JP3045495U - 千切り用刃 - Google Patents

千切り用刃

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JP3045495U JP1997006852U JP685297U JP3045495U JP 3045495 U JP3045495 U JP 3045495U JP 1997006852 U JP1997006852 U JP 1997006852U JP 685297 U JP685297 U JP 685297U JP 3045495 U JP3045495 U JP 3045495U
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輝幸 金城
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輝幸 金城
株式会社サンローラ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被調理物に刃を容易に食い込ませることがで
き、しかも、切断に際して折れ曲がる等の変形のおそれ
のない千切り用刃を提供する。 【解決手段】板状部21を有する刃本体2と、刃本体2
の板状部21に並設された刃先に刃部30を有する複数
の刃3とを備えている。これらの刃先に刃部30を有す
る複数の刃3は、所定幅を有する切り起こし用溝を複
数、穿設し、各切り起こし用溝によって板状部21の一
部に刃形成部を区画形成するとともに、その区画形成し
た刃形成部を板状部21に複数、並設させ、その後、刃
形成部における少なくとも切り起こし用溝側の一端側縁
部を、厚さ方向にプレス加工により押圧して切り起こし
用溝側に押し伸ばすことにより、刃形成部の一端側に刃
本体2の板状部21の板厚より厚さの薄い刃部30を形
成し、その刃形成部42各々の他端側を折り曲げて各刃
形成部を板状部21から上方側に起こすことにより形成
したものとする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本願考案は、野菜や果物等の被調理物を、千切り状に切断し得る千切り用刃の 改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、野菜や果物等の被調理物を千切り状に切断し得る千切り用刃が知ら れている。この千切り用刃は、例えば図13に示すような調理器aに取り付けら れて使用されている。この調理器aは、上面側に被調理物を走行させる走行部a 1と、走行部a1の途中に走行部a1の幅方向に沿って伸ばされた切断用刃cと を備えたものである。そして、千切り用刃dは、複数の刃d1…d1を備えてお り、これらの刃d1…d1が、図13及び図14(A) に示すように調理器aの走 行部a1における切断用刃cの手前側に突設され、被調理物を、走行部a1に沿 って後方側に走行させることにより、千切り用刃dの刃d1…d1によって被調 理物を刃d1…d1の高さ分の深さで幅方向に複数箇所、切り込み、千切り用刃 1の刃d1…d1の間隔分の幅に分割しつつ、切断刃cの切断によって分離させ ることにより、同時に複数の千切り状片に調理加工することができる。 しかしながら、この千切り用刃dの各刃d1…d1は、図14(B) に示すよう に刃全体が板状をなしており、刃先d2の厚さが刃d1の刃厚(t2)と同じになっ ているため、千切り用刃dの各刃d1…d1に被調理物が当たった場合に、被調 理物に大きな抵抗がかかり、各刃d1…d1を食い込ませ難い。その結果、円滑 に調理加工を行えなという課題を有する。一方、この場合、被調理物に各刃d1 …d1を食い込ませ易いように刃全体を刃厚(t2)の薄いものにしておくことも考 えられるが、刃全体を刃厚t2の薄いものにすると、刃d1が変形し易いものに なってしまい、切断に際して刃d1が折れ曲がってしまうおそれがある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本願考案は、以上の実情に鑑み提案されたもので、被調理物に刃を容易に食い 込ませることができ、しかも、切断に際して折れ曲がる等の変形のおそれのない 千切り用刃を提供することを第1の目的とする。
【0004】 本願考案は、容易に、しかも低コストで製作し得る千切り用刃を提供すること を第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願考案は、以下の特徴を有する千切り用刃を提供することにより上記課題を 解決する。 本願第1の千切り用刃の考案は、複数の刃3を有する千切り用刃1における複 数の刃3を、被調理物を走行させる走行部51を有する調理器5に、走行部51 から上方側に突出するように並設し、走行部51に沿って被調理物を走行させる ことにより、被調理物を千切り用刃1によって千切り加工し得るようにした千切 り用刃において、上記千切り用刃1の各刃3の刃先に、刃部30が備えられる。 又、この刃部30の厚さt1が、刃厚t2より薄く形成されたものである。
【0006】 本願第2の千切り用刃の考案は、板状部21を有する刃本体2と、刃本体2の 板状部21に並設された複数の刃3とを備える。 刃3各々の刃先には、刃本体2の板状部21の板厚t2より薄く形成された刃 部30が備えられる。 これらの刃部30を有する刃3各々は、刃本体2の板状部21に所定幅を有す る切り起こし用溝4を複数、穿設して板状部21の一部に刃形成部42を区画形 成するとともに、その区画形成した刃形成部42を板状部に複数、並設した後、 刃形成部42における少なくとも切り起こし用溝4側の一端側縁部41を、厚さ 方向に押圧して切り起こし用溝4側に押し伸ばすことにより、刃形成部42の一 端側に刃本体2の板状部21の板厚t2より厚さの薄い刃部30を形成し、その 後、各刃形成部42の他端側を折り曲げて各刃形成部42を板状部21から上方 側に起こすことによって、刃本体2の板状部21に形成されたものである。
【0007】 本願第3の千切り用刃の考案は、板状部21を有する刃本体2と、刃本体2の 板状部21に並設された複数の刃3とを備える。 刃3各々は、刃本体2の板状部21の一部を切り起こすことにより、板状部2 1の複数箇所に板状部21から突出して並設されたものである。 又、刃3各々の刃先には、板状部21からの突出長さを長くすることなく刃本 体2の板状部21の板厚t2より薄く形成した刃部30が備えられたものである 。
【0008】 本願第4の千切り用刃の考案は、板状部21を有する刃本体2と、刃本体2の 板状部21に並設された複数の刃3とを備える。 刃3各々の刃先には、刃本体2の板状部21の板厚t2より薄く形成された刃 部30が備えられる。 そして、これらの刃部30有する刃3各々は、刃本体2の板状部21の複数箇 所を、所定幅で一方向側に行くに従い漸次板厚t2を薄くしていくことによって 板状部21の一部を板状部21から切り離し、この切り離しにより、刃本体2の 板状部21の複数箇所に、一端側に板状部21の板厚t2より厚さの薄い刃部3 0を有する刃形成部42を区画形成し、その後、各刃形成部42の他端側を折り 曲げて各刃形成部42を板状部21から上方側に起こすことにより、刃本体2の 板状部21に形成されたものである。
【0009】 以上のように構成された本願第1の千切り用刃の考案においては、千切り用刃 1の各刃3の刃先に、刃厚t2より厚さの薄くした刃部30を備えるため、被調 理物が当たった場合に、被調理物に大きな抵抗がかかるようなことなく、各刃d 1…d1を被調理物に容易に食い込ませることができる。
【0010】 本願第2の千切り用刃の考案においては、刃本体2の板状部21に所定幅を有 する切り起こし用溝4を複数、穿設することにより、各切り起こし用溝4によっ て板状部21の一部に刃形成部42を区画形成するとともに、その区画形成した 刃形成部42を板状部に複数、並設させ、刃形成部42における少なくとも切り 起こし用溝4側の一端側縁部41を、厚さ方向に押圧することにより刃部30を 形成する。その際、縁部41を厚さ方向に押圧すると、縁部41が押し伸ばされ て拡がるため、例えば切り起こし用溝4を、単に切り離し用の所定幅の有しない ものから構成する場合には、縁部41が伸びる余裕がないために押圧できない。 しかし、この本願第2の考案の千切り用刃では、切り起こし用溝4を所定幅を有 するものとしているため、縁部41を切り起こし用溝4側に押し伸ばして拡がら せることができる。これにより、縁部41の厚さt1を、例えばプレス加工によ って、しかも、全部の刃形成部42…42を同時に、刃形成部42の厚さt2よ り薄くでき、容易に低コストで形成し得るものにできる。
【0011】 本願第3の千切り用刃の考案においては、刃本体2の板状部21の一部を切り 起こして複数の刃3を形成した後に、各刃3の刃先を薄くするため、複数の刃3 を、単に板状部21の一部を切り離して起こせば良く、刃3の形成を容易なもの にできる。
【0012】 本願第4の千切り用刃の考案においては、刃本体2の板状部21の複数箇所を 、一方向側に行くに従い漸次板厚t2を薄くしていくことによって板状部21の 一部を板状部21から切り離して刃3を形成したものとする。こうすることによ り、板状部21の板厚t2より厚さの薄い刃部30の形成と同時に、板状部21 の一部を板状部21から切り離して刃形成部42を区画形成でき、刃3を容易に 形成できる。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、図面に基づき本願考案の千切り用刃の一実施形態を説明する。 図1(A) は、本願考案の一実施形態の千切り用刃の平面図、図1(B) は、その 正面図、図1(C) は、図1(A) のI −I 線断面図である。
【0014】 本願考案の千切り用刃1は、刃本体2と、複数の刃3…3とを備えている。刃 本体2は、板状部21と、板状部21の前部及び後部各々から下方側に折り曲げ られた固定用片22、22とを備えており、断面コの字状を呈している。尚、こ れらの固定用片22、22は、後述するように調理器5(図7に図示)に固定す るためのものである。
【0015】 刃3…3各々は、刃本体2の板状部21から上方側に突設され、各刃3の刃先 には、頂部33と、頂部33から前方側に伸ばされた前刃部31と、頂部33か ら後方側に伸ばされた後刃部32とを有する刃部30を備えており、全体が三角 形状を呈している。この刃部30の厚さt1は、図2に示すように刃厚t2より 薄く形成されている。そして、各刃3…3は、図1(A)(B)に示すように厚さ方向 が前後方向を向くようにして、刃本体2の左端から右端までの全長に渡って一定 間隔毎に配位されることにより、刃3…3全体が刃本体2の板状部21に規則的 に並設されている。このように構成される刃3…3は、次のようにして形成され る。
【0016】 まず、図3(A)(B)に示すように、刃本体2の板状部21に打ち抜き加工を施す ことにより、刃本体2の板状部21の左端から右端までの全長に渡って一定間隔 毎に、前後に伸ばされた平面視略くの字状を呈する所定幅L1の切り起こし用溝 4…4を複数、形成する。このくの字状の各切り起こし用溝4各々により板状部 21の一部に三角形状の刃形成部42…42が区画され、この刃形成部42…4 2が複数、板状部21の長手方向に並設される。尚、この刃形成部42各々は、 後述するように刃3を構成する部分となる。
【0017】 次に、図4、図5(A)(B)に示すように上記区画形成した刃形成部42における 切り起こし用溝4側の左端側の縁部41(図5(A) 中に破線で示した部分)を、 前端から後端までの全範囲に渡って、プレス加工によって裏表両側から傾斜部7 1、71を有する上型7、下型7とにより型押し加工を施す。この型押しにより 、縁部41が押し伸ばされて拡がるため、例えば切り起こし用溝4を、単に切り 離し用の所定幅の有しないものから構成する場合には、縁部41の伸びる余裕が ないために型押しできないが、本実施形態では、切り起こし用溝4を所定幅を有 するものとしているため、縁部41を切り起こし用溝4内(図示の左方側)に押 し伸ばして拡がらせることができる。これにより、左端側の縁部41の厚さt1 を、プレス加工によって、しかも、全部の刃形成部42…42を同時に、刃形成 部42の厚さt2より薄くでき、容易に低コストで形成し得る。
【0018】 その後、図6に示すように切り起こし用溝4の前後両端を結ぶ線44に沿って 折り曲げることにより、刃形成部42を上方側に起こす。これにより、刃先に前 刃部31、後刃部32、及び頂部33からなる刃部30を有する三角形状を呈す る刃3が、刃本体2の板状部21の上方側に突設される。
【0019】 以上のように構成された本願考案の千切り用刃1は、例えば図7に示すような 調理器5に取り付けられて使用される。この図7に示す調理器5は、従来のもの と同様のもので、板状のものから構成されており、上面側には、走行部51と、 走行部51の途中に配位された切断刃52と、切断刃52の手前側に千切り用刃 1の刃3…3を挿通させるための複数の刃挿通用孔53…53とを備えている。 走行部51は、野菜や果物等の被調理物を前後に走行させるためのもので、本実 施形態では、走行部51に、前後方向に伸びる突条51c…51cが、幅方向に 所定間隔ごとに設けられ、被調理物を前方から後方に滑り易いようになされてい る。切断刃52は、走行部51を走行してきた被調理物をスライス状に切断する ためのもので、この切断刃52によって走行部51が、前部側の前走行部51a と、後部側の後走行部51bとに区画されている。この前走行部51aは、図8 に示すように切断刃52より下方側に配位され、後走行部51bは切断刃52と 同高さ位置に配位されることにより、前走行部51aから走行してきた被調理物 を、前走行部51aと切断刃52との段差分の厚さで切断し得るようになされて いる。
【0020】 そして、この調理器5における刃挿通用孔53…53に、千切り用刃1の刃3 …3が下面側から通されることにより、図8に示すように前走行部51aにおけ る切断刃52の手前側に千切り用刃1の刃3…3が突設される。詳しくは、千切 り用刃1を、調理器5における刃挿通用孔53…53の下面側に設けた嵌挿孔5 4に刃3…3側から嵌挿する。これにより、各刃3…3が調理器5の刃挿通用孔 53…53各々に入り込んで前走行部51aに突出させることができる。尚、刃 3…3の前走行部51aからの突出量は、切断刃52と略同じ高さ位置とされて いる。そして、調理器5に設けた押さえ部材6を嵌挿孔54に押し込む。これに より、千切り用刃1は、嵌挿孔54内で、千切り用刃1の下面及び前後の固定用 片22、22が嵌挿孔54の内壁面と押さえ部材6とにより固定され、刃3…3 が調理器5に対して動くようなことが防止される。
【0021】 このようにして千切り用刃1の取り付けられた調理器5を用いて、野菜や果物 等の被調理物を千切り状に調理加工するには、被調理物を前走行部51aから切 断刃52側に向けて走行させる。走行させた被調理物は、先ず、千切り用刃1の 刃3…3に当たり、各刃3…3の刃部30によって千切り用刃1の刃3、3の間 隔分の幅ごとに切れ目が入れられる。その際、千切り用刃1の刃3…3における 刃部30の厚さt1が薄く形成されているため、刃3…3を殆ど抵抗なく被調理 物に食い込ませることができ、円滑に切断できる。そして、このようにして幅方 向に複数切れ目の入れられた被調理物は、切断刃52に当たり、切断刃52によ って切断されて分離される。これにより、被調理物を、千切り用刃1の刃3、3 の間隔分の幅及び前走行部51aと切断刃52との段差分の厚さを有する複数の 千切り状片に調理加工することができる。
【0022】 尚、本実施形態では、刃部30の形成に際して、図5(A) 中に破線で示したよ うに刃形成部42における左端側の縁部41を均等幅で押し加工しているが、こ の形態のものに限らず、例えば刃形成部42の右端側の一部を残して略刃形成部 42の全体(図5(A) 中に二点鎖線で示す部分)を押し加工するようにしても良 い。この場合においても刃形成部42を折り曲げる部分は強度を保持でき、変形 を抑えることができる。又、本実施形態では、左端側の縁部41における前端か ら後端にかけて押し加工することにより、刃部を、前刃部31と後刃部32とか ら構成しているが、左端側の縁部41における手前側の部分のみ(前端から頂部 33に相応する部分まで)を押し加工することによって被調理物を切断するに際 して被調理物と対向する前刃部31のみから構成するようにしても良い。但し、 本実施形態のように前刃部31と後刃部32とから構成しておくことにより、被 調理物と対向する前刃部31が欠ける等した場合には、千切り用刃1を前後逆向 きにして調理器5に取り換えれば後刃部32を使用でき、前刃部31の予備とし て機能させることができる。しかも、製作にあたっては、前刃部31と後刃部3 2とを一つの工程で同時に押し加工でき、前刃部31だけを形成する場合と時間 的コスト的に大差なく行うことができる。
【0023】 又、刃3の全体形状は、上記実施形態で説明したような三角形状のものに限ら ず、例えば図9(A) に示すような円形状のものとし、その外周先端における全体 に所定幅で前刃部31、後刃部32を形成し、又は、外周先端における前部側に 前刃部31を形成するようにしても良い。又、上記実施形態では、刃部30を、 刃3の刃先部を左右両側から押圧することにより左右両側面各々に傾斜面を有す るテーパー状に形成しているが、例えば図9(B) に示すように右側面のみに傾斜 面に形成しても良い。
【0024】 また、刃部30の形成は、プレス加工により押圧して形成する形態のものに限 らず、他の方法、例えば研磨や研削等の切削加工方法、或いは、放電加工法によ り形成しても良い。研磨や研削等の切削加工方法により刃部30を形成する場合 は、図3で示したような所定幅を有する切り起こし用溝4…4を設けずに行うこ とができる。詳しくは、図10(A)(B)に示すように、まず、プレス加工によって 、刃本体2の板状部21に平面視略くの字状に切り放つと同時に曲げ加工し、三 角形状を呈する複数の刃3を刃本体2の板状部21の上方側に突設させる。次に 、図10(C) に示すように、例えば漸次隙間の狭くなる研磨用溝91を有する砥 石9を用い、この砥石9を回転させながら研磨用溝91に、刃3の刃先を嵌め入 れるようにして当接させ、板状部21の板厚t2と同厚さからなる刃3の刃先の 両面を同時に削る。これにより、刃3の刃先の厚さを先端に行くに従い漸次薄く した刃部30を形成できる。従って、このような切削加工方法により刃部30を 形成する場合は、刃3の刃先の厚さを、プレス加工のように押し伸ばして薄くす るのではなく刃3の刃先をカットすることにより薄くするため、押し伸ばすため の所定幅を有する切り起こし用溝4…4は不要となる。よって、この場合は、切 り起こし用溝4…4を形成するための打ち抜き加工も不要となる。一方、放電加 工法により刃部30を形成する場合は、例えば図11(A)(B)に示すように所定幅 の傾斜面81、81を有する一対の電極8、8を、刃本体2の板状部21の前後 両側に配し、放電によって板状部21の前後両面を、対向した電極8、8の傾斜 面81、81に沿う形状に加工成形する。これにより、先端に行くに従い厚さを 薄くした刃部30を形成できると同時に、刃部30の先端を板状部21から平面 視略くの字状に切り放つことができ、先端に刃部30を有する刃形成部42を形 成できる。そして、その後、図11(C) に示すように刃形成部42の右端部を折 り曲げることにより、刃形成部42を、板状部21から起こす。これにより、板 状部21から突出した刃先に刃部30を有する刃3を形成できる。従って、この ような放電加工法により刃部30を形成する場合は、刃部30を形成しさえすれ ば刃部30の先端を板状部21から切り放すことができ、上記のプレス加工によ り押圧して形成する場合や、切削加工方法により刃部30を形成する場合より、 工程を少なくできる利点を有する。但し、放電加工法や切削加工方法により形成 する場合においても所定幅を有する切り起こし用溝4…4を設けて行うようにし ても良い。尚、このような放電加工法や切削加工方法は、刃本体2の板状部21 を、板厚t2の薄いもの、例えば0.1mm程度以下のものを使用する場合には 、プレス加工により押圧し厚さを更に薄くして刃部30を形成するには高度な技 術を要するので、特にそのような場合に採用すれば良い。
【0025】 更に、刃3は、刃本体2の板状部21から一体的に形成するものに限らず、刃 本体2と別体のものから構成しても良い。但し、本実施形態のように刃本体2の 板状部21から一体的に形成すれば、刃3の形成から刃部30の形成に至るまで の工程を全てプレス加工で行え、短時間で容易に低コストで製作できる点で好ま しい。
【0026】 一方、千切り用刃1の使用方法は、例えば図7に示すような調理器5に取り付 けて使用する形態のものに限らず、適宜変更でき、例えば図12に示すような調 理器500に取り付けて使用するようにしても良い。詳しくは、この図12に示 す調理器500は、調理器本体510と、調理器本体510を下方側から受ける 受け部材520とを備えている。調理器本体510は、図7に示した調理器5と 同構成を採り、上面側に、走行部511と、走行部511の途中に配位された切 断刃512と、切断刃512の手前側に千切り用刃1の刃3…3を挿通させるた めの複数の刃挿通用孔513…513とを備えており、千切り用刃1がこの調理 器本体510に取り付けられることにより、刃3…3各々が刃挿通用孔513… 513から走行部511上に突設されている。受け部材520は、上面側が開口 された箱状を呈し、内部に収納部521を備えている。又、上端には、載置部5 22が備えられ、この載置部522に調理器本体510が載置し得るようになさ れている。そして、この載置部522に調理器本体510を載置した状態で、調 理器本体510で被調理物を千切り加工することにより、千切り片を受け部材5 20の収納部521に収納することができる。
【0027】
【考案の効果】
以上、本願第1の千切り用刃の考案は、刃厚t2より厚さの薄くした刃部30 によって、被調理物が当たった場合に、被調理物に大きな抵抗がかかるようなこ となく、各刃d1…d1を被調理物に容易に食い込ませることができる。これに より、千切り加工を容易に円滑に行い得るものにできる。
【0028】 本願第2の千切り用刃の考案は、所定幅を有する切り起こし用溝4を形成し、 縁部41を切り起こし用溝4側に押し伸ばして拡がらせることにより刃部30を 形成したものとする。これにより、縁部41の厚さt1を、プレス加工によって 、しかも、全部の刃形成部42…42を同時に、刃形成部42の厚さt2より薄 くして刃部30を形成でき、容易に低コストで製作し得るものとなる。
【0029】 本願第3の千切り用刃の考案は、刃本体2の板状部21の一部を切り起こして 複数の刃3を形成した後に、各刃3の刃先を薄くするため、複数の刃3を、単に 板状部21の一部を切り放して起こせば良く、刃3の形成を容易なものにできる 。
【0030】 本願第4の千切り用刃の考案は、刃部30の形成と同時に、板状部21の一部 を板状部21から切り離して刃形成部42を区画形成でき、これにより、加工工 程を少なくでき、先端に刃部30を有する刃3を低コストで形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A) は、本願考案の千切り用刃の一実施形態の
平面図、(B) は、その正面図、(C) は、図1(A) のI −
I 線断面図である。
【図2】図1(C) のII−II線断面図である。
【図3】(A) は、刃本体の板状部に、切り起こし用溝を
穿設した状態の要部拡大平面図、(B) は、図3(A) のII
I −III 線断面図である。
【図4】刃形成部の縁部を型押しする際の要部拡大断面
図である。
【図5】(A) は、刃形成部の縁部を型押しした状態の千
切り用刃の要部拡大平面図、(B) は、図5(A) のV −V
線断面図である。
【図6】(A) は、縁部を型押しした刃形成部を板状部か
ら起こした状態の平面図、(B)は、図6(A) 要部拡大平
面図、(B) は、図6(A) のVI−VI線断面図である。
【図7】調理器の平面図である。
【図8】調理器(A) に千切り用刃を取り付けた状態の中
央縦断面図である。。
【図9】(A) は、千切り用刃における刃の他の実施形態
を示す断面説明図、(B) は、刃の更に他の実施形態を示
す断面図である。
【図10】千切り用刃の刃部を、切削加工方法により形
成する場合の説明図に係り、(A)は、刃本体の板状部の
一部を、刃の形状に切り放った状態の部分拡大平面図、
(B) は、切り放った刃を、板状部から上方側に起こした
状態の部分拡大正面図、(C) は、研磨加工により刃先を
形成する際の説明図である。
【図11】千切り用刃の刃部を、放電加工により形成す
る場合の説明図に係り、(A) は、板状部に電極を配した
状態の平面図、(B) は、放電により刃部を形成しながら
板状部の一部を切り放って刃形成部を形成する際の断面
説明図、(C) は、刃部を有する刃形成部を、板状部から
上方側に起こした状態の部分拡大断面図である。
【図12】調理器の他の実施形態の分解斜視図である。
【図13】従来例の千切り用刃を有する調理器の平面図
である。
【図14】(A) は、図13のVII −VII 線断面図、(B)
は、図14(A) のVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
1 千切り用刃 2 刃本体 3 刃 4 切り起こし用溝 5 調理器 21 板状部 30 刃部 42 刃形成部 51 走行部 52 切断刃

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の刃(3) を有する千切り用刃(1) にお
    ける複数の刃(3) を、被調理物を走行させる走行部(51)
    を有する調理器(5) に、走行部(51)から上方側に突出す
    るように並設し、走行部(51)に沿って被調理物を走行さ
    せることにより、被調理物を千切り用刃(1) によって千
    切り加工し得るようにした千切り用刃において、 上記千切り用刃(1) の各刃(3) の刃先に、刃部(30)が備
    えられ、この刃部(30)の厚さ(t1)が、刃厚(t2)より薄く
    形成されたものであることを特徴とする千切り用刃。
  2. 【請求項2】板状部(21)を有する刃本体(2) と、刃本体
    (2) の板状部(21)に並設された複数の刃(3) とを備え、 刃(3) 各々の刃先には、刃本体(2) の板状部(21)の板厚
    (t2)より薄く形成された刃部(30)が備えられ、 これらの刃部(30)を有する刃(3) 各々は、刃本体(2) の
    板状部(21)に所定幅を有する切り起こし用溝(4) を複
    数、穿設して板状部(21)の一部に刃形成部(42)を区画形
    成するとともに、その区画形成した刃形成部(42)を板状
    部に複数、並設させた後、刃形成部(42)における少なく
    とも切り起こし用溝(4) 側の一端側縁部(41)を、厚さ方
    向に押圧して切り起こし用溝(4) 側に押し伸ばすことに
    より、刃形成部(42)の一端側に刃本体(2) の板状部(21)
    の板厚(t2)より厚さの薄い刃部(30)を形成し、その後、
    各刃形成部(42)の他端側を折り曲げて各刃形成部(42)を
    板状部(21)から上方側に起こすことによって、刃本体
    (2) の板状部(21)に形成されたものであることを特徴と
    する千切り用刃。
  3. 【請求項3】板状部(21)を有する刃本体(2) と、刃本体
    (2) の板状部(21)に並設された複数の刃(3) とを備え、 刃(3) 各々が、刃本体(2) の板状部(21)の一部を切り起
    こすことにより、板状部(21)の複数箇所に板状部(21)か
    ら突出して並設されたものであり、 刃(3) 各々の刃先には、板状部(21)からの突出長さを長
    くすることなく刃本体(2) の板状部(21)の板厚(t2)より
    薄く形成した刃部(30)が備えられたものであることを特
    徴とする千切り用刃。
  4. 【請求項4】板状部(21)を有する刃本体(2) と、刃本体
    (2) の板状部(21)に並設された複数の刃(3) とを備え、 刃(3) 各々の刃先には、刃本体(2) の板状部(21)の板厚
    (t2)より薄く形成された刃部(30)が備えられ、 これらの刃部(30)有する刃(3) 各々は、刃本体(2) の板
    状部(21)の複数箇所を、所定幅で一方向側に行くに従い
    漸次板厚(t2)を薄くしていくことによって板状部(21)の
    一部を板状部(21)から切り離し、この切り離しにより、
    刃本体(2) の板状部(21)の複数箇所に、一端側に板状部
    (21)の板厚(t2)より厚さの薄い刃部(30)を有する刃形成
    部(42)を区画形成し、その後、各刃形成部(42)の他端側
    を折り曲げて各刃形成部(42)を板状部(21)から上方側に
    起こすことにより、刃本体(2) の板状部(21)に形成され
    たものであることを特徴とする千切り用刃。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020065873A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 株式会社レーベン 切断器具及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020065873A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 株式会社レーベン 切断器具及びその製造方法

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