JPH11329939A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH11329939A
JPH11329939A JP10138426A JP13842698A JPH11329939A JP H11329939 A JPH11329939 A JP H11329939A JP 10138426 A JP10138426 A JP 10138426A JP 13842698 A JP13842698 A JP 13842698A JP H11329939 A JPH11329939 A JP H11329939A
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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Abstract

(57)【要約】 【課題】化学増幅系レジストを用いたリソグラフィ工程
を高い寸法制御性と高い処理速度で行う半導体装置の製
造方法を提供すること。 【解決手段】半導体基板上に、化学増幅系のレジスト層
102を形成し、レジスト層102の第1のパターン領
域に第1のエネルギー線103を照射し、第1の熱処理
を行って第1のレジスト反応部106とし、さらに第2
のパターン領域に第2のエネルギー線108を照射し、
必要ならばさらに第2の熱処理を行って第2のレジスト
反応部110とし、現像する工程を有する半導体装置の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に係り、特に化学増幅系レジストを用いた半導体装
置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造のためのリソグラフィ工程に
用いられるレジストは、現在解像度の向上とともに高感
度化の研究が盛んに行われている。レジストの高感度化
は、短い描画時間で多くのパターンの形成を可能とし、
半導体集積回路等を量産性よく製造することができる。
レジストの高感度化を達成するための一つとして化学増
幅系レジストと呼ばれるものがある。例えば、「レジス
ト材料・プロセス技術」104〜112頁、技術情報協
会、(1991年)に記述されているように、化学増幅
系レジストでは、光、電子線、X線等のエネルギー線の
照射により、まず酸を発生させる。発生した酸は、描画
工程に引き続いて行う熱処理工程中に進行するレジスト
の難溶化又は易溶化の反応の際の触媒として作用する。
以下、図2に従い化学増幅系ネガ型レジストを用いた従
来法の工程を説明する。
【0003】まず図2(a)に示すように、被加工基板
201上に架橋剤であるヘキサメトキシメチルメラミン
と、触媒となる酸を発生するための酸発生剤である1、
3、5―トリス(ブロモアセチル)ベンゼンと、基底樹
脂であるクレゾールノボラック樹脂の三成分からなる化
学増幅系ネガ型レジストを0.2μmの厚さに回転塗布
し、プリベークを行い、レジスト層202を形成する。
【0004】次に、図2(b)に示すように所定の位置
にエネルギー線203を照射し、被照射部分に選択的に
酸204を発生させる。酸204の発生した部分を酸発
生部205とする。その後、第1の熱処理を行い、照射
によって発生した酸を触媒として、架橋剤の架橋反応を
促進し、レジストを現像液に対して易溶性から難溶性に
変化させ、レジスト反応部206を形成する。また、こ
のとき酸触媒が拡散することにより、反応領域が広がる
ため、酸発生部205の領域よりレジスト反応部206
の領域が大きくなる(図2(c))。その後、現像処理
を行い、所定のレジストパターン207を形成する(図
2(d))。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】化学増幅系レジストは
エネルギー線照射後に行う熱処理条件によって、パター
ンを形成するために必要なエネルギー線照射量が変化す
る。これはエネルギー線照射によって発生した触媒が、
熱処理によって拡散し、レジスト反応を促進するためで
ある。そのため、エネルギー線照射後に行う熱処理温度
を高くした場合、触媒の熱拡散距離が大きくなると同時
にレジスト反応が促進されるため、少ないエネルギー線
照射量でパターン形成することが可能となる。少ないエ
ネルギー線照射量は、エネルギー線の照射時間を短くす
ることができる。しかし、触媒の熱拡散距離が大きくな
った場合、レジスト反応がエネルギー線の照射された領
域に留まらず、未照射領域にまで広がることになる。従
って、エネルギー線の照射領域と未照射領域との境界部
分コントラストが小さくなる。その結果、後の現像条件
のわずかな差で、形成されるパターン寸法が変化するこ
ととなり、高い寸法制御性を達成することができなかっ
た。
【0006】逆に、熱処理温度を低くした場合、触媒の
熱拡散距離が小さくなり、高い寸法制御性を得ることが
可能となる。しかし、パターンを形成するために必要な
エネルギー線照射量が大きくなるため、被加工基板の処
理速度の低下を招いた。つまり従来は高い寸法制御性と
高い処理速度を両立することが困難であった。
【0007】本発明の目的は、高い寸法制御性と高い処
理速度を有する半導体装置の製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上
に、化学増幅系レジストの塗膜を形成し、この塗膜の第
1のパターン領域に第1のエネルギー線を照射し、第1
の熱処理を行い、さらに塗膜の第2のパターン領域に第
2のエネルギー線を照射し、現像するようにしたもので
ある。この半導体装置の製造方法で、第2のエネルギー
線の照射後に、第1の熱処理の温度以下の温度で第2の
熱処理を行ってもよい。
【0009】一般に半導体装置の製造方法でパターンを
形成するとき、形成されるパターン領域は、高い寸法制
御性が要求されるパターン領域と、要求されないパター
ン領域がある。本発明では、高い寸法制御性が要求され
るパターン領域と要求されないパターン領域の描画及び
その後の熱処理工程を別にするようにした。
【0010】高い寸法制御性が要求されないパターン領
域を先に描画する場合は、高い寸法制御性を要求されな
いパターン領域に、第1のエネルギー線照射を行う。こ
のパターン領域は、照射後に行う第1の熱処理工程によ
り酸触媒が拡散し、レジスト反応が促進されるため、寸
法制御性が劣化するが少ないエネルギー線照射量でよ
い。
【0011】次に、寸法制御性の要求の高いパターン領
域に第2のエネルギー線照射を行う。その後、必要なら
第2の熱処理を行い、次に、現像処理を行って所定のレ
ジストパターンを形成する。第2のエネルギー線照射に
よって発生した酸触媒は、第2の熱処理を行うときはそ
れによってのみ熱拡散が生じる。従って、第1、第2の
エネルギー線照射によって発生した酸触媒の拡散距離が
それぞれ異なる。上述のように、第1のエネルギー線照
射により形成されたパターン領域は寸法制御性が低いも
のの少ないエネルギー線照射量で形成できる。第2のエ
ネルギー線照射により形成されたパターン領域は多くの
エネルギー線照射量を必要とするが高い寸法制御性で形
成できる。
【0012】また、寸法制御性の要求の高いパターン領
域が多いときは、上記のように処理すると第2のエネル
ギー線照射後に行う第2の熱処理温度が低いため、第2
のエネルギー線照射処理時間があまりにも長くなること
がある。この場合、次のようにしてもよい。すなわち、
第1のエネルギー線照射装置として微細加工性が優れて
いるものの処理時間が長い装置を用い、第2のエネルギ
ー線照射装置として、第1のエネルギー線照射装置と比
較し微細加工性は劣るものの処理時間の早い装置を使用
する。ここで、第1のエネルギー線照射後に行う第1の
熱処理条件は、電子線照射量裕度、形成されたパターン
形状等から判断して、最も優れた条件とするとさらによ
い。また、第2の熱処理温度は、第1の熱処理温度より
十分に低くする必要がある。十分に低くすることにより
酸の拡散を抑制することが可能となり、第1のエネルギ
ー線照射領域の寸法精度を高く維持することができる。
【0013】第1及び第2の熱処理の好ましい温度範囲
は、厳密には用いる化学増幅系レジストによって異な
る。しかし、大体の値は、第1の熱処理では、100℃
から120℃の範囲、第2の熱処理では、室温から11
0℃の範囲である。第2の熱処理温度は第1の熱処理温
度と同じでもよいが、一般的には5℃から20℃の範囲
で低い温度とすることが好ましく、5℃から12℃の範
囲で低い温度とすることがより好ましい。
【0014】また、本発明では次のような方法を用いる
ことが好ましい。すなわち、第1のパターン領域と第2
のパターン領域は分離して配置されているとき、第1及
び第2の熱処理工程の温度は、第1及び第2のパターン
領域がそれぞれ上記第1及び第2の熱処理工程により拡
大する距離の大きな方と第1のエネルギー線の照射と第
2のエネルギー線の照射との合わせ誤差量の合計が、第
1のパターン領域と上記第2のパターン領域との間隔の
最も狭い距離より小さくなるような温度とすることであ
る。ここで拡大する距離とは、例えばあるパターンが左
右にaずつ拡大したとすれば2aとなる。
【0015】また、第1及び第2のパターン領域の一部
が互いに重なって配置されているときは、この重なる距
離を、第1のエネルギー線の照射と第2のエネルギー線
の照射との合わせ誤差量以上、合わせ誤差量の2倍以下
とすることが好ましい。これによって合わせ誤差が生じ
てもパターンの断線が生じることがない。
【0016】また、本発明においては、第3のエネルギ
ー線の照射を行ってもよい。このときは、第2のエネル
ギー線の照射とその後の熱処理と第3のエネルギー線の
照射とその後の熱処理の関係を、上述した第1のエネル
ギー線の照射とその後の熱処理と第2のエネルギー線の
照射とその後の熱処理の関係と同様にすればよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のを実施の形態を図
面を用いて詳細に説明する。
【0018】〈実施例1〉化学増幅系ネガ型レジストの
パターン形成に本発明を適用した場合について、図1を
用いて説明する。まず、被加工基板101上にノボラッ
ク樹脂、芳香族アジドである4、4’−ジアジド−3、
3’−ビフェニルベンゼン、酸発生剤である1、3、5
−トリスブロモアセチルベンゼンからなる化学増幅系レ
ジストを0.3μmの厚さに回転塗布し、プリベークを
100℃、2分間行いレジスト層102とした(図1
(a))。この化学増幅系レジストは、エネルギー線照
射後に熱処理をしなくても高感度であり、微細加工に適
している。
【0019】次に、第1のエネルギー線103として一
括転写方式の電子線を所定の形状に従い、25μC/c
2の電子線照射量で選択的に照射し、酸104を発生
させ、第1の酸発生部105を形成した。この第1のエ
ネルギー線により照射する領域は、寸法精度の要求が設
計寸法の±3%を超えてもよいパターンとした(図1
(b))。引き続き第1の熱処理工程を100℃、2分
間行うことにより、第1のレジスト反応部106が生じ
た。第1のレジスト反応部106は、酸104が第1の
熱処理により拡散するため、第1の酸発生部105より
領域が50nm程度大きくなった(図1(c))。
【0020】次に、第2のエネルギー線108として、
ガウシアン型の電子線を75μC/cm2の電子線照射
量で描画した。この第2のエネルギー線は寸法精度の要
求が±3%以下のパターンのみに照射し、所定形状部分
に第2の酸発生部109を形成した(図1(d))。こ
こで使用したレジストは、電子線照射量を75μC/c
2と大きくすることによって、エネルギー線照射後の
熱処理工程を行わなくても、第2の酸発生部109が生
じると共に、第2のレジスト反応部110が形成される
(図1(e))。
【0021】次に、前記試料をテトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイドの2.38%水溶液に2分間浸漬
させて現像処理を行うことによって、レジストパターン
107が得られた(図1(f))。
【0022】本実施例のように第2のエネルギー線とし
て、微細加工性が非常に高い特性をもつガウシアン方式
の電子線を用いることによって、非常に微細なパターン
を形成することが可能となった。さらには、本実施例で
は、第2のエネルギー線照射の後に熱処理工程を行って
いないため、第2のエネルギー線照射部の酸拡散は殆ど
なく、第2のエネルギー線照射による潜像を高く維持す
ることが可能となり、高い寸法精度を実現できた。
【0023】また、全エネルギー線照射をスループット
の遅いガウシアン方式の電子線を用いた場合、非常に長
い処理時間が必要となる。そこで、本実施例のように寸
法精度の要求の低い部分をガウシアン方式の電子線より
スループットの高い一括転写方式の電子線を利用し、さ
らには、第1のエネルギー線照射の後に第1の熱処理工
程を行うことにより、スループットの向上ができた。
【0024】以上の工程により形成されるパターンは、
被加工基板の処理時間を著しく低下させることなく、寸
法精度高く形成することが可能となった。なお、一括転
写方式の電子線の代わりに可変矩形方式の電子線を利用
してもよい。
【0025】この化学増幅系レジストを用いたとき、第
1の熱処理工程の好ましい温度範囲は、100℃から1
20℃である。また、第2のエネルギー線照射の後に、
第2の熱処理工程は行わなかったが、第2の熱処理工程
を行うときは、80℃から110℃の範囲とすることが
好ましい。
【0026】なお、熱処理の温度を高くする代わりに、
熱処理の時間を長くしても触媒の熱拡散距離は大きくな
る。しかし、触媒の熱拡散距離は、熱処理時間を2〜3
倍程度長くするよりも熱処理温度を10℃高くした方が
はるかに大きい場合が多い。熱処理時間を大幅に長くす
ることは、全体の処理時間を長くするので好ましくな
い。
【0027】〈実施例2〉化学増幅系ネガ型レジストの
パターン形成に本発明を適用した別の実施例について、
図3を用いて説明する。まず、被加工基板301上にシ
プレイ社製の化学増幅系ネガ型レジストSAL601を
0.15μmの厚さに回転塗布し、プリベークを110
℃、2分間行いレジスト層302とした(図3
(a))。この化学増幅系ネガ型レジストは高感度であ
り、さらに熱処理による効果が大きい。
【0028】次に、第1のエネルギー線303として、
X線照射装置によりX線を所定の形状に従い、20mJ
/cm2でマスクを通して照射し、酸304を発生さ
せ、第1の酸発生部305を形成した。この第1のエネ
ルギー線は0.20μm以上のパターンに照射した(図
3(b))。引き続き第1の熱処理工程を120℃、2
分間行い、第1のレジスト反応部306を生じさせた
(図3(c))。
【0029】次に、第2のエネルギー線308として、
可変矩形方式の電子線描画装置により電子線を50μC
/cm2の電子線照射量で描画した。この第2のエネル
ギー線照射は0.20μm未満の微細パターンとその周
辺のみに行い、所定形状部分に第2の酸発生部309を
形成した(図3(d))。
【0030】次に、第2の熱処理工程を第1の熱処理温
度より低い温度の90℃にて2分間行い、第2のレジス
ト反応部310を形成した。第2のレジスト反応部31
0は、第2の酸発生部309より領域が10nm程度大
きくなった。また、このとき第1のエネルギー線303
により発生した酸も拡散し、第三のレジスト反応部31
1が形成した(図3(e))。ただし、第2の熱処理工
程は、第1の熱処理工程より低い温度で行われたため、
第2の熱処理工程による酸の拡散距離は、第1の熱処理
工程によるものよりも十分小さい。そのため第三のレジ
スト反応部311は、第2のレジスト反応部の寸法がわ
ずかに大きくなっただけである。次に、前記試料をシプ
レイ社製のMF−312現像液に2分間浸漬させ現像処
理を行い、レジストパターン307が得られた(図3
(f))。
【0031】以上のように第2の熱処理工程を行うこと
によって、寸法精度は第2の熱処理工程を行わないもの
と比較するとわずかに劣化した。しかし、所定の寸法精
度と比較し、第2のエネルギー線の寸法精度が高いた
め、第2の熱処理工程を行っても、所定の寸法精度を実
現することができた。或いは逆に、第2の熱処理温度を
所定の寸法精度が実現できる温度以下と設定することに
より、寸法精度を高く維持することも可能である。例え
ば、第2の酸発生部309の領域の拡大を5nm程度に
したければ、第2の熱処理の温度を80℃程度にすれば
よい。また、第2の熱処理工程を行うことによってレジ
スト感度を向上することが可能となるため、第2のエネ
ルギー線照射に必要とされる時間を大幅に向上すること
が可能となった。以上の工程により、寸法精度を高く維
持しながら、被加工基板の処理時間を高くすることが可
能となった。
【0032】〈実施例3〉化学増幅系ポジ型レジストの
パターン形成に本発明を適用した場合について、図4を
用いて説明する。実施例1と同様に、被加工基板401
上にテトラヒドロピラニル化ポリビニルフェノール、メ
タンスルホン酸ベンゼン、ノボラック樹脂の三成分から
なる化学増幅系ポジ型レジストを0.2μmの厚さに回
転塗布し、125℃、2分間プリベークを行いレジスト
層402とした(図4(a))。この化学増幅系ポジ型
レジストは、光、例えば、KrFエキシマレーザ光等に
対して高感度である。
【0033】その後、第1のエネルギー線403とし
て、KrFエキシマレーザ光を12.0mJ/cm2
露光量となるように照射し、照射部分に酸404を発生
させた。この部分が第1の酸発生部405である。この
第1のエネルギー線照射は、0.5μm以上のパターン
にのみ行った(図4(b))。引き続き第1の熱処理工
程を110℃、3分間行い、第1のレジスト反応部40
6を生じさせた(図4(c))。
【0034】次に、第2のエネルギー線408として、
電子線を用いて5μC/cm2の照射量で描画した。こ
の第2のエネルギー線照射は0.5μm未満のパターン
とその周辺のみを描画し、所定形状部分に第2の酸発生
部409を形成した(図4(d))。次に第2の熱処理
工程を110℃にて2分間行い、第2のレジスト反応部
410を形成した。このとき第2の熱処理工程は、第1
の熱処理工程と同じ温度であり、つまり第1のエネルギ
ー線照射によって発生した酸は第1、第2の熱処理工程
により、合計110℃、5分間拡散し、第三のレジスト
反応部411が生じる。一方、第2のエネルギー線照射
によって発生した酸は、第2の熱処理、すなわち110
℃、2分間熱処理によって拡散するのみである(図4
(e))。
【0035】次に、前記試料をテトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイドの2.38%水溶液に2分間浸漬
させ現像処理を行い、レジストパターン407が得られ
た(図4(f))。
【0036】以上のように、第1のエネルギー線とし
て、スループットが非常に高いKrFエキシマレーザ光
のような光線を、第2のエネルギー線として、スループ
ットは光線のものと比較して劣るものの寸法精度が高い
電子線を用いることにより、高スループットと寸法精度
を実現できた。
【0037】以上の工程により形成されるパターン(第
2のエネルギー線により形成されたパターン)は、例え
ば、0.30μmのパターンで従来15%以上であった
パターン寸法変動を10%以下の6%に低減することが
可能となった。
【0038】〈実施例4〉本実施例では、特に寸法精度
の要求の高い領域が多い場合について、図5を用いて説
明する。まず、被加工基板501上にシプレイ社製の化
学増幅系ネガ型レジストSAL601を0.40μmの
厚さに回転塗布し、プリベークを120℃、2分間行い
レジスト層502とした(図5(a))。
【0039】その後、第1のエネルギー線503とし
て、電子線描画装置により所定の形状に従い電子線を2
0μC/cm2照射し、酸504を発生させ、第1の酸
発生部505を形成した。この第1のエネルギー線は、
0.30μm未満の微細パターンとその周辺に照射した
(図5(b))。
【0040】引き続き第1の熱処理工程を110℃、2
分間行い、第1のレジスト反応部506を形成した(図
5(c))。この110℃、2分間の熱処理条件は、
0.3μm未満、特に本実施例での最小加工寸法である
0.15μmのパターンを形成したときに、電子線照射
量裕度、形成されたパターン形状等から判断して、最も
優れた条件であった。
【0041】次に、第2のエネルギー線508として、
所定のマスクを通してKrFエキシマレーザ光を90m
J/cm2の露光量で照射した。この第2のエネルギー
線照射は0.30μm以上のパターンに行い、所定形状
部分に第2の酸発生部509を形成した(図5
(d))。
【0042】本実施例のように第1のエネルギー線照射
領域と第2のエネルギー線照射領域が分離している場
合、各エネルギー線間の最小のパターン間隔を、第1の
エネルギー線の最小設計寸法0.3μm、第2のエネル
ギー線の最小設計寸法0.15μmのうち、最小設計寸
法の大きい0.3μmとした。これは、次の理由によ
る。本実施例で使用した第2のエネルギー線照射領域の
微細加工性は第1のエネルギー線のものと比較し低く、
最小設計寸法の0.3μm未満のパターンになると寸法
精度が悪化する。そのため第1のエネルギー線照射領域
が第2のエネルギー線照射領域の0.3μm未満になる
と互いに影響を及ぼし、本来分離されるべきパターンが
分離されずショートしてしまう可能性が高くなる。以上
のことから、各エネルギー線照射領域間の間隔は、各エ
ネルギー線照射の最小設計寸法の大きな方の寸法以上離
すことにより、信頼性高くパターンを形成することがで
きた。
【0043】なお、この場合、実際には形成すべきパタ
ーンは予め定まっている。よって、第1及び第2の熱処
理工程の温度を、第1及び第2のパターン領域がそれぞ
れ第1及び第2熱処理工程により拡大する距離の大きな
方と第1のエネルギー線の照射と第2のエネルギー線の
照射との合わせ誤差量の合計が、第1のパターン領域と
第2のパターン領域との間隔の最も狭い距離より小さく
なるような温度とするのがよい。
【0044】次に、第2の熱処理工程を第1の熱処理温
度より低い温度の90℃にて2分間行い、第2のレジス
ト反応部510を形成した。このとき第1のエネルギー
線503により発生した酸も、第2の熱処理工程中に拡
散し、第三のレジスト反応部511が形成される。ただ
し、第2の熱処理工程は、第1の熱処理工程より十分に
低い温度で行われたため、第2の熱処理工程による酸の
拡散距離は、第1の熱処理工程によるものよりも十分小
さい。そのため、第三のレジスト反応部511は第1の
レジスト反応部506の寸法とほとんど変化はなかった
(図5(e))。
【0045】次に、前記試料をシプレイ社製のMF−3
12現像液に2分間浸漬させて現像処理を行い、レジス
トパターン507が得られた。以上の工程により本実施
例での最小加工寸法0.15μmのパターンも寸法精度
5%以下で形成することが可能となった(図5
(f))。
【0046】本実施例では、第1のエネルギー線照射に
寸法精度は高いものの処理時間が長い照射装置、本実施
例では電子線を、第2のエネルギー線照射に寸法精度は
低いものの処理時間が短い照射装置、本実施例ではKr
Fエキシマレーザステッパを使用する構成とした。寸法
精度の要求の高い領域が多い、或いは寸法精度の要求の
高い領域を照射する処理時間が非常に遅い場合、照射後
の熱処理温度を低くすることによって、さらに処理時間
が長くなり、スループットの低下が大きくなった。その
場合、本実施例のように、寸法精度の要求の高い領域に
第1のエネルギー線を照射後、第1の熱処理を行い、次
に寸法精度の要求の高くない領域に第2のエネルギー線
を照射後、第2の熱処理を第1の熱処理より十分に低い
温度で行なうことが有効である。そうすることによっ
て、寸法精度の要求の高い領域の処理に要する時間を短
縮することが可能となり、スループットの低下を生じる
ことなくパターンを形成することが可能となった。ただ
し、寸法精度の要求の高い領域の寸法精度は、実施例3
の場合よりは劣化する。
【0047】なお、前述のように、本発明では第3のエ
ネルギー線照射を行ってもよい。このとき第1のエネル
ギー線照射領域及び第3のエネルギー線照射領域の間の
最小のパターン間隔並びに第2のエネルギー線照射領域
及び第3ののエネルギー線照射領域の間の最小のパター
ン間隔をそれぞれ本実施例で述べたように各エネルギー
線照射の最小設計寸法の大きな方の寸法以上離すことが
好ましい。
【0048】〈実施例5〉本発明のパターン形成方法の
他の実施例を図6を用いて説明する。被加工基板601
上にテトラヒドロピラニル化ポリビニルフェノール、メ
タンスルホン酸ベンゼン、ノボラック樹脂の三成分から
なる化学増幅系ポジ型レジストを0.3μmの厚さに回
転塗布し、125℃、2分間プリベークを行いレジスト
層602とした(図6(a))。
【0049】次に、第1のエネルギー線603として可
変矩形方式の電子線により、2.5μC/cm2の照射
量でエネルギー線照射を行い、照射部分に酸604を発
生させた。その部分が第1の酸発生部605である。エ
ネルギー線が照射される領域は、所定のパターンの外周
線から0.1μm小さい領域である(図6(b))。引
き続き第1の熱処理工程を110℃、2分間行い、第1
のレジスト反応部606を生じさせた(図6(c))。
【0050】次に、第2のエネルギー線608として、
第1のエネルギー線と同一装置である可変矩形方式の電
子線により12μC/cm2の電子線照射量で描画し、
第2の酸発生部609を形成した。この第2のエネルギ
ー線照射領域は、上記の所定のパターンの外周線からパ
ターン内部に0.1μm入った領域(以下、パターン輪
郭部分という)である。上記の所定のパターンの内のパ
ターン寸法0.2μm以下の領域は、全てパターン輪郭
部分に相当し、この部分は第1のエネルギー線の照射を
行わないで、第2のエネルギー線により一度に照射する
ことになる(図6(d))。
【0051】次に、第2の熱処理工程を100℃にて2
分間行ない、第2のレジスト反応部610を形成した。
このとき、第1のエネルギー線照射によって発生した酸
は第1、第2の熱処理工程により拡散し、第3のレジス
ト反応部611が生じた。つまり本実施例では、パター
ンの外周線から0.1μm以上レジスト内部の領域は、
寸法精度が低くなるものの、その部分はパターンの輪郭
部分と重なるので寸法精度に影響を与えない。そして第
1のエネルギー線照射の後の熱処理工程温度を高くした
ことにより、レジスト感度が向上により、高スループッ
トを可能とした。また、パターンの輪郭部分及び所定寸
法以下のパターンは、レジスト感度は低くなるものの、
高い寸法精度が実現できるよう、第2のエネルギー線照
射後の熱処理工程温度を低くした(図6(e))。
【0052】次に、前記試料をテトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイドの2.38%水溶液に2分間浸漬
させ現像処理を行い、レジストパターン607が得られ
た(図6(f))。
【0053】本実施例のようなパターン形成方法を用い
ることにより、寸法精度に影響を与えるパターンの輪郭
部分については寸法精度を高く、それ以外のパターン内
部については、エネルギー線照射時間を短縮することが
可能となり、高寸法精度と高スループットが実現可能と
なった。さらに、パターン輪郭部分の解像性が高いた
め、大きなパターンと小さなパターンとが近接している
場合でも適用可能となる。領域を分解する方法は、設計
パターンから描画データ或いはマスクデータに変換する
ときに図形分解機能を通すことにより簡単に変換するこ
とが可能である。
【0054】本実施例では、第1のエネルギー線と第2
のエネルギー線ともに同一の可変矩形型の電子線描画装
置を用いた。このような場合、装置の購入に必要となる
費用は、2種類の装置を購入するより安価となる。ま
た、同一の装置を使用する場合、歪み補正残りなどの傾
向が同じになるため、2つのエネルギー線照射領域間の
合わせ誤差について小さくなることが期待できる。
【0055】以上の工程により形成されるパターンは、
例えば0.18μmのパターンで従来15%以上であっ
たパターン寸法変動を10%以下の6%に低減すること
が可能となった。
【0056】〈実施例6〉図7を用いて、本発明を適用
する処理装置について説明する。図7に示すように、本
処理装置は、第1のウェハ保持台701と、第1のエネ
ルギー線照射装置702として一括転写法の電子線描画
装置と、第2のエネルギー線照射装置703としてガウ
シアン型の電子線描画装置と、室温から300℃まで可
変の第1の熱処理装置704及び第2の熱処理装置70
5、第2のウェハ保持台706、それぞれの処理を連続
して行うための搬送装置707で構成されている。第1
のエネルギー線照射装置702の一括転写型電子線描画
装置は、寸法精度の要求の低い領域を描画する。一方、
第2のエネルギー線照射装置703のガウシアン型電子
線描画装置は、寸法精度の要求の高い領域を描画する。
【0057】第1、第2のウェハ保持台701、706
は、ウェハカセット708を有する。第1及び第2の熱
処理装置704、705においては、ヒーター709に
より被処理基板を加熱し、温度測定器710により温度
を測定し、フィードバックをかけながら所定温度に調整
する。搬送装置707は回転軸711を回転することに
よって、被処理基板712を搬送する。
【0058】本実施例の処理構成とすることによって、
被処理基板を連続して処理することが可能となり、スル
ープットの向上が可能となった。また、本実施例のよう
に、第1のエネルギー線照射装置と第2のエネルギー線
照射装置が異なっている場合、第1のエネルギー線照射
装置に処理速度を、第2のエネルギー線照射装置に解像
性を重視した装置構成とすることが可能となり、それに
よって解像性を向上することが可能となった。
【0059】さらに、第1のエネルギー線照射装置と第
2のエネルギー線照射装置との間に、スループットが異
なる場合、装置の稼動時間の低下が生じる。そのため、
ここではエネルギー線照射装置として2台しか使用して
いないが、さらに複数台つなげることにより、さらにス
ループットの向上が期待できる。
【0060】また、本実施例では特に解像性を重視した
ため特性の異なるエネルギー線照射装置を使用した。一
方、スループットを重視した場合、同一タイプのエネル
ギー線照射装置を複数台並べたいわゆるクラスター化が
行うことにより、スループットの向上と装置の稼働率の
向上が得られる。これは同一の装置により、寸法精度の
要求の高いパターン及び低いパターン共に描画可能であ
るため、処理の終了した装置が終了していない被処理基
板の処理を行うことが可能となる。そのため、相互に処
理を補完でき、装置の稼動時間向上引いてはスループッ
トの向上が期待できる。
【0061】〈実施例7〉図8を用いて、本発明を適用
した処理装置について説明する。図8(a)は処理装置
の側面図、図8(b)はその平面図である。図8に示す
ように、本処理装置は、第1のウェハ保持台801、第
2のウェハ保持台802とエネルギー線照射装置803
として電子線描画装置と、第3のウェハ保持台804、
室温から300℃まで可変の熱処理装置805、それぞ
れの処理を連続して行うための第1の搬送装置806、
第2の搬送装置807で構成される。
【0062】第1、第2、第3のウェハ保持台801、
802、804はウェハカセット808を有する。熱処
理装置805は、温度測定器812により温度を測定
し、フィードバックをかけながらヒーター811により
温度を調整する。第1の搬送装置806は回転軸809
を回転することにより第1のウェハ保持台801からエ
ネルギー線照射装置803に被処理基板810を搬送す
る。エネルギー線照射装置803により、第1のエネル
ギー線として、寸法の大きな領域又は寸法精度の要求の
低い領域に電子線を照射する。電子線を照射された被処
理基板は第2の搬送装置807にて、エネルギー線照射
装置803から熱処理装置805に搬送される。所定の
熱処理が終了した被処理基板810は、第2の搬送装置
807により熱処理装置805からエネルギー線照射装
置803に搬送される。さらに、エネルギー線照射装置
803により第2のエネルギー線照射が行われた被処理
基板は第1の搬送装置806によりウェハ保持台802
に搬送される。
【0063】以上は被加工基板の処理枚数が1枚の場合
である。処理枚数が多くなった場合、エネルギー線照射
装置又は熱処理装置との処理時間の差により処理待ち時
間が生じる。その場合、第1のエネルギー線照射工程か
ら第1の熱処理工程、第1の熱処理工程から第2のエネ
ルギー線照射工程への搬送の際、次処理工程が終了して
いない場合、第2の搬送装置807の回転軸809を回
転させることにより第3のウェハ保持台に搬送する。そ
の後、次処理装置での処理が可能となった後に第2の搬
送装置807の回転軸809を回転させることにより次
処理工程に搬送する。
【0064】本実施例の装置構成とすることによって、
被処理基板を連続して処理することが可能となり、スル
ープットの向上が可能となった。また、第1のエネルギ
ー線照射装置と第2のエネルギー線照射装置を同一とす
ることによって、装置コストの低減が可能となった。
【0065】〈実施例8〉図9を用いて本発明の半導体
装置の製造方法の実施例を説明する。図9は、集積回路
装置を構成するものの一つであるトランジスタのゲート
部分の一部断面斜視図を用いた工程図である。被処理基
板901であるp型シリコン基板上に素子分離領域とし
て酸化シリコン膜902、ゲート酸化膜として酸化シリ
コン膜903が形成されている。また、CVD(化学気
相成長)法により多結晶シリコン膜904が形成されて
いる。ここまでは通常のトランジスタの製造工程と同じ
である。次に、多結晶シリコン膜904上にシプレイ社
製の化学増幅系ネガ型レジストSAL601を0.30
μmの厚さに回転塗布し、プリベークを100℃、2分
間行いレジスト層905とした。
【0066】次に、第1のエネルギー線として可変矩形
方式の電子線を所定の形状に従い、5μC/cm2の電
子線照射量で選択的に照射し、第1の酸発生部を形成
後、第1の熱処理工程を120℃、2分間行い、第1の
レジスト反応部906を生じさせた。この第1のエネル
ギー線照射は、ゲートパターン以外の寸法制御性の要求
の低い領域に行った。
【0067】次に第2のエネルギー線として、ガウシア
ンビーム方式の電子線を50μC/cm2の電子線照射
量で描画した。この第2のエネルギー線照射は寸法制御
性の要求の高いゲートパターンと第1のエネルギー線照
射領域の接続部分のみに行い、所定形状部分に第2の酸
発生部907を形成した(図9(a))。
【0068】本実施例では、第1と第2のエネルギー線
照射の位置ずれが生じた場合でも、接続部分に断線が生
じないように、接続部分は第1と第2のエネルギー線照
射領域が重なるようにした。ここでは、第1のエネルギ
ー線照射領域と第2のエネルギー線照射領域との合わせ
誤差は80nmであったため、第2エネルギー線照射領
域の、第1のエネルギー線照射領域との接続部分の長さ
を、合わせ誤差量より大きい100nmにすることによ
って、第1のレジスト反応部と重なりあるようにした。
そうすることにより、合わせ誤差が生じた場合でも、パ
ターンの断線が生じることなくパターンを形成すること
ができた。
【0069】次に、第2の熱処理工程を第1の熱処理工
程より低い温度である100℃、2分間行い、レジスト
反応を促進させ、次にシプレイ社製のMF−312現像
液に2分間浸漬させることにより現像処理を行い、レジ
ストパターン908が得られた(図9(b))。以上の
工程により、0.1μm以下のパターンを形成すること
が可能となった。
【0070】その後ドライエッチング工程により、レジ
ストパターンをマスクとして多結晶シリコンのエッチン
グを行い、その後レジストを除去し、ゲート層909が
形成された(図9(c))。
【0071】その後は通常のトランジスタの製造工程と
同様に、イオン打ち込み装置によりAs+を打ち込みn
拡散層910を形成した。次に、ホットキャリヤー効果
を抑制するためにドレイン電界を緩和するLDD(ライ
トリー ドープド ドレイン)構造を形成するため、ゲ
ート側壁にCVD法により酸化シリコン膜911をサイ
ドウォールとして自己整合形成した。さらに、イオン打
ち込み装置によりAs+のイオン打ち込みを行うことに
より、n+拡散層912を形成した(図9(d))。以
上の工程により、ゲート層の形成工程で、高いスループ
ットを保ちつつ微細加工ができ、高いデバイス特性を実
現することができた。
【0072】本実施例では、実施例2と同様に、第2の
熱処理工程を第1の熱処理工程より低い温度で行った。
これと同様に、実施例1のパターン形成方法を適用し
て、第2の熱処理工程を行わない場合も、また、実施例
4のパターン形成方法を適用しても、同様に高いスルー
プットを保ちつつ微細加工ができ、高いデバイス特性を
実現することができた。
【0073】また、本実施はゲート層の形成の例である
が、その他の部分の形成、例えば、配線工程やコンタク
トホール形成工程に適用できる。配線工程に適用すると
きの例を示す。シリコン基板上に半導体素子を形成し、
さらに層間絶縁膜、金属層を形成した後、実施例1と同
様に、この上にネガ型レジスト層を設け、次ぎに、寸法
制御性の要求の低いボンディングパット部分に第1のエ
ネルギー線照射、第1の熱処理を行い、さらに寸法制御
性の要求の高い配線部に第2のエネルギー線照射、第2
の熱処理を行う。その後現像してレジストパターンを形
成し、レジストパターンをマスクにして金属層をエッチ
ングする。
【0074】また、コンタクトホール形成工程では、シ
リコン基板上に半導体素子を形成し、さらに層間絶縁膜
を設けた後、実施例3と同様に、この上にポジ型レジス
ト層を設け、次ぎに、寸法制御性の要求の低い周辺配線
部分に第1のエネルギー線照射、第1の熱処理を行い、
さらに寸法制御性の要求の高いコンタクトホール部分に
第2のエネルギー線照射、第2の熱処理を行う。その後
現像してレジストパターンを形成し、このレジストパタ
ーンをマスクにして層間絶縁膜をドライエッチングす
る。
【0075】
【発明の効果】以上のように、本説明によれば、化学増
幅系レジストを用い、高い処理速度で、高い寸法制御性
を持つ半導体装置を製造することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の製造工程図。
【図2】従来の方法による製造工程図。
【図3】本発明の実施例2の製造工程図。
【図4】本発明の実施例3の製造工程図。
【図5】本発明の実施例4の製造工程図。
【図6】本発明の実施例5の製造工程図。
【図7】実施例6に示した本発明を適用する処理装置の
説明図。
【図8】実施例7に示した本発明を適用する処理装置の
説明図。
【図9】本発明の実施例8の製造工程図。
【符号の説明】
101、201、301、401、501、601…被
加工基板 102、202、302、402、502、602、9
05…レジスト層 103、303、403、503、603…第1のエネ
ルギー線 104、204、304、404、504、604…酸 105、305、405、505、605…第1の酸発
生部 106、306、406、506、606、906…第
1のレジスト反応部 107、207、307、407、507、607、9
08…レジストパターン 108、308、408、508、608…第2のエネ
ルギー線 109、309、409、509、609、907…第
2の酸発生部 110、310、410、510、610…第2のレジ
スト反応部 203…エネルギー線 205…酸発生部 206…レジスト反応部 311、411、511、611…第3のレジスト反応
部 701、801…第1のウェハ保持台 702…第1のエネルギー線照射装置 703…第2のエネルギー線照射装置 704…第1の熱処理装置 705…第2の熱処理装置 706…第2のウェハ保持台 707…搬送装置 708…ウェハカセット 709、811…ヒーター 710、812…温度測定器 711、809…回転軸 712、810、901…被処理基板 802…第2のウェハ保持台 803…エネルギー線照射装置 804…第3のウェハ保持台 805…熱処理装置 806…第1の搬送装置 807…第2の搬送装置 808…ウェハカセット 902、903、911…酸化シリコン膜 904…多結晶シリコン膜 909…ゲート層 910…n拡散層 912…n+拡散層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 541M 541S 570 (72)発明者 寺澤 恒男 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に、化学増幅系レジストの塗
    膜を形成する工程と、上記塗膜の第1のパターン領域に
    第1のエネルギー線を照射する工程と、第1の熱処理工
    程と、上記塗膜の第2のパターン領域に第2のエネルギ
    ー線を照射する工程と、現像工程を有することを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】上記第2のエネルギー線の照射後に、上記
    第1の熱処理工程の温度以下の温度で第2の熱処理工程
    を行うことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】上記第1のエネルギー線は、光又は電子線
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】上記第2のエネルギー線は、光又は電子線
    であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一に
    記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】上記第1のパターン領域と上記第2のパタ
    ーン領域は分離して配置され、上記第1及び第2の熱処
    理工程の温度は、上記第1及び上記第2のパターン領域
    がそれぞれ上記第1及び第2熱処理工程により拡大する
    距離の大きな方と上記第1のエネルギー線の照射と上記
    第2のエネルギー線の照射との合わせ誤差量の合計が、
    上記第1のパターン領域と上記第2のパターン領域との
    間隔の最も狭い距離より小さくなるような温度とするこ
    とを特徴とする請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】上記第1のパターン領域と上記第2のパタ
    ーン領域はその一部が互いに重なって配置され、上記重
    なる距離は、上記第1のエネルギー線の照射と上記第2
    のエネルギー線の照射との合わせ誤差量以上であること
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一に記載の半導
    体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】上記第1のパターン領域は、上記塗膜の所
    望のパターン領域の外周線より所望の距離だけ内側の領
    域であり、上記第2のパターン領域は、上記所望のパタ
    ーン領域の外周線から上記所望の距離の範囲の領域であ
    ることを特徴とする請求項1から4のいずれか一に記載
    の半導体装置の製造方法。
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