JPH11329645A - Icパッケージの検査用ソケット - Google Patents

Icパッケージの検査用ソケット

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JPH11329645A
JPH11329645A JP13332398A JP13332398A JPH11329645A JP H11329645 A JPH11329645 A JP H11329645A JP 13332398 A JP13332398 A JP 13332398A JP 13332398 A JP13332398 A JP 13332398A JP H11329645 A JPH11329645 A JP H11329645A
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package
positioning
lead
lead electrode
socket
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JP13332398A
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English (en)
Inventor
Yuichiro Sasaki
勇一郎 佐々木
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リード電極の屈曲を抑制防止してリード電極
同士のリーク、検査不能や検査不良、及びICパッケー
ジの実装不良を有効に防止することのできるICパッケ
ージの検査用ソケットを提供する。 【解決手段】 ICパッケージ1の外周部の両側から突
出したリード電極3とIC検査用基板の電極4aとを導
通するソケット部材5を、ICパッケージ1に対応して
ほぼ矩形に設けられた収容装填穴6と、収容装填穴6の
底部の一部を形成する異方導電性シート7と、収容装填
穴6の内周部の両側面に形成されたリード電極位置決め
ガイド部8と、収容装填穴6の四隅部付近に形成された
リード電極回避部10とから構成する。そして、リード
電極位置決めガイド部8を、上方から下方に向かうにし
たがい徐々に内方向に傾斜する第一のガイド面16と、
リード電極3に近接対向する第一の位置決め立面17と
から構成し、かつ第一のガイド面16と第一の位置決め
立面17とを連続成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IC検査用基板等
とICパッケージとを電気的に接続するICパッケージ
の検査用ソケットに関し、より詳しくは、QFPやSOPタイ
プに代表される表面実装型のICパッケージを検査時に
ソケット部材に適切に位置決めすることのできるICパ
ッケージの検査用ソケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】製造されたICパッケージ1は時間とス
トレスとにより発生する危険のある故障を取り除くため
の試験、すなわちバーンイン(burn-in)試験等の対象と
されるが、外周部にリード電極3を備えたTSOPタイプの
ICパッケージ1のバーンイン試験等に際しては、図8
ないし図10に示すように、ICパッケージ1のリード
電極3とIC検査用基板4の図示しない電極4aとを電
気的に接続するICパッケージの検査用ソケットが使用
される。
【0003】検査用ソケットは、IC検査用基板4上で
ICパッケージ1を収容するソケット部材5と、ICパ
ッケージ1を上方から押さえるパッケージ押さえ部材2
4Aとから構成されている。ソケット部材5は、有底枠
形に形成され、内部がICパッケージ用の矩形の収容装
填穴6とされており、この収容装填穴6の底部両側の開
口部にはリード電極3と電極4aとを導通する異方導電
性シート7がそれぞれ接着されている。収容装填穴6
は、内周部の両端面にパッケージ位置決めガイド部9が
それぞれ形成され、四隅部付近にはICパッケージ1の
収容時に最端部の各リード電極3を位置決めするリード
電極位置決め部31がそれぞれ膨出形成されている。
【0004】上記構成において、ICパッケージ1の各
リード電極3とIC検査用基板4の各電極4aとを接続
して検査するには、IC検査用基板4の表面にソケット
部材5を位置決め固定してその収容装填穴6にICパッ
ケージ1を自然落下させ、このICパッケージ1のリー
ド電極3を各リード電極位置決め部31で位置決めして
ICパッケージ1を位置合わせし、その後、収容装填穴
6にパッケージ押さえ部材24Aを嵌入してその複数の
位置決めピン32とリード電極用の押さえ部33とでI
Cパッケージ1のモールドパッケージ2とリード電極3
とをそれぞれ押さえるとともに、パッケージ押さえ部材
24Aを固定すれば、各リード電極3と電極4aとを異
方導電性シート7を介し接続検査することができる。
【0005】なお、この種のソケットに関する先行技術
文献として、特開平8−335486号公報があげられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のICパッケージ
の検査用ソケットは、以上のようにソケット部材5の収
容装填穴6にICパッケージ1を自然落下させるので、
この自然落下時に、リード電極幅のバラツキに伴いリー
ド電極3とリード電極位置決め部31とが強く干渉して
リード電極3が屈曲し、リード電極3のピッチが狭くな
ることがある。その結果、所定のピッチを維持すること
ができず、リード電極3同士がリークして検査不良にな
るという問題があった。
【0007】上記問題を解消する方法として、リード電
極位置決め部31を高精度に加工する方法が考えられ
る。しかしながら、例えリード電極位置決め部31を高
精度に加工しても、実際にはリード電極位置決め部31
をリード電極3がかじるので、収容装填穴6にICパッ
ケージ1が適切に落下しなかったり、あるいはリード電
極3が屈曲し、結果として検査不能や検査不良となる。
また、パッケージ押さえ部材24Aの押さえ部33でリ
ード電極3を押さえるので、最悪の場合、ICパッケー
ジ1の破壊や検査用ソケットの損傷を招くこととなる。
【0008】さらに、近年のICパッケージ1の薄型化
・小型化に伴い、リード電極3の狭ピッチ化やリード電
極3の微細化が進んでいるが、これに関連してリード電
極3の曲がりは10μm以下でなければ、電子回路基板
に対する実装の信頼性に欠けると評価されてきている。
しかしながら、従来の位置決め方法では、僅かな外力で
もリード電極3が20〜40μm程度簡単に屈曲する。
このように従来においては、リード電極3の屈曲量が大
きいので、検査後のICパッケージ1を電子回路基板に
実装する際、半田付けによるリーク不良や半田面からの
浮き不良等が発生し、ICパッケージ1の実装不良が多
発することとなる。
【0009】本発明は、上記問題に鑑みなされたもの
で、リード電極の屈曲を抑制防止してリード電極同士の
リーク、検査不能や検査不良、さらにはICパッケージ
の実装不良を有効に防止することのできるICパッケー
ジの検査用ソケットを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明にお
いては、上記課題を達成するため、ICパッケージの外
周部の少なくとも両側からそれぞれ複数突出したリード
電極と基板の複数の電極とを電気的に接続するソケット
部材と、該ICパッケージを上方から押さえるパッケー
ジ押さえ部材とを含んでなるものであって、上記ソケッ
ト部材は、上記ICパッケージに対応してほぼ矩形に設
けられた収容装填穴と、この収容装填穴の底部の一部を
形成する異方導電性シートと、該収容装填穴の内周部の
少なくとも両側面にそれぞれ形成されたリード電極位置
決めガイド部と、該収容装填穴の四隅部付近にそれぞれ
形成され、上記ICパッケージの収容時に該リード電極
との間に隙間を形成するリード電極回避部とを含み、上
記異方導電性シートを、絶縁性を有する弾性シートの厚
さ方向に上記電極と上記リード電極とを電気的に導通す
る導電性線条体を貫通屈曲状態に複数埋設することによ
り構成し、上記リード電極位置決めガイド部を、上記収
容装填穴の内周部の各側面上部に形成され、上方から下
方に向かうにしたがい徐々に内方向に傾斜する第一のガ
イド面と、該各側面下部に形成され、上記リード電極に
近接対向する第一の位置決め立面とから構成するととも
に、これら第一のガイド面と第一の位置決め立面とを連
続させ、上記パッケージ押さえ部材の底部外周の少なく
とも両側部を該リード電極用の押さえ部としたことを特
徴としている。
【0011】なお、上記ICパッケージ用のパッケージ
位置決めガイド部を備え、このパッケージ位置決めガイ
ド部を、上記収容装填穴の内周部の各端面上部に形成さ
れ、上方から下方に向かうにしたがい徐々に内方向に傾
斜する第二のガイド面と、該各端面下部に形成され、上
記ICパッケージのパッケージに近接対向する第二の位
置決め立面とから構成するとともに、これら第二のガイ
ド面と第二の位置決め立面とを連続させることができ
る。また、上記第一、第二のガイド面の表面粗さをそれ
ぞれ2〜4μmとするとともに、これら第一、第二のガ
イド面を上記第一、第二の位置決め立面を基準にしてそ
れぞれ10〜30°の角度で傾斜させることができる。
【0012】ここで、特許請求の範囲におけるICパッ
ケージは、側部にリード電極を備えた一切のものをい
い、少なくともDIPタイプ、QFPタイプ、PLCCタイプ、SO
Pタイプ、SSOPタイプ、TSOPタイプ、又はSOJタイプが含
まれる。リード電極の形状には、少なくともガルウィン
グ形やフラット形等が含まれる。また、基板は、ICパ
ッケージの検査等に使用される一切のものをいう。ま
た、ソケット部材は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポ
リエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリ
エーテルサルフォン樹脂、又はポリエーテルイミド樹脂
等の樹脂が射出成形されたり、あるいは樹脂ブロックが
切削加工等されることで形成される。また、ほぼ矩形に
は、厳密な意味の矩形(長方形や正方形)と、一部が屈
曲、湾曲しているが、全体としては実質的に矩形と認め
られる形状とが含まれる。
【0013】異方導電性シートは、ICパッケージの両
側から複数のリード電極がそれぞれ突出している場合に
は、収容装填穴の底部の両端又は両側等に設けられ、I
Cパッケージの両端と両側とから複数のリード電極がそ
れぞれ突出している場合、収容装填穴の底部の両端及び
両側等に設けられる。この異方導電性シートを構成する
絶縁性の弾性シートは、単一のシートでも良いし、積層
された複数のシートからなるものでも良い。
【0014】弾性シートとしては、硬化前に流動性を有
し、硬化されることで架橋構造を形成する各種のエラス
トマー、具体的にはシリコーン系ゴム、ポリプタジェン
ゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ウレタンゴム、
クロロプレンゴム、ポリエステル系ゴム、スチレン−ブ
タジェン共重合体ゴム、又はこれらの独立及び又は連泡
の発泡材料等が良いといえる。特に、硬化後の電気絶縁
性、耐熱性、及び永久圧縮歪みに優れているシリコーン
系ゴムの使用が好ましく、より好ましくは、硬化前に液
状で低粘度のシリコーン系ゴムが良い。この異方導電性
シートの硬度は、高くても低くても問題が生じるので、
10〜80°H程度、より好ましくは20〜60°H程
度が良い。
【0015】導電性線条体は、接合や荷重低減の観点か
ら斜線形、波形、N字形、又は横S字形等に屈曲、傾
斜、又は湾曲した状態で弾性シート中に埋設される。こ
の導電性線条体としては、金、金合金、アルミニウム、
アルミニウム−ケイ素合金、真鍮、リン青銅、ベリリウ
ム銅、ニッケル、モリブデン、タングステン、若しくは
ステンレス等からなるワイヤ、これらに金や金合金等の
メッキ加工を施したワイヤ、導電性合成樹脂、炭素繊維
からなる細線、又はこれらの金メッキ加工細線等が良
い。特に、ワイヤボンディングや導電性に優れるワイヤ
の使用が好ましい。導電性線条体の線径については、特
に制限はないが、100μm以下、より望ましくは20
〜80μm以下が良い。導電性線条体の両端部は、板
形、ボール形、漏斗形、又は末端肥大形等に適宜形成す
ることができる。また、導電性線条体の端部に小さなメ
ッキ片等を接続して端子部とすることもできる。
【0016】さらに、リード電極位置決めガイド部は、
ICパッケージの両側から複数のリード電極がそれぞれ
突出している場合には、収容装填穴の内周部の両側面に
それぞれ形成され、ICパッケージの両端と両側とから
複数のリード電極がそれぞれ突出している場合、収容装
填穴の内周部の両端面と両側面とにそれぞれ形成され
る。
【0017】請求項1記載の発明によれば、ICパッケ
ージの検査の際、ICパッケージは、リード電極位置決
めガイド部の第一のガイド面に案内されつつ収容装填穴
に向かってスライドし、第一の位置決め立面にリード電
極が位置決めされた状態で収容装填穴内にセットされ
る。ICパッケージの一方のリード電極から反対側の他
方のリード電極までの寸法は各寸法中最も高精度に設定
されているが、この寸法と、リード電極に接近して対向
するリード電極位置決めガイド部とを利用して位置決め
するので、ICパッケージの薄型、小型の有無等にかか
わらず、収容装填穴内にICパッケージを適切に落下収
容することができるとともに、リード電極の屈曲を抑制
防止し、良好に検査することができる。
【0018】また、収容装填穴にパッケージ押さえ部材
をセットしてICパッケージやリード電極に上方から荷
重を加えても、ICパッケージに位置ずれや屈曲がない
か、あるいは微小なので、ICパッケージや検査用ソケ
ットが損傷することはない。また、ICパッケージの収
容時に端部のリード電極とリード電極回避部とが接触し
ないので、端部のリード電極の屈曲を防止することがで
きる。
【0019】また、請求項2記載の発明によれば、IC
パッケージの検査の際、ICパッケージは、パッケージ
位置決めガイド部の第二のガイド面に案内されつつ収容
装填穴に向かってスライドし、第二の位置決め立面にパ
ッケージが位置決めされた状態で収容装填穴内にセット
される。また、請求項3記載の発明によれば、第一、第
二のガイド面の表面の粗さが2〜4μmの範囲内なの
で、ICパッケージは、収容装填穴に対する落下時に第
一、第二のガイド面を円滑に滑りながら案内される。ま
た、第一のガイド面が第一の位置決め立面を基準にして
10°〜30°の角度で傾斜しているので、落下時にリ
ード電極に大きな負荷が作用して曲がるのを抑制防止す
ることができる。また、第二のガイド面が第二の位置決
め立面を基準にして10°〜30°の角度で傾斜してい
るので、パッケージは、落下時のブレが抑制され、適切
に位置合わせされる。
【0020】なお、押さえ部材を筒形に形成してその内
部を放熱路とすれば、検査時にICパッケージから発生
する熱は、放熱路の下部から内部に流入し、放熱路の上
部からソケット部材の外部に排気される。したがって、
ICパッケージの動作時に発生する熱が検査用ソケット
の内部にたまるのを抑制防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。本実施形態におけるICパッケージ
の検査用ソケットは、図1や図6に示すように、ICパ
ッケージ1とIC検査用基板4とを異方導電性シート7
を介し電気的に接続する絶縁性のソケット部材5と、こ
のソケット部材5に上方から着脱自在に嵌入されるパッ
ケージ押さえ部材24とを備えている。
【0022】ICパッケージ1は、図1や図2に示すよ
うに、モールドパッケージ2の厚さが例えば2mm以下
で小型LSI用のTSOPタイプからなり、四角板形を呈し
たモールドパッケージ2の外周部の両側から複数のリー
ド電極3がそれぞれ突出するとともに、所定のピッチで
整列している。この狭ピッチ・微細化リード電極の代表
ともいえるICパッケージ1は、縦寸法(図2の左右方
向の寸法)が25.95mm、横寸法(一側部のリード電
極3の先端部から他側部のリード電極3の先端部までの
寸法)が16.5mm、リード電極3のピッチが0.5
mm、リード電極3の幅が0.22mm(ハンダメッキ
を含めると0.24mm)に設定されている。また、各
側部のリード電極数は39ピンで、全体のリード電極数
は78ピンである。この寸法中、ICパッケージ1の縦
寸法、換言すれば、モールドパッケージ2の外形寸法は
一般的に高精度とはいえないが、横寸法(リード電極3
の先端部間)は通常高精度に設定されている。
【0023】IC検査用基板4は、図1や図6に示すよ
うに、強度等に優れるガラスエポキシ等を用いて構成さ
れ、表面の中央に図示しない取付孔が穿設されるととも
に、表面の中央付近に図示しない複数の電極4aがエッ
チングにより二列に並べて配設されており、この複数の
電極4aがICパッケージ1の複数のリード電極3と異
方導電性シート7を介し対応する。複数の電極4aの配
列領域の前後部には図示しない複数の位置決め穴がそれ
ぞれ穿設されている。また、IC検査用基板4の四隅部
には図示しない取付穴がそれぞれ穿設されている。
【0024】ソケット部材5は、図1ないし図6に示す
ように、ハンドラー用途を考慮して耐熱性、機械特性、
及び電気特性等に優れたポリエーテルイミドを使用して
基本的には有底枠形に成形され、IC検査用基板4上に
着脱自在に装着される。このソケット部材5は、その内
部がICパッケージ1用の収容装填穴6とされ、この収
容装填穴6の底部両側の開口部には細長い矩形の異方導
電性シート7が接着剤(アクリル系やシアノ系等の接着
剤が使用される)を介しそれぞれ嵌合接着されており、
収容装填穴6の内周部にはリード電極位置決めガイド部
8、パッケージ位置決めガイド部9、及びリード電極回
避部10がそれぞれ複数成形されている。収容装填穴6
は、ICパッケージ1の縦横寸法を考慮し、縦横寸法よ
りも僅かに大きい寸法で基本的な形状がほぼ矩形に区画
成形されている。
【0025】異方導電性シート7は、図7に示すよう
に、ゴム弾性や絶縁性に優れる薄板形の弾性シート11
を備え、この弾性シート11の厚さ方向(図6の上下方
向)に複数の導電性ワイヤ12がマトリックスに貫設さ
れている。各導電性ワイヤ12は、弾性シート11の厚
さよりも長く伸長され、上端部が弾性シート11の表面
から一部露出するとともに、硬質の金メッキが摩耗防止
の観点から施されており、この上端部がICパッケージ
1のリード電極3に接触するボール形端子13にレーザ
加工等の方法を用いて膨出形成されている。各導電性ワ
イヤ12の下端部は、弾性シート11の裏面から露出
し、IC検査用基板4の電極4aに接触する板形端子1
4に形成されている。そして、各導電性ワイヤ12の上
下両端部以外の残部は、屈曲余長部15として弾性シー
ト11中に所定の角度で傾斜して埋設されている。
【0026】リード電極位置決めガイド部8は、図1や
図4に示すように、収容装填穴6の左右両側面上部に成
形されて上方から下方に向かうにしたがい徐々に収容装
填穴6の中心方向(内方向)に傾斜する長い第一のガイド
面16と、左右両側面下部に高精度に成形されてリード
電極3の先端部に僅かなクリアランスを介し近接対向す
る短い第一の位置決め立面17とを備え、これら第一の
ガイド面16の下部と第一の位置決め立面17の上部と
が連続して成形されている。
【0027】一側面のリード電極位置決めガイド部8か
ら他側面のリード電極位置決めガイド部8までの寸法
は、ICパッケージ1の横寸法を考慮して16.60m
m〜16.62mmに設定され、リード電極3の屈曲を
防止するよう作用する。各第一のガイド面16は、表面
の平均粗さがRa1.6に設定され、自然落下時にIC
パッケージ1を円滑に案内して滑走させるよう作用す
る。また、自然落下時にリード電極3に負荷が作用しな
いよう、各第一の位置決め立面17を基準にして20°
の角度で傾斜成形されている。
【0028】パッケージ位置決めガイド部9は、図1や
図5に示すように、収容装填穴6の前後両端面上部に突
出成形されて上方から下方に向かうにしたがい徐々に収
容装填穴6の中心方向(内方向)に傾斜する長い第二のガ
イド面18と、前後両端面下部に突出成形されてモール
ドパッケージ2に僅かなクリアランスを介し近接対向す
る短い第二の位置決め立面19とを備え、これら第二の
ガイド面18の下部と第二の位置決め立面19の上部と
が連続して成形されている。
【0029】一端面のパッケージ位置決めガイド部9か
ら他端面のパッケージ位置決めガイド部9までの寸法
は、ICパッケージ1の縦寸法を考慮して26.05m
m〜26.07mmに設定されている。各第二のガイド
面18は、表面の平均粗さがRa1.6に設定され、自
然落下時にICパッケージ1を円滑に案内して滑走させ
るよう作用する。また、自然落下時にモールドパッケー
ジ2のブレを可能な限り防止して位置決めすることがで
きるよう、各第二の位置決め立面19を基準にして10
°の角度で傾斜成形されている。なお、ソケット部材5
は、第一、第二のガイド面16・18を除き、表面の平
均粗さがRa6.3に設定されている。
【0030】リード電極回避部10は、図1や図3に示
すように、収容装填穴6の四隅部及びその近傍に3.1
mm×3.35mmの大きさでそれぞれ成形又は切削加
工され、ICパッケージ1の収容時に最端部の各リード
電極3との間に隙間を形成し、最端部の各リード電極3
の屈曲を防止するよう機能する。
【0031】なお、ソケット部材5の表面の前後部には
複数の位置決め穴20がそれぞれ穿孔成形されている
(図1参照)。また、ソケット部材5の裏面の中心部には
取付孔に挿入される位置決めピン21が垂下して植設さ
れ、ソケット部材5の裏面の前後部には各位置決め穴に
挿入される金属ピンからなる位置決めピン22がそれぞ
れ垂下して植設されており、ソケット部材5の四隅部に
は各取付穴に連通する貫通取付孔23がそれぞれ穿孔成
形されている(図1及び図5参照)。
【0032】パッケージ押さえ部材24は、ポリエーテ
ルイミド等を使用して基本的には角筒形に成形され、内
部が上下方向に指向する放熱路25とされている。この
パッケージ押さえ部材24の上部両側からはフランジ2
6がそれぞれ水平横方向に突出し、各フランジ26には
位置決め孔27がそれぞれ穿孔成形されており、この位
置決め孔27を貫通した位置決めピンがソケット部材5
の位置決め穴に挿入されることにより、適切に位置合わ
せされる。また、パッケージ押さえ部材24の周面の下
部には先細りのテーパ28がそれぞれ傾斜成形され、こ
のテーパ28がリード電極位置決めガイド部8とパッケ
ージ位置決めガイド部9とに対応する。さらに、パッケ
ージ押さえ部材24の内周の底部にはモールドパッケー
ジ2用の押さえ部29が切り欠き成形され、この押さえ
部29の外周の両側部がリード電極3用の押さえ部30
として使用される。
【0033】上記構成において、IC検査用基板4とI
Cパッケージ1とを電気的に接続して検査するには、先
ず、IC検査用基板4の表面上にソケット部材5を配置
し、このソケット部材5を位置決めピン21・22で位
置決めしてIC検査用基板4の各電極4aと異方導電性
シート7の各板形端子14とを位置合わせするととも
に、IC検査用基板4とソケット部材5とをボルトで固
定し、ソケット部材5の収容装填穴6(図4参照)にIC
パッケージ1を自然落下させて異方導電性シート7の各
ボール形端子13とICパッケージ1の各リード電極3
とを位置合わせする。この際、ICパッケージ1は、リ
ード電極位置決めガイド部8とパッケージ位置決めガイ
ド部9とにそれぞれ案内されつつスムーズに落下収容さ
れ、各リード電極位置決めガイド部8にリード電極3が
位置決めされた状態で収容装填穴6に収容される。
【0034】そして、ソケット部材5の収容装填穴6に
パッケージ押さえ部材24を嵌入してこれらソケット部
材5とパッケージ押さえ部材24とを図示しない位置決
めピンで位置決め固定し、ICパッケージ1を上方から
圧下すれば、ICパッケージ1に荷重を加えてIC検査
用基板4とICパッケージ1とを電気的に導通して検査
することができる。この際、パッケージ押さえ部材24
の押さえ部30が各リード電極3を上方から押さえるの
で、IC検査用基板4、異方導電性シート7、及びIC
パッケージ1の電気的な導通が確実化・良好化する。
【0035】上記構成によれば、例えリード電極幅にバ
ラツキがあっても、ICパッケージ1の収容時に最端部
の各リード電極3とリード電極回避部10とがなんら接
触することがないので、最端部のリード電極3の屈曲を
確実に防止することができる。したがって、リード電極
3の所定のピッチをきわめて容易に維持することがで
き、リード電極3同士がリークして検査不良になるのを
有効に防止することが可能になる。
【0036】また、ICパッケージ1の高精度な横寸法
と、リード電極3に対向するリード電極位置決めガイド
部8とを利用して位置決めするので、ICパッケージ1
の薄型、小型の有無やリード電極幅のバラツキの有無に
かかわらず、収容装填穴6にICパッケージ1を適切に
落下収容することができるとともに、リード電極3の屈
曲を微小に抑制防止し、良好な検査精度を確保すること
ができる。そして、これを通じ、ICパッケージ1の半
田付けによるリーク不良や半田面からの浮き不良等を大
幅に抑制防止することができ、ICパッケージ1の実装
不良を抑制防止して歩留まりを大幅に向上させることが
できる。
【0037】また、放熱路25がバーンイン試験時にI
Cパッケージ1から発生する熱を速やかに放熱するの
で、ICパッケージ1の動作時に発生する熱が検査用ソ
ケットの内部に蓄積されるのを簡易な構成で確実に防止
することができる。よって、ICパッケージ1が温度上
昇して熱暴走等の誤動作するおそれがなく、非常に信頼
性の高い検査が期待できる。また、荷重の作用に伴い、
異方導電性シート7が弾性変形して段差を吸収するの
で、追従性、安定性が大幅に向上し、IC検査用基板4
とICパッケージ1とを良好に導通させることが可能に
なる。
【0038】また、位置決めピン21・22で位置決め
するので、各電極4aと各板形端子14とをきわめて容
易に位置合わせすることができる。さらに、各導電性ワ
イヤ12が1〜3mmと実に短いので、IC検査用基板
4の電極4aとICパッケージ1のリード電極3との接
続距離が非常に短くなり、外部ノイズの影響を受けにく
く、優れた高周波特性を得ることが可能になる。さらに
また、導電性ワイヤ12の上下両端部以外の屈曲余長部
15が弾性シート11中に傾斜埋設されているので、所
定値以上の座屈荷重が作用しても、導電性ワイヤ12に
座屈の生じることが全くない。
【0039】次に、本実施形態の検査用ソケットを使用
し、ICパッケージ1を自然落下させて位置決め評価
(XY方向試験・回転方向試験)した試験結果と、この試
験結果を踏まえた上で実施したバーンイン試験の試験結
果とについて説明する。
【0040】先ず、XY方向試験においては、ICパッ
ケージ1を0.1mm刻みで移動させ、自然落下させ
た。その結果、ICパッケージ1のリード電極3と異方
導電性シート7との間に浮きが発生せず、リード電極3
に屈曲が生じなかった。次いで、回転方向試験において
は、ICパッケージ1を0.1°刻みで0.5°まで水
平に回転させ、自然落下させた。その結果、ICパッケ
ージ1のリード電極3と異方導電性シート7との間に浮
きが発生せず、リード電極3に屈曲が生じなかった。そ
して、これらの試験結果を踏まえた上で本実施形態の検
査用ソケットをバーンイン試験で2000回数繰り返し
て使用し、リード電極3の曲がりを測定した。その結
果、リード電極3には、2〜3μmの屈曲しか測定する
ことができなかった。
【0041】なお、上記実施形態においては、IC検査
用基板4とソケット部材5とをボルトで固定したものを
示したが、なんらこれに限定されるものではなく、IC
検査用基板4、ソケット部材5、及びパッケージ押さえ
部材24をボルトで固定しても良い。さらに、収容装填
穴6の底部の開口部を着脱自在な異方導電性シート7で
被覆しても良い。
【0042】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、ICパッケージが薄型、小型の場合でも、リード電
極の屈曲を抑制防止してリード電極同士のリークや検査
不能や検査不良を有効に防止することができるという効
果がある。さらに、これを通じて、ICパッケージの実
装不良を抑制防止することが可能になる。また、請求項
2記載の発明によれば、ICパッケージのパッケージを
適切にガイドし、収容装填穴内に位置決めすることがで
きる。
【0043】また、請求項3記載の発明によれば、収容
装填穴にICパッケージをスムーズに滑らせながらセッ
トしたり、リード電極に大きな負荷が作用して曲がるの
を抑制防止することができる。さらに、パッケージの落
下時のブレを抑制して位置決めすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るICパッケージの検査用ソケット
の実施形態を示す平面説明図である。
【図2】本発明に係るICパッケージの検査用ソケット
の実施形態におけるICパッケージを示す平面図であ
る。
【図3】図1のIII部を拡大して示す平面説明図であ
る。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】本発明に係るICパッケージの検査用ソケット
の実施形態を示す断面分解図である。
【図7】本発明に係るICパッケージの検査用ソケット
の実施形態における異方導電性シートを示す断面説明図
である。
【図8】従来のICパッケージの検査用ソケットを示す
平面説明図である。
【図9】図8のIX部を拡大して示す平面説明図であ
る。
【図10】従来のICパッケージの検査用ソケットを示
す断面分解図である。
【符号の説明】
1 ICパッケージ 2 モールドパッケージ(パッケージ) 3 リード電極 4 IC検査用基板(基板) 4a 電極 5 ソケット部材 6 収容装填穴 7 異方導電性シート 8 リード電極位置決めガイド部 9 パッケージ位置決めガイド部 10 リード電極回避部 11 弾性シート 12 導電性ワイヤ(導電性線条体) 15 屈曲余長部 16 第一のガイド面 17 第一の位置決め立面 18 第二のガイド面 19 第二の位置決め立面 24 パッケージ押さえ部材 25 放熱路 29 押さえ部 30 押さえ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ICパッケージの外周部の少なくとも両
    側からそれぞれ複数突出したリード電極と基板の複数の
    電極とを電気的に接続するソケット部材と、該ICパッ
    ケージを上方から押さえるパッケージ押さえ部材とを含
    んでなるICパッケージの検査用ソケットであって、 上記ソケット部材は、上記ICパッケージに対応してほ
    ぼ矩形に設けられた収容装填穴と、この収容装填穴の底
    部の一部を形成する異方導電性シートと、該収容装填穴
    の内周部の少なくとも両側面にそれぞれ形成されたリー
    ド電極位置決めガイド部と、該収容装填穴の四隅部付近
    にそれぞれ形成され、上記ICパッケージの収容時に該
    リード電極との間に隙間を形成するリード電極回避部と
    を含み、 上記異方導電性シートを、絶縁性を有する弾性シートの
    厚さ方向に上記電極と上記リード電極とを電気的に導通
    する導電性線条体を貫通屈曲状態に複数埋設することに
    より構成し、上記リード電極位置決めガイド部を、上記
    収容装填穴の内周部の各側面上部に形成され、上方から
    下方に向かうにしたがい徐々に内方向に傾斜する第一の
    ガイド面と、該各側面下部に形成され、上記リード電極
    に近接対向する第一の位置決め立面とから構成するとと
    もに、これら第一のガイド面と第一の位置決め立面とを
    連続させ、 上記パッケージ押さえ部材の底部外周の少なくとも両側
    部を該リード電極用の押さえ部としたことを特徴とする
    ICパッケージの検査用ソケット。
  2. 【請求項2】 上記ICパッケージ用のパッケージ位置
    決めガイド部を備え、このパッケージ位置決めガイド部
    を、上記収容装填穴の内周部の各端面上部に形成され、
    上方から下方に向かうにしたがい徐々に内方向に傾斜す
    る第二のガイド面と、該各端面下部に形成され、上記I
    Cパッケージのパッケージに近接対向する第二の位置決
    め立面とから構成するとともに、これら第二のガイド面
    と第二の位置決め立面とを連続させた請求項1記載のI
    Cパッケージの検査用ソケット。
  3. 【請求項3】 上記第一、第二のガイド面の表面粗さを
    それぞれ2〜4μmとするとともに、これら第一、第二
    のガイド面を上記第一、第二の位置決め立面を基準にし
    てそれぞれ10〜30°の角度で傾斜させた請求項2記
    載のICパッケージの検査用ソケット。
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