JPH11328403A - 画像評価装置、画像評価方法および画像評価プログラムを記録した媒体 - Google Patents

画像評価装置、画像評価方法および画像評価プログラムを記録した媒体

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JPH11328403A
JPH11328403A JP10124879A JP12487998A JPH11328403A JP H11328403 A JPH11328403 A JP H11328403A JP 10124879 A JP10124879 A JP 10124879A JP 12487998 A JP12487998 A JP 12487998A JP H11328403 A JPH11328403 A JP H11328403A
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JP
Japan
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image
image data
value
color
evaluation
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Application number
JP10124879A
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English (en)
Inventor
Naoki Kuwata
直樹 鍬田
Yoshihiro Nakami
至宏 中見
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレータが画像を見ながら特徴量を判断し
ているが、特徴量を見極めるには熟練を要していた。 【解決手段】 コンピュータシステム10上で画像評価
ソフトのアプリケーション12dを起動すると、ステッ
プST110にて画像データを入力しつつ、ステップS
T120〜140にて対象画素を移動させながら各画素
の画像データについて集計処理を行い、全画素について
集計したらステップST150にてその集計結果に基づ
いて特徴量の評価値Pcont,Pbrgt,Pcor
r,Psatu,Psharpを算出するため、ステッ
プST160にて選択する評価値表示オプションに従っ
てステップST170では特徴量を表示し、熟練を要す
ることなく簡易且つ正確に画像の特徴量を評価すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然画をドットマ
トリクス状の画素で表しつつ各画素毎に色分解した所定
の要素色で階調表現した画像データを扱う画像評価装
置、画像評価方法および画像評価プログラムを記録した
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル写真画像のような実写の画像
データに対して各種の画像処理が行われている。例え
ば、コントラストを拡大するとか、色度を補正すると
か、明るさを補正するといった画像処理である。このよ
うなことが可能となる前提として、ディジタル写真画像
はドットマトリクス状の画素の集まりとして表されると
ともに、個々の画素の画像データが光の三原色のRGB
(赤緑青)のそれぞれについて階調値として表されてい
ることが上げられる。すなわち、全体を明るくしようと
思えば画像データのそれぞれの階調値を上げる処理を行
えばよい。従って、このような画像処理は希望する効果
が得られるような所定の対応関係を決定して各画素の画
像データを変換することになる。
【0003】しかしながら、画像には各種の特徴量が存
在する。例えば、明るさというのも一つの特徴量である
し、コントラストというのも特徴量であるし、鮮やかさ
というのも特徴量である。むろん、これらは完全に独立
のものであるとは言えず、相互に関連していることも多
い。従来の画像処理では、オペレータが画像を見て複数
の特徴量を判断し、全体的なバランスを見てどのような
画像処理をどの程度行うかを決定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
は、オペレータが画像を見ながら特徴量を判断している
が、特徴量を見極めるには熟練を要するため、結局のと
ころ画像処理が実行可能な処理であっても特徴量を見出
せないがために所望の結果を得ることができないことが
多いという課題があった。本発明は、上記課題にかんが
みてなされたもので、画像処理を容易に行えるようにす
ることが可能な画像評価装置、画像評価方法および画像
評価プログラムを記録した媒体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、自然画をドットマトリク
ス状の画素で表しつつ、各画素毎に色分解した所定の要
素色で階調表現した画像データを取得する画像データ取
得手段と、画像としての各種の特徴量を分析するために
画像を構成する個々の画素の上記画像データに基づいて
複数の数値的な集計処理を行い、対応する複数の評価基
準に基づいて分析して上記特徴量を得る特徴量分析手段
と、分析された特徴量をそれぞれ表示する特徴量表示手
段とを具備する構成としてある。
【0006】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、画像データ取得手段が自然画をドットマ
トリクス状の画素で表しつつ各画素毎に色分解した所定
の要素色で階調表現した画像データを取得すると、特徴
量分析手段は画像としての各種の特徴量を分析するため
に画像を構成する個々の画素の上記画像データに基づい
て複数の数値的な集計処理を行い、対応する複数の評価
基準に基づいて分析して上記特徴量を得る。そして、特
徴量表示手段は分析された特徴量をそれぞれ表示する。
【0007】すなわち、画像データが各画素毎に色分解
した所定の要素色で階調表現されていることを前提とし
て、複数の評価基準に対応する複数の手法で数値的な集
計処理を行ない、その分析結果として特徴量をそれぞれ
に表示する。特徴量が数値的に分析されて表示されるこ
とにより、それぞれの特徴量自体が分かるが、必ずしも
特徴量を個別に表示しなければならないわけではない。
そのような一例として、請求項2にかかる発明は、請求
項1に記載の画像評価装置において、上記特徴量分析手
段は、各種の特徴量を分析した結果に基づいて総合評価
としての特徴量を分析し、上記特徴量表示手段は、それ
ぞれの特徴量の表示に加えて上記総合評価も表示する構
成としてある。
【0008】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、上記特徴量分析手段が個別の特徴量の分
析に必要な集計を行うのみならず、各種の特徴量を分析
した結果に基づいて総合評価としての特徴量を分析す
る。そして、上記特徴量表示手段はそれぞれの特徴量の
表示を行うとともに、併せて上記総合評価も表示する。
数値的な集計処理に伴う統計処理結果といっても特徴表
示手段は必ずしも数値的な特徴量を表示する必要はな
い。その一例として、請求項3にかかる発明は、請求項
1または請求項2のいずれかに記載の画像評価装置にお
いて、上記特徴量表示手段は、上記分析された数値に基
づいて予め決められた所定の規則に則って表示形状を変
化させて表示するビジュアル表示を行う構成としてあ
る。
【0009】上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、特徴量表示手段が分析された数値に基づ
き、予め決められた所定の規則に則って表示形状を変化
させる。これにより表示形状の変化から実質的に特徴量
を見出せ、ビジュアル表示を行うことになる。このよう
な表示形状の変化は数値に伴うグラフ表示の変化はむろ
んのこと、各種の形状変化として表示することができ
る。例えば、直径を変化させた円の表示であるとか、人
の顔の泣き笑いの変化であるとか、グラフとまではいか
ないものの角度や長さを変えた表示であるなど、適宜変
更可能である。また、形状変化に合わせて色を変えると
いうことも当然に可能であるし、液晶表示のように予め
用意されている図柄のオン・オフによっても表示形状の
変化と言えることはいうまでもない。
【0010】また、他の一例として、請求項4にかかる
発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像評
価装置において、上記特徴量表示手段は、分析されうる
数値に対応する文字表示を予め用意しておくとともに、
分析された特徴量について同文字表示で表示を行うよう
に構成してある。上記のように構成した請求項4にかか
る発明においては、上記特徴量表示手段にて予め分析さ
れうる数値に対応する文字表示を用意してあり、分析さ
れた特徴量について同文字表示で表示を行う。
【0011】文字表示は分析結果に対応する文字表示で
あることは当然であるが、必ずしも等級などを実質的に
表すものである必要はなく、婉曲的に表示できるもので
あればよい。前者のものが「普通」、「良い」、「悪
い」といった表現であるのに対して、後者のものは動物
の名前で強さや弱さ、明るさなどを対応づけるようなこ
とが可能である。画像の特徴量は各種のものを採用可能
であり、その一例として、請求項5にかかる発明は、請
求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像評価装置にお
いて、上記特徴量分析手段は、画像データに基づく画像
の特徴量として最大輝度から最小輝度までの範囲をコン
トラストの幅として集計する構成としてある。
【0012】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、画像の特徴量としてコントラストを求め
るものとし、上記特徴量分析手段が最大輝度から最小輝
度までの範囲を得られるように画像データを集計する。
そして、得られた範囲をコントラストの幅とする。な
お、この場合における最大輝度や最小輝度というのは必
ずしも絶対的な意味に限る必要はない。例えば、データ
上で物理的に最大となる輝度は誤差データであるとして
省略してしまうようにしても構わないし、相対的に画素
数の一定範囲を誤差データとして省いてしまうというも
のでもよい。
【0013】また、他の例として、請求項6にかかる発
明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像評価
装置において、上記特徴量分析手段は、画像データに基
づく画像の特徴量として輝度の中央値を概略的な明度と
すべく集計する構成としてある。上記のように構成した
請求項6にかかる発明においては、画像の特徴量として
明るさを求めるものとし、上記特徴量分析手段が輝度の
中央値を得るように画像データを集計する。そして、得
られた中央値に基づいて画像の概略的な明度とする。こ
の場合の中央値は画像データを最大値から最小値まで順
番に並べたときにおける画素数で中央となる画素の輝度
を指すが、演算処理上の都合によって一定範囲でずらす
ようにするものであってもよいし、確実に中央値を求め
るのではなく、データの偏りなどから概略値を推測する
ようにしても構わない。
【0014】また、他の例として、請求項7にかかる発
明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像評価
装置において、上記特徴量分析手段は、画像データに基
づく画像の特徴量として、各要素色毎に階調値を集計し
て度数分布とするとともにその構成要素をベクトル化
し、各要素色のベクトル相互間の内積を演算して最小値
をカラーバランスとする構成としてある。上記のように
構成した請求項7にかかる発明においては、画像の特徴
量としてカラーバランスを求めるものとし、特徴量分析
手段が各要素色毎に階調値を集計して度数分布を求め、
その度数分布の各構成要素でベクトル化する。カラーバ
ランスがとれていれば画像が違いこそすれ、度数分布を
とると概ね一定であると考えられる。従って、各要素色
のベクトル相互間の内積を演算すると「1」となる。む
ろん、理論上は一定となりうるものの実際には画像ごと
に要素色毎に度数分布がずれることは当たり前であり、
その意味で最小値をカラーバランスとする。むろん、カ
ラーバランスがずれていれば度数分布にずれが生じてく
るはずであり、内積の値は徐々に小さくなる。
【0015】また、他の例として、請求項8にかかる発
明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像評価
装置において、上記画像データが、光の三原色について
の階調データからなる場合に、上記特徴量分析手段は、
いずれか二色の階調データの和から残りの一色の階調デ
ータの2倍値を差し引いた絶対値を彩度指数として分布
を集計するとともに、この分布から鮮やかさを分析する
構成としてある。上記のように構成した請求項8にかか
る発明においては、上記画像データが光の三原色につい
ての階調データからなる場合に、画像の特徴量として鮮
やかさを求めるものとし、いずれか二色の階調データの
和から残りの一色の階調データの2倍値を差し引いた絶
対値を彩度指数として特徴量分析手段が分布を集計する
とともに、この分布から鮮やかさを分析する。
【0016】光の三原色については全色を合成すると無
彩色となり、いずれか一色あるいは、二色を合成した場
合に彩度が大きくなるというように、一律に彩度を得る
ことはできない。むろん、彩度を直に読みとれるような
色空間に変換すればよいが色空間の変換は演算で一義的
に求められるものでもなく、必ずしも容易ではない。一
方、上述したようにいずれか二色の階調データの和から
残りの一色の階調データの2倍値を差し引くようにする
と、三原色の全色が同等値であるときに「0」となる
し、先の二色が同等値で残りの一色が「0」であると最
大値となりうるので、簡易な彩度指数として有効であ
る。従って、かかる彩度指数の分布を集計することによ
って全体としての彩度の傾向を分析でき、画像の鮮やか
さを判断できる。
【0017】さらに、請求項9にかかる発明は、請求項
1〜請求項8のいずれかに記載の画像評価装置におい
て、上記特徴量分析手段は、画像データに基づく画像の
特徴量として隣接する画素間での輝度の相当値の変化度
合いが大きい画素をエッジ画素としつつその変化度合い
のエッジ画素数に対する割合の大小に基づいて画像のシ
ャープネスを分析する構成としてある。上記のように構
成した請求項9にかかる発明においては、画像の特徴量
としてシャープネスを求めるものとし、上記特徴量分析
手段が隣接する画素間での輝度の相当値の変化度合いを
求めつつその変化度合いが大きい画素をエッジ画素と
し、その変化度合いのエッジ画素数に対する割合を求め
る。そして、この割合が大きければ画像がシャープと分
析するし、小さければシャープでないと分析して特徴量
を得る。
【0018】上述したようにして、複数の数値的な集計
処理を行ないつつ複数の評価基準に基づいて特徴量を分
析する手法は、実体のある装置に限定される必要はな
く、その方法としても機能することは容易に理解でき
る。このため、請求項10にかかる発明は、画像データ
が、自然画をドットマトリクス状の画素で表しつつ、色
分解した所定の要素色で階調表現されたものである場合
において、上記画像データを取得するとともに、画像と
しての各種の特徴量を分析するために画像を構成する個
々の画素の上記画像データに基づいて複数の数値的な集
計処理を行い、対応する複数の評価基準に基づいて分析
し、分析された特徴量をそれぞれ表示する構成としてあ
る。
【0019】すなわち、必ずしも実体のある装置に限ら
ず、その方法としても有効であることに相違はない。以
上のような手法で画像の特徴量を取得する発明の思想
は、各種の態様を含むものである。すなわち、ハードウ
ェアで実現されたり、ソフトウェアで実現されるなど、
適宜、変更可能である。発明の思想の具現化例として画
像処理するソフトウェアとなる場合には、かかるソフト
ウェアを記録したソフトウェア記録媒体上においても当
然に存在し、利用されるといわざるをえない。その一例
として、請求項11にかかる発明は、画像データが、自
然画をドットマトリクス状の画素で表しつつ、色分解し
た所定の要素色で階調表現されたものである場合にコン
ピュータにて同画像データに基づいて画像を評価する画
像評価プログラムを記録した媒体であって、上記画像デ
ータを取得するステップと、この画像データに基づいて
画像としての各種の特徴量を分析するため数値的な統計
処理するステップと、分析された特徴量をそれぞれ表示
するステップとを具備する構成としてある。
【0020】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体で
あってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後
開発されるいかなるソフトウェア記録媒体においても全
く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次
複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等
である。その他、供給方法として通信回線を利用して行
う場合でも本発明が利用されていることには変わりない
し、半導体チップに書き込まれたようなものであっても
同様である。
【0021】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものはなく、一部をソフトウ
ェア記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み
込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、画像デー
タを数値的に集計処理することによって画一的に複数の
特徴量を判断することができ、熟練を要することなく正
確に画像を評価できるようにすることが可能な画像評価
装置を提供することができる。
【0023】また、請求項2にかかる発明によれば、複
数の特徴量の分析結果とともに総合的な評価も得られる
ので、多少、分析結果が好ましくない場合に、敢えて画
像処理を行うか否かを判定する際には極めて有用とな
る。さらに、請求項3にかかる発明によれば、特徴量の
評価結果がビジュアル表示されるため、より分かりやす
くなる。さらに、請求項4にかかる発明によれば、数値
的な集計結果から更に文字表示を行うようにしたため、
数値だけでは分かりにくい部分まで表現できるようにな
る。
【0024】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
コントラストを簡易に評価することができるようにな
る。さらに、請求項6にかかる発明によれば、明度を簡
易に評価することができるようになる。さらに、請求項
7にかかる発明によれば、カラーバランスを簡易に評価
することができるようになる。さらに、請求項8にかか
る発明によれば、彩度を簡易に評価することができるよ
うになる。さらに、請求項9にかかる発明によれば、シ
ャープネスを簡易に評価することができるようになる。
【0025】さらに、請求項10にかかる発明によれ
ば、同様にして正確に画像を評価できるようにすること
が可能な画像評価方法を提供でき、請求項11にかかる
発明によれば、画像評価プログラムを記録した媒体を提
供できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の画像評価装置を
表すクレーム対応図である。コンピュータなどを利用す
る画像処理では、画像はドットマトリクス状の画素で表
現し、個々の画素の色や明るさを表すデータの集まりで
画像データが構成される。ここでいう画像はその性質上
写真などの自然画などが主に該当する。ここで、画像デ
ータ取得手段C1はかかる自然画について各画素毎に色
分解しつつ階調表現した画像データを取得し、特徴量分
析手段C2は個々の画素についての画像データに基づい
て複数の数値的な集計処理を行なう。その目的は画像と
しての各種の特徴量を分析するためであり、集計処理自
体は複数の評価基準に対応しており、集計処理結果を分
析して特徴量を得る。そして、特徴量表示手段C3は分
析された特徴量を効果的に表示する。
【0027】本実施形態においてはこのような画像評価
装置を実現するハードウェアの一例としてコンピュータ
システム10を採用している。図2は、同コンピュータ
システム10をブロック図により示している。本コンピ
ュータシステム10は、画像入力デバイスとして、スキ
ャナ11aとデジタルスチルカメラ11bとビデオカメ
ラ11cとを備えており、コンピュータ本体12に接続
されている。それぞれの入力デバイスは画像をドットマ
トリクス状の画素で表現した画像データを生成してコン
ピュータ本体12に出力可能となっており、ここで同画
像データはRGBの三原色においてそれぞれ256階調
表示することにより、約1670万色を表現可能となっ
ている。
【0028】コンピュータ本体12には、外部補助記憶
装置としてのフロッピーディスクドライブ13aとハー
ドディスク13bとCD−ROMドライブ13cとが接
続されており、ハードディスク13bにはシステム関連
の主要プログラムが記録されており、フロッピーディス
クやCD−ROMなどから適宜必要なプログラムなどを
読み込み可能となっている。また、コンピュータ本体1
2を外部のネットワークなどに接続するための通信デバ
イスとしてモデム14aが接続されており、外部のネッ
トワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェ
アやデータをダウンロードして導入可能となっている。
この例ではモデム14aにて電話回線を介して外部にア
クセスするようにしているが、LANアダプタを介して
ネットワークに対してアクセスする構成とすることも可
能である。この他、コンピュータ本体12の操作用にキ
ーボード15aやマウス15bも接続されている。
【0029】さらに、画像出力デバイスとして、ディス
プレイ17aとカラープリンタ17bとを備えている。
ディスプレイ17aについては水平方向に800画素と
垂直方向に600画素の表示エリアを備えており、各画
素毎に上述した1670万色の表示が可能となってい
る。むろん、この解像度は一例に過ぎず、640×48
0画素であったり、1024×768画素であるなど、
適宜、変更可能である。
【0030】また、カラープリンタ17bはインクジェ
ットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用い
て記録媒体たる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷
可能となっている。画像密度は360×360dpiや
720×720dpiといった高密度印刷が可能となっ
ているが、階調表限については色インクを付すか否かと
いった2階調表現となっている。一方、このような画像
入力デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デ
バイスに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体
12内では所定のプログラムが実行されることになる。
そのうち、基本プログラムとして稼働しているのはオペ
レーティングシステム(OS)12aであり、このオペ
レーティングシステム12aにはディスプレイ17aで
の表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DR
V)12bとカラープリンタ17bに印刷出力を行わせ
るプリンタドライバ(PRT DRV)12cが組み込
まれている。これらのドライバ12b,12cの類はデ
ィスプレイ17aやカラープリンタ17bの機種に依存
しており、それぞれの機種に応じてオペレーティングシ
ステム12aに対して追加変更可能である。また、機種
に依存して標準処理以上の付加機能を実現することもで
きるようになっている。すなわち、オペレーティングシ
ステム12aという標準システム上で共通化した処理体
系を維持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処
理を実現できる。
【0031】この基本プログラムとしてのオペレーティ
ングシステム12a上でアプリケーション12dが実行
される。アプリケーション12dの処理内容は様々であ
り、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウス1
5bの操作を監視し、操作された場合には各種の外部機
器を適切に制御して対応する演算処理などを実行し、さ
らには、処理結果をディスプレイ17aに表示したり、
カラープリンタ17bに出力したりすることになる。
【0032】かかるコンピュータシステム10では、画
像入力デバイスであるスキャナ11aなどで写真などを
読み取って画像データを取得することができる他、デジ
タルスチルカメラ11bで撮影した画像データを取得し
たり、ビデオカメラ11cで撮影した動画としての画像
データを取得することができる。このような画像データ
は最終的に画像出力デバイスとしてのディスプレイ17
aで表示したり、カラープリンタ17bで印刷すること
になるが、元の画像データのままでは写りが悪いなどの
問題があることが多く、そのような場合には何らかの修
正が行われる。
【0033】この修正を行うのはフォトレタッチなどの
アプリケーション12dであるが、その前提として画像
に対する正確な評価を行なえることが必要である。本実
施形態では、熟練を要するこのような画像の評価を画像
データ自身に基づいて行うべく画像評価ソフトのアプリ
ケーション12dを実行し、フォトレタッチで修正する
ための指針を得ることができる。以下においては、画像
評価ソフトを単独で実行するようにして説明するが、フ
ォトレタッチなどの他のアプリケーション12d内に組
み込んだりしてもよいし、ディスプレイドライバ12b
などの他のドライバ内に組み込んだりすることも可能で
ある。
【0034】この意味で、画像評価ソフトであるアプリ
ケーション12dはスキャナ11aやオペレーティング
システム12aを介して画像データを入出力することに
なり、オペレーティングシステム12aが画像データ取
得手段C1を構成し、画像評価ソフトであるアプリケー
ション12dが特徴量分析手段C2を構成し、得られた
特徴量を表示するためのディスプレイドライバ12bや
ディスプレイ17aなどが特徴量表示手段C3を構成す
る。ただ、このようなハードウェアとソフトウェアとが
一体となって各種の処理を実現するコンピュータシステ
ム10においてその役割分けは相対的なものであり、画
像評価ソフト単体でも画像データの取得ルーチンや集計
ルーチンや画像生成ルーチンなどに注目すれば画像デー
タ取得手段C1も特徴量分析手段C2も特徴量表示手段
C3も全て含んでいるといえる。なお、これらのソフト
ウェアは、ハードディスク13bに記憶されており、コ
ンピュータ本体12にて読み込まれて稼働する。また、
導入時にはCD−ROMであるとかフロッピーディスク
などの媒体に記録されてインストールされる。従って、
これらの媒体は画像評価プログラムを記録した媒体を構
成する。
【0035】本実施形態においては、画像評価装置をコ
ンピュータシステム10として実現しているが、必ずし
もかかるコンピュータシステムを必要とするわけではな
く、画像データを扱うとともに何らかの表示器などを有
するシステムであればよい。例えば、図3に示すように
デジタルスチルカメラ11b1内に画像評価装置を組み
込み、評価結果を表示した上でディスプレイ17a1に
表示させたりカラープリンタ17b1に印字させるよう
なシステムであっても良い。この場合、液晶画像表示パ
ネルに評価結果を表示させればよい。また、図4に示す
ように、コンピュータシステムを介することなくカラー
プリンタ17b2を接続し、スキャナ11a2やデジタ
ルスチルカメラ11b2あるいはモデム14a2等を介
して入力される画像データについて画像評価結果ととも
に印刷処理するように構成することも可能である。さら
に、図5に示すようなカラーファクシミリ装置18aや
図6に示すようなカラーコピー装置18bといった画像
データを扱う各種の装置においても当然に適用可能であ
る。
【0036】図7は、上述した画像評価ソフトのメイン
ルーチンをフローチャートにより示している。ステップ
ST110では画像データを入力する。画像データはオ
ペレーティングシステム12aを介して読み込み、所定
のワークエリアに保存する。画像データ自体は一つのフ
ァイルであり、図8に示すように先頭部分に画像のサイ
ズであるとか色数などのプロファイルデータを備えると
ともに、その後には個々の画素についてRGB256階
調で表現するべく3バイトのエリアが画素数分だけ確保
されている。
【0037】画像データをワークエリアに読み込んだ
ら、ステップST120〜ST140にて図9に示すよ
うにして対象画素を移動させつつ同対象画素の画像デー
タについて加工を行って集計処理を行う。集計処理の内
容は画像の特徴量に応じて様々であるが、本実施形態に
おいては、「コントラスト」、「明度」、「カラーバラ
ンス」、「彩度」、「シャープネス」の5つの特徴量を
得るための集計処理を行う。また、全画素について集計
処理を終えたら、ステップST150では集計結果に基
づいて特徴量を算出する。以下、これらの集計処理とと
もにそれに基づいて導出する特徴量について説明する。
【0038】コントラストは画像全体としての輝度の幅
を示し、コントラストを修正したいと感じる場合、コン
トラストの幅を広げたいという要望が主である。ある画
像の各画素における輝度の分布をヒストグラムとして集
計したものを図10で実線にて示している。実線に示す
分布を取る場合、明るい画素の輝度と暗い画素の輝度と
の差が少ないが、輝度の分布が一点鎖線に示すように広
がれば明るい画素の輝度と暗い画素の輝度との差が大き
くなり、コントラストの幅が広がることになる。ここ
で、図11はコントラストを拡大するための輝度変換を
示している。変換元の輝度yと変換後の輝度Yとの間に
おいて、 Y=ay+b なる関係で変換させるとすると、変換元の最大輝度Ym
axと最小輝度Yminの画素の差はa>1の場合にお
いて変換後において大きくなり、図10に示すように輝
度の分布が広がることになる。従って、このようなヒス
トグラムを作成するとして輝度の最大値から輝度の最小
値までの間隔をコントラストの幅として集計処理するこ
とが必要である。ただし、この場合はあくまでも輝度の
変換であり、画像データが輝度を要素として備えていれ
ば直接に集計が可能であるが、上述したように画像デー
タはRGB256階調で表現されてているので、直接に
は輝度の値を持っていない。輝度を求めるためにLuv
表色空間に色変換する必要があるが、演算量などの問題
から得策ではないため、テレビジョンなどの場合に利用
されているRGBから輝度を直に求める次式の変換式を
利用する。 y=0.30R+0.59G+0.11B すなわち、対象画素を移動させながら各画素の画像デー
タである3バイトを読み込み、同式に基づいて輝度yを
演算する。この場合、輝度yも256階調であらわすも
のとし、演算された輝度yに対する度数を1つずつ加え
ていくことになる。
【0039】このようにして輝度分布のヒストグラムを
得るのがステップST120の画像データ集計処理であ
り、このヒストグラムに基づいてステップST150の
特徴量分析処理では輝度分布の両端を求める。写真画像
の輝度分布は図12に示すように概ね山形に表れる。む
ろん、その位置、形状についてはさまざまである。輝度
分布の幅はこの両端をどこに決めるかによって決定され
るが、単に裾野が延びて分布数が「0」となる点を両端
とすることはできない。裾野部分では分布数が「0」付
近で変移する場合があるし、統計的に見れば限りなく
「0」に近づきながら推移していくからである。
【0040】このため、分布範囲において最も輝度の大
きい側と小さい側からある分布割合だけ内側に寄った部
分を分布の両端とする。本実施形態においては、同図に
示すように、この分布割合を0.5%に設定している。
むろん、この割合については、適宜、変更することが可
能である。このように、ある分布割合だけ上端と下端を
カットすることにより、ノイズなどに起因して生じてい
る白点や黒点を無視することもできる。すなわち、この
ような処理をしなければ一点でも白点や黒点があればそ
れが輝度分布の両端となってしまうので、255階調の
輝度値であれば、多くの場合において最下端は階調
「0」であるし、最上端は階調「255」となってしま
うが、上端部分から0.5%の画素数だけ内側に入った
部分を端部とすることにより、このようなことが無くな
る。そして、実際に得られたヒストグラムに基づいて画
素数に対する0.5%を演算し、再現可能な輝度分布に
おける上端の輝度値と下端の輝度値から順番に内側に向
かいながらそれぞれの分布数を累積し、0.5%の値と
なった輝度値が最大輝度Ymaxと最小輝度Yminと
なる。
【0041】輝度分布の幅Ydifは最大輝度Ymax
と最小輝度Yminの差であり、コントラストの評価値
Pcontを100点満点とすると、 Ydif=Ymax−Ymin Pcont=100×Ydif/255 となる。この場合、コントラストを100点満点で表す
のみならず、最大輝度Ymaxと最小輝度Yminとを
使用して別の特徴量を表すことも可能である。例えば、
最大輝度Ymaxが小さい場合や、最小輝度Yminが
大きい場合には、コントラストの幅を狭めるだけでな
く、それ自体でハイライトポイントやハイシャドウポイ
ントが良くないという評価を行うようにしても良い。
【0042】コントラストを拡大する画像処理として
は、輝度の分布に応じて傾きaとオフセットbを決定す
ればよい。例えば、 a=255/(Ymax−Ymin) b=−a・Yminあるいは255−a・Ymax とおくとすると、せまい幅を持った輝度分布を再現可能
な範囲まで広げることができる。ただし、再現可能な範
囲を最大限に利用して輝度分布の拡大を図った場合、ハ
イライト部分が白く抜けてしまったり、ハイシャドウ部
分が黒くつぶれてしまうことが起こる。これを防止する
には再現可能な範囲の上端と下端に拡大しない範囲とし
て輝度値で「5」ぐらいを残すようにすればよい。この
結果、変換式のパラメータは次式のようになる。 a=245/(Ymax−Ymin) b=5−a・Yminあるいは250−a・Ymax そして、この場合にはY<Yminと、Y>Ymaxの
範囲においては変換を行わないようにするとよい。
【0043】また、このように変換するにあたって、毎
回計算する必要はない。輝度の範囲が「0」〜「25
5」という値をとるとすれば、各輝度値について予め変
換結果を予めておき、図13に示すように変換テーブル
を形成しておく。ただ、この場合はあくまでも輝度の変
換であり、RGB256階調の画像データの適用につい
ては別に考える必要がありそうである。しかしながら、
実際には、変換前の画像データ(R0,G0,B0 )と変換
後の画像データ(R1,G1,B1 )との間には輝度と同じ
変換関係を適用可能であり、 R1=aR0+b G1=aG0+b B1=aB0+b なる関係で求めることができるから、結果として図13
に示す変換テーブルを利用して変換すればよいことが分
かる。
【0044】次に、明度について説明する。ここでいう
画像の特徴量としての明度は画像全体の明暗の指標を意
味しており、上述したヒストグラムから求められる分布
の中央値(メジアン)Ymedを使用する。従って、こ
の場合における集計処理はステップST120にてコン
トラストのための集計処理と同時に行われる。一方、ス
テップST150にて特徴量を分析する際には次のよう
にする。明度の評価値Pbrgtは予め決めておいた理
想値であるYmed_targetを利用して次式から
算出する。 Pbrgt=100−|Ymed−Ymed_targ
et| ここで、Pbrgt<0ならばPbrgt=0とする。
なお、理想値Ymed_targetの実際の値は「1
06」を使用しているが、固定的なものではない。ま
た、好みを反映して変更できるようにしても良い。
【0045】この場合、明度を100点満点で表すとと
もに、中央値Ymedが理想値Ymed_target
と比較して大きいか小さいかで画像が明るいか否かを評
価する。例えば、中央値Ymedが「85」であるとす
れば理想値Ymed_targetの「106」よりも
小さいので、第一次的に「暗い」と評価されるし、第二
次的に明度の評価値Pbrgtは「79」と数値的に表
現される。図14はこのようにして明度の評価値Pbr
gtが中央値Ymedに基づいて変化する態様をグラフ
で示している。
【0046】ここで、明度を修正する画像処理の手法に
ついて説明する。図15は輝度のヒストグラムを示して
いるが、実線で示すように輝度分布の山が全体的に暗い
側に寄っている場合には波線で示すように全体的に明る
い側に山を移動させると良いし、逆に、図16にて実線
で示すように輝度分布の山が全体的に明るい側に寄って
いる場合には波線で示すように全体的に暗い側に山を移
動させると良い。このような場合には図11に示すよう
な直線的な輝度の変換を施すのではなく、図17に示す
ようないわゆるγ曲線を利用した輝度の変換を行えばよ
い。
【0047】γ曲線による補正ではγ<1において全体
的に明るくなるし、γ>1において全体的に暗くなる。
上の例では中央値Ymedが「21」上がれば明度の評
価値Pbrgtが100点満点となるが、γ曲線を利用
してぴったりと「21」上げるというのは容易ではな
い。このため、図18に示すように評価値Pbrgtに
ついて「5」刻み毎に対応するγの値を設定しておけば
よい。また、コントラストの修正の場合と同様に自動的
にγの値を設定することも可能である。例えば、 γ=ymed/106 あるいは、 γ=(ymed/106)**(1/2) としてγの値を求めるようにしてもよい。むろん、γ曲
線による輝度の変換についても図13に示すような変換
テーブルを形成しておけばよい。
【0048】次にカラーバランスについて説明する。こ
こでいうカラーバランスとは画像データを構成するR成
分、G成分、B成分の間に一定のアンバランス傾向があ
るか否かを指すものとする。例えば、写真が赤っぽく見
えるとして、それが撮影時の本当の状況を表しているの
であれば構わないが、そうではない場合には何らかの悪
影響が表れていると言える。ただし、このようなアンバ
ランスは実際のところ本当の状況と比較しなければ分か
らないとも言えるので、事後的に評価すること自体が不
可能であるとも考えられる。
【0049】本実施形態において、これを各色毎の度数
分布の均一さから評価することにする。撮影時の状況に
よっては各色成分の度数分布が不均一となることの方が
自然な状況もあり得、そのような場合においては色修正
すべきではない。しかしながら、結果から逆を辿るとす
ると、各色成分の度数分布がある程度似ている状況では
度数分布が均一となっているべきであろうし、度数分布
が似ていなければ均一にすべきでないだろうと判断でき
る。
【0050】このため、ステップST120の画像デー
タ集計処理においては、後で各色成分毎の度数分布の類
似度をチェックするために、各色成分毎のヒストグラム
を作成する。このとき、全階調値について度数分布を求
めるのではなく、256階調の領域を8〜16分割(n
分割)し、各領域に属する度数を集計していく。8分割
する場合であれば、図19に示すように、「0〜3
1」、「32〜63」…「224〜255」という8つ
の領域について度数分布を求めていく。
【0051】一方、全画素を対象として各色成分毎に上
述したヒストグラムを作成したら、ステップST150
における特徴量の分析では各色毎に各領域に属する画素
数(r1、r2…rn)、(g1、g2…gn)、(b
1,b2…bn)(ここではn=8)を成分としてベク
トル化する。RGBのそれぞれについて、特徴ベクトル
VR,VG,VBを次のように表すとし、 VR=(r1、r2…rn) Σri=1 VG=(g1、g2…gn) Σgi=1 VB=(b1,b2…bn) Σbi=1 これらの特徴ベクトルの相互相関を求める。相互相関
は、内積として corr_rg=(VR・VG)/|VR|・|VG| corr_gb=(VG・VB)/|VG|・|VB| corr_br=(VB・VR)/|VB|・|VR| で表されるが、ベクトルの内積自体は両ベクトルの類似
度を表すといえ、その値は「0」〜「1」となる。ここ
では、その最小値corr_xに基づいてカラーバラン
スの評価値Pbalnを100点満点で表す。すなわ
ち、 Pbaln=100×corr_x のように評価する。
【0052】なお、カラーバランスの修正はn分割した
各領域毎に行うようにしても良いが、概略的には各色成
分毎に全体的に明るくするか暗くするという対応で対処
できるので、γ曲線を利用したRGB値の修正を行えば
よい。次に、彩度について説明する。ここでいう彩度は
画像全体としての色鮮やかさを指すものとする。例え
ば、原色のものが色鮮やかに写っているかグレーっぽく
写っているかといった評価である。彩度自体はLuv表
色空間におけるuv平面内での基準軸からの大きさで表
されるものの、上述したように表色空間を変換する演算
量は多大であるため、画素の彩度を簡略化して求めるこ
とにする。これには彩度の代替値Xとして次のように演
算する。 X=|G+B−2×R| 本来的には彩度は、R=G=Bの場合に「0」となり、
RGBの単色あるいはいずれか二色の所定割合による混
合時において最大値となる。この性質から直に彩度を適
切に表すのは可能であるものの、簡略化した上式によっ
ても赤の単色および緑と青の混合色である黄であれば最
大値の彩度となり、各成分が均一の場合に「0」とな
る。また、緑や青の単色についても最大値の半分程度に
は達している。むろん、 X’=|R+B−2×G| X”=|G+R−2×B| という式にも代替可能である。
【0053】ステップST120での画像データ集計処
理では、この彩度の代替値Xについてのヒストグラムの
分布を求めることになる。この彩度の代替値Xについて
のヒストグラムの分布を求めるとすると彩度が最低値
「0」〜最大値「511」の範囲で分布するので、概略
的には図20に示すような分布となる。一方、ステップ
ST150で特徴量を分析する際には、このヒストグラ
ムに基づいて行う。すなわち、集計されたヒストグラム
に基づいてこの画像についての彩度指数というものを決
定する。この彩度の代替値Xの分布から上位の「16
%」が占める範囲を求め、この範囲内での最低の彩度
「S」がこの画像の彩度を表すものとして、彩度の評価
値Psatuを次のように求める。
【0054】 Psatu=25×(S**1/2)/4 ただし、S>256なら Psatu=100とする。
このようにして評価値Psatuが得られた場合に、当
該評価値Psatuの値が小さければ彩度強調を望むこ
とになるが、一例として、以下のようにするとよい。R
GB表色空間のように各成分が概略対等な関係にある色
相成分の成分値であるときには、R=G=Bであればグ
レイであって無彩度となる。RGBの各成分における最
小値となる成分については各画素の色相に影響を与える
ことなく単に彩度を低下させているにすぎないと考えれ
ば、各成分における最小値をすべての成分値から減算
し、その差分値を拡大することによって彩度を強調でき
るといえる。いま、画像データの各成分(R,G,B)
における青(B)の成分値が最小値であったとすると、
この彩度強調パラメータSratio を使用して次のように
変換できる。 R’=B+(R−B)×Sratio G’=B+(G−B)×Sratio B’=B この例は無彩度の成分について単純に最小値の成分を他
の成分値から減算する手法であるが、無彩度の成分を減
算するにあたって他の手法も採用可能である。特に、こ
の変換を行う場合には彩度を強調すると輝度も向上して
全体的に明るくなるという傾向がある。従って、各成分
値から輝度の相当値を減算した差分値を対象として変換
を行うことにする。彩度強調が、 R’=R+△R G’=G+△G B’=B+△B となるとすると、この加減値△R,△G,△Bは輝度と
の差分値に基づいて次式のように求める。すなわち、 △R=(R−Y)×Sratio △G=(G−Y)×Sratio △B=(B−Y)×Sratio となり、この結果、 R’=R+(R−Y)×Sratio G’=G+(G−Y)×Sratio B’=B+(B−Y)×Sratio として変換可能となる。なお、輝度の保存は次式から明
らかである。 Y’=Y+△Y △Y=0.30△R+0.59△G+0.11△B =Sratio{(0.30R+0.59G+0.11B)−Y} =0 すなわち、変換前後で輝度が保存され、彩度を強調して
も全体的に明るくなることはない。また、入力がグレー
(R=G=B)のときには、輝度Y=R=G=Bとなる
ので、加減値△R=△G=△B=0となり、無彩色に色
が付くこともない。
【0055】ここで、彩度強調パラメータSratio は評
価値Psatuが小さくなるときに大きくなればよく、
上述した最低の彩度「S」との関係で S<92なら S’=−S×(10/92)+50 92≦S<184なら S’=−S×(10/46)+60 184≦S<230なら S’=−S×(10/23)+100 230≦Sなら S=0 というように彩度強調指数S’を決定し、この彩度指数
S’から彩度強調指数Sratio への変換を、 Sratio =(S+100)/100 として求めればよい。この場合、彩度強調指数S=0の
ときに彩度強調パラメータSratio =1となって彩度強
調されない。図21はこの彩度「S」と彩度強調指数
S’との関係を示している。
【0056】最後に、シャープネスについて説明する。
画像の特徴量としてのシャープネスについては以下に述
べるエッジ度で評価する。画像データがドットマトリク
ス状の画素から構成されるものとすると、画像のエッジ
部分では隣接する画素間での画像データの差分は大きく
なる。この差分は輝度勾配であり、これをエッジ度と呼
ぶことにする。図22に示すようなXY直交座標を考察
する場合、画像の変化度合いのベクトルはX軸方向成分
とY軸方向成分とをそれぞれ求めれば演算可能となる。
ドットマトリクス状の画素からなるディジタル画像にお
いては、図23に示すように縦軸方向と横軸方向に画素
が隣接しており、その明るさをf(x,y)で表すもの
とする。この場合、f(x,y)は輝度Y(x,y)で
あってもよいし、RGBの各輝度であるR(x,y),
G(x,y),B(x,y)であってもよい。図23に
示すものにおいて、X方向の差分値fxとY方向の差分
値fyは、 fx=f(x+1,y)−f(x,y) fy=f(x,y+1)−f(x,y) のように表される。従って、これらを成分とするベクト
ルg(x,y)の大きさDdifは、 Ddif=|g(x,y)|=(fx**2+fy**2)
**(1/2) のように表される。エッジ度はこのDdifで表され
る。なお、本来、画素は図24に示すように縦横に升目
状に配置されており、中央の画素に注目すると八つの隣
接画素がある。従って、同様にそれぞれの隣接する画素
との画像データの差分をベクトルで表し、このベクトル
の和を画像の変化度合いと判断しても良い。さらに、単
に横並びのがその間でのみ比較するということも演算量
の低減という面では効果がある。
【0057】以上のようにして各画素についてエッジ度
が求められるとしても、全画素のエッジ度を求めて平均
化するだけでは画像のシャープ度合いは求められない。
図25は空を飛ぶ飛行機の写真を示しており、背景の空
については画像の変化度合いが大きくないことは容易に
分かる。このような場合、空の部分をトリミングする状
況を想定すると、中央の被写体である飛行機の画像デー
タが変わらないにも関わらず、空の画素が多くなると平
均値が下がって画像はシャープでないことになり、空の
画素か少なくなると平均値が上がって画像はシャープで
あることになる。このような場合、本来の被写体である
飛行機のシャープさに基づいて画像のシャープさを判断
するのが普通であるから、平均化は好適ではないといえ
る。
【0058】このため、全画像のエッジ度を平均化する
のではなく、画像の中の輪郭部分がどれくらいシャープ
であるかを判断すべく、輪郭部分だけのエッジ度を平均
化することにする。より具体的には、対象画素を移動さ
せながらステップST120にて画像データを集計処理
する際に、上述したようにエッジ度を算出した上である
しきい値Th1と比較することにより、その画素がエッ
ジ部分であるか否かを判定し、エッジ部分である場合に
のみ、同エッジ度Ddifを積算する(ΣDdif)と
ともに、エッジ部分の画素数を積算する(ΣEdge_
Pixel)。
【0059】一方、ステップST150で特徴量を分析
する際には、ステップST120にて積算しておいたエ
ッジ度(ΣDdif)を画素数(ΣEdge_Pixe
l)で割り、エッジ部分におけるエッジ度の平均値Dd
if_aveを算出する。むろん、このエッジ度の平均
値Ddif_aveが大きいほどシャープな画像という
ことになり、評価値Psharpは、 Psharp=4×Ddif_ave (但し、Psharp>100ならばPsharp=1
00とする。)として表す。
【0060】このようにして評価値Psharpが得ら
れた場合に、当該評価値Psharpの値が小さければ
エッジ強調を望むことになるが、一例として、以下のよ
うにするとよい。まず、エッジ強調度Eenhance を評価
値Psharpから求める。評価値Psharpは10
0点満点となっているため、評価値Psharp/10
0といった簡単な決定方法であっても良いし、その平方
根などを採用してもよい。
【0061】エッジ強調処理自体は図26に示すような
アンシャープマスクを利用する。エッジ強調度Eenhanc
e を求めたら、全画素について図26に示すようなアン
シャープマスクを利用してエッジ強調処理を実行する。
強調前の各画素の輝度Yに対して強調後の輝度Y’は、 Y’=Y+Eenhance ・(Y−Yunsharp ) として演算される。ここで、Yunsharp は各画素の画像
データに対してアンシャープマスク処理を施したもので
あり、アンシャープマスクは、中央の「100」の値を
マトリクス状の画像データにおける処理対象画素Y
(x,y)の重み付けとし、その周縁画素に対して同マ
スクの升目における数値に対応した重み付けをして積算
するのに利用される。図26に示すアンシャープマスク
を利用するのであれば、
【0062】
【数1】 なる演算式に基づいて積算する。同式において、「39
6」とあるは重み付け係数の合計値である。また、Mi
jはアンシャープマスクの升目に記載されている重み係
数であり、Y(x,y)は各画素の画像データであり、
ijについてはアンシャープマスクにおける横列と縦列
の座標値で示している。
【0063】アンシャープマスクを利用して演算される
エッジ強調演算の意味するところは次のようになる。Y
unsharp (x,y)は注目画素に対して周縁画素の重み
付けを低くして加算したものであるから、いわゆる「な
まった(アンシャープ)」画像データとしていることに
なる。このようにしてなまらせたものはいわゆるローパ
スフィルタをかけたものと同様の意味あいを持つ。従っ
て、「Y(x,y)−Yunsharp (x,y)」とは本来
の全成分から低周波成分を引いたことになってハイパス
フィルタをかけたものと同様の意味あいを持つ。そし
て、ハイパスフィルタを通過したこの高周波成分に対し
てエッジ強調度Eenhance を乗算して「Y(x,y)」
に加えれば同エッジ強調度Eenhance に比例して高周波
成分を増したことになり、エッジが強調される結果とな
る。
【0064】なお、エッジの強調度合いは、アンシャー
プマスクの大きさによっても変化するため、エッジ強調
度Eenhance をクラス分けするとともに対応するサイズ
のアンシャープマスクを用意しておき、対応するサイズ
のアンシャープマスクを利用するようにしても良い。ま
た、エッジ強調が必要になるのは当然のことながら画像
のエッジ部分であるから、上述したように隣接する画素
同士の間で画像データが大きく異なる場所においてのみ
演算するようにしてもよい。このようにすれば、殆どの
エッジ部分でない画像データ部分でアンシャープマスク
の演算を行う必要がなくなり、処理が激減する。
【0065】以上のようにして、ステップST120〜
ST150にて画像の特徴量としてコントラストの評価
値Pcontと、明度の評価値Pbrgtと、カラーバ
ランスの評価値Pcorrと、彩度の評価値Psatu
と、シャープネスの評価値Psharpとが得られるの
で、ステップST160以下の処理ではこれらに基づい
て表示を行う。なお、上述したようにこれらは100点
満点での評価値となっている。従って、画像全体として
の総合評価は各評価値の総合計あるいは平均値として表
せる。
【0066】図27は、評価値を表示する方法を選択す
るオプション画面を示している。ステップST160で
は、既に画像データの集計と特徴量の分析を終えている
のでこのオプション画面を表示し、操作者に対してマウ
ス15bを使用していずれか一つを選択させるととも
に、評価値表示ボタンをクリックすると以下のようにし
て表示を行う。オプションの中で選択可能なもののう
ち、最上段のものは「得点表示」であり、ステップST
150にて分析した100点満点の各評価値をそのまま
点数表示するものである。次に「記号表示」と、「評価
文字表示」とがあるが、これらは得点表示をクラス分け
して記号あるいは文字で表示するものである。図28
は、その次に示す「総合表示」の例であり、「得点表
示」と「記号表示」と「評価文字表示」とを全て表示す
るものである。
【0067】「記号表示」と「評価文字表示」は、得点
だけでは分かりにくいという利用者を考慮したものであ
り、得点に基づいてクラス分けして表示する。例えば、
「70〜89」点に対して「良い」あるいは「○」を対
応させ、「90」点以上を「大変良い」あるいは「◎」
を対応させ、「50〜69」点に対して「普通」あるい
は「△」を対応させ、「49」点以下を「悪い」あるい
は「×」を対応させている。一方、上述したように各評
価値は100点満点であるので、得点表示の場合には総
合評価を合計点で示しながら、記号表示や評価文字表示
については平均点を算出して同様の態様で表示記号や表
示文字を決定する。
【0068】画像評価ソフトにおいてディスプレイ17
a1に表示を行うのはさほど技術を要するというもので
はなく、オペレーティングシステム12aを介して描画
コマンドをディスプレイドライバ12bに送出すること
によりビットマップ画像を生成して表示を行うことにな
る。具体的には、最初に罫線で表の枠組みを形成しつ
つ、見出し行や列の空欄に文字を描画させる。図示左列
の見出し列においては、上から「項目」、「コントラス
ト」、「明るさ」、「カラーバランス」、「鮮やか
さ」、「シャープネス」、「合計」という文字を描画さ
せ、最上行には左方から「項目」、「得点」、「評価
(記号)」、「評価(言葉)」を描画させる。そして、
残りの空欄に得点、記号、評価文字をそれぞれ描画させ
る。
【0069】一方、図27の評価値表示オプションでバ
ーグラフ表示を選択すれば、図29に示すように上述し
た特徴量を評価値に基づいてバーグラフ表示する。この
例では、バーグラフ表示においては特徴量毎に色を変え
たりパターンを変えて表示を行っているが、特徴量毎に
その評価値に応じて長さを変えつつ色表示を変えるよう
にしても良い。例えば、「90」点以上であれば白で表
示し、「70〜89」点であればブルーで表示し、「5
0〜69」点であればイエローで表示し、「49」点以
下であればレッドで表示するといった具合である。この
ようにすれば、レッド表示が多いときに一目で画像が良
くないということが分かる。
【0070】バーグラフ表示もディスプレイドライバ1
2bに用意されている描画コマンドによって簡易に描画
でき、また、所定の色で塗りつぶすのも同様の描画コマ
ンドで描画可能である。図30は図27の評価値表示オ
プションでスターチャート表示を選択した場合のスター
チャート表示を示している。上述したように特徴量が五
つの場合は中心から等角度間隔で五つの軸線を描画し、
各軸線をそれぞれの特徴に対応させて評価値を想定した
メモリを描画しつつ各評価値に黒丸描画する。そして、
隣り合う軸線の対毎に各軸線上の黒丸間に直線を描画す
る。これまでは合計の表示を行っているが、スターチャ
ート表示の場合は直線で結ばれる内部の面積が合計に対
応するので敢えて合計を表示していない。むろん、これ
らの図29や図30に示すものでは評価値を用いたグラ
フ表示に他ならない。
【0071】最後に、図31は図27の評価値表示オプ
ションで絵表示を選択した場合の表示を示している。こ
の例では、一旦画像データを数値的に集計した評価値を
得た後、この評価値に基づいて絵表示するようにしてい
る。ここでは、木の絵を使ってビジュアル表示してお
り、コントラストの評価値Pcontに基づいて木の高
さが変化し、明るさの評価値Pbrgtに基づいて木の
太さが変化し、カラーバランスの評価値Pcorrに基
づいて木の本数が変化し、鮮やかさの評価値Psatu
に基づいて葉の量が増減し、シャープネスの評価値Ps
harpに基づいて果実の量を増減させるようにしてい
る。絵の変化について要素毎に特徴量を割り当てている
が、特徴量毎に一つの木を割り当て、100点満点に近
ければ、高く、太く、葉の量が多く、果実も多い木を描
画し、点数が悪ければやせ衰えて果実が少ない木を描画
するというような態様でも構わない。むろん、木の表示
は単なる一例に過ぎず、花や動物など何でも構わない。
【0072】図27には以上のような評価値表示を行わ
せるための評価値表示ボタンが示されているとともに、
上述した評価値に対応した自動修正を行わせるための自
動修正ボタンや修正後の画像データを保存させるための
修正画像データ保存ボタンも用意されている。自動修正
ボタンをマウス15bでクリックすればステップST1
80にて図32に示す自動修正オプション画面を表示
し、自動修正する項目を選択できる。この場合は、一つ
又は複数の項目を選択可能としており、複数の項目を選
択した場合には図13に示すような変換テーブルの値を
順番に書き換え、完成した変換テーブルに基づいて画像
データを変換する。むろん、変換テーブルは上述した各
評価値Pcont,Pbrgt,Pcorr,Psat
u,Psharpに基づいて画像の特徴量を向上させる
ような対応関係が記録されることになる。
【0073】また、このような自動修正の対象である画
像データは画像用ソフトにおいてワークエリアなどに読
み込まれているものであり、ハードディスク13bなど
に書き込まれているものではない。このため、修正画像
データ保存ボタンをマウス15bでクリックした場合に
は、ステップST190にてワークエリア上の画像デー
タを一旦ハードディスク13bに書き込み、他のアプリ
ケーション12dなどからも容易に利用できるようにす
ることができる。
【0074】次に、上記構成からなる本実施形態の動作
を説明する。所定のアプリケーション12dにて写真画
像をスキャナ11aで読み込み、画像データファイルと
してハードディスク13bに保存する。また、デジタル
スチルカメラ11bにて撮影した画像データをコンピュ
ータ本体21へ転送し、データファイルとして保存して
も良い。このようにしてハードディスク13bなどに画
像データを保存しておいた状態で、画像評価ソフトのア
プリケーション12dを起動させると、ステップST1
10にて同画像データをワークエリアへと読み込み、ス
テップST130,ST140にて対象画素を移動させ
つつステップST120にて各画素の輝度yの度数分
布、各色成分毎の度数分布、彩度の代替値Xを集計す
る。このとき、ベクトルg(x,y)の大きさDdif
についても算出するが、しきい値Th1よりも大きい場
合にのみ集計する。
【0075】以上の集計をステップST140にて全画
素について実行したと判断されるまで繰り返す。そし
て、全画素について実行し終えたら、ステップST15
0ではそれぞれの集計結果を利用して画像の特徴量につ
いての評価値Pcont,Pbrgt,Pcorr,P
satu,Psharpを算出するので、ステップST
160にて選択される評価値表示オプションに基づいて
ステップST170にて評価値を表示する。むろん、表
示の態様は図28〜図31に示すもののいずれであって
も構わない。
【0076】また、評価値の状況を見て修正したいと思
う場合には、自動修正ボタンをマウス15bでクリック
して図32に示すような自動修正オプション画面を表示
させ、自動修正する項目を選択してから修正を行う。こ
の場合、修正前の画像データを別のワークエリアに保存
しておき、修正後に元に戻せるようにしておけるように
しており、使い勝手を向上させている。この場合のワー
クエリアはメモリ上に確保するのが困難な場合もあるた
め、ハードディスク13b上などであっても構わない。
【0077】なお、このようにして修正した画像データ
をディスプレイドライバ12bを介してディスプレイ1
7aに表示し、良好であればプリンタドライバ12cを
介してカラープリンタ17bにて印刷させてもよい。以
上の処理により、スキャナ11aを介して読み込まれた
写真などの画像データについて誰でも画像の特徴量を正
確に評価することができ、所望の処理結果を得られるよ
うに画像修正などを行うことができるようになる。
【0078】このように、コンピュータシステム10上
で画像評価ソフトのアプリケーション12dを起動する
と、ステップST110にて画像データを入力しつつ、
ステップST120〜140にて対象画素を移動させな
がら各画素の画像データについて集計処理を行い、全画
素について集計したらステップST150にてその集計
結果に基づいて特徴量の評価値Pcont,Pbrg
t,Pcorr,Psatu,Psharpを算出する
ため、ステップST160にて選択する評価値表示オプ
ションに従ってステップST170では特徴量を表示
し、熟練を要することなく簡易且つ正確に画像の特徴量
を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像評価装置のク
レーム対応図である。
【図2】同画像評価装置の具体的ハードウェアのブロッ
ク図である。
【図3】本発明の画像評価装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図4】本発明の画像評価装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図5】本発明の画像評価装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図6】本発明の画像評価装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図7】本発明の画像評価装置におけるメインのフロー
チャートである。
【図8】画像データファイルの構成を示す図である。
【図9】処理対象画素を移動させていく状態を示す図で
ある。
【図10】輝度分布を拡大する場合の分布範囲を示す図
である。
【図11】輝度分布を拡大させるための変換関係を示す
図である。
【図12】輝度分布の端部処理と端部処理にて得られる
端部を示す図である。
【図13】輝度分布を拡大する際の変換テーブルを示す
図である。
【図14】明るさの評価値の変化態様を示すグラフであ
る。
【図15】γ補正で明るくする概念を示す図である。
【図16】γ補正で暗くする概念を示す図である。
【図17】γ補正で変更される輝度の対応関係を示す図
である。
【図18】明るさの評価値とγの対応関係を示す図であ
る。
【図19】各色成分毎の特徴ベクトルとするための要素
の抽出方法を示す図である。
【図20】彩度分布の集計状態の概略図である。
【図21】彩度と彩度強調指数との関係を示す図であ
る。
【図22】画像の変化度合いを直交座標の各成分値で表
す場合の説明図である。
【図23】画像の変化度合いを縦軸方向と横軸方向の隣
接画素における差分値で求める場合の説明図である。
【図24】隣接する全画素間で画像の変化度合いを求め
る場合の説明図である。
【図25】画像データの一例を示す図である。
【図26】5×5画素のアンシャープマスクを示す図で
ある。
【図27】評価値表示オプションの選択画面を示す図で
ある。
【図28】総合表示を選択した場合の評価値表示画面を
示す図である。
【図29】バーグラフ表示を選択した場合の評価値表示
画面を示す図である。
【図30】スターチャート表示を選択した場合の評価値
表示画面を示す図である。
【図31】絵表示を選択した場合の評価値表示画面を示
す図である。
【図32】自動修正オプション画面を示す図である。
【符号の説明】
10…コンピュータシステム 11a…スキャナ 11a2…スキャナ 11b…デジタルスチルカメラ 11b1…デジタルスチルカメラ 11b2…デジタルスチルカメラ 11c…ビデオカメラ 12…コンピュータ本体 12a…オペレーティングシステム 12b…ディスプレイドライバ 12b…ドライバ 12c…プリンタドライバ 12d…アプリケーション 13a…フロッピーディスクドライブ 13b…ハードディスク 13c…CD−ROMドライブ 14a…モデム 14a2…モデム 15a…キーボード 15b…マウス 17a…ディスプレイ 17a1…ディスプレイ 17b…カラープリンタ 17b1…カラープリンタ 17b2…カラープリンタ 18a…カラーファクシミリ装置 18b…カラーコピー装置

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自然画をドットマトリクス状の画素で表
    しつつ、各画素毎に色分解した所定の要素色で階調表現
    した画像データを取得する画像データ取得手段と、 画像としての各種の特徴量を分析するために画像を構成
    する個々の画素の上記画像データに基づいて複数の数値
    的な集計処理を行い、対応する複数の評価基準に基づい
    て分析して上記特徴量を得る特徴量分析手段と、 分析された特徴量をそれぞれ表示する特徴量表示手段と
    を具備することを特徴とする画像評価装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の画像評価装置にお
    いて、上記特徴量分析手段は、各種の特徴量を分析した
    結果に基づいて総合評価としての特徴量を分析し、上記
    特徴量表示手段は、それぞれの特徴量の表示に加えて上
    記総合評価も表示することを特徴とする画像評価装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の画像評価装置において、上記特徴量表示手段
    は、上記分析された数値に基づいて予め決められた所定
    の規則に則って表示形状を変化させて表示するビジュア
    ル表示を行うことを特徴とする画像評価装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の画像評価装置において、上記特徴量表示手段は、分
    析されうる数値に対応する文字表示を予め用意しておく
    とともに、分析された特徴量について同文字表示で表示
    を行うようにしたことを特徴とする画像評価装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の画像評価装置において、上記特徴量分析手段は、画
    像データに基づく画像の特徴量として最大輝度から最小
    輝度までの範囲をコントラストの幅として集計すること
    を特徴とする画像評価装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の画像評価装置において、上記特徴量分析手段は、画
    像データに基づく画像の特徴量として輝度の中央値を概
    略的な明度とすべく集計することを特徴とする画像評価
    装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載の画像評価装置において、上記特徴量分析手段は、画
    像データに基づく画像の特徴量として、各要素色毎に階
    調値を集計して度数分布とするとともにその構成要素を
    ベクトル化し、各要素色のベクトル相互間の内積を演算
    して最小値をカラーバランスとすることを特徴とする画
    像評価装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項1〜請求項7のいずれかに記
    載の画像評価装置において、上記画像データが、光の三
    原色についての階調データからなる場合に、上記特徴量
    分析手段は、いずれか二色の階調データの和から残りの
    一色の階調データの2倍値を差し引いた絶対値を彩度指
    数として分布を集計するとともに、この分布から鮮やか
    さを分析することを特徴とする画像評価装置。
  9. 【請求項9】 上記請求項1〜請求項8のいずれかに記
    載の画像評価装置において、上記特徴量分析手段は、画
    像データに基づく画像の特徴量として隣接する画素間で
    の輝度の相当値の変化度合いが大きい画素をエッジ画素
    としつつその変化量のエッジ画素数に対する割合の大小
    に基づいて画像のシャープネスを分析することを特徴と
    する画像評価装置。
  10. 【請求項10】 画像データが、自然画をドットマトリ
    クス状の画素で表しつつ、色分解した所定の要素色で階
    調表現されたものである場合において、上記画像データ
    を取得するとともに、画像としての各種の特徴量を分析
    するために画像を構成する個々の画素の上記画像データ
    に基づいて複数の数値的な集計処理を行い、対応する複
    数の評価基準に基づいて分析し、分析された特徴量をそ
    れぞれ表示することを特徴とする画像評価方法。
  11. 【請求項11】 画像データが、自然画をドットマトリ
    クス状の画素で表しつつ、色分解した所定の要素色で階
    調表現されたものである場合にコンピュータにて同画像
    データに基づいて画像を評価する画像評価プログラムを
    記録した媒体であって、上記画像データを取得するステ
    ップと、画像としての各種の特徴量を分析するために画
    像を構成する個々の画素の上記画像データに基づいて複
    数の数値的な集計処理を行い、対応する複数の評価基準
    に基づいて分析して上記特徴量を得るステップと、分析
    された特徴量をそれぞれ表示するステップとを具備する
    ことを特徴とする画像評価プログラムを記録した媒体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7768681B2 (en) 2003-09-09 2010-08-03 Seiko Epson Corporation Image processing device and method of image processing
US8645818B2 (en) 2003-09-10 2014-02-04 Seiko Epson Corporation Output image data generating device and method of generating output image data

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