JPH11327619A - 逐次成形用ncプログラム作成方法および逐次成形方法並びに記録媒体 - Google Patents

逐次成形用ncプログラム作成方法および逐次成形方法並びに記録媒体

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JPH11327619A
JPH11327619A JP10126543A JP12654398A JPH11327619A JP H11327619 A JPH11327619 A JP H11327619A JP 10126543 A JP10126543 A JP 10126543A JP 12654398 A JP12654398 A JP 12654398A JP H11327619 A JPH11327619 A JP H11327619A
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JP10126543A
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English (en)
Inventor
Takenao Yoshikawa
武尚 吉川
Akio Shima
昭夫 島
Kenichi Waratani
研一 藁谷
Keiichi Nakamura
敬一 中村
Atsuko Enomoto
敦子 榎本
Hideki Saito
英樹 斉藤
Koichi Sugimoto
浩一 杉本
Hidenori Endo
秀則 遠藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】専用プログラムに精通した作業者や成形方法の
熟練知識を有する作業者でなくても逐次成形用のNCプ
ログラムを容易に、且つ自動的に作成する方法並びに記
録媒体を提供すること。 【解決手段】製品の3次元CADデータ20より得られ
る製品の3次元形状に対して逐次成形部位抽出過程S3
1と、該逐次成形部位に対する逐次成形フィーチヤの属
性を基にして知識ルールに基づいて、夫々、逐次成形工
具の特性を決定する第1の過程、と逐次成形加工条件を
決定する第2の過程とからなる製造条件決定過程S33
と、前記逐次成形部位を単位形状に分解し、夫々第1、
第2の過程で得られる逐次成形工具の特性と逐次成形加
工条件とを基に、分解された各々の単位形状に応じた逐
次成形工具の移動軌跡をつなげて、逐次成形工具の移動
軌跡を演算する過程S35と、を有する逐次成形用NC
プログラムの作成方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CADデータより
逐次成形工具の移動軌跡の指令である逐次成形用NCプ
ログラムを作成する方法に関し、特に3次元CADより
得られた製品に対して、逐次成形工具で連続して曲面を
逐次成形する逐次成形用のNCプログラムの自動作成方
法および逐次成形方法並びに記録媒体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】金属板上に凹凸形状を形成する成形方法
として、例えば棒状工具を用いた逐次張り出し成形があ
る。この成形方法は、原理的には塑性加工法のひとつで
あるスピニング加工と同じであり、いずれも工具と被加
工材である金属板との相対移動によって、金属板状に凹
凸形状を成形する手法である。逐次張り出し成形は、工
具の軌跡を少しづつ金属板に転写させながら成形を進行
させ、所望の深さまで成形を行うという、1つの工具に
より連続して曲面(平面を含む)を成形する方法であ
る。ここで重要となるのが、工具の移動軌跡の作成と工
具移動させる機械、装置を動かすためのプログラムであ
るNCプログラムの作成方法である。第43回塑性加工
連合講演会論文集では、パーソナルコンピュータ上に、
成形するものの輪郭を入力し、工具の軌跡を生成するプ
ログラムを作成した報告例がある。また、平成5年度春
季塑性加工講演会論文集には、NCプログラムの作成方
法として、形状をいくつかの平面で定義し、それぞれの
接点を順々につないでいくことで工具の軌跡を生成する
方法が示されている。また、第47回塑性加工連合講演
会論文集には、多角形状を座標点で入力し、それをB−
スプライン曲線でなめらかに結んだ工具軌跡を生成する
方法が報告されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術によれば、所
望の形状を各々に有する専用のプログラムに入力するこ
とで工具の軌跡を作成し、NCプログラムを生成するこ
とが可能である。しかし、形状毎に形状の情報を各々の
専用の形式で入力する必要があるため、その専用プログ
ラムに精通した作業者が入力しなければならないという
課題がある。また、近年では所望の形状の情報はCAD
データとして与えられる場合がほとんどであるが、その
場合でも与えられたCADデータを作業者が専用のプロ
グラムに入力できるように変換した上で入力をしなけれ
ばならないという課題がある。特に形状が複雑になると
非常に多くの手間がかかる他、実際の成形を行った際に
被加工材との干渉により成形が不可能となってしまうこ
とが発生し、再入力を行わなければならないという事態
も発生するという課題がある。
【0004】また、従来方法では、工具の選択及び速
度、移動量等の情報は形状入力を行った後に作業者が選
択して入力しなければならず、その決定には熟練知識が
必要となるため所望の形状の成形を希望する設計者がい
ても、専用プログラムに精通した作業者と、成形方法の
熟練知識を有する作業者がいなければ実際の成形品が得
られないという課題があった。
【0005】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
専用プログラムに精通した作業者や成形方法の熟練知識
を有する作業者でなくても逐次成形用のNCプログラム
を容易に、且つ自動的に作成することを可能にした逐次
成形用NCプログラムの作成方法および逐次成形方法並
びに記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、製品の3次元CADデータより得られる
製品の3次元形状に対して逐次成形部位を抽出する逐次
成形部位抽出過程と、該逐次成形部位抽出過程で抽出さ
れた逐次成形部位に対する逐次成形フィーチヤの属性を
基にして知識ルールに基づいて逐次成形工具の特性を決
定する第1の過程と前記抽出された逐次成形部位に対す
る逐次成形フィーチヤの属性を基にして知識ルールに基
づいて逐次成形加工条件を決定する第2の過程とからな
る製造条件決定過程と、前記逐次成形部位抽出過程で抽
出された逐次成形部位を少なくとも平面、円錐面、およ
び円筒面等の単位形状に分解し、前記製造条件決定過程
の第1の過程で得られる逐次成形工具の特性と第2の過
程で得られる逐次成形加工条件とを基に前記分解された
各々の単位形状に応じた逐次成形工具の移動軌跡を逐次
成形部位に適合するようにつなげて逐次成形部位に対す
る逐次成形工具の移動軌跡を算出する逐次成形工具移動
軌跡演算過程とを有することを特徴とする逐次成形用N
Cプログラムの作成方法である。
【0007】また、本発明は、製品の3次元CADデー
タより得られる製品の3次元形状に対して逐次成形部位
を抽出する逐次成形部位抽出過程と、該逐次成形部位抽
出過程で抽出された逐次成形部位に対する逐次成形フィ
ーチヤの属性である逐次成形工具の滑り跡を許容できる
か否かと面精度とに応じて逐次成形方式を選択する第1
の過程と該第1の過程で選択された逐次成形方式に応じ
て前記抽出された逐次成形部位に対する逐次成形フィー
チヤの属性を基にして知識ルールに基づいて逐次成形工
具の特性を決定する第2の過程と前記第1の過程で選択
された逐次成形方式に応じて前記抽出された逐次成形部
位に対する逐次成形フィーチヤの属性を基にして知識ル
ールに基づいて逐次成形加工条件を決定する第3の過程
とからなる製造条件決定過程と、前記逐次成形部位抽出
過程で抽出された逐次成形部位を少なくとも平面、円錐
面、および円筒面等の単位形状に分解し、前記製造条件
決定過程の第2の過程で得られる逐次成形工具の特性と
第3の過程で得られる逐次成形加工条件とを基に前記分
解された各々の単位形状に応じた逐次成形工具の移動軌
跡を逐次成形部位に適合するようにつなげて逐次成形部
位に対する逐次成形工具の移動軌跡を算出する逐次成形
工具移動軌跡演算過程とを有することを特徴とする逐次
成形用NCプログラムの作成方法である。
【0008】また、本発明は、前記逐次成形用NCプロ
グラムの作成方法における製造条件決定過程において、
知識ルールに基づいて補助工具付逐次成形工具にするか
否かを決定する過程を含むことを特徴とする。また、本
発明は、前記逐次成形用NCプログラムの作成方法にお
ける製造条件決定過程において、知識ルールに基づいて
矯正治具を用いて矯正するか否かを決定する過程を含む
ことを特徴とする。また、本発明は、前記逐次成形用N
Cプログラムの作成方法における製造条件決定過程にお
いて、逐次成形装置の能力があるか否かを逐次成形フィ
ーチヤの属性である製品の寸法を基に判定する過程を含
むことを特徴とする。また、本発明は、前記逐次成形用
NCプログラムの作成方法における製造条件決定過程の
第1の過程には、1種類の逐次成形工具を用いた単工程
逐次成形と複数種類の逐次成形工具を用いた複数工程逐
次成形とを選択する過程を含むことを特徴とする。
【0009】また、本発明は、前記逐次成形用NCプロ
グラムの作成方法における製造条件決定過程の第2の過
程には、1種類の逐次成形工具を用いた単工程逐次成形
と複数種類の逐次成形工具を用いた複数工程逐次成形と
を選択する過程を含むことを特徴とする。また、本発明
は、前記逐次成形用NCプログラムの作成方法における
製造条件決定過程の第1の過程において、逐次成形工具
の特性として、少なくとも工具の径と先端肩の曲面との
組み合わせであることを特徴とする。また、本発明は、
前記逐次成形用NCプログラムの作成方法における製造
条件決定過程の第1の過程において、逐次成形工具の特
性として、少なくとも工具の径と先端肩の曲面と材質と
の組み合わせであることを特徴とする。
【0010】また、本発明は、前記逐次成形用NCプロ
グラムの作成方法における製造条件決定過程の第2の過
程において、逐次成形工具の特性として、少なくとも径
と先端肩の曲面との組み合わせあることを特徴とする。
また、本発明は、前記逐次成形用NCプログラムの作成
方法における前記製造条件決定過程の第2の過程におい
て、逐次成形工具の特性として、少なくとも径と先端肩
の曲面と材質との組み合わせあることを特徴とする。ま
た、本発明は、前記逐次成形用NCプログラムの作成方
法における製造条件決定過程の第2の過程において、逐
次成形加工条件として、成形ピッチと成形速度とを含む
ことを特徴とする。
【0011】また、本発明は、前記逐次成形用NCプロ
グラムの作成方法における製造条件決定過程の第2の過
程において、逐次成形加工条件として、成形ピッチと成
形速度と潤滑剤の種類とを含むことを特徴とする。ま
た、本発明は、前記逐次成形用NCプログラムの作成方
法における製造条件決定過程の第3の過程において、逐
次成形加工条件として、成形ピッチと成形速度とを含む
ことを特徴とする。また、本発明は、前記逐次成形用N
Cプログラムの作成方法における製造条件決定過程の第
3の過程において、逐次成形加工条件として、成形ピッ
チと成形速度と潤滑剤の種類とを含むことを特徴とす
る。
【0012】また、本発明は、前記の成形用NCプログ
ラムの作成方法のプログラムを記録したことを特徴とす
る記録媒体である。また、本発明は、前記の作成方法に
よって作成された成形用NCプログラムを用いて特性が
決定された逐次成形工具をNC制御して被逐次成形板状
体に対して逐次成形することを特徴とする逐次成形方法
である。また、本発明の特徴は、逐次成形用NCプログ
ラムを自動作成する方法において、3次元CADデータ
より、前記形状を平面、円錐面、円筒面等の単位形状に
分解し、各々の単位形状に対して逐次成形工具の通過軌
跡計算方法と逐次成形工具の通過順序を定義して、形状
全体の逐次成形工具の通過軌跡(移動軌跡)を決定する
点にある。
【0013】また、本発明は、製造知識ルールに基づい
て、データベースとして登録しておいた材質・表面粗さ
・形状精度に関する情報とCADデータより得られる設
計情報と対応して評価を行い、製造条件である逐次成形
工具の選択条件(逐次成形工具の自身の条件)と逐次成
形加工条件(例えば逐次成形工具の移動条件)とを決定
する点にある。また、本発明の特徴は、CADデータ
と、材質・表面粗さ・形状精度のデータベースに加え、
加工を行う逐次成形装置の能力を照合して製造条件(逐
次成形工具の選択条件と逐次成形加工条件を決定する点
にある。また、本発明の特徴は、金属板と逐次成形工具
との相対移動で板金部品に凹凸形状を成形する逐次張り
出し成形における逐次成形工具と金属板の相対移動を行
わせる逐次成形用NCプログラムを上記手法を用いて作
成した点にある。
【0014】また、本発明の特徴は、金属板の板厚方向
の両面側より逐次成形工具を当接させ、2本の逐次成形
工具と金属板との相対移動で凹凸形状を成形する逐次張
り出し成形における逐次成形工具と金属板の相対移動を
行わせる逐次成形用NCプログラムを上記手法を用いて
作成した点にある。また、本発明は、材質・表面粗さ・
形状精度に関するデータベースの中に、逐次張り出し成
形に特有の形状精度を高めるための逐次成形工程に必要
な情報を存在させ、CADデータより得られる形状を成
形する逐次成形用NCプログラムと、形状精度を高める
ための工程(補助工具付成形処理や矯正成形処理等)を
行う逐次成形用NCプログラムを作成する機能を有する
点にある。以上説明したように、前記構成によれば、金
属板上に凹凸模様を成形する逐次張り出し成形等の逐次
成形において重要となる逐次成形工具の移動軌跡の作成
と、逐次成形工具を移動させる機械、装置を動かすため
のプログラムである逐次成形用NCプログラムの作成
を、3D(3次元)−CADデータより簡単な操作によ
り即時に自動作成することができる。
【0015】また、前記構成によれば、作成した逐次成
形用NCプログラムはシミュレーションによる干渉チェ
ックが行えるため、逐次成形用NCプログラムミスの発
生がなく、形状が複雑な場合でも容易に作成が可能であ
る。また、前記構成によれば、逐次成形工具の選択及び
速度、移動量等の製造条件を吟味した逐次成形用NCプ
ログラムを作成するため、3D(3次元)−CADモデ
ルに対して最適な条件で逐次成形できる逐次成形用NC
プログラムを作成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態について
図面を用いて説明する。図1は、本発明に係る逐次成形
製品を逐次成形するための逐次成形用NCプログラム自
動生成システムの一実施の形態の概略構成を示す図であ
る。CAD処理装置21は、逐次成形製品のCADデー
タベースを格納したCADデータベース格納手段22
と、該CADデータベース格納手段22に格納されたC
ADデータベースを読み出して、逐次成形製品の製図さ
れた図面情報(形状情報も含む)、および逐次成形製品
の板厚情報、材質情報、精度情報20を抽出してバス4
によりNCプログラム自動生成システム1の演算装置2
に提供する演算装置23と、該演算装置23によって抽
出される逐次成形製品の図面情報(形状情報も含む)、
板厚情報、材質情報、精度情報20等を表示する表示装
置24とによって構成される。
【0017】逐次成形用NCプログラム自動作成装置1
は、逐次成形の製造条件決定データ等を入力するための
キーボード、表示装置10に表示されたアイコン等をク
リックして入力するマウス、および記録媒体等の入力手
段3と、該入力手段3によって入力された逐次成形の製
造条件決定データ等を格納する格納手段(記憶装置)6
と、逐次成形製品のCAD処理装置11の演算装置23
からバス4を介して入力された逐次成形製品の形状・材
質・精度の情報20等を記憶するRAM等のメモリ7
と、該メモリ7に記憶された逐次成形製品の図面情報
(形状情報も含む)・板厚情報・材質情報・精度情報
等、および格納手段6に格納された逐次成形の製造条件
決定データ等に基づいて逐次成形用NCプログラムを作
成する演算装置2と、該演算装置2で作成された逐次成
形用NCプログラムをファイルとして格納し、必要に応
じて読みだしてネットワークまたは記録媒体等の出力手
段により出力して逐次成形装置(逐次成形機械)に提供
することができる記憶装置5と、上記メモリ7に記憶さ
れた逐次成形製品の図面情報(形状情報も含む)・板厚
情報・材質情報・精度情報等、および逐次成形の製造条
件決定データ、並びに演算装置2で作成した逐次成形用
NCプログラム等を表示するための表示装置10と、逐
次成形用NCプログラムを作成するためのプログラム等
を記憶したROM等のメモリ8とによって構成される。
演算装置2は、逐次選択メニューを表示装置10に表示
させ、該逐次表示された選択メニューをマウス等の入力
手段3で指定することによって、メモリ7および格納手
段6に記憶された逐次成形方式の選択、工具の選択、工
具の移動軌跡等の生成に必要な情報に基づき、自動的に
逐次成形用NCプログラムを作成し、ファイルとして記
憶装置5に格納する。
【0018】図2は、逐次成形製品のCAD処理装置2
1のCADデータベース22から抽出されてメモリ7に
記憶された内容を示したものである。この抽出された逐
次成形製品の図面情報(形状情報も含む)・板厚情報・
材質情報・精度情報20等は、逐次成形製品の形状デー
タベース25に逐次成形製品の精度情報26と逐次成形
製品の材質情報27と逐次成形製品の板厚情報28とが
組み合わされたデータベースからなっている。当然、板
厚情報28は、材質情報27または形状データ25に入
れても良い。図3は、格納手段6に格納された逐次成形
の製造条件決定データの内容を示したものである。逐次
成形の製造条件決定データは、逐次成形工具選択とその
移動条件と逐次成形工程を決定する逐次成形の製造知識
ルール11と、逐次成形加工が可能な逐次成形装置の仕
様(例えば逐次成形加工可能な範囲を示す。)からなる
逐次成形装置データベース12と、逐次成形装置におい
て準備できる様々な種類の逐次成形工具のデータベース
13とからなっている。更に、逐次成形の製造条件決定
データには、逐次成形方式(方式A:下枠(図19、図
20に示す。)方式、方式B:下型方式(図14および
図15に示す2本パンチ方式において下パンチ41の代
わりに下型を用いる方式である。)、方式C:2本パン
チ方式(図14および図15に示す。))に関するデー
タを含めてもよい。図4および図5は、本発明に係る逐
次成形用NCプログラム自動生成システムにおいて、N
Cプログラムを出力するまでの基本的な処理を実行する
フローチャートを示したものである。
【0019】まず、演算装置(CPU)2は、データ読
み込みステップ30において、逐次成形製品の図面情報
(形状情報も含む)、板厚情報、材質情報、精度情報等
の3D(3次元)−CADデータベース20をメモリ7
に記憶させる。次に、演算装置2は、成形部位抽出ステ
ップS30において、メモリ7に読み込まれた次成形製
品の図面情報(形状情報も含む)、板厚情報、材質情
報、精度情報等の3D(3次元)−CADデータベース
20を基に、例えば逐次成形製品50が図7および図8
に示すような場合、図10に示すように逐次成形製品5
0を表示装置10に表示し、斜線で示す逐次成形部位
(逐次成形領域)をマウス等の入力手段3を用いて指定
することによって、逐次成形部位の形状を抽出する。更
に、演算装置2は、逐次成形部位抽出ステップS31に
おいて、抽出された逐次成形部位から、図10に示すよ
うに平面54と、円柱面(面取りR)55と、円錐面5
6との要素形状(単位形状)に分解して抽出し、これら
抽出された要素形状(単位形状)毎に、その形状(上部
円柱面55については曲率中心位置と曲率半径R;下部
円柱面55については曲率中心位置と曲率半径;平面5
4については傾き角度も含めた寸法;円錐面56につい
ては円錐軸の位置、上部の半径、下部の半径等)、板
厚、材質、精度(面粗さ、ソリ、フクレ等)のパラメー
タを抽出し、中間ファイル32として格納手段6に格納
する。特に、逐次成形加工における精度のうち、ソリや
フクレ等については、逐次成形部位以外に波及すること
になるので、逐次成形部位として指定されるものではな
い。演算装置2は、抽出された逐次成形部位から、平面
54と、円柱面55と、円錐面56との要素形状(単位
形状)に分解し、分解した単位形状にそれぞれ番号を割
り付ける。このようにすることで、分解した単位形状の
順序を認識させ、軌道計算の時に計算の順序が狂わない
ようにしている。さらに、取り込んだCADデータの形
状に対して逐次成形装置との位置関係を決定する座標割
り付けを行う。以上の処理が終了した後、中間ファイル
32を作成し、格納手段6に格納する。
【0020】更に、演算装置2は、製造条件決定ステッ
プS33において、中間ファイル32として格納手段6
に格納された逐次成形部位における要素形状毎の形状、
板厚、材質、精度等のパラメータを基に、逐次成形装置
データベース12と逐次成形工具データベース13とを
参照しながら、製造知識ルール11を用いて評価するこ
とにより、逐次成形を行う工具の種類、逐次成形条件、
逐次成形工程等の製造条件を決定し、中間ファイル34
として格納手段6に格納する。続いて、演算装置2は、
工具軌跡演算ステップS35において、中間ファイル3
2として格納手段6に格納された逐次成形部位における
要素形状毎の形状、板厚、材質、精度等のパラメータ
と、中間ファイル34として格納手段6に格納された工
具の種類、逐次成形条件、逐次成形工程等の製造条件と
を基に、逐次成形方式(方式A:下枠方式、方式B:下
型方式、方式C:2本パンチ方式)に適合させた状態
で、成形工具の移動軌跡の計算を行い、中間ファイル3
2から得られる逐次成形製品の形状に対して、工具が通
過すべき軌跡を算出したCL(Cutter Location)デー
タファイル36を作成し、格納手段6に格納する。
【0021】更に、演算装置2は、NCプログラム変換
ステップS37において、逐次成形装置データベース1
2を参照し、CLデータファイル36に作成された工具
の移動軌跡を基に、逐次成形装置の移動軸構成に即した
形式に変換して逐次成形用NCプログラムを作成し、記
憶装置5にファイルとして格納し、必要に応じてネット
ワークまたは記録媒体等の出力手段を用いて出力して逐
次成形装置(逐次成形機械)に提供する。
【0022】なお、ステップS38は、演算装置2が工
具の干渉チェックを行うものである。即ち、演算装置2
は、格納手段6に格納されたCLデータファイル36を
読みだすと、工具が移動軌跡上の所定の位置に位置した
とき、図17に示す状態が得られる。工具移動シュミレ
ーションS38aにおいて、逐次成形製品の形状に対し
て工具を計算された軌跡通りに移動させることによっ
て、干渉チェックS38bが行われ、その結果がメッセ
ージ出力S38cとして表示装置10に出力される。
【0023】次に、演算装置2が実行する逐次成形部位
抽出ステップS31、製造条件決定ステップS33、お
よび工具軌跡演算ステップS35について、詳細に説明
する。
【0024】図14、および図15は、方式C:2本パ
ンチ方式の逐次張り出し成形の概略を示したもので、図
14は2本パンチ方式の逐次張り出し成形の装置概略構
成の斜視図、図15は図14におけるA−A’断面図で
ある。図14において、上クランプ治具44、下クラン
プ治具45によって金属板からなる被加工材46を支持
させ、被加工材46の板厚方向の上下面にそれぞれ上パ
ンチ40、下パンチ41を配置させる。図15(a)に
示すように、上パンチ40、下パンチ41の先端を、金
属板からなる被加工材46に接しさせると共に、下パン
チ41を上パンチ40に対してやや外側にオフセットし
て位置させる。次に、図15(b)に示すように、上パ
ンチ40にマイナスZ方向の変位を与えた後、図14に
示すように上パンチ40を矢印実線42に沿ってXY方
向に動かす。同時に下パンチ41はZ方向の位置はその
ままで矢印点線43に沿ってXY方向に動かす。このと
き、下パンチ41の移動する矢印点線43の輪郭は上パ
ンチ40の移動する矢印実線42の軌跡に対して最初に
オフセットさせた分だけ大きくする。以上の上パンチ4
0と下パンチ41の移動により、下パンチ41の移動軌
跡を輪郭とした凹形状が金属板46に形成できる。さら
に、上パンチ40と下パンチ41とをそれぞれ図14に
示す矢印実線42と矢印点線43の移動を繰り返すとと
もに、図15(b)、(c)、(d)に示すように、逐
次(1周ごとに)上パンチ40のXY方向の移動軌跡を
内側に小さくしながら上記加工を繰り返すことにより、
所望深さの凹形状が張出し成形できる。以上説明したの
は、図16(a)に、a1で示すように、下パンチ41
の移動軌跡43を一定にしておいて、上パンチ40の移
動軌跡42を逐次(1周ごとに)下降させながら内側に
小さく移動させるようにしたが、a2で示すように、上
パンチ40の移動軌跡を単に逐次下降させるだけで、下
パンチ41の移動軌跡を逐次外側に移動させてもよい
し、またa3で示すように、上パンチ40の移動軌跡4
2を逐次下降させながら内側に移動させ、下パンチ41
の移動軌跡を逐次外側に移動させてもよい。即ち、a3
で示すものは、a1で示すものとa2で示すものとを組
み合わせたものである。
【0025】また、凸形状を2本パンチで成形する場合
は、最初に金属板46と両パンチを位置させる時に上パ
ンチ40を下パンチ41に対して外側にオフセットして
位置させ、上パンチ40のZ方向はそのままにし、下パ
ンチ41にプラスZ方向の変位を与えながら上パンチ4
0、下パンチ41をXY方向に移動させる。これによ
り、上パンチ40の移動軌跡を輪郭とした凸形状が形成
できる。続いて、上パンチ40のXY方向の移動軌跡を
逐次(一周ごとに)外側に大きくしながら、前記と同様
の上パンチ40と下パンチ41の移動を行うことによっ
て所望高さの凸形状が張出し成形できる。以上説明した
のは、図16(b)に、b1で示すように、上パンチ4
0の移動軌跡を単に逐次外側に大きく移動させながら、
下パンチ41の移動軌跡を一定にして逐次単に上昇させ
るようにしたが、b2で示すように、上パンチ40の移
動軌跡を一定にして、下パンチ41の移動軌跡を逐次上
昇させながら内側に小さく移動させてもよいし、またb
3で示すように、上パンチ40の移動軌跡を逐次外側に
大きく移動させて、下パンチ41の移動軌跡を逐次上昇
させながら内側に小さく移動させてもよい。即ち、b3
で示すものは、b1で示すものとb2で示すものとを組
み合わせたものである。
【0026】次に、図7および図8に示す逐次成形製品
の形状を基にして説明する。図7は、3D(3次元)−
CADデータベース20によって描かれた、金属板51
の内部に四角錐台形状の凹面52が存在するCADモデ
ル50を示している。図8は、図7のB−B’断面図で
ある。まず、演算装置2は、逐次成形部位抽出ステップ
S31において、3D−CADデータベース20からC
AD機能を利用して、表示装置10の画面上に図7に示
すCADモデル(逐次成形製品モデル)50を表示し、
該逐次成形製品モデル50上の図形の一部を選択するこ
とによって成形フィーチャの属性[形状の種類(例え
ば平面54、円錐面56、円柱面55等)、精度(面
粗さ(パンチ滑り跡等の傷も含む。)、ソリ(例えば図
21に示すd2)、フクレ(例えば図21に示すd1)
等)、板厚、材質]と共に逐次成形部位53を抽出
する。表示装置10の画面上において、図9に示す斜線
部が、抽出した逐次成形部位53である。さらに、演算
装置2は、逐次成形部位抽出ステップS31において、
図10に示すように、抽出した逐次成形部位53を、3
D−CADデータベース20に基づいて、平面54、円
錐面56、円柱面(面取りR面)55の単位形状に分解
する。更に、演算装置2は、分解した単位形状に対し
て、それぞれ番号を割り付けし、工具軌跡の順路決定お
よび軌道演算の際に用いるべく中間ファイル32として
格納手段6に格納する。次に、演算装置2は、CADモ
デル50に対し、逐次成形装置に配置する状態での座標
系を設定し、上記抽出された成形フィーチャの属性を持
った逐次成形部位53について上記設定された逐次成形
装置の座標系に変換して格納手段6に格納する。図10
において、XYZ座標軸57が設定した逐次成形装置の
座標系である。この時点で、演算装置2により、成形フ
ィーチャの属性を持った逐次成形部位53と逐次成形装
置の座標系57との情報を有する中間ファイル32が作
成されて格納手段6に格納されることになる。
【0027】次に、演算装置2は、製造条件決定ステッ
プS33において、製造条件である逐次成形方式と成形
工具と成形条件(成形加工条件、1工程または多工程
か、補助工具有無、成形パターン等)とを決定する。図
11は、逐次張り出し成形に用いる成形工具形状の一例
である。成形工具58は、下端にR面取り形状を有した
円筒形状であり、工具径φD1、R面取り寸法R1が決
まると使用する成形工具を選定して決定できる。逐次成
形工具データベース13には、準備されている全ての種
類の逐次成形工具についてのデータが用意されている。
従って、演算装置2は、逐次成形部位抽出ステップS3
1において中間ファイル32として抽出された逐次成形
部位53の形状情報より基本条件を決定し、該決定され
た基本条件と逐次成形部位抽出ステップS31において
中間ファイル32として抽出された板厚・材質・精度情
報とを基に製造知識ルールを参照してパンチ選択条件を
決定する。即ち、演算装置2は、CADモデル50より
円錐面56における最小コーナRと、円柱面(面取りR
面)55における面取りR(図8におけるRLまたはR
U)との情報を取得し、図12に示すような、成形工具
形状に関する基本条件を作成する。
【0028】成形工具径φD1≦円錐面56における最
小コーナR 成形工具肩R1≧円柱面55における面取りR 続いて、演算装置2は、逐次成形部位53の板厚・材質
・精度情報より逐次成形の製造知識ルール11を参照し
て成形工具選択条件を作成する。即ち、逐次成形の製造
知識ルール11には、例えば図13に示すような成形工
具径φD1、成形工具肩R1と面精度との相関関係がデ
ータベースとして格納手段6に格納されており、これと
基本条件とを比較することで成形工具選択条件を決定す
ることができる。そして、作成された成形工具選択条件
によって逐次成形工具データベース13を参照し、該条
件に適合する逐次成形工具が抽出されることになる。
【0029】更に、演算装置2が実行する際、用いる逐
次成形の製造知識ルール7には、(1)成形品に要求さ
れる仕様の確認ルール(成形品に要求される仕様通りに
逐次成形ができるか確認し、できない場合にはCADモ
デル50に対して修正要求を出すルール)、(2)逐次
成形方式の選択ルール(方式A:下枠方式(図19およ
び図20に示す。)、方式B:下型方式、方式C:2本
パンチ方式(図14および図15に示す。)のどれを選
択するかのルール)、(3)逐次成形装置の能力の確認
ルール(方式Aおよび方式Bについては、成形装置の能
力を満足するか否かの再度確認ルールであり、方式Cに
ついては、成形装置の能力を満足するか否かの再度確認
ルールと図16に示す各種上下パンチ移動方式の中から
特定の上下パンチ移動方式を決めるルールとからな
る。)、(4)成形工具選択ルール[単工程または多工
程処理の選択ルールも含む。](単工程または多工程処
理の選択ルールに対応させて成形工具の径D1や肩R1
の決定のルール)、(5)成形加工条件決定ルール(成
形工具40、41の送り込み量からなる成形ピッチの決
定、成形工具40、41の移動軌跡に沿った移動速度か
らなる速度の決定、ならし回数の決定、および潤滑剤の
種類の決定のルール)、(6)補助工具有無処理のルー
ル(図21に示すようにフクレd1が製品精度を越えて
しまう場合において図22〜図24に示すように形成工
具に補助工具80を付けるかの処理ルール)、(7)矯
正加工処理のルール(図21に示すようにソリd2が製
品精度を越えて修正する必要がある場合において図25
〜図27に示すように矯正工具90による修正処理ルー
ル)(8)成形パターンの決定ルール(成形工具の送り
込み方、成形工具の角度制御有り等)が含まれている。
【0030】(1)成形品に要求される仕様の確認ルー
ルは、逐次成形部位抽出ステップS31によって得られ
た製品モデル50および成形フィーチャの属性(CAD
情報)[形状の種類、精度、板厚、材質]と逐
次成形装置データベース12から得られる成形装置の能
力とに基づいて(1−1)逐次成形が可能か否か、(1
−2)逐次成形部位の特定がOKか、(1−3)製品の
表面の判定がOKか、(1−4)逐次成形装置の能力が
OKか、(1−5)製品の表面性状(面粗さ(パンチ滑
り跡等の傷も含む。)等の表面性状)がOKか、(1−
6)寸法精度(ソリ、フクレ、面取り半径R等)がOK
かについて確認し、その結果を表示装置10に表示す
る。もし、OKでない場合には、NGのメッセージを表
示装置10に表示し、製品モデル50に対して修正要求
のメッセージを表示装置10に表示する。工程設計者
は、表示装置10に表示された修正要求のアイコンを操
作し、製品モデル50に対し、例えば図8に示す絞り角
度θ、図10に示す円柱面55の形状および円錐面56
の形状(コーナ部の形状)、板厚条件、材質条件等を入
力手段3を用いて修正する。その結果、(1−1)〜
(1−6)についてOKの確認が取れたら、次のルール
へと進む。なお、成形フィーチャの属性において、形
状の種類は、例えば平面54、円錐面56、円柱面55
等からなり、精度は、面粗さ(パンチ滑り跡等の傷も
含む。)、ソリ(例えば図21に示すd2)、フクレ
(例えば図21に示すd1)等からなり、材質は、例
えば鉄鋼板、ステンレス鋼板、更に塗装鋼板等からな
る。
【0031】(2)逐次成形方式の選択ルールは、逐次
成形部位抽出ステップS31によって得られた製品モデ
ル50および成形フィーチャの属性[形状の種類、
精度]から、図9に示す製品モデル50を反転させた状
態における凸面部の表面にパンチ滑り跡等の傷が付くこ
とが不可の場合には、方式Aを選択し、図9に示す凹面
部の表面にパンチ滑り跡等の傷が付くことが不可の場合
には、方式Bを選択し、どちらの表面にもパンチ滑り跡
等の傷が付くことがOKで、しかも面精度が低精度でよ
い場合には、図14および図15に示す方式Cを選択
し、どちらの表面にもパンチ滑り跡等の傷が付くことが
OKでも面精度が高精度の場合には、方式Aまたは方式
Bを選択し、夫々選択された成形方式に応じて、次のル
ールへと進む。
【0032】なお、この逐次成形方式の選択は、工程設
計者または作業者が入力手段3を用いてマニュアルで選
択しても良い。その理由は、パンチ滑り跡等の傷を付け
ても良いか否かと、面精度が低くても良いか否かについ
ては、工程設計者または作業者が容易に判断することが
できるからである。
【0033】(3)逐次成形装置の能力の確認ルール
は、方式Aおよび方式Bについては、成形装置の能力を
満足するか否かの再度確認を行い、方式Cについては、
成形装置の能力を満足するか否かの再度確認を行い、更
に図16に示す各種上下パンチ移動方式の中から特定の
上下パンチ移動方式を決め、次のルールへと進む。
【0034】(4)成形工具選択ルールは、まず単工程
または多工程成形処理の選択ルールに基づいて単工程成
形処理なのか、多工程成形処理なのかを選択する。単工
程または多工程処理の選択ルールには、例えば、図18
に示す如く、製品モデル50に応じて多工程成形処理
(凸成形と凹成形の組み合わせ)が必要であるか否かの
ルールと、図28に示すように材質と要求される精度と
から成形工具の肩Rを大きいものから小さいものに変え
て最終成形をする必要があるか否かのルールとが含まれ
る。製品形状に応じた単工程成形処理(凸成形または凹
成形のみ)と多工程成形処理(凸成形と凹成形の組み合
わせ)とのどちらを選択するかは、製品モデル50によ
って自動的に選択される。また、成形工具に応じた単工
程成形処理(1種類の成形工具を用いて成形する。)と
多工程成形処理(図28に示すように成形工具の肩R1
を大きいものから小さいものに変えて最終成形をす
る。)とは、主として、材質と精度とに基づいて選択さ
れる。即ち、図13に示すように、成形工具の肩R1が
小さいものを使用すれば、面精度が悪くなる性質を有す
る。次に、成形工具選択ルールは、このように、選択さ
れた単工程成形処理なのか、多工程成形処理なのかにつ
いて考慮されて、前述したように成形工具選択条件とし
て、成形工具の径D1と肩の半径R1とが決定される。
ここで、方式AおよびBについては、上パンチの径D1
と肩の半径R1とが決定され、方式Cについては上下の
パンチ40、41について径D1と肩の半径R1とが決
定される。そして、夫々の方式において、作成された成
形工具選択条件によって逐次成形工具データベース13
を参照し、該条件に適合する逐次成形工具が抽出される
ことになる。
【0035】(5)成形加工条件決定ルールは、逐次成
形方式A、B、C共同様に、製品モデル50からの面精
度、および材質、並びに(4)成形工具選択ルールで選
択された成形工具の形状に基づいて、成形工具40、4
1の送り込み量(1周毎の落とし込み量)からなる成形
ピッチの決定、成形工具40、41の移動軌跡に沿った
移動速度からなる速度の決定、ならし回数の決定、およ
び潤滑剤の種類の決定を実行する。ならし回数の決定
は、例えば方式Cの2本パンチ方式の場合、図15
(d)に示す最終逐次成形状態において上パンチ40お
よび下パンチ41を同じ移動軌跡で繰り返して移動させ
る回数の決定であり、方式Bの下ブロック方式の場合、
図20(d)に示す最終逐次成形状態において上パンチ
40を同じ移動軌跡で繰り返して移動させる回数の決定
である。このならし回数は、逐次成形加工によって最終
の製品形状を得るために行うものであり、板厚および材
質や成形工具の肩の曲面(半径)等に応じて決定される
ことになる。また、潤滑剤の種類についても、材質に応
じて変えてやる必要が有る。
【0036】(6)補助工具有無処理のルールは、逐次
成形方式A、B、C共同様に、図21に示すようにフク
レd1が製品精度を越えてしまうか否かに応じて、成形
工具40に補助工具80を付けるか否かを決定するもの
である。図22〜図24は、逐次成形方式Bの場合にお
いて、成形工具40に補助工具80を付けた場合を示
す。即ち、図21に示すようにフクレd1が製品精度を
越えてしまう場合には、図22〜図24に示すように成
形工具40に補助工具80を付けること(補助工具処
理)を決定する。 (7)矯正成形処理のルールは、図21に示すようにソ
リd2が製品精度を越えて修正する必要があるか否かに
応じて、図25〜図27に示すように逐次成形方式Bを
用いて矯正工具90による修正処理が必要であるか否か
を決定する。即ち、図21に示すようにソリd2が製品
精度を越えて修正する必要がある場合には、図25〜図
27に示すように矯正工具90による修正処理が必要で
あると決定する。
【0037】(8)成形パターンの決定ルールは、製品
モデル50の面精度、逐次成形方式の選択ルールで決定
された成形方式、成形工具選択ルールによって決定され
た単工程成形処理かまたは多工程成形処理か、および補
助工具有無処理ルールによって決定された補助工具有無
に応じて、逐次成形装置の能力の確認ルールで図16に
示す上下パンチ移動方式の中から決定された上下パンチ
の移動方式に応じて決定される成形工具の送り込み方法
(落とし込み方法)、成形工具の角度制御有り(成形工
具の傾きの制御有りの場合)等を決定する。また成形工
具の送り込み方法としては、成形工具を移動軌跡に沿っ
て1周毎に続けて成形ピッチを落とし込む螺旋状に移動
させる方式(図14に示す移動軌跡42を続けて行う方
式)と、成形工具を移動軌跡に沿って1周毎に反転させ
て成形ピッチを落とし込む反転移動方式とも含まれる。
【0038】以上説明したように、演算装置2は、製造
条件決定ステップS33において、(1)成形品に要求
される仕様の確認ルール、(2)逐次成形方式の選択ル
ール、(3)逐次成形装置の能力の確認ルール、(4)
成形工具選択ルール、(5)成形加工条件決定ルール、
(6)補助工具有無処理のルール、(7)矯正成形処理
のルール、および(8)成形パターンの決定ルールに基
づいて製造条件が決定されて、中間ファイル34として
格納手段6に格納される。また、中間ファイル32とし
て、図12に示すように、抽出した逐次成形部位53
を、平面54、円錐面56、面取りR面55の単位形状
に分解し、該分解した単位形状に対してそれぞれ番号を
割り付けし、これら割付けされた逐次成形部位に関する
情報が、逐次成形装置の座標系(図12に示されるXY
Z座標軸57の座標系)で、格納手段6に格納されてい
る。次に、演算装置2は、中間ファイル34として格納
手段6に格納された製造条件[逐次成形方式、上下パン
チ径D1およびその肩の半径R1、成形工具の成形ピッ
チ(送り込み量:落とし込み量)、成形工具の移動軌跡
に沿った移動速度、単工程成形処理かまたは多工程成形
処理か、成形工具の送り込み方法、成形工具の角度制御
有り(成形工具の傾きの制御有りの場合)等]と格納手
段6に格納された中間ファイル32の情報とに基づい
て、成形工具の移動軌跡の計算を行い、CLデータファ
イル36として格納手段6に格納する。中間ファイル3
2の内容は、逐次成形装置に対して設定された座標系
(図12に示されるXYZ座標軸57の座標系)に基づ
く逐次成形部位について分解して番号付けされた単位形
状に関する情報が含まれているので、成形工具軌跡の順
路決定および軌道演算の際に用いることが可能となる。
特に、円錐面56についての平面的な工具の移動軌跡
は、円弧補間でも、直線近似補間のどちらでもよい。も
ともと逐次成形装置に、成形工具を円弧の中心を回転軸
にして回転半径を制御して回転出来るように構成されて
いる場合には、回転半径を決めて円弧で補間すれば良
い。
【0039】次に、本発明に係る凸成形と凹成形とを組
み合わせた多工程成形処理について、図18を用いて説
明する。図18(a)には、まず、凹形状を逐次張り出
し成形し、その後凹形状の周囲の板状部に凸形状を逐次
張り出し成形することによって凸成形と凹成形とを組み
合わせた多工程成形が可能となる。図18(b)には、
まず、凸形状を逐次張り出し成形し、その後凸形状部の
周囲に凹形状を逐次張り出し成形することによって凸成
形と凹成形とを組み合わせた多工程成形が可能となる。
【0040】次に、本発明に係る成形方式Aについて図
19および図20を用いて説明する。即ち、図19は、
NC制御される棒状工具40を用いて金属パネル46に
張り出し成形部を成形する逐次張り出し成形装置の概略
構成を示す図である。この成形装置は、張り出し成形部
外側輪郭形状と同じ輪郭の穴部43aを有する下型枠4
3と、凹形状を成形するための棒状工具である上パンチ
40を示している。図19(b)は、図19(a)にお
ける金属パネル46を下型枠43上に置いてクランプ治
具44を用いて固定し、前記金属板パネル46の上に上
パンチ40を配置した図である。上パンチ40は下型枠
43の穴部43aの縁上の一部a点に位置させる。次
に、上パンチ40をマイナスZ方向に変位を与えながら
XY方向に矢印47に沿って周回移動させる。これによ
り上パンチ40の先端部の軌跡が金属パネル46に転写
される。さらに、上パンチ40のXY方向の移動軌跡を
一周ごとに徐々に小さくなるようにして上パンチ40の
周回移動を繰り返すことによって所望の深さの凹凸模様
が形成できる。図20は、図19(a)におけるD−
D’断面図であり、成形の過程を断片的に示したもので
ある。図20(a)、(b)、(c)、(d)の如く徐
々に深さを増していき所望の深さの凹凸模様を得る。上
パンチ40の一周ごとのZ方向の変位Δhと一周ごとの
XY方向の変位Δdの関係をtanθ=Δd/Δhとす
ることで凹形状の側面角度がθの凹凸模様を形成でき
る。次に、本発明に係る成形方式Bについて説明する。
この成形方式Bは、図19および図20に示す成形方式
Aにおける下型枠43の代わりに下型を用いて成形する
ものである。また、成形方式Bは、成形方式Cにおい
て、下パンチ41の代わりに下型を用いて成形するもの
である。
【0041】ところで、成形方式Cで成形した後、固定
治具44、45から取り外すと、図21に示すように金
属パネル60は、内側平面部63がd1量で示すフクレ
形状となり、また、外側平面部64がd2で示す上側へ
のソリ形状となる。内側平面部63のフクレ形状は、成
形パンチ40によるマイナスZ方向への押し込みによ
り、金属パネル60の内側平面部63が成形パンチ41
の上面部より離れてしまうことが原因である。外側平面
部64のソリ変形は、張り出し成形部62の外側輪郭部
64の弾性回復によることが原因である。なお、成形方
式A、Bの何れにおいても、同様な現象が生じる。次
に、上記不正変形を抑止し、形状精度を向上させる補助
工具処理成形方法について、図22〜図24を用いて説
明する。図22は、逐次成形方式Cにおける例えば、成
形パンチ40に補助工具80を付けて補助工具処理成形
を行う装置の一実施例を示した斜視図、図23は、図2
2におけるE−E’断面図、図24は、成形パンチ40
のマイナスZ方向の押し込みが行われた状態でのE−
E’断面図である。補助工具付成形工具79は、成形パ
ンチ40に補助工具80を付けたものである。補助工具
80は、押しつけ治具81と、押しつけ治具81を支持
する支持棒82と、支持棒82を成形パンチ40に取り
付けるための支え治具84と、支え治具84より支持棒
82が抜け落ちないようにするための止め具85と、支
持棒82より押しつけ治具81が抜け落ちないようにす
るための止め具86と、支え治具84と止め具86との
間に介装され、バネ等で構成された押し付け力付与手段
83より構成される。押しつけ治具81は支持棒82と
の接触面を球面にしているため、支持棒82に対して首
振り運動と回転運動が可能である。
【0042】補助工具付処理成形は、次のように行われ
る。即ち、成形パンチ40に取り付けた支え治具84と
止め具86との間で介装された押し付け力付与手段83
の押しつけ力により、成形パンチ40の近傍の金属パネ
ルの内側平面部63が、押しつけ治具81で成形パンチ
41に押さえつけられる。成形中には、押しつけ治具8
1が常に内側平面部63を押さえつけることができるよ
うに、成形パンチ40を中心軸として補助工具付成形工
具79の回転角度制御を行う。押し付け力付与手段83
は、金属パネル60の材質、板厚、張り出し成形部62
の成形形状に対応して選択し、押しつけ治具81の押し
つけ力を変更する。また、押しつけ治具81の押しつけ
力は成形パンチ40と支え治具84との取付高さ位置を
変更することによっても可能である。本実施例では、装
置構成を簡単なものとするため、押し付け力付与手段8
3としてバネを用いる場合について説明したが、押し付
け力付与手段83として、油圧またはエアー等のシリン
ダによって構成することによって、押し付け力を最適値
に設定制御することが可能となる。このように、押し付
け力付与手段83として、押しつけ治具81に対して弾
性圧、空気圧、油圧力等で押しつけ力が付与できるもの
であればよい。上記の成形方式を用いることで、金属パ
ネル60の内側平面部63のフクレ量d1をごく少ない
ものとした精度の良い金属パネル60を得ることができ
る。
【0043】なお、以上説明した補助工具付処理成形方
法は、逐次成形方式Cの場合について説明したが、逐次
成形方式A、Bについても同様に適用することが可能で
ある。
【0044】次に、図21に示す金属パネル60の外側
平面部64のソリ変形量d2を低減する矯正工具修正成
形方法について図25〜図27を用いて説明する。図2
5は、逐次成形方式Cにおける外側平面部64のソリ変
形を抑止する成形を行う装置の一実施例を示す概略構成
斜視図である。図26は、図25のF−F’断面図であ
る。図25および図26に示すように、NCフライス盤
と同様にNC制御される成形工具90は、金属板60の
外側平面部64に接触する矯正治具91と、矯正治具9
1を支持する支持棒92と、支持棒92を保持するホル
ダ93と、支持棒92から矯正治具91が脱落しないた
めの止め具96とから構成される。矯正治具91と支持
棒92との接触部は球面となっているため、矯正治具9
1は支持棒92に対して首振り運動、回転運動が可能で
ある。まず金属パネル60の張り出し成形部62と、外
側平面部64との境界部64aに矯正治具91の端部を
位置させる。そして、成形工具90を所定量だけマイナ
スZ方向に押し下げ、矯正治具91の端部が常に境界部
64aに位置するように(接するように)して成形工具
90をX−Y方向にNC制御に基づいて移動させる。成
形工具90の押し下げ量は、金属パネル60の材質、板
厚、張り出し成形部62の成形形状により定まる値であ
り、X−Y方向の移動中に下げ量を調整する場合もあ
る。成形工具90の矯正治具91は首振り運動が可能で
あるため、図27に示すように成形工具90をマイナス
Z方向に押し込んだ際に発生する金属パネル60の外側
平面部64の傾きαに対応した角度に矯正治具91も傾
いてX−Y方向に移動することが可能である。以上の成
形を行うことにより、金属パネル60の外側平面部64
の境界部64aをオーバベンドすることができるため、
弾性回復による金属パネル60の外側平面部のソリ変形
量d2をほぼ0にすることができる。
【0045】以上の成形パターンを製造知識ルール7の
データベースに登録しておき、3D−CADデータより
得られる形状精度情報に基づき、前期成形パターンが選
択されるようにすることで形状精度のよい成形品が得ら
れるNCプログラムを作成することが可能である。次
に、図9に示すCADモデル50において、CADモデ
ル50の断面形状を示す図10の凹面形状52の上面取
りRUおよび下面取りRLの大きさが非常に小さい(約
1〜2mm)場合の多工程処理にもとづく逐次成形方法
について図28を用いて説明する。図28に示す如く、
成形工具57の面取りR寸法の大きい工具での成形と、
CADモデルの面取りR寸法にあった工具面取りR寸法
の工具とを用いて仕上げ成形するように、製造知識ルー
ル7の成形工具選択の中にパターンとして登録してお
く。逐次張り出し成形では、成形工具面取りR寸法が小
さい場合は成形工具の通過跡がかなり目立つように残っ
てしまい、成形面粗さ、形状精度を低下させる。上記多
工程成形パターンを選択してNCプログラムを作成する
ことでCADモデルの面取りR寸法が小さい場合の形状
に対しても、最適な製造条件を有するNCプログラムを
作成することができる。以上説明したように、主として
図5および図6に示すステップから構成された逐次成形
用NCプログラムを作成するためのプログラムをROM
等のメモリ8に記録されているものを出力手段5である
記録媒体に記録することにより、逐次成形用NCプログ
ラムを作成するためのプログラムとして利用することが
可能となる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、金属板上に凹凸模様を
成形する逐次張り出し成形等の逐次成形において重要と
なる逐次成形工具の移動軌跡の作成と、逐次成形工具を
移動させる機械、装置を動かすためのプログラムである
逐次成形用NCプログラムの作成を、3D(3次元)−
CADデータより簡単な操作により即時に自動作成でき
る効果を奏する。また、本発明によれば、作成した逐次
成形用NCプログラムはシミュレーションによる干渉チ
ェックが行えるため、逐次成形用NCプログラムミスの
発生がなく、形状が複雑な場合でも容易に作成が可能で
ある。また、本発明によれば、逐次成形工具の選択及び
速度、移動量等の製造条件を吟味した逐次成形用NCプ
ログラムを作成するため、3D(3次元)−CADモデ
ルに対して最適な条件で成形できる逐次成形用NCプロ
グラムを作成できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る逐次成形用NCプログラム自動生
成システムの一実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】CAD処理装置のCADデータベースの内容を
示す図である。
【図3】製造条件決定データベースの内容を示す図であ
る。
【図4】本発明に係る逐次成形用NCプログラム自動生
成システムの他の実施の形態を示す概略構成図である。
【図5】本発明に係る逐次張り出し成形におけるNCプ
ログラムを作成する処理プロセスを示す図である。
【図6】本発明に係る逐次張り出し成形におけるNCプ
ログラムを作成する処理プロセスを更に詳細に示した図
である。
【図7】本発明に係る3D−CADによって作成された
逐次成形製品のCADモデルを示す図である。
【図8】図7に示すCADモデルの断面形状を示す図で
ある。
【図9】本発明に係る製品であるCADモデルに対して
逐次成形加工部位を抽出するために選択したことを説明
するための図である。
【図10】抽出された逐次成形加工部位に対して単位形
状に分解することを説明するための図である。
【図11】本発明に係る逐次成形に用いる逐次成形工具
の形状の例とその断面とを示す図である。
【図12】逐次成形工具選択における基本条件を示す図
である。
【図13】逐次成形工具選択のための製造知識ルールの
内容であるパンチ肩R1と面精度との関係を示す図であ
る。逐次張り出し成形装置の斜視図
【図14】本発明に係る逐次成形方式Cの2本パンチ方
式による逐次成形装置の一実施例の概略構成を示す斜視
図である。
【図15】図14に示す逐次成形装置により順次逐次張
り出し成形されていく状態を示す断面図である。
【図16】図14に示す逐次成形装置において2本パン
チの様々な動かし方法を説明するための図である。
【図17】表示装置の画面上で成形シミュレーションを
行っていく状態を示す図である。
【図18】凸成形と凹成形とを組み合わせた多工程成形
を行う場合の異なった逐次成形の方法を説明するための
図である。
【図19】本発明に係る逐次成形方式Aの下枠方式によ
る逐次成形装置の一実施例の概略構成を示す斜視図であ
る。
【図20】図19に示す逐次成形装置により順次逐次張
り出し成形されていく状態を示す断面図である。
【図21】金属板を逐次成形した後生じるフクレd1や
ソリd2を示す断面図である。
【図22】フクレ等が生じないように成形品精度を向上
させるための補助工具付逐次成形工具を用いて逐次成形
する逐次成形装置の一実施例の概略構成を示す図であ
る。
【図23】図22に示す逐次成形装置により逐次張り出
し成形する直前の状態を示す断面図である。
【図24】図22に示す逐次成形装置により成形品精度
を向上させながら逐次張り出し成形していく状態を示す
断面図である。
【図25】ソリ等が生じないように成形品精度を向上さ
せる矯正成形装置の一実施例の概略構成を示す斜視図で
ある。
【図26】図22に示す矯正成形装置により矯正成形す
る直前の状態を示す断面図である。
【図27】図22に示す矯正成形装置により成形品精度
を向上させるために矯正成形していく状態を示す断面図
である。
【図28】CADモデルの面取りRが小さい場合の逐次
成形工具の選択による多工程成形を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1…逐次成形用NCプログラム自動作成装置、2…演算
装置、3…入力手段(キーボード等)、4…バス、5…
出力手段(記憶装置、記録媒体)、逐次成形用NCプロ
グラム、6…格納手段(記憶装置)、7…メモリ、8…
メモリ、10…表示装置、11…逐次成形の製造知識ル
ール、12…逐次成形装置データベース、13…逐次成
形工具データベース、20…逐次成形製品の形状・板厚
・材質・精度の情報、21…逐次成形製品のCAD処理
装置、22…CADデータベース、23…演算装置、2
4…表示装置、25…部品形状データベース、26…部
品精度情報、32、34…中間ファイル、40…上パン
チ、41…下パンチ、44…上クランプ治具、45…下
クランプ治具、46…被加工材、50…CADモデル、
51…金属板、52…四角錐台形上の凹面、53…逐次
成形部位、54…平面、55…円柱面(面取りR)、5
6…円錐面、58…成形工具、59…成形工具、60…
金属パネル、62…張り出し成形部、63…内側平面
部、64…外側平面部、79…補助工具付成形工具、8
0…補助工具、81…押しつけ治具、82…支持棒、8
3…押し付け力付与手段、84…支え治具、85…止め
具、86…止め具、90…矯正工具、91…矯正治具、
92…支持棒、93…ホルダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 敬一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 榎本 敦子 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 斉藤 英樹 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 杉本 浩一 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 遠藤 秀則 茨城県ひたちなか市市毛1070番地 株式会 社日立製作所水戸工場内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製品の3次元CADデータより得られる製
    品の3次元形状に対して逐次成形部位を抽出する逐次成
    形部位抽出過程と、 該逐次成形部位抽出過程で抽出された逐次成形部位に対
    する逐次成形フィーチヤの属性を基にして知識ルールに
    基づいて逐次成形工具の特性を決定する第1の過程と前
    記抽出された逐次成形部位に対する逐次成形フィーチヤ
    の属性を基にして知識ルールに基づいて逐次成形加工条
    件を決定する第2の過程とからなる製造条件決定過程
    と、 前記逐次成形部位抽出過程で抽出された逐次成形部位を
    少なくとも平面、円錐面、および円筒面等の単位形状に
    分解し、前記製造条件決定過程の第1の過程で得られる
    逐次成形工具の特性と第2の過程で得られる逐次成形加
    工条件とを基に前記分解された各々の単位形状に応じた
    逐次成形工具の移動軌跡を逐次成形部位に適合するよう
    につなげて逐次成形部位に対する逐次成形工具の移動軌
    跡を算出する逐次成形工具移動軌跡演算過程とを有する
    ことを特徴とする逐次成形用NCプログラムの作成方
    法。
  2. 【請求項2】製品の3次元CADデータより得られる製
    品の3次元形状に対して逐次成形部位を抽出する逐次成
    形部位抽出過程と、 該逐次成形部位抽出過程で抽出された逐次成形部位に対
    する逐次成形フィーチヤの属性である逐次成形工具の滑
    り跡を許容できるか否かと面精度とに応じて逐次成形方
    式を選択する第1の過程と該第1の過程で選択された逐
    次成形方式に応じて前記抽出された逐次成形部位に対す
    る逐次成形フィーチヤの属性を基にして知識ルールに基
    づいて逐次成形工具の特性を決定する第2の過程と前記
    第1の過程で選択された逐次成形方式に応じて前記抽出
    された逐次成形部位に対する逐次成形フィーチヤの属性
    を基にして知識ルールに基づいて逐次成形加工条件を決
    定する第3の過程とからなる製造条件決定過程と、 前記逐次成形部位抽出過程で抽出された逐次成形部位を
    少なくとも平面、円錐面、および円筒面等の単位形状に
    分解し、前記製造条件決定過程の第2の過程で得られる
    逐次成形工具の特性と第3の過程で得られる逐次成形加
    工条件とを基に前記分解された各々の単位形状に応じた
    逐次成形工具の移動軌跡を逐次成形部位に適合するよう
    につなげて逐次成形部位に対する逐次成形工具の移動軌
    跡を算出する逐次成形工具移動軌跡演算過程とを有する
    ことを特徴とする逐次成形用NCプログラムの作成方
    法。
  3. 【請求項3】前記製造条件決定過程において、知識ルー
    ルに基づいて補助工具付逐次成形工具にするか否かを決
    定する過程を含むことを特徴とする請求項1または2記
    載の逐次成形用NCプログラムの作成方法。
  4. 【請求項4】前記製造条件決定過程において、知識ルー
    ルに基づいて矯正治具を用いて矯正するか否かを決定す
    る過程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の
    逐次成形用NCプログラムの作成方法。
  5. 【請求項5】前記製造条件決定過程において、逐次成形
    装置の能力があるか否かを逐次成形フィーチヤの属性で
    ある製品の寸法を基に判定する過程を含むことを特徴と
    する請求項1または2記載の逐次成形用NCプログラム
    の作成方法。
  6. 【請求項6】前記製造条件決定過程の第1の過程には、
    1種類の逐次成形工具を用いた単工程逐次成形と複数種
    類の逐次成形工具を用いた複数工程逐次成形とを選択す
    る過程を含むことを特徴とする請求項1記載の逐次成形
    用NCプログラムの作成方法。
  7. 【請求項7】前記製造条件決定過程の第2の過程には、
    1種類の逐次成形工具を用いた単工程逐次成形と複数種
    類の逐次成形工具を用いた複数工程逐次成形とを選択す
    る過程を含むことを特徴とする請求項2記載の逐次成形
    用NCプログラムの作成方法。
  8. 【請求項8】前記製造条件決定過程の第1の過程におい
    て、逐次成形工具の特性として、少なくとも工具の径と
    先端肩の曲面との組み合わせであることを特徴とする請
    求項1記載の逐次成形用NCプログラムの作成方法。
  9. 【請求項9】前記製造条件決定過程の第1の過程におい
    て、逐次成形工具の特性として、少なくとも工具の径と
    先端肩の曲面と材質との組み合わせであることを特徴と
    する請求項1記載の逐次成形用NCプログラムの作成方
    法。
  10. 【請求項10】前記製造条件決定過程の第2の過程にお
    いて、逐次成形工具の特性として、少なくとも径と先端
    肩の曲面との組み合わせあることを特徴とする請求項2
    記載の逐次成形用NCプログラムの作成方法。
  11. 【請求項11】前記製造条件決定過程の第2の過程にお
    いて、逐次成形工具の特性として、少なくとも径と先端
    肩の曲面と材質との組み合わせあることを特徴とする請
    求項2記載の逐次成形用NCプログラムの作成方法。
  12. 【請求項12】前記製造条件決定過程の第2の過程にお
    いて、逐次成形加工条件として、成形ピッチと成形速度
    とを含むことを特徴とする請求項1記載の逐次成形用N
    Cプログラムの作成方法。
  13. 【請求項13】前記製造条件決定過程の第2の過程にお
    いて、逐次成形加工条件として、成形ピッチと成形速度
    と潤滑剤の種類とを含むことを特徴とする請求項1記載
    の逐次成形用NCプログラムの作成方法。
  14. 【請求項14】前記製造条件決定過程の第3の過程にお
    いて、逐次成形加工条件として、成形ピッチと成形速度
    とを含むことを特徴とする請求項2記載の逐次成形用N
    Cプログラムの作成方法。
  15. 【請求項15】前記製造条件決定過程の第3の過程にお
    いて、逐次成形加工条件として、成形ピッチと成形速度
    と潤滑剤の種類とを含むことを特徴とする請求項2記載
    の逐次成形用NCプログラムの作成方法。
  16. 【請求項16】請求項1乃至15の何れかに記載の成形
    用NCプログラムの作成方法のプログラムを記録したこ
    とを特徴とする記録媒体。
  17. 【請求項17】請求項1乃至15の何れかに記載の作成
    方法によって作成された成形用NCプログラムを用いて
    特性が決定された逐次成形工具をNC制御して被逐次成
    形板状体に対して逐次成形することを特徴とする逐次成
    形方法。
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