JPH11333656A - 工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置 - Google Patents

工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置

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JPH11333656A
JPH11333656A JP14736698A JP14736698A JPH11333656A JP H11333656 A JPH11333656 A JP H11333656A JP 14736698 A JP14736698 A JP 14736698A JP 14736698 A JP14736698 A JP 14736698A JP H11333656 A JPH11333656 A JP H11333656A
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work
machine tool
collision
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JP14736698A
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Takamasa Hattori
貴應 服部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 主軸ヘッド部を加工せずに当該主軸ヘッド部
に容易に装着でき、またワーク等に接触しても主軸ヘッ
ド部が破損しないようになる工作機械の主軸ヘッド部衝
突防止装置を提供する。 【解決手段】 主軸ヘッド部に取り付けられる取り付け
部材3と、接触子4とをコイルバネで連結し、接触子4
がワーク等に接触した際、接触子4は取り付け部材3側
に変位するとともに、信号を出し、その信号を検知した
制御装置により、主軸ヘッド部の駆動を停止する工作機
械の主軸ヘッド部衝突防止装置1とする。そのため、接
触子4が変位するので、主軸ヘッド部に影響を及ぼさ
ず、主軸ヘッド部が破損することがない。また、接触圧
の少ない状態で信号を発するためワークに傷が付かな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主軸ヘッド部に取
り付けられた工具によってワークに機械加工する工作機
械の、主軸ヘッド部分とワークまたはワーク用治具との
衝突事故を防止する工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装
置に関する。
【0002】
【背景技術】従来、切削や研磨をする自動加工機として
稼動している工作機械は非常に広範囲にわたり利用され
ている。例えば、マシニングセンターを代表とするNC
装置による工作機械は、主軸ヘッド部が上下左右に自在
に動いてワークを切削、研磨して仕上げている。あるい
は、これとは逆に、主軸ヘッド部が停止していてワーク
が動くことにより切削、研磨される場合もあり、極めて
便利な加工機である。このような工作機械の操作は、必
要なデータを入力し、動作を開始すれば製品が自動的に
作られるので、一人で何台もの工作機械を容易に取扱い
できる。そのため、作業者を減少させることが可能であ
り、効率的である。
【0003】ところで、このような工作機械において各
種ミスは絶対に許されるものではないが、人為的なデー
タ入力ミスや操作上のミスが発生する場合がある。この
場合、工作機械にこれらのミスを包括的に防ぐ設備がさ
れていないとすると、刃物や砥石等の工具を高速で回転
する主軸ヘッド部と、加工される対象のワーク又はワー
ク用の治具等とが衝突するおそれがあり、その結果、高
価な工作機械を破損し、また、補修等のため工作機械の
停止によって多大な時間のロスを発生させることにな
る。さらに、このような衝突は、大きなエネルギーを持
っているために、人身事故にもなりかねない。
【0004】そのため、従来から、主軸ヘッド部とワー
クとの衝突を防止するための装置が数多く開発されてい
る。例えば、特開平7―251353に開示される衝突
防止装置78では、図7に示すように、主軸70の周辺
にあるアタッチメント71や工具ホルダ72と、導電性
のワークW等との接触によって、電気的な閉回路を構成
し工作機の停止を行う。ここで、通常の加工時には該電
気閉回路を形成しないように工作機の内部に電気絶縁を
施している。例えば、工具ホルダの工具把持面に電気絶
縁材の皮膜を設け、ストレートコレットの内面や外面に
電気絶縁の皮膜を設けたり、図7に示すように、ワーク
Wと干渉しやすい部位に導電性のカバー74を設けるな
どして、加工機とワークWとの衝突を防止している。
【0005】この衝突防止装置78では、主軸70の下
部かつアタッチメント71の上部周囲にリングセンサ7
3が設けられ、カバー74がワークWに接触したとき、
ワークWと、カバー74と、リングセンサ73の中央W
P通る閉回路が構成されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の技
術では、アタッチメントあるいはラムに導電性の保護カ
バーが設けられていても、アタッチメント等がワークに
衝突した場合、カバーはアタッチメント等に直接取り付
けられているため、衝突時の衝撃等、アタッチメント等
が直接ワークに衝突したことと何ら変わらず、アタッチ
メント等の破損のおそれがある。また、保護カバーは、
アタッチメント等の形状に沿って取り付けるようになっ
ており、場合によっては、アタッチメント等の複雑な形
状部に取り付けなければならず、製作や取り付け作業に
手間がかかるという問題がある。
【0007】本発明の目的は、主軸ヘッド部を加工せず
に当該主軸ヘッド部に容易に装着でき、またワーク等に
接触しても主軸ヘッド部が破損しないようになる工作機
械の主軸ヘッド部衝突防止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するためになされたもので、工作機械の主軸ヘッド部
に衝突検出センサーを設け、このセンサーの出力する衝
突検出信号を工作機械の制御回路に送ることによって、
主軸を停止させ、これにより、工作機械の事故を防止し
ようとするものである。具体的には、本発明の請求項1
に記載の工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置は、工具
を装着する主軸ヘッド部の衝突を防止する工作機械の主
軸ヘッド部衝突防止装置であって、前記主軸ヘッド部に
取り付けられる取り付け部材と、この取り付け部材の外
側に設けられるとともに前記ワークまたはワーク用治具
に接触可能な接触子と、前記取り付け部材と接触子との
間に設けられ、前記接触子が前記ワークまたはワーク用
治具に接触した際前記取り付け部材側に変位し接触を緩
和させる接触緩和手段と、前記接触子が前記ワークまた
はワーク用治具に接触しかつ変位したことを検知し、前
記主軸ヘッド部の駆動を停止する制御装置とを備えてい
ることを特徴とするものである。
【0009】以上において、工具は、研削加工用、研磨
加工用等の工具に限らず、例えば、プローブ等の計測用
具を含むものであり、このような計測用具を主軸ヘッド
部に取り付け、加工済みの孔径を測定する際等にも利用
できる。また、取り付け部材は主軸ヘッド部と電気絶縁
されることが好ましいが、本来加工時に工具がワークま
たはワーク用治具に接触したとき、停止信号を出さない
ようにできれば、取り付け部材でなくともよい。さら
に、接触子は金属等の導電性のある部材で形成されるこ
とが好ましいが、接触子がワークまたはワーク用治具に
接触した際、信号を出せるような装置が別に設置してあ
れば、導電性のある部材でなくてもよい。また、接触子
がワークまたはワーク用治具に接触した際通常の形態を
維持した状態で取り付け部材側に変位するため、接触緩
和手段は、圧力が加えられる方向からの力に対して、抵
抗力が弱いものであることが好ましい。
【0010】このような本発明では、主軸ヘッド部に取
り付けられたワークまたはワーク用治具に接触子が接触
すると、接触圧の少ない状態でも、その接触子は、接触
緩和手段により取り付け部材側に変位し、その変位を制
御装置が検知し主軸ヘッド部の駆動が停止される。従っ
て、主軸ヘッド部が破損するおそれがなく、接触圧の少
ない状態で信号を発するためワークに傷を付けるような
こともない。さらに、取り付け部材を主軸ヘッド部に取
り付ければ、接触子等も一体となっているので同時に取
り付けられることになり、接触子の取り付けが容易であ
る。また、取り付け部材を主軸ヘッド部に取り付ければ
よいので、主軸ヘッド部に何ら加工を施さなくてもよ
く、既存の加工機にも容易に適用できる。
【0011】本発明の請求項2に記載の工作機械の主軸
ヘッド部衝突防止装置は、請求項1に記載の工作機械の
主軸ヘッド部衝突防止装置において、前記接触子は導電
性部材で形成され、前記取り付け部材は前記主軸ヘッド
部の外周に着脱可能とされていることを特徴とするもの
である。
【0012】以上において、導電性部材としては金属が
好ましい。また、取り付け部材を主軸ヘッド部の外周に
着脱する形式は問わないが、取り付け部材自身にロック
機構を有し、主軸ヘッド部の任意の位置に取り付けるこ
とができることが好ましく、この場合、各種の大きさの
主軸ヘッド部に対応してとりつけることができるよう
に、取り付け部材の大きさも調整できるようにすること
が好ましい。
【0013】このような本発明においては、取り付け部
材が主軸ヘッド部の外周に着脱可能なので、主軸ヘッド
部に何ら加工を施さなくてもよく、従って、既存の加工
機にも容易に適用できる。また、接触子が導電性部材で
形成されるので、接触子と制御装置側とをケーブル接続
するとともに、ワーク側(機械本体側)と制御装置側と
をケーブル接続することにより、電気的な閉回路を容易
に形成でき、簡単な構成の衝突防止装置を形成すること
ができる。
【0014】本発明の請求項3に記載の工作機械の主軸
ヘッド部衝突防止装置は、請求項1または2に記載の工
作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置において、前記接触
緩和手段は所定間隔で設けられた複数の弾性部材で形成
されていることを特徴とするものである。
【0015】以上において、弾性部材としては、コイル
ばね、あるいは板ばねが好ましいが、接触子の接触を緩
和させることができるものであれば、例えばゴム等を使
用してもよい。また、このような弾性部材は少なくとも
2個以上設ける必要があり、かつ、バランスよく配置さ
れることが好ましい。
【0016】このような本発明においては、所定間隔で
設けられた複数の弾性部材により、ワークまたはワーク
用治具に接触した接触子が変位するので、任意の方向に
容易に変位でき、従って、主軸ヘッド部に影響を及ぼさ
ない。そのため、主軸ヘッド部が破損するおそれがな
く、接触圧の少ない状態で信号を発するためワークに傷
を付けるようなこともない。
【0017】本発明の請求項4に記載の工作機械の主軸
ヘッド部衝突防止装置は、請求項3に記載の工作機械の
主軸ヘッド部衝突防止装置において、前記弾性部材はバ
ネ材であることを特徴とするものである。
【0018】以上において、バネ材はコイルばねでもよ
く、あるいは、板ばねでもよい。また、接触子がワーク
またはワーク用治具に接触した際通常の形態を維持した
状態で取り付け部材側に変位するため、バネ部材は、圧
力が加えられる方向からの力に対して、抵抗力が弱いも
のであることが好ましい。
【0019】このような本発明においては、所定間隔で
設けられた複数のバネ部材により、ワークまたはワーク
用治具に接触した接触子が変位するので、任意の方向に
容易に変位でき、従って、主軸ヘッド部に影響を及ぼさ
ない。そのため、主軸ヘッド部が破損するおそれがな
く、接触圧の少ない状態で信号を発するためワークに傷
を付けるようなこともない。また、バネ材は入手も取り
付けも容易であり、接触緩和の程度の調整も容易であ
る。
【0020】本発明の請求項5に記載の工作機械の主軸
ヘッド部衝突防止装置は、請求項1または2に記載の工
作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置において、前記接触
緩和手段は、本体部と、この本体部に設けられ一端が固
定され他端が回動可能なスイッチ部とを含み構成される
リミットスイッチで形成され、前記本体部が前記取り付
け部材に取り付けられるとともにスイッチ部が前記接触
子に連結されていることを特徴とするものである。
【0021】以上において、リミットスイッチ内部で電
気接点部が絶縁されていることが好ましく、また、スイ
ッチ部は、接触緩和の機能を充分に得られるように、バ
ネ性の板部材あるいは線材で形成されていることが好ま
しい。なお、リミットスイッチに付属するバネ性の板部
材あるいは線材によっての形式のみならず、他の板バネ
またはコイルバネ等を併用することを除外するものでは
ない。さらに、取り付け部材と接触子とは、電気絶縁部
材でもよいし、あるいは金属製でもよい。また、接触子
は変形しにくい部材で形成されることが好ましい。
【0022】このような本発明においては、接触子がワ
ークまたはワーク用治具以外の物に接触したとき、接触
子がリミットスイッチにより取り付け部材側に変位し、
スイッチが押され接触信号が出されることにより制御装
置が検知し、主軸ヘッド部の駆動が停止される。従っ
て、主軸ヘッド部が破損するおそれがなく、接触圧の少
ない状態で信号を発するためワークに傷を付けるような
こともない。
【0023】本発明の請求項6に記載の工作機械の主軸
ヘッド部衝突防止装置は、請求項1または2に記載の工
作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置において、前記接触
子の内側には、前記接触子と前記ワークまたはワーク用
治以外の物との接触による接触子の変位に伴い変形しか
つその変形により検出信号を出力する少なくとも2個以
上の歪みゲージが設けられていることを特徴とするもの
である。
【0024】以上において、歪みゲージは電気的に絶縁
され直列または並列に接続することが好ましく、また、
歪みゲージを4個使用してそれぞれをブリッジ接続し、
歪みに対する出力を大きくする形式でもよい。さらに、
接触子はバネ性を有し、かつ、接触による変形が大きな
部材で形成されることが好ましい。
【0025】このような本発明においては、接触子がワ
ークまたはワーク用治具以外の物に接触した際、歪みゲ
ージが接触子の変位に伴い変形しかつその変形により検
出信号を出力することにより制御装置が検知し、主軸ヘ
ッド部の駆動が停止される。そのため、主軸ヘッド部が
破損するおそれがなく、接触圧の少ない状態で信号を発
するためワークに傷を付けるようなこともない。
【0026】本発明の請求項7に記載の工作機械の主軸
ヘッド部衝突防止装置は、請求項5または6に記載の工
作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置において、前記リミ
ットスイッチ部からの信号またはゲージで生ずる信号を
電波または光の信号に変換して、前記工作機械の制御装
置へ伝達することを特徴とするものである。
【0027】このような本発明においては、リミットス
イッチ部からの信号等を電波または光の信号に変換し
て、工作機械の制御装置へ伝達できるので、ケーブルが
不用となってケーブルがワーク等に干渉することがなく
なり、これにより、主軸ヘッドの動きがスムーズとな
る。
【0028】本発明の請求項8に記載の工作機械の主軸
ヘッド部衝突防止装置は、工具を装着する主軸ヘッド部
の衝突を防止する工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置
であって、前記主軸ヘッド部に取り付けられる取り付け
部材と、この取り付け部材の外側に設けられる外側部材
と、この外側部材の外周に外側に向かって取り付けられ
るとともに、前記ワークまたはワーク用治具に接触可能
な多数本の導電性部材で形成される接触子と、前記接触
子が前記ワークまたはワーク用治具以外の物に接触した
ことを検知し、前記主軸ヘッド部の駆動を停止する制御
装置とを備えていることを特徴とするものである。
【0029】以上において、多数本の導電性部材として
はバネ性を有する金属繊維を使用することが好ましく、
全周にわたって均等に配置されることが好ましい。ま
た、導電性部材は容易に変形しない強さを有しているこ
とが好ましい。このような本発明においては、外側部材
の外周に多数本の導電性部材が設けられているので、加
工等に際し、複雑な形状の部位でもいずれかの導電性部
材が接触するので、どのような形状であっても容易に接
触信号を出し、主軸ヘッド部の駆動を停止することがで
きる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1、2に示すように、本発明の第
1実施形態に係る工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置
(以下、単に衝突防止装置という)1は、主軸ヘッド部
50に取り付け部材3等を介して着脱可能に取り付けら
れる衝突検出センサ2を備え、この衝突検出センサ2
は、接触子4を有して構成されている。ここで、主軸ヘ
ッド部50には、工具ホルダ等に把持されて工具51が
取り付けられ、この工具51によりワークWの加工が行
われるようになっている。
【0031】取り付け部材3は、リング状に形成され、
かつ、電気的に絶縁されている。この取り付け部材3の
外側には、当該取り付け部材3より大きなリング状の上
記接触子4が設けられ、これら取り付け部材3と接触子
4とは、接触緩和部材であるコイルスプリング5で連結
されている。
【0032】取り付け部材3にはロック手段7が設けら
れている。すなわち、取り付け部材3の一端部には錠本
体8が取り付けられ、他端部には引っかけ部9が形成さ
れている。この取り付け部材3は、各種の大きさの主軸
ヘッド部50に取り付けることができるように、一端部
と他端部との間を開くことができる。そして、取り付け
部材3の一端部と他端部との間を開いた状態で、主軸ヘ
ッド部50の例えば下方から差し込み、所定の位置で錠
本体8と引っかけ部9とを係合させることにより、その
位置に固定することができるようになっている。
【0033】このような取り付け部材3と、コイルスプ
リング5で支持された接触子4とは同軸となる。コイル
スプリング5は、ごく僅かな力で変形するようにバネ力
の弱いもので形成されており、従って、接触子4は、ワ
ークまたはワーク用治具に接触した際、容易に内側に変
位できるようになっている。なお、コイルスプリング5
は弱い板バネに置き換えることも可能である。また、取
り付け部材3は、例えばユルミバメの方法で固定するこ
ともできる。接触子4は金属製とされており、これによ
り、金属製のワークWと接触することで導通する前記衝
突検出センサーを構成できる。
【0034】図1に示すように、接触子4は、ケーブル
10によって工作機械の制御装置52に接続されてい
る。一方、一端が、例えばマグネット接続により機械本
体53側に接続されたケーブル11の他端が上記制御装
置に接続され、これらにより、閉ループ状の電気回路1
2が形成されることになる。
【0035】この電気回路12の電流は、工作機械の制
御装置52内の非常停止回路やホールド回路に直接入力
されるようになっており、従って、接触子4がワークW
等に接触し、かつ、通電することによって、この電気回
路12を流れる電流が、工作機械の制御装置52の非常
停止回路やホールド回路に入力され、工作機械を停止さ
せる。なお、このとき、取り付け部材3は電気絶縁され
ているので、工具51がワークWに触れたときでも衝突
信号が出されることはなく、従って、正常な運転ができ
る。
【0036】このような第1実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。接触子4がワークまたはワーク用治
具に接触することにより、制御装置51からの指令で主
軸ヘッド部50が停止される。従って、主軸ヘッド部5
0が破損するおそれがない。
【0037】コイルバネ5はバネ力が弱いので、接触
子4がワークまたはワーク用治具に軽く接触するだけで
信号を発することができ、これにより、ワークWに傷を
付けるようなことがない。接触子4と取り付け部材3
とは二重構造となって主軸ヘッド部50に取り付けられ
ており、接触子4は主軸ヘッド部50より外径が大きい
ので、主軸ヘッド部50より早くワークまたはワーク用
治具に接触でき、これにより、主軸ヘッド部50等がワ
ークまたはワーク用治具に接触することはなく、かつ、
接触により破損することはない。
【0038】取り付け部材3には、一端部に設けられ
た錠本体8と、他端部に設けられた引っかけ部9を含む
ロック手段7が設けられており、一端部と他端部との間
を開くことができる。従って、開いた状態で、主軸ヘッ
ド部50の例えば下方から差し込み、所定の位置で錠本
体8と引っかけ部9とを係合させれば、その位置に固定
することができるので、各種の大きさの主軸ヘッド部5
0に対応して取り付けることができる。
【0039】接触子4と取り付け部材3とは二重構造
となっており、かつ、コイルバネ5により連結されて一
体構造となっており、取り付け部材3を主軸ヘッド部5
0に固着すれば、これらを取り付けることができ、主軸
ヘッド部50を何ら加工せずにすむので、既存の機械に
も容易に利用することができる。
【0040】図3には本発明の第2実施形態が示されて
いる。なお、この実施形態および以下の他の実施形態に
おいて、前記第1実施形態と同一構造および同一部材等
には、同一符号を付すとともに、その詳細な説明は省略
または簡略化する。
【0041】この実施形態の衝突検出センサ22は、前
記接触子4と同様の形状の外側部材14と、その外周に
沿って例えば放射状に配置される多数本の短い金属繊維
14Aとを含み構成されている。そして、この金属繊維
14Aがワークまたはワーク用治具と接触することによ
り、金属繊維14Aから外側部材14を通って前記電気
回路12に電流が流れるようになっている。この金属繊
維14Aは、ワークまたはワーク用治具と接触した際、
変形しないようにバネ性の強いもので形成されることが
好ましく、また、金属繊維14Aがワークまたはワーク
用治具と接触すればよいので、コイルスプリング5は第
1実施形態のコイルスプリング5のように弱いものでな
くてもよい。
【0042】このような第2実施形態においても、前記
〜と同様の効果を得ることができる他、外周に断面
放射状に多数配置されているので、複雑な形状のワーク
等でも接触でき、検出しやすいという効果がある。
【0043】図4には本発明の第3実施形態が示されて
いる。この実施形態の衝突検出センサ32は、接触子4
のワークまたはワーク用治具への接触により、取り付け
部材3と接触子4との間に設けられた4個のリミットス
イッチ35を作動させるようにしたものである。すなわ
ち、リミットスイッチ35は、箱状の本体部35Aと、
この本体部35Aに設けられバネ性の板あるいは線材で
形成されるスイッチ部35Bとを含み構成されている。
本体部35Aは取り付け部材3に固定され、スイッチ部
35Bは基端部が本体部35Aに接続され、先端部は接
触子4の内側に連結されている。つまり、スイッチ部3
5Bは、前記第1、2実施形態のコイルスプリング5の
代りとされている。
【0044】また、リミットスイッチ35は、その内部
で電気接点部が絶縁されており、そのため、取り付け部
材3および接触子4とも電気絶縁材料で形成してもよい
し、あるいは、金属製としてもよい。このような接触子
4がワークまたはワーク用治具と接触した場合に、接触
子4が内側へ位置を変えることによりリミットスイッチ
35をONまたはOFFして衝突信号を、工作機械の制
御装置52に出力するようになっているので、接触子4
は変形の少ない材料で形成されることが好ましい。そし
て、マイクロスイッチのON/OFFによって流れる信
号電流によって、工作機械の非常停止回路やホールド回
路を動作させ衝突を避けることが出来るようになってい
る。
【0045】このような第3実施形態においても、前記
〜と同様の効果を得ることができる。
【0046】図5には本発明の第4実施形態が示されて
いる。この実施形態の衝突検出センサ42は、歪ゲージ
エレメント43を利用したものである。すなわち、接触
子4の内側に例えば5固の歪ゲージエレメント43が貼
付けられ、それぞれの歪みゲージ43を直列又は並列に
接続して接触子4の外部に取出し、電子回路12によっ
て抵抗変化を測定して衝突信号を出力するようになって
いる。
【0047】歪ゲージ43は電気的に絶縁されており、
接触子4の材質に無関係であり、変形によってのみ電気
抵抗値が変化するものである。従って、接触子4は、バ
ネ性を有し、かつ、ワークまたはワーク用治具との接触
による変形が大きくなり、歪ゲージ43に大きな変形を
与えるような材料で形成されていることが好ましい。そ
して、この歪ゲージ43からの信号を工作機械の制御装
置52の非常停止回路やホールド回路に送って、工作機
械の主軸ヘッド部50等の衝突を避けることが出来るよ
うになっている。
【0048】なお、歪ゲージエレメント43を4個また
はその倍数を用いるときは、ブリッジ接続することによ
って歪に対する出力を大きくすることが出来る。また、
ブリッジ回路の出力を電池と発振回路で交流出力に変換
し、さらに発光素子を駆動して光出力とし、非常停止回
路の受光素子で受け工作機械を停止することが出来る。
このとき、発光素子と受光素子とは見透し出来る位置に
有るのが好ましいことは言うまでもない。
【0049】このような第4実施形態においても、前記
〜と同様の効果を得ることができる。
【0050】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できるものであれ
ば、次に示すような変形形態でもよいものである。例え
ば、前記第3実施形態では、取り付け部材3と接触子4
との間にリミットスイッチ35を設けたが、これに限ら
ず、図6に示すような衝突検出センサ52としてもよ
い。
【0051】この衝突検出センサ52は、電池電源と発
振回路とを、リミットスイッチ35の一部とセットした
発振体4を、前記各実施形態のリング状の取り付け部材
3と異なる筒状の取り付け部材53に取り付けたもので
ある。この場合、接触子4がワークW等に接触すること
により、リミットスイッチ35のON信号によって発振
回路を動作させて電波を出し、工作機械の制御装置52
内の非常停止回路に電波受信回路を設置して停止動作す
ることが可能となる。なお、発振電波の周波数はアンテ
ナの寸法から100MHz以上であることが好ましい。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明の主軸ヘ
ッド部衝突防止装置によれば、主軸ヘッド部に取り付け
られたワークまたはワーク用治具以外の物に接触子が接
触すると、接触圧の少ない状態でも、その接触子は、接
触緩和手段により取り付け部材側に変位し、その変位を
制御装置が検知し主軸ヘッド部の駆動が停止される。従
って、主軸ヘッド部が破損するおそれがなく、接触圧の
少ない状態で信号を発するためワークに傷を付けるよう
なこともない。
【0053】また、取り付け部材を主軸ヘッド部に取り
付ければ、接触子等も取り付けられることになり、接触
子の取り付けが容易である。また、取り付け部材を主軸
ヘッド部に取り付ければよいので、主軸ヘッド部に何ら
加工を施さなくてもよく、従って、既存の加工機にも容
易に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の主軸ヘッド部衝突防止
装置を示す全体図である。
【図2】本実施形態の衝突検出センサを示す斜視図であ
る。
【図3】本発明の第2実施形態の衝突検出センサを示
し、(A)は平面図、(B)は図3(A)におけるCー
C線断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態の衝突検出センサを示す
平面図である。
【図5】本発明の第4実施形態の衝突検出センサを示す
平面図である。
【図6】本発明の変形形態の衝突検出センサを示す側面
図である。
【図7】本発明の従来の主軸ヘッド部衝突防止装置を示
す側面図である。
【符号の説明】
1 主軸ヘッド部衝突防止装置 2、22、32、42、52 衝突検出センサ 3 取り付け部材 4 衝突検出センサを構成する接触子 5 接触緩和部材であるコイルバネ 7 ロック手段 12 閉ループ状の電気回路 14A 金属繊維 35 リミットスイッチ 43 歪みゲージエレメント

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具を装着する主軸ヘッド部の衝突を防
    止する工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置であって、 前記主軸ヘッド部に取り付けられる取り付け部材と、 この取り付け部材の外側に設けられる接触子と、 前記取り付け部材と接触子との間に設けられ、前記接触
    子がワークまたはワーク用治具に接触した際前記取り付
    け部材側に変位し接触を緩和させる接触緩和手段と、 前記接触子が前記ワークまたはワーク用治具に接触しか
    つ変位したことを検知し、前記主軸ヘッド部の駆動を停
    止する制御装置とを備えていることを特徴とする工作機
    械の主軸ヘッド部衝突防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の工作機械の主軸ヘッド
    部衝突防止装置において、前記接触子は導電性部材で形
    成され、前記取り付け部材は前記主軸ヘッド部の外周に
    着脱可能とされていることを特徴とする工作機械の主軸
    ヘッド部衝突防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の工作機械の主
    軸ヘッド部衝突防止装置において、前記接触緩和手段は
    所定間隔で設けられた複数の弾性部材で形成されている
    ことを特徴とする工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の工作機械の主軸ヘッド
    部衝突防止装置において、前記弾性部材はバネ材である
    ことを特徴とする工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の工作機械の主
    軸ヘッド部衝突防止装置において、前記接触緩和手段
    は、本体部と、この本体部に設けられ一端が固定され他
    端が回動可能なスイッチ部とを含み構成されるリミット
    スイッチで形成され、前記本体部が前記取り付け部材に
    取り付けられるとともにスイッチ部が前記接触子に連結
    されていることを特徴とする工作機械の主軸ヘッド部衝
    突防止装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2に記載の工作機械の主
    軸ヘッド部衝突防止装置において、前記接触子の内側に
    は、前記接触子と前記ワークまたはワーク用治具との接
    触による接触子の変位に伴い変形しかつその変形により
    検出信号を出力する少なくとも2個以上のゲージが設け
    られていることを特徴とする工作機械の主軸ヘッド部衝
    突防止装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の工作機械の主
    軸ヘッド部衝突防止装置において、前記リミットスイッ
    チ部からの信号またはゲージで生ずる信号を電波または
    光の信号に変換して、前記工作機械の制御装置へ伝達す
    ることを特徴とする工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装
    置。
  8. 【請求項8】 工具を装着する主軸ヘッド部の衝突を防
    止する工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置であって、 前記主軸ヘッド部に取り付けられる取り付け部材と、 この取り付け部材の外側に設けられる外側部材と、 この外側部材の外周に外側に向かって取り付けられると
    ともに、前記ワークまたはワーク用治具に接触可能な多
    数本の導電性部材で形成される接触子と、 前記接触子が前記ワークまたはワーク用治具に接触した
    ことを検知し、前記主軸ヘッド部の駆動を停止する制御
    装置とを備えていることを特徴とする工作機械の主軸ヘ
    ッド部衝突防止装置。
JP14736698A 1998-05-28 1998-05-28 工作機械の主軸ヘッド部衝突防止装置 Withdrawn JPH11333656A (ja)

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