JPH11332297A - 電気車の制御装置および制御方法 - Google Patents

電気車の制御装置および制御方法

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JPH11332297A
JPH11332297A JP10134011A JP13401198A JPH11332297A JP H11332297 A JPH11332297 A JP H11332297A JP 10134011 A JP10134011 A JP 10134011A JP 13401198 A JP13401198 A JP 13401198A JP H11332297 A JPH11332297 A JP H11332297A
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博之 山田
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寛 片田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】同期電動機の磁極位置を検出する信号が、磁極
位置検出手段の取り付けや精度により、磁極位置信号に
対する誘起電圧が正転と逆転で異なる場合においても、
トルクの精度を低下させないようにする。 【解決手段】アクセル装置と進行方向選択手段、同期電
動機の回転方向をもとに動作モードを判断し、動作モー
ドに応じてあらかじめ準備していおいた電流指令演算マ
ップをもとにトルク電流指令と界磁電流指令を演算し、
同期電動機に電流を流してトルクを発生させる。電流指
令演算マップは、あらかじめ正転と逆転で異なる磁極位
置の分を補正して調整したデータをセットする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期電動機を制御
する電気車の制御装置および制御方法に係る。
【0002】
【従来の技術】従来の技術では、例えば特開昭63−3
14194号公報に開示されているように、同期電動機
を制御するものにおいて、同期電動機の速度に起因する
損失や無効分を補償して電流指令を発生することにより
出力トルクの精度を向上させるという方法が開示されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭63−31
4194号公報の技術によれば、同期電動機の速度に起
因する損失や無効分を補償するための情報として同期電
動機の磁極位置検出器を用いている。この磁極位置検出
器は、同期電動機の磁極あるいは誘起電圧の波形に対応
して位置決めを調整した上で取り付けられており、その
磁極位置検出器の取り付け精度と磁極位置信号の発生
は、直接出力トルクの精度に影響するものであるために
精度の高い物が必要とされる。しかし、高い精度で磁極
位置信号を発生する検出器は高価なものであることと、
実際の同期電動機への装着においては、正回転状態で正
しく磁極位置と磁極位置信号が一致するように調整装着
すると、逆回転では機械的な取り付けや偏心、あるいは
電気的な誤差により磁極位置信号が正確な周期で発生す
ることが難しく、その結果逆回転では磁極位置と磁極位
置信号がずれる場合が発生する。
【0004】図2に同期電動機の誘起電圧波形と磁極位
置信号の関係について示す。磁極位置信号は、同期電動
機の正転時の誘起電圧波形のゼロクロス点が磁極位置信
号の立ち上がりになるように調整して装備される。この
時、回転軸に装着するセンサの偏心や取り付け精度、電
気的な検出特性などの要因により磁極位置の信号は誘起
電圧波形1周期とは完全に同期せず、磁極位置信号の立
ち上がり点以外のゼロクロス点では必ずしも一致しない
場合があり、また、信号のハイ時間とロー時間の比も必
ずしも50%とはなっていない場合がある。通常、磁極
位置は1周期の絶対位置であるため、この信号は制御上
ではこの磁極位置信号の立ち上がりをトリガとして、磁
極位置の補正を行うのが通常である。ここで正転状態で
は誘起電圧波形と磁極位置信号立ち上がりが一致するた
め、常に正しい補正を行えるようになっている。しかし
このまま同期電動機を逆転させた場合、今度は磁極位置
信号の立ち上がりタイミングが正転の時と異なり、信号
が立ち上がる時には誘起電圧波形すなわち正しい磁極位
置と磁極位置信号とはΔPだけ磁極位置ずれた状態で回
転することになる。これは誘起電圧波形周期と磁極位置
信号周期が一致しないことや、信号の比率が50%にな
っていないことによるが、この状態で、正転時と同様に
信号立ち上がりに同期して磁極位置を補正すると、実際
の誘起電圧に対してはずれた位置を基準として補正する
ため、制御上で認識する磁極位置と実際の同期電動機の
磁極位置がずれ、これがトルク精度を低下させる要因と
なっていた。
【0005】このように、従来の技術では、同期電動機
の正回転と逆回転で磁極位置の検出精度あるは位置が異
なる磁極位置検出信号を用いて、制御のみを正回転と逆
回転とで対象に同じ制御を行った場合、結果として逆回
転の場合には実際の磁極位置に対する磁極がずれている
こととなり、正回転と逆回転で同じ様な補償を行っても
発生するトルクが異なる結果となり、正回転と逆回転で
同等のトルク精度を要求する場合について考慮されてい
なかった。
【0006】本発明の目的は、高精度の磁極位置検出器
を用いることなく、正回転と逆回転で同等のトルク精度
が得られるようにした電気車の制御装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電気車の制御装
置は上記に記載した目的を達成せんとするものであり、
同期電動機に対するトルク指令と該同期電動機の回転方
向及び磁極位置の信号をもとに電流指令を演算する電流
指令演算手段と、該電流指令に基づき前記同期電動機を
ベクトル制御するベクトル制御演算手段とを備えた同期
電動機の制御装置において、前記電流指令演算手段は、
前記同期電動機の正回転と逆回転で同等のトルク精度が
得られるようにした複数の運転パターンを有し、前記同
期電動機の回転方向に応じて前記運転パターンを選択し
て前記電流指令を演算することを特徴とする。
【0008】本発明の他の特徴は、同期電動機に対する
トルク指令と該同期電動機の回転方向及び磁極位置の信
号をもとに電流指令を演算する電流指令演算手段と、該
電流指令に基づき前記同期電動機をベクトル制御するベ
クトル制御演算手段とを備えた同期電動機の制御装置に
おいて、前記トルク指令の正負及び前記同期電動機の回
転方向により区別される複数の動作モードのいずれに該
当するかを判定する動作モード判定手段を有し、前記電
流指令演算手段は、前記各動作モードに対する所定の運
転パターンを有し、前記動作モード判定手段の判定結果
に基づき該動作モードに対応した運転パターンで前記電
流指令を演算することにある。
【0009】本発明の他の特徴は、車両の進行方向を運
転者が選択するための走行方向選択手段の信号である方
向選択信号と運転者の操作を変換して信号として伝達す
るアクセル装置を備え、前記動作モード判定手段は、前
記トルク指令演算手段に入力する前記方向選択信号が前
進であり、前記アクセル装置がふみこまれている場合に
は正値の前記トルク指令を生成し、かつ前記同期電動機
の回転方向が逆回転であった場合には前進力行、前記ト
ルク指令演算手段に入力する前記方向選択信号が後進で
あり、前記アクセル装置が踏み込まれている場合には負
値の前記トルク指令を生成し、かつ前記同期電動機の回
転方向が正回転である場合には後進力行と判断し、前記
電流指令演算手段は、前記前進力行及び前記後進力行の
動作モードに応じた前記トルク電流指令と界磁電流指令
を演算することにある。
【0010】本発明によれば、同期電動機の正回転と逆
回転で同等のトルク精度が得られるようにした複数の運
転パターンを有し、同期電動機の回転方向に応じて前記
運転パターンを選択して前記電流指令を演算するように
したため、精度の高い磁極位置検出器を高精度に調整取
り付けしなくても、トルク精度が低下することなく正転
と逆転で同等のトルク精度を確保できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気車の制御装置
の実施例を図をもとに説明する。
【0012】図1は本発明の一実施例になる電気車の制
御装置の基本構成を示す図である。電気車の制御装置に
は、運転者の意志を電気的な信号に変換するためのアク
セル装置1、進行方向選択手段2、ブレーキ検出手段3
を備えており、それらの信号を制御手段7の内部にある
トルク指令演算手段4に入力する。トルク指令演算手段
4では、入力した信号をもとに同期電動機9が発生する
トルクの値であるトルク指令値5を演算し、動作モード
判定手段10に伝達する。一方、同期電動機9には磁極
位置検出手段11と回転検出手段12が取り付けられて
おり、磁極位置検出手段11は同期電動機9の磁極の位
置と一致した信号、回転検出手段12は同期電動機9の
回転速度に応じた信号を発生し、制御手段7に伝達す
る。制御手段7の内部では入力した磁極位置信号13と
回転検出信号14をもとに磁極位置演算手段15と回転
速度演算手段16によって磁極位置17と回転速度18
を得る。
【0013】トルク指令値5とアクセル装置1、方向選
択手段2、ブレーキ検出手段3の信号、磁極位置17と
回転速度18の信号をそれぞれ動作モード判定手段10
に入力して電気車の動作モードすなわち力行、回生など
の判別を行い、動作モード信号6を電流指令演算手段1
9に入力する。電流指令演算手段19は動作モード対応
型の構成であり、この電流指令演算手段では、トルク指
令5、磁極位置17、回転速度18の信号と動作モード
信号6の情報を元に同期電動機9にトルクを発生すべく
通電する電流の指令を演算し、これをトルク電流指令2
2と界磁電流指令23として出力する。
【0014】この時、電流指令演算手段19では、動作
モード信号6の信号をもとに、モード別に用意したマッ
プから電流指令を演算するように処理を行う。トルク電
流指令22と界磁電流指令23は、ベクトル制御演算手
段20へと入力し、ここでPWM信号発生手段21に伝
達する電圧指令24をベクトル制御演算により演算す
る。PWM信号発生手段21では、電圧指令24をもと
に電力変換手段8を駆動するためのPWM信号25を生
成して電力変換手段8を動作させる。電力変換手段8は
電源27の電力をPWM信号25にもとづいて変換を行
い、同期電動機9に交流電力を供給し、同期電動機9に
電流を流してトルクを発生させる。この同期電動機9に
流れた電流は電流検出手段26により電流検出信号28
として電流指令演算手段19に帰還する構成としてい
る。
【0015】この様な構成とすることにより、運転者の
意志や操作と実際に同期電動機9が回転している速度や
回転方向などの信号にもとづいて動作モード判定手段1
0により動作モードを判別することができ、その動作状
態や状況に応じた電流指令を演算することが出来るよう
になる。
【0016】図3は、本発明の電気車の制御装置の電流
指令演算手段の詳細を示す図である。図1で述べた電流
指令演算手段19には、トルク指令5と動作モード信号
6を入力し、同時に回転速度演算手段16の演算結果も
入力する。電流指令演算手段19では、これらの入力信
号をもとにIdマップ29とIqマップ30よりトルク
電流指令22と界磁電流指令23を演算出力する。この
Idマップ29とIqマップ30は、電気車の動作モー
ドに応じた複数の種類のマップを用意しており、動作モ
ード信号6をもとに、動作状態に対応したマップを用い
てトルク電流指令22と界磁電流指令23を演算するよ
うに構成している。
【0017】図4は、本発明の電気車の制御装置におけ
る、動作モード判定手段10での動作モード判定内容を
示したものである。動作モードは、進行方向選択手段2
の信号が前進か後進かの信号と、アクセル装置1が踏み
込まれているか(オンか)離されているか(オフか)、
電動機の回転方向が正転か逆転かによって分けることが
出来る。図4に示すように、まず方向選択手段2が前進
に選択されている場合、電動機が正転でアクセルオンな
らば正力行、アクセルオフならば回生の動作モードで動
作する。電動機が逆転でアクセルオンである場合には正
力行、アクセルがオフである場合には走行する意志が無
く、しかも前進選択状態で逆進しているため、動作状態
としては惰行となる。方向選択手段2が後進に選択され
ている場合、電動機が正転でアクセルオンならば逆力
行、アクセルオフでは惰行となる。電動機が逆転でアク
セルオンである場合には逆力行、アクセルがオフである
場合には回生の動作となる。このように進行方向選択手
段2の信号とアクセル装置1の信号、電動機の回転方向
に応じて動作モードを区別判定するように構成する。
【0018】図5は、本発明の電気車の制御装置におけ
る、運転パターンとしての各動作モードに対応するトル
ク特性の関係を示した図である。図5に示す4象限の領
域において、前進選択でで正転の場合には正力行、前進
選択で正転でアクセルオフの場合には回生動作を行うよ
うに動作する。後進選択で逆転の場合には逆力行、後進
選択でアクセルオフの場合には回生動作である。また、
前進選択の場合で電動機が逆転、後進選択の場合で電動
機が正転の場合には坂道発進等のずり下がりの状態等の
動作となり、この場合には前進選択の場合には正力行と
同じトルク、後進選択の場合には逆力行と同じトルクを
発生するように動作させる。
【0019】図6は、本発明の電気車の制御装置におけ
る、動作モードに対応する運転パターンの一例として、
各動作モードに対する電流指令演算マップの割当を示す
図である。電動機に電流を流してトルクを発生させて駆
動を行うモードは、先に説明した動作モードの内の、正
力行、逆力行、回生の3モードであり、この3モードは
さらに電動機回転が正転か逆転かによって6モードに分
類出来る。この時、電流指令演算手段19では、この6
モードに応じてモード(1)、(2)では正転力行用マ
ップ、モード(2)(4)では逆転力行用マップ、モー
ド(5)では正転回生用マップ、モード(6)では逆転
回生用マップを用いてトルク電流指令22と界磁電流指
令23を演算する。この各々の4つのマップは、先に図
2で述べた正転と逆転の磁極位置信号に対応して調整し
たマップを準備する。つまり、正転時には誘起電圧波形
と磁極位置信号立ち上がりが一致した状態での動作をも
とにマップを調整作成し、逆転時には誘起電圧波形と磁
極位置信号立ち上がりがずれている状態を見込んでマッ
プを調整して準備する。この様に構成することにより、
正転と逆転で磁極位置信号が構成上ずれてしまうような
場合においても、そのずれををあらかじめ見込んだマッ
プを用意し、制御上でそのずれを吸収するように補正し
た形で動作させることにより、動作モードに応じた電流
指令を演算することができるようになる。
【0020】図7は、本発明の電気車の制御装置の動作
モード判定手段10における動作モード判定処理の一例
を示したフローチャートである。まず(a)において、
トルク指令τ* が正値かどうかを判別する。正値である
場合(b)、負値である場合(d)に進む。(b)で
は、モータの回転方向の正逆を調べ、正回転であればト
ルク指令が正の値でかつモータ回転方向も正回転なの
で、動作モードを(c)の正転力行と判断する。(b)
でモータ回転方向が逆転であればさらに(f)でアクセ
ルが踏み込まれているかどうかを調べる。アクセルが踏
み込まれていれば力行で動作すべきであり、かつモータ
は逆に回転している状態であるため、(g)で逆転力行
と判断する。アクセルがオフであれば、運転者がアクセ
ルをオフしている状態であり、加速・走行しようという
意志がないと判断でき、かつモータ回転が逆転、トルク
指令τ* が正値であるため、(h)で逆転回生と判断す
る。(a)でトルク指令τ* が負値である場合には
(d)に進む。(d)ではモータ回転方向の正逆を判別
し、逆転であればモータ回転が逆転、トルク指令τ*
負値なので逆転力行と判断する。モータ回転方向が正転
であれば、さらにでアクセルのオンオフを調べ
る。アクセルが踏み込まれている場合には(j)の正転
力行、アクセルが踏み込まれていない場合には(i)で
正転回生と判断する。この様な動作モードの判別によ
り、各動作モードの判別結果をもとに適正な電流指令の
マップを用いることができる。
【0021】次に、図8、図9に本発明の電気車の制御
装置における、電流指令マップの例を示す。図8はトル
ク電流指令Iq*、図9は界磁電流指令Id* の代表的
な形態を示したものである。各々の電流指令は、モータ
回転数Nmとトルク指令τ*より決まる値であり、モー
タ回転数Nmとトルク指令τ* に応じ、τ1*、τ2*
・・τn* まで、図に示すような特性のカーブを描くよ
うに特性が決まる。これは電動機個々のもつ特性により
決まるものである。
【0022】図8のトルク電流指令Iq* は、一般的に
トルク指令τ* が大きくなるほど大きい指令となり、モ
ータ回転数Nmが高くなるほど大きい値になるような特
性となっている。
【0023】図9の界磁電流指令Id* は、同期電動機
をベクトル制御する場合、界磁電流指令Id* は弱め界
磁を行うために用いるものであるため、電流指令そのも
のが負値を持つように特性が定まる。界磁電流指令Id
* も同様にトルク指令τ* が大きくなるほど大きい指令
となり、モータ回転数Nmが高くなるほど大きい値にな
るようになっている。
【0024】図10と図11は、本発明の電気車の制御
装置における電流指令マップの構成を示す図である。図
8と図9で示したトルク電流指令Iq* と界磁電流指令
Id* は、本発明における電流指令のマップに上では図
10と図11に述べたような構成に置き換わる。まず図
10のトルク電流指令Iq* のマップは横軸にモータ回
転数、縦軸にトルク指令τ* を取った軸上で、ある任意
の区切りを設けた格子の中に配置する電流指令のデータ
として配置される。電流指令はトルク指令τ*に応じた
格子数(区切り数)がn個、モータ回転数Nmに応じた
格子数(区切り数)をm個用意し、その中に指令値をI
1−11〜Iq 1−nmまで配置した形態となって
いる。このマップ上で、トルク指令τ* とモータ回転数
Nmに応じた格子位置のデータを用いてトルク電流指令
Iq* を演算する。
【0025】この時、各データとデータの間は連続的に
数値が変化推移するように演算を行い、トルク電流指令
Iq* を発生する。界磁電流指令Id* も同様に指令値
をId 1−11〜Id 1−nmまで配置した形態と
し、トルク電流指令Iq* の演算と同様の演算により界
磁電流指令Id* を発生する。
【0026】このマップ上に配置するトルク電流指令I
* :Iq 1−11〜Iq 1−nmと界磁電流指令I
* :Id 1−11〜Id 1−nmは、実機の同期電
動機がトルク指令τ* とモータ回転数Nmに対して精度
良くトルクが発生するように調整した値を書き込んで作
成する。
【0027】本発明の電気車の制御装置は、図10と図
11で示したマップを、各々の動作モードで次に示すよ
うにモード別に用意する。
【0028】 正転力行:トルク電流指令Iq* :Iq 1−11〜Iq 1−nm 界磁電流指令Id* :Id 1−11〜Id 1−nm 逆転力行:トルク電流指令Iq* :Iq 2−11〜Iq 2−nm 界磁電流指令Id* :Id 2−11〜Id 2−nm 正転回生:トルク電流指令Iq* :Iq 3−11〜Iq 3−nm 界磁電流指令Id* :Id 3−11〜Id 3−nm 逆転回生:トルク電流指令Iq* :Iq 4−11〜Iq 4−nm 界磁電流指令Id* :Id 4−11〜Id 4−nm (記号は図3と対応) この様に動作モードの判別結果をもとに適正な電流指令
のマップを用いることにより、どのような動作モードに
おいても精度良くトルクを発生させることができる。す
なわち、各々の動作モードで上記に示すようにモード別
にマップを専用に用意して各々の動作モードで精度良く
トルクが発生する指令値を実機調整により抽出してセッ
トし用いることによって、動作モードが正転力行以外の
モードとなり磁極位置センサ等の検出精度が低下あるい
は変化するような場合においても、精度良くトルクを発
生させることができるようになる。
【0029】なお、各動作モードに対応する運転パター
ンを与える電流指令等の演算マップの代わりに、同期電
動機の正回転と逆回転で同等のトルク精度が得られるよ
うにした電流指令等の演算を行うための関数を用いても
良い。
【0030】また、本発明は、以上述べた電気車の例に
限らず、磁極位置の信号を利用する同期電動機の正、逆
回転の制御について広く応用することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、同期電動機の正回転と
逆回転で同等のトルク精度が得られるようにした複数の
運転パターンを有し、同期電動機の回転方向に応じて前
記運転パターンを選択して前記電流指令を演算するよう
にしたため、同期電動機に装備される磁極位置の信号
が、誘起電圧に対して精度良く一致していない状態であ
っても、電気車の動作モードを判別して正転と逆転で電
流指令を演算するマップを切り換えることにより、誘起
電圧に対する磁極位置信号のずれを見込んだ状態でトル
クを発生させることができるようになり、トルク精度が
低下することなく正転と逆転で同等のトルク精度を確保
することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になる電気車の制御装置の基
本構成を示す図である。
【図2】同期電動機の誘起電圧波形と磁極位置信号の関
係について示す図である。
【図3】図1の制御装置における電流指令演算手段の詳
細を示す図である。
【図4】本発明の電気車の制御装置における、動作モー
ド判定内容を示す図である。
【図5】本発明の電気車の制御装置における、動作モー
ドに対応するトルク特性の関係を示した図である。
【図6】本発明の電気車の制御装置における、動作モー
ドに対応する運転パターンの一例として、各動作モード
に対応する電流指令演算マップの割当の例を示す図であ
る。
【図7】本発明の電気車の制御装置の動作モード判定手
段10における動作モード判定処理の一例を示したフロ
ーチャートである。
【図8】本発明の制御装置における、電流指令のトルク
電流指令Iq*の代表的な形態を示す図である。
【図9】本発明の制御装置における、電流指令の界磁電
流指令Id* の代表的な形態を示す図である。
【図10】図8の電流指令マップの構成例を示す図であ
る。
【図11】図9の電流指令マップの構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・・アクセル装置、2・・・進行方向選択手段、3
・・・ブレーキ検出手段、4・・・トルク指令演算手
段、5・・・トルク指令、6・・・動作モード信号、9
・・・同期電動機、10・・・動作モード判定手段、1
1・・・磁極位置検出手段、13・・・磁極位置信号、
19・・・電流指令演算手段、22・・・トルク電流指
令、23・・・界磁電流指令、29・・・Idマップ、
30・・・Iqマップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神長 実 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同期電動機に対するトルク指令と該同期電
    動機の回転方向及び磁極位置の信号をもとに電流指令を
    演算する電流指令演算手段と、該電流指令に基づき前記
    同期電動機をベクトル制御するベクトル制御演算手段と
    を備えた同期電動機の制御装置において、 前記電流指令演算手段は、前記同期電動機の正回転と逆
    回転で同等のトルク精度が得られるようにした複数の運
    転パターンを有し、前記同期電動機の回転方向に応じて
    前記運転パターンを選択して前記電流指令を演算するこ
    とを特徴とした同期電動機の制御装置。
  2. 【請求項2】同期電動機に対するトルク指令と該同期電
    動機の回転方向及び磁極位置の信号をもとに電流指令を
    演算する電流指令演算手段と、該電流指令に基づき前記
    同期電動機をベクトル制御するベクトル制御演算手段と
    を備えた同期電動機の制御装置において、 前記トルク指令の正負及び前記同期電動機の回転方向に
    より区別される複数の動作モードのいずれに該当するか
    を判定する動作モード判定手段を有し、 前記電流指令演算手段は、前記各動作モードに対する所
    定の運転パターンを有し、前記動作モード判定手段の判
    定結果に基づき該動作モードに対応した運転パターンで
    前記電流指令を演算することを特徴とした同期電動機の
    制御装置。
  3. 【請求項3】同期電動機が発生するトルク値であるトル
    ク指令を演算するトルク指令演算手段、前記同期電動機
    の回転速度を検出する回転検出手段、前記同期電動機の
    磁極位置を検出する磁極位置検出手段、前記トルク指令
    と前記回転検出手段と前記磁極位置検出手段の信号をも
    とに電流指令を演算する電流指令演算手段と、前記電流
    指令に基づき前記同期電動機をベクトル制御するベクト
    ル制御演算手段とを備えた電気車の制御装置において、 前記トルク指令の正負及び前記同期電動機の回転方向に
    より、複数の動作モードのいずれに該当するかを判定す
    る動作モード判定手段を有し、 前記電流指令演算手段は、前記各動作モードに対する所
    定の運転パターンを有し、前記動作モード判定手段の判
    定結果に基づき該動作モードに対応した運転パターンで
    前記トルク電流指令および界磁電流指令を演算すること
    を特徴とした電気車の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載の電気車の制御装
    置において、 前記電流指令演算手段は、トルク電流指令演算部と界磁
    電流演算部とを含み、 前記トルク電流指令演算部と前記界磁電流指令演算部
    は、前記運転パターンとしてあらかじめ実機動作により
    調整を行った値に基づくマップを有し、該マップをもと
    に、前記トルク電流指令と前記界磁電流指令を演算する
    ようにしたことを特徴とした電気車の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項2または3に記載の電気車の制御装
    置において、 前記動作モード判定手段は、前記トルク指令が正値で前
    記同期電動機回転数が正回転の場合には前進力行、前記
    トルク指令が正値で前記同期電動機回転数が逆回転の場
    合には後進回生、前記トルク指令が負値で前記同期電動
    機回転数が逆回転の場合には後進力行、前記トルク指令
    が負値で前記同期電動機回転数が正回転の場合には前進
    回生の動作モードであると判定することを特徴とした電
    気車の制御装置。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の電気車の制御装置におい
    て、前記トルク電流指令演算部と前記界磁電流指令演算
    部は、前記トルク指令と前記電動機回転数を入力とした
    任意の関数をもとに演算することを特徴とした電気車の
    制御装置。
  7. 【請求項7】請求項5の電気車の制御装置において、車
    両の進行方向を運転者が選択するための走行方向選択手
    段の信号である方向選択信号と運転者の操作を変換して
    信号として伝達するアクセル装置を備え、 前記動作モード判定手段は、前記トルク指令演算手段に
    入力する前記方向選択信号が前進であり、前記アクセル
    装置がふみこまれている場合には正値の前記トルク指令
    を生成し、かつ前記同期電動機の回転方向が逆回転であ
    った場合には前進力行、前記トルク指令演算手段に入力
    する前記方向選択信号が後進であり、前記アクセル装置
    が踏み込まれている場合には負値の前記トルク指令を生
    成し、かつ前記同期電動機の回転方向が正回転である場
    合には後進力行と判断し、 前記電流指令演算手段は、前記前進力行及び前記後進力
    行の動作モードに応じた前記トルク電流指令と界磁電流
    指令を演算することを特徴とした電気車の制御装置。
  8. 【請求項8】同期電動機が発生するトルク値であるトル
    ク指令を演算するトルク指令演算手段、前記同期電動機
    の回転速度を検出する回転検出手段、前記同期電動機の
    磁極位置を検出する磁極位置検出手段、前記トルク指令
    と前記回転検出手段と前記磁極位置検出手段の信号をも
    とに電流指令を演算する電流指令演算手段と、前記電流
    指令に基づき前記同期電動機をベクトル制御するベクト
    ル制御演算手段とを備えた電気車の制御方法において、 動作モード判定手段により、前記トルク指令の正負及び
    前記同期電動機の回転方向により電気車の動作モードを
    判定し、 前記電流指令演算手段により、前記動作モードの判定結
    果に基づき該動作モードに対応した所定の条件で前記電
    流指令を演算することを特徴とした電気車の制御方法。
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