JPH11332554A - パン酵母 - Google Patents
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- JPH11332554A JPH11332554A JP11124217A JP12421799A JPH11332554A JP H11332554 A JPH11332554 A JP H11332554A JP 11124217 A JP11124217 A JP 11124217A JP 12421799 A JP12421799 A JP 12421799A JP H11332554 A JPH11332554 A JP H11332554A
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- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
- C12N1/14—Fungi; Culture media therefor
- C12N1/16—Yeasts; Culture media therefor
- C12N1/18—Baker's yeast; Brewer's yeast
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- A21—BAKING; EDIBLE DOUGHS
- A21D—TREATMENT, e.g. PRESERVATION, OF FLOUR OR DOUGH, e.g. BY ADDITION OF MATERIALS; BAKING; BAKERY PRODUCTS; PRESERVATION THEREOF
- A21D13/00—Finished or partly finished bakery products
- A21D13/40—Products characterised by the type, form or use
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- A21D8/00—Methods for preparing or baking dough
- A21D8/02—Methods for preparing dough; Treating dough prior to baking
- A21D8/04—Methods for preparing dough; Treating dough prior to baking treating dough with microorganisms or enzymes
- A21D8/047—Methods for preparing dough; Treating dough prior to baking treating dough with microorganisms or enzymes with yeasts
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- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
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- C12N1/14—Fungi; Culture media therefor
- C12N1/16—Yeasts; Culture media therefor
- C12N1/18—Baker's yeast; Brewer's yeast
- C12N1/185—Saccharomyces isolates
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12R—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
- C12R2001/00—Microorganisms ; Processes using microorganisms
- C12R2001/645—Fungi ; Processes using fungi
- C12R2001/85—Saccharomyces
- C12R2001/865—Saccharomyces cerevisiae
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- Devices For Post-Treatments, Processing, Supply, Discharge, And Other Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷蔵貯蔵では活性を示さないが生存し、13
〜14℃以上ではドウ膨脹能を回復するSacchar
omyces cerevisiaeパン酵母菌株を得
ることを目的とする。 【解決手段】 冷蔵庫、低温室又は冷蔵棚に貯蔵後喫食
直前にオーブンでベーキングするベーカリ品の製造に使
用できる冷蔵下で不活性であるが生存性を有するパン酵
母菌株。
〜14℃以上ではドウ膨脹能を回復するSacchar
omyces cerevisiaeパン酵母菌株を得
ることを目的とする。 【解決手段】 冷蔵庫、低温室又は冷蔵棚に貯蔵後喫食
直前にオーブンでベーキングするベーカリ品の製造に使
用できる冷蔵下で不活性であるが生存性を有するパン酵
母菌株。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はlti性を有するパン酵
母菌株に関する。
母菌株に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】特に
伝統的遺伝学に基礎をおくパン酵母菌株を作製する各種
既知方法があり、これらはベーカリに有用な特性を有す
る菌株を供しようと努めている。例えば、米国特許第
4,547,374号明細書は冷蔵耐性があり、発酵お
よびベーキング前に冷蔵するためのパンドウの製造にパ
ン酵母として使用できるSaccharomyces種
菌株を選択的にハイブリド化することにより作製するこ
とを記載する。
伝統的遺伝学に基礎をおくパン酵母菌株を作製する各種
既知方法があり、これらはベーカリに有用な特性を有す
る菌株を供しようと努めている。例えば、米国特許第
4,547,374号明細書は冷蔵耐性があり、発酵お
よびベーキング前に冷蔵するためのパンドウの製造にパ
ン酵母として使用できるSaccharomyces種
菌株を選択的にハイブリド化することにより作製するこ
とを記載する。
【0003】米国特許第4,341,871号明細書は
圧搾形にしてもこれらの活性が過度に失われずに脱水で
きるパン酵母のハイブリドを記載する。米国特許第4,
643,901号明細書は甘味性および無甘味性ドウの
双方を発酵し、膨脹することができ、「プチット」突然
変異株の原形質融合によりハイブリド化して得られるパ
ン酵母の純粋菌株を記載する。発酵およびベーキング前
冷蔵貯蔵するベーカリ品も既知である。しかし、例えば
ロールおよびクロワッサンのような製品は化学膨脹剤を
含有する。
圧搾形にしてもこれらの活性が過度に失われずに脱水で
きるパン酵母のハイブリドを記載する。米国特許第4,
643,901号明細書は甘味性および無甘味性ドウの
双方を発酵し、膨脹することができ、「プチット」突然
変異株の原形質融合によりハイブリド化して得られるパ
ン酵母の純粋菌株を記載する。発酵およびベーキング前
冷蔵貯蔵するベーカリ品も既知である。しかし、例えば
ロールおよびクロワッサンのような製品は化学膨脹剤を
含有する。
【0004】本発明の課題はlti性、すなわち冷蔵下
で不活性であるが生存性(ltiは英語「low te
mperature inactive」の略語であ
る)を有し、かつ例えば冷蔵庫、低温室又は冷蔵棚で貯
蔵後喫食直前にオーブンでべーキングするベーカリ品の
製造にパン酵母として使用できるパン酵母菌株を供する
ことである。
で不活性であるが生存性(ltiは英語「low te
mperature inactive」の略語であ
る)を有し、かつ例えば冷蔵庫、低温室又は冷蔵棚で貯
蔵後喫食直前にオーブンでべーキングするベーカリ品の
製造にパン酵母として使用できるパン酵母菌株を供する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、lti性を有
するパン酵母菌株を作製する本発明方法の第1態様は、
Saccharomyces cerevisiaeの
半数体菌株を突然変異誘発処理し、lti性を有する少
なくとも1つの突然変異株を選択し、反対の接合型を有
するSaccharomyces cerevisia
eの野生半数体菌株と少なくとも1回戻し交雑し、lt
i性および反対の接合型を有する少なくとも2つの戻し
交雑分離株を選択し、少なくとも1回交雑し、潜在的生
育能、lti性およびドウの膨脹能を有するこうして得
た二倍体菌株を選択することを特徴とする。
するパン酵母菌株を作製する本発明方法の第1態様は、
Saccharomyces cerevisiaeの
半数体菌株を突然変異誘発処理し、lti性を有する少
なくとも1つの突然変異株を選択し、反対の接合型を有
するSaccharomyces cerevisia
eの野生半数体菌株と少なくとも1回戻し交雑し、lt
i性および反対の接合型を有する少なくとも2つの戻し
交雑分離株を選択し、少なくとも1回交雑し、潜在的生
育能、lti性およびドウの膨脹能を有するこうして得
た二倍体菌株を選択することを特徴とする。
【0006】本発明において、「潜在的生育能」とは工
業的に実施しうる培養方法、特に緩徐栄養物供給バッチ
方法(酵母サスペンジョンに通気しながら糖溶液をゆっ
くりかつ徐々に添加してバイオマスの産生中アルコール
の形成を回避し、収量を最高にする)として既知のパン
酵母の伝統的培養方法により高収量かつすぐれた生産性
で培養できる能力をいう。
業的に実施しうる培養方法、特に緩徐栄養物供給バッチ
方法(酵母サスペンジョンに通気しながら糖溶液をゆっ
くりかつ徐々に添加してバイオマスの産生中アルコール
の形成を回避し、収量を最高にする)として既知のパン
酵母の伝統的培養方法により高収量かつすぐれた生産性
で培養できる能力をいう。
【0007】同様に、「ドウ膨脹能」とは例えばドウが
吸収しうるCO2 、およびドウの保存料として作用しう
るアルコールのような代謝産物を非常にゆっくり産生さ
せることにより、冷蔵温度でドウを非常にゆっくり変形
する能力と解される。非常にゆっくりした変形の結果
は、例えばドウを冷蔵庫、低温室又は冷蔵棚に貯蔵後、
直接オーブンに入れる場合、ドウは膨脹しうることであ
る。
吸収しうるCO2 、およびドウの保存料として作用しう
るアルコールのような代謝産物を非常にゆっくり産生さ
せることにより、冷蔵温度でドウを非常にゆっくり変形
する能力と解される。非常にゆっくりした変形の結果
は、例えばドウを冷蔵庫、低温室又は冷蔵棚に貯蔵後、
直接オーブンに入れる場合、ドウは膨脹しうることであ
る。
【0008】lti性を有するパン酵母菌株を作製する
本発明方法の第2態様では、Saccharomyce
s cerevisiaeの倍数体は任意には突然変異
誘発処理し、次いで胞子を形成させ、lti性を有する
少なくとも1つの分離株を選択し、反対の接合型を有す
るこの菌株の別の分離株と少なくとも1回戻し交雑し、
lti性および反対の接合型を有する少なくとも2つの
戻し交雑分離株を選択し、少なくとも1回交雑し、こう
して得た潜在的生育能、lti性およびドウ膨脹能を有
する倍数体菌株を選択する。
本発明方法の第2態様では、Saccharomyce
s cerevisiaeの倍数体は任意には突然変異
誘発処理し、次いで胞子を形成させ、lti性を有する
少なくとも1つの分離株を選択し、反対の接合型を有す
るこの菌株の別の分離株と少なくとも1回戻し交雑し、
lti性および反対の接合型を有する少なくとも2つの
戻し交雑分離株を選択し、少なくとも1回交雑し、こう
して得た潜在的生育能、lti性およびドウ膨脹能を有
する倍数体菌株を選択する。
【0009】この方法により通例の冷蔵温度で、特に3
〜9又は10℃の温度で実質的に不活性であるが、これ
らの温度で生存し、次いで例えば13〜14℃のオーダ
のより高い温度でこれらの活性を回復する性質を有する
パン酵母菌株を作製することができた。
〜9又は10℃の温度で実質的に不活性であるが、これ
らの温度で生存し、次いで例えば13〜14℃のオーダ
のより高い温度でこれらの活性を回復する性質を有する
パン酵母菌株を作製することができた。
【0010】従って、このタイプのパン酵母菌株は冷蔵
後喫食する直前にオーブンでベーキングするベーカリ品
の製造に化学膨脹剤の代りに使用できる。これらは例え
ば、ロール、クロワッサンおよびピザの皮又は台所で混
捏するドウのような予備成形品の製造に特に使用でき
る。これらは冷蔵後、オーブンでベーキングすると、従
来の市販パン酵母を使用して新たに膨脹させてオーブン
でベーキングした同じものに匹敵できる官能性を有す
る。このタイプの菌株は冷蔵貯蔵する食品に温度誤用指
示器として使用することもできる。
後喫食する直前にオーブンでベーキングするベーカリ品
の製造に化学膨脹剤の代りに使用できる。これらは例え
ば、ロール、クロワッサンおよびピザの皮又は台所で混
捏するドウのような予備成形品の製造に特に使用でき
る。これらは冷蔵後、オーブンでベーキングすると、従
来の市販パン酵母を使用して新たに膨脹させてオーブン
でベーキングした同じものに匹敵できる官能性を有す
る。このタイプの菌株は冷蔵貯蔵する食品に温度誤用指
示器として使用することもできる。
【0011】従って、本発明方法は例えば、従来の実験
室パン酵母を形成するもののようなSaccharom
yces cerevisiaeの半数体菌株、又は従
来の市販パン酵母を形成するもののようなSaccha
romyces cerevisiaeの倍数体菌株か
ら出発できる。
室パン酵母を形成するもののようなSaccharom
yces cerevisiaeの半数体菌株、又は従
来の市販パン酵母を形成するもののようなSaccha
romyces cerevisiaeの倍数体菌株か
ら出発できる。
【0012】Saccharomyces cerev
isiaeの半数体菌株から出発する本発明方法の上記
第1態様では、この菌株を突然変異誘発処理する。この
ため、この菌株の細胞は例えば2%グルコース、1%酵
母エキスおよび2%ペプトンを含有するYPD培地に生
育させることができ、細胞は例えば、メタンスルホン酸
エチル(EMS)又はICR−170のような突然変異
誘発剤により処理できる。
isiaeの半数体菌株から出発する本発明方法の上記
第1態様では、この菌株を突然変異誘発処理する。この
ため、この菌株の細胞は例えば2%グルコース、1%酵
母エキスおよび2%ペプトンを含有するYPD培地に生
育させることができ、細胞は例えば、メタンスルホン酸
エチル(EMS)又はICR−170のような突然変異
誘発剤により処理できる。
【0013】lti性、特に9又は10℃のオーダの温
度で不活性であるが生存性を有するいくつかの突然変異
株を選択することが好ましい。
度で不活性であるが生存性を有するいくつかの突然変異
株を選択することが好ましい。
【0014】次に選択した突然変異株は反対の接合型を
有する、Saccharomyces cerevis
iaeの野生半数体菌株と少なくとも1回戻し交雑して
出発半数体菌株が最初に、又はその突然変異誘発処理後
有しうる何らかの希望しない突然変異を回避し、および
/又は可能な場合唯一回の突然変異によりlti性を保
有させる。数回の戻し交雑操作を行なう場合、lti
性、特に約9又は10℃の温度で不活性であるが生存性
を有する少なくとも1つの分離株を2つの連続操作間で
選択することができ、こうして選択した分離株はこれら
の2つの連続操作の2番目にかける。
有する、Saccharomyces cerevis
iaeの野生半数体菌株と少なくとも1回戻し交雑して
出発半数体菌株が最初に、又はその突然変異誘発処理後
有しうる何らかの希望しない突然変異を回避し、および
/又は可能な場合唯一回の突然変異によりlti性を保
有させる。数回の戻し交雑操作を行なう場合、lti
性、特に約9又は10℃の温度で不活性であるが生存性
を有する少なくとも1つの分離株を2つの連続操作間で
選択することができ、こうして選択した分離株はこれら
の2つの連続操作の2番目にかける。
【0015】次に反対の接合型およびlti性、特に約
9又は10℃の温度で不活性であるが生存性を有する少
なくとも2つの戻し交雑分離株を選択し、少なくとも1
回交雑する。
9又は10℃の温度で不活性であるが生存性を有する少
なくとも2つの戻し交雑分離株を選択し、少なくとも1
回交雑する。
【0016】最後に、潜在的生育能、lti性およびド
ウ膨脹能を有するこうして得たSaccharomyc
es cerevisiaeの二倍体菌株を選択する。
この最後の段階で前の段階で使用したものより一層きび
しく、かつ一層完全な選択基準を保持できる。特に、パ
ン酵母を培養する伝統的緩徐栄養物供給バッチ方法で二
倍体菌株に生育試験を行なうことができる。
ウ膨脹能を有するこうして得たSaccharomyc
es cerevisiaeの二倍体菌株を選択する。
この最後の段階で前の段階で使用したものより一層きび
しく、かつ一層完全な選択基準を保持できる。特に、パ
ン酵母を培養する伝統的緩徐栄養物供給バッチ方法で二
倍体菌株に生育試験を行なうことができる。
【0017】次にlti性はマルトース含有栄養培地、
すなわち炭素源としてマルトースを含有する栄養培地
で、例えば3〜7日間の毎日時間の関数としておよび例
えば3〜14℃間のすべての温度で温度の関数として二
倍体菌株にCO2 産生試験を行なうことにより証明でき
る。
すなわち炭素源としてマルトースを含有する栄養培地
で、例えば3〜7日間の毎日時間の関数としておよび例
えば3〜14℃間のすべての温度で温度の関数として二
倍体菌株にCO2 産生試験を行なうことにより証明でき
る。
【0018】最後に、菌株のドウ膨脹能はピザドウに唯
一の膨脹剤として菌株を添加することにより、例えばこ
のドウでピザの皮を形成し、これを数日又は数週冷蔵温
度で貯蔵し、次いでオーブンでベーキングすることによ
り証明できる。この試験はマルトース含有培地で、例え
ば約20〜30℃の温度で菌株のCO2 産生を証明する
ことにより完了することもできる。
一の膨脹剤として菌株を添加することにより、例えばこ
のドウでピザの皮を形成し、これを数日又は数週冷蔵温
度で貯蔵し、次いでオーブンでベーキングすることによ
り証明できる。この試験はマルトース含有培地で、例え
ば約20〜30℃の温度で菌株のCO2 産生を証明する
ことにより完了することもできる。
【0019】従って、本発明方法の第1態様により冷蔵
貯蔵後喫食直前にオーブンでベーキングするベーキング
製品の製造に使用できる顕著なlti性を有する菌株を
作製することができる。特に、緩徐栄養物供給バッチ方
法で潜在的生育能、ドウ膨脹能、3〜10℃に冷蔵した
マルトース含有培地で7日後圧搾酵母1gにつき20m
l未満のCO2 産生レベルおよび少なくとも14℃の温
度に保持したマルトース含有培地で7日後圧搾酵母1g
につき少なくとも40mlのCO2 産生レベルを有する
パン酵母Saccharomyces cerevis
iae菌株を作製することができる。
貯蔵後喫食直前にオーブンでベーキングするベーキング
製品の製造に使用できる顕著なlti性を有する菌株を
作製することができる。特に、緩徐栄養物供給バッチ方
法で潜在的生育能、ドウ膨脹能、3〜10℃に冷蔵した
マルトース含有培地で7日後圧搾酵母1gにつき20m
l未満のCO2 産生レベルおよび少なくとも14℃の温
度に保持したマルトース含有培地で7日後圧搾酵母1g
につき少なくとも40mlのCO2 産生レベルを有する
パン酵母Saccharomyces cerevis
iae菌株を作製することができる。
【0020】こうして得たSaccharomyces
cerevisiaeの各種菌株のうち、3菌株を例
としてNational Collection of
Industrial and Marine Ba
cteria Ltd.(NCIMB)、P.O.Bo
x 31,135 アベイ通り、アバディーン AB9
8DG,スコットランド(英国)に1990年11月
6日ブタペスト条約により寄託し、番号NCIMB40
328、40329および40330を与えられた。
cerevisiaeの各種菌株のうち、3菌株を例
としてNational Collection of
Industrial and Marine Ba
cteria Ltd.(NCIMB)、P.O.Bo
x 31,135 アベイ通り、アバディーン AB9
8DG,スコットランド(英国)に1990年11月
6日ブタペスト条約により寄託し、番号NCIMB40
328、40329および40330を与えられた。
【0021】Saccharomyces cerev
isiaeの倍数体菌株から出発する本発明方法の第2
態様では、この菌株は任意には突然変異誘発処理する。
例えばある種の市販パン酵母は本発明方法の間に検知し
うる突然変異を初めに示すので菌株に突然変異処理を施
すことは常に必要であるとは限らないことが実際上分っ
た。
isiaeの倍数体菌株から出発する本発明方法の第2
態様では、この菌株は任意には突然変異誘発処理する。
例えばある種の市販パン酵母は本発明方法の間に検知し
うる突然変異を初めに示すので菌株に突然変異処理を施
すことは常に必要であるとは限らないことが実際上分っ
た。
【0022】倍数体菌株に突然変異誘発処理を施す場
合、このため例えば2%グルコース、1%酵母エキスお
よび2%プロトンを含有するYPD培地でこの菌株を生
育させることができ、得た細胞は例えばメタンスルホン
酸エチル(EMS)又はICR−70のような突然変異
誘発剤により処理できる。
合、このため例えば2%グルコース、1%酵母エキスお
よび2%プロトンを含有するYPD培地でこの菌株を生
育させることができ、得た細胞は例えばメタンスルホン
酸エチル(EMS)又はICR−70のような突然変異
誘発剤により処理できる。
【0023】従って、本発明方法の第2態様では、Sa
ccharomyces cerevisiaeの倍数
体菌株は任意には突然変異誘発処理後胞子形成させる。
この菌株を胞子形成させるために、この細胞は0.8%
酵母エキス、0.3%ペプトン、10%グルコースおよ
び2%寒天を含有するPSA培地のようないわゆる予備
胞子形成培地で1又は2日生育させることができる。次
にこれらは1%酢酸カリウム、0.1%酵母エキス、
0.05%グルコースおよび2%寒天のような胞子形成
培地に移し、3〜5日保持できる。次に胞子は例えば顕
微操作で単離でき、倍数性低減菌株、換言すれば分離株
は例えばYPD培地で発芽させることによりこれらから
得ることができる。
ccharomyces cerevisiaeの倍数
体菌株は任意には突然変異誘発処理後胞子形成させる。
この菌株を胞子形成させるために、この細胞は0.8%
酵母エキス、0.3%ペプトン、10%グルコースおよ
び2%寒天を含有するPSA培地のようないわゆる予備
胞子形成培地で1又は2日生育させることができる。次
にこれらは1%酢酸カリウム、0.1%酵母エキス、
0.05%グルコースおよび2%寒天のような胞子形成
培地に移し、3〜5日保持できる。次に胞子は例えば顕
微操作で単離でき、倍数性低減菌株、換言すれば分離株
は例えばYPD培地で発芽させることによりこれらから
得ることができる。
【0024】次にlti性、特に約9〜10℃の温度で
不活性であるが、生存性を有するこの倍数体菌株の数個
の分離株を選択することが好ましい。次に選択した分離
株はlti性を有しないが反対の接合型を有する倍数体
菌株の他の分離株と少なくとも1回戻し交雑する。これ
は倍数体菌株が初めに又は任意の突然変異誘発処理後有
しうる何らかの希望しない突然変異を回避し、および/
又は可能ならば唯一の突然変異によりlti性を保有す
るためである。数回の戻し交雑操作を行なう場合、lt
i性、特に約9〜10℃の温度で不活性であるが生存性
を有する少なくとも1つの分離株は連続2操作間で選択
でき、この分離株は連続2操作の2番目の操作に供する
ことができる。
不活性であるが、生存性を有するこの倍数体菌株の数個
の分離株を選択することが好ましい。次に選択した分離
株はlti性を有しないが反対の接合型を有する倍数体
菌株の他の分離株と少なくとも1回戻し交雑する。これ
は倍数体菌株が初めに又は任意の突然変異誘発処理後有
しうる何らかの希望しない突然変異を回避し、および/
又は可能ならば唯一の突然変異によりlti性を保有す
るためである。数回の戻し交雑操作を行なう場合、lt
i性、特に約9〜10℃の温度で不活性であるが生存性
を有する少なくとも1つの分離株は連続2操作間で選択
でき、この分離株は連続2操作の2番目の操作に供する
ことができる。
【0025】次に反対の接合型およびlti性、特に約
9〜10℃の温度で不活性であるが生存性を有する少な
くとも2つの戻し交雑分離株を選択し、少なくとも1回
交雑する。
9〜10℃の温度で不活性であるが生存性を有する少な
くとも2つの戻し交雑分離株を選択し、少なくとも1回
交雑する。
【0026】最後に、潜在的生育能、lti性およびド
ウ膨脹能を有するこうして得たSaccharomyc
es cerevisiaeの倍数体菌株を選択する。
このため、同じ選択基準を保持でき、この倍数体菌株は
本発明方法の第1態様の最終工程と同じ試験を行なうこ
とができる。
ウ膨脹能を有するこうして得たSaccharomyc
es cerevisiaeの倍数体菌株を選択する。
このため、同じ選択基準を保持でき、この倍数体菌株は
本発明方法の第1態様の最終工程と同じ試験を行なうこ
とができる。
【0027】従って、本発明方法の第2態様により冷蔵
貯蔵後喫食直前にオーブンでベーキングするベーカリ製
品の製造に使用できる顕著なlti性を有する菌株を作
製することができる。特に、緩徐栄養物供給バッチ方法
で潜在的生育能、ドウ膨脹能、3〜9℃に冷蔵したマル
トース含有培地で7日後圧搾酵母1gにつき30ml未
満のCO2 産生量および少なくとも13℃の温度に保持
したマルトース含有培地で6日後圧搾酵母1gにつき少
なくとも60mlのCO2 産生量を有するパン酵母Sa
ccharomyces cerevisiaeの菌株
を作製することができる。
貯蔵後喫食直前にオーブンでベーキングするベーカリ製
品の製造に使用できる顕著なlti性を有する菌株を作
製することができる。特に、緩徐栄養物供給バッチ方法
で潜在的生育能、ドウ膨脹能、3〜9℃に冷蔵したマル
トース含有培地で7日後圧搾酵母1gにつき30ml未
満のCO2 産生量および少なくとも13℃の温度に保持
したマルトース含有培地で6日後圧搾酵母1gにつき少
なくとも60mlのCO2 産生量を有するパン酵母Sa
ccharomyces cerevisiaeの菌株
を作製することができる。
【0028】こうして得たSaccharomyces
cerevisiaeの各種菌株のうち、2株は例と
してNational Collection of
Industrial and Marine Bac
teria Ltd.(NCIMB),P.O.Box
31,135 アベイ通り、アバディーン AB98D
G,スコットランド(英国)に1990年11月6日ブ
ダペスト条約により寄託し、番号NCIMB 4033
1およひ40332を与えられた。
cerevisiaeの各種菌株のうち、2株は例と
してNational Collection of
Industrial and Marine Bac
teria Ltd.(NCIMB),P.O.Box
31,135 アベイ通り、アバディーン AB98D
G,スコットランド(英国)に1990年11月6日ブ
ダペスト条約により寄託し、番号NCIMB 4033
1およひ40332を与えられた。
【0029】本発明方法および得た菌株は次例により説
明する。例中、%および部は特記しない限り重量によ
る。例を記載する前に各種試験および各種使用培地の組
成を記載し、図面の各種数字の簡単な記載および比較例
を記載する。
明する。例中、%および部は特記しない限り重量によ
る。例を記載する前に各種試験および各種使用培地の組
成を記載し、図面の各種数字の簡単な記載および比較例
を記載する。
【0030】試験 1.生育試験 パン酵母を培養する伝統的緩徐栄養物供給方法をまね
て、乳酸(S−lac培地)エタノール(S−EtOH
2%およびS−EtOH1%培地)およびグリセロール
(YPG培地)のような非発酵性炭素源を含有する各種
培地を使用して生育試験を計画した。
て、乳酸(S−lac培地)エタノール(S−EtOH
2%およびS−EtOH1%培地)およびグリセロール
(YPG培地)のような非発酵性炭素源を含有する各種
培地を使用して生育試験を計画した。
【0031】この試験の背後にある推測では、パン酵母
は緩徐栄養物供給バッチ方法の過程で、蔗糖のような発
酵性糖溶液の臨界的添加割合に応答して非発酵性炭素含
有代謝産物を蓄積する。これらの代謝産物は代謝および
酵母の呼吸に阻害および毒性効果を有する。高潜在的生
育能を有する菌株はより高添加割合でこれらの毒性炭素
含有代謝産物を蓄積でき、より低い潜在的生育能を有す
る菌株よりこれらの代謝産物の蓄積に対し感受性が低
い。
は緩徐栄養物供給バッチ方法の過程で、蔗糖のような発
酵性糖溶液の臨界的添加割合に応答して非発酵性炭素含
有代謝産物を蓄積する。これらの代謝産物は代謝および
酵母の呼吸に阻害および毒性効果を有する。高潜在的生
育能を有する菌株はより高添加割合でこれらの毒性炭素
含有代謝産物を蓄積でき、より低い潜在的生育能を有す
る菌株よりこれらの代謝産物の蓄積に対し感受性が低
い。
【0032】この生育試験の結果は菌株細胞の接種後培
地プレートに30℃の温度で3日間に形成するコロニー
の寸法を図1に示す。各培地に相当する横のバンドはコ
ロニーの平均観察寸法を0、0.5mm、0.5〜1.
5mm、1.5〜2.5mm、2.5mmの標線まで示
す。
地プレートに30℃の温度で3日間に形成するコロニー
の寸法を図1に示す。各培地に相当する横のバンドはコ
ロニーの平均観察寸法を0、0.5mm、0.5〜1.
5mm、1.5〜2.5mm、2.5mmの標線まで示
す。
【0033】2.CO2 産生テスト この試験は例えば発酵管の低端を導入できる各種温度の
セルを有する温度勾配ブロックを含む特に設計した装置
で行なう。これらの管は密閉され、目盛付上端および1
端に連結した膨脹フラスコを有する。酵母が産生したC
O2 は各管の上部の目盛りを付した端部に蓄積し、培地
は膨脹フラスコ中に通過しうる蓄積ガムにより置換され
る。
セルを有する温度勾配ブロックを含む特に設計した装置
で行なう。これらの管は密閉され、目盛付上端および1
端に連結した膨脹フラスコを有する。酵母が産生したC
O2 は各管の上部の目盛りを付した端部に蓄積し、培地
は膨脹フラスコ中に通過しうる蓄積ガムにより置換され
る。
【0034】この試験を行なうために、試験菌株をYP
D培地に一夜培養したカルチャー2mlを、名称「酵母
窒素ベースW/Oアミノ酸」としてディフコ社より市販
される商品のような、例えば0.5%酵母エキス、2%
蔗糖、1%コハク酸ナトリウムおよびpH4.5に調整
する濃塩酸を含むアミノ酸を含まない0.67%の窒素
ベースを含有する500mlフラスコ中の200mlの
第1培地中に接種する。全体を攪拌しながら30℃で2
4時間培養する。
D培地に一夜培養したカルチャー2mlを、名称「酵母
窒素ベースW/Oアミノ酸」としてディフコ社より市販
される商品のような、例えば0.5%酵母エキス、2%
蔗糖、1%コハク酸ナトリウムおよびpH4.5に調整
する濃塩酸を含むアミノ酸を含まない0.67%の窒素
ベースを含有する500mlフラスコ中の200mlの
第1培地中に接種する。全体を攪拌しながら30℃で2
4時間培養する。
【0035】細胞は5分、6,000g/20℃で遠心
分離して分離し、次いで500mlフラスコ中のアミノ
酸を含まない0.67%の窒素ベース、0.3%の酵母
エキスおよび0.3%蔗糖、1%のコハク酸ナトリウム
およびpHを4.5に調整する濃塩酸を含有する200
mlの第2培地に懸濁させる。全体を30℃で24時間
培養する。
分離して分離し、次いで500mlフラスコ中のアミノ
酸を含まない0.67%の窒素ベース、0.3%の酵母
エキスおよび0.3%蔗糖、1%のコハク酸ナトリウム
およびpHを4.5に調整する濃塩酸を含有する200
mlの第2培地に懸濁させる。全体を30℃で24時間
培養する。
【0036】細胞は5分、6,000g/4℃で遠心分
離して分離し、得た酵母細胞残渣は50ml蒸留水によ
り2回洗滌する。
離して分離し、得た酵母細胞残渣は50ml蒸留水によ
り2回洗滌する。
【0037】細胞は10mlの蒸留水に懸濁し、15m
lの目盛り付きの予め秤量したポリプロピレン管に移
す。これらは10分3,000g/4℃で遠心分離す
る。管は水切りし、酵母残渣は秤量し、約27%/ml
の乾物含量を有する0.5gの圧搾酵母に相当する0.
61gの酵母残渣量で、アミノ酸を含まない0.67%
窒素ベース、2%マルトース、1%コハク酸ナトリウム
およびpHを4.5に調整する濃塩酸を含有する第3培
地に懸濁させる。0.5ml(≧10℃の温度に対し)
又は1ml(<10℃温度に対し)量をそれぞれ50m
lの第3培地、換言すればマルトース含有培地を満た
し、4℃に冷却した上記タイプの発酵管中に導入する。
lの目盛り付きの予め秤量したポリプロピレン管に移
す。これらは10分3,000g/4℃で遠心分離す
る。管は水切りし、酵母残渣は秤量し、約27%/ml
の乾物含量を有する0.5gの圧搾酵母に相当する0.
61gの酵母残渣量で、アミノ酸を含まない0.67%
窒素ベース、2%マルトース、1%コハク酸ナトリウム
およびpHを4.5に調整する濃塩酸を含有する第3培
地に懸濁させる。0.5ml(≧10℃の温度に対し)
又は1ml(<10℃温度に対し)量をそれぞれ50m
lの第3培地、換言すればマルトース含有培地を満た
し、4℃に冷却した上記タイプの発酵管中に導入する。
【0038】発酵管は上記濃度勾配ブロックに上記所望
温度で培養する。CO2 の産生は管を超音波処理浴に数
秒間浸漬して液体培地に保持されたCO2 泡を遊離させ
た後選択した間隔で記録する。
温度で培養する。CO2 の産生は管を超音波処理浴に数
秒間浸漬して液体培地に保持されたCO2 泡を遊離させ
た後選択した間隔で記録する。
【0039】3.ドウ膨脹試験 ドウを30部の水、60部の白色軟質小麦粉、1.4部
の食塩および7.6部の落花生油を混合して調製する。
試験菌株は1部の圧搾酵母量で小麦粉に添加する。次に
20cmの直径および0.5cm厚さのピザの皮をドウ
から形成し、密封プラスチック包装中に8℃で21時間
貯蔵する。次にピザの皮は包装から取り出し、180℃
で15分オーブンでベーキングする。
の食塩および7.6部の落花生油を混合して調製する。
試験菌株は1部の圧搾酵母量で小麦粉に添加する。次に
20cmの直径および0.5cm厚さのピザの皮をドウ
から形成し、密封プラスチック包装中に8℃で21時間
貯蔵する。次にピザの皮は包装から取り出し、180℃
で15分オーブンでベーキングする。
【0040】ピザの皮が約2cmの厚さを有し、かつ伝
統的市販パン酵母を作用させて新たに膨脹させたドウか
ら製造した類似のピザの皮のものに匹敵できる官能性、
すなわち味およびテクスチャーを有する場合、試験に合
格したと見做される。
統的市販パン酵母を作用させて新たに膨脹させたドウか
ら製造した類似のピザの皮のものに匹敵できる官能性、
すなわち味およびテクスチャーを有する場合、試験に合
格したと見做される。
【0041】培地 YPD グルコース 2% 酵母エキス 1% ペプトン 2%PSA グルコース 10% 酵母エキス 0.8% ペプトン 0.3% 寒天 2%SA グルコース 0.05% 酵母エキス 0.1% 酢酸カリウム 1% 寒天 2%S−lac アミノ酸を含まない窒素ベース 0.67% 乳酸 0.5% 寒天 2%S−EtOH1%又は2% アミノ酸を含まない窒素ベース 0.67% エタノール 1%又は2% 寒天 2%YPG グリセロール 2% 酵母エキス 1% ペプトン 2%
【0042】図面 図1 :直線はS−lac、S EtOH1%および2%
およびYPG培地にNCIMB 40328、4032
9、40330、40331、40332および「le
vure boulangire bleue」(LB
B、比較用)の菌株細胞を生育させて得たコロニーの大
きさを示す。
およびYPG培地にNCIMB 40328、4032
9、40330、40331、40332および「le
vure boulangire bleue」(LB
B、比較用)の菌株細胞を生育させて得たコロニーの大
きさを示す。
【0043】図2〜図7:マルトース培地に温度と時間
の関数としてNCIMB 40328(図2)、NCI
MB 40329(図3)、NCIMB 40330
(図4)、NCIMB 40331(図5)、NCIM
B 40332(図6)および「levure bou
langire bleue」(LBB、比較用、図
7)菌株のCO 2 産生レベルを三次元で示す。
の関数としてNCIMB 40328(図2)、NCI
MB 40329(図3)、NCIMB 40330
(図4)、NCIMB 40331(図5)、NCIM
B 40332(図6)および「levure bou
langire bleue」(LBB、比較用、図
7)菌株のCO 2 産生レベルを三次元で示す。
【0044】図8:30℃のマルトース培地に時間の関
数としてNCIMB 40328、40329、403
30および40332および「levure boul
angire bleue」(LBB、比較用)菌株の
CO2 産生レベルを二次元で示す。
数としてNCIMB 40328、40329、403
30および40332および「levure boul
angire bleue」(LBB、比較用)菌株の
CO2 産生レベルを二次元で示す。
【0045】比較例 比較として、市販パン酵母菌株、すなわち「levur
e boulangire bleue」(LBB)の
名称でフォールド・スプリンガー社より市販されるパン
酵母を形成する菌株を潜在的生育能、lti性およびド
ウ膨脹能を有する二倍体および倍数体を選択するために
上記と同じ試験、すなわち上記1〜3の試験を行なう。
図1に示す比較生育試験の結果は予期したようにLBB
菌株がパン酵母を培養する伝統的緩徐栄養物供給バッチ
方法できわめて良好な生育力を有することを示した。比
較CO2 産生試験結果は図7に示し、図からマルトース
培地におけるCO2の産生は3〜5℃で6〜7日後、5
〜9℃で5〜6日後および10℃で3〜4日後圧搾酵母
1gにつき40mlを超えることが分る。マルトース培
地におけるLBB菌株のCO2 産生は30℃で約4時間
後圧搾酵母1gにつき20mlを急速に超えることも図
8から分る。ドウ膨脹能に対する比較試験結果はLBB
菌株がオーブンでベーキング前に冷蔵貯蔵に適応しない
ことを示す。LBB菌株を使用して得た密封プラスチッ
ク包装のピザの皮は8℃で1日後気球のようにふくら
む。対照的に、本発明方法により作製した菌株を使用
し、一方で上記ドウ膨脹試験を行なったピザの皮とLB
B菌株を使用し、冷蔵貯蔵せずに同じ試験を行ったピザ
の皮間の品質に識別できる差はほとんどないことが分
る。
e boulangire bleue」(LBB)の
名称でフォールド・スプリンガー社より市販されるパン
酵母を形成する菌株を潜在的生育能、lti性およびド
ウ膨脹能を有する二倍体および倍数体を選択するために
上記と同じ試験、すなわち上記1〜3の試験を行なう。
図1に示す比較生育試験の結果は予期したようにLBB
菌株がパン酵母を培養する伝統的緩徐栄養物供給バッチ
方法できわめて良好な生育力を有することを示した。比
較CO2 産生試験結果は図7に示し、図からマルトース
培地におけるCO2の産生は3〜5℃で6〜7日後、5
〜9℃で5〜6日後および10℃で3〜4日後圧搾酵母
1gにつき40mlを超えることが分る。マルトース培
地におけるLBB菌株のCO2 産生は30℃で約4時間
後圧搾酵母1gにつき20mlを急速に超えることも図
8から分る。ドウ膨脹能に対する比較試験結果はLBB
菌株がオーブンでベーキング前に冷蔵貯蔵に適応しない
ことを示す。LBB菌株を使用して得た密封プラスチッ
ク包装のピザの皮は8℃で1日後気球のようにふくら
む。対照的に、本発明方法により作製した菌株を使用
し、一方で上記ドウ膨脹試験を行なったピザの皮とLB
B菌株を使用し、冷蔵貯蔵せずに同じ試験を行ったピザ
の皮間の品質に識別できる差はほとんどないことが分
る。
【0046】例1 出発菌株は伝統的実験室パン酵母を形成するもの、特に
遺伝子型MATa arg4−17 his4−38
lys1−1 met8−1 trp1−1malを有
する菌株(National Collection
of Industrial and Marine
Bacteria Ltd.(NCIMB),P.O.
Box31,135 アベイ通り、アバディーン AB
9 8DG,スコットランド(英国)に1990年11
月6日にブダペスト条約のもとに寄託し、番号NCIM
B 40333を得た)のようなSaccharomy
ces cerevisiaeの半数体菌株である。こ
の菌株はEMSにより突然変異誘発処理する。このた
め、この菌株細胞を5mlのYPD培地に定常期まで生
育させ、pH7.0の100mMリン酸カリウム緩衝液
で1回洗滌し、次いで108 細胞/ml量で同じ緩衝
液に懸濁させる。3%容EMSを懸濁液に添加し、これ
は次に烈しく攪拌しながら30℃で1時間反応させる。
処理は10倍容量の5%チオ硫酸ナトリウム溶液に懸濁
液を稀釈して終了する。次に細胞は固体YPD培地上に
分配し、30℃で2日培養する。次にこれらは固体YP
D培地上に再分配し、10℃で3週培養してこれらのl
ti性を試験する。その温度で不活性であるが生存性を
有するいくつかの安定な突然変異株を次に選択する。接
合型MATaを有するこれらの突然変異株の1つは、次
に例えば専門家には周知の遺伝子型MATα canl
his3−11,15 leu2−3,112を有す
る菌株GRF18(ジー.アール.フィンク,ホワイト
ヘッド研究所、第9ケンブリッジセンター、ケンブリッ
ジ、マサチューセッツ01 142,米国参照)のよう
なSaccharomyces cerevisiae
の野生半数体菌株と戻し交雑する。10℃で明白なlt
i性および遺伝子型MATa lys1 his3/4
trp1 malを有するこの戻し交雑分離株を次に選
択する。この分離株は出発菌株の突然変異株の戻し交雑
に使用したものと同じ野生菌株と戻し交雑する。10℃
で明白なlti性を示し、遺伝子型MATα leu2
His3/4malを有するこの戻し交雑の2分離株
を次に選択する。これらの各2分離株は例えば専門家に
周知の菌株1403−7Aのような少なくとも1つのM
AL遺伝子を有するSaccharomyces ce
revisiaeの野生半数体菌株と戻し交雑する(酵
母遺伝学ストックセンター、ロバート・モーティマー著
カタログ第6版、カリホルニア大学、生物物理学およ
び薬学物理学部、バークレイ、CA94720,米
国)。それぞれが10℃で明白なlti性を有するこれ
らの各分離株、1つは遺伝子型MATa MALを有
し、もう1つは遺伝子型MATα leu2 MALを
有するものを選択する。これら2つの分離株は交雑し、
潜在的生育能、lti性およびドウ膨脹能を有するこの
交雑により産生したSaccharomyces ce
revisiaeの各種二倍体菌株を選択する。こうし
て得た各種菌株のうち、上記菌株NCIMB 4032
8を例として寄託した。この菌株はパン酵母を培養する
伝統的緩徐栄養物供給バッチ方法で比較的適度の潜在的
生育能を有する。このことは上記生育試験で得た結果を
説明する図1から分る。しかし、容易に上記の相当する
試験に合格する。従って高いドウ発酵能を有することが
分る。最後に、明白なlti性を有する。このことは詳
細に上記したCO2 産生試験により測定して、マルトー
ス培地で発酵温度および時間の関数としてそのCO2産
生量で示す3次元図の図2から分る。少なくとも約1週
3〜10℃で実質的に不活性であるが生存し、約13〜
14℃で約6〜7日後有意な活性を回復しうることが分
る。特に、そのCO2 産生量は3〜8℃で7日後尚雰で
あり、10℃で7日後圧搾酵母1gにつき約8mlに上
昇するに過ぎないことが分る。対照的に、マルトース培
地におけるそのCO2 産生量は13〜14℃で6日後4
0ml/g以上に増加する。マルトース培地におけるそ
のCO2 産生量は30℃で約2時間後20ml/g以上
に急上昇する。さらに、菌株NCIMB 40328は
次の特徴を示す:形態 長円形細胞。ある細胞は大きさを増し、偽菌糸を形成す
る。糖の発酵 菌株は蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵でき
る。
遺伝子型MATa arg4−17 his4−38
lys1−1 met8−1 trp1−1malを有
する菌株(National Collection
of Industrial and Marine
Bacteria Ltd.(NCIMB),P.O.
Box31,135 アベイ通り、アバディーン AB
9 8DG,スコットランド(英国)に1990年11
月6日にブダペスト条約のもとに寄託し、番号NCIM
B 40333を得た)のようなSaccharomy
ces cerevisiaeの半数体菌株である。こ
の菌株はEMSにより突然変異誘発処理する。このた
め、この菌株細胞を5mlのYPD培地に定常期まで生
育させ、pH7.0の100mMリン酸カリウム緩衝液
で1回洗滌し、次いで108 細胞/ml量で同じ緩衝
液に懸濁させる。3%容EMSを懸濁液に添加し、これ
は次に烈しく攪拌しながら30℃で1時間反応させる。
処理は10倍容量の5%チオ硫酸ナトリウム溶液に懸濁
液を稀釈して終了する。次に細胞は固体YPD培地上に
分配し、30℃で2日培養する。次にこれらは固体YP
D培地上に再分配し、10℃で3週培養してこれらのl
ti性を試験する。その温度で不活性であるが生存性を
有するいくつかの安定な突然変異株を次に選択する。接
合型MATaを有するこれらの突然変異株の1つは、次
に例えば専門家には周知の遺伝子型MATα canl
his3−11,15 leu2−3,112を有す
る菌株GRF18(ジー.アール.フィンク,ホワイト
ヘッド研究所、第9ケンブリッジセンター、ケンブリッ
ジ、マサチューセッツ01 142,米国参照)のよう
なSaccharomyces cerevisiae
の野生半数体菌株と戻し交雑する。10℃で明白なlt
i性および遺伝子型MATa lys1 his3/4
trp1 malを有するこの戻し交雑分離株を次に選
択する。この分離株は出発菌株の突然変異株の戻し交雑
に使用したものと同じ野生菌株と戻し交雑する。10℃
で明白なlti性を示し、遺伝子型MATα leu2
His3/4malを有するこの戻し交雑の2分離株
を次に選択する。これらの各2分離株は例えば専門家に
周知の菌株1403−7Aのような少なくとも1つのM
AL遺伝子を有するSaccharomyces ce
revisiaeの野生半数体菌株と戻し交雑する(酵
母遺伝学ストックセンター、ロバート・モーティマー著
カタログ第6版、カリホルニア大学、生物物理学およ
び薬学物理学部、バークレイ、CA94720,米
国)。それぞれが10℃で明白なlti性を有するこれ
らの各分離株、1つは遺伝子型MATa MALを有
し、もう1つは遺伝子型MATα leu2 MALを
有するものを選択する。これら2つの分離株は交雑し、
潜在的生育能、lti性およびドウ膨脹能を有するこの
交雑により産生したSaccharomyces ce
revisiaeの各種二倍体菌株を選択する。こうし
て得た各種菌株のうち、上記菌株NCIMB 4032
8を例として寄託した。この菌株はパン酵母を培養する
伝統的緩徐栄養物供給バッチ方法で比較的適度の潜在的
生育能を有する。このことは上記生育試験で得た結果を
説明する図1から分る。しかし、容易に上記の相当する
試験に合格する。従って高いドウ発酵能を有することが
分る。最後に、明白なlti性を有する。このことは詳
細に上記したCO2 産生試験により測定して、マルトー
ス培地で発酵温度および時間の関数としてそのCO2産
生量で示す3次元図の図2から分る。少なくとも約1週
3〜10℃で実質的に不活性であるが生存し、約13〜
14℃で約6〜7日後有意な活性を回復しうることが分
る。特に、そのCO2 産生量は3〜8℃で7日後尚雰で
あり、10℃で7日後圧搾酵母1gにつき約8mlに上
昇するに過ぎないことが分る。対照的に、マルトース培
地におけるそのCO2 産生量は13〜14℃で6日後4
0ml/g以上に増加する。マルトース培地におけるそ
のCO2 産生量は30℃で約2時間後20ml/g以上
に急上昇する。さらに、菌株NCIMB 40328は
次の特徴を示す:形態 長円形細胞。ある細胞は大きさを増し、偽菌糸を形成す
る。糖の発酵 菌株は蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵でき
る。
【0047】例2 使用出発菌株および手順は双方共10℃で明白なlti
性および遺伝子型MATα leu2 his3/4
malを有する2つの戻し交雑分離株の選択まで例1記
載の通りである。これらの2つの分離株のうちの1つは
例えば当業者に周知の遺伝子型MATαCUP1 SU
C2 ga12 mal melを有する菌株X218
0−1AのようなSaccharomyces cer
evisiaeの野生半数体菌株と戻し交雑させる(酵
母遺伝学ストックセンター、カタログ第6版参照)。1
0℃で明白なlti性および遺伝子型MATα his
3/4 leu2malを有するこの戻し交雑分離株を
選択する。この分離株は上記と同じ菌株X2180−1
Aと戻し交雑して栄養要求性変異his3/4およびl
eu2を除去する。遺伝子型MATα malおよび1
回の突然変異により10℃で有意なlti性、換言すれ
ばlti性に関し完全な2:2分離を有するこの戻し交
雑分離株を選択する。この分離株は例えば専門家に周知
の菌株1403−7Aのような少なくとも1つのMAL
遺伝子を有するSaccharomyces cere
visiaeの野生半数体菌株と戻し交雑する(酵母遺
伝学ストックセンター、カタログ 第6版参照)。一方
では10℃で明白なlti性および遺伝子型MATα
MALを有するこの1つの戻し交雑分離株、他方では1
0℃で明白および非常に明白なlti性をそれぞれ示
し、それぞれが表現型MATa ura3 malを有
するこの戻し交雑の2分離株を選択する。これら2つの
最後の分離株は最初のものと交雑し、それぞれ潜在的生
育能、lti性およびドウ膨脹能を有するこれら2つの
交雑により産生したSaccharomyces ce
revisiaeの各種二倍体菌株を選択する。こうし
て得た各種菌株のうち、例として寄託した上記菌株NC
IMB 40329およびNCIMB 40330はそ
れぞれこれら2つの交雑の1つにより産生した。これら
の2菌株は図1から分るように、パン酵母を培養する伝
統的緩徐栄養物供給バッチ方法で比較的良好な潜在的生
育能を有する。これらは容易に上記相当する試験に合格
することから良好なドウ膨脹能をも有する。最後に、こ
れらは著しいlti性を有する。これらは少なくとも約
1週間3〜10℃のマルトース培地で実質的に不活性で
あるが生存し、約11〜14℃で約5〜7日後有意な活
性を回復しうることは図3から分る。特に、これらのC
O2産生量は3〜9℃で7日後尚雰付近であり、10℃
で7日後約12ml/1g圧搾酵母に上昇するに過ぎな
いことが分る。対照的に、これらのCO2 産生レベルは
12〜14℃で6日後40ml/g以上に増加する。マ
ルトース培地におけるこれらのCO2 産生量は30℃で
約1.5時間後20ml/g以上に急増することが図8
から分る。さらに、これらの菌株は次の特徴を示す:NCIMB 40329 形態 :長円形細胞。細胞の大きさは比較的均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。NCIMB 40330 形態 :長円形細胞。細胞の大きさは比較的均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。
性および遺伝子型MATα leu2 his3/4
malを有する2つの戻し交雑分離株の選択まで例1記
載の通りである。これらの2つの分離株のうちの1つは
例えば当業者に周知の遺伝子型MATαCUP1 SU
C2 ga12 mal melを有する菌株X218
0−1AのようなSaccharomyces cer
evisiaeの野生半数体菌株と戻し交雑させる(酵
母遺伝学ストックセンター、カタログ第6版参照)。1
0℃で明白なlti性および遺伝子型MATα his
3/4 leu2malを有するこの戻し交雑分離株を
選択する。この分離株は上記と同じ菌株X2180−1
Aと戻し交雑して栄養要求性変異his3/4およびl
eu2を除去する。遺伝子型MATα malおよび1
回の突然変異により10℃で有意なlti性、換言すれ
ばlti性に関し完全な2:2分離を有するこの戻し交
雑分離株を選択する。この分離株は例えば専門家に周知
の菌株1403−7Aのような少なくとも1つのMAL
遺伝子を有するSaccharomyces cere
visiaeの野生半数体菌株と戻し交雑する(酵母遺
伝学ストックセンター、カタログ 第6版参照)。一方
では10℃で明白なlti性および遺伝子型MATα
MALを有するこの1つの戻し交雑分離株、他方では1
0℃で明白および非常に明白なlti性をそれぞれ示
し、それぞれが表現型MATa ura3 malを有
するこの戻し交雑の2分離株を選択する。これら2つの
最後の分離株は最初のものと交雑し、それぞれ潜在的生
育能、lti性およびドウ膨脹能を有するこれら2つの
交雑により産生したSaccharomyces ce
revisiaeの各種二倍体菌株を選択する。こうし
て得た各種菌株のうち、例として寄託した上記菌株NC
IMB 40329およびNCIMB 40330はそ
れぞれこれら2つの交雑の1つにより産生した。これら
の2菌株は図1から分るように、パン酵母を培養する伝
統的緩徐栄養物供給バッチ方法で比較的良好な潜在的生
育能を有する。これらは容易に上記相当する試験に合格
することから良好なドウ膨脹能をも有する。最後に、こ
れらは著しいlti性を有する。これらは少なくとも約
1週間3〜10℃のマルトース培地で実質的に不活性で
あるが生存し、約11〜14℃で約5〜7日後有意な活
性を回復しうることは図3から分る。特に、これらのC
O2産生量は3〜9℃で7日後尚雰付近であり、10℃
で7日後約12ml/1g圧搾酵母に上昇するに過ぎな
いことが分る。対照的に、これらのCO2 産生レベルは
12〜14℃で6日後40ml/g以上に増加する。マ
ルトース培地におけるこれらのCO2 産生量は30℃で
約1.5時間後20ml/g以上に急増することが図8
から分る。さらに、これらの菌株は次の特徴を示す:NCIMB 40329 形態 :長円形細胞。細胞の大きさは比較的均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。NCIMB 40330 形態 :長円形細胞。細胞の大きさは比較的均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。
【0048】例3 出発菌株は名称「levure boulangire
bleue」としてフォールド・スプリンガ社が市販
するパン酵母を形成するようなSaccharomyc
es cerevisiaeの市販倍数体菌株であり、
この細胞はSaccharomyces cerevi
siaeの半数体菌株の細胞より3〜4倍多くDNAを
含有する。この菌株に胞子を形成させるために、その細
胞を30℃で2日PSA予備胞子形成培地に生育させ
る。次にこれらはSA胞子形成培地に移し、そこで30
℃で4日保持する。次に胞子を単離し、YPD培地で発
芽させ、菌株、すなわち倍数性の低減した分離株を得
る。10℃で非常に明白なlti性、さらに接合型MA
Tαを有するこれらの分離株の1つを選択する。この分
離株はlti性を示さず、接合型MATaを有しない倍
数性の低減した別の分離株と戻し交雑する。10℃で非
常に明白なltiおよび1つの接合型を有するこの戻し
交雑のいくつかの分離株を選択する。反対の接合型を有
する分離株は数回交雑し、潜在的生育能、lti性およ
びドウ膨脹能を有するこれらの交雑により産生したSa
ccharomyces cerevisiaeの各種
倍数体菌株を選択する。こうして得た各種菌株のうち、
上記菌株NCIMB 40331およひNCIMB 4
0332は例として寄託した。特に、これら2つの菌株
は図1から分るように、パン酵母を培養する伝統的緩徐
栄養物供給バッチ方法で非常に良好な潜在的生育能を有
する。これらは容易に上記相当する試験に合格すること
から良好なドウ膨脹能をも有する。最後に、これらは明
白なlti性を有する。これらは少なくとも4〜5日間
3〜9℃のマルトース培地で実質的に不活性であるが生
存し、約10〜13℃で約5〜7日後有意な活性を回復
しうることは図5および6から分る。特に、これらのC
O2 産生量は3〜9℃で5日後尚雰付近であり、3〜9
℃で7日後圧搾酵母1gにつき約20〜25mlに急上
昇するに過ぎないことが分る。対照的に、これらのCO
2 産生量は12〜14℃で5日後60ml/g以上に増
加する。マルトース培地における菌株NCIMB 40
332のCO2 産生レベルは30℃で約4時間後20m
l/g以上に急増することも図8から分る。さらに、こ
れらの菌株は次の特徴を有する。NCIMB 40331 形態 :円形細胞。細胞の大きさは均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。NCIMB 40332 形態 :円形細胞。細胞の大きさは均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。
bleue」としてフォールド・スプリンガ社が市販
するパン酵母を形成するようなSaccharomyc
es cerevisiaeの市販倍数体菌株であり、
この細胞はSaccharomyces cerevi
siaeの半数体菌株の細胞より3〜4倍多くDNAを
含有する。この菌株に胞子を形成させるために、その細
胞を30℃で2日PSA予備胞子形成培地に生育させ
る。次にこれらはSA胞子形成培地に移し、そこで30
℃で4日保持する。次に胞子を単離し、YPD培地で発
芽させ、菌株、すなわち倍数性の低減した分離株を得
る。10℃で非常に明白なlti性、さらに接合型MA
Tαを有するこれらの分離株の1つを選択する。この分
離株はlti性を示さず、接合型MATaを有しない倍
数性の低減した別の分離株と戻し交雑する。10℃で非
常に明白なltiおよび1つの接合型を有するこの戻し
交雑のいくつかの分離株を選択する。反対の接合型を有
する分離株は数回交雑し、潜在的生育能、lti性およ
びドウ膨脹能を有するこれらの交雑により産生したSa
ccharomyces cerevisiaeの各種
倍数体菌株を選択する。こうして得た各種菌株のうち、
上記菌株NCIMB 40331およひNCIMB 4
0332は例として寄託した。特に、これら2つの菌株
は図1から分るように、パン酵母を培養する伝統的緩徐
栄養物供給バッチ方法で非常に良好な潜在的生育能を有
する。これらは容易に上記相当する試験に合格すること
から良好なドウ膨脹能をも有する。最後に、これらは明
白なlti性を有する。これらは少なくとも4〜5日間
3〜9℃のマルトース培地で実質的に不活性であるが生
存し、約10〜13℃で約5〜7日後有意な活性を回復
しうることは図5および6から分る。特に、これらのC
O2 産生量は3〜9℃で5日後尚雰付近であり、3〜9
℃で7日後圧搾酵母1gにつき約20〜25mlに急上
昇するに過ぎないことが分る。対照的に、これらのCO
2 産生量は12〜14℃で5日後60ml/g以上に増
加する。マルトース培地における菌株NCIMB 40
332のCO2 産生レベルは30℃で約4時間後20m
l/g以上に急増することも図8から分る。さらに、こ
れらの菌株は次の特徴を有する。NCIMB 40331 形態 :円形細胞。細胞の大きさは均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。NCIMB 40332 形態 :円形細胞。細胞の大きさは均質。糖の発酵 :蔗糖、マルトースおよびグルコースを発酵で
きる。
【図1】図1は各種培地に各種菌株を培養して得たコロ
ニーの大きさを示す。
ニーの大きさを示す。
【図2】図2は菌株NCIMB 40328によるマル
トース培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関
数として示す。
トース培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関
数として示す。
【図3】図3は菌株NCIMB 40329によるマル
トース培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関
数として示す。
トース培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関
数として示す。
【図4】図4は菌株NCIMB 40330によるマル
トース培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関
数として示す。
トース培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関
数として示す。
【図5】図5はNCIMB 40331によるマルトー
ス培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関数と
して示す。
ス培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関数と
して示す。
【図6】図6はNCIMB 40332によるマルトー
ス培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関数と
して示す。
ス培地におけるCO2 産生量を温度および時間の関数と
して示す。
【図7】図7は「levure boulangire
bleue」(LBB、比較用)によるマルトース培
地におけるCO2 産生量を温度および時間の関数として
示す。
bleue」(LBB、比較用)によるマルトース培
地におけるCO2 産生量を温度および時間の関数として
示す。
【図8】図8は各種菌株による30℃のマルトース培地
におけるCO2 産生量を時間の関数として示す。
におけるCO2 産生量を時間の関数として示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ペーター ニーデルベルガー スイス国エパリング,シーエィチ.ボワ デ メントン 16
Claims (4)
- 【請求項1】 緩徐栄養物供給バッチ方法で潜在的生育
能、ドウ膨張能、3〜10℃に冷蔵したマルトース培地
で7日後圧搾酵母1gにつき20ml未満のCO2 産生
レベルおよび少なくとも14℃の温度に保持したマルト
ース培地で6日後圧搾酵母1gにつき少なくとも40m
lのCO2 産生量を有する、パン酵母Saccharo
myces cerevisiae二倍体菌株。 - 【請求項2】 緩徐栄養物供給バッチ方法で潜在的生育
能、ドウ膨張能、3〜9℃に冷蔵したマルトース培地で
7日後圧搾酵母1gにつき30ml未満のCO2 産生量
および少なくとも13℃の温度に保持したマルトース培
地で6日後圧搾酵母1gにつき少なくとも60mlのC
O2 産生量を有する、パン酵母Saccharomyc
es cerevisiae二倍体菌株。 - 【請求項3】 Saccharomyces sere
visiae菌株NCIMB 40328、40329
および40330から成る群から選択する、請求項1記
載のパン酵母菌株。 - 【請求項4】 Saccharomyces cere
visiae菌株NCIMB 40331および403
32から成る群から選択する、請求項2記載のパン酵母
菌株。
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