必要としない。更に、自然石調層はアクリ
ル系樹脂が接着剤として働くため、特別な接着剤を介在
することなく芯材と一体に成形されるため、自然石調層
の経時剥離も起こらない。
【0027】また、使用する型を離型樹脂型とすること
により、自然石調成形品の大量生産が可能となり、製造
コストの大幅な低減が可能となる。更に、内面にレリー
フ模様を施した型を用いることにより、成形と同時に自
然石調成形品にそのレリーフ模様を転写することができ
る。
【0028】本発明の自然石調成形品は、被覆層がアク
リル系樹脂によって固められた無機物からなるものであ
るため、無機物表面が鮮やかな石調模様となり、しかも
耐候性が良好で、長期使用しても表面が白化することが
ない。また、アクリル系樹脂を用いているため、樹脂型
内の細かい凹凸部分までほぼ完全に写し取ることがで
き、型面が曲面を有する鏡面であれば、被膜層表面も滑
らかな曲面を有する平滑面となり、美観の優れた石調を
具現できる。更に、アクリル系樹脂を用いているので芯
材との密着が良く、被覆層が簡単に経時剥離することが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の第1の実施態様を示す工程
図である。
【図2】本発明の製造方法の第2の実施態様を示す工程
図である。
【図3】本発明により得られる自然石調成形品の例示す
る斜視図である。
【符号の説明】
1 型 2 離型シート(または離型剤) 3 注型材料 4 芯材 10 離型樹脂型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 103:04 B29L 31:10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材の表面に自然石調模様の被膜層が一
    体に形成された自然石調成形品の製造方法であって、 所定形状の内面を有し、かつ前記内面に離型シートが敷
    設された型内に芯材を配置し、前記型の内面と前記芯材
    の外面とで形成された間隙に自然石調の硬化物となるア
    クリル系樹脂を含む注型材料を充填した状態で該注型材
    料を硬化させ、しかる後得られた成形品を前記型から取
    り出すことを特徴とする自然石調成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 芯材の表面に自然石調模様の被膜層が一
    体に形成された自然石調成形品の製造方法であって、 離型作用を備える樹脂を所定形状に成形してなる型内に
    芯材を配置し、前記型の内面と前記芯材の外面とで形成
    された間隙に自然石調の硬化物となるアクリル系樹脂を
    含む注型材料を充填した状態で該注型材料を硬化させ、
    しかる後得られた成形品を前記型から取り出すことを特
    徴とする自然石調成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 内面にレリーフ模様が施された型を用い
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の自然石調
    成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記注型材料が、少なくともアクリル系
    樹脂及びアクリル系樹脂のモノマーと、無機粉末と、着
    色剤とを含む混合物であることを特徴とする請求項1乃
    至3の何れか一項に記載の自然石調成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記離型シートまたは離型作用を備える
    樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリエチ
    レンテレフタレートからなることを特徴とする請求項4
    に記載の自然石調成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 自然石調模様の被覆層がアクリル系樹脂
    によって固められた無機物からなり、該被覆層の表面が
    樹脂型面によって写し取られた光沢面を有するととも
    に、芯材と該被覆層とが密着一体化していることを特徴
    とする自然石調成形品。
JP14961298A 1998-05-29 1998-05-29 自然石調成形品およびその製造方法 Pending JPH11333865A (ja)

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WO2012044004A3 (ko) * 2010-09-27 2012-06-21 (주)엘지하우시스 3차원 패턴 형성용 성형 몰드 및 이를 이용한 가전제품 외장재 제조 방법

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