JPH1132926A - 千切り用刃及びその製造方法 - Google Patents

千切り用刃及びその製造方法

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JPH1132926A
JPH1132926A JP20969897A JP20969897A JPH1132926A JP H1132926 A JPH1132926 A JP H1132926A JP 20969897 A JP20969897 A JP 20969897A JP 20969897 A JP20969897 A JP 20969897A JP H1132926 A JPH1132926 A JP H1132926A
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JP
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blade
plate
blades
cutting
thickness
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JP20969897A
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English (en)
Inventor
Teruyuki Kaneshiro
輝幸 金城
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SANROOLA KK
Original Assignee
SANROOLA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被調理物に刃を容易に食い込ませることがで
き、しかも、切断に際して折れ曲がる等の変形のおそれ
のない千切り用刃及びその製造方法を提供する。 【解決手段】刃本体2の板状部に所定幅を有する切り起
こし用溝4を複数、穿設し、各切り起こし用溝4によっ
て板状部21の一部に刃形成部42を区画形成するとと
もに、その区画形成した刃形成部42を板状部に複数、
並設させる。その後、刃形成部42における少なくとも
切り起こし用溝4側の一端側縁部41を、厚さ方向にプ
レス加工により型押しして切り起こし用溝4側に押し伸
ばすことにより、刃形成部42の一端側に刃本体2の板
状部の板厚より厚さの薄い刃部30を形成する。次に、
各刃形成部42の他端側を折り曲げて各刃形成部42を
板状部から上方側に起こすことにより、刃先に刃部30
を有する複数の刃を刃本体2の板状部に形成する。これ
により、刃先に刃部30を有する刃を複数、並設した千
切り用刃を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、野菜や果物等の
被調理物を、千切り状に切断し得る千切り用刃及びその
製造方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、野菜や果物等の被調理物を千
切り状に切断し得る千切り用刃が知られている。この千
切り用刃は、例えば図13に示すような調理器aに取り
付けられて使用されている。この調理器aは、上面側に
被調理物を走行させる走行部a1と、走行部a1の途中
に走行部a1の幅方向に沿って伸ばされた切断用刃cと
を備えたものである。そして、千切り用刃dは、複数の
刃d1…d1を備えており、これらの刃d1…d1が、
図13及び図14(A) に示すように調理器aの走行部a
1における切断用刃cの手前側に突設され、被調理物
を、走行部a1に沿って後方側に走行させることによ
り、千切り用刃dの刃d1…d1によって被調理物を刃
d1…d1の高さ分の深さで幅方向に複数箇所、切り込
み、千切り用刃1の刃d1…d1の間隔分の幅に分割し
つつ、切断刃cの切断によって分離させることにより、
同時に複数の千切り状片に調理加工することができる。
しかしながら、この千切り用刃dの各刃d1…d1は、
図14(B) に示すように刃全体が板状をなしており、刃
先d2の厚さが刃d1の刃厚(t2)と同じになっているた
め、千切り用刃dの各刃d1…d1に被調理物が当たっ
た場合に、被調理物に大きな抵抗がかかり、各刃d1…
d1を食い込ませ難い。その結果、円滑に調理加工を行
えなという課題を有する。一方、この場合、被調理物に
各刃d1…d1を食い込ませ易いように刃全体を刃厚(t
2)の薄いものにしておくことも考えられるが、刃全体を
刃厚t2の薄いものにすると、刃d1が変形し易いもの
になってしまい、切断に際して刃d1が折れ曲がってし
まうおそれがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、以上の実
情に鑑み提案されたもので、被調理物に刃を容易に食い
込ませることができ、しかも、切断に際して折れ曲がる
等の変形のおそれのない千切り用刃及びその製造方法を
提供することを第1の目的とする。
【0004】本願発明は、容易に、しかも低コストで製
作し得る千切り用刃及びその製造方法を提供することを
第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明は、以下の特徴
を有する千切り用刃を提供することにより上記課題を解
決する。本願第1の千切り用刃の発明は、複数の刃3を
有する千切り用刃1における複数の刃3を、被調理物を
走行させる走行部51を有する調理器5に、走行部51
から上方側に突出するように並設し、走行部51に沿っ
て被調理物を走行させることにより、被調理物を千切り
用刃1によって千切り加工し得るようにした千切り用刃
において、上記千切り用刃1の各刃3の刃先に、刃部3
0が備えられる。又、この刃部30の厚さt1が、刃厚
t2より薄く形成されたものである。
【0006】本願第2の千切り用刃の発明は、板状部2
1を有する刃本体2と、刃本体2の板状部21に並設さ
れた複数の刃3とを備える。刃3各々は、刃本体2の板
状部21の一部を、板状部21から上方側に切り起こす
ことにより形成される。又、これらの各刃3の刃先に
は、刃本体2の板状部21の板厚より薄く形成された刃
部30が備えられたものである。又、本願発明は、以下
の特徴を有する千切り用刃の製造方法を提供することに
より上記課題を解決する。
【0007】本願発明の千切り用刃の製造方法は、板状
部21を有する刃本体2を準備する。そして、その刃本
体2の板状部21に所定幅を有する切り起こし用溝4を
複数、穿設することにより、各切り起こし用溝4によっ
て板状部21の一部に刃形成部42を区画形成するとと
もに、その区画形成した刃形成部42を板状部に複数、
並設させる。その後、刃形成部42における少なくとも
切り起こし用溝4側の一端側縁部41を、厚さ方向に押
圧して切り起こし用溝4側に押し伸ばすことにより、刃
形成部42の一端側に刃本体2の板状部21の板厚t2
より厚さの薄い刃部30を形成する。次に、各刃形成部
42の他端側を折り曲げて各刃形成部42を板状部21
から上方側に起こすことにより、刃先に刃部30を有す
る複数の刃3を刃本体2の板状部21に形成する方法で
ある。
【0008】本願第2の発明の千切り用刃の製造方法
は、板状部21を有する刃本体2を準備する。そして、
その刃本体2の板状部21の一部を切り起こすことによ
り、板状部21の複数箇所に板状部21から突出した複
数の刃3を並設させる。その後、各刃3の少なくとも刃
先を、板状部21からの突出長さを長くすることなく刃
本体2の板状部21の板厚t2より薄く形成することに
より、各刃3の刃先に刃部30を形成する方法である。
【0009】本願第3の発明の千切り用刃の製造方法
は、板状部21を有する刃本体2を準備する。そして、
その刃本体2の板状部21の複数箇所を、所定幅で一方
向側に行くに従い漸次板厚t2を薄くしていくことによ
って板状部21の一部を板状部21から切り離し、この
切り離しにより、刃本体2の板状部21の複数箇所に、
一端側に板状部21の板厚t2より厚さの薄い刃部30
を有する刃形成部42を区画形成する。その後、各刃形
成部42の他端側を折り曲げて各刃形成部42を板状部
21から上方側に起こすことにより、刃先に刃部30を
有する複数の刃3を刃本体2の板状部21に形成する方
法である。
【0010】以上のように構成された本願第1の千切り
用刃の発明においては、千切り用刃1の各刃3の刃先
に、刃厚t2より厚さの薄くした刃部30を備えるた
め、被調理物が当たった場合に、被調理物に大きな抵抗
がかかるようなことなく、各刃d1…d1を被調理物に
容易に食い込ませることができる。
【0011】本願第2の千切り用刃の発明においては、
板状部21を有する刃本体2と、刃本体2の板状部21
に並設された複数の刃3とを備え、刃3各々を、刃本体
2の板状部21の一部を、板状部21から上方側に切り
起こすことにより形成するため、複数の刃3を容易に並
設することができる。又、これらの各刃3の刃先には、
刃本体2の板状部21の板厚より薄く形成された刃部3
0を備えるため、被調理物が当たった場合に、被調理物
に大きな抵抗がかかるようなことなく、各刃d1…d1
を被調理物に容易に食い込ませることができる。
【0012】又、本願第1の千切り用刃の製造方法の発
明においては、刃本体2の板状部21に所定幅を有する
切り起こし用溝4を複数、穿設することにより、各切り
起こし用溝4によって板状部21の一部に刃形成部42
を区画形成するとともに、その区画形成した刃形成部4
2を板状部に複数、並設させ、次に、刃形成部42にお
ける少なくとも切り起こし用溝4側の一端側縁部41
を、厚さ方向に押圧する。その際、縁部41を厚さ方向
に押圧すると、縁部41が押し伸ばされて拡がるため、
例えば切り起こし用溝4を、単に切り離し用の所定幅の
有しないものから構成する場合には、縁部41が伸びる
余裕がないために押圧できない。しかし、この本願第1
の発明の千切り用刃の製造方法では、切り起こし用溝4
を所定幅を有するものとしているため、縁部41を切り
起こし用溝4側に押し伸ばして拡がらせることができ
る。これにより、縁部41の厚さt1を、例えばプレス
加工によって、しかも、全部の刃形成部42…42を同
時に、刃形成部42の厚さt2より薄くでき、容易に低
コストで製作し得る。
【0013】本願第2の千切り用刃の製造方法の発明に
おいては、刃本体2の板状部21の一部を切り起こして
複数の刃3を形成した後に、各刃3の刃先を薄くするた
め、複数の刃3を、単に板状部21の一部を切り離して
起こせば良く、刃3の形成を容易なものにできる。
【0014】本願第3の千切り用刃の製造方法の発明に
おいては、刃本体2の板状部21の複数箇所を、一方向
側に行くに従い漸次板厚t2を薄くしていくことによっ
て板状部21の一部を板状部21から切り離す。こうす
ることにより、板状部21の板厚t2より厚さの薄い刃
部30の形成と同時に、板状部21の一部を板状部21
から切り離して刃形成部42を区画形成でき、一つの工
程で済ませることができる。これにより、加工工程を少
なくできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本願発明の千
切り用刃及びその製造方法の一実施形態を説明する。図
1(A) は、本願発明の一実施形態の千切り用刃の平面
図、図1(B) は、その正面図、図1(C) は、図1(A) の
I −I 線断面図である。
【0016】本願発明の千切り用刃1は、刃本体2と、
複数の刃3…3とを備えている。刃本体2は、板状部2
1と、板状部21の前部及び後部各々から下方側に折り
曲げられた固定用片22、22とを備えており、断面コ
の字状を呈している。尚、これらの固定用片22、22
は、後述するように調理器5(図7に図示)に固定する
ためのものである。
【0017】刃3…3各々は、刃本体2の板状部21か
ら上方側に突設され、各刃3の刃先には、頂部33と、
頂部33から前方側に伸ばされた前刃部31と、頂部3
3から後方側に伸ばされた後刃部32とを有する刃部3
0を備えており、全体が三角形状を呈している。この刃
部30の厚さt1は、図2に示すように刃厚t2より薄
く形成されている。そして、各刃3…3は、図1(A)(B)
に示すように厚さ方向が前後方向を向くようにして、刃
本体2の左端から右端までの全長に渡って一定間隔毎に
配位されることにより、刃3…3全体が刃本体2の板状
部21に規則的に並設されている。このように構成され
る刃3…3は、次のようにして製造される。
【0018】まず、図3(A)(B)に示すように、刃本体2
の板状部21に打ち抜き加工を施すことにより、刃本体
2の板状部21の左端から右端までの全長に渡って一定
間隔毎に、前後に伸ばされた平面視略くの字状を呈する
所定幅L1の切り起こし用溝4…4を複数、形成する。
このくの字状の各切り起こし用溝4各々により板状部2
1の一部に三角形状の刃形成部42…42が区画され、
この刃形成部42…42が複数、板状部21の長手方向
に並設される。尚、この刃形成部42各々は、後述する
ように刃3を構成する部分となる。
【0019】次に、図4、図5(A)(B)に示すように上記
区画形成した刃形成部42における切り起こし用溝4側
の左端側の縁部41(図5(A) 中に破線で示した部分)
を、前端から後端までの全範囲に渡って、プレス加工に
よって裏表両側から傾斜部71、71を有する上型7、
下型7とにより型押し加工を施す。この型押しにより、
縁部41が押し伸ばされて拡がるため、例えば切り起こ
し用溝4を、単に切り離し用の所定幅の有しないものか
ら構成する場合には、縁部41の伸びる余裕がないため
に型押しできないが、本実施形態では、切り起こし用溝
4を所定幅を有するものとしているため、縁部41を切
り起こし用溝4内(図示の左方側)に押し伸ばして拡が
らせることができる。これにより、左端側の縁部41の
厚さt1を、プレス加工によって、しかも、全部の刃形
成部42…42を同時に、刃形成部42の厚さt2より
薄くでき、容易に低コストで製作し得る。
【0020】その後、図6に示すように切り起こし用溝
4の前後両端を結ぶ線44に沿って折り曲げることによ
り、刃形成部42を上方側に起こす。これにより、刃先
に前刃部31、後刃部32、及び頂部33からなる刃部
30を有する三角形状を呈する刃3が、刃本体2の板状
部21の上方側に突設される。
【0021】以上のように構成された本願発明の千切り
用刃1は、例えば図7に示すような調理器5に取り付け
られて使用される。この図7に示す調理器5は、従来の
ものと同様のもので、板状のものから構成されており、
上面側には、走行部51と、走行部51の途中に配位さ
れた切断刃52と、切断刃52の手前側に千切り用刃1
の刃3…3を挿通させるための複数の刃挿通用孔53…
53とを備えている。走行部51は、野菜や果物等の被
調理物を前後に走行させるためのもので、本実施形態で
は、走行部51に、前後方向に伸びる突条51c…51
cが、幅方向に所定間隔ごとに設けられ、被調理物を前
方から後方に滑り易いようになされている。切断刃52
は、走行部51を走行してきた被調理物をスライス状に
切断するためのもので、この切断刃52によって走行部
51が、前部側の前走行部51aと、後部側の後走行部
51bとに区画されている。この前走行部51aは、図
8に示すように切断刃52より下方側に配位され、後走
行部51bは切断刃52と同高さ位置に配位されること
により、前走行部51aから走行してきた被調理物を、
前走行部51aと切断刃52との段差分の厚さで切断し
得るようになされている。
【0022】そして、この調理器5における刃挿通用孔
53…53に、千切り用刃1の刃3…3が下面側から通
されることにより、図8に示すように前走行部51aに
おける切断刃52の手前側に千切り用刃1の刃3…3が
突設される。詳しくは、千切り用刃1を、調理器5にお
ける刃挿通用孔53…53の下面側に設けた嵌挿孔54
に刃3…3側から嵌挿する。これにより、各刃3…3が
調理器5の刃挿通用孔53…53各々に入り込んで前走
行部51aに突出させることができる。尚、刃3…3の
前走行部51aからの突出量は、切断刃52と略同じ高
さ位置とされている。そして、調理器5に設けた押さえ
部材6を嵌挿孔54に押し込む。これにより、千切り用
刃1は、嵌挿孔54内で、千切り用刃1の下面及び前後
の固定用片22、22が嵌挿孔54の内壁面と押さえ部
材6とにより固定され、刃3…3が調理器5に対して動
くようなことが防止される。
【0023】このようにして千切り用刃1の取り付けら
れた調理器5を用いて、野菜や果物等の被調理物を千切
り状に調理加工するには、被調理物を前走行部51aか
ら切断刃52側に向けて走行させる。走行させた被調理
物は、先ず、千切り用刃1の刃3…3に当たり、各刃3
…3の刃部30によって千切り用刃1の刃3、3の間隔
分の幅ごとに切れ目が入れられる。その際、千切り用刃
1の刃3…3における刃部30の厚さt1が薄く形成さ
れているため、刃3…3を殆ど抵抗なく被調理物に食い
込ませることができ、円滑に切断できる。そして、この
ようにして幅方向に複数切れ目の入れられた被調理物
は、切断刃52に当たり、切断刃52によって切断され
て分離される。これにより、被調理物を、千切り用刃1
の刃3、3の間隔分の幅及び前走行部51aと切断刃5
2との段差分の厚さを有する複数の千切り状片に調理加
工することができる。
【0024】尚、本実施形態では、刃部30の形成に際
して、図5(A) 中に破線で示したように刃形成部42に
おける左端側の縁部41を均等幅で押し加工している
が、この形態のものに限らず、例えば刃形成部42の右
端側の一部を残して略刃形成部42の全体(図5(A) 中
に二点鎖線で示す部分)を押し加工するようにしても良
い。この場合においても刃形成部42を折り曲げる部分
は強度を保持でき、変形を抑えることができる。又、本
実施形態では、左端側の縁部41における前端から後端
にかけて押し加工することにより、刃部を、前刃部31
と後刃部32とから構成しているが、左端側の縁部41
における手前側の部分のみ(前端から頂部33に相応す
る部分まで)を押し加工することによって被調理物を切
断するに際して被調理物と対向する前刃部31のみから
構成するようにしても良い。但し、本実施形態のように
前刃部31と後刃部32とから構成しておくことによ
り、被調理物と対向する前刃部31が欠ける等した場合
には、千切り用刃1を前後逆向きにして調理器5に取り
換えれば後刃部32を使用でき、前刃部31の予備とし
て機能させることができる。しかも、製作にあたって
は、前刃部31と後刃部32とを一つの工程で同時に押
し加工でき、前刃部31だけを形成する場合と時間的コ
スト的に大差なく行うことができる。
【0025】又、刃3の全体形状は、上記実施形態で説
明したような三角形状のものに限らず、例えば図9(A)
に示すような円形状のものとし、その外周先端における
全体に所定幅で前刃部31、後刃部32を形成し、又
は、外周先端における前部側に前刃部31を形成するよ
うにしても良い。又、上記実施形態では、刃部30を、
刃3の刃先部を左右両側から押圧することにより左右両
側面各々に傾斜面を有するテーパー状に形成している
が、例えば図9(B) に示すように右側面のみに傾斜面に
形成しても良い。
【0026】また、刃部30の形成は、プレス加工によ
り押圧して形成する形態のものに限らず、他の方法、例
えば研磨や研削等の切削加工方法、或いは、放電加工法
により形成しても良い。研磨や研削等の切削加工方法に
より刃部30を形成する場合は、図3で示したような所
定幅を有する切り起こし用溝4…4を設けずに行うこと
ができる。詳しくは、図10(A)(B)に示すように、ま
ず、プレス加工によって、刃本体2の板状部21に平面
視略くの字状に切り放つと同時に曲げ加工し、三角形状
を呈する複数の刃3を刃本体2の板状部21の上方側に
突設させる。次に、図10(C) に示すように、例えば漸
次隙間の狭くなる研磨用溝91を有する砥石9を用い、
この砥石9を回転させながら研磨用溝91に、刃3の刃
先を嵌め入れるようにして当接させ、板状部21の板厚
t2と同厚さからなる刃3の刃先の両面を同時に削る。
これにより、刃3の刃先の厚さを先端に行くに従い漸次
薄くした刃部30を形成できる。従って、このような切
削加工方法により刃部30を形成する場合は、刃3の刃
先の厚さを、プレス加工のように押し伸ばして薄くする
のではなく刃3の刃先をカットすることにより薄くする
ため、押し伸ばすための所定幅を有する切り起こし用溝
4…4は不要となる。よって、この場合は、切り起こし
用溝4…4を形成するための打ち抜き加工も不要とな
る。一方、放電加工法により刃部30を形成する場合
は、例えば図11(A)(B)に示すように所定幅の傾斜面8
1、81を有する一対の電極8、8を、刃本体2の板状
部21の前後両側に配し、放電によって板状部21の前
後両面を、対向した電極8、8の傾斜面81、81に沿
う形状に加工成形する。これにより、先端に行くに従い
厚さを薄くした刃部30を形成できると同時に、刃部3
0の先端を板状部21から平面視略くの字状に切り放つ
ことができ、先端に刃部30を有する刃形成部42を形
成できる。そして、その後、図11(C) に示すように刃
形成部42の右端部を折り曲げることにより、刃形成部
42を、板状部21から起こす。これにより、板状部2
1から突出した刃先に刃部30を有する刃3を形成でき
る。従って、このような放電加工法により刃部30を形
成する場合は、刃部30を形成しさえすれば刃部30の
先端を板状部21から切り放すことができ、上記のプレ
ス加工により押圧して形成する場合や、切削加工方法に
より刃部30を形成する場合より、工程を少なくできる
利点を有する。但し、放電加工法や切削加工方法により
形成する場合においても所定幅を有する切り起こし用溝
4…4を設けて行うようにしても良い。尚、このような
放電加工法や切削加工方法は、刃本体2の板状部21
を、板厚t2の薄いもの、例えば0.1mm程度以下の
ものを使用する場合には、プレス加工により押圧し厚さ
を更に薄くして刃部30を形成するには高度な技術を要
するので、特にそのような場合に採用すれば良い。
【0027】更に、刃3は、刃本体2の板状部21から
一体的に形成するものに限らず、刃本体2と別体のもの
から構成しても良い。但し、本実施形態のように刃本体
2の板状部21から一体的に形成すれば、刃3の形成か
ら刃部30の形成に至るまでの工程を全てプレス加工で
行え、短時間で容易に低コストで製作できる点で好まし
い。
【0028】一方、千切り用刃1の使用方法は、例えば
図7に示すような調理器5に取り付けて使用する形態の
ものに限らず、適宜変更でき、例えば図12に示すよう
な調理器500に取り付けて使用するようにしても良
い。詳しくは、この図12に示す調理器500は、調理
器本体510と、調理器本体510を下方側から受ける
受け部材520とを備えている。調理器本体510は、
図7に示した調理器5と同構成を採り、上面側に、走行
部511と、走行部511の途中に配位された切断刃5
12と、切断刃512の手前側に千切り用刃1の刃3…
3を挿通させるための複数の刃挿通用孔513…513
とを備えており、千切り用刃1がこの調理器本体510
に取り付けられることにより、刃3…3各々が刃挿通用
孔513…513から走行部511上に突設されてい
る。受け部材520は、上面側が開口された箱状を呈
し、内部に収納部521を備えている。又、上端には、
載置部522が備えられ、この載置部522に調理器本
体510が載置し得るようになされている。そして、こ
の載置部522に調理器本体510を載置した状態で、
調理器本体510で被調理物を千切り加工することによ
り、千切り片を受け部材520の収納部521に収納す
ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上、本願第1の千切り用刃の発明は、
刃厚t2より厚さの薄くした刃部30によって、被調理
物が当たった場合に、被調理物に大きな抵抗がかかるよ
うなことなく、各刃d1…d1を被調理物に容易に食い
込ませることができる。これにより、千切り加工を容易
に円滑に行い得るものにできる。
【0030】本願第2の千切り用刃の発明は、刃3各々
を、刃本体2の板状部21の一部を、板状部21から上
方側に切り起こすことにより形成するため、複数の刃3
を容易に並設することができる。又、刃本体2の板状部
21の板厚より薄く形成された刃部30を備えるため、
被調理物が当たった場合に、被調理物に大きな抵抗がか
かるようなことなく、各刃d1…d1を被調理物に容易
に食い込ませることができ、千切り加工を容易に円滑に
行い得るものにできる。
【0031】又、本願第1の千切り用刃の製造方法の発
明は、所定幅を有する切り起こし用溝4を形成するた
め、縁部41を切り起こし用溝4側に押し伸ばして拡が
らせることができる。これにより、縁部41の厚さt1
を、プレス加工によって、しかも、全部の刃形成部42
…42を同時に、刃形成部42の厚さt2より薄くで
き、容易に低コストで製作し得るものとなる。
【0032】本願第2の千切り用刃の製造方法の発明
は、刃本体2の板状部21の一部を切り起こして複数の
刃3を形成した後に、各刃3の刃先を薄くするため、複
数の刃3を、単に板状部21の一部を切り放して起こせ
ば良く、刃3の形成を容易なものにできる。
【0033】本願第3の千切り用刃の製造方法の発明
は、刃部30の形成と同時に、板状部21の一部を板状
部21から切り離して刃形成部42を区画形成でき、一
つの工程で済ませることができる。これにより、加工工
程を少なくでき、先端に刃部30を有する刃3を低コス
トで得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A) は、本願発明の千切り用刃の一実施形態の
平面図、(B) は、その正面図、(C) は、図1(A) のI −
I 線断面図である。
【図2】図1(C) のII−II線断面図である。
【図3】(A) は、刃本体の板状部に、切り起こし用溝を
穿設した状態の要部拡大平面図、(B) は、図3(A) のII
I −III 線断面図である。
【図4】刃形成部の縁部を型押しする際の要部拡大断面
図である。
【図5】(A) は、刃形成部の縁部を型押しした状態の千
切り用刃の要部拡大平面図、(B) は、図5(A) のv −v
線断面図である。
【図6】(A) は、縁部を型押しした刃形成部を板状部か
ら起こした状態の平面図、(B)は、図6(A) 要部拡大平
面図、(B) は、図6(A) のVI−VI線断面図である。
【図7】調理器の平面図である。
【図8】調理器(A) に千切り用刃を取り付けた状態の中
央縦断面図である。。
【図9】(A) は、千切り用刃における刃の他の実施形態
を示す断面説明図、(B) は、刃の更に他の実施形態を示
す断面図である。
【図10】千切り用刃の刃部を、切削加工方法により製
造する場合の説明図に係り、(A)は、刃本体の板状部の
一部を、刃の形状に切り放った状態の部分拡大平面図、
(B) は、切り放った刃を、板状部から上方側に起こした
状態の部分拡大断面図、(C) は、研磨加工により刃先を
形成する際の説明図である。
【図11】千切り用刃の刃部を、放電加工により製造す
る場合の説明図に係り、(A) は、板状部に電極を配した
状態の平面図、(B) は、放電により刃部を形成しながら
板状部の一部を切り放って刃形成部を形成する際の断面
説明図、(C) は、刃部を有する刃形成部を、板状部から
上方側に起こした状態の部分拡大断面図である。
【図12】調理器の他の実施形態の分解斜視図である。
【図13】従来例の千切り用刃を有する調理器のの平面
図である。
【図14】(A) は、図13のVII −VII 線断面図、(B)
は、図14(A) のVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
1 千切り用刃 2 刃本体 3 刃 4 切り起こし用溝 5 調理器 21 板状部 30 刃部 42 刃形成部 51 走行部 52 切断刃

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の刃(3) を有する千切り用刃(1) にお
    ける複数の刃(3) を、被調理物を走行させる走行部(51)
    を有する調理器(5) に、走行部(51)から上方側に突出す
    るように並設し、走行部(51)に沿って被調理物を走行さ
    せることにより、被調理物を千切り用刃(1) によって千
    切り加工し得るようにした千切り用刃において、 上記千切り用刃(1) の各刃(3) の刃先に、刃部(30)が備
    えられ、この刃部(30)の厚さ(t1)が、刃厚(t2)より薄く
    形成されたものであることを特徴とする千切り用刃。
  2. 【請求項2】板状部(21)を有する刃本体(2) と、刃本体
    (2) の板状部(21)に並設された複数の刃(3) とを備え、 刃(3) 各々が、刃本体(2) の板状部(21)の一部を、板状
    部(21)から上方側に切り起こすことにより形成され、こ
    れらの各刃(3) の刃先には、刃本体(2) の板状部(21)の
    板厚(t2)より薄く形成された刃部(30)が備えられたもの
    であることを特徴とする千切り用刃。
  3. 【請求項3】板状部(21)を有する刃本体(2) を準備し、
    その刃本体(2) の板状部(21)に所定幅を有する切り起こ
    し用溝(4) を複数、穿設することにより、各切り起こし
    用溝(4) によって板状部(21)の一部に刃形成部(42)を区
    画形成するとともに、その区画形成した刃形成部(42)を
    板状部に複数、並設させ、 その後、刃形成部(42)における少なくとも切り起こし用
    溝(4) 側の一端側縁部(41)を、厚さ方向に押圧して切り
    起こし用溝(4) 側に押し伸ばすことにより、刃形成部(4
    2)の一端側に刃本体(2) の板状部(21)の板厚(t2)より厚
    さの薄い刃部(30)を形成し、 次に、各刃形成部(42)の他端側を折り曲げて各刃形成部
    (42)を板状部(21)から上方側に起こすことにより、刃先
    に刃部(30)を有する複数の刃(3) を刃本体(2)の板状部
    (21)に形成することを特徴とする千切り用刃の製造方
    法。
  4. 【請求項4】板状部(21)を有する刃本体(2) を準備し、
    その刃本体(2) の板状部(21)の一部を切り起こすことに
    より、板状部(21)の複数箇所に板状部(21)から突出した
    複数の刃(3) を並設させ、 その後、各刃(3) の少なくとも刃先を、板状部(21)から
    の突出長さを長くすることなく刃本体(2) の板状部(21)
    の板厚(t2)より薄く形成することにより、各刃(3) の刃
    先に刃部(30)を形成することを特徴とする千切り用刃の
    製造方法。
  5. 【請求項5】板状部(21)を有する刃本体(2) を準備し、
    その刃本体(2) の板状部(21)の複数箇所を、所定幅で一
    方向側に行くに従い漸次板厚(t2)を薄くしていくことに
    よって板状部(21)の一部を板状部(21)から切り離し、こ
    の切り離しにより、刃本体(2) の板状部(21)の複数箇所
    に、一端側に板状部(21)の板厚(t2)より厚さの薄い刃部
    (30)を有する刃形成部(42)を区画形成し、 その後、各刃形成部(42)の他端側を折り曲げて各刃形成
    部(42)を板状部(21)から上方側に起こすことにより、刃
    先に刃部(30)を有する複数の刃(3) を刃本体(2) の板状
    部(21)に形成することを特徴とする千切り用刃の製造方
    法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014236791A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社シゲル工業 千切刃体の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014236791A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社シゲル工業 千切刃体の製造方法

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