JPH1155526A - エッジ強調処理装置、エッジ強調処理方法およびエッジ強調処理プログラムを記録した媒体 - Google Patents

エッジ強調処理装置、エッジ強調処理方法およびエッジ強調処理プログラムを記録した媒体

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JPH1155526A
JPH1155526A JP10109901A JP10990198A JPH1155526A JP H1155526 A JPH1155526 A JP H1155526A JP 10109901 A JP10109901 A JP 10109901A JP 10990198 A JP10990198 A JP 10990198A JP H1155526 A JPH1155526 A JP H1155526A
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直樹 鍬田
Yoshihiro Nakami
至宏 中見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者の目視による確認が必要であったり、
高周波帯域フィルタが必要となって処理が複雑になって
いた。 【解決手段】 エッジ強調処理の中枢をなすコンピュー
タ本体21はステップS110にて隣接する画素間のデ
ータの差分値からベクトル化しつつその変化度合いであ
るエッジ量を求め、ステップS120,S130にてエ
ッジ量の大きい画像のみ選択して積算し、ステップS2
30にて平均値を求めることにより、画像の変化度合い
の大きい画素に着目して当該画像のシャープ度合いを求
めることになり、このようにして求めた画像のシャープ
度合いに基づいてエッジ強調度Eenhance を決定して自
動的に最適な強調度でエッジ強調処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッジ強調処理装
置、エッジ強調処理方法およびエッジ強調処理プログラ
ムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真などの画像データに対し
てエッジ部分を強調する画像処理ソフトウェアが知られ
ている。これらにおいてはコンピュータに画像データを
読み込み、試行錯誤でエッジの強調程度を変えて変換
し、変換結果を作業者が画面上で目視して確認し、適当
な強調具合となるように調整している。
【0003】また、特開平6−68252号公報には高
周波帯域フィルタで画像のエッジ領域の高周波成分を求
め、その平均値で画像のシャープさを判断してエッジ強
調パラメータを調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の画像処
理装置においては、次のような課題があった。前者のも
のでは、作業者の目視による確認が必要であるため、自
動的に適当な強調具合を設定することができない。
【0005】また、後者のものでは高周波帯域フィルタ
を使用して高周波成分を得るので、処理が複雑になって
しまう。本発明は、上記課題にかんがみてなされたもの
で、より簡易な手法で画像のシャープさを判定して自動
的に最適なエッジの強調処理を行なうことが可能なエッ
ジ強調処理装置、エッジ強調処理方法およびエッジ強調
処理プログラムを記録した媒体の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、画像をドットマトリクス
状の画素で多階調表現した画像データを取得する画像デ
ータ取得手段と、各画素ごとに変化度合いを周囲の画素
との輝度の差あるいは輝度の代替値の差をベクトル値と
して算出し、当該ベクトル値の大きい画素について同ベ
クトル値を集計する集計処理手段と、この集計処理結果
に基づいて画像のシャープ度合いを判定しつつエッジの
強調要素を決定するエッジ強調要素決定手段と、この決
定された強調要素に基づいて各画素のエッジを強調処理
するエッジ強調手段とを具備する構成としてある。
【0007】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、画像データ取得手段が画像をドットマト
リクス状の画素で多階調表現した画像データを取得する
と、集計処理手段は各画素ごとに変化度合いを周囲の画
素との輝度の差あるいは輝度の代替値の差をベクトル値
として算出し、当該ベクトル値の大きい画素について同
ベクトル値を集計する。一方、エッジ強調要素決定手段
はこの集計処理結果に基づいて画像のシャープ度合いを
判定しつつエッジの強調要素を決定し、エッジ強調手段
はこの決定された強調要素に基づいて各画素のエッジを
強調処理する。
【0008】すなわち、画像がシャープであればさほど
強調程度を上げる必要はないという前提のもと、画像の
シャープさを各画素の変化度合いから算出するにあた
り、周囲の画素との輝度の差あるいは輝度の代替値の差
をベクトル値として算出し、そのベクトル値から算出す
るようにしている。むろん、このように画素単位での画
像の変化度合いが求められる前提として画像データがド
ットマトリクス状の画素からなるものであることが必要
である。
【0009】一方、写したい対象物を被写体と呼び、そ
れ以外を背景と呼ぶとすると、作業者は被写体だけのシ
ャープさに基づいてエッジ強調を考慮するのであり、背
景については殆ど考慮しない。この場合、被写体の方が
背景よりもシャープに写っているのが通常であり、上記
変化度合いの大きい画素についての集計結果を基礎とし
て決定すると、このような被写体に注目したのと同じ条
件で判定されることになる。
【0010】集計処理手段は各画素ごとに周囲の画素と
の輝度の差あるいは輝度の代替値の差をベクトル値とし
て算出する。縦横のドットマトリクス状の画素となって
いる場合、隣接画素は八つ存在することになるが、評価
としては必ずしも全ての画素と比較しなければならない
わけではない。例えば、請求項2にかかる発明は、請求
項1に記載のエッジ強調処理装置において、上記集計処
理手段は、各画素ごとに周囲の画素との輝度の差あるい
は輝度の代替値の差をベクトル値として算出するにあた
り互いに直線方向の並びにない複数の画素の輝度の差あ
るいは輝度の代替値の差でベクトル化する構成としてあ
る。
【0011】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、直線方向の並びにない複数の画素の輝度
の差あるいは輝度の代替値の差をベクトル値として算出
することになり、直線方向に並び合う画素が二つずつあ
るので少なくともベクトル化する際に考慮すべき画素数
は半数以下となる。すなわち、画素が互いに隣接する以
上、直線方向に並び合うベクトル要素は互いに打ち消し
合うことになっているので評価を省略したとしてもさし
て影響は出ない。
【0012】また、集計処理手段は各画素でのベクトル
値を画像のシャープさを判定するために集計するが、集
計手法は各種のものを採用可能であり、その一例とし
て、請求項3にかかる発明は、請求項1または請求項2
のいずれかに記載のエッジ強調処理装置において、上記
集計処理手段は、上記ベクトル値が大きいものほど重み
付けを上げて集計する構成としてある。上記のように構
成した請求項3にかかる発明においては、上記集計処理
手段が変化度合いを集計するにあたり、上記ベクトル値
が大きいものほど重み付けを上げている。むろん、変化
度合いの小さいものほど重み付けを小さくして集計する
ことも含まれる。そして、いずれの場合においても被写
体のようなシャープな部分が大きく考慮された上で画像
のシャープ度合いが判定されることになる。
【0013】また、集計は統計的な意味での代表値であ
れば良く、平均値であったり、メジアンであったりする
など、特に限定されるものではない。また、この例では
重み付けを変えることにより実質的に変化度合いが大き
い画素について集計するようにしているが、これに限ら
れるものではない。その一例として、請求項4にかかる
発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のエッジ
強調処理装置において、上記集計処理手段は、上記ベク
トル値が大きい輪郭画素について集計する構成としてあ
る。
【0014】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、上記ベクトル値が大きい輪郭画素につい
て上記集計処理手段が上記変化度合いを集計する。すな
わち、輪郭画素以外の画素については考慮せず、輪郭画
素だけでの集計を行い、その結果に基づいて当該画像の
シャープ度合いを判断することになる。従って、シャー
プ度の甘い背景などは面積などが大きくても輪郭との判
断がなされない限りは画像のシャープ度合いとして考慮
されない。
【0015】エッジ強調要素は必ずしも強調程度だけに
限られるものではなく、強調処理を行う上での各種の制
御条件を含むものであり、その一例として、請求項5に
かかる発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
エッジ強調処理装置において、上記エッジ強調要素決定
手段は、上記集計結果に基づいて上記ベクトル値が所定
のしきい値以上のものだけを強調処理の対象とするよう
にする強調画素選別条件を決定する構成としてある。
【0016】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、上記ベクトル値が所定のしきい値以上と
なるものだけを対象として強調処理するように、上記エ
ッジ強調要素決定手段が上記集計結果に基づいて強調画
素選別条件を決定する。すなわち、強調程度とは別個に
一定のしきい値を越えるような画素だけに強調処理が行
われるようにしており、本来エッジでもないようなとこ
ろに強調処理が施されてしまわないようにしている。
【0017】集計結果に基づいてしきい値を設定するに
あたり、エッジでもないような画素がエッジ強調されな
いように同しきい値を設定することになるが、具体的に
は各種の基準を採用可能である。その一例として、請求
項6にかかる発明は、請求項5に記載のエッジ強調処理
装置において、上記エッジ強調要素決定手段は、上記ベ
クトル値の大きい画素が占める割合いに基づいて上記し
きい値を決定する構成としてある。
【0018】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、強調画素選別条件を決定するにあたり、
上記エッジ強調要素決定手段は上記ベクトル値の大きい
画素が占める割合いを求め、同割合いに基づいて上記し
きい値を決定する。すなわち、画像全体において変化度
合いの大きい画素が多ければしきい値を低くして多くの
画素が強調処理されるようにするし、画像全体において
変化度合いの大きい画素が少なければしきい値を高くし
てエッジでない画素が強調処理されにくくなるようにし
ている。
【0019】強調程度を決定するにあたり、上述したよ
うなベクトル値だけに基づく必要はなく、他の要因を考
慮することも可能である。その一例として、請求項7に
かかる発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
エッジ強調処理装置において、上記エッジ強調要素決定
手段は、上記画像データの画像の大きさを検知して大き
いものほど強調程度を大きくするように強調要素を決定
する構成としてある。
【0020】上記のように構成した請求項7にかかる発
明においては、上記エッジ強調要素決定手段がエッジの
強調要素を決定するにあたり、上記画像データの画像の
大きさを検知し、大きいものほど強調程度を大きくする
ようにしている。人が画像などを識別しようとするとき
には、大きな画像であれば離れて見ることが多いので、
等価的に小さい画像と同じ印象を与えるようにするため
に強調レベルを上げる必要があるからである。なお、画
像が大きくなるにつれてエッジの強調程度を強めていく
ことにより、画質を向上させうるという意味では、画像
のシャープさを各画素のベクトル値から算出しなければ
ならないわけではない。従って、請求項11にかかる発
明は、画像をドットマトリクス状の画素で多階調表現し
た画像データを取得する画像データ取得手段と、エッジ
の強調程度を取得するエッジ強調程度取得手段と、上記
画像データの画像の大きさを検知して大きいものほど上
記強調程度を大きくするように修正するエッジ強調程度
修正手段と、この修正された強調程度に基づいて各画素
のエッジを強調処理する修正強調程度対応エッジ強調手
段とを具備する構成としてある。
【0021】上記のように構成した請求項10にかかる
発明においては、エッジ強調程度取得手段にてエッジの
強調程度を取得し、この強調程度に基づいて各画素のエ
ッジを強調処理するにあたり、エッジ強調程度修正手段
が画像の大きさを検知し、大きいものほど上記強調程度
を大きくするように修正する。そして、修正された強調
程度に基づいて修正強調程度対応エッジ強調手段が各画
素のエッジを強調処理することになる。
【0022】一方、エッジ強調手段が実行するエッジ強
調処理自体は、決定された強調要素に基づいて行われる
ものであれば良く、具体的な手法は特に限定されるもの
ではない。その一例として、請求項8にかかる発明は、
請求項1〜請求項7のいずれかに記載のエッジ強調処理
装置において、上記エッジ強調手段は、複数の異なる大
きさのアンシャープマスクを備えており、アンシャープ
マスクの大きさを変えて異なるエッジ強調程度に対応す
る構成としてある。
【0023】上記のように構成した請求項8にかかる発
明においては、複数の異なる大きさのアンシャープマス
クを備えているので、異なるエッジ強調程度に対応して
アンシャープマスクの大きさを変え、強調処理を施す。
アンシャープマスクは大きくなるほど周縁の画素の要素
を引き込んで画像をなまらせることになるが、エッジ強
調処理ではなまらせた成分を減算することになるのでエ
ッジ強調を増長するように作用する。
【0024】画像のシャープさを各画素の変化度合いか
ら算出するにあたり、周囲の画素との輝度の差あるいは
輝度の代替値の差をベクトル値として算出する手法は、
必ずしも実体のある装置に限られる必要もなく、その一
例として、請求項9にかかる発明は、画像をドットマト
リクス状の画素で多階調表現した画像データに対してエ
ッジ強調処理を行うエッジ強調処理方法であって、各画
素ごとに変化度合いを周囲の画素との輝度の差あるいは
輝度の代替値の差をベクトル値として算出し、当該ベク
トル値の大きい画素について同ベクトル値を集計する工
程と、この集計処理結果に基づいて画像のシャープ度合
いを判定しつつエッジの強調要素を決定する工程と、こ
の決定された強調要素に基づいて各画素のエッジを強調
処理する工程とを具備する構成としてある。
【0025】すなわち、必ずしも実体のある装置に限ら
ず、その方法としても有効であることに相違はない。と
ころで、上述したように画像のシャープ度合いを判断し
てエッジ強調処理を行なうエッジ強調処理装置は単独で
存在する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で
利用されることもあるなど、発明の思想としては各種の
態様を含むものである。また、ハードウェアで実現され
たり、ソフトウェアで実現されるなど、適宜、変更可能
である。
【0026】発明の思想の具現化例としてエッジ強調処
理装置を制御するソフトウェアとなる場合には、かかる
ソフトウェアを記録した記録媒体上においても当然に存
在し、利用されるといわざるをえない。その一例とし
て、請求項10にかかる発明は、画像をドットマトリク
ス状の画素で多階調表現した画像データに対してコンピ
ュータにてエッジ強調処理を行うエッジ強調処理プログ
ラムを記録した媒体であって、各画素ごとに変化度合い
を周囲の画素との輝度の差あるいは輝度の代替値の差を
ベクトル値として算出し、当該ベクトル値の大きい画素
について同ベクトル値を集計するステップと、この集計
処理結果に基づいて画像のシャープ度合いを判定しつつ
エッジの強調要素を決定するステップと、この決定され
た強調要素に基づいて各画素のエッジを強調処理するス
テップとを具備する構成としてある。
【0027】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体で
あってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後
開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考え
ることができる。また、一次複製品、二次複製品などの
複製段階については全く問う余地無く同等である。その
他、供給方法として通信回線を利用して行う場合でも本
発明が利用されていることには変わりないし、半導体チ
ップに書き込まれたようなものであっても同様である。
【0028】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものはなく、一部を記録媒体
上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよう
な形態のものとしてあってもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、各画素ご
とに周囲の画素との輝度の差あるいは輝度の代替値の差
をベクトル値として算出してエッジの強調要素を決定す
るようにしているため、簡易な構成でエッジの強調処理
を自動化することが可能なエッジ強調処理装置を提供す
ることができる。
【0030】また、請求項2にかかる発明によれば、各
画素毎のベクトルを少ない演算処理で取得することがで
きるようになる。さらに、請求項3にかかる発明によれ
ば、重み付けを変えることによって各画素の影響度を調
整し、最適なエッジ強調要素を決定可能となる。さら
に、請求項4にかかる発明によれば、画像の変化度合い
の大きな輪郭部分だけで画像のシャープ度合いを判定す
るため、背景の大きさなどの影響を受けることなく最適
なエッジ強調程度を設定可能となる。
【0031】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
エッジでない部分を強調処理しないようにすることによ
り、画質を向上させることができる。さらに、請求項6
にかかる発明によれば、画像全体での変化度合いの大き
い画素の割合いに基づいてしきい値を設定するため、画
像全体でシャープであればしきい値を下げてより多くの
画素をエッジ強調処理して画質を向上できるし、画像全
体があまりシャープでなければしきい値を上げてエッジ
強調処理されにくくすることによりエッジでない画素ま
でエッジ強調されてしまうことを防止できる。
【0032】さらに、請求項7や請求項11にかかる発
明によれば、エッジ強調処理の効果の表れやすさに対応
する画像の大きさも基準とすることにより、より最適な
エッジ強調処理の強調程度を設定することができる。さ
らに、請求項8にかかる発明によれば、アンシャープマ
スクの大きさを変更して比較的容易にエッジ強調程度を
調整することができる。さらに、請求項9にかかる発明
によれば、同様の効果を奏することが可能なエッジ強調
処理方法を提供することができ、請求項10にかかる発
明によれば、エッジ強調処理プログラムを記録した媒体
を提供することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かるエッジ強調処理装置を適用した画像処理システムを
ブロック図により示しており、図2は具体的ハードウェ
ア構成例を概略ブロック図により示している。図1にお
いて、画像入力装置10は写真などをドットマトリクス
状の画素として表した画像データを画像処理装置20へ
出力し、同画像処理装置20は所定の強調度でエッジ強
調処理する画像処理を実行する。同画像処理装置20は
同エッジ強調処理した画像データを画像出力装置30へ
出力し、画像出力装置30はエッジ強調処理された画像
をドットマトリクス状の画素で出力する。ここにおい
て、画像処理装置20が出力する画像データはシャープ
さの鈍い画像のエッジを強調することによりシャープな
感じとなるように修正された画像データであり、画像入
力装置10から画像データを取得する画像データ取得手
段と、各画素ごとに輝度の階調値に基づくベクトルの変
化度合いを算出して集計する集計処理手段と、この集計
処理結果に基づいてエッジの強調要素を決定するエッジ
強調要素決定手段と、この決定された強調要素に基づい
て各画素のエッジを強調処理して画像出力装置30へ出
力するエッジ強調手段とを備えている。
【0034】画像入力装置10の具体例は図2における
スキャナ11やデジタルスチルカメラ12あるいはビデ
オカメラ14などが該当し、画像処理装置20の具体例
はコンピュータ21とハードディスク22とキーボード
23とCD−ROMドライブ24とフロッピーディスク
ドライブ25とモデム26などからなるコンピュータシ
ステムが該当し、画像出力装置30の具体例はプリンタ
31やディスプレイ32等が該当する。本実施形態の場
合、画像処理としてエッジ強調処理を行うため、画像デ
ータとしては写真などの実写データなどが好適である。
なお、モデム26については公衆通信回線に接続され、
外部のネットワークに同公衆通信回線を介して接続し、
ソフトウェアやデータをダウンロードして導入可能とな
っている。
【0035】本実施形態においては、画像入力装置10
としてのスキャナ11やデジタルスチルカメラ12が画
像データとしてRGB(緑、青、赤)の階調データを出
力するとともに、画像出力装置30としてのプリンタ3
1は階調データとしてCMY(シアン、マゼンダ、イエ
ロー)あるいはこれに黒を加えたCMYKの二値データ
を入力として必要とするし、ディスプレイ32はRGB
の階調データを入力として必要する。一方、コンピュー
タ本体21内ではオペレーティングシステム21aが稼
働しており、プリンタ31やディスプレイ32に対応し
たプリンタドライバ21bやディスプレイドライバ21
cが組み込まれている。また、画像処理アプリケーショ
ン21dはオペレーティングシステム21aにて処理の
実行を制御され、必要に応じてプリンタドライバ21b
やディスプレイドライバ21cと連携して所定の画像処
理を実行する。従って、画像処理装置20としてのこの
コンピュータ本体21の具体的役割は、RGBの階調デ
ータを入力して最適な強調度でエッジ強調処理を施した
RGBの階調データを作成し、ディスプレイドライバ2
1cを介してディスプレイ32に表示させるとともに、
プリンタドライバ21bを介してCMYの二値データに
変換してプリンタ31に印刷させることになる。
【0036】このように、本実施形態においては、画像
の入出力装置の間にコンピュータシステムを組み込んで
エッジ強調処理を行うようにしているが、必ずしもかか
るコンピュータシステムを必要とするわけではなく、画
像データに対してエッジ強調処理を行うシステムであれ
ばよい。例えば、図3に示すようにデジタルスチルカメ
ラ12a内にエッジ強調する意味での画像処理装置を組
み込み、変換した画像データを用いてディスプレイ32
aに表示させたりプリンタ31aに印字させるようなシ
ステムであっても良い。また、図4に示すように、コン
ピュータシステムを介することなく画像データを入力し
て印刷するプリンタ31bにおいては、スキャナ11b
やデジタルスチルカメラ12bあるいはモデム26b等
を介して入力される画像データを自動的にエッジ強調す
るように構成することも可能である。
【0037】エッジ強調処理は、具体的には上記コンピ
ュータ本体21内にて図5に示すフローチャートに対応
した画像処理プログラムで行っている。同フローチャー
トにおいて、ステップS100では画像のシャープ度合
いを判定するために各画素のエッジ量を算出して集計
し、ステップS200では同集計結果に基づいてエッジ
強調要素を決定し、ステップS300では同強調要素に
応じてエッジ強調処理を実行する。
【0038】まず、ステップS100では画像のシャー
プ度合いを判定するためにエッジ量を集計することにす
る。この集計処理のより詳細なフローを図6に示してい
る。画像データがドットマトリクス状の画素から構成さ
れるものとすると、各画素ごとに上述したRGBの輝度
を表す多階調データで表されており、画像のエッジ部分
では隣接する画素間での同データの差分は大きくなる。
この差分は輝度勾配であり、これをエッジ量と呼ぶこと
にし、図7に示すようにして画像を構成する各画素につ
いて走査しながらエッジ量を集計する。
【0039】ステップS110では各画素でのエッジ量
を判定する。図8に示すようなXY直交座標を考察する
場合、画像の変化度合いのベクトルはX軸方向成分とY
軸方向成分とをそれぞれ求めれば演算可能となる。ドッ
トマトリクス状の画素からなるディジタル画像において
は、図9に示すように縦軸方向と横軸方向に画素が隣接
しており、その明るさをf(x,y)で表すものとす
る。この場合、f(x,y)はRGBの各輝度であるR
(x,y),G(x,y),B(x,y)であったり、
あるいは全体の輝度Y(x,y)であってもよい、な
お、RGBの各輝度であるR(x,y),G(x,
y),B(x,y)と全体の輝度Y(x,y)との関係
は、厳密には色変換テーブルなどを参照しなければ変換
不能であるが、簡易のために次の(1)式の対応関係を
利用することにしている。
【0040】 Y=0.30R+0.59G+0.11B …(1) 図9に示すものにおいて、X方向の差分値fxとY方向
の差分値fyは、 fx=f(x+1,y)−f(x,y) …(2) fy=f(x,y+1)−f(x,y) …(3) のように表される。従って、これらを成分とするベクト
ルの大きさ|g(x,y)|がベクトル値であり、 |g(x,y)|=(fx**2+fy**2)**(1/2) …(4) のように表される。むろん、エッジ量はこの|g(x,
y)|で表される。なお、本来、画素は図10に示すよ
うに縦横に升目状に配置されており、中央の画素に注目
すると八つの隣接画素がある。従って、同様にそれぞれ
の隣接する画素との画像データの差分をベクトルで表
し、このベクトルの和を画像の変化度合いと判断しても
良い。むろん、比較する画素の数は少ないほど演算量が
少ないと言える。また、少なくとも直線方向に並ぶ隣接
画素については対象画素が移動していくときに相互に反
対に作用することになるので、省略することも有用であ
る。さらに、最も演算量を少なくするには単に横並びの
画素間でのみ輝度の差を算出するようにしても良い。以
上の演算では、輝度を利用するようにしているが、簡易
な演算式を用いることも含めて輝度の代替値であっても
実質的に同様と言えることはいうまでもない。
【0041】以上のようにして各画素についてエッジ量
が求められるとしても、全画素のエッジ量を求めて平均
化するだけでは画像のシャープ度合いは求められない。
図11と図12は飛行中の飛行機の写真を示している。
背景の空については画像の変化度合いが大きくないこと
は容易に分かるが、中央の被写体である飛行機自体が同
じ程度のシャープさで写っているとした場合、平均化す
れば同じシャープさの飛行機が写っていながら背景を含
めて画像の大きな図12に示すものの方がシャープでな
いことになる。従って、画像のシャープ度合いという意
味では平均化は好適ではない。
【0042】このような状況の下、本実施形態において
は、全画像のエッジ量を平均化するのではなく、画像の
中の輪郭部分がどれくらいシャープであるかを判断すべ
く、輪郭部分だけのエッジ量を平均化することとした。
図13は全画素についてエッジ量を集計したと仮定した
場合のヒストグラムを示しており、しきい値を越えるエ
ッジ量の画素だけが集計対象となることを示している。
より具体的には、ステップS120にてエッジ量をある
しきい値と比較することにより、その画素が輪郭部分で
あるか否かを判定し、輪郭部分である場合にのみ、ステ
ップS130にて同エッジ量を積算するとともに、輪郭
部分の画素数を加算する。
【0043】このような画素毎の判定を全画素について
行うため、ステップS140では図7に示したように処
理の対象画素を移動させ、ステップS150にて全画素
についての判定が終了したと判断されるまで繰り返す。
以上のようにしてエッジ量の集計処理を行ったら、ステ
ップS200にてエッジ強調要素決定処理を行う。図1
4はこのエッジ強調要素決定処理のより詳細なフローを
示している。先ず、ステップS210ではエッジ画素の
割合を計算する。ステップS130では輪郭画素数(e
dge_pixel)を積算しており、全画素数(to
tal_pixel)との割合(edge_rate)
を計算する。 edge_rate=edge_pixel/tota
l_pixel この割合(edge_rate)が「1」に近いほどエ
ッジ画素の多い画像であると言える。図11と図12に
示す画像においては同じシャープさの飛行機が写ってい
る一方、背景の画素数は異なる。背景の画素ではぼけた
感じとなっているのは否めないが、敢えてシャープでな
ければならない理由もない。すなわち、このような背景
画素についてはエッジの強調処理は行われない方が好ま
しいのである。そのようなものとしては青空のグラデー
ション部分であるとかポートレートの肌色部分などが該
当する。
【0044】本実施形態においては、上記割合を利用し
てエッジ強調処理の対象画素とする判定に使用するしき
い値STをステップS220にて次のようにして求めて
いる。 ST=K/edge_rate なお、ここで「K」は定数である。図15はエッジ量の
分布としきい値STの対応関係を示している。同図
(a)では全体的にエッジ量が大きい場合であり、輪郭
が素数が多いと判断される結果、しきい値ST0は小さ
くなる。また、同図(c)は全体的にエッジ量が小さい
場合であり、しきい値ST2は大きめとなる。なお、同
図(b)はその中間の場合のしきい値ST1を示してい
る。すなわち、シャープな画素が少ない場合にしきい値
STが高めに設定され、エッジでない画素であるか否か
を判定する際により多めに判定するように調整でき、こ
れによって肌色部分などのノイズまで強調してしまわな
いようにすることができる。
【0045】次に、ステップS230では積算されたエ
ッジ量を輪郭部分の画素数で除算することにより、輪郭
部分だけのエッジ量を平均化する。すなわち、この画像
のシャープ度合いSLは、輪郭部分の画素数をE(I)
pixとすると、
【数1】 のようにして演算することができる。この場合、SLの
値が小さい画像ほどシャープネスの度合いが低い(見た
目にぼけた)と判断できるし、SLの値が大きい画像ほ
どシャープネスの度合いが高い(見た目にはっきりとし
たもの)と判断できる。
【0046】一方、画像のシャープさは感覚的なもので
あるため、実験的に得られた最適なシャープ度合いの画
像データについて同様にしてシャープ度合いSLを求
め、その値を理想のシャープ度合いSLoptと設定す
るとともに、エッジ強調度Eenhance は、 Eenhance =KS・(SLopt−SL)**(1/2) …(6) として求める。ここにおいて、係数KSは画像の大きさ
に基づいて変化するものであり、画像データが図7に示
したように、縦横方向にそれぞれheightドットと
widthドットからなる場合、 KS=min(height,width)/A …(7) のようにして求めている。ここにおいて、min(he
ight,width)はheightドットとwid
thドットのうちのいずれか小さい方を指し、Aは定数
で「768」としている。むろん、これらは実験結果か
ら得られたものであり、適宜変更可能であることはいう
までもない。ただし、基本的には画像が大きいものほど
強調度を大きくするということで良好な結果を得られて
いる。
【0047】以上のようにしてエッジ強調度Eenhance
としきい値STを求めたら、ステップS300にて全画
素についてエッジ強調処理を実行する。図17はこのエ
ッジ強調処理のより詳細なフローを示している。この場
合も処理対象画素を決めておき、処理対象画素を図7に
示すように全画素について走査して処理を進めていく。
ただし、ステップS310では上述したしきい値STと
各画素のエッジ量とを比較してエッジ強調処理対象の画
素であるか否かを判定し、同しきい値よりも大きい場合
にはエッジ強調処理対象の画素であると判定してステッ
プS320にて各画素毎にエッジ強調処理をする。
【0048】ステップS320はエッジ強調演算である
が、強調前の各画素の輝度Yに対して強調後の輝度Y’
は、 Y’=Y+Eenhance ・(Y−Yunsharp ) …(8) として演算される。ここで、Yunsharp は各画素の画像
データに対してアンシャープマスク処理を施したもので
あり、ここでアンシャープマスク処理について説明す
る。図18〜図20は三つの大きさの異なるアンシャー
プマスク40(41〜43)を示している。このアンシ
ャープマスク40は、中央の「100」の値をマトリク
ス状の画像データにおける処理対象画素Y(x,y)の
重み付けとし、その周縁画素に対して同マスクの升目に
おける数値に対応した重み付けをして積算するのに利用
される。今、図19に示すアンシャープマスク42を利
用するのであれば、
【数2】 なる演算式に基づいて積算する。(9)式において、
「632」とは重み付け係数の合計値であり、むろんサ
イズの異なる三つのアンシャープマスク41〜43にお
いては、それぞれ「396」、「632」「2516」
というような値となる。また、Mijはアンシャープマ
スクの升目に記載されている重み係数であり、Y(x,
y)は各画素の画像データである。なお、ijについて
は異なる縦横サイズの三つのアンシャープマスク41〜
43に対して横列と縦列の座標値で示している。
【0049】(8)式に基づいて演算されるエッジ強調
演算の意味するところは次のようになる。Yunsharp
(x,y)は注目画素に対して周縁画素の重み付けを低
くして加算したものであるから、いわゆる「なまった
(アンシャープ)」画像データとしていることになる。
このようにしてなまらせたものはいわゆるローパスフィ
ルタをかけたものと同様の意味あいを持つ。従って、
「Y(x,y)−Yunsharp(x,y)」とは本来の全
成分から低周波成分を引いたことになってハイパスフィ
ルタをかけたものと同様の意味あいを持つ。そして、ハ
イパスフィルタを通過したこの高周波成分に対してエッ
ジ強調度Eenhance を乗算して「Y(x,y)」に加え
れば同エッジ強調度Eenhance に比例して高周波成分を
増したことになり、エッジが強調される結果となる。
【0050】一方、エッジの強調度合いは、アンシャー
プマスクの大きさによっても変化する。縦横の升目数の
異なる三つのアンシャープマスク41〜43であれば、
大きなマスクほど注目画素の近隣の画素に対する重み付
けが大きく、遠くの画素にいたるまでの距離の中で徐々
に重み付けが減っていっている。これは言い換えればよ
りローパスフィルタとしての性格が強くなり、(8)式
に従って高周波成分を生成しやすくなるからである。
【0051】従って、エッジ強調度Eenhance が大きけ
れば大きなサイズのアンシャープマスク43を利用すれ
ばよいし、エッジ強調度Eenhance が小さければ小さな
サイズのアンシャープマスク41を利用すればよいし、
中間的な画素数であれば中間サイズのアンシャープマス
ク42を利用すればよくなる。アンシャープマスク40
は図からも明らかなように、中央部にて最も重み付けが
大きく、周縁に向かうにつれて徐々に重み付けの数値が
小さくなっている。この変化具合は必ずしも固定的なも
のではなく、適宜変更可能である。むろん、その名称の
如何も問わないし、サイズについても例示的なものにす
ぎず、「6×6」の升目数であっても良いし、「8×
8」の升目数であっても良い。
【0052】ただし、(9)式の演算は、処理対象画素
の周囲の画素に対して、採用するアンシャープマスク4
0の升目数だけ乗算演算と加算演算が必要になり、処理
量としては多大になるから、これを低減する。適当なサ
イズのアンシャープマスク40を選択した場合に必ずし
も全ての升目についての演算が必要ともいえない。図1
9に示す「7×7」のアンシャープマスク42において
最外周の升目の重み付けは「0」あるいは「1」であ
り、「0」については重み付けの乗算が無意味である
し、「1」の重み付けは升目の全合計値の「632」と
比較すれば非常にわずかな重みしか持たないといえる。
【0053】このような状況から本実施形態において
は、「7×7」のアンシャープマスク42の全升目につ
いて演算するのではなく、二重線に囲まれた内側の「5
×5」のアンシャープマスク44を使用する。このアン
シャープマスク44は「7×7」のアンシャープマスク
42の最外周を省略するものであり、同様のことは図2
0に示す「13×13」のアンシャープマスク43の最
外周を省略するものとしてもよい。「7×7」のアンシ
ャープマスク42の場合は、処理対象画素の回りに「4
8(=7×7−1)」個の画素があり、これだけの乗算
と加算が必要である。しかしながら、実質的に同じ演算
結果となる「5×5」のアンシャープマスク44におい
ては「24(=5×5−1)」回の演算となり、演算量
は半減する。「13×13」のアンシャープマスク43
の場合は「168(=13×13−1)」回から「12
0(=11×11−1)」回へと減少する。
【0054】この他、エッジ強調が必要になる状況を考
えるといわゆる画像のエッジ部分であるから、隣接する
画素同士の間で画像データが大きく異なる場所に限られ
る。このような状況から隣接する画素との間で画像デー
タの差が大きな場合に演算するようにしてもよい。この
ようにすれば、殆どのエッジ部分でない画像データ部分
でアンシャープマスクの演算を行う必要がなくなり、処
理が激減する。ところで、これまでは理解の簡易のため
に各画素の輝度と呼んで説明したが、実際には各画素は
RGBの階調データを有しており、輝度Yは(1)式に
示すように、RGBの階調データの単純な重み付け加算
で変換している。
【0055】強調後の輝度Y’と強調前の輝度Yから、 delta=Y−Y’ …(10) と置き換えれば、変換後のR’G’B’は、 R’=R+delta G’=G+delta B’=B+delta …(11) のように演算可能となる。このようにすれば乗算と加算
は1/3となるので、全体の処理時間としても50〜7
0%程度の減少が可能となる。また、変換結果は色ノイ
ズの強調がなくなり、画質が向上した。なお、輝度Yを
求めるときに必ずしも(1)式のように厳格な重み付け
を行う必要もない。例えば、(12)式のように単純な
平均値でもさほど大きな誤差は出ない。
【0056】 Y=(R+G+B)/3 …(12) さらに簡易にするならば、(1)式において最も輝度Y
に対する貢献値の大きいG成分だけで輝度Yとみなして
しまっても必ずしも大きな誤差は出ない。以上のよう
に、ステップS110〜S150の部分は画像のシャー
プ度合いを判定するためにエッジ量を集計するので集計
処理手段を構成するし、ステップS210〜S250で
はエッジ強調処理の強調程度や強調処理対象となる画素
を判定するためのしきい値を設定するのでエッジ強調要
素決定手段を構成するし、ステップS310〜S340
ではエッジ強調処理対象の画素についてエッジ強調演算
をするのでエッジ強調処理手段を構成することになる。
むろん、エッジ強調処理を行う上で前提となる画像デー
タを取得するハードウェア及びソフトウェア上の処理が
画像データ取得手段を構成する。
【0057】一方、これまでは輪郭画素か否かでエッジ
量を集計するか否かを決定していたが、これはエッジ量
の高い画素に着目している一例に過ぎず、いわゆる重み
付けの手法でエッジ量の高い画素に着目して画像全体の
シャープ度合いを判断することも可能である。上述した
例ではステップS120にて輪郭画素であると判断され
た場合にのみステップS130にてエッジ量とが素数を
集計しているが、図21に示すようにエッジ量が大きい
ものほど重み付けを大きくして全画素について集計する
ようにしても良い。このように重み付けして積算された
画素数でエッジ量を除算すれば、エッジ量の低い画素は
着目度を低く、エッジ量の高い画素には着目度を高くし
た結果が得られる。
【0058】むろん、この場合における具体的な重み付
けの手法などは適宜変更可能であるし、このようにして
エッジ量の高い画素に着目しつつも、輪郭画素か否かの
判定を行って輪郭画素数を別個に集計するようにしても
構わない。次に、上記構成からなる本実施形態の動作を
順を追って説明する。写真画像をスキャナ11で読み込
み、プリンタ31にて印刷する場合を想定する。する
と、まず、コンピュータ本体21にてオペレーティング
システム21aが稼働しているもとで、画像処理アプリ
ケーション21dを起動させ、スキャナ11に対して写
真の読み取りを開始させる。読み取られた画像データが
同オペレーティングシステム21aを介してアプリケー
ション21dに取り込まれたら、処理対象画素を設定し
てから、ステップS110にて(2)式〜(4)式に基
づいてエッジ量を判定し、ステップS120では同エッ
ジ量に基づいて当該処理対象画素が輪郭部分であるか否
かを判定する。そして、輪郭部分である場合にのみその
エッジ量を積算するとともに輪郭部分の画素数を加算す
る。
【0059】以上の処理をステップS140にて処理対
象画素を移動させながらステップS150にて全画素に
ついて実行したと判断されるまで繰り返す。そして、全
画素について実行し終えたら、ステップs210では輪
郭画素の割合を算出してステップS220でエッジ強調
処理対象の判定に使用するしきい値を計算するし、ステ
ップS230では積算されたエッジ量と画素数から輪郭
画素についてのエッジ量の平均値を演算し、ステップS
240では画像データに基づく画像の大きさに基づいて
(6)式と(7)式とからエッジ強調度Eenhance を演
算する。
【0060】次に、ステップS310〜S340の間で
画像データの各画素について先程と同様に処理対象画素
を移動させながら各画像データについて実際のエッジ強
調処理を実行する。この場合、上述したようにエッジ強
調度Eenhance に応じてアンシャープマスク41〜43
を選択してもよい。また、各種の演算減量手法に基づい
て演算を省略すれば処理速度が向上する。この後、エッ
ジ強調された画像データをディスプレイドライバ21c
を介してディスプレイ32に表示し、良好であればプリ
ンタドライバ21bを介してプリンタ31にて印刷させ
る。すなわち、同プリンタドライバ21bはエッジ強調
されたRGBの階調データを入力し、所定の解像度変換
を経てプリンタ31の印字ヘッド領域に対応したラスタ
ライズを行なうとともに、ラスタライズデータをRGB
からCMYKへ色変換し、その後でCMYKの階調デー
タから二値データへ変換してプリンタ31へ出力する。
【0061】以上の処理により、スキャナ11を介して
読み込まれた写真の画像データは自動的に最適なエッジ
強調を施されてディスプレイ32に表示された後、プリ
ンタ31にて印刷される。このように、エッジ強調処理
の中枢をなすコンピュータ本体21はステップS110
にて隣接する画素間のデータの差分値からベクトル化し
つつその変化度合いであるエッジ量を求め、ステップS
120,S130にてエッジ量の大きい画像のみ選択し
て積算し、ステップS230にて平均値を求めることに
より、画像の変化度合いの大きい画素に着目して当該画
像のシャープ度合いを求めることになり、このようにし
て求めた画像のシャープ度合いに基づいてエッジ強調度
Eenhance を決定して自動的に最適な強調度でエッジ強
調処理を実行する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるエッジ強調処理装
置を適用した画像処理システムのブロック図である。
【図2】同エッジ強調処理装置の具体的ハードウェアの
ブロック図である。
【図3】本発明のエッジ強調処理装置の他の適用例を示
す概略ブロック図である。
【図4】本発明のエッジ強調処理装置の他の適用例を示
す概略ブロック図である。
【図5】本発明のエッジ強調処理装置におけるメインル
ーチンのフローチャートである。
【図6】画像のエッジ量集計処理のフローチャートであ
る。
【図7】画像データの大きさと処理対象画素を移動させ
ていく状態を示す図である。
【図8】画像の変化度合いを直交座標の各成分値で表す
場合の説明図である。
【図9】画像の変化度合いを縦軸方向と横軸方向の隣接
画素における差分値で求める場合の説明図である。
【図10】隣接する全画素間で画像の変化度合いを求め
る場合の説明図である。
【図11】背景が少ない場合の画像データの一例を示す
図である。
【図12】背景が多い場合の画像データの一例を示す図
である。
【図13】輪郭画素として集計対象となる画素を示す図
である。
【図14】エッジ強調要素判定処理のフローチャートで
ある。
【図15】エッジ量の分布としきい値の対応関係を示す
図である。
【図16】画像の大きさと適用度との対応関係を示す図
である。
【図17】エッジ強調処理のフローチャートである。
【図18】最小サイズのアンシャープマスクを示す図で
ある。
【図19】中サイズのアンシャープマスクを示す図であ
る。
【図20】最大サイズのアンシャープマスクを示す図で
ある。
【図21】エッジ量に重み付けして積算する際のエッジ
量と重み付けの対応関係を示す図である。
【符号の説明】
10…画像入力装置 20…画像処理装置 21…コンピュータ 21a…オペレーティングシステム 21b…プリンタドライバ 21c…ディスプレイドライバ 21d…画像処理アプリケーション 22…ハードディスク 23…キーボード 24…CD−ROMドライブ 25…フロッピーディスクドライブ 26…モデム 30…画像出力装置 40…アンシャープマスク 41〜44…アンシャープマスク

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像をドットマトリクス状の画素で多階
    調表現した画像データを取得する画像データ取得手段
    と、 各画素ごとに変化度合いを周囲の画素との輝度の差ある
    いは輝度の代替値の差をベクトル値として算出し、当該
    ベクトル値の大きい画素について同ベクトル値を集計す
    る集計処理手段と、 この集計処理結果に基づいて画像のシャープ度合いを判
    定しつつエッジの強調要素を決定するエッジ強調要素決
    定手段と、 この決定された強調要素に基づいて各画素のエッジを強
    調処理するエッジ強調手段とを具備することを特徴とす
    るエッジ強調処理装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載のエッジ強調処理装
    置において、上記集計処理手段は、各画素ごとに周囲の
    画素との輝度の差あるいは輝度の代替値の差をベクトル
    値として算出するにあたり互いに直線方向の並びにない
    複数の画素の輝度の差あるいは輝度の代替値の差でベク
    トル化することを特徴とするエッジ強調処理装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載のエッジ強調処理装置において、上記集計処理手
    段は、上記ベクトル値が大きいものほど重み付けを上げ
    て集計することを特徴とするエッジ強調処理装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載のエッジ強調処理装置において、上記集計処理手段
    は、上記ベクトル値が大きい輪郭画素について集計する
    ことを特徴とするエッジ強調処理装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載のエッジ強調処理装置において、上記エッジ強調要素
    決定手段は、上記集計結果に基づいて上記ベクトル値が
    所定のしきい値以上のものだけを強調処理の対象とする
    ようにする強調画素選別条件を決定することを特徴とす
    るエッジ強調処理装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載のエッジ強調処理装置において、上記エッジ強調要素
    決定手段は、上記ベクトル値の大きい画素が占める割合
    いに基づいて上記しきい値を決定することを特徴とする
    エッジ強調処理装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載のエッジ強調処理装置において、上記エッジ強調要素
    決定手段は、上記画像データの画像の大きさを検知して
    大きいものほど強調程度を大きくするように強調要素を
    決定することを特徴とするエッジ強調処理装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項1〜請求項7のいずれかに記
    載のエッジ強調処理装置において、上記エッジ強調手段
    は、複数の異なる大きさのアンシャープマスクを備えて
    おり、アンシャープマスクの大きさを変えて異なるエッ
    ジ強調程度に対応することを特徴とするエッジ強調処理
    装置。
  9. 【請求項9】 画像をドットマトリクス状の画素で多階
    調表現した画像データに対してエッジ強調処理を行うエ
    ッジ強調処理方法であって、各画素ごとに変化度合いを
    周囲の画素との輝度の差あるいは輝度の代替値の差をベ
    クトル値として算出し、当該ベクトル値の大きい画素に
    ついて同ベクトル値を集計する工程と、この集計処理結
    果に基づいて画像のシャープ度合いを判定しつつエッジ
    の強調要素を決定する工程と、この決定された強調要素
    に基づいて各画素のエッジを強調処理する工程とを具備
    することを特徴とするエッジ強調処理方法。
  10. 【請求項10】 画像をドットマトリクス状の画素で多
    階調表現した画像データに対してコンピュータにてエッ
    ジ強調処理を行うエッジ強調処理プログラムを記録した
    媒体であって、各画素ごとに変化度合いを周囲の画素と
    の輝度の差あるいは輝度の代替値の差をベクトル値とし
    て算出し、当該ベクトル値の大きい画素について同ベク
    トル値を集計するステップと、この集計処理結果に基づ
    いて画像のシャープ度合いを判定しつつエッジの強調要
    素を決定するステップと、この決定された強調要素に基
    づいて各画素のエッジを強調処理するステップとを具備
    することを特徴とするエッジ強調処理プログラムを記録
    した媒体。
  11. 【請求項11】 画像をドットマトリクス状の画素で多
    階調表現した画像データを取得する画像データ取得手段
    と、 エッジの強調程度を取得するエッジ強調程度取得手段
    と、 上記画像データの画像の大きさを検知して大きいものほ
    ど上記強調程度を大きくするように修正するエッジ強調
    程度修正手段と、 この修正された強調程度に基づいて各画素のエッジを強
    調処理する修正強調程度対応エッジ強調手段とを具備す
    ることを特徴とするエッジ強調処理装置。
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