JPH1133302A - 溶剤再生装置及び溶剤再生方法 - Google Patents

溶剤再生装置及び溶剤再生方法

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JPH1133302A
JPH1133302A JP20862297A JP20862297A JPH1133302A JP H1133302 A JPH1133302 A JP H1133302A JP 20862297 A JP20862297 A JP 20862297A JP 20862297 A JP20862297 A JP 20862297A JP H1133302 A JPH1133302 A JP H1133302A
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tank
contaminated
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heating means
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克美 倉谷
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信彦 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率よく,例えば沸点の高い,あるいは汚染
物の沸点と近い沸点を有する溶剤を再生することが可能
であり,装置の構造が簡単な溶剤再生装置及び溶剤再生
方法を提供すること。 【解決手段】 汚染溶剤29を加圧,加熱する加圧手段
11,加熱手段12と,これを減圧状態にある減圧タン
ク13内に噴出させる噴出手段139と,減圧タンク1
3内で蒸発分離した気化溶剤201を液化する凝縮手段
15と,減圧タンク13から汚染物202を汚染物受器
138に排出する排出手段とを有する。また汚染溶剤2
9より汚染物202を分離し,清浄な溶剤2を再生する
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,洗浄機等に使用することにより
汚染された汚染溶剤を清浄な溶剤と汚染物とに分離する
溶剤再生装置及び溶剤再生方法に関する。
【0002】
【従来技術】物品に付着した油等の汚染物を除去する手
段として,溶剤を利用した洗浄機が広く利用されてい
る。上記洗浄機においては,溶剤と物品とを接触させ,
物品に付着した汚染物を溶剤中に取り込むことにより物
品の洗浄を行っている。よって,上記溶剤は徐々に汚染
され,汚染溶剤となる。そして,該汚染溶剤は定期的に
再生処理を施し,清浄な状態とする必要があった。
【0003】上記汚染溶剤の再生装置,再生方法として
は,従来,以下に示す装置や方法が知られていた。一つ
は,汚染溶剤をタンク等に貯め,再生したい溶剤の蒸発
温度以上に加熱,これにより気化した溶剤を冷却凝縮し
て回収するバッチ式蒸留の蒸発釜方式である(特開平6
−182104号)。
【0004】また,一つは汚染溶剤を伝熱壁面に薄膜状
に広げ,ここにおいて溶剤のみを気化させ,気化した溶
剤を回収する薄膜蒸発方式である(特開昭51−337
3号)。また,一つは汚染溶剤をプレートフィン型熱交
換器等に噴霧状に吹付け溶剤を気化回収するフラッシュ
蒸発方式である(特開平5−337302号)。
【0005】また,以下に示すごとき減圧蒸留方式の再
生装置及び方法も知られている(特開昭59−1202
02号)。即ち,汚染溶剤をポンプにて吸引し,これを
減圧タンクの外周に螺旋状に配置されたパイプよりなる
熱交換器に送り出す。その後,上記汚染溶剤は減圧タン
ク内に噴霧される。
【0006】上記減圧タンク内には該減圧タンクの側壁
よりタンク中央に向かって重なり合うよう配設された分
離板が設けてあり,上記噴霧された汚染溶剤はここにお
いて気化した溶剤と汚染物とに分離される。このように
して得られた気化溶剤を減圧タンクより導出し,凝縮器
にて液化する。これにより,清浄溶剤を回収することが
できる。この方法は再生装置の構造が比較的簡単とな
る。
【0007】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来技術
の減圧蒸留方式には以下に示す問題点がある。即ち,上
記方式においては,溶剤の沸点が高く,汚染物の沸点と
近い温度である場合には溶剤及び汚染物が共に気化し,
両者の分離が行われ難い。このため,溶剤を効率的に再
生することが難しい。また,上記分離板が気化溶剤の回
収を妨げる恐れがある。
【0008】本発明は,かかる問題点に鑑み,効率よ
く,例えば沸点の高い,あるいは汚染物の沸点と近い沸
点を有する溶剤を再生することが可能であり,装置の構
造が簡単な溶剤再生装置及び溶剤再生方法を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題の解決手段】請求項1の発明は,汚染物を含有す
る汚染溶剤を清浄な溶剤と汚染物とに分離する溶剤再生
装置において,上記汚染溶剤を加圧する加圧手段と,加
圧された汚染溶剤を加熱する加熱手段と,上記加圧及び
加熱された汚染溶剤を減圧状態にある減圧タンク内に噴
霧状に噴出させる噴出手段と,上記減圧タンクの底部及
び側壁を加熱するタンク加熱手段と,上記減圧タンク内
で蒸発分離した気化溶剤を導入して冷却することによ
り,上記気化溶剤を液化する凝縮手段と,上記減圧タン
クから上記汚染物を汚染物受器に排出する排出手段とを
有してなり,更に上記加熱手段により加熱された汚染溶
剤の温度は,上記タンク加熱手段により加熱された減圧
タンクの雰囲気温度よりも高温であることを特徴とする
溶剤再生装置にある。
【0010】上記汚染溶剤とは,物品に付着した油等の
汚染物を除去する洗浄機において使用されたため,該汚
染物により汚染された溶剤を示している。上記溶剤とし
ては,例えばトリクロロエタン,フロン等の低沸点溶
剤,石油系の炭化水素系溶剤といった高沸点溶剤等を挙
げることができる。そして,本発明にかかる溶剤再生装
置においては各種切削油,加工油,焼き入れ油等の汚染
物にて汚染された溶剤を再生することができる。
【0011】また,上記加圧手段としては通常の各種ポ
ンプ類を挙げることができる。上記加熱手段及びタンク
加熱手段としては,スチームによる加熱または電気ヒー
タによる加熱という手段を挙げることができる。
【0012】また,上記減圧タンクを加熱するためのタ
ンク加熱手段は,上記減圧タンクの側壁と底部とを別々
に温度制御可能に構成することが好ましい。これによ
り,底部を側壁よりも高温となし,汚染物中に残留した
溶剤を気化溶剤として分離させることができる。このた
め,溶剤の再生効率を一層高めることができる。
【0013】また,上記減圧タンクの側壁は温度100
℃,底部は温度110℃に加熱することが好ましい。こ
れにより,汚染溶剤の再生品質と再生効率とを同時に良
好とすることができる。なお,上記汚染溶剤は減圧タン
クに対し液体状態で移送される。また,上記噴出手段と
しては,各種ノズルを用いた手段を挙げることができ
る。
【0014】本発明の作用につき,以下に説明する。本
発明にかかる溶剤再生装置は,加圧手段及び加熱手段,
減圧タンク,加熱手段とは別に設けられたタンク加熱手
段,凝縮手段,排出手段より構成されている。
【0015】このため,上記汚染溶剤中の溶剤はガス状
の気化溶剤となって減圧タンク内に噴出される。また,
上記汚染溶剤中の汚染物は液滴となって減圧タンク内に
噴出される。そして,上記噴霧状の汚染溶剤は減圧タン
クの側壁に当たるが,これにより液滴の汚染物は減圧タ
ンクの底部へと落ちて行く。また,気化溶剤はそのまま
減圧タンク内を漂うこととなる。以上により,汚染溶剤
から汚染物を溶剤との分離を効率的に行うことができ
る。
【0016】そして,本発明においては,汚染溶剤を加
熱する加熱手段と,減圧タンクを加熱するタンク加熱手
段とが別々に設けてある。このため特に溶剤と汚染物と
の沸点が近い場合においても,温度制御し易いため,効
率的に溶剤を再生することができる。
【0017】また,本発明の装置は比較的加熱手段,加
圧手段等を組み合わせることにより構成することができ
る。このため構造が簡単で,製造コスト,運転コストな
どを安価とすることができる。また,連続的な溶剤の再
生が可能な構造を有しており,効率的に溶剤再生を行う
ことができる。
【0018】以上のように,本発明によれば,効率よ
く,例えば沸点の高い,あるいは汚染物の沸点と近い沸
点を有する溶剤を再生することが可能であり,装置の構
造が簡単な溶剤再生装置を提供することができる。
【0019】次に,請求項2の発明のように,上記減圧
タンク内には上記噴出された噴霧状の汚染溶剤を接触さ
せて上記汚染物と上記気化溶剤とを分離して汚染溶剤の
蒸発を助長するための加熱分離板を配設してなり,かつ
上記加熱分離板は噴霧状の汚染溶剤が当たる上記減圧タ
ンクの側壁の内壁面自体であることが好ましい。これに
より,汚染物と気化溶剤との分離をより効率よく行うこ
とができる。また,上記加熱分離板は立設されているた
め,気化溶剤の回収が妨げられない。
【0020】次に,請求項3の発明のように,上記減圧
タンク内には上記噴出された噴霧状の汚染溶剤を接触さ
せて上記汚染物と上記気化溶剤とを分離して汚染溶剤の
蒸発を助長するための加熱分離板を配設してなり,かつ
上記加熱分離板は噴霧状の汚染溶剤がその内側面に当た
るように上記減圧タンクの側壁よりも内側において立設
されてなることが好ましい。これにより,請求項2と同
様に,汚染物と気化溶剤との分離をより効率よく行うこ
とができる。
【0021】次に,請求項4の発明のように,上記加熱
手段により加熱された汚染溶剤の温度は110〜120
℃であり,かつ上記タンク加熱手段により加熱された減
圧タンクの雰囲気温度は100〜110℃であることが
好ましい。
【0022】これにより,汚染溶剤の再生品質を高める
ことができると同時に再生効率を高めることができる。
なお,上記汚染溶剤の温度が110℃未満である場合に
は,再生効率が低下するおそれがある。一方,120℃
を越えた場合には,再生品質が悪くなるおそれがある。
また,上記減圧タンクの雰囲気温度が100℃未満であ
る場合には,再生効率が低下するおそれがある。一方,
110℃を越えた場合には,再生品質が悪くなるおそれ
がある。
【0023】次に,請求項5の発明のように,上記減圧
タンクは円筒形または多角筒形であることが好ましい。
これにより,減圧タンクの側壁の温度を安定させること
ができ,溶剤の再生品質,再生効率を高めることができ
る。
【0024】また,請求項6の発明は,汚染物を含有す
る汚染溶剤を清浄な溶剤と汚染物とに分離する溶剤再生
方法において,上記汚染溶剤を加圧手段により加圧し,
次いで加熱手段により加熱し,上記加圧及び加熱された
汚染溶剤を,減圧状態にありかつ減圧タンク加熱手段に
より加熱された減圧タンク内に噴霧状に噴出させると共
に上記加熱手段により加熱された汚染溶剤の温度は,上
記タンク加熱手段により加熱された減圧タンクの雰囲気
温度よりも高温であり,上記噴霧状の汚染溶剤を上記減
圧タンクの側壁に接触させ,上記汚染物と気化溶剤とを
蒸発分離し,その後,上記気化溶剤を凝縮手段により液
化し,清浄な溶剤となし,更に上記汚染物は排出手段に
より汚染物受器に排出することを特徴とする溶剤再生方
法にある。
【0025】これにより,請求項1において示したよう
に,汚染溶剤から汚染物を溶剤との分離を効率的に行う
ことができる。また,汚染溶剤を加熱する加熱手段と,
減圧タンクを加熱するタンク加熱手段とが別々に設けて
あるため,特に溶剤と汚染物との沸点が近い場合におい
ても,温度制御がしやすいことから,効率的に溶剤を再
生することができる。
【0026】次に,請求項7の発明にように,上記加熱
手段により加熱された汚染溶剤の温度は110〜120
℃であり,かつ上記タンク加熱手段により加熱された減
圧タンクの雰囲気温度は100〜110℃であることが
好ましい。これにより,請求項4と同様に,汚染溶剤の
再生品質を高めることができると同時に再生効率を高め
ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
実施形態例 本発明の実施形態例にかかる溶剤再生装置及びこれを用
いた溶剤再生方法につき,図1を用いて説明する。な
お,本例にかかる汚染溶剤とは,汚染物である油類が5
重量%含有された溶剤である。また,上記油類とは一般
加工油である。
【0028】本例は汚染溶剤29を清浄な溶剤2と汚染
物202とに分離する溶剤再生装置1である。まず,装
置の概略について説明すると,図1に示すごとく,上記
溶剤再生装置1は,上記汚染溶剤29を加圧する加圧手
段11と,加圧された汚染溶剤29を加熱する加熱手段
12とを有する。また,上記加圧及び加熱された汚染溶
剤29を減圧状態にある減圧タンク13内に噴霧状に噴
出させる噴出手段139と,上記減圧タンク13の底部
131及び側壁132を加熱するタンク加熱手段14
1,142とを有する。
【0029】また,上記減圧タンク13内で蒸発分離し
た気化溶剤201を導入して冷却することにより,上記
気化溶剤201を液化する凝縮手段15と,上記減圧タ
ンク13から上記汚染物202を汚染物受器138に排
出する排出手段とを有する。
【0030】更に上記加熱手段12により加熱された汚
染溶剤29の温度は,上記タンク加熱手段141,14
2により加熱された減圧タンク13の雰囲気温度よりも
高温である。
【0031】以下,上記再生装置1につき図1を用いて
詳細に説明する。上記再生装置1における加圧手段11
は渦巻きポンプである。また,上記加熱手段12は加熱
器120と該加熱器120の周囲を取り巻くように設置
された熱交換器とよりなる。上記熱交換器にはスチーム
121,122が流通され,該スチームの熱でもって加
熱器120内の汚染溶剤29を加熱する。
【0032】また,上記加熱手段12と後述する減圧タ
ンク13との間を結ぶパイプには圧力計128と温度計
129とが設置され,これらの検出値に基づいて上記加
圧手段11及び加熱手段12が制御されている。
【0033】次に,上記減圧タンク13について説明す
る。上記減圧タンク13は略円筒形状で,二つのタンク
加熱手段141,142が設けてある。一方のタンク加
熱手段141は底部131を加熱するために設けてあ
り,他方のタンク加熱手段142は側壁132を加熱す
るために設けてある。なお,上記タンク加熱手段14
1,142もスチーム144,143,145,146
が流通された熱交換器である。
【0034】上記減圧タンク13に対する上記噴出手段
139はノズルである。上記汚染溶剤29は加圧されて
いるため,該噴出手段139に達した時点で噴霧状の汚
染溶剤20となって上記減圧タンク13内に噴出され
る。そして,上記噴出手段139は噴霧状の汚染溶剤2
0が側壁132に当たるように配置されてある。即ち,
本例の側壁132は加熱分離板としての機能を備える。
【0035】更に,上記減圧タンク13の上方には気化
溶剤201を取出すための取出口130が設けてある。
上記減圧タンク13の底部131にはここに落下した汚
染物202を排出するための排出口139が設けてあ
る。上記排出口139は汚染物受器138に通じてい
る。なお,符号137はバルブである。
【0036】また,上記減圧タンク13及びこれと通じ
た汚染物受器138にはこれらを減圧状態に維持するた
めのポンプ155がパイプ156を介して接続されてい
る。上記ポンプ155は後述するごとく凝縮手段15に
気化溶剤を導入する役割をも果たしている。なお,上記
汚染物受器138に残留する気化溶剤201は上記パイ
プ156を介して封水槽159側に送り出される。
【0037】上記減圧タンク13の上記取出口130に
はパイプを介して凝縮手段15が接続されている。上記
凝縮手段15は気化溶剤201が導入され,凝縮の行わ
れる凝縮器150と該凝縮器150を冷却するための熱
交換器とよりなり,該熱交換器には冷却水151,15
2を流通させてある。
【0038】なお,上記減圧タンク13から気化溶剤2
01が凝縮手段15に効率的に流入するように,該凝縮
手段15の下流側にはポンプ155を設置する。更に,
このポンプ155は封水槽159に対し液化した溶剤2
03を導入する役割,また,減圧タンク13と汚染物受
器138とを減圧する役割を果たしている。
【0039】また,上記凝縮手段15の下流側には液化
された溶剤203を導入するための封水槽159が設け
てある。上記封水槽159にも熱交換器が設けてなり,
該熱交換器には冷却水153,154が流通させてあ
る。上記封水槽159において,上記液化した溶剤20
3は,更に冷却されガス体をなくし,完全な液体とな
る。なお,符号157はポンプ155が循環し,液封を
行うための配管である。
【0040】そして,この溶剤再生装置1を使用して汚
染溶剤29は以下に示すごとく再生される。まず,溶剤
再生装置1に上記汚染溶剤29をかける前処理として,
これを濾過し,含まれている固形状の汚染物を除去す
る。
【0041】次いで,上記汚染溶剤29を上記溶剤再生
装置1に導入する。上記汚染溶剤29は加圧手段11に
より圧力1kg/cm2 に加圧される。その後,加熱器
120において110〜120℃に加熱される。次い
で,上記加圧及び加熱された汚染溶剤29は噴出手段1
39にて減圧タンク13内の側壁132に対し噴出され
る。これにより,上記汚染溶剤は噴霧状の汚染溶剤20
となる。そして,該噴霧状の汚染溶剤20は気化溶剤2
01と液滴状の汚染物となる。なお,上記減圧タンク1
3内は圧力50Torr,側壁132の温度は100
℃,底部131の温度は110℃にある。
【0042】上記減圧タンク13内において以下の現象
が発生し,気化溶剤201と汚染物202とが分離され
る。まず,上記液滴状の汚染物202は側壁132に当
たって,そのまま減圧タンク13の下方に垂れて落下す
る。このようにして底部131に溜まった汚染物202
は排出口139より汚染物受器138に排出される。な
お,本例における排出手段とは排出口139及びバルブ
137である。
【0043】また,本例においては底部131の温度を
側壁132の温度と違えた状態としてあるため,上記底
部131に落下した汚染物202中に未だ残留する溶剤
が,上記底部131において気化溶剤201となる。そ
して,上記気化溶剤201は減圧タンク13の上部に設
けられた取出口130より減圧タンク13の外部に導出
される。
【0044】上記気化溶剤201は凝縮手段15におけ
る凝縮器150に移送され,ここにおいて液化する。こ
の液化した清浄な溶剤203を今度は封水槽159に導
入する。ここにおいて上記溶剤203は,更に冷却さ
れ,ガス体のない状態となる。以上において汚染溶剤2
9より清浄な溶剤2が再生される。
【0045】次に,本例における作用効果につき説明す
る。本例における溶剤再生装置1は,加圧手段11及び
加熱手段12,減圧タンク13,加熱手段12とは別に
設けられたタンク加熱手段141,凝縮手段15,排出
手段より構成されている。
【0046】このため,上記汚染溶剤29中の溶剤はガ
ス状の気化溶剤201となって減圧タンク13内に噴出
される。また,上記汚染溶剤29中の汚染物202は液
滴となって減圧タンク13内に噴出される。そして,上
記噴霧状の汚染溶剤202は側壁132に当たるが,こ
れにより汚染物202は減圧タンク13の下部へと落ち
て行く。また,気化溶剤201はそのまま減圧タンク1
3内を漂うこととなる。以上により,汚染物202と溶
剤2との分離を効率的に行うことができる。
【0047】また,本例においては,汚染溶剤29を加
熱する加熱手段11と,減圧タンク13を加熱するタン
ク加熱手段141,142とが別々に設けてある。この
ため特に溶剤2と汚染物202との沸点が近い場合にお
いても温度制御がしやすいため,効率的に汚染溶剤29
を再生することができる。
【0048】また,本例の装置は比較的加熱手段,加圧
手段等を組み合わせることにより構成することができ
る。このため構造が簡単で,製造コスト,運転コストな
どを安価とすることができる。また,連続的な溶剤の再
生が可能であるため,効率的である。
【0049】従って,本例によれば,効率よく沸点の高
いあるいは汚染物と近い沸点を有する溶剤を再生するこ
とが可能であり,装置の構造が簡単な溶剤再生装置及び
溶剤再生方法を提供することができる。
【0050】なお,本例にかかる溶剤再生装置1におい
て,上記減圧タンク13内に上記噴出された噴霧状の汚
染溶剤20を接触させて上記汚染物202と上記気化溶
剤201とを分離して汚染溶剤20の蒸発を助長するた
めの加熱分離板を別途,配設することができる。この場
合,上記加熱分離板は噴霧状の汚染溶剤20がその内側
面に当たるように上記減圧タンク13の側壁132より
も内側に立設されている。これにより,汚染物202と
気化溶剤201との分離をより効率よく行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例にかかる,溶剤再生装置の構造を示
す説明図。
【符号の説明】
1...溶剤再生装置, 11...加圧手段, 12...加熱手段, 13...減圧タンク, 131...底部, 132...側壁, 138...汚染物受器, 139...噴出手段, 15...凝縮手段, 201...気化溶剤, 202...汚染物, 2...溶剤, 201...気化溶剤, 202...汚染物, 29...汚染溶剤,

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚染物を含有する汚染溶剤を清浄な溶剤
    と汚染物とに分離する溶剤再生装置において,上記汚染
    溶剤を加圧する加圧手段と,加圧された汚染溶剤を加熱
    する加熱手段と,上記加圧及び加熱された汚染溶剤を減
    圧状態にある減圧タンク内に噴霧状に噴出させる噴出手
    段と,上記減圧タンクの底部及び側壁を加熱するタンク
    加熱手段と,上記減圧タンク内で蒸発分離した気化溶剤
    を導入して冷却することにより,上記気化溶剤を液化す
    る凝縮手段と,上記減圧タンクから上記汚染物を汚染物
    受器に排出する排出手段とを有してなり,更に上記加熱
    手段により加熱された汚染溶剤の温度は,上記タンク加
    熱手段により加熱された減圧タンクの雰囲気温度よりも
    高温であることを特徴とする溶剤再生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記減圧タンク内に
    は上記噴出された噴霧状の汚染溶剤を接触させて上記汚
    染物と上記気化溶剤とを分離して汚染溶剤の蒸発を助長
    するための加熱分離板を配設してなり,かつ上記加熱分
    離板は噴霧状の汚染溶剤が当たる上記減圧タンクの側壁
    の内壁面自体であることを特徴とする溶剤再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において,上記減圧タンク内に
    は上記噴出された噴霧状の汚染溶剤を接触させて上記汚
    染物と上記気化溶剤とを分離して汚染溶剤の蒸発を助長
    するための加熱分離板を配設してなり,かつ上記加熱分
    離板は噴霧状の汚染溶剤がその内側面に当たるように上
    記減圧タンクの側壁よりも内側において立設されてなる
    ことを特徴とする溶剤再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一項において,
    上記加熱手段により加熱された汚染溶剤の温度は110
    〜120℃であり,かつ上記タンク加熱手段により加熱
    された減圧タンクの雰囲気温度は100〜110℃であ
    ることを特徴とする溶剤再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項において,
    上記減圧タンクは円筒形または多角筒形であることを特
    徴とする溶剤再生装置。
  6. 【請求項6】 汚染物を含有する汚染溶剤を清浄な溶剤
    と汚染物とに分離する溶剤再生方法において,上記汚染
    溶剤を加圧手段により加圧し,次いで加熱手段により加
    熱し,上記加圧及び加熱された汚染溶剤を,減圧状態に
    ありかつ減圧タンク加熱手段により加熱された減圧タン
    ク内に噴霧状に噴出させると共に上記加熱手段により加
    熱された汚染溶剤の温度は,上記タンク加熱手段により
    加熱された減圧タンクの雰囲気温度よりも高温であり,
    上記噴霧状の汚染溶剤を上記減圧タンクの側壁に接触さ
    せ,上記汚染物と気化溶剤とを蒸発分離し,その後,上
    記気化溶剤を凝縮手段により液化し,清浄な溶剤とな
    し,更に上記汚染物は排出手段により汚染物受器に排出
    することを特徴とする溶剤再生方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において,上記加熱手段により
    加熱された汚染溶剤の温度は110〜120℃であり,
    かつ上記タンク加熱手段により加熱された減圧タンクの
    雰囲気温度は100〜110℃であることを特徴とする
    溶剤再生方法。
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JP2001276504A (ja) * 2000-03-29 2001-10-09 Chuyu Shoji Kk 有機溶剤廃液の回収処理リサイクルシステム
JP2008289984A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Hitachi Plant Technologies Ltd 液体濃縮システムおよび液体濃縮方法
JP2020066777A (ja) * 2018-10-25 2020-04-30 中外炉工業株式会社 ワーク焼き入れ処理設備における洗浄設備及び洗浄液の再生方法
JP2020155649A (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置、及び基板処理装置の配管洗浄方法

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