JPH11333508A - 板材圧延におけるエッジドロップ制御方法 - Google Patents

板材圧延におけるエッジドロップ制御方法

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JPH11333508A
JPH11333508A JP10144648A JP14464898A JPH11333508A JP H11333508 A JPH11333508 A JP H11333508A JP 10144648 A JP10144648 A JP 10144648A JP 14464898 A JP14464898 A JP 14464898A JP H11333508 A JPH11333508 A JP H11333508A
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JP
Japan
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shift
edge drop
plate
rolling
speed
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JP10144648A
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English (en)
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Junichi Tateno
純一 舘野
Kazuhito Kenmochi
一仁 剣持
Yukio Yarita
征雄 鑓田
Toshihiro Kaneko
智弘 金子
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークロールのシフトが迅速に行えるように
して、エッジドロップを改善し、幅方向の板厚分布を全
体に亘って均一化する。 【解決手段】 上下のワークロール12、14を互いに
常時クロスさせた状態にしておき、所望のエッジドロッ
プが得られるようにワークロール12、14をシフトさ
せてテーパ部の位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材圧延における
エッジドロップ制御方法に係り、特に、冷間圧延機にお
いて鋼板等の板材を圧延する際に用いるのに好適な、板
厚プロフィル、特にエッジドロップと呼ばれる幅方向の
両端部における急激な板厚減少を改善して、幅方向の板
厚分布を全体に亘ってほぼ均一にすることが可能な、板
材圧延におけるエッジドロップ制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延中の板材に生じる幅方向の板厚偏差
のうち、特に幅方向の両端部における急激な板厚変動は
エッジドロップと呼ばれている。板圧延において、幅方
向の板厚分布を均一にして、良好な被圧延材を得るため
には、このエッジドロップを低減させる必要がある。
【0003】このような板材に生じるエッジドロップを
低減させる制御方法として、従来より、ロールの片側端
部にテーパを付与したワークロール(以下、WRと略記
する)を、そのロール軸方向にシフトする圧延方法が用
いられている。
【0004】例えば、特公平2−34241には、ロー
ルの片側端部にテーパを付与したWRを使用し、ロール
軸方向にシフトして、圧延機の入側における母板の板厚
プロフィル(幅方向板厚分布)と、上下WR間のロール
ギャップ分布、及び、該ロールギャップ分布の被圧延材
への転写率から、圧延機出側の板厚プロフィルを推定
し、この推定値と目標板厚プロフィルとを照合して、両
者の差が最小となる位置にWRをシフトする方法が開示
されている。
【0005】しかしながら、前記特公平2−34241
で開示されている技術では、ロールをシフトさせる際
に、バックアップロール(以下、BURと略記する)と
の接触面、及び、被圧延材との接触面で摩擦力が発生す
るために、大きなシフト駆動力が必要となり、シフト速
度が低速になってしまう。そのため、所望のエッジドロ
ップ低減を図るために所定位置までロールをシフトさせ
るのに時間がかかり、十分にエッジドロップ低減が図れ
ないという問題がある。
【0006】このような問題点を解決する方法として、
特公昭63−65404には、溶接点近くにおいてロー
ルをシフトさせるときに、ロールを予めクロスさせるこ
とによりロールにスラフト力を発生させ、このスラスト
力を利用してロールをシフトさせた後、クロスを元に戻
す技術が開示されている。この方法では、スラスト力を
利用してシフトさせるようにしているので、小さなシフ
ト駆動力でロールをシフトすることができる。
【0007】又、出願人は、特開平8−192213
で、上下WRを被圧延面と平行な面で互いにクロスさ
せ、クロス角αを α>tan-1(Vsab,max/Vrstea) …(1) 但し、Vsab:WRシフト速度Vsの絶対値(mpm) Vrstea:基準圧延状態でのロール周速Vr(mpm) を満足する角度に常時維持すると共に、WRのシフトに
際し、 Vsab=min{Vsab,max/Vrstea・Vr,Vsab,max} …(2) に従い、ロール周速Vrに比例させてシフト速度Vsを
設定することにより、圧延速度(ロール周速Vr)の如
何に拘らず、WRに常に一定方向のスラスト力が働くよ
うにして、シフト位置が遅れ無しに安定して制御できる
ようにすることを提案している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
63−65404に開示されている技術では、ロールを
シフトする前にクロスさせて、シフトした後にクロス角
を零に戻すため、例えば連続圧延におけるコイルの溶接
点等、予めロールをシフトするタイミングが分かってい
る必要があり、圧延中におけるエッジドロップ変動を修
正するためにシフト位置変更をする際等、シフトするタ
イミングが分からない場合には適用できず、更に、クロ
スした後でシフトするので、シフトする迄に時間がかか
るという問題がある。
【0009】又、前記特開平8−192213で開示さ
れている技術では、シフト速度の最大値以下でしかシフ
トできず、シフト機構の能力を十分に活かし切っていな
いという問題点を有していた。
【0010】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、小さなシフト駆動力で迅速にシフト
することができ、従って、エッジドロップを確実に低減
して、幅方向全体に亘って均一な板厚に圧延することを
課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロールの片側
端部にテーパを付与したワークロールを軸方向にシフト
する機構を備えた圧延機を用いる板材圧延におけるエッ
ジドロップ制御方法において、上下のワークロールを互
いに常時クロスさせた状態にしておき、所望のエッジド
ロップが得られるように、ワークロールを前記シフト機
構の最大シフト速度でシフトさせて、テーパ部の位置を
調整するようにして、前記課題を解決したものである。
【0012】まず、ここで、本発明で使用するロールの
片側端部にテーパを付与した上下WRについてのシフト
とクロスの概念を、図1及び図2を用いて明確にしてお
く。
【0013】前記シフトは、図1に圧延機を正面から見
た状態を概念的に示したように、上WR12、14で点
対称なロール端の片側端部にテーパ16を付与したWR
12、14を、その軸方向に上下で逆方向に移動させる
操作で、シフト量はその移動量であり、具体的には、上
WR12の片側端部近傍を拡大して示した図2に示すよ
うに、被圧延材(単に板とも称する)10の板端からテ
ーパ始端部16Aまでの距離ELである。又、ロールの
テーパ量は、図2において、H/Lと定義する。
【0014】又、前記クロスは、図3に圧延機を上から
見た状態でのWRを概念的に示したように、上下WR1
2、14を互いに交差させる操作で、クロス角θは、両
WR12、14の軸のなす角度の1/2である。このク
ロス角θは、図示しないクロス機構で可変に設定でき
る。
【0015】本発明者等は、WRを軸方向にシフトさせ
る際のスラスト力を測定する実験を行い、圧延速度、シ
フト速度、クロス角及びスラスト力の間の関係を調査し
た。以下、クロス角θでクロスした場合に発生するWR
とBUR間のスラスト力、及び、WRと板間のスラスト
力と、WRをシフト速度Vs、圧延速度Vrでシフトし
た場合のWRとBUR間のスラスト力、及び、WRと板
間のスラスト力との関係について説明する。
【0016】まず、クロス角θでクロスした場合、図4
に示すように、WR(図では上WR12)と板10で
は、両者の接触面における板10の進行方向VrとWR
12の周面の速度方向Vwrとのなす角がθとなり、WR
と板間に相対滑りVsが生じる。一方、WR(図では上
WR12)とBUR(図では上BUR18)間では、両
者の接触面におけるWR周面の速度方向Vwr′とBUR
周面の速度方向Vbur とのなす角がθとなり、WRとB
UR間に相対滑りVs′が生じる。
【0017】ここで、WRと板間でのWR周面の速度V
wrと、WRとBUR間でのWR周面の速度Vwr′、及
び、WRと板間での板の速度VrとWRとBUR間での
BUR周面の速度Vbur は、それぞれ方向が正反対で大
きさ(絶対値)は等しいことから、それぞれの相対滑り
Vs及びVs′は、大きさが等しく反対方向で、 Vs′=−Vs …(3) なる関係にある。この相対滑りによって、板とWR間、
及び、WRとBUR間には、互いに反対方向のスラスト
力が生じる。
【0018】このときの、クロス角θと、WRとBUR
間のスラスト力Pbur 、及び、WRと板間のスラスト力
Pstrip の関係を図5に○印で示す。クロス角θ1 でク
ロスした場合にWRに作用するスラスト力は、θ1 での
WRとBUR間のスラスト力Pa(>0)、及び、WR
と板間のスラスト力Pb(<0)の和、即ち、Pa+P
bで表わされる。
【0019】ここで、WRをシフト速度Vs、圧延速度
Vrでシフトした場合は、図6に示すように、WR(図
では上WR12)と板10間では、WR周面の速度Vwr
と板の進行方向Vrとのなす角は、Vwr/Vsとなる。
ここで、VsはVrより非常に小さいので、 tan-1(Vs/Vr) Vs/Vr …(4) と近似した。
【0020】WRとBUR間では、WR周面の速度Vw
r′とBUR周面の速度方向Vbur とのなす角は、Vs
/Vbur となる。ここで、WRとBUR間でのBURの
周面の速度Vbur は、板の速度と方向が正反対で大きさ
(絶対値)が等しいことから、 Vbur =−Vr …(5) となり、 Vs/Vbur =−Vs/Vr …(6) となる。
【0021】このときの相対滑りによって、板とWR間
及びWRとBUR間には、同方向のスラスト力が生じ
る。このときのシフト速度比Vs/Vrと、WRとBU
R間のスラスト力Pbur 及びWRと板間のスラスト力P
strip との関係を、図5に●印で示す。
【0022】WRをシフト速度Vs1 、圧延速度Vrで
シフトした場合のスラスト力は、シフト速度比Vs1
Vr(図5中の点D)(0<Vs1 /Vr<θ1 )での
WRと板間のスラスト力Pd(<0)、及び、−Vs1
/Vr(図5中の点C)でのWRとBUR間のスラスト
力Pc(<0)の和、即ち、Pc+Pdで表わされる。
【0023】上記より、WRとBUR間のスラスト力及
びWRと板間のスラスト力の関係は、θとシフト速度比
Vs/Vrが等価なものとして処理でき、その際のスラ
スト力は、それぞれ、Pa+Pb又はPc+Pdで算出
できる。
【0024】上記の関係に基づき、WRをクロスさせる
ことによるシフト時のシフト力の低減効果について説明
する。まず、WRをクロスしないでWRを修正したとき
のスラスト力について、図7を参照して説明する。圧延
速度Vr、シフト速度Vsを図6に示す正の方向とした
とき、図7より、BUR−WR間のスラスト力はPbur
1、板−WR間のスラスト力はPstrip1となり、WRに
作用するスラスト力は、両者の和Pwr1 (=Pbur1+P
strip1)となる。一方、WRをクロス角θだけクロスさ
せると、同じく図7より、BUR−WR間のスラスト力
はPbur2、板−WR間のスラスト力はPstrip2となっ
て、WRに作用するスラスト力は、両者の和Pwr2 (=
Pbur2+Pstrip2)となり、クロスしない場合のスラス
ト力Pwr1 に比べて低減される。よって、シフト速度を
向上させることが可能になる。
【0025】図8に、WRのシフト速度Vsを、図6に
示す負の方向とした場合を示す。この場合、BUR−W
R間のスラスト力はPbur1′、板−WR間のスラスト力
はPstrip1′となり、WRに作用するスラスト力は、両
者の和Pwr1 ′(=Pbur1′+Pstrip1′)となる。一
方、WRをクロス角θだけクロスさせると、同じく図8
より、BUR−WR間のスラスト力はPbur2′、板−W
R間のスラスト力はPstrip2′となって、WRに作用す
るスラスト力は、両者の和Pwr2 ′(=Pbur2′+Pst
rip2′)となり、クロスしない場合のスラスト力Pwr1
′に比べて低減される。よって、シフト速度を向上さ
せることが可能となる。
【0026】図9に、圧延速度を同じくVr、クロス角
θとして、シフト速度を、図6に示す正の方向にVss
(|Vss|>|Vs|)迄、速めた場合を示すが、B
UR−WR間のスラスト力はPbur3、板−WR間のスラ
スト力はPstrip3となって、WRに作用するスラスト力
は、両者の和Pwr3 (=Pbur3+Pstrip3)となり、ク
ロスさせない場合に要するシフト力Pwr1 と、ほぼ同等
のシフト力で、大きなシフト速度を得られることが分か
る。
【0027】又、図10に、WRのシフト速度を、図6
と逆方向にVss迄、速めた場合を示すが、BUR−W
R間のスラスト力はPbur3′、板−WR間のスラスト力
はPstrip3′となって、WRに作用するスラスト力は両
者の和Pwr3 ′(=Pbur3′+Pstrip3′)となり、ク
ロスさせない場合に要するシフト力Pwr1 ′とほぼ同等
のシフト力で、大きなシフト速度を得られることが分か
る。
【0028】片テーパWRシフトで板材のエッジドロッ
プを行う場合には、圧延材の溶接点で板幅が変わる際に
シフト位置を変更するだけでなく、圧延前に測定した板
厚プロフィルに基づいたフィードフォワード制御により
シフト位置を変更したり、圧延機出側で測定した板厚プ
ロフィルに基づいたフィードバック制御によりシフト位
置を変更したり、圧延中の荷重や張力等の圧延条件の変
化に応じてシフト位置を変更する。このとき、圧延材の
溶接点以外でのシフト位置変更は、予めシフト位置変更
タイミングが分かっておらず、特公昭63−65404
のように、シフト速度を向上させるためにWRをシフト
する前にクロスさせ、シフト後にクロスを戻すことは時
間がかかり、困難である。しかし、本発明のように、常
時クロスしておくことにより、いつでもスラスト力は低
減され、大きなシフト速度を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0030】図11は、本実施形態の冷間タンデム圧延
機(圧延設備)の概略構成を示す、ブロック線図を含む
側面図である。
【0031】本実施形態で用いられる圧延設備は、第1
スタンド21において、ロールの両側端部にテーパが付
与されたWR12、14を用いて、該上下WR12、1
4を互いにクロスする機構を備えた圧延機が設置され
た、全体で6スタンドからなる冷間タンデム圧延機であ
る。
【0032】前記タンデム圧延機では、第1スタンド2
1の前記WR12、14は、図1に示したように、それ
ぞれ点対称の位置の片側端部に、例えばテーパ量1/3
00のテーパ16が付与されており、上下WR12、1
4を所定位置にシフトし、所定角度にシフトするシフト
クロス操作装置30により操作される。
【0033】前記第1スタンド21の出側には、板形状
を測定するための形状検出器32が設置されている。
又、最終の第6スタンド26の出側には、エッジドロッ
プを測定するための板厚プロフィル計34が設置されて
いる。
【0034】第1スタンド制御装置40は、前記形状検
出器32により測定された板形状、前記板厚プロフィル
計34により測定された出側エッジドロップ情報、前工
程の熱間圧延機出側から、本冷間タンデム圧延機の入側
までのいずれかの位置において測定された母板のエッジ
ドロップ情報、板厚、荷重等の冷間タンデム圧延機にお
ける圧延条件、エッジドロップ目標等の諸入力に基づい
て、シフト量及びクロス角を算出し、前記シフトクロス
操作装置30に出力し、前記WR12、14を制御す
る。
【0035】
【実施例】本実施形態を用いて、圧延後に酸洗した板幅
900mmのブリキ用鋼板を一定速度で圧延した。エッ
ジドロップ制御点は、板端部15mm位置であり、該制
御点での板厚偏差0μmを目標とした。
【0036】本実施形態と、片テーパWRシフトのみに
よるエッジドロップ制御(従来法1とする)、前記特公
昭63−65404の技術を利用して、WRをシフトす
る前にクロスし、シフト後に戻すようにした、片テーパ
WRシフトによるエッジドロップ制御(従来法2と称す
る)について比較した。図12乃至図14に、それぞ
れ、従来法1(図12)、従来法2(図13)及び本実
施形態(図14)によるエッジドロップ制御の比較を示
す。
【0037】第6スタンド出側のエッジドロップ量が、
時刻t1 において、目標値より外れてED1になったと
き、図12に示した従来法1では、エッジドロップ量を
目標値に一致させるために、シフト位置(量)をS1か
らS2に変更する。シフト位置変更が完了するのが時刻
2 とすると、シフト速度が、従来と同じ、例えば0.
3mm/秒と低速であるため、位置変更に時間がかか
り、エッジドロップ外れ長さはOffED1 と長くなってし
まう。
【0038】これに対して、図13に示した従来法2で
は、時刻t1 で、まずクロス角の変更(0→C1)を行
い、該クロス角の変更が終了した時刻t3 よりシフト位
置の変更(S1→S2)を行い、その後クロス角を零に
戻す。シフト位置変更時間は、従来法1に比べて、シフ
ト速度が3mm/秒と大きいので、シフト変更は短時間
になるが、クロス角を変更する時間t1 〜t3 が余計に
かかる。この従来法2では、エッジドロップ外れ長さ
が、クロス角変更時のt1 〜t3 とシフト変更時間t3
〜t4 におけるOffED2 であり、従来法1よりも削減さ
れている。
【0039】次に、図14に示した本実施形態では、W
Rは、常時クロス角C1にクロスした状態にある。従来
法1と同様に、エッジドロップ量が目標から外れる時刻
1でシフト位置の変更を開始するが、既にクロスし、
更にシフト速度が例えば3mm/秒(シフト機構の最大
シフト速度と同じ)に向上して、時刻t5 でシフトが完
了する。このとき、シフト位置S1′、S2′は、クロ
ス圧延による板厚プロフィルへの影響を考慮する必要が
あるため、片テーパWRシフト単独の場合のシフト位置
S1、S2と必ずしも一致する必要はない。本実施形態
では、エッジドロップ外れ長さはOffED3 となり、従来
法1はもとより、従来法2に比べても、低減されてい
る。ここで、本発明の実施形態のシフト機構は、前記し
たシフト速度3mm/秒が最大シフト速度である。
【0040】このように、本発明では、シフト位置変更
前にクロス角を変更する必要がなく、シフト速度が高速
であるため、高精度なエッジドロップ制御が可能にな
る。
【0041】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施形態に示したものに限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能
である。
【0042】例えば、エッジドロップ制御点は15mm
位置に限定されず、被圧延材の板厚や変形抵抗、WR
径、圧延荷重等の諸条件に応じて最適値を定めることに
より、これら諸条件に拘束されず、本発明を広く適用す
ることが可能である。
【0043】又、本発明を適用できる圧延設備の具体的
構成も、前記実施形態に限定されず、例えば、4段圧延
機以外の6段圧延機でもよく、スタンド数も実施形態に
示した6スタンドに限定されず、7スタンドや5スタン
ド、あるいは単スタンドでもよく、任意である。
【0044】又、テーパWRのシフト・クロス機構を備
えたスタンドは、第1スタンドに限られるものではな
く、いずれのスタンドであってもよく、且つ、単スタン
ドだけでなく、複数スタンドに備えるようにしてもよ
い。
【0045】又、WRのテーパも単純な傾斜だけでな
く、正弦波曲線や、複数の傾きを持つ直線であってもよ
い。
【0046】又、圧延対象とする板材も、鋼板に限定さ
れず、アルミニウム板や銅板等であってもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、常時クロスした状態
で、ロールの片側端部にテーパを付与したワークロール
をシフトしているので、短時間でエッジドロップを目標
値に制御でき、エッジドロップを確実に低減して、幅方
向全体に亘って均一な板厚に圧延することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】テーパが付与されたワークロールのシフト状態
を示す正面図
【図2】ワークロール端部のテーパ量及びシフト量の定
義を説明するための拡大正面図
【図3】ワークロールクロスの定義を説明するための平
面図
【図4】本発明の原理を説明するための、ワークロール
をクロスした際の板、ワークロール及びバックアップロ
ールの関係を示す平面図
【図5】同じく、クロス角及びシフト速度比とスラスト
力の関係の例を示す線図
【図6】同じく、ワークロールをクロスさせなかったと
きの板、ワークロール及びバックアップロールの関係を
示す平面図
【図7】同じく、ワークロールのシフト速度を図6の正
の方向とした場合のスラスト力を示す線図
【図8】同じく、シフト速度を図6の負の方向とした場
合のスラスト力を示す線図
【図9】同じく、シフト速度を図6の正の方向に大とし
た場合のスラスト力を示す線図
【図10】同じく、シフト速度を図6の負の方向に大と
した場合のスラスト力を示す線図
【図11】本発明の実施形態を示す、一部ブロック線図
を含む側面図
【図12】片テーパワークロールシフトのみによるエッ
ジドロップ制御を行った従来法1による制御例を示す線
【図13】特公昭63−65404により、ワークロー
ルをシフトする前にクロスして、シフト後に戻すように
した、片テーパワークロールシフトによるエッジドロッ
プ制御を行った従来法2による制御例を示す線図
【図14】本発明の実施形態による制御例を示す線図
【符号の説明】
10…被圧延材(板) 12、14…ワークロール(WR) 16…テーパ 18、20…バックアップロール(BUR) 21…第1スタンド 26…第6(最終)スタンド 30…シフトクロス操作装置 32…形状検出器 34…板厚プロフィル計 40…第1スタンド制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鑓田 征雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 金子 智弘 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールの片側端部にテーパを付与したワー
    クロールを軸方向にシフトする機構を備えた圧延機を用
    いる板材圧延におけるエッジドロップ制御方法におい
    て、 上下のワークロールを互いに常時クロスさせた状態にし
    ておき、 所望のエッジドロップが得られるように、ワークロール
    を前記シフト機構の最大シフト速度でシフトさせて、テ
    ーパ部の位置を調整することを特徴とする板材圧延にお
    けるエッジドロップ制御方法。
JP10144648A 1998-05-26 1998-05-26 板材圧延におけるエッジドロップ制御方法 Pending JPH11333508A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245215A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Mitsubishi-Hitachi Metals Machinery Inc 冷間連続圧延設備
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