JP2000285232A - 画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体、画像鮮鋭化装置および画像鮮鋭化方法 - Google Patents

画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体、画像鮮鋭化装置および画像鮮鋭化方法

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JP2000285232A
JP2000285232A JP11093776A JP9377699A JP2000285232A JP 2000285232 A JP2000285232 A JP 2000285232A JP 11093776 A JP11093776 A JP 11093776A JP 9377699 A JP9377699 A JP 9377699A JP 2000285232 A JP2000285232 A JP 2000285232A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 もともと鮮鋭なエッジ部分などは過度にシャ
ープになりすぎ、生成されが画像は妙に作り物の感じが
強く表れていた。 【解決手段】 デジタルスチルカメラ11b2等を介し
て取り込んだディジタルの画像データは、平滑化してぼ
かしたものと元のものとの差を演算し(ステップ11
2)て鮮鋭化領域を検出した後、トーンカーブ補正や縮
小や反転や平滑化処理の各処理(ステップ118〜12
2)を経て非鮮鋭領域のマスクデータを完成アンシャー
プマスク1チャンネルに形成し、同マスクデータを使用
して元の画像データに強い強調処理を施すようにした
(ステップ132)ため、もともと鮮鋭なエッジ部分が
過度にシャープになりすぎたり、妙に作り物の感じが強
く表れてしまうということがなくなる。この場合、画像
調整のための処理も含まれるし、鮮鋭な領域に対して弱
い強調処理(ステップ134)を実施したりしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像を鮮鋭化させ
る画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体、画像鮮鋭化装
置および画像鮮鋭化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどで画像を扱う際には、
画像をドットマトリクス状の画素で表現し、各画素を階
調値で表している。例えば、コンピュータの画面で水平
方向に640ドット、垂直方向に480ドットの画素で
写真を表示することが多い。
【0003】また、各画素ごとに色や明るさを表すデー
タを持つことになるため、このデータを変化させて画像
処理することが行われている。この際、ぼけた感じの画
像をシャープに見せる鮮鋭化処理も広く行われており、
画像全体に対して一律に鮮鋭化処理をかけている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の画像鮮
鋭化装置においては、画像全体に対して一律に鮮鋭化処
理をかけているが、もともと鮮鋭なエッジ部分などは過
度にシャープになりすぎ、生成された画像には妙に作り
物の感じが強く表れてしまうという課題があった。
【0005】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、より自然な感じで鮮鋭化させることが可能な画
像鮮鋭化プログラムを記録した媒体、画像鮮鋭化装置お
よび画像鮮鋭化方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、画像をドットマトリクス
状の画素で多階調表現した画像データに基づいてコンピ
ュータにて画像を鮮鋭化させる画像鮮鋭化処理プログラ
ムを記録した媒体であって、上記画像データを取得する
画像データ取得ステップと、この画像データに基づいて
元画像の非鮮鋭領域を検出する非鮮鋭領域検出ステップ
と、上記画像データにおける上記非鮮鋭領域と検出され
た部位について相対的に強く鮮鋭化する画像鮮鋭化ステ
ップと、鮮鋭化された画像データを出力する画像データ
出力ステップとを具備する構成としてある。
【0007】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、画像をドットマトリクス状の画素で多階
調表現した画像データを画像データ取得ステップにて取
得すると、まず、非鮮鋭領域検出ステップで同画像デー
タに基づいて元画像の非鮮鋭領域を検出し、続いて画像
鮮鋭化ステップで上記画像データにおける上記非鮮鋭領
域と検出された部位について相対的に強く鮮鋭化する。
そして、鮮鋭化された画像データを画像データ出力ステ
ップで出力する。
【0008】すなわち、非鮮鋭領域を検出してその領域
について鮮鋭化している。画像データ取得ステップは、
既に記憶領域に保存されている画像データを取得するも
のであっても良いし、カメラのように逐次入力されてく
る画像データを取得するものであるなど、適宜変形可能
である。また、画像データ出力ステップについても同様
であり、出力先が具体的な記録媒体であるほか、メモリ
などの一時的な記憶領域であるとか、ネットワークなど
の通信回線を介した出力先であっても良い。
【0009】さらに、この画像鮮鋭化処理自体が、画像
処理における複数の処理のうちの一つであってもよく、
その場合には実質的には他の処理が取得した画像データ
に対して読み書きすることが画像データ取得ステップで
あったり画像データ出力ステップとなる。すなわち、画
像データの入出力は以下の非鮮鋭化領域検出ステップと
画像鮮鋭化ステップで処理できるようにするものであれ
ばいかなる態様のものであっても構わない。また、画像
データについても、画像をドットマトリクス状の画素で
多階調表現したものであればよく、モノクロの画像でも
カラーの画像でも良いし、カラー画像の場合には表色空
間における座標系の取り方であるとか、階調範囲などに
ついても特に限定されるものではない。
【0010】非鮮鋭領域検出ステップでは、元画像の非
鮮鋭領域を検出するが、その具体的手法はさまざまであ
り、その一例として、請求項2にかかる発明は、請求項
1に記載の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体におい
て、上記非鮮鋭領域検出ステップでは、入力された原画
像データと、この画像データに対して平滑化処理をかけ
た平滑化画像データとの差分が小さい領域を非鮮鋭領域
として検出する構成としてある。
【0011】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、入力された画像データを原画像データと
して残しつつ、この画像データに対して平滑化処理をか
けることによって平滑化画像データを生成させ、その上
で、上記非鮮鋭領域検出ステップは、原画像データと平
滑化画像データとの差分が小さい領域を非鮮鋭領域とし
て検出する。平滑化処理は対象となる中心画素の周りの
画素との平均化した画素を生成することになるが、これ
は周辺画素から見た場合の当該中心画素における期待値
ともいえる。だとすると、この中心画素での具体的な値
との差分を求めるのであれば、その期待値との差が小さ
いほど当該画素での変化具合が小さいといえ、いわゆる
エッジ分あるいは周波数の高い画素を除いた非鮮鋭な領
域を表すことになる。
【0012】ただ、以上のようにして非鮮鋭な領域が分
かるにしてもその差分値自体が以降の処理において利用
しやすいとは限らない。このため、請求項3にかかる発
明は、請求項2に記載の画像鮮鋭化プログラムを記録し
た媒体において、上記非鮮鋭領域検出ステップでは、上
記原画像データと上記平滑化画像データとの差分値につ
いてトーンカーブ補正して非鮮鋭領域の検出範囲を調整
する構成としてある。
【0013】上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、上記原画像データと上記平滑化画像デー
タとの差分値についてトーンカーブ補正する。そのまま
の差分値を用いた場合は、あるしきい値を境に大きく意
味内容が異なる場合が考えられる。こうした場合でもト
ーンカーブを使用して差分値の意味に軽重を付けること
により、非鮮鋭領域の検出範囲を調整できる。非鮮鋭領
域を検出することと鮮鋭領域を検出することとは表と裏
の関係にあるから、検出する領域は必ずしも非鮮鋭領域
そのものに限られないと考えるべきである。その一例と
して、請求項4にかかる発明は、請求項1〜請求項3の
いずれかに記載の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体
において、上記非鮮鋭領域検出ステップでは、上記原画
像データと上記平滑化画像データとの差分が大きい領域
を鮮鋭領域として検出するとともに、上記画像鮮鋭化ス
テップでは、同鮮鋭領域を反転させて非鮮鋭領域としつ
つこの非鮮鋭領域をマスクとして上記原画像データを平
滑化処理した上で、元の原画像データとの差に基づいて
画像を鮮鋭化させる構成としてある。
【0014】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、上記原画像データと上記平滑化画像デー
タとの差分が大きい領域を鮮鋭領域として検出する。従
って、表面的には非鮮鋭領域を検出していないようにも
見えるが、実は残りの領域が非鮮鋭領域であるのである
から、上記非鮮鋭領域検出ステップは非鮮鋭領域を検出
していることになる。この反転状態は、上記画像鮮鋭化
ステップで解消する。すなわち、同画像鮮鋭化ステップ
では上記鮮鋭領域を反転させ、これによって非鮮鋭領域
としつつこの非鮮鋭領域をマスクとして上記原画像デー
タを平滑化処理する。さらに、平滑化した画像を元の画
像から引けば高周波成分が残って鮮鋭化されることにな
る。
【0015】鮮鋭領域と非鮮鋭領域との境界の調整は上
述したトーンカーブ補正に限られるものではなく、その
一例として、請求項5にかかる発明は、請求項4に記載
の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体において、上記
非鮮鋭領域検出ステップでは、上記検出された鮮鋭領域
を縮小化してから反転する構成としてある。上記のよう
に構成した請求項5にかかる発明においては、検出され
た鮮鋭領域を最初に縮小化するので、シャープに鮮鋭領
域を検出することになる。この後、反転するが、シャー
プさは非鮮鋭領域の外縁を広げるように作用する。
【0016】同様に、鮮鋭領域と非鮮鋭領域との境界を
調整する他の一例として、請求項6にかかる発明は、請
求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像鮮鋭化プログ
ラムを記録した媒体において、上記非鮮鋭領域検出ステ
ップでは、上記非鮮鋭領域の縁部に平滑化処理をかける
構成としてある。上記のように構成した請求項6にかか
る発明においては、非鮮鋭領域の縁部に平滑化処理をか
けるため、このかけ方によっては縁部が多少なりとも内
外に移動し、調整されることになる。この場合、必ずし
も縁部だけに平滑化処理をかける必要はなく、画像全体
に平滑化処理をかけても同様といえるし、逆に縁部だけ
にかけることでも可能である。
【0017】原画像データの値によっては同じ鮮鋭さを
備えていても判断が変化してくることがある。例えば、
全体的に暗い場合と全体的に明るい場合とでは、明暗の
変化度合いが比例していると考えると、暗い方について
非鮮鋭な領域が大きいと判断するはずである。しかし、
このような結果となるのは妥当ではなく、その対策の好
適な一例として、請求項7にかかる発明は、請求項1〜
請求項6のいずれかに記載の画像鮮鋭化プログラムを記
録した媒体において、上記非鮮鋭領域検出ステップで
は、上記原画像データに対して予めトーンカーブ補正し
ておいて上記非鮮鋭領域の検出に利用する構成としてあ
る。
【0018】上記のように構成した請求項7にかかる発
明においては、原画像データに対して予めトーンカーブ
補正しておくので、上記非鮮鋭領域を検出するにあたっ
て妥当な領域を得られるようになる。また、かかる明暗
に対する調整目的に限らず、意識的に調整を加えたいと
いうことも当然に可能である。非鮮鋭領域を鮮鋭化させ
ることによって従来技術の不具合が解消されるものの、
これは鮮鋭領域の鮮鋭化を必ずしも排斥するものではな
く、その一例として、請求項8にかかる発明は、請求項
1〜請求項7のいずれかに記載の画像鮮鋭化プログラム
を記録した媒体において、上記画像鮮鋭化ステップで
は、鮮鋭領域についても上記非鮮鋭領域よりも弱めに鮮
鋭化する構成としてある。
【0019】上記のように構成した請求項8にかかる発
明においては、非鮮鋭領域を鮮鋭化させる画像鮮鋭化ス
テップで、鮮鋭領域についても鮮鋭化する。鮮鋭領域に
ついての鮮鋭化が、非鮮鋭領域についての鮮鋭化よりも
強いようであれば、従来技術と異なるところはないか
ら、非鮮鋭領域よりも弱めにしておく。非鮮鋭領域につ
いての鮮鋭化によって元もとの鮮鋭領域とのバランスが
崩れるような場合には、このようにすることが有効とい
える。鮮鋭化の度合いは非鮮鋭領域と鮮鋭領域とで予め
一定の割合を定めておいても良いし、具体的状況に応じ
て適宜鮮鋭領域についての鮮鋭度を調整するようにして
も良い。
【0020】一方、特定の被写体によっては観察者の視
線が集中してざらついた感じが表れることがある。特に
肌色の領域については、本来の被写体であることも手伝
って感覚が鋭敏になるが故に画像データとしては良好な
感じであるにもかかわらず、不快に思いかねない。この
ような場合に好適な一例として、請求項9にかかる発明
は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像鮮鋭化
プログラムを記録した媒体において、上記画像鮮鋭化ス
テップでは、鮮鋭化でざらつく色領域について鮮鋭化度
合いを低減化させる構成としてある。
【0021】上記のように構成した請求項9にかかる発
明においては、鮮鋭化でざらつく色領域である肌色や空
色などについて鮮鋭化度合いを低減化させるため、ざら
つき間を低減させることになる。色領域は色度で判断す
ればよく、色度であれば輝度の影響も受けないので明る
く写っていても暗く写っていても人の肌を検知できる。
なお、色領域は肌色や空色以外であってもよく、適宜調
整可能である。ここで、このような記録媒体は、磁気記
録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよい
し、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同
様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製
品などの複製段階については全く問う余地無く同等であ
る。その他、供給方法として通信回線を利用して行なう
場合でも本発明が利用されていることにはかわりない。
【0022】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒
体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよ
うな形態のものとしてあってもよい。このように、非鮮
鋭領域についての鮮鋭化する手法は実体のあるコンピュ
ータにおいて実現され、その意味で本発明をそのような
コンピュータを含んだ実体のある装置としても適用可能
であることは容易に理解できる。このため、請求項10
にかかる発明は、画像をドットマトリクス状の画素で多
階調表現した画像データを取得する画像データ取得手段
と、この画像データに基づいて元画像の非鮮鋭領域を検
出する非鮮鋭領域検出手段と、上記画像データにおける
上記非鮮鋭領域と検出された部位について相対的に強く
鮮鋭化する画像鮮鋭化手段と、鮮鋭化された画像データ
を出力する画像データ出力手段とを具備する構成として
ある。
【0023】すなわち、コンピュータで制御される実体
のある装置としても有効であることに相違はない。むろ
ん、このような画像鮮鋭化装置は単独で実施される場合
もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とと
もに実施されることもあるなど、発明の思想としてはこ
れに限らず、各種の態様を含むものであって、適宜、変
更可能である。また、このような画像鮮鋭化プログラム
を記録した媒体はかかる制御に従って処理を進めていく
上で、その根底にはその手順に発明が存在するというこ
とは当然であり、方法としても適用可能であることは容
易に理解できる。このため、請求項11にかかる発明
は、画像をドットマトリクス状の画素で多階調表現した
画像データを取得する画像データ取得工程と、この画像
データに基づいて元画像の非鮮鋭領域を検出する非鮮鋭
領域検出工程と、上記画像データにおける上記非鮮鋭領
域と検出された部位について相対的に強く鮮鋭化する画
像鮮鋭化工程と、鮮鋭化された画像データを出力する画
像データ出力工程とを具備する構成としてある。
【0024】すなわち、必ずしも実体のある媒体などに
限らず、その方法としても有効であることに相違はな
い。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、自然な感
じで画像をシャープにさせることが可能な画像鮮鋭化プ
ログラムを記録した媒体を提供することができる。ま
た、請求項2にかかる発明によれば、比較的容易に非鮮
鋭領域を検出することができる。さらに、請求項3にか
かる発明によれば、非鮮鋭領域の検出範囲の調整が容易
になる。
【0026】さらに、請求項4にかかる発明によれば、
非鮮鋭領域を直に検出するのではなく、鮮鋭領域を検出
する反射的効果として非鮮鋭領域を検出できるので、よ
り柔軟な処理が可能となる。さらに、請求項5と請求項
6にかかる発明によれば、非鮮鋭領域と鮮鋭領域の境界
に対する調整が柔軟に行える。さらに、請求項7にかか
る発明によれば、非鮮鋭領域の検出を良好に行うための
調整手法を提供することができる。
【0027】さらに、請求項8にかかる発明によれば、
非鮮鋭領域だけを鮮鋭化させることによる不具合を調整
することができる。さらに、請求項9にかかる発明によ
れば、特定の色領域について鮮鋭化を弱めることによ
り、肌の部分などでざらつき感を低減させることができ
る。さらに、請求項10にかかる発明によれば、同様の
効果を奏する画像鮮鋭化装置を提供でき、請求項11に
かかる発明によれば、画像鮮鋭化方法を提供できる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態にかか
る画像鮮鋭化装置をクレーム対応図により示しており、
図2は同画像鮮鋭化装置を実現するハードウェアの一例
としてのコンピュータシステム10をブロック図により
示している。まず、このコンピュータシステム10につ
いて説明する。本コンピュータシステム10は、画像デ
ータを直接的に入力する画像入力デバイスとして、スキ
ャナ11aとデジタルスチルカメラ11bとビデオカメ
ラ11cとを備えており、コンピュータ本体12に接続
されている。それぞれの入力デバイスは画像をドットマ
トリクス状の画素で表現した画像データを生成してコン
ピュータ本体12に出力可能となっており、ここで同画
像データはRGBの三原色においてそれぞれ256階調
表示することにより、約1670万色を表現可能となっ
ている。
【0029】コンピュータ本体12には、外部補助記憶
装置としてのフロッピーディスクドライブ13aとハー
ドディスク13bとCD−ROMドライブ13cとが接
続されており、ハードディスク13bにはシステム関連
の主要プログラムが記録されており、フロッピーディス
クやCD−ROMなどから適宜必要なプログラムなどを
読み込み可能となっている。また、コンピュータ本体1
2を外部のネットワークなどに接続するための通信デバ
イスとしてモデム14aが接続されており、外部のネッ
トワークに同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェ
アやデータをダウンロードして導入可能となっている。
この例ではモデム14aにて電話回線を介して外部にア
クセスするようにしているが、LANアダプタを介して
ネットワークに対してアクセスする構成とすることも可
能である。この他、コンピュータ本体12の操作用にキ
ーボード15aやポインティングデバイスとしてのマウ
ス15bも接続されている。
【0030】さらに、画像出力デバイスとして、ディス
プレイ17aとカラープリンタ17bとを備えている。
ディスプレイ17aについては水平方向に800画素と
垂直方向に600画素の表示エリアを備えており、各画
素毎に上述した1670万色の表示が可能となってい
る。むろん、この解像度は一例に過ぎず、640×48
0画素であったり、1024×768画素であるなど、
適宜、変更可能である。
【0031】また、カラープリンタ17bはインクジェ
ットプリンタであり、CMYKの四色の色インクを用い
て記録媒体たる印刷用紙上にドットを付して画像を印刷
可能となっている。画像密度は360×360DPIや
720×720DPIといった高密度印刷が可能となっ
ているが、諧調表限については色インクを付すか否かと
いった2階調表現となっている。一方、このような画像
入力デバイスを使用して画像を入力しつつ、画像出力デ
バイスに表示あるいは出力するため、コンピュータ本体
12内では所定のプログラムが実行されることになる。
そのうち、基本プログラムとして稼働しているのはオペ
レーティングシステム(OS)12aであり、このオペ
レーティングシステム12aにはディスプレイ17aで
の表示を行わせるディスプレイドライバ(DSP DR
V)12bとカラープリンタ17bに印刷出力を行わせ
るプリンタドライバ(PRT DRV)12cが組み込
まれている。これらのドライバ12b,12cの類はデ
ィスプレイ17aやカラープリンタ17bの機種に依存
しており、それぞれの機種に応じてオペレーティングシ
ステム12aに対して追加変更可能である。また、機種
に依存して標準処理以上の付加機能を実現することもで
きるようになっている。すなわち、オペレーティングシ
ステム12aという標準システム上で共通化した処理体
系を維持しつつ、許容される範囲内での各種の追加的処
理を実現できる。
【0032】この基本プログラムとしてのオペレーティ
ングシステム12a上でアプリケーション12dが実行
される。アプリケーション12dの処理内容は様々であ
り、操作デバイスとしてのキーボード15aやマウス1
5bの操作を監視し、操作された場合には各種の外部機
器を適切に制御して対応する演算処理などを実行し、さ
らには、処理結果をディスプレイ17aに表示したり、
カラープリンタ17bに出力したりすることになる。
【0033】ところで、デジタルスチルカメラ11bで
撮影した画像は画像データとなり、アプリケーション1
2dにて各種の画像処理を実行後、ディスプレイ17a
に表示したり、カラープリンタ17bに出力できる。こ
のような画像処理の一例として強調処理(鮮鋭化処理の
ことを以後、このように呼ぶことにする)があり、本実
施形態においては、アプリケーション12dが最適な結
果を得られる強調処理を実行するものとして、以下に説
明していく。
【0034】以上において、画像入力デバイスなどから
画像データを取得する処理が図1に示す画像データ取得
手段A1を構成することになり、これに関連するハード
ウェア及びソフトウェアが実際には該当する。また、非
鮮鋭領域検出手段A2はこのように取得される画像デー
タのうちで比較的鮮鋭度が高くない領域を検出する処理
に該当し、アプリケーション12dが具体的に実施す
る。また、アプリケーション12dはこの検出結果を利
用して上記画像データにおける非鮮鋭領域の鮮鋭化処理
をも実施するため、画像鮮鋭化手段A3も構成する。
【0035】本実施形態においては、アプリケーション
12dが画像処理を実施しているが、ディスプレイドラ
イバ12bやプリンタドライバ12cが画像出力する際
に自動的に鮮鋭化処理を実現するような構成とすること
も当然に可能である。むろん、かかる処理を実行するア
プリケーション12dやディスプレイドライバ12bや
プリンタドライバ12cは、ハードディスク13bに記
憶されており、適宜、コンピュータ本体12にて読み込
まれて稼働する。また、導入時にはCD−ROMである
とかフロッピーディスクなどの媒体に記録されてインス
トールされる。従って、これらの媒体は画像鮮鋭化プロ
グラムを記録した媒体を構成する。
【0036】アプリケーション12dは画像処理した画
像データをファイル形式で以降の処理プロセスに委ねる
が、このように画像データをファイル形式で出力する過
程が画像データ出力手段A4を構成する。なお、上述し
たようにディスプレイドライバ12bやプリンタドライ
バ12cが画像出力する際に鮮鋭化処理を実現する場合
にはその出力段が画像データ出力手段A4を構成すると
いえる。本実施形態においては、画像鮮鋭化装置をコン
ピュータシステム10として実現しているが、必ずしも
かかるコンピュータシステムを必要とするわけではな
く、同様の画像データに対して補間処理が必要なシステ
ムであればよい。例えば、図3に示すようにデジタルス
チルカメラ11b1内に強調処理する画像鮮鋭化装置を
組み込み、強調処理した画像データを用いてディスプレ
イ17a1に表示させたりカラープリンタ17b1に印
字させるようなシステムであっても良い。また、図4に
示すように、コンピュータシステムを介することなく画
像データを入力して印刷するカラープリンタ17b2に
おいては、スキャナ11a2やデジタルスチルカメラ1
1b2あるいはモデム14a2等を介して入力される画
像データについて自動的に強調処理するように構成する
ことも可能である。このようなカラープリンタ17b2
は、近年、ビデオプリンタとして家庭用テレビやビデオ
に接続して一場面をハードコピー化するのに使用される
ことも多く、着脱可能な記録メディアから画像データを
取得しつつ解像度変換において最適な強調処理を実行す
ればよい。
【0037】この他、図5に示すようなカラーファクシ
ミリ装置18aや図6に示すようなカラーコピー装置1
8bといった画像データを扱う各種の装置においても当
然に適用可能である。上述した強調処理は、具体的には
上記コンピュータ本体12内にて図7〜図9に示すフロ
ーチャートに対応した画像処理プログラムで行ってい
る。また、図10は画像処理プログラム中での処理対象
の変化を概略的に示している。なお、図10は画像処理
プログラムの中でのワークエリアを示しており、RGB
の3要素色のデータからなる各画像データはレイヤと呼
ぶ個別のプレーンを想定したワークエリアを使用して処
理対象となり、さらに各画像処理を制御するために演算
結果などを格納するためにチャンネルというワークエリ
アを使用している。
【0038】図7〜図9に示すフローチャートにおい
て、ステップ100では画像データを入力する。この画
像データはオペレーティングシステム12aを介してス
キャナ11a2やデジタルスチルカメラ11b2あるい
はモデム14a2等から取り込まれ、取り込んだ画像デ
ータは上述したレイヤにおけるオリジナル画像レイヤに
格納される。次に、オリジナル画像を残して処理を進め
るためにオリジナル画像レイヤの画像データを背景レイ
ヤと複製レイヤにコピーする(ステップ102、ステッ
プ104)。本実施形態においては、この背景レイヤの
画像データに対して最終的な強調処理を加えることと
し、複製レイヤについてマスクを生成していくための画
像処理を実施する。
【0039】画像処理の最初に行なうのはトーンカーブ
補正であり(ステップ106)、図12に示すトーンカ
ーブを利用して複製レイヤに格納されている画像データ
のコントラストを上げている。ここでコントラストを上
げる処理を行う意義については、後述することにする。
コントラストを上げた画像データについて、ステップ1
08では硬調複製レイヤにコピーしてオリジナルを残し
ておき、ステップ110では硬調複製レイヤの画像デー
タに平滑化処理を実施する。平滑化処理は注目画素を中
心とする所定領域について画像データの平均化を行なう
ものであり、図13に示すフィルタマスクを利用してフ
ィルタ処理する。このフィルタ処理では、注目画素に隣
接する8画素と注目画素の画像データを全て加え、画素
数で除算するため、平均値を求めることに他ならない。
図示するフィルタマスクは3×3画素の9画素であるが
5×5画素というようなサイズの異なるフィルタマスク
を使用しても良いし、周辺画素の重み付けを減らすよう
な平滑化を行っても良い。
【0040】平滑化した画像データは硬調複製レイヤに
格納され、ステップ112では、硬調複製レイヤの画像
データと複製レイヤの画像データとの差の絶対値を演算
し、演算結果をアルファチャンネル1に格納する。図1
4は、この一連の処理の意味するところを説明するため
の参考図であり、本来、二次元的な画像データを分かり
やすく一次元的に並べ直したものである。複製レイヤの
画像データが同図(a)に示すとおりであるとすると、
平滑化することによって同図(b)に示すように段差部
分が滑らかになる。次いで、両者の差分を演算すると同
図(c)に示すように平滑化して変化した画素において
差分値が生じ、かつ、その絶対値(図中一点鎖線で表れ
たもの)が大きくなるのは複製レイヤの画像データが大
きく変化しているところである。この絶対値が大きい部
分こそ画像が大きく変化しているところであり、この一
連の処理は画像の鮮鋭領域を検出することに他ならな
い。また、ステップ106で複製レイヤの画像データの
コントラストを上げたのは、上述した差分値を大きくす
ることに貢献し、鮮鋭領域の検出を行いやすくしてい
る。この点、最初に鮮鋭領域を検出できれば以降におい
てその調整は任意に行えるが、鮮鋭領域を検出する段階
で対象外となってしまうと調整の余地が小さくなる。従
って、このように広めに鮮鋭領域を検出するようにして
いる。
【0041】また、図15は具体的な画像イメージで上
述した処理の意味するところをを説明している。同図
(a)がオリジナルの画像であるとすると、平滑化処理
することによって同図(b)に示すように輪郭部分の画
像データに変化が表れ、それ以外の部分は元の色のまま
となる。従って、オリジナルの画像との差分値を求める
と、同図(c)に示すように元の画像の輪郭を中心とす
る領域だけが残るのである。
【0042】アルファチャンネル1は汎用的なチャンネ
ルであるので、差分値の絶対値を保存するためにアンシ
ャープマスクオリジナルチャンネルとアンシャープマス
ク硬調化チャンネルとに格納しておき(ステップ114
とステップ116)、以下に、具体的な演算結果を良好
とするためのアンシャープマスク硬調化チャンネルに調
整を行っていく。まず、ステップ118では図16に示
すトーンカーブを利用してトーンカーブ補正を行う。図
14(c)に示すようにして画像の鮮鋭化に対応する差
分値を得られても、このデータそのものが演算に利用し
やすいとは限らない。特に、かかる差分値の絶対値自身
は小さな値にしかならないので、より大きな値にする必
要もある。図15に示すものでは、小さな絶対値を比例
的に大きくさせることを目的としているが、あるしきい
値を設定してそれ以下のものは余り変化させないような
急峻なS字カーブを採用することも可能である。
【0043】次に、ステップ120ではアンシャープマ
スク硬調化チャンネルの縮小化処理を実施する。縮小化
処理は実際のイメージとして線の幅を狭めるような処理
であり、図17に示すように1画素(1ピクセル)分だ
け領域を狭める。上述したように、ステップ118では
しきい値の設定次第で脱落してしまいかねない画素を拾
い上げている関係上、ステップ120では適度な範囲と
するためにこのような縮小化を行っている。具体的な画
像のイメージは図15(c)から同図(d)へと変化す
る。むろん、これはチューニングの範囲であり、適宜変
更可能である。
【0044】以上によって、鮮鋭な領域についての調整
を行ったが、本発明で主に求めようとしているのは非鮮
鋭領域であるから、ステップ122ではアンシャープマ
スク硬調化チャンネルを反転処理する。反転処理は単純
に画像データの値を255から引いたものとする。従っ
て、「255」は「0」に、「200」は「55」に
「1」は「254」にというように変化する。反転した
状態は図15(e)に示すようになり、当初の同図
(a)において輪郭だった部分以外の領域に何らかの値
を持つマスクが形成されたことになる。そして、マスク
としての処理の最後のものとして、ステップ124では
このアンシャープマスク硬調化チャンネルに平滑化処理
を施す。これにより、図15(e)に示すマスク画像で
の境界部分が滑らかになり、次に実施する強調処理で画
像にジャンプが生じないようにすることを期待できる。
【0045】そして、この完成したマスクを完成アンシ
ャープマスク1チャンネルと完成アンシャープマスク2
チャンネルにコピーし(ステップ126、ステップ12
8)、さらに完成アンシャープマスク2チャンネルにつ
いては反転処理を実施する(ステップ130)。このよ
うに反転処理を実施することにより、鮮鋭な領域を再度
検出することになる。本実施形態においては、非鮮鋭領
域について強い強調処理を行う一方、非鮮鋭領域につい
ても弱い強調処理を行うため、敢えて完成アンシャープ
マスク2チャンネルとして鮮鋭領域を再度検出するよう
にしている。
【0046】強調処理では図18〜図19に示すアンシ
ャープマスクを使用する。ここで、ステップ132とス
テップ134で実施する強調処理について輝度を例とし
て説明する。強調前の各画素の輝度Yに対して強調後の
輝度Y’は、 Y’=Y+Eenhance ・(Y−Yunsharp ) として演算される。このYunsharp は各画素の画像デー
タに対してアンシャープマスク処理を施したものであ
り、強調係数Eenhance は上記完成アンシャープマスク
1チャンネルと完成アンシャープマスク2チャンネルを
「255」で除算して正規化した値である。
【0047】ここでアンシャープマスク処理について説
明する。図18〜図20は三つの大きさの異なるアンシ
ャープマスク41〜43を示している。このアンシャー
プマスク41〜43は、中央の「100」の値をマトリ
クス状の画像データにおける処理対象画素Y(x,y)
の重み付けとし、その周縁画素に対して同マスクの升目
における数値に対応した重み付けをして積算するのに利
用される。今、図19に示すアンシャープマスク42を
利用するのであれば、
【0048】
【数1】 なる演算式に基づいて積算する。同式において、「63
2」とは重み付け係数の合計値であり、むろんサイズの
異なる三つのアンシャープマスク41〜43において
は、それぞれ「396」、「632」「2516」とい
うような値となる。また、Mijはアンシャープマスク
の升目に記載されている重み係数であり、Y(x,y)
は各画素の画像データである。なお、ijについては異
なる縦横サイズの三つのアンシャープマスク41〜43
に対して横列と縦列の座標値で示している。
【0049】このような演算の意味するところは次のよ
うになる。Yunsharp (x,y)は注目画素に対して周
縁画素の重み付けを低くして加算したものであるから、
いわゆる「なまった(アンシャープ)」画像データとし
ていることになる。このようにしてなまらせたものはい
わゆるローパスフィルタをかけたものと同様の意味あい
を持つ。従って、「Y(x,y)−Yunsharp (x,
y)」とは本来の全成分から低周波成分を引いたことに
なってハイパスフィルタをかけたものと同様の意味あい
を持つ。そして、ハイパスフィルタを通過したこの高周
波成分に対して強調係数Eenhance を乗算して「Y
(x,y)」に加えれば同強調係数Eenhanceに比例し
て高周波成分を増したことになり、エッジが強調される
結果となる。
【0050】また、エッジの強調度合いは、アンシャー
プマスクの大きさによっても変化する。縦横の升目数の
異なる三つのアンシャープマスク41〜43であれば、
大きなマスクほど注目画素の近隣の画素に対する重み付
けが大きく、遠くの画素にいたるまでの距離の中で徐々
に重み付けが減っていっている。これは言い換えればよ
りローパスフィルタとしての性格が強くなり、高周波成
分を生成しやすくなるからである。
【0051】従って、強調係数Eenhance による強調度
合いの調整に加えて、大きなサイズのアンシャープマス
ク43を利用すれば強い強調処理を行うことになり、小
さなサイズのアンシャープマスク41を利用すれば弱い
強調処理を行うことになる。むろん、中間的な強さの強
調処理を行うのであれば中間サイズのアンシャープマス
ク42を利用すればよくなる。図9のフローチャートに
よれば、ステップ132にて非鮮鋭領域に強い強調処理
を行うにはアンシャープマスク43を使用しつつ完成ア
ンシャープマスク1チャンネルを強調係数として使用し
て演算を行うし、ステップ134にて鮮鋭領域に弱い強
調処理を行うにはアンシャープマスク41を使用しつつ
完成アンシャープマスク2チャンネルを強調係数として
使用して演算を行うことになる。なお、アンシャープマ
スク41〜43のフィルタマスクは一例に過ぎず、適宜
変更することも可能である。また、図19を参照すると
分かるように、最外周のパラメータは「0」または
「1」であり、画素の画像データに乗算しても「63
2」で除算した場合の影響度を考えると殆ど無意味であ
る。このため、最外周のパラメータを無視して5×5画
素としたアンシャープマスク44のフィルタマスクを使
用すれば、除算の演算回数「49(=7×7)」回から
「25(=5×5)」回へと半減し、演算処理時間を短
縮化させることもできる。
【0052】以上のような処理を経ることにより、デジ
タルスチルカメラ11b2あるいはモデム14a2等を
介して取り込んだディジタルの画像データであっても、
もともと鮮鋭なエッジ部分が過度にシャープになりすぎ
たり、妙に作り物の感じが強く表れてしまうということ
がなくなる。このようにして得られた画像データ自体は
背景レイヤに格納されており、この画像データをディス
プレイドライバ12bやプリンタドライバ12cを介し
てディスプレイ17aやカラープリンタ17bに出力す
ると、綺麗な画像となっている。
【0053】一般的にはこの強調処理で概ね自然な感じ
で画像の鮮鋭度が上がるが、人の肌が鮮鋭化してざらつ
いた感じに見えることもあり得る。人自体が写真のオブ
ジェクトであるため、特にその部分を注目してしまうた
めである。同様なことは、写真の中で広い面積を占める
空の部分についても生じる。このような場合は、各画素
が肌色や空色であるか否かを判断し、肌色や空色であっ
たら強調処理を弱めるようにすればよい。ここで、各画
素が肌色や空色であるか否かを判断する手法について説
明する。
【0054】各画素の画像データが(R,G,B)で表
されるとすると、色度は、 r=R/(R+G+B) b=B/(R+G+B) として表される。図21は人間の肌を表す画像データの
サンプリング結果を示している。すなわち、左側の三つ
のデータは肌を構成する画素の(R,G,B)の値であ
り、その右方に(R+G+B)の合計(sum_rg
b)を示し、その右方に上記計算に基づく色度r,bと
輝度Yとを示している。また、図22は各画素について
rb空間にプロットした場合のグラフを示している。同
図に示すように、RGBデータとしては統一性を見出し
にくいようでも、色度としてグラフにプロットしてみる
と規則性があることが見出される。すなわち、人の肌で
あれば暗く写っているときも明るく写っているときもあ
り得るが、それにもかかわらず、図11に示すように直
線状に分布しているのである。同図に示す直線状の分布
は、 0.33<r<0.51 |0.74r+b−0.57|<0.1 なる関係式が成立しているといえるから、各画素につい
てこの条件があてはめられれば肌色領域に属するものと
いえる。
【0055】また、図23は同様にして青空を表す画像
データのサンプリング結果を示しているとともに図24
は各画素についてrb空間にプロットした場合のグラフ
を示しており、この場合は肌色の場合よりも変動幅が大
きいことを考慮すると、 0.17<r<0.30 |1.11r+b−0.70|<0.2 なる関係式が成立しているといえる。図25は、ステッ
プ132の内部でこのような処理を実行するフローチャ
ートを示しており、ステップ132aにて色度を計算
し、ステップ132bとステップ132cとで肌色や空
色であるかを判断し、いずれにも引っかからなければス
テップ132dで強い強調処理を実行する。しかし、ス
テップ132bとステップ132cのいずれかで肌色や
空色であると判断されると、ステップ132eで弱い強
調処理を実行する。例えば、強調係数Eenhance として
完成アンシャープマスク2チャンネルのものを利用して
も良いし、小さいサイズのアンシャープマスク41を使
用しても良い。
【0056】ところで、以上の処理はコンピュータシス
テム10を使用しつつ主にソフトウェア的な処理で実現
している。しかしながら、本発明は必ずしもソフトウェ
ア的な構成に限るものではなく、ハードウェアによるワ
イヤロジックで実現することもできる。図26は具体的
なブロック回路を示しており、入力画像データは平滑化
回路51に入力されてぼかしの処理を経たものと経てい
ないものとを差分絶対値回路52に入力し、両者の差分
値の絶対値を演算し、トーンカーブ補正回路53で図1
6に示すようなトーンカーブ補正を実施する。次いで、
縮小化回路54では外縁部を狭める処理を実行し、反転
回路55で反転させた後、平滑化回路56で最後の平滑
化処理を実施する。この後、生成されたマスクデータを
使用して第一の強調化回路57で強い強調化を施し、反
転回路58を経たマスクデータを使用して第二の強調化
回路59で弱い強調化を施す。
【0057】各回路ではロジック回路でディジタル的に
処理すればよいが、一部ではアナログ化して処理しても
良い。このように、デジタルスチルカメラ11b2等を
介して取り込んだディジタルの画像データは、平滑化し
てぼかしたものと元のものとの差を演算し(ステップ1
12)て鮮鋭化領域を検出した後、トーンカーブ補正や
縮小や反転や平滑化処理の各処理(ステップ118〜1
22)を経て非鮮鋭領域のマスクデータを完成アンシャ
ープマスク1チャンネルに形成し、同マスクデータを使
用して元の画像データに強い強調処理を施すようにした
(ステップ132)ため、もともと鮮鋭なエッジ部分が
過度にシャープになりすぎたり、妙に作り物の感じが強
く表れてしまうということがなくなる。この場合、画像
調整のための処理も含まれるし、鮮鋭な領域に対して弱
い強調処理(ステップ134)を実施したりしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像鮮鋭化装置の
クレーム対応図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる画像鮮鋭化装置が
適用されるコンピュータシステムのブロック図である。
【図3】本発明の画像鮮鋭化装置の他の適用例を示す概
略ブロック図である。
【図4】本発明の画像鮮鋭化装置の他の適用例を示す概
略ブロック図である。
【図5】本発明の画像鮮鋭化装置の他の適用例を示す概
略ブロック図である。
【図6】本発明の画像鮮鋭化装置の他の適用例を示す概
略ブロック図である。
【図7】本発明の一実施形態にかかる画像鮮鋭化装置の
フローチャートの一部である。
【図8】同フローチャートの一部である。
【図9】同フローチャートの一部である。
【図10】処理の全体を示す概略ブロック図である。
【図11】データの格納状態を示す概念図である。
【図12】トーンカーブの一例を示す図である。
【図13】平滑化処理に使用するフィルタマスクを示す
図である。
【図14】画像データの変化過程を示す概念図である。
【図15】画像の変化過程を示す概念図である。
【図16】トーンカーブの一例を示す図である。
【図17】縮小化処理の過程を示す図である。
【図18】小サイズのアンシャープマスクを示す図であ
る。
【図19】中サイズのアンシャープマスクを示す図であ
る。
【図20】大サイズのアンシャープマスクを示す図であ
る。
【図21】肌色の画素の画像データと色度と輝度を示す
図である。
【図22】肌色の画素を色度のグラフで示す図である。
【図23】空色の画素の画像データと色度と輝度を示す
図である。
【図24】空色の画素を色度のグラフで示す図である。
【図25】強調処理の変形例を示すフローチャートの一
部である。
【図26】ハードウェアロジックで実現した画像鮮鋭化
装置のブロック図である。
【符号の説明】 10…コンピュータシステム 11a…スキャナ 11a2…スキャナ 11b…デジタルスチルカメラ 11b1…デジタルスチルカメラ 11b2…デジタルスチルカメラ 11c…ビデオカメラ 12…コンピュータ本体 12a…オペレーティングシステム 12b…ディスプレイドライバ 12b…ドライバ 12c…プリンタドライバ 12d…アプリケーション 13a…フロッピーディスクドライブ 13b…ハードディスク 13c…CD−ROMドライブ 14a…モデム 14a2…モデム 15a…キーボード 15b…マウス 17a…ディスプレイ 17a1…ディスプレイ 17b…カラープリンタ 17b1…カラープリンタ 17b2…カラープリンタ 18a…カラーファクシミリ装置 18b…カラーコピー装置 41〜43…アンシャープマスク 51…平滑化回路 52…差分絶対値回路 53…トーンカーブ補正回路 54…縮小化回路 55…反転回路 56…平滑化回路 57…第一の強調化回路 58…反転回路 59…第二の強調化回路
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA01 CA08 CA16 CB01 CB08 CB16 CE03 CE05 CE11 CH18 5C077 LL19 MP01 MP08 PP02 PP03 PP15 PP27 PP43 PP80 TT09

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像をドットマトリクス状の画素で多階
    調表現した画像データに基づいてコンピュータにて画像
    を鮮鋭化させる画像鮮鋭化処理プログラムを記録した媒
    体であって、 上記画像データを取得する画像データ取得ステップと、 この画像データに基づいて元画像の非鮮鋭領域を検出す
    る非鮮鋭領域検出ステップと、 上記画像データにおける上記非鮮鋭領域と検出された部
    位について相対的に強く鮮鋭化する画像鮮鋭化ステップ
    と、 鮮鋭化された画像データを出力する画像データ出力ステ
    ップとをコンピュータに実行させることを特徴とする画
    像鮮鋭化プログラムを記録した媒体。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の画像鮮鋭化プログ
    ラムを記録した媒体において、上記非鮮鋭領域検出ステ
    ップでは、入力された原画像データと、この画像データ
    に対して平滑化処理をかけた平滑化画像データとの差分
    が小さい領域を非鮮鋭領域として検出することを特徴と
    する画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体。
  3. 【請求項3】 上記請求項2に記載の画像鮮鋭化プログ
    ラムを記録した媒体において、上記非鮮鋭領域検出ステ
    ップでは、上記原画像データと上記平滑化画像データと
    の差分値についてトーンカーブ補正して非鮮鋭領域の検
    出範囲を調整することを特徴とする画像鮮鋭化プログラ
    ムを記録した媒体。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体において、上
    記非鮮鋭領域検出ステップでは、上記原画像データと上
    記平滑化画像データとの差分が大きい領域を鮮鋭領域と
    して検出するとともに、上記画像鮮鋭化ステップでは、
    同鮮鋭領域を反転させて非鮮鋭領域としつつこの非鮮鋭
    領域をマスクとして上記原画像データを平滑化処理した
    上で、元の原画像データとの差に基づいて画像を鮮鋭化
    させることを特徴とする画像鮮鋭化プログラムを記録し
    た媒体。
  5. 【請求項5】 上記請求項4に記載の画像鮮鋭化プログ
    ラムを記録した媒体において、上記非鮮鋭領域検出ステ
    ップでは、上記検出された鮮鋭領域を縮小化してから反
    転することを特徴とする画像鮮鋭化プログラムを記録し
    た媒体。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体において、上
    記非鮮鋭領域検出ステップでは、上記非鮮鋭領域の縁部
    に平滑化処理をかけることを特徴とする画像鮮鋭化プロ
    グラムを記録した媒体。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体において、上
    記非鮮鋭領域検出ステップでは、上記原画像データに対
    して予めトーンカーブ補正しておいて上記非鮮鋭領域の
    検出に利用することを特徴とする画像鮮鋭化プログラム
    を記録した媒体。
  8. 【請求項8】 上記請求項1〜請求項7のいずれかに記
    載の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体において、上
    記画像鮮鋭化ステップでは、鮮鋭領域についても上記非
    鮮鋭領域よりも弱めに鮮鋭化することを特徴とする画像
    鮮鋭化プログラムを記録した媒体。
  9. 【請求項9】 上記請求項1〜請求項8のいずれかに記
    載の画像鮮鋭化プログラムを記録した媒体において、上
    記画像鮮鋭化ステップでは、鮮鋭化でざらつく色領域に
    ついて鮮鋭化度合いを低減化させることを特徴とする画
    像鮮鋭化プログラムを記録した媒体。
  10. 【請求項10】 画像をドットマトリクス状の画素で多
    階調表現した画像データを取得する画像データ取得手段
    と、 この画像データに基づいて元画像の非鮮鋭領域を検出す
    る非鮮鋭領域検出手段と、 上記画像データにおける上記非鮮鋭領域と検出された部
    位について相対的に強く鮮鋭化する画像鮮鋭化手段と、 鮮鋭化された画像データを出力する画像データ出力手段
    とを具備することを特徴とする画像鮮鋭化装置。
  11. 【請求項11】 画像をドットマトリクス状の画素で多
    階調表現した画像データを取得する画像データ取得工程
    と、 この画像データに基づいて元画像の非鮮鋭領域を検出す
    る非鮮鋭領域検出工程と、 上記画像データにおける上記非鮮鋭領域と検出された部
    位について相対的に強く鮮鋭化する画像鮮鋭化工程と、 鮮鋭化された画像データを出力する画像データ出力工程
    とを具備することを特徴とする画像鮮鋭化方法。
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