JPH11330537A - 反射型センサ - Google Patents

反射型センサ

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JPH11330537A
JPH11330537A JP13868998A JP13868998A JPH11330537A JP H11330537 A JPH11330537 A JP H11330537A JP 13868998 A JP13868998 A JP 13868998A JP 13868998 A JP13868998 A JP 13868998A JP H11330537 A JPH11330537 A JP H11330537A
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正志 佐野
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伸明 鈴木
Shinichi Suzuki
慎一 鈴木
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  • Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来と同等の製造手法によって製造することが
できながら、ハンダリフローの手法による面実装時の熱
によってワイヤの断線が生じにくい構造の反射型センサ
を提供する。 【解決手段】上面部と底面部と側面部とを備えた樹脂パ
ッケージ2内に平面的に所定間隔隔てられた発光素子31
と受光素子32とが埋設され、かつ上記発光素子31と導通
するリード5および上記受光素子32と導通するリード5
のそれぞれの一部が上記樹脂パッケージ2の底面部の高
さ位置と同等または略同等の高さ位置に配置された反射
型センサ1であって、上記樹脂パッケージ2は、上記発
光素子31を内蔵する第1透明樹脂部21および上記受光素
子32を内蔵する第2透明樹脂部22と、上記第1透明樹脂
部21と第2透明樹脂部22との間を埋め、かつ第1透明樹
脂部21および第2透明樹脂部22の側面を覆う不透明外殻
樹脂部25とを備えて形成されており、かつ、上記各透明
樹脂部21,22 は、上記樹脂パッケージ2の上面部および
底面部の双方に露出させられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、発光素子から発
せられた光の検出対象物体からの反射光を受光素子で検
知することにより、対象物体の存否等を検出するために
用いられる反射型センサに関し、特に、これを面実装タ
イプとしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】一つの電子部品としての物体検出センサ
として、マイクロスイッチ等の接触型のセンサに代え、
インタラプタや反射型センサなどの非接触型の光学セン
サが各分野において多用されてきている。
【0003】このうち、インタラプタは発光素子と受光
素子とを所定間隔をあけて対向させ、これら発光素子と
受光素子との間に検出対象物体が通過するように配置す
る必要があるため、対象物体が比較的薄状のものに限定
し、また、対象物体の通過経路にきわめて近接させて、
発光素子と受光素子とが対象物体を挟むように配置せね
ばならない等、センサの設置場所にも制限が多い。
【0004】一方、反射型センサは、発光素子と受光素
子とを同じ方向を向くようにパッケージして構成され、
発光素子が発した光の対象物体からの反射光を受光素子
が検知することにより対象物体の存否を検知するため、
対象物体の形態に制限が少なく、また、設置場所の自由
度もインタラプタに比較して飛躍的に大きい。それ故、
反射型センサの需要は最近ますます増大している。
【0005】一方、電子部品の基板実装の効率化の観点
から、このような反射型センサについても、面実装タイ
プに移行しつつある。面実装タイプの電子部品は、本体
から延出するリード等の端子を本体下面とほぼ同一の面
に配置するとともに全体として平面上に安定的に載置し
うる形態とした電子部品であって、いわゆるハンダリフ
ローの手法によって回路基板等に面実装することができ
る。すなわち、回路基板の導体パッド上にクリームハン
ダを印刷等により塗布しておき、この基板上に電子部品
をその端子が上記導体パッドと対応するようにして載置
した上、この基板を加熱炉に導入した後冷却する。そう
すると、クリームハンダのハンダ成分が熱によって溶融
するとともに溶剤が熱で消散し、冷却固化するハンダに
よって基板上の端子パッドと電子部品の端子とが相互に
機械的かつ電気的に接続される。
【0006】面実装タイプに構成された従来の反射型セ
ンサの構造例を図9ないし図11に示す。この反射型セ
ンサ1は、所定厚みをもつとともに平面視矩形状をした
樹脂パッケージ2内に発光素子31と受光素子32とが埋設
された形態をもっている。樹脂パッケージ2は、各素子
と対応して、パッケージ2の上面に臨む二つの透明樹脂
部21,22 を備えており、これらの透明樹脂部21,22 内に
各素子31,32 が埋め込まれている。各透明樹脂部21,22
の上面を除く四周および底面部はたとえば黒色をした不
透明な樹脂で覆われており、この不透明樹脂25が反射型
センサ1の外殻をなすとともに、各素子31,32 に対応し
た透明樹脂部21,22 間およびこの透明樹脂部21,22 とそ
のパッケージ上面方向を除く外部間を光学的に遮蔽して
いる。上記透明樹脂部21,22 はたとえば透明エポキシ樹
脂で、不透明樹脂部25はたとえば黒色PPS(ポリフェ
ニレンサルファイド)で形成されている。そうして、上
記反射型センサ1は、帯板状またはフープ状のリードフ
レーム(製造用フレーム)を用い、その所定のリード部
5に発光素子31および受光素子32をボンディングすると
ともに所定のワイヤボンディングを行った後、まず、透
明エポキシ樹脂による一次モールド工程によって上記透
明樹脂部21,22 を形成し、ついで不透明PPSなどを用
いた二次モールド工程によって上記不透明樹脂外殻部25
を形成し、所定のリードカット、リードフォーミング工
程を施すという手順によって製造される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記透明樹脂部を形成
するための材料として透明エポキシ樹脂を採用する所以
は、トランスファモールド法によって光学半導体素子を
モールドするためにコスト面およびモールド操作の容易
性の面から最適であると認知されてきているからであ
る。一方、外殻部を構成する樹脂としては、機械的強度
および耐熱性を備える樹脂が選択される。
【0008】上記の構造を有する従来の反射型センサ
は、上述した面実装を行う上において、次のような問題
が指摘されている。
【0009】すなわち、基板に対する面実装をハンダリ
フローの手法によって行おうとすると、加熱炉に導入さ
れた際の熱によってエポキシ樹脂からなる透明樹脂部2
1,22が熱膨張を起こし、その際、ワイヤ4のセカンドボ
ンディング部が断線してしまうことがある。より具体的
には、従来構造の反射型センサにおいては、透明樹脂部
21,22 はその上面を除いてその四周および底部が耐熱性
の外殻樹脂部25によって封鎖されている。したがって、
透明樹脂部21,22 は、熱膨張の際に図10に仮想線で示
すように上面が膨出するように変形するしかなく、この
際、ワイヤ4のセカンドボンディング部を内部リード5
から引き剥がそうとする力が作用するのである。
【0010】このような問題を解消しようとすれば、従
来においては、やむなく手ハンダによって基板実装を行
うしかなかったが、これではこの種の反射型センサの実
装効率が著しく低下してしまう。
【0011】本願発明は、上記した事情のもとで考え出
されたものであって、従来と同等の製造手法によって製
造することができながら、ハンダリフローの手法による
面実装時の熱によってワイヤの断線が生じにくい構造の
反射型センサを提供することをその課題としている。
【0012】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0013】すなわち、本願発明の第1の側面によって
提供される反射型センサは、上面部と底面部と側面部と
を備えた樹脂パッケージ内に平面的に所定間隔隔てられ
た発光素子と受光素子とが埋設され、かつ上記発光素子
と導通するリードおよび上記受光素子と導通するリード
のそれぞれの一部が上記樹脂パッケージの底面部の高さ
位置と同等または略同等の高さ位置に配置された反射型
センサであって、上記樹脂パッケージは、上記発光素子
を内蔵する第1透明樹脂部および上記受光素子を内蔵す
る第2透明樹脂部と、上記第1透明樹脂部と第2透明樹
脂部との間を埋め、かつ第1透明樹脂部および第2透明
樹脂部の側面を覆う不透明外殻樹脂部とを備えて形成さ
れており、かつ、上記各透明樹脂部は、上記樹脂パッケ
ージの上面部および底面部の双方に露出させられている
ことを特徴としている。なお、ここで透明樹脂部の概念
中には、肉眼で透明として認識されるもののほか、赤外
光は透過しうるが可視光は透過しえないように処理され
た、肉眼ではたとえば黒色として認識されるものをも含
む。すなわちこの場合、赤外光を検出しうる受光素子に
とって透明である。
【0014】好ましい実施の形態においては、上記透明
樹脂部は、透明エポキシ樹脂によって形成されていると
ともに、上記不透明外殻樹脂は、熱膨張係数が上記透明
エポキシ樹脂より小の耐熱性樹脂によって形成されてい
る。
【0015】本願発明の第2の側面によって提供される
反射型センサは、上記第1の側面によって提供される反
射型センサであって、ハンダリフローの手法によって基
板に対して面実装されていることを特徴とするものであ
る。
【0016】上記反射型センサは、その底面部を下にし
て、回路基板上にたとえばハンダリフローの手法によっ
て面実装される。本願発明に係る反射型センサは、その
リードの一部が樹脂パッケージの底面部の高さ位置と同
等または略同等の高さ位置にに配置された面実装タイプ
に形成されている。したがって、実装状態において、樹
脂パッケージの底面部は、回路基板に対してわずかな隙
間を隔てて対向することになる。
【0017】発光素子と受光素子は、それぞれ透明樹脂
部に内蔵され、かつ、この透明樹脂部は、樹脂パッケー
ジの上面に露出させられている。したがって、樹脂パッ
ケージの上面部を介して発光素子から発せられた光を検
出対象物体等に向けて外部に照射することができ、ま
た、対象物体からの反射光は、樹脂パッケージの上面部
を介して受光素子に到達することができる。このよう
に、本願発明に係る反射型センサは、その上面部が検出
対象物を向くようにして配置することにより、都合よく
物体の存否を検出する等の目的に使用することができ
る。
【0018】また、上記発光素子および受光素子が内蔵
された透明樹脂部は、その側面が不透明外殻樹脂部によ
って覆われており、かつこの不透明外殻樹脂部は、各透
明樹脂部間をも埋めている。したがって、各透明樹脂部
には、樹脂パッケージの上面部以外の方向から無用な光
が入り込むことがなく、また、発光素子から発せられた
光が直接的に受光素子に到達させられることもない。ま
た、各透明樹脂部は樹脂パッケージの上面部のみなら
ず、底面部にも露出しているが、前述したように、本願
発明の反射型センサそれ自体が面実装タイプに構成され
ていて、実装時に樹脂パッケージの底面部は回路基板に
対してわずかなすきまを介して対向することになるの
で、樹脂パッケージの底面部から外部光が透明樹脂部に
導入されてセンサとしての機能が阻害されるといったこ
とも、都合よく回避される。
【0019】そうして、本願発明においては、通常、エ
ポキシ樹脂で形成される透明樹脂部が樹脂パッケージの
上面部のみならず、底面部にも露出させられている。し
たがって、ハンダリフローの手法によって本願発明に係
る反射型センサを基板に実装する場合に透明樹脂部が加
熱膨張させられた場合、樹脂パッケージの上面部と底面
部の双方において透明樹脂部が膨出するという現象とな
って現れる。したがって、透明樹脂部の上面部のみが外
部に露出させられている従来の反射型センサに比較し
て、樹脂パッケージ内に発生する熱応力を緩和すること
ができる。また、透明樹脂部の高さ方向中間部に埋設さ
れるリード、ないしこれにボンディングされる素子ない
しは素子とリード間をつなぐワイヤの透明樹脂部の熱膨
張に起因した変位を最小とすることができる。その結
果、本願発明に係る反射型センサによれば、ハンダリフ
ローの手法によって面実装される際の熱に起因してワイ
ヤが破断する不具合の発生を都合よく抑制することがで
きる。
【0020】しかも、本願発明に係る反射型センサは、
基本的には従来と同様の製造工程を経て製造することが
でき、工程増加によるコストアップ要因はほとんどな
い。
【0021】本願発明のその他の特徴および利点は、図
面を参照して以下に行う詳細な説明から、より明らかと
なろう。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0023】図1は本願発明に係る反射型センサの一実
施形態の全体斜視図、図2は図1のII−II線に沿う断面
図、図3は図1のIII −III 線に沿う断面図、図4〜図
7は製造工程の説明図、図8は作用説明図である。な
お、これらの図において、図9〜図11に示した従来例
と同一または同等の部材または部分には、同一の符号を
付してある。
【0024】これらの図に示されるように、反射型セン
サ1は、発光素子31と受光素子32とを内蔵する樹脂パッ
ケージ2と、各素子31,32 と電気的に導通して樹脂パッ
ケージ2の外部に導出させられているリード5とを備え
る。樹脂パッケージ2は、全体として所定厚みをもつと
ともに略矩形の平面視形状をした箱状をしている。上記
リード5は、所定幅の金属板で形成されていて、樹脂パ
ッケージ1の側面から外部に導出させられるとともに略
L字状に屈曲させられ、外端に樹脂パッケージ2の底面
とほぼ同一高さ位置に配置された水平部51が形成されて
これが基板に対する接続端子部として機能する。そし
て、このリード5は、各素子31,32 に対応して樹脂パッ
ケージ2の両側から2本ずつ、合計4本延出させられて
いるので、この反射型センサ1を基板等の水平面上に安
定して載置することができる。
【0025】上記樹脂パッケージ1は、発光素子31を内
蔵する第1透明樹脂部21と、受光素子32を内蔵する第2
透明樹脂部22と、これら各透明樹脂部21,22 を水平方向
に所定間隔を隔てた状態において、各透明樹脂部21,22
間を埋め、かつ各透明樹脂部21,22 をそれらの上面部お
よび底面部を残して覆う不透明外殻樹脂部25とを備えて
いる。その結果、各透明樹脂部21,22 は、樹脂パッケー
ジ2の上面部と底面部の双方に露出させられた格好とな
る。上記各透明樹脂部21,22 は、たとえば透明エポキシ
樹脂によって形成され、上記不透明外殻樹脂部25は、た
とえば、黒色PPSによって形成される。
【0026】各透明樹脂部21,22 の内部には、その高さ
方向の中間位置において、発光素子31と受光素子32と
が、それぞれ細帯板状の内部リード52上にボンディング
された格好で内蔵されている。そして、各素子31,32 の
上面電極ともう一方の内部リード53間は、ワイヤ4によ
って結線されている。発光素子31としては、たとえば発
光ダイオード(LED)が採用され、受光素子32として
は、たとえばフォトトランジスタ、あるいはフォトダイ
オードが採用され、いずれもチップの状態で内蔵されて
いる。ワイヤ4は、素子31,32 の上面電極に対していわ
ゆるボールボンディングによって接続され、内部リード
53に対していわゆるスティッチボンディングによって接
続される。
【0027】上記構成を備える反射型センサ1は、図4
に示すような製造用フレーム6を用い、以下に説明する
工程を経て製造される。製造用フレーム6は、金属薄板
材料を打ち抜きプレスして形成されるものであって、長
手方向両側のサイドフレーム部61,61 と、両サイドフレ
ーム部61,61 から内方に延出するリード部65と、必要に
応じてクロスフレーム部66を備えており、図4に符号A
で示す区間の構成がフレーム6の長手方向に連続して形
成されている。リード部65の先端は、それぞれ、チップ
ボンディング部あるいはワイヤボンディング部として機
能する。
【0028】図5に示すように、上記製造用フレーム6
の各リード部65の各内端部に対し、発光素子31および受
光素子32をそれぞれボンディングするチップボンディン
グ工程、および、各素子31,32 の上面電極と他方リード
のワイヤボンディング部間をワイヤ4によって結線する
ワイヤボンディング工程が施される。
【0029】次に、図6に示すように、各素子31,32 お
よびその周辺のワイヤボンディング部を透明樹脂でモー
ルドする一次モールド工程が施される。なお、ここで、
発光素子31と受光素子32とは、それぞれ別個に透明樹脂
でモールドされており、こうしてモールドされた部分
が、最終的に上記の第1および第2透明樹脂部21,22 を
構成する。この透明樹脂としては、前述したように、透
明エポキシ樹脂が好適に採用され、モールド法として
は、いわゆるトランスファモールド法が好適に採用され
る。
【0030】次に、図7に示すように、上記第1および
第2透明樹脂部21,22 の間を埋め、かつ第1および第2
透明樹脂部21,22 の上面部および底面部を残してこれら
の透明樹脂部21,22 を不透明樹脂で覆う二次モールド工
程が施される。この不透明樹脂は、前述したように、外
殻樹脂部25を形成するためのものであるので、耐熱性お
よび機械強度にすぐれた黒色PPSなどが好適に採用さ
れる。モールド法としては、一次モールド工程と同様、
トランスファモールド法が好適に採用される。
【0031】続いて、製造用フレームにリードカット工
程を施すとともにリードをL字状に屈曲させるリードフ
ォーミング工程を施して最終的に図1〜図3に示す個々
の反射型センサ1を得る。
【0032】次に、上記構成の反射型センサ1の作用に
ついて説明する。
【0033】この反射型センサ1は、前述したように、
平面上に安定して載置しうることから、いわゆるハンダ
リフローによる面実装によって基板上に実装することが
できる。すなわち、基板S上の導体パッドP上にクリー
ムハンダHを印刷等によって塗布しておき、そして、図
8に示されるように各導体パッドPと各リードの接続端
子部51とが対応するように位置決めしつつ反射型センサ
1を基板S上に載置する。そうして、この状態の基板を
加熱炉に導入し、かつ冷却を行う。ハンダリフローのた
めに、加熱炉の温度はたとえば250℃程度とされる。
加熱炉における熱により、クリームハンダ中のハンダ成
分が溶融するとともに、溶剤成分が消散する。溶融ハン
ダは導体パッドPとリード5の接続端子部51の双方に濡
れた状態となる。そうして、ハンダが冷却固化される
と、反射型センサ1は、基板Sに対して電気的かつ機械
的に接続され、実装が完了する。
【0034】発光素子31と受光素子32は、それぞれ透明
樹脂部21,22 に内蔵され、かつ、この透明樹脂部21,22
は、樹脂パッケージ2の上面に露出させられている。し
たがって、樹脂パッケージ2の上面部を介して発光素子
31から発せられた光を検出対象物体等に向けて外部に照
射することができ、また、対象物体からの反射光は、樹
脂パッケージ2の上面部を介して受光素子32に到達する
ことができる。このように、本願発明に係る反射型セン
サ1は、その上面部が検出対象物を向くようにして配置
することにより、都合よく物体の存否を検出する等の目
的に使用することができる。
【0035】また、上記発光素子31および受光素子32が
内蔵された透明樹脂部2は、その側面が不透明外殻樹脂
部25によって覆われており、かつこの不透明外殻樹脂部
25は、各透明樹脂部21,22 間をも埋めている。したがっ
て、各透明樹脂部21,22 には、樹脂パッケージ2の上面
部以外の方向から無用な光が入り込むことがなく、ま
た、発光素子31から発せられた光が直接的に受光素子32
に到達させられることもない。また、各透明樹脂部21,2
2 は樹脂パッケージ2の上面部のみならず、底面部にも
露出しているが、前述したように、本願発明の反射型セ
ンサ2それ自体が面実装タイプに構成されていて、実装
時に樹脂パッケージ2の底面部は回路基板Sに対してわ
ずかなすきまを介して対向することになるので、樹脂パ
ッケージ2の底面部から外部光が透明樹脂部21,22 に導
入されてセンサとしての機能が阻害されるといったこと
も、都合よく回避される。
【0036】上記透明樹脂部21,22 を形成する透明エポ
キシ樹脂の線膨張係数は、たとえば11〜12×10-5/℃で
あり、不透明外殻樹脂部25を形成するPPSの線膨張係
数は、たとえば6〜7×10-5/℃である。このように、
外殻樹脂部25よりもこの外殻樹脂部25によって四周を拘
束された透明樹脂部21,22 のほうが膨張係数が大きい。
上記のようにハンダリフロー時の熱によって透明樹脂部
21,22 が外殻樹脂部25よりも大きな比率で膨張するが、
本願発明では、各透明樹脂部21,22 はその上面部と底面
部の双方が樹脂パッケージ2の外部に露出しているた
め、図8に強調して示すように、透明樹脂部21,22 の上
面部と底面部とが平均して樹脂パッケージ2の外面から
膨出するという現象となって現れる。したがって、図9
〜図11に示したような透明樹脂部21,22 の上面部のみ
が外部に露出する従来の反射型センサの場合に比較し
て、樹脂パッケージ2内に発生する熱応力を緩和するこ
とができるとともに、透明樹脂部21,22 の膨張変形に起
因する素子31,32 やワイヤ4の変位が抑制される。その
結果、本願発明に係る反射型センサ1によれば、ハンダ
リフローの手法によって面実装する場合のワイヤ破断の
不具合の発生が著しく抑制され、信頼性が向上する。
【0037】また、前述したように、本願発明に係る反
射型センサ1は、従来と同様の製造工程を経て製造する
ことができ、本願発明を実施するにあたって工程増加等
のコスト上昇要因は発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る反射型センサの全
体構成を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】上記反射型センサの製造工程の説明図である。
【図5】上記反射型センサの製造工程の説明図である。
【図6】上記反射型センサの製造工程の説明図である。
【図7】上記反射型センサの製造工程の説明図である。
【図8】本願発明の作用説明図である。
【図9】従来の反射型センサの全体構成を示す斜視図で
ある。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図である。
【図11】図9のXI−XI線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 反射型センサ 2 樹脂パッケージ 21 第1透明樹脂部 22 第2透明樹脂部 25 不透明外殻樹脂部 31 発光素子 32 受光素子 4 ワイヤ 5 リード 51 接続端子部 6 製造用フレーム S 基板 H ハンダ P 導体パッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面部と底面部と側面部とを備えた樹脂
    パッケージ内に平面的に所定間隔隔てられた発光素子と
    受光素子とが埋設され、かつ上記発光素子と導通するリ
    ードおよび上記受光素子と導通するリードのそれぞれの
    一部が上記樹脂パッケージの底面部の高さ位置と同等ま
    たは略同等の高さ位置に配置された反射型センサであっ
    て、 上記樹脂パッケージは、上記発光素子を内蔵する第1透
    明樹脂部および上記受光素子を内蔵する第2透明樹脂部
    と、上記第1透明樹脂部と第2透明樹脂部との間を埋
    め、かつ第1透明樹脂部および第2透明樹脂部の側面を
    覆う不透明外殻樹脂部とを備えて形成されており、か
    つ、 上記各透明樹脂部は、上記樹脂パッケージの上面部およ
    び底面部の双方に露出させられていることを特徴とす
    る、反射型センサ。
  2. 【請求項2】 上記透明樹脂部の熱膨張係数は上記不透
    明外殻樹脂部の熱膨張係数よりも大である、請求項1に
    記載の反射型センサ。
  3. 【請求項3】 上記透明樹脂部は、透明エポキシ樹脂に
    よって形成されているとともに、上記不透明外殻樹脂部
    は、耐熱性樹脂によって形成されている、請求項1また
    は2に記載の反射型センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載した反射型
    センサであって、この反射型センサは、ハンダリフロー
    の手法によって基板に対して面実装されていることを特
    徴とする、反射型センサ。
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