JPH1133319A - 多層構造の濾材 - Google Patents

多層構造の濾材

Info

Publication number
JPH1133319A
JPH1133319A JP9195654A JP19565497A JPH1133319A JP H1133319 A JPH1133319 A JP H1133319A JP 9195654 A JP9195654 A JP 9195654A JP 19565497 A JP19565497 A JP 19565497A JP H1133319 A JPH1133319 A JP H1133319A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
filter medium
whisker
inorganic
medium layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9195654A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanta Maruki
貫太 丸喜
Kunio Tabata
邦男 田畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AZUMI FILTER PAPER
SHIYOURIN KOGYO KK
Azumi Filter Paper Co Ltd
Original Assignee
AZUMI FILTER PAPER
SHIYOURIN KOGYO KK
Azumi Filter Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AZUMI FILTER PAPER, SHIYOURIN KOGYO KK, Azumi Filter Paper Co Ltd filed Critical AZUMI FILTER PAPER
Priority to JP9195654A priority Critical patent/JPH1133319A/ja
Publication of JPH1133319A publication Critical patent/JPH1133319A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボン粒子などの微細粒子を高効率で捕捉
できながら、使用する無機質ウィスカー量を低減でき、
且つ、無機質ウィスカーが流出しにくい濾材を提供す
る。 【解決手段】 パルプなどからなる上流側濾材層(5)及
びパルプからなる下流側濾材層(7)の間に、多数の無機
質ウィスカーを絡み合わせて構成したウィスカー層(6)
を形成する。オイルは、上流側濾材層(5)、ウィスカー
層(6)、下流側濾材層(7)の順に通過する。カーボン粒
子などの粒径の小さい微細粒子は、ウィスカー層(6)の
無機質ウィスカーによって捕捉される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンオイルや
汚水や気体などの流体の濾過に用いられる濾材に関する
ものである。
【0002】
【発明の背景】通常、例えばディーゼルエンジンなどの
内燃機関の潤滑経路中には、オイルクリーナを設けてあ
る。そのオイルクリーナには、濾紙などのオイルフィル
ター(濾材)を内蔵してあり、そのオイルフィルターにオ
イルを通すことによって、オイル中に混入しているスラ
ッジや金属粉やカーボン粒子などを濾過するようにして
ある。
【0003】
【従来の技術】ところで、上記カーボン粒子は、スラッ
ジなどに比べて非常に微細なため、通常の濾紙では確実
に濾過することができない。この対策としては、従来、
次のものが知られている。即ち、このオイルフィルター
は、パルプからなる第1の濾紙と、パルプに無機質ウィ
スカーを含有させた第2の濾紙とを貼り合わせた2層構
造にしてある。
【0004】そして、オイルを第1の濾紙・第2の濾紙
の順に通過させることで、第1の濾紙でスラッジや金属
粉などの比較的大きな粒子が濾過され、第2の濾紙でカ
ーボン粒子などの微細粒子が濾過される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来のオイルフ
ィルターでは、次の課題があった。 .上記第2の濾紙は、抄紙工程の際に、金網上に無機
質ウィスカーを添加したパルプ溶液を流し込んで上記金
網で抄くことで製造していたが、20%程度の無機質ウィ
スカーが抄かれずに残り、その20%程度の無機質ウィス
カーが廃液と共に無駄に捨てられていた。
【0006】.オイルフィルターでの上記微細粒子の
捕捉率を十分に高くしようとすると、無機質ウィスカー
の含有率をかなり高くしなければならないが、上記第2
の濾紙に対して無機質ウィスカーの含有率を40%以上に
すると、地合いがくずれ、また、水切れが悪くなって抄
くことが非常に困難になる。しかも、無機質ウィスカー
は高額であるため、無機質ウィスカーの含有率を高くす
るほど、オイルフィルターが高コストになってしまう。
【0007】.上記オイルフィルターでは、無機質ウ
ィスカーは、パルプと絡み合うことによってそのパルプ
に保持されている。このため、無機質ウィスカーが、オ
イル流によってパルプから離れてしまい、オイルと共に
第2の濾紙から流出してしまうおそれがある。
【0008】本発明は、カーボン粒子などの微細粒子を
高効率で捕捉できながら、使用する無機質ウィスカー量
を低減でき、且つ、無機質ウィスカーが流出しにくい濾
材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、例えば図1に示すように、次のように
構成したものである。 [請求項1の発明]繊維状の材料からなる上流側濾材層
(5)及び下流側濾材層(7)の間に、多数の無機質ウィス
カーを絡み合わせて構成したウィスカー層(6)を形成
し、上流側濾材層(5)、ウィスカー層(6)、下流側濾材
層(7)の順に流体を通過させるように構成したものであ
る。
【0010】[請求項2の発明]請求項1の発明の構成に
おいて、上流側濾材層(5)と下流側濾材層(7)との少な
くとも一方に無機質ウィスカーをコーティングすること
によって、ウィスカー層(6)を形成したものである。
【0011】[請求項3の発明]請求項2の発明の構成に
おいて、ウィスカー層(6)を形成するにあたって、5重
量%〜70重量%の接着剤を配合したものである。
【0012】[請求項4の発明]請求項1から3の発明
のいずれかの構成において、下流側濾材層(7)をパル
プで構成したものである。
【0013】
【作用】本発明は、例えば図1に示すように、次のよう
に作用する。 [請求項1の発明]流体は、上流側濾材層(5)、ウィスカ
ー層(6)、下流側濾材層(7)の順に通過する。そして、
上記流体が上流側濾材層(5)を通過する際には、その流
体中に含まれているスラッジや金属粉などの比較的大き
な粒子が主として濾過される。さらに、上記流体がウィ
スカー層(6)を通過する際には、その流体中に含まれて
いるカーボン粒子などの微細粒子が主として濾過され
る。
【0014】即ち、無機質ウィスカーはパルプなどの繊
維に比べて非常に細いので、ウィスカー層(6)では無機
質ウィスカーが密に絡み合い、これによって流体中の微
細粒子が、無機質ウィスカーと接触しやすくなって捕捉
されやすくなる。そして、ウィスカー層(6)での無機質
ウィスカーの密度が濃い分、ウィスカー層(6)を薄くし
ても微細粒子が無機質ウィスカーによって高効率で捕捉
される。
【0015】一方、無機質ウィスカーが、上記流体の流
れによってウィスカー層(6)から離脱しようとしても下
流側濾材層(7)によって捕捉され、これによって濾材か
らの無機質ウィスカーの流出が阻止される。
【0016】[請求項2の発明]請求項2の発明は、上記
作用に加え、さらに次のように作用する。上流側濾材層
(5)と下流側濾材層(7)との少なくとも一方に無機質ウ
ィスカーをコーティングすることによって、濾材層とウ
ィスカー層(6)とが一体化し、無機質ウィスカーが濾材
層に定着して剥がれにくくなる。
【0017】[請求項3の発明]請求項3の発明は、上
記請求項2の発明の作用に加え、さらに次のように作用
する。ウィスカー層(6)に接着剤を配合することによ
り、無機質ウィスカー同士が結合されて互いに固定され
るとともに、そのウィスカー層(6)を介して上流側濾材
層(5)と下流側濾材層(7)とが接着されて、上流側濾材
層(5)とウィスカー層(6)と下流側濾材層(7)とが一体
化する。しかも、接着剤の配合比率を5重量%〜70重量
%にしたことにより、接着剤が5重量%未満のために上
流側濾材層(5)や下流側濾材層(7)からウィスカー層
(6)が剥がれやすくなることや、接着剤が70重量%を越
えたために過剰な接着剤によってウィスカー層(6)が目
詰まりして、通気性が悪くなり過ぎることが防止され
る。なお、上記接着剤の配合比率は、接着剤の種類に応
じて選択されようになっており、例えば、接着剤がニト
リル−ブタジエン−ラテックスの場合には、12重量%〜
30重量%の配合比率が選択される。
【0018】[請求項4の発明]下流側濾材層(7)をパル
プによって構成したことにより、そのパルプによって無
機質ウィスカーが確実に捕捉される。
【0019】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成され作用す
ることから次の効果を奏する。 [請求項1の発明] .ウィスカー層は、無機質ウィスカーを下流側濾材層
上に降り積もらせ、あるいは塗布することなどで形成す
ることができるため、無機質ウィスカーを無駄なく使う
ことができる。
【0020】つまり、従来のような、パルプ溶液に無機
質ウィスカーを添加して抄くことによって濾材を製造す
るものでは、全ての無機質ウィスカーを抄くことは技術
的に困難であるため、抄かれずに残った無機質ウィスカ
ーが廃液と共に捨てられてしまう。これに対し、上述の
無機質ウィスカーを下流側濾材層上に降り積もらせ、あ
るいは塗布することなどでウィスカー層を形成するので
あれば、全ての無機質ウィスカーを無駄なく使うことが
可能である。従って、使用する無機質ウィスカー量を低
減することができる。
【0021】.ウィスカー層で無機質ウィスカー同士
が密に絡み合うことで、流体中の微細粒子が無機質ウィ
スカーと接触しやすくなるので、ウィスカー層が薄くて
も上記微細粒子を十分に捕捉できる。従って、上記微細
粒子の捕捉作用を維持できる範囲でウィスカー層を薄く
することで、上記微細粒子を確実に濾過できながら、ウ
ィスカー層が流体の流れの抵抗になることを低減でき
る。そして、ウィスカー層を薄くできることによって
も、使用する無機質ウィスカー量を低減することができ
る。
【0022】.ウィスカー層の無機質ウィスカーが、
流体の流れによってウィスカー層から離脱しようとして
も下流側濾材層によって捕捉され、無機質ウィスカーの
濾材からの流出が防止されるので、無機質ウィスカーが
濾過後の流体に不純物として混入して、濾過後の流体の
純度を低下させることを確実に防止できる。
【0023】[請求項2の発明]請求項2の発明は、上記
効果に加えてさらに次の効果を奏する。 .上流側濾材層と下流側濾材層との少なくとも一方に
無機質ウィスカーをコーティングすることにより、濾材
層とウィスカー層とが一体化し、無機質ウィスカーが濾
材層に定着して剥がれにくくなるので、ウィスカー層で
の無機質ウィスカーの密度が維持され、ウィスカー層に
よる微細粒子の捕捉作用を長期間維持できる。
【0024】[請求項3の発明]請求項3の発明は、上記
請求項2の発明の効果に加えてさらに次の効果を奏す
る。 .ウィスカー層に接着剤を配合することにより、無機
質ウィスカー同士が結合されて固定されるので、ウィス
カー層から無機質ウィスカーが離脱することを確実に防
止でき、ウィスカー層での無機質ウィスカーの密度が長
期間維持され、ウィスカー層による微細粒子の捕捉作用
をより長期間維持できる。また、ウィスカー層によって
上流側濾材層と下流側濾材層とが接着されて、上流側濾
材層とウィスカー層と下流側濾材層とが一体化するの
で、無機質ウィスカー同士の固定と、上流側濾材層と下
流側濾材層とが同時に行え、その分、濾材の製造効率が
向上する。
【0025】しかも、接着剤の配合比率を5重量%〜70
重量%にしたので、接着剤の配合比率が少なくなり過ぎ
て上流側濾材層や下流側濾材層からウィスカー層が剥が
れることや、接着剤が過剰になってウィスカー層が接着
剤で目詰まりして通気性が悪くなることが防止され、微
細粒子の捕捉作用を有する濾材を高品質に保つことがで
きる。
【0026】[請求項4の発明]請求項4の発明は、上記
発明の効果に加えてさらに次の効果を奏する。 .下流側濾材層をパルプによって構成したので、ウィ
スカー層から離脱しようとする無機質ウィスカーの捕捉
効果を最適にでき、無機質ウィスカーの濾材からの流出
をより確実に防止できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる多層構造の
濾材の実施の一形態についてオイルフィルターを例に図
1〜図3を用いて説明する。図1は上記多層構造の濾材
の拡大断面図、図2は上記オイルフィルターの一例を示
す斜視図、図3は上記多層構造の濾材の製造状態を示す
概略図である。
【0028】上記オイルフィルター(1)は、図2に示す
ように、濾材(2)を菊花状に折畳成形し、その上下端を
端板(3)でシールして構成してある。そして、上記オイ
ルフィルター(1)をオイルクリーナ(4)内に収納し、オ
イルを上記濾材(2)を通過させることで(図2中の矢印
参照)、オイル中に混入しているスラッジや金属粉やカ
ーボン粒子などが濾過される。
【0029】次に、上記濾材(2)の詳細な構成を図1を
用いて説明する。上記濾材(2)は、上流側濾材層(5)と
下流側濾材層(7)との間にウィスカー層(6)を形成した
3層構造になっている。そして、上記オイルは、上流側
濾材層(5)、ウィスカー層(6)、下流側濾材層(7)の順
に通過するようになっている。
【0030】上記上流側濾材層(5)は、オイル中に混入
しているスラッジや金属粉などの比較的粒径の大きな粒
子を主として捕捉するものであり、その空隙率が比較的
大きくなるようにしてある(図5の表参照)。その上流側
濾材層(5)の材料としては、ポリエステル、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、レーヨンなどの合成樹脂製の繊維
やガラス繊維やパルプの繊維などが適用される。
【0031】上記ウィスカー層(6)は、オイル中に混入
しているカーボン粒子などの粒径の小さい微細粒子を主
として捕捉するものであり、チタン酸カリウム、炭酸カ
ルシウムなどの無機質ウィスカーを多数絡み合わせるこ
とで構成される。そして、そのウィスカー層(6)は、多
数の無機質ウィスカー同士を接着剤によって互いに接着
させることで、無機質ウィスカー同士を固定してある。
その接着剤としては、スチレン−ブタジエン−ラテック
ス、ニトリル−ブタジエン−ラテックス、アクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂などが適用される
が、これら以外の樹脂であってもよい。また、上流側濾
材層(5)と下流側濾材層(7)とは、上記接着剤によって
ウィスカー層(6)を介して互いに貼着されてある。
【0032】さらに、上記接着剤の配合比率は、5重量
%〜70重量%程度の範囲内で選択される。つまり、接着
剤が上記5重量%未満の場合には、上流側濾材層(5)や
下流側濾材層(7)からウィスカー層(6)が剥がれやすく
なり過ぎて好ましくない。一方、接着剤が上記70重量%
を越えた場合には、過剰な接着剤によってウィスカー層
(6)が目詰まりして通気性が悪くなり過ぎて好ましくな
い。なお、上記接着剤の配合比率は、接着剤の種類に応
じて選択されようになっている。即ち、接着剤の種類に
よって接着力や粘性などの特性が異なるため、その特性
に対応させて配合比率が上述の5重量%〜70重量%程度
の範囲内から選択される。例えば、接着剤がニトリル−
ブタジエン−ラテックスの場合には、12重量%〜30重量
%程度の配合比率が選択される。
【0033】上記下流側濾材層(7)は、オイル流によっ
て無機質ウィスカーがウィスカー層(6)から離脱しない
ように、その無機質ウィスカーを主として捕捉するもの
である。その下流側濾材層(7)の材料としては、パルプ
が最適であるが、パルプ以外の材料であってもよい。
【0034】次いで、上記濾材(2)の製造の一例につい
て図3を用いて説明する。即ち、原反(10)から下流側濾
材層(7)用の原紙(11)を繰り出し、その原紙(11)の一面
に、無機質ウィスカーと接着剤とを混合させたペースト
状液体(12)をコーターローラ(13)でコーティングする。
【0035】一方、原反(15)から上流側濾材層(5)用の
原紙(16)を繰り出し、その原紙(16)を上記下流側濾材層
(7)用の原紙(11)のコーティング面に重ねたのち、乾燥
炉(17)に導入して乾燥させる。これにより、上流側濾材
層(5)とウィスカー層(6)と下流側濾材層(7)との多層
構造の濾材(2)が製造される。
【0036】なお、上記ペースト状液体(12)は、上流側
濾材層(5)用の原紙(16)にコーティングしてもよい。ま
た、下流側濾材層(7)用の原紙(11)と上流側濾材層(5)
用の原紙(16)との双方に上記ペースト状液体(12)をコー
ティングし、それらのコーティング面を互いに貼り合わ
せてウィスカー層(6)を形成してもよい。
【0037】さらに、上記ペースト状液体(12)をフィル
ムに塗布したのち、そのペースト状液体(12)の上から下
流側濾材層(7)用の原紙(11)を密着させて、上記ペース
ト状液体(12)を上記原紙(11)に付着させる。その後、上
記フィルムを上記原紙(11)から剥がして、上流側濾材層
(5)用の原紙(16)を重ねて乾燥させることで濾材(2)を
製造してもよい。
【0038】次に、本発明の上記オイルフィルター(1)
[以下、実施例という]と、従来のオイルフィルター[以
下、従来例1〜3という]との測定結果を図4と図5と
にそれぞれ挙げて比較する。図4は、液体(水)に混入さ
せた粒子の粒径を変化させたときの実施例と従来例1〜
3との濾過効率の測定結果を示しており、実線Aが実施
例の濾過効率、一点鎖線Bが従来例1の濾過効率、二点
鎖線Cが従来例2の濾過効率、破線Dが従来例3の濾過
効率をそれぞれ示している。
【0039】なお、従来例1〜3のものはいずれも、パ
ルプからなる第1の濾紙と、パルプに無機質ウィスカー
を含有させた第2の濾紙とを貼り合わせた2層構造にな
っており、これらの従来例1〜3では、無機質ウィスカ
ーの含有量がオイルフィルター全体として20重量%程度
になっている(図5の表での灰分の欄参照)。
【0040】図5は、従来例1〜3と実施例とにおけ
る、透気度・最大気孔径・空隙率・灰分の各測定結果を
示している。なお、灰分は、ほぼ無機質ウィスカーの量
を示しており、実施例では、無機質ウィスカーはウィス
カー層(6)のみに含まれるため、そのウィスカー層(6)
での灰分のみが示されている。また、灰分の欄でのパー
セント表示は、濾紙に対する灰分の重量比率を示してい
る。
【0041】そして、図4と図5との測定結果からわか
るように、実施例では、従来例1〜3に比べて全体とし
ての透気度が小さくなってオイルが通りやすいにもかか
わらず、粒径が小さい粒子であっても従来例1〜3のい
ずれよりも濾過効率は高くなっている。しかも、図5の
灰分の欄に示すように、実施例では、従来例1〜3に比
べて無機質ウィスカーの使用量も少ない。
【0042】このように、本発明では、従来のものに比
べ、濾過効率を高くできながら、オイルフィルターがオ
イルの流れの抵抗になることを低減できるとともに、無
機質ウィスカーの使用量を少なくできる。
【0043】なお、上記ウィスカー層(6)の無機質ウィ
スカーは耐油性が高いために、本発明の濾材(2)は、オ
イルの濾過に適しているが、これに限られるものではな
く、汚水や気体などの各種の流体の濾過に用いることも
できる。
【0044】また、下流側濾材層(7)はパルプで形成す
ることが好ましいが、無機質ウィスカーを捕捉できるも
のであれば他の繊維状の材料を用いてもよい。さらに、
ウィスカー層(6)は、無機質ウィスカーと接着剤との以
外のものを配合してあってもよい。また、上流側濾材層
(5)を多層構造にし、層別に濾過可能な粒子の粒径を異
ならしてもよい。つまり、上記オイルフィルター(1)
は、4層以上に構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる多層構造の濾材の実施の一形態
を示すもので、その多層構造の濾材の拡大断面図であ
る。
【図2】上記濾材を適用したオイルフィルターの一例の
全体を示す斜視図である。
【図3】上記多層構造の濾材の製造状態を示す概略図で
ある。
【図4】本発明のオイルフィルターと、従来のオイルフ
ィルターとの濾過効率の測定結果を示すグラフである。
【図5】本発明のオイルフィルターと、従来のオイルフ
ィルターとにおける、透気度・最大気孔径・空隙率・灰
分の各測定結果を示す表である。
【符号の説明】
5…上流側濾材層、6…ウィスカー層、7…下流側濾材
層。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状の材料からなる上流側濾材層(5)
    及び下流側濾材層(7)の間に、多数の無機質ウィスカー
    を絡み合わせて構成したウィスカー層(6)を形成し、 上記上流側濾材層(5)、上記ウィスカー層(6)、上記下
    流側濾材層(7)の順に流体を通過させるように構成し
    た、 ことを特徴とする多層構造の濾材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多層構造の濾材におい
    て、 前記上流側濾材層(5)と前記下流側濾材層(7)との少な
    くとも一方に前記無機質ウィスカーをコーティングする
    ことによって、前記ウィスカー層(6)を形成した、 ことを特徴とする多層構造の濾材。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の多層構造の濾材におい
    て、 前記ウィスカー層(6)を形成するにあたって、5重量%
    〜70重量%の接着剤を配合した、 ことを特徴とする多層構造の濾材。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の多層構
    造の濾材において、前記下流側濾材層(7)をパルプで構
    成した、 ことを特徴とする多層構造の濾材。
JP9195654A 1997-07-22 1997-07-22 多層構造の濾材 Pending JPH1133319A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9195654A JPH1133319A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 多層構造の濾材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9195654A JPH1133319A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 多層構造の濾材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1133319A true JPH1133319A (ja) 1999-02-09

Family

ID=16344775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9195654A Pending JPH1133319A (ja) 1997-07-22 1997-07-22 多層構造の濾材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1133319A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001089662A1 (fr) * 2000-05-23 2001-11-29 Toyo Roki Seizo Kabushiki Kaisha Filtre a air

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001089662A1 (fr) * 2000-05-23 2001-11-29 Toyo Roki Seizo Kabushiki Kaisha Filtre a air
GB2368298A (en) * 2000-05-23 2002-05-01 Toyo Roki Seizo Kk Air filter
GB2368298B (en) * 2000-05-23 2003-06-18 Toyo Roki Seizo Kk Air filter
US6843819B2 (en) 2000-05-23 2005-01-18 Toyo Roki Seizo Kabushiki Kaisha Air filter

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8206584B2 (en) Electrically conductive fluid treatment elements
KR100531673B1 (ko) 여과기 요소
EP0246917B1 (en) High performance gas filter
KR100809566B1 (ko) 함습 - 스펀본드 적층 막 지지체
US11400397B2 (en) Filter medium
RU2003109758A (ru) Фильтрующий материал, способ фильтрации и фильтровальная перегородка
JP2014500780A (ja) デプスフィルターとサブミクロンフィルターとの組合せを含むカートリッジフィルター並びにro前処理方法
JP3138016B2 (ja) 濾 材
SK150896A3 (en) Fibre-coated filter element and process for manufacturing the same
US5714067A (en) High efficiency and high capacity filter media
US5308508A (en) High capacity filter media, method of use in filtration and method of formation
WO2013190905A1 (ja) フィルタ用の濾材およびその製造方法
CN105799272A (zh) 过滤介质和具有过滤介质的过滤部件
JP2009112887A (ja) 濾過材およびその製造方法、並びにカートリッジフィルター
JPH1133319A (ja) 多層構造の濾材
JP7129421B2 (ja) 濾過材及びその使用
JP2009240893A (ja) シート状物
JP3622939B2 (ja) オイルフィルタ用濾紙
CN210495560U (zh) 一种可重复使用的增压机空气滤芯
JPH0154085B2 (ja)
JPH04141206A (ja) 二層濾材の製造方法
JPS5923847B2 (ja) 空気清浄器用「ろ」材
JPH0739910U (ja) 液相吸着フイルター
JPS61268319A (ja) 濾過材