JPH11327329A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11327329A
JPH11327329A JP12582698A JP12582698A JPH11327329A JP H11327329 A JPH11327329 A JP H11327329A JP 12582698 A JP12582698 A JP 12582698A JP 12582698 A JP12582698 A JP 12582698A JP H11327329 A JPH11327329 A JP H11327329A
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JP
Japan
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toner
transfer roller
transfer
roller
image
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Pending
Application number
JP12582698A
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English (en)
Inventor
Toshimitsu Takeuchi
利充 武内
Naoki Mizutani
尚樹 水谷
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
Priority to JP12582698A priority Critical patent/JPH11327329A/ja
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙ジャムの発生に伴う装置の停止状態また
はその他の原因による装置の停止状態が発生した際に、
転写ローラに付着したトナーを容易に剥離して、用紙の
汚損を防止する画像形成装置を提供する。 【解決手段】 画像形成装置は、用紙ジャムが発生した
場合(ステップS21)および装置カバーが開放された
場合(ステップS22)には、装置を停止状態にし、操
作パネルからの操作指示入力の受付を禁止し(ステップ
S23)、復帰作業が完了したと判断したとき(ステッ
プS24)、2次転写下ローラにトナーと逆極性の+3
00〜400Vのトナー剥離電圧を印加して、一定時間
(ここでは3秒間)回転駆動する(ステップS25)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置、特
に、トナー画像が形成される像担持体とこの像担持体に
対向して配置される転写ローラ間に用紙を搬送して、転
写ローラに所定の電圧を印加して用紙上にトナー画像を
転写する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やプリンタ、ファクシミリ装置な
どの画像形成装置において、感光体ドラムや転写ベルト
などのトナー画像が形成される像担持体に、圧接状態ま
たは近接状態で転写ローラが配置され、この像担持体と
転写ローラとの間に用紙を搬送するとともに転写ローラ
にトナーと逆極性の電圧を印加して、用紙上にトナー画
像を転写するものが存在する。
【0003】このような画像形成装置では、転写部位の
手前にレジストローラを設け、このレジストローラまで
用紙を搬送して待機させ、像担持体の表面にトナー画像
の現像が完了したときに、像担持体上のトナー画像の位
置と用紙位置とが一致するようにタイミングをはかって
レジストローラから用紙を転写部位に搬送し、転写ロー
ラに所定電圧を印加する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような画像形成装
置において、レジストローラから転写部位に用紙を搬送
する過程で用紙ジャムが発生した場合には、転写部位に
用紙が搬送されていないにも関わらず、転写ローラに所
定の電圧が印加され、像担持体の表面に形成されたトナ
ー画像が転写ローラに付着してしまうおそれがある。転
写前の用紙ジャムを検知するためのセンサを設け、用紙
ジャムが発生した場合に装置を停止状態にすることが考
えられるが、レジストローラから転写部位までの搬送距
離が短いため、装置を停止状態としたときには、すでに
転写ローラに対する電圧の印加が開始されており、像担
持体上のトナーの一部は転写ローラに付着しているおそ
れがある。転写ローラにトナーが付着していると、転写
部位に搬送されてきた用紙の裏面にこのトナーが写り、
用紙が汚れるという問題がある。
【0005】また、フルカラー複写機のように、読み取
った原稿画像をシアン、マゼンダ、イエロー、ブラック
の各色成分に分解し、感光体ドラム上に各色成分のトナ
ー画像を形成し、これを順次転写ベルトに積層状態で転
写して、さらにこれを用紙に転写するように構成された
画像形成装置が存在する。このような画像形成装置で
は、像担持体である転写ベルト上のトナー画像は各色成
分のトナーが積層状態となって形成されているため、ト
ナー層の厚さが通常の場合よりも厚く、一旦転写ローラ
にトナーが転写されると除去することが困難である。
【0006】転写ローラの周面に圧接するクリーニング
ブレードを設け、転写ローラに付着したトナーを除去す
るように構成することが考えられる。しかしながら、上
述したように、用紙ジャムなどによって転写部位に用紙
が搬送されていないにも関わらず、転写ローラに転写用
の所定電圧が印加されて、像担持体上のトナーが転写ロ
ーラに付着してしまった場合には、このようなクリーニ
ングブレードのみで転写ローラ表面のトナーを除去する
ことが困難である。特に、複数の色成分のトナー画像が
積層状態で転写されるフルカラー複写機においては、ト
ナー層の厚みが厚いため、一旦転写ローラにトナーが付
着すると、これを除去することが困難となる。
【0007】本発明の目的は、用紙ジャムの発生に伴う
装置の停止状態またはその他の原因による装置の停止状
態が発生した際に、転写ローラに付着したトナーを容易
に剥離して、用紙の汚損を防止する画像形成装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る画像形成装
置は、像担持体と、転写ローラと、電圧印加手段と、電
圧制御手段とを備えている。像担持体は、周面にトナー
画像が形成されるものである。転写ローラは、像担持体
周面のトナーと逆極性の電圧が印加されて、像担持体と
の間に搬送されてくる用紙にトナー画像を転写する。電
圧印加手段は、転写ローラに電圧を印加する。電圧制御
手段は、装置が停止状態から復帰した際に、転写ローラ
からトナーを剥離するための剥離電圧を転写ローラに印
加するように電圧印加手段を制御する。
【0009】このようにした場合には、装置が停止状態
となる直前に像担持体周面のトナーが転写ローラに付着
していても、装置が復帰した際に転写ローラからトナー
が剥離するための剥離電圧を印加することにより、転写
ローラの表面からトナーを離間させることができる。転
写ローラから離間したトナーは、例えば、像担持体に再
度転写され、像担持体に設けられたクリーニング装置に
より回収されることとなる。このことから、転写ローラ
に付着したトナーを剥離することが容易であり、用紙を
汚損することを防止できる。
【0010】ここで、周面に静電潜像が形成される感光
体ドラムと、感光体ドラム周面に形成された静電潜像を
トナー画像に顕像化する現像手段とを備え、像担持体は
駆動ローラと従動ローラとの間に張設されて感光体ドラ
ム周面と対向して周回する転写ベルトであり、転写ロー
ラは転写ベルトに対向して配置され転写ベルト周面に形
成されたトナー画像を転写ベルトとの間に搬送されてく
る用紙表面に転写する2次転写ローラとすることもがで
きる。この場合には、転写ベルト上にフルカラーのトナ
ー画像を積層状態で形成し、これを用紙にさらに転写す
る構成のフルカラーの画像形成装置に適用することがで
きる。
【0011】また、電圧制御手段は、転写ベルトと2次
転写ローラとの間に用紙が搬送されてきた際に、転写ベ
ルト表面のトナー画像を用紙表面に転写するために2次
転写ローラに第1の所定電圧を印加し、装置が停止状態
から復帰した際に、2次転写ローラに付着したトナーを
剥離するための剥離電圧として第2の所定電圧を転写ロ
ーラに所定時間印加するように構成することができる。
【0012】この場合には、装置が停止状態から復帰し
た際に、転写ローラに付着したトナーを速やかに除去す
ることができ、次の画像形成動作の開始を迅速に行える
とともに、用紙の汚損を確実に防止することができる。
また、この場合、第2の所定電圧は第1の所定電圧と逆
極性とすることが好ましく、2次転写ローラの周面に圧
接されて2次転写ローラ周面に付着したトナーを除去す
るクリーニングブレードを設けた場合には、第2の所定
電圧を第1の所定電圧と同極性にすることが好ましい。
いずれの場合にも、転写ローラに付着したトナーを容易
に剥離することが可能となり、転写ベルトなどの像担持
体にトナーを再転写して、これを回収することが可能と
なる。
【0013】また、像担持体は、周面に静電潜像が形成
される感光体ドラムであり、感光体ドラム周面に形成さ
れた静電潜像をトナー画像に顕像化する現像手段をさら
に備える構成とすることも可能である。この場合には、
装置が停止状態となる直前に感光体ドラム周面のトナー
が転写ローラに付着した場合であっても、装置の復帰後
に転写ローラに剥離電圧を印加することによって、転写
ローラ表面に付着したトナーを容易に剥離することが可
能であり、次の画像形成動作の際に、用紙の裏面にトナ
ーが付着して用紙を汚損することがなくなる。
【0014】ここで、電圧制御手段は、感光体ドラムと
転写ローラとの間に用紙が搬送されてきた際に、感光体
ドラム周面のトナー画像を用紙表面に転写するために転
写ローラに第1の所定電圧を印加し、装置が停止状態か
ら復帰した際に、転写ローラに付着したトナーを剥離す
るための剥離電圧として第2の所定電圧を転写ローラに
所定時間印加するように構成できる。ここでは、像担持
体が転写ベルトである場合と同様にして、装置が停止状
態から復帰した際に、転写ローラに付着したトナーを速
やかに除去することができ、次の画像形成動作の開始を
迅速に行えるとともに、用紙の汚損を確実に防止するこ
とができる。
【0015】ここでは、第2の所定電圧は第1の所定電
圧と逆極性にすることが好ましく、また、転写ローラの
周面に圧接されて転写ローラ周面に付着したトナーを除
去するクリーニングブレードを設けた場合は、第2の所
定電圧を第1の所定電圧と同極性にすることが好まし
い。この場合も、像担持体を転写ベルトとした場合と同
様にして、転写ローラに付着したトナーを容易に剥離す
ることが可能となり、転写ベルトなどの像担持体にトナ
ーを再転写して、これを回収することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施形態が採用
されるフルカラー複写機の横断面図を示す。この複写機
1は、本体10と、本体10の上部に開閉自在に装着さ
れた原稿押さえ11とを有している。本体10には、そ
の上部に位置して、原稿が載置される原稿台15が配置
されている。本体10の内部には、正面から見て左側の
端部で上下方向のほぼ中央に画像形成部16が設けられ
ている。また、下部には、画像形成部16に原稿を供給
するための給紙部17が設けられている。
【0017】給紙部17には、本体10に着脱自在に取
り付けられ、用紙を収納する給紙カセット18,19,
20,21と、その右側方に設けられるバイパストレイ
22とを備えている。原稿台15の下方には、原稿台1
5上に載置された原稿の画像情報を読み取るための光学
系23が設けられている。光学系23は、原稿台15上
に載置された原稿表面に光を照射するための光源24
と、原稿表面から反射した光を偏向するためのミラー2
5,26,27と、ミラー27からの光を収束させるた
めのレンズ28と、レンズ28によって収束された光を
受光して原稿画像に対応する画像データ信号を生成する
CCDセンサなどのカラー撮像素子29とを備えてい
る。
【0018】画像形成部16は、表面に静電潜像が形成
される感光体ドラム30を有し、さらに感光体ドラム3
0の周囲に配置された主帯電装置31、現像装置33,
34,35,36、転写装置37およびクリーニング装
置38を有している。主帯電装置31は、感光体ドラム
30の表面を帯電させるための装置であり、感光体ドラ
ム30の上方に配置されている。主帯電装置31から所
定の間隙をあけて感光体ドラム30の左側方から下方に
かけて感光体ドラム30上にトナー像を形成する現像装
置33,34,35,36が配置されている。各現像装
置33,34,35,36は、それぞれシアン、マゼン
ダ、イエロー、ブラックのトナーを収納し、感光体ドラ
ム30に形成されている静電潜像を各色トナーによる顕
像化するものである。また、転写装置37は、感光体ド
ラム30上のトナー像を用紙に転写するための装置であ
り、感光体ドラム30の右斜め下方に配置されている。
クリーニング装置38は、感光体ドラム30表面の残留
トナーなどを除去するための装置であり、感光体ドラム
30の右斜め上方に配置されている。
【0019】感光体ドラム30の左斜め上方には、感光
体ドラム30の周面に静電潜像を形成するための露光装
置39が設けられている。露光装置39は、レーザユニ
ット40とレーザユニット40からのレーザ光を感光体
ドラム30周面に偏向するミラー41とからなり、カラ
ー撮像素子29から得られる画像データ信号に基づいて
感光体ドラム30周面に静電潜像を形成する。露光装置
39からの照射されるレーザ光は、主帯電装置31と現
像装置33との間に通過して感光体ドラム30周面に照
射されるように構成されている。 〔転写装置〕転写装置37は、図2に示すように、駆動
モータ42の駆動力が駆動ベルト43を介して伝達され
る駆動ローラ44と、2次転写上ローラ45と、駆動ロ
ーラ44および2次転写上ローラ45の間に張設される
転写ベルト46と、転写ベルト44の外周面を感光体ド
ラム30の周面に圧接する1次転写上ローラ47、1次
転写下ローラ48と、転写ベルト46の内周面側に配置
されるテンションローラ49とを備えている。
【0020】1次転写上ローラ47および1次転写下ロ
ーラ48は、駆動ローラ44と2次転写上ローラ45の
間であって、転写ベルト46を介して感光体ドラム30
と対向する位置に配置されている。1次転写上ローラ4
7は、1次転写下ローラ48とともに転写ベルト46を
感光体ドラム30周面に圧接する圧接位置と、感光体ド
ラム30周面から転写ベルト46を離間させる離間位置
との間で移動可能となっている。
【0021】例えば、図3に示すように、1次転写ロー
ラ47は取付板50に回転自在に取り付けられており、
この取付板50が支軸51を介して転写装置37に回転
可能に取り付けられている。取付板50は、下方に突出
する突片52を有しており、突片52には1次転写上ロ
ーラ47の回転軸と並行に設けられた1次押圧コロ53
が設けられている。また、取付板50はばね54' によ
り感光体ドラム30の周面から離間する方向に付勢され
ている。
【0022】転写装置37側には、取付板50の1次押
圧コロ53に当接可能なカム面を有する1次押圧カム5
4が可動自在に支持されて設けられている。この1次押
圧カム54は、駆動ベルト55によって1次押圧カム駆
動モータ56の駆動力が伝達されて、回動可能となって
いる。1次押圧カム54の回転軸に1次押圧カム54と
一体的に回転する遮光板57が設けられている。この遮
光板57は、円板の一部が切り欠かれた扇型形状でな
り、フォトインタラプタで構成される転写ベルト押圧セ
ンサ58の光路を遮断することが可能に配置されてい
る。
【0023】例えば、1次押圧カム54のカム面の1次
押圧コロ53を押圧する距離が最大となるとき、1次転
写上ローラ47が転写ベルト46を感光体ドラム30周
面に圧接する圧接位置に位置し、このとき同時に、転写
ベルト押圧センサ58が遮光板57によって遮光されオ
ン状態となる。また、1次押圧カム54のカム面の1次
押圧コロ53を押圧する距離が最小となるとき、1次転
写上ローラ47が転写ベルト46を感光体ドラム30周
面から離間させる離間位置に位置し、このとき同時に、
転写ベルト押圧センサ58が遮光板57によって解放さ
れてオフ状態となる。
【0024】転写装置37には、転写ベルト46にステ
アリン酸亜鉛を塗布するためのステアリン酸亜鉛塗布装
置59が設けられている。このステアリン酸亜鉛塗布装
置59は、転写ベルト46を介して駆動ローラ44に圧
接するステアリン酸亜鉛塗布ブラシ60と、ステアリン
酸亜鉛塗布ブラシ60にステアリン酸亜鉛を供給するた
めのステアリン酸亜鉛収納部61とから構成されてい
る。ステアリン酸亜鉛塗布装置59は、転写ベルト46
に付着したトナーが用紙表面に転写される際にトナーの
転写ベルト46への結着力を弱め、用紙上に形成される
トナー画像の中抜けを防止するためのステアリン酸亜鉛
を一定周期で転写ベルト46表面に塗布するものであ
る。このため、ステアリン酸亜鉛塗布ブラシ60は、転
写ベルト46に対して出没可能となっており、必要に応
じて駆動ローラ44に圧接されて、転写ベルト46にス
テアリン酸亜鉛を塗布するように構成されている。
【0025】さらに、転写装置37には、転写ベルト4
6の表面をクリーニングするためのクリーニング装置6
2が設けられている。このクリーニング装置62は、1
次転写下ローラ48と2次転写上ローラ45との間に配
置され、転写ベルト46の内周面側に当接するクリーニ
ングローラ63と、転写ベルト46を介してクリーニン
グローラ63に圧接するクリーニングブレード65を有
するトナー回収部66とを備えている。
【0026】また、転写装置37には、転写ベルト46
を介して2次転写上ローラ45と対向する位置に配置さ
れ、転写ベルト46表面のトナーと逆極性の電圧が印加
されて用紙上にトナー画像を転写する2次転写下ローラ
67が設けられている。2次転写下ローラ67は、図4
に示すように、取付板68に回動可能に支持されてい
る。また、2次転写下ローラ67には、外径がやや大き
く設定されて一体的に回転する2次押圧コロ69が幅方
向両端に設けられている。この2次押圧コロ69は、そ
の外周面が転写装置37の側板に当接することにより、
2次転写下ローラ67の周面と転写ベルト46の表面と
が一定距離となるように位置決めを行うものである。
【0027】取付板68は、図4上下方向に移動可能と
なっており、ばねなどの付勢部材(図示せず)によって
下方に付勢されている。また、取付板68は下方に突出
する突片70を有している。突片70には、2次転写下
ローラ67の回転軸と並行に突設された接触片71が設
けられている。この接触片71は、転写装置37の側板
に回動自在に支持された2次押圧カム72のカム面と当
接可能となっている。2次押圧カム72は、図示しない
駆動モータにより回転可能となっており、一体的に回動
する遮光板73を備えている。遮光板73は、回動する
ことによってフォトインタラプタで構成される転写ロー
ラ押圧センサ74の光路を遮断する位置と開放する位置
をとり得るように構成されている。
【0028】たとえば、2次押圧カム72のカム面によ
って移動される接触片71が最も上方に位置するとき、
取付板68が最も上方に押し上げられる。このとき、2
次押圧コロ69が転写装置37の側板に当接して2次転
写下ローラ67を所定位置に位置決めするとともに、遮
光板73が転写ローラ押圧センサ74の光路を遮断して
オン状態にする。また、2次押圧カム72のカム面によ
って移動される接触片71が最も下方に位置するとき、
付勢部材の付勢により取付板68が最も下方に位置させ
られる。このとき、2次転写下ローラ67は転写ベルト
46表面から離間し、同時に遮光板73が転写ローラ押
圧センサ74の光路を開放してオフ状態とする。
【0029】また、2次転写下ローラ67には、周面に
付着したトナーを剥離するためのクリーニングブレード
75が周面に圧接する状態で設けられている。さらに、
2次転写下ローラ67の近傍には、所定の電圧が印加さ
れて用紙を転写ベルト46から分離するための分離針7
6が設けられている。 〔給紙部〕給紙部17には、各給紙カセット18,1
9,20,21から画像形成部16方向に用紙を搬送す
るための縦搬送路81と、バイパストレイ22から画像
形成部16方向に用紙を搬送するバイパス搬送路82と
が設けられている。各給紙カセット18,19,20,
21およびバイパストレイ22には、収納されている用
紙を取り出すためのピックアップローラ83,84,8
5,86,87および用紙を1枚ずつ搬送路に送り出す
ための給紙ローラ対88,89,90,91,92が設
けられている。縦搬送路81には、搬送ローラ対93,
94,95,96が設けられている。縦搬送路81とバ
イパス搬送路82は、転写装置37の2次転写上ローラ
45および2転写下ローラ67の右側方において合流し
ており、転写装置37に用紙を供給する給紙搬送路97
に連続している。給紙搬送路97には、給紙部17から
搬送されてくる用紙を所定位置に待機させるためのレジ
ストローラ98が設けられている。 〔定着装置〕転写装置37の2次転写上ローラ45およ
び2次転写下ローラ67の左側方には、トナー画像が転
写された用紙が搬送される排紙搬送路99が形成されて
おり、そのさらに左側方に定着装置100が配置されて
いる。定着装置100には、ヒータを内蔵する加熱ロー
ラ101と加熱ローラ101に圧接する加圧ローラ10
2とが設けられており、両ローラ間に用紙を挟持して搬
送するとともに、用紙表面に形成されたトナー画像を加
熱定着するものである。
【0030】定着装置100のさらに左側方には排紙ロ
ーラ対103が設けられており、排紙トレイ104に用
紙を排出するように構成されている。 〔制御系〕複写機1の内部には、図5に示すように、制
御部201が設けられている。制御部201は、CP
U,RAM,ROM,各種ドライバなどを含むマイクロ
コンピュータシステムで構成されている。制御部201
には、各種操作指示を行うための操作パネル202が接
続されている。操作パネル202は、テンキーやその他
指令キーを含む入力キー部および液晶表示素子やLED
などで構成される表示部などを含んでおり、複写動作の
開始を指示するためのスタートキーおよび特殊紙モード
設定用のスイッチなども含まれている。
【0031】制御部201には、さらに、画像読取部2
03が接続されている。画像読取部203は前述した光
学系23などを含み、原稿台15上に載置された原稿に
光を照射して、原稿から反射する光をカラー撮像素子2
9で読み取って画像データ信号に変換する。また、制御
部201には、カラー撮像素子29から出力される画像
データ信号を受け取って画像処理を行う画像処理部20
4が接続されている。この画像処理部204では、カラ
ー撮像素子29から出力される画像データ信号によって
2次元のカラー画像を復元し、これをさらに、シアン、
マゼンダ、イエロー、ブラックの各色成分の画像に分解
する。
【0032】制御部201には、レーザユニット40を
含む露光部205が接続されている。露光部205で
は、画像処理部204によって各色成分に分解された画
像情報に基づいて、レーザユニット40からレーザ光を
照射し、感光体ドラム30周面に静電潜像を形成する。
さらに、制御部201には、感光体ドラム30を回転駆
動するための感光体ドラム駆動部206が接続されてい
る。感光体ドラム駆動部206は、露光部205から照
射されるレーザ光に同期するように感光体ドラム30を
回転駆動する。
【0033】また、制御部201には、用紙搬送系20
7が接続されている。この用紙搬送系207は、転写ベ
ルト46を回転駆動するための駆動モータ42を含む給
紙搬送系および排紙搬送路99、定着装置100、排紙
ローラ対103などの駆動モータを含む排紙搬送系など
から構成されている。この用紙搬送系207は、少なく
とも通常搬送速度およびそれよりも遅い速度である特殊
紙搬送速度のうちいずれか一方の用紙搬送速度に設定可
能であり、設定されるモードに応じて速度制御を行うこ
とが可能となっている。
【0034】制御部201には、1次転写上ローラ47
を圧接位置と離間位置との間で移動させるための1次転
写ローラ制御部208が接続されている。この1次転写
ローラ制御部208は、1次押圧カム駆動モータ56を
駆動制御することによって、1次転写上ローラ47を感
光体ドラム30に対して圧接・離間させるものである。
通常動作においては1次転写上ローラ47が1次転写下
ローラ48とともに転写ベルト46を感光体ドラム30
周面に圧接するように、1次転写上ローラ47を圧接位
置に移動させ、特殊紙モードにおいては1次転写上ロー
ラ47が転写ベルト46を感光体ドラム30周面から離
間させるように、1次転写上ローラ47を離間位置に移
動させる。
【0035】制御部201には、2次転写下ローラ67
を転写時の所定位置と転写ベルト46から離間する離間
位置との間で移動させるための2次転写ローラ制御部2
09が接続されている。この2次転写ローラ制御部20
9は、2次押圧カムを駆動するモータを駆動制御するこ
とによって、2次転写下ローラ67を転写ベルト46に
対して近接・離間させるものである。感光体ドラム30
から転写ベルト46へのトナー画像の1次転写を行って
いる際には、2次転写下ローラ67が転写ベルト46か
ら離間し、転写ベルト46から用紙へのトナー画像の2
次転写を行う際には、2次転写下ローラ67の周面と転
写ベルト46表面との間隙が所定距離に成るように2次
転写下ローラ67を移動させる。ただし、モノカラーの
画像形成時には、2次転写下ローラ67を転写ベルト4
6に近接させたままである。
【0036】さらに、制御部201には、2次転写下ロ
ーラ67に印加する電圧を制御するための2次転写電圧
制御部210が接続されている。2次転写電圧制御部2
10は、用紙の裏面から用紙上にトナーを引きつけて用
紙表面にトナー画像を転写するために、転写ベルト46
表面のトナーと逆極性の電圧を2次転写下ローラ67に
印加する。トナーが負帯電の場合、2次転写下ローラに
印加する電圧は、+1kV〜2.5kV程度の直流バイ
アス電圧となる。また、装置が停止状態から復帰した直
後には2次転写下ローラ67にトナーが付着している可
能性があり、2次転写電圧制御部210により一定時間
2次転写下ローラ67に所定電圧を印加するともに、2
次転写下ローラ67が転写ベルト46に近接する位置で
転写ベルト46および2次転写ローラ67を回転駆動す
る。このとき、2次転写下ローラ67に印加する電圧
は、転写時と同極性であって、+300〜400V程度
の直流バイアス電圧となる。ただし、2次転写下ローラ
67にクリーニングブレード75が接触していない場合
には、このときの電圧は逆極性にすることが好ましい。
【0037】制御部201にはさらに他の入出力部が接
続されている。 〔一般動作〕このようにした複写機1の動作を図6に示
すフローチャートに基づいて説明する。複写機1の電源
が投入されると、図6に示すステップS1において各種
パラメータおよび装置全体の初期化を行う。この初期化
動作の中には、2次転写下ローラ67にトナー剥離電圧
を印加して転写ベルト46および2次転写下ローラ67
を一定時間回転駆動し、2次転写下ローラ67に付着し
ているトナーを転写ベルト46に再転写し、転写ベルト
46に設けられたクリーニング装置62に回収する作業
を含む。2次転写下ローラ67に印加するトナー剥離電
圧は、クリーニングブレード75が2次転写下ローラ6
7周面に当接している場合には、+300〜400Vの
直流電圧となる。この後、感光体ドラム30、転写ベル
ト46などが初期位置に設定される。
【0038】ステップS2では、特殊紙モードの設定が
なされたか否かを判別する。ここでは、操作パネル20
2のモード設定ボタンにより特殊紙モードが選択された
場合に、特殊紙モードの設定がなされたものと判断して
ステップS3に移行する。ステップS3では、特殊紙モ
ードによる画像形成処理を実行する。ステップS2にお
いて、特殊紙モードの設定がなされていないと判断した
場合、ステップS4に移行する。ステップS4では、装
置を通常の画像形成モードに設定する。ステップS5で
は、画像形成開始の指示があったか否かを判別する。操
作パネル202に設けられているスタートキーが操作さ
れた場合に、画像形成開始の指示があったと判断して、
ステップS6に移行する。
【0039】ステップS6では、通常の画像形成モード
に基づいて、用紙上に画像形成を行う。ここでは、原稿
台15上に載置された原稿に光学系23により光を照射
して、反射してくる光をカラー撮像素子29によって画
像データ信号に変換する。画像データ信号は、画像処理
部204によって各色成分の画像に分解され、まず、シ
アンの色成分に基づく静電潜像が感光体ドラム30上に
形成される。この静電潜像は、シアンの色トナーが収納
された現像装置33によって顕像化される。
【0040】1次転写上ローラ47は、感光体ドラム3
0側に近接する圧接位置に位置させられており、1次転
写下ローラ48とともに転写ベルト46を感光体ドラム
30の周面に圧接する状態となっている。このことによ
り、感光体ドラム30上に形成されたシアンの色トナー
によるトナー画像は、1次転写上ローラ47および1次
転写下ローラ48により転写ベルト46表面に転写され
ることとなる。
【0041】シアンの色トナーによるトナー画像が転写
ベルト46に転写されると、マゼンダに対応する静電潜
像が感光体ドラム30上に形成され、同様にして、現像
装置34によって色トナーによるトナー画像に顕像化さ
れる。このトナー画像も同様にして転写ベルト46上に
転写される。以下、同様にして、イエロー、ブラックの
各色成分のトナー画像が転写ベルト46上に積層状態で
転写される。各色成分のトナー画像を転写する際には、
同期がとられて画像のずれがないように図られている。
また、同時に、給紙カセット18,19,20,21、
バイパストレイ22のいずれかから用紙を搬送して、給
紙搬送路97のレジストローラ98に待機させる。
【0042】転写ベルト46上へのカラートナー画像の
転写が終了すると、レジストローラ98から2次転写上
ローラ45と2次転写下ローラ67との間に用紙を供給
し、転写ベルト46表面に積層状態で形成されているカ
ラートナー画像を2次転写下ローラ67により用紙上に
転写する。この後、表面にカラートナー画像が転写され
た用紙を排紙搬送路99により定着装置100に搬送
し、用紙表面に転写されたカラートナー画像を加熱して
溶融定着して排紙トレイ104に排出する。この間、1
次転写上ローラ47は圧接位置に位置させられており、
転写ベルト46の表面は1次転写上ローラ47と1次転
写下ローラ48とによって感光体ドラム30周面に圧接
している。また、用紙搬送系207は感光体ドラム駆動
部206に同期して通常の搬送速度に設定されている。
【0043】ステップS7では、所定の画像形成動作が
終了したか否かを判別する。ここでは、操作パネル20
2から指示された枚数の複写動作が完了したときに、所
定の画像形成動作が終了したと判断して、ステップS8
に移行する。ステップS8では、他の処理を実行する。 〔特殊紙モード〕ステップS3における特殊紙モードで
は、図7に示すような動作を実行する。ステップS11
では、画像形成開始の指示があったか否かを判別する。
ここでは、予め給紙部17の給紙カセット18,19,
20,21、バイパストレイ22のうちのいずれかに画
像形成を行う特殊紙をセッティングし、特殊紙のセッテ
ィングを行ったところから給紙を行う旨の設定を操作パ
ネル202から指示する。特殊紙は、厚紙やOHPシー
ト、表面コーティングがなされた表面コート紙であり、
通常バイパストレイ22にセッティングされる場合が多
く、この場合には、バイパストレイ22から給紙を行う
旨の設定を操作パネル202から指示すればよい。この
後、操作パネル202に設けられているスタートキーが
操作された場合に、画像形成開始の指示があったと判断
して、ステップS12に移行する。
【0044】ステップS12では、原稿台15上に載置
された原稿画像を読み取って、転写ベルト46上にカラ
ートナー画像を転写する工程を実行する。この場合、普
通紙に対する画像形成を行う場合と同様にして、原稿台
15上に載置された原稿に光学系23により光を照射し
て、反射してくる光をカラー撮像素子29によって画像
データ信号に変換する。このカラー撮像素子29からの
画像データ信号は、画像処理部204によって各色成分
の画像に分解され、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラ
ックの順に感光体ドラム30周面に静電潜像を形成して
各現像装置33,34,35,36によって顕像化し
て、順次転写ベルト46に転写する。同時に、給紙部1
7のうち予め指示された位置から用紙を取り出して、転
写装置37側に搬送し、レジストローラ98で待機させ
る。
【0045】このとき、1次転写上ローラ47は、感光
体ドラム30側に近接する圧接位置に位置させられてお
り、用紙搬送系207は、感光体ドラム駆動部206に
同期して通常の動作速度で各部を駆動している。ステッ
プS13では、1次転写動作が終了したか否かを判別す
る。ここでは、シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック
の各トナー画像の転写ベルト46上への転写が完了した
ときに、1次転写動作が終了したと判断して、ステップ
S14に移行する。
【0046】ステップS14では、1次転写上ローラ4
7を離間位置に移動させて、転写ベルト46の表面を感
光体ドラム30周面から離間させるとともに、用紙搬送
系207の用紙搬送速度を通常動作時における搬送速度
よりも遅い特殊紙搬送速度に設定する。この特殊紙搬送
速度は、厚紙、OHPシート、表面コート紙などのマテ
リアル紙の表面に積層状態で転写されたカラートナー画
像が定着装置100において十分に溶融定着される程度
の速度に設定される。
【0047】ステップS15では、レジストローラ98
で待機させられている用紙を転写装置37に搬送し、こ
の用紙に対する2次転写動作を開始する。ここでは、特
殊紙搬送速度によって2次転写上ローラ45が駆動され
ており、この特殊紙搬送速度によって用紙を搬送すると
ともに、転写ベルト46上に形成されているカラートナ
ー画像を用紙上に転写する。この後、表面にカラートナ
ー画像が転写された用紙を定着装置100に搬送し、用
紙表面のカラートナーを溶融定着して、排紙ローラ対1
03によって排紙トレイ104に排出する。
【0048】ステップS16では、所定の画像形成動作
が終了したか否かを判別する。ここでは、操作パネル2
02から指示された枚数の複写動作が完了したときに、
所定の画像形成動作が終了したと判断して、メインルー
チンに復帰する。このよにした場合、厚紙、OHPシー
ト、表面コート紙などのマテリアル紙に対して画像形成
を行う際には、転写ベルト46へのトナー画像の転写が
終了した時点で、1次転写上ローラ47を離間位置に移
動して転写ベルト46の表面を感光体ドラム30周面か
ら離間させ、用紙搬送系207の搬送速度を通常の搬送
速度よりも遅い特殊紙搬送速度で用紙の搬送を行ってい
るため、用紙上に転写されたカラートナー画像を十分に
溶融定着することができるとともに、感光体ドラム30
の周面が転写ベルト46と摺擦して損傷することを防止
できる。 〔2次転写電圧制御〕転写ベルト46表面のトナー画像
を用紙上に転写する2次転写の際には、2次転写電圧制
御部210による2次転写下ローラ67への印加電圧
は、転写ベルト46上のトナーと逆極性の+1kV〜
2.5kVに設定される。
【0049】また、電源投入直後の初期設定時には、前
述したように、2次転写下ローラ67にトナー剥離電圧
を印加して転写ベルト46および2次転写下ローラ67
を一定時間回転駆動し、2次転写下ローラ67に付着し
ているトナーを転写ベルト46に再転写し、転写ベルト
46に設けられたクリーニング装置62に回収するロー
ラ初期化作業を行う。この場合、クリーニングブレード
75が2次転写下ローラ67に圧接状態で設けられてお
り、2次転写電圧制御部210により2次転写下ローラ
67に印加するトナー剥離電圧は、転写ベルト46表面
のトナーと逆極性の+300〜400Vに設定される。
【0050】用紙ジャムまたは装置カバーが開放された
場合には、装置が停止状態となる。このときの動作を図
8にフローチャートで示す。ステップS21では、用紙
ジャムが発生したか否かを判別する。ここでは、給紙部
17の縦搬送路81、バイパス搬送路82、給紙搬送路
97、排紙搬送路99、定着装置100から排紙ローラ
対103に到る経路などの各所に設けられた用紙検出セ
ンサの検出信号に基づいて用紙の搬送が正常であるか否
かを判別する。たとえば、各用紙検出センサのいずれか
が、所定時間経過しても用紙を検出しなかった場合、用
紙ジャムが発生したと判別して、ステップS23に移行
する。
【0051】ステップS22では、装置カバーが開放さ
れているか否かを判別する。たとえば、装置カバーが所
定の位置に閉止状態となっている場合にオフし、装置カ
バーが開放状態である場合にオンするセンサを設け、こ
のセンサの検出信号に基づいて、装置カバーが開放して
いるか否かを判別することが可能である。装置カバーが
開放状態である場合には、ステップS23に移行する。
【0052】ステップS23では、装置を停止状態に
し、操作パネル202からの操作指示入力の受付を禁止
するとともに、操作パネル202の液晶表示部などに用
紙ジャムの発生個所、開放されている装置カバー位置な
どを現状に対応させて表示する。ステップS24では、
復帰作業が完了したか否かを判別する。例えば、用紙ジ
ャムが発生した場合には、ジャムが発生した個所から用
紙が取り除かれてリセットスイッチが操作された場合
に、復帰作業が完了したと判断する。また、装置カバー
が開放された場合には、センサがオフして装置カバーが
閉止状態となった場合に、復帰作業が完了したと判別す
る。ただし、用紙ジャムが発生した個所から用紙を取り
除く場合には、装置カバーを開放して用紙除去作業を行
う必要があり、用紙ジャムにより装置が停止状態となっ
た場合には、装置カバーが閉止されることも復帰作業に
含まれる。したがって、ここで装置カバーが開放される
場合とは、トナー補給、その他のメンテナンスなどによ
り装置内部の作業を行う場合や誤って装置カバーが開放
された場合などである。このステップS24において、
復帰作業が完了したと判断するとステップS25に移行
する。
【0053】ステップS25では、電源投入直後と同様
のローラ初期化作業を行う。ここでは、2次転写下ロー
ラ67に転写ベルト46表面のトナーと逆極性の+30
0〜400Vのトナー剥離電圧を印加して、転写ベルト
46および2次転写下ローラ67を一定時間(ここでは
3秒間)回転駆動する。このことにより、2次転写下ロ
ーラ67に付着しているトナーを転写ベルト46に再転
写し、転写ベルト46に設けられたクリーニング装置6
2に回収する。
【0054】たとえば、転写ベルト46上にトナー画像
の転写が完了して、2次転写を開始する際にレジストロ
ーラ98で用紙ジャムが発生した場合には、転写部位に
用紙が搬送されてきていないにも関わらず、2次転写下
ローラ67への電圧印加が開始されてしまい、転写ベル
ト46上のトナーが2次転写下ローラ67に転写されて
しまうこととなる。レジストローラ98と転写部位(転
写ベルト46と2次転写下ローラ67との近接位置)は
距離が短いため、用紙ジャムの発生を検出したときに
は、すでに2次転写下ローラ67への電圧印加が開始さ
れており、2次転写下ローラ67にトナーが転写されて
しまう。ジャムを起こした用紙を除去して装置が停止状
態から復帰した際に、このような2次転写下ローラ67
に付着したトナーをそのままにしておくと、次の画像形
成時に用紙の裏面側にこのトナーが付着して用紙が汚損
することとなる。したがって、装置が停止状態から復帰
したときに、2次転写下ローラ67に所定のトナー剥離
電圧を印加して転写ベルト46側に再転写し、クリーニ
ング装置62によって回収するようにしている。
【0055】また、装置の停止がレジストローラ98に
おける用紙ジャム以外の場合であっても、2次転写下ロ
ーラ67にトナーが付着している可能性があり、装置が
停止状態から復帰したときに、常に上述したようなトナ
ー剥離電圧を印加して所定時間だけ2次転写下ローラ6
7および転写ベルト46の回転駆動を行うように構成す
る。
【0056】トナー剥離電圧は、2次転写下ローラ67
の表面に圧接されるクリーニングブレード75がある場
合とない場合とで異なってくる。上述した実施形態の場
合、2次転写下ローラ67の表面には、クリーニングブ
レード75が圧接されているため、転写ベルト46表面
のトナーと逆極性の電圧を印加することが好ましい。2
次転写下ローラ67に強制的にトナーを付着し、2次転
写下ローラ67に印加する電圧を−200V,−150
V,−100V,−50V,0V,+50V,+100
V,+200Vに設定し、それぞれ電圧印加時間を3秒
としたときのクリーニング性能を表1 欄に示す。これ
から、印加電圧がトナーと同極性のマイナス電圧の場
合、2次転写下ローラ67に付着したトナーの剥離効果
は悪くなり、印加電圧がトナーと逆極性のプラス電圧の
場合に、2次転写下ローラ67に付着したトナーの剥離
効果は良好になることがわかった。
【0057】また、2次転写下ローラ67周面に圧接す
るクリーニングブレード75がない場合には、トナーと
同極性の電圧を印加することが好ましい。クリーニング
ブレード75がない場合に、2次転写下ローラ67に強
制的にトナーを付着し、2次転写下ローラ67に印加す
る電圧を−500V,−400V,−300V,−20
0V,−150V,−100V,−50V,0V,+5
0V,+100Vに設定し、それぞれ電圧印加時間を3
秒としたときのクリーニング性能を表1 欄に示す。こ
れから、クリーニングブレード75がない場合には、印
加電圧がトナーと同極性のマイナス電圧の場合、2次転
写下ローラ67に付着したトナーの剥離効果が良好とな
り、印加電圧がトナーと逆極性のプラス電圧の場合に、
2次転写下ローラ67に付着したトナーの剥離効果は悪
化することがわかった。
【0058】
【表1】
【0059】以上のように、装置が停止状態から復帰し
た際に、2次転写下ローラ67にトナー剥離電圧を印加
して付着したトナーを2次転写下ローラ67に再転写し
てクリーニングしており、用紙の裏面にトナーが付着し
て汚損することを防止できる。 〔他の実施形態〕 (A)感光体ドラムから直接用紙にトナー画像を転写す
る画像形成装置 転写ベルトを備えておらず、感光体ドラムから直接用紙
上にトナー画像を転写する方式の複写機に、本発明を適
用した場合の実施形態を図9を用いて説明する。
【0060】図9において、複写機301の上面には原
稿台302が固定されており、原稿台302上には原稿
押さえ303が開閉自在に設けられている。原稿台30
2の下方には、原稿台302上に載置された原稿の画像
情報を読み取るための光学系308が設けられている。
光学系308は、原稿台302上に載置された原稿表面
に光を照射するための光源309と、原稿表面から反射
した光を偏向するためのミラー310,311,312
と、ミラー312からの光を収束させるためのレンズ3
13と、レンズ313によって収束された光を受光して
原稿画像に対応する画像データ信号を生成するCCDセ
ンサなどの撮像素子314とを備えている。
【0061】複写機301内部のほぼ中央には、画像形
成部315が設けられている。画像形成部315は、表
面に静電潜像が形成される感光体ドラム316を有し、
さらに感光体ドラム316の周囲に配置された主帯電装
置317、現像装置318、転写ローラ319、クリー
ニング装置320を有している。主帯電装置317は、
感光体ドラム316の表面を帯電させるための装置であ
り、感光体ドラム316の上方に配置されている。現像
装置318は、トナーカートリッジ321から補給され
るトナーを収納し、感光体ドラム30に形成されている
静電潜像をトナー画像に顕像化するものである。また、
転写ローラ319は、感光体ドラム316上のトナーと
逆極性の電圧が印加されて、感光体ドラム316上のト
ナー像を用紙に転写するものである。クリーニング装置
320は、感光体ドラム316表面の残留トナーなどを
除去するための装置である。
【0062】感光体ドラム316の左側方には、感光体
ドラム316の周面に静電潜像を形成するための露光装
置322が設けられている。露光装置322は、レーザ
ユニットを有しており、撮像素子314から得られる画
像データ信号に基づいて感光体ドラム316周面に静電
潜像を形成する。画像形成部315の下方には、給紙部
323が設けられている。給紙部323には、複写機3
01に着脱自在に取り付けられ、用紙を収納する給紙カ
セット304,305,306および給紙デッキ307
と、その右側方に設けられるバイパストレイ324とを
備えている。
【0063】また、給紙部323には、各給紙カセット
304,305,306および給紙デッキ307から画
像形成部315方向に用紙を搬送するための縦搬送路3
25と、バイパストレイ324から画像形成部315方
向に用紙を搬送するバイパス搬送路326とが設けられ
ている。各給紙カセット304,305,306,給紙
デッキ307およびバイパストレイ324には、収納さ
れている用紙を取り出すためのピックアップローラ32
7,328,329,330,331および用紙を1枚
ずつ搬送路に送り出すための給紙ローラ対332,33
3,334,335,336が設けられている。縦搬送
路325には、搬送ローラ対337,338,339が
設けられている。縦搬送路325とバイパス搬送路32
6は、転写ローラ319の右側方において合流してお
り、転写部位の直前に設けらて用紙を所定位置に待機さ
せるためのレジストローラ98に用紙を搬送するように
構成されている。
【0064】転写部位の左側方には、トナー画像が転写
された用紙が搬送される排紙搬送路341が形成されて
おり、そのさらに左側方に定着装置342が配置されて
いる。定着装置342のさらに左側方には排紙ローラ対
343が設けられており、排紙トレイ344に用紙を排
出するように構成されている。転写ローラ319には、
用紙の裏面から用紙上にトナーを引きつけて用紙表面に
トナー画像を転写するために、感光体ドラム316周面
のトナーと逆極性の電圧が印加される。トナーが負帯電
の場合、転写ローラ319に印加する電圧は、上述と同
様の+1kV〜2.5kV程度の直流バイアス電圧とな
る。
【0065】また、電源投入直後や装置が停止状態から
復帰した直後には、転写ローラ319に一定時間所定電
圧を印加するともに、感光体ドラム316および転写ロ
ーラ319を回転駆動する。このとき、転写ローラ31
9に印加する電圧は、転写ローラ319にクリーニング
ブレードが当接している場合には、転写時と同極性であ
って、+300〜400V程度の直流バイアス電圧とな
る。また、転写ローラ319にクリーニングブレードが
接触していない場合には、このときの電圧は逆極性にし
て−200V〜−500Vに設定することが好ましい。
【0066】このようにして、電源投入直後および装置
が停止状態から復帰した直後に、転写ローラ319に所
定のトナー剥離電圧を印加することにより、転写ローラ
319に付着したトナーを感光体ドラム316に再転写
して、クリーニング装置320によって回収するように
構成している。したがって、用紙ジャムなどによって装
置が停止した際に、装置が停止状態となる直前に感光体
ドラム316から転写ローラ319にトナーが付着した
場合であって、確実に転写ローラ319のクリーニング
を行って、用紙へのトナーの裏写りを防止することがで
きる。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る画像形成装置によれば、装
置が停止状態となる直前に像担持体周面のトナーが転写
ローラに付着していても、装置が復帰した際に転写ロー
ラからトナーが剥離するための剥離電圧を印加すること
により、転写ローラの表面からトナーを離間させること
ができる。このことにより、転写ローラに付着したトナ
ーを剥離することが容易であり、用紙を汚損することを
防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態を採用した複写機の縦断面
概略図。
【図2】その要部拡大図。
【図3】その要部拡大図。
【図4】その要部拡大図。
【図5】その制御ブロック図。
【図6】その制御フローチャート。
【図7】その制御フローチャート。
【図8】その制御フローチャート。
【図9】他の実施形態の複写機を示す縦断面概略図。
【符号の説明】
1 複写機 10 本体 15 原稿台 16 画像形成部 17 給紙部 22 バイパストレイ 23 光学系 30 感光体ドラム 33 現像装置 34 現像装置 35 現像装置 36 現像装置 37 転写装置 39 露光装置 45 2次転写上ローラ 46 転写ベルト 47 1次転写上ローラ 48 1次転写下ローラ 67 2次転写下ローラ 97 給紙搬送路 99 排紙搬送路 100 定着装置 201 制御部 207 用紙搬送系 208 1次転写ローラ制御部 209 2次転写ローラ制御部 210 2次転写電圧制御部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周面にトナー画像が形成される像担持体
    と、 前記像担持体周面のトナーと逆極性の電圧が印加され
    て、前記像担持体との間に搬送されてくる用紙に前記ト
    ナー画像を転写する転写ローラと、 前記転写ローラに電圧を印加する電圧印加手段と、 装置が停止状態から復帰した際に、前記転写ローラから
    トナーを剥離するための剥離電圧を前記転写ローラに印
    加するように前記電圧印加手段を制御する電圧制御手段
    と、を備える画像形成装置。
  2. 【請求項2】周面に静電潜像が形成される感光体ドラム
    と、 前記感光体ドラム周面に形成された静電潜像をトナー画
    像に顕像化する現像手段と、を備え、前記像担持体は駆
    動ローラと従動ローラとの間に張設されて前記感光体ド
    ラム周面と対向して周回する転写ベルトであり、前記転
    写ローラは前記転写ベルトに対向して配置され前記転写
    ベルト周面に形成されたトナー画像を前記転写ベルトと
    の間に搬送されてくる用紙表面に転写する2次転写ロー
    ラである、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記電圧制御手段は、前記転写ベルトと前
    記2次転写ローラとの間に用紙が搬送されてきた際に、
    前記転写ベルト表面のトナー画像を前記用紙表面に転写
    するために前記2次転写ローラに第1の所定電圧を印加
    し、装置が停止状態から復帰した際に、前記2次転写ロ
    ーラに付着したトナーを剥離するための剥離電圧として
    第2の所定電圧を前記転写ローラに所定時間印加する、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記第2の所定電圧は前記第1の所定電圧
    と逆極性である、請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記2次転写ローラの周面に圧接されて前
    記2次転写ローラ周面に付着したトナーを除去するクリ
    ーニングブレードをさらに有し、前記第2の所定電圧は
    前記第1の所定電圧と同極性である、請求項3に記載の
    画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記像担持体は、周面に静電潜像が形成さ
    れる感光体ドラムであり、 前記感光体ドラム周面に形成された静電潜像をトナー画
    像に顕像化する現像手段をさらに備える、請求項1に記
    載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】前記電圧制御手段は、前記感光体ドラムと
    前記転写ローラとの間に用紙が搬送されてきた際に、前
    記感光体ドラム周面のトナー画像を前記用紙表面に転写
    するために前記転写ローラに第1の所定電圧を印加し、
    装置が停止状態から復帰した際に、前記転写ローラに付
    着したトナーを剥離するための剥離電圧として第2の所
    定電圧を前記転写ローラに所定時間印加する、請求項6
    に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】前記第2の所定電圧は前記第1の所定電圧
    と逆極性である、請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】前記転写ローラの周面に圧接されて前記転
    写ローラ周面に付着したトナーを除去するクリーニング
    ブレードをさらに有し、前記第2の所定電圧は前記第1
    の所定電圧と同極性である、請求項7に記載の画像形成
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7558505B2 (en) 2005-08-11 2009-07-07 Samsung Electronics Co., Ltd. Image forming apparatus and method of sensing printing medium jam therein

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