JPH11332761A - 洗面化粧台の隙間塞ぎ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】洗面化粧台と側壁との間に生じた隙間を塞ぐ。 【構成】本発明に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具１は、弾
性板２の縁部近傍に所定の取付部３を設けて該取付部を
洗面化粧台４の側方縁部に取付け自在に構成してなる。
ここで、弾性板２は、取付部３を洗面化粧台４の側方縁
部に取り付けた状態にて該洗面化粧台の側方に立設され
た壁面５に当接されるようになっており、洗面化粧台４
と壁面５との隙間寸法に応じて撓み方が変化すること
で、任意の隙間寸法に対応できるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として住宅で使
用される洗面化粧台の隙間塞ぎ具に関する。

【０００２】

【従来の技術】住宅で使用される洗面化粧台は、最近の
住宅購入者のさまざまなニーズに応えるべく、さまざま
なタイプのものがユニット化された状態で販売されてい
る。そのため、住宅を設計する際にはどのような洗面化
粧台を使用するのかを予め選択するとともに、その洗面
化粧台の寸法等に合わせて壁の配置を決定する必要があ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ここで、住宅を施工す
るにあたり、最低限の施工誤差は避けられないこと、設
計段階で設備配管等との干渉が考慮されなかったために
施工時に設計変更が必要となる場合があることなどの理
由により、壁の施工精度にはどうしても限界がある。ま
た、内法寸法が小さいために洗面化粧台が入らないとい
った事態が生じれば、壁をもう一度施工し直さねばなら
ず大変な作業となるため、施工段階では、どうしても洗
面化粧台と壁面との遊び寸法を多くとりがちになる。

【０００４】そのため、洗面化粧台とその側壁との間に
隙間が生じやすいという問題を生じていた。かかる事態
が生じた場合には、該隙間にコーキングを施すことによ
って美観上の問題や衛生上の問題を一応解決することは
できるが、長期間使用していると、コーキング部分の汚
れやかびがひどくなり、黒ずんで非常に見苦しくなる。
また、隙間が大きい場合にはコーキング自体が困難とな
るため、該隙間に塞ぎ部材を嵌め込む必要があるが、そ
のためには、隙間の寸法に合わせて塞ぎ部材を現場製作
しなければならずきわめて煩雑な作業となる。

【０００５】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、洗面化粧台と側壁との間に生じた隙間を塞ぐ
ことが可能な洗面化粧台の隙間塞ぎ具を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具は請求項１に
記載したように、弾性板の縁部近傍に所定の取付部を設
けて該取付部を洗面化粧台の側方縁部に取付け自在に構
成してなり、前記弾性板は、前記取付部を前記洗面化粧
台の側方縁部に取り付けた状態にて該洗面化粧台の側方
に立設された壁面に当接されるようになっているもので
ある。

【０００７】また、本発明に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ
具は、前記弾性板を前記洗面化粧台の側方縁部に直交す
る軸線廻りに湾曲加工された湾曲板で形成したものであ
る。

【０００８】また、本発明に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ
具は、前記取付部を着脱自在に構成したものである。

【０００９】本発明に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具にお
いては、弾性板の縁部近傍に設けられた取付部を洗面化
粧台の側方縁部に取り付けるだけでよい。

【００１０】このようにすると、弾性板には、洗面化粧
台と壁面との間に生じている隙間の大きさに応じて弾性
変形が生じ、その裏面が壁面に当接されて洗面化粧台と
壁面との隙間を塞ぐとともに、弾性板の立ち上がり部分
が該壁面を覆うこととなる。

【００１１】弾性板は、弾性変形を生じることによって
洗面化粧台と壁面との隙間を塞ぐことができる材質であ
ればどのようなものでもよく、例えば平らな板材で弾性
板を形成することによって全体が一様に撓むような構成
とすることが可能であるが、洗面化粧台の側方縁部に直
交する軸線廻り（取付け状態で言えば鉛直軸線廻り）に
湾曲加工された湾曲板で弾性板を形成すれば、壁面とぶ
つかる箇所だけにほぼ９０゜の曲げ変形が生じ、その他
の部分では一見したところほぼ平らな状態となって全体
としてＬ字状の取付け状態とすることができる。

【００１２】取付部については、接着剤、ビス、両面テ
ープ等で洗面化粧台の側方縁部に固定するように構成し
てもよいが、かかる取付部を着脱自在に構成したなら
ば、隙間塞ぎ具全体を洗面化粧台から取り外して隙間塞
ぎ具自体や洗面化粧台と壁面との隙間を随時清掃するこ
とが可能となる。なお、洗面化粧台の側方縁部とは、洗
面化粧台の天板の側面だけに限定されるものではなく、
洗面化粧台の左端若しくは右端の奥行き方向に延びる出
隅状縁部全体を意味するものであって、取付部が取り付
けられる箇所としては、かかる出隅状縁部の側面のみな
らず上面であってもよい。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る洗面化粧台の
隙間塞ぎ具の実施の形態について、添付図面を参照して
説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等につ
いては同一の符号を付してその説明を省略する。

【００１４】図１は、本実施形態に係る洗面化粧台の隙
間塞ぎ具を示した全体斜視図である。同図でわかるよう
に、本実施形態に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具１は、弾
性板２の縁部近傍に所定の取付部３を設けて該取付部を
洗面化粧台４の側方縁部に取付け自在に構成してなる。

【００１５】ここで、弾性板２は、取付部３を洗面化粧
台４の側方縁部に取り付けた状態にて該洗面化粧台の側
方に立設された壁面５に当接されるようになっており、
図２に示すように、洗面化粧台４と壁面５との隙間寸法
に応じて撓み方が変化することで、任意の隙間寸法に対
応できるようになっている。

【００１６】弾性板２は、例えばプラスチック系板材や
薄鋼板で構成することができる。

【００１７】取付部３は、図３の詳細図でよくわかるよ
うに、弾性板２の縁部１５近傍にて突設形成してなり、
洗面化粧台４の化粧天板１１の側面に予めビス１３で取
り付けられた固定具１２の嵌合凹部１６に差し込むこと
によって隙間塞ぎ具１を洗面化粧台４に取り付けことが
できるとともに、取付部３を嵌合凹部１６から上方に引
き抜くことで隙間塞ぎ具１を洗面化粧台４から容易に取
り外すことができるようになっている。

【００１８】なお、嵌合凹部１６の内面には凹凸部１４
を形成してあり、取付部３が差し込まれたときに該取付
部との間に所定の摩擦力が作用して取付部３が自然に固
定具１２から外れるのを防止するようになっている。か
かる取付部３は、弾性板２と一体に成形しておくことが
できる。

【００１９】本実施形態に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具
１を取り付けるには、洗面化粧台４を所定位置に据え付
ける前に予め固定具１２をビス１３で化粧天板１１の側
面に固定し、しかる後に洗面化粧台４を所定位置に据え
付ける。

【００２０】次に、隙間塞ぎ具１の取付部３を固定部１
２の嵌合凹部１６に差し込む。

【００２１】このようにすると、弾性板２は、洗面化粧
台４と壁面５との間に生じている隙間の大きさに応じた
量の撓みが生じた状態でその裏面が壁面５に当接され
る。

【００２２】以上説明したように、本実施形態に係る洗
面化粧台の隙間塞ぎ具１によれば、弾性板２がその復元
力特性に応じた力で壁面５に押し付けられるので、洗面
化粧台４と壁面５との隙間は、かかる弾性板２によって
塞がれる。

【００２３】そのため、洗面化粧台４を使用している際
にはねた水が壁面５との隙間に浸入するおそれがなくな
り、かかる隙間を清掃せずとも該隙間が不衛生な状態と
なったり汚れたりあるいはかびが発生したりといった懸
念がなくなる。また、壁面５のうち、水が飛散しやすい
部分を弾性板２が覆うこととなるため、壁面５の汚れや
かびの発生を防止することも可能となる。

【００２４】また、本実施形態に係る洗面化粧台の隙間
塞ぎ具１によれば、取付部３を洗面化粧台４に対して着
脱自在としたので、隙間塞ぎ具１を随時取り外して清掃
したり新しいものに交換したりすることが可能となり、
隙間塞ぎ具１の汚れに起因する洗面化粧台廻りの美観低
下や弾性板２の経年劣化による壁面５との間の隙間の発
生を未然に防止することが可能となる。

【００２５】本実施形態では、洗面化粧台４の化粧天板
１１に予め固定具１２を取り付けておき、該固定具に取
付部３を差し込んで隙間塞ぎ具１を取り付けるようにし
たが、かかる固定具を省略し、図４(a)に示すように、
両面テープ２１を介して取付部３を化粧天板１１の側面
に固定するようにしてもよいし、同図(b)に示すよう
に、取付部３をビス１３で固定するようにしてもよい。

【００２６】かかる変形例によれば、洗面化粧台４を据
え付けた後で隙間塞ぎ具１を日常的に簡単に取り外すこ
とは困難となるが、洗面化粧台４と壁面５との隙間を塞
ぐことによる作用効果については上述した実施形態と何
ら変わるものではない。

【００２７】また、本実施形態では、取付部３を弾性板
２の縁部１５に沿って連続的に突設するようにしたが、
必ずしも連続形成する必要はなく、所定の箇所だけ突設
するようにしてもよい。

【００２８】また、本実施形態では、弾性板２の縁部近
傍に取付部３を突設するようにしたが、同図(c)に示す
ように、弾性板２の縁部１５自体を取付部とし、かかる
取付部１５を両面テープ２１で化粧天板１１の上面に接
着することによって隙間塞ぎ具１を洗面化粧台４の側方
縁部に取り付けるようにしてもよい。

【００２９】また、本実施形態では、取付部３を固定具
１２の嵌合凹部１６に差し込むように構成したが、これ
に代えて図５に示す隙間塞ぎ具３１としてもよい。

【００３０】同図に示す隙間塞ぎ具３１は、取付部３と
同様、弾性板２の縁部１５近傍に取付部３２を突設形成
してあるが、該取付部の先端には係止爪３４を形成して
あり、該係止爪を洗面化粧台４の化粧天板１１の側面に
予めビス１３で取り付けられた係合片３５に係止するこ
とによって、隙間塞ぎ具３１を洗面化粧台４に取り付け
るとともに隙間塞ぎ具３１を上方に引き上げることによ
ってこれを容易に取り外すことができるようになってい
る。

【００３１】かかる構成によれば、係合片３５が単純な
形状である分だけ余分なコストを削減することができる
とともに、上述の実施形態のように嵌合凹部１６内が汚
れる心配がない。また、化粧天板１１が側方に突出して
いる場合には、該化粧天板の下面に係止爪３４を係止す
ることができるので、洗面化粧台への取付けにあたって
別部材が全く必要なくなる。

【００３２】なお、その他の作用効果については、上述
の実施形態と同様であるので、ここではその説明を省略
する。

【００３３】また、本実施形態では、弾性板２を平板で
構成したが、これに代えて図６に示す隙間塞ぎ具４１と
してもよい。同図に示す隙間塞ぎ具４１は、上述の実施
形態と同様、弾性板４２の縁部近傍に所定の取付部３を
突設して該取付部を洗面化粧台４の側方縁部に取付け自
在に構成してあり、弾性板４２は、取付部３を洗面化粧
台４の側方縁部に取り付けた状態にて該洗面化粧台の側
方に立設された壁面５に当接されるようになっている
が、本変形例に係る弾性板４２は、同図(b)でよくわか
るように、洗面化粧台４の側方縁部に直交する軸線廻り
に湾曲加工された湾曲板で形成してある。

【００３４】弾性板４２は、例えば計測用スチールテー
プに使用されているような薄鋼板で構成することができ
る。

【００３５】かかる変形例においては、弾性板４２は、
図７に示すようにその壁面５とぶつかる箇所ではほぼ９
０゜の曲げ変形が生じる一方、その他の部分では、湾曲
加工による面外剛性の向上によって曲げ変形が抑制さ
れ、途中で折れ曲がったり撓むことはない。特に、ほぼ
９０゜に曲げられた箇所よりも上方の部分は、該箇所で
生じている曲げ変形の復元力によって壁面５にぴったり
と押し付けられるとともに、その押付け力によって弾性
板４２の湾曲の程度が緩和されるので、一見したところ
ほぼ平らな状態となる。なお、洗面化粧台４と壁面５と
の隙間寸法に応じて曲げ変形が生じる箇所が移動するこ
とで、任意の隙間寸法に対応できるようになっている。

【００３６】かかる変形例によれば、同図に示すように
弾性板４２が全体としてＬ字状の変形状態で取り付けら
れることとなり、美観上すっきりするという作用効果を
奏する。

【００３７】なお、取付部３を洗面化粧台４に取り付け
るための構成やその他の作用効果については上述の実施
形態と同様であるので、ここではその説明を省略する。

【００３８】

【発明の効果】以上述べたように、請求項１に係る本発
明の洗面化粧台の隙間塞ぎ具によれば、洗面化粧台と壁
面との隙間が弾性板によって塞がれるため、洗面化粧台
を使用している際にはねた水が壁面との隙間に浸入する
おそれがなくなり、かかる隙間を清掃せずとも該隙間が
不衛生な状態となったり汚れたりあるいはかびが発生し
たりといった懸念がなくなる。また、壁面のうち、水が
飛散しやすい部分を弾性板が覆うこととなるため、壁面
の汚れやかびの発生を防止することも可能となる。

【００３９】また、請求項２に係る本発明の洗面化粧台
の隙間塞ぎ具によれば、弾性板が全体としてＬ字状の変
形状態で取り付けられることとなり、美観上すっきりす
るという効果も奏する。

【００４０】また、請求項３に係る本発明の洗面化粧台
の隙間塞ぎ具によれば、隙間塞ぎ具を随時取り外して清
掃したり新しいものに交換したりすることが可能とな
り、隙間塞ぎ具の汚れに起因する洗面化粧台廻りの美観
低下や弾性板の経年劣化による壁面との間の隙間の発生
を未然に防止することが可能となるという効果も奏す
る。

【００４１】

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施形態に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具の取
付け状況を示した全体斜視図。

【図２】同じく本実施形態に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ
具の側面図。

【図３】同じく本実施形態に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ
具の取付け状況を示した詳細断面図。

【図４】変形例に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具の断面
図。

【図５】別の変形例に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具の断
面図。

【図６】別の変形例に係る洗面化粧台の隙間塞ぎ具の図
であり、(a)は側面図、(b)はＡ―Ａ線方向から見た正面
図。

【図７】図６の変形例に係る隙間塞ぎ具の取付け状況を
示した全体斜視図。

【符号の説明】

１、３１、４１ 洗面化粧台の隙間塞ぎ具 ２、４２ 弾性板 ３、３２ 取付部 ４ 洗面化粧台 ５ 壁面 １１ 天板 １５ 弾性板の縁部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性板の縁部近傍に所定の取付部を設け
   て該取付部を洗面化粧台の側方縁部に取付け自在に構成
   してなり、前記弾性板は、前記取付部を前記洗面化粧台
   の側方縁部に取り付けた状態にて該洗面化粧台の側方に
   立設された壁面に当接されるようになっていることを特
   徴とする洗面化粧台の隙間塞ぎ具。
2. 【請求項２】 前記弾性板を前記洗面化粧台の側方縁部
   に直交する軸線廻りに湾曲加工された湾曲板で形成した
   請求項１記載の洗面化粧台の隙間塞ぎ具。
3. 【請求項３】 前記取付部を着脱自在に構成した請求項
   １記載の洗面化粧台の隙間塞ぎ具。