JPH11333836A - フェノール樹脂成形材料 - Google Patents

フェノール樹脂成形材料

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JPH11333836A
JPH11333836A JP14619798A JP14619798A JPH11333836A JP H11333836 A JPH11333836 A JP H11333836A JP 14619798 A JP14619798 A JP 14619798A JP 14619798 A JP14619798 A JP 14619798A JP H11333836 A JPH11333836 A JP H11333836A
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JP
Japan
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molding material
resin molding
phenolic resin
phenol resin
parts
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Pending
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JP14619798A
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English (en)
Inventor
Yasushi Tominaga
康 富永
Tamotsu Ishida
保 石田
Kazuyuki Najima
和行 名島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のフェノール樹脂成形材料と同様に成形
が可能で、成形後の成形品の特性(機械的強度)は実用
に供するに十分である、フェノール樹脂成形材料の不要
な硬化物を多くの割合で混合再利用したフェノール樹脂
成形材料を得る。 【解決手段】 フェノール樹脂と、硬化剤及び/または
硬化助剤と、有機充填材及び/又は無機充填材とを必須
成分として含有する組成物からなるフェノール樹脂成形
材料の硬化物の粉砕物と、2核体以上の固形フェノール
化合物を粉末状態で機械的エネルギーを与えてメカノケ
ミカル反応させることにより、それらの成分の粒子間を
表面融合させることを特徴とするフェノール樹脂成形材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール樹脂成
形材料硬化物の粉砕物を成形材料の主要成分の一つとし
て再利用したフェノール樹脂成形材料に関するものであ
り、本発明に従えば、溶融時の良好な流動性に加え、熱
安定性及び硬化性に優れ、成形後の成形品についてはフ
ェノール樹脂成形材料の特徴である耐熱性、強度、寸法
安定性等を実質的に低下させることなく、フェノール樹
脂成形材料の硬化物を再利用することができる。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂成形材料は、耐熱性、電
気的特性、機械的特性、寸法安定性などのバランスに優
れ、電気絶縁部品や機械、自動車等の構造部品を始めと
して、食器や厨房用耐熱部品など広範な分野で成形品と
して使用されている。フェノール樹脂成形材料によりこ
れらの成形品を得る場合、一般には射出成形ないしはト
ランスファー成形が為されている。これらの成形方法に
おいては成形品の他にスプルー、ランナーあるいはカ
ル、ランナーと呼ばれる不要な硬化物が発生する。
【0003】一方、近年では世界的規模で地球環境保護
の必要性が強く認識され、廃プラスチックも例外ではな
く、その再利用方法の確立が必須となっている。しかし
ながら前記のようなフェノール樹脂成形材料の不要な硬
化物は不溶、不融であるため単純な再利用は困難とさ
れ、現在でも多くが廃棄されている。一部では不要な硬
化物を粉砕し、接着剤や研磨剤の増量材として活用する
方法の他に、フェノール樹脂成形材料の原料として溶融
混合或いはドライブレンドして用いる方法(特開平8−
176400等)が検討されているが、通常のフェノー
ル樹脂成形材料と実質的に同等の性能を得ようとする
と、硬化物の粉砕物の混合割合は、最終的に得られるフ
ェノール樹脂成形材料の1乃至10重量%であり適用に
は限界があった。このため更に多くの量を有効に再利用
する方法が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる欠点
を解消し、溶融時の良好な流動性に加え、熱安定性及び
硬化性に優れ、成形後の成形品はフェノール樹脂成形材
料の特徴である耐熱性、強度、寸法安定性等を実質的に
低下させることなく、フェノール樹脂成形材料の硬化物
を有効に再利用する方法を得るために研究した結果、フ
ェノール樹脂成形材料の硬化物と2核体以上の固形フェ
ノール化合物を粉末状態で機械的エネルギーを与えてメ
カノケミカル反応させ、それらの成分の粒子間を表面融
合させることにより、流動性に優れ且つ成形品の特性も
満足できるフェノール樹脂成形材料が得られるとの知見
を得、更にこの知見に基づき種々研究を重ねて本発明を
完成するに至ったものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール樹
脂と、硬化剤及び/または硬化助剤と、有機充填材及び
/又は無機充填材とを必須成分として含有する組成物か
らなるフェノール樹脂成形材料の硬化物の粉砕物と、2
核体以上の固形フェノール化合物を粉末状態で機械的エ
ネルギーを与えてメカノケミカル反応させることによ
り、それらの成分の粒子間を表面融合させることを特徴
とするフェノール樹脂成形材料フェノール樹脂に関し、
好ましくは2核体以上のフェノール化合物の配合割合が
成形材料全体に対して5〜30重量%であるフェノール
樹脂成形材料に関するものである。
【0006】本発明において用いられるフェノール樹脂
は、ノボラック樹脂とヘキサメチレンテトラミンの混合
物でもよく、レゾール樹脂でもよい。また、これらを乾
性油、キシレン樹脂等で変性したものを用いてもよく、
あるいは必要に応じてこれらの2種以上の併用も可能で
ある。また、好もしくは水酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム等の硬化助剤を併用する。充填材としては、無機
充填材はマイカ、ガラス繊維、シリカ、炭酸カルシウム
等、有機充填材は木粉、織物繊維、パルプ、合板粉等が
ある。
【0007】これらのフェノール樹脂及び充填材からな
る組成物は、通常、ロール又は押し出し機等の加熱混練
機、あるいはヘンシェルミキサー等の高速攪拌機により
加熱下で混練乃至混合し、その後冷却、粉砕して所定の
粒度に調整してフェノール樹脂成形材料を得る。
【0008】このようにして得られたフェノール樹脂成
形材料は、通常、射出成形ないしはトランスファー成形
等により成形品に加工される。これらの成形方法におい
ては成形品の他にスプルー、ランナーあるいはカル、ラ
ンナーと呼ばれる不要な硬化物が発生する。これらの硬
化物はそのままでは再利用が不可能である。本発明にお
いては、これらの硬化物を粉砕して、その後2核体以上
の固形フェノール化合物と、また、必要により硬化剤と
してヘキサメチレンテトラミンと共に粉末状態で機械的
エネルギーを与えてメカノケミカル反応させることによ
り、それらの成分の粒子間を表面融合させる。次いで、
このような処理をした組成物を混練、冷却、粉砕工程を
経て整粒化しフェノール樹脂成形材料とする。また、メ
カノケミカル反応時の処理条件によっては混練工程を行
なうことなくフェノール樹脂成形材料とすることができ
る。
【0009】なお、本発明においてフェノール樹脂成形
材料の硬化物は、射出成形ないしはトランスファー成形
等により発生するスプルー、ランナーあるいはカル、ラ
ンナーと呼ばれる不要な硬化物及びフェノール樹脂成形
材料からなる各種成形品、テストピースなどが含まれ
る。
【0010】フェノール樹脂成形材料硬化物の粉砕は、
カッターミル、ターボミル、ハンマーミル等の通常の粉
砕機が使用できる。この粉砕物及び同時に用いられる2
核体フェノール化合物及び硬化剤の粒径は特に規定する
ものではないが、500μm以下が望ましく、更に好ま
しくは0.1〜200μmである。これは、500μm
を越えると、粒子重量に対して表面積が小さく、また粒
子が大きいために、機械的エネルギーを与えるときに、
粉砕物とフェノール化合物及び又は硬化剤等のメカノケ
ミカル反応する成分どうしの接点が少なくなり、また均
一分散が困難となるため、メカノケミカル反応の効率が
低下する、目標の反応率とは異なる比率で反応するな
ど、均一で十分な反応が行われない恐れがある。
【0011】ここで、メカノケミカル反応とは、「固体
による固体の改質で、粉砕、摩砕、摩擦、接触による粒
子の表面活性、結晶形の転移や歪みエネルギーの増大に
よる溶解、熱分解速度の改質、あるいは機械的強度、磁
気特性になる場合と、表面活性を他の物質との反応、付
着に用いる場合とがある。工学的には機械的衝撃エネル
ギーが利用され、摩擦、接触による電荷、あるいは磁気
による付着、核物質への改質剤の埋め込み、溶融による
皮膜の形成等、物質的改質のみならず化学的改質も行わ
れる。」(「実用表面改質技術総覧」科学技術研究会、
1993.3.25発行、P785)を利用したもので
ある。
【0012】メカノケミカル反応を行なうための粉体処
理方法としては、ライカイ機、ヘンシェルミキサー、プ
ラネタリーミキサー、ボールミル、2軸押し出し機、メ
カノフュージョン機、メカノケミカルディスパージョン
機等による混合がある。メカノケミカル反応を行なうた
めには、硬化物の軟化点は50℃以上のものが好まし
く、更には80℃以上がより好ましい。これは、処理時
粉体間あるいは粉体と処理装置との間で摩擦、粉砕、融
合により熱が発生し、20〜50℃程度の温度上昇があ
るので、硬化物中の未反応樹脂成分等の溶融、または未
反応硬化剤成分等との反応が起こりメカノケミカル反応
の意味をなくしてしまう為、この様な影響を受けないよ
うにするためである。
【0013】2核体以上のフェノール化合物の配合割合
は成形材料全体に対して5〜30重量%である。5重量
部未満では成形材料としたときの流動性の低下や成形品
の諸特性に対し悪い影響を与えるようになる。また、3
0重量%以上では樹脂成分が多量になり過ぎ、同様に成
形品の諸特性に対し悪い影響を与えるようになる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0015】[実施例1]以下の配合で通常の加熱ロー
ル混練、冷却、粉砕によりフェノール樹脂成形材料を得
た。 ノボラック型フェノール樹脂 45重量部 ヘキサメチレンテトラミン 7重量部 木粉 30重量部 炭酸カルシウム 10重量部 水酸化カルシウム 3重量部 その他(顔料、離型剤等) 5重量部 このフェノール樹脂成形材料を用いてトランスファー成
形した際に生じたカル、ランナーをカッターミルにより
粉砕し、0.2〜0.35mmの成形材料硬化物を得
た。この硬化物80重量部と平均粒径0.15mmの粉
末状のビスフェノールF20重量部及び平均粒径0.3
mmのヘキサメチレンテトラミン4重量部を混合し、メ
カノフュージョン機(ホソカワミクロン製AM−15
F)を用い、回転数1500rpmにて20分間処理を
行なった。この粉体を加熱ロールにより混練し、冷却、
粉砕することにより硬化物再利用フェノール樹脂成形材
料を得た。
【0016】[実施例2]実施例1と同様にして得た硬
化物90重量部と平均粒径0.15mmの粉末状のビス
フェノールF10重量部及び平均粒径0.3mmのヘキ
サメチレンテトラミン2重量部を混合し、メカノフュー
ジョン機(ホソカワミクロン製AM−15F)を用い、
回転数1500rpmにて20分間処理を行なった。こ
の粉体を加熱ロールにより混練し、冷却、粉砕すること
により硬化物再利用フェノール樹脂成形材料を得た。
【0017】[実施例3]ビスフェノールF10重量部
をトリスフェノール10重量部にした以外は、実施例2
と同様にして硬化物再利用フェノール樹脂成形材料を得
た。
【0018】[比較例1]実施例1と同様にして得た硬
化物80重量部と平均粒径0.15mmの粉末状のビス
フェノールF20重量部及び平均粒径0.3mmのヘキ
サメチレンテトラミン4重量部を混合し、メカノフュー
ジョン処理を行なわず加熱ロールにより混練し、冷却、
粉砕することにより硬化物再利用フェノール樹脂成形材
料を得た。
【0019】上記実施例及び比較例の成形材料について
トランスファー成形によりテストピースを作製し、外観
の観察及び機械的強度の測定を行なった。それぞれの配
合と特性の結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】[測定方法] 1.外観 : 目視 2.硬化性(バーコル硬度):直径50mm、厚さ3m
mのキャビティーを有する175℃の金型を用いトラン
スファー成形で成形を行ない、注入後40秒で金型から
取り出し、更に10秒経過後の成形品硬度をバーコル硬
度計 No.935 で測定した。 3.曲げ強さ及びシャルピー衝撃強さ:JIS K 69
11
【0022】
【発明の効果】上記実施例からも明らかなように、本発
明のフェノール樹脂成形材料は成形材料の硬化物が多量
に混合されているにもかかわらず、通常のフェノール樹
脂成形材料と同様に成形品が得られ、その外観上も劣る
ことなく、且つ成形品の機械的強度は実用に供するに十
分な特性を有している。従来、多量には混合することが
できず廃棄されてきたフェノール樹脂成形材料の有効的
再利用に大きく貢献するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂と、硬化剤及び/または
    硬化助剤と、有機充填材及び/又は無機充填材とを必須
    成分として含有する組成物からなるフェノール樹脂成形
    材料の硬化物の粉砕物と、2核体以上の固形フェノール
    化合物を粉末状態で機械的エネルギーを与えてメカノケ
    ミカル反応させることにより、それらの成分の粒子間を
    表面融合させることを特徴とするフェノール樹脂成形材
    料。
  2. 【請求項2】 2核体以上のフェノール化合物の配合割
    合が成形材料全体に対して5〜30重量%である請求項
    1のフェノール樹脂成形材料。
JP14619798A 1998-05-27 1998-05-27 フェノール樹脂成形材料 Pending JPH11333836A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020009016A1 (ja) 2018-07-05 2020-01-09 ユニチカ株式会社 有機化合物の製造方法

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