JP3685213B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はプリンタ、ファクシミリ、複写機等に用いられる乾式電子写真技術を応用した画像形成装置に関するものであり、更に詳しくは、画像形成手段により形成されたトナー像を記録シートの第1面、または第2面に選択的にトナー像を転写して画像形成を行う装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録シートの第1面、または第2面に選択的にトナー像を転写して画像形成を行う画像形成装置の第1の従来技術が特公平5−62993号公報に開示されている。
【0003】
この第1の従来技術の構成を図9で説明する。
【0004】
図9において、回転可能な転写回転体50には異なった位置で転写回転体50と当接し、転写回転体50と同期して回転可能な第1感光体51、第2感光体52が設けられている。また、各感光体の周囲には、各感光体の表面に残存するトナーを除去するクリーニング手段53、54と、各感光体表面を一様に露光して感光体上の残存電荷を除去する除電手段55、56と、コロナ帯電器で構成されて各感光体の表面を一様に帯電させる帯電手段57、58と、レーザー走査光学系で構成されて各感光体の表面に潜像を書き込む露光手段59、60と、前記潜像をトナーによって現像して顕像化させる現像手段61、62が配置されている。
【0005】
また、記録シート63は給紙台67に積み重ねて載置され、給紙ローラ66によって転写回転体50の方向へ給送され、後述する画像形成動作によってトナー像が転写された記録シートは定着装置68に送られてトナー像が定着され、装置外部へ排出される。
【0006】
第1の従来技術による画像形成動作の一例を図10から図12で説明する。
【0007】
図10において、図示しない駆動系により、第1感光体51、転写回転体50、第2感光体52は、それぞれ矢印PおよびQおよびRの方向に同一周速度で回転を開始し、まず、第2感光体52上にトナー像の形成が開始される。第2感光体52上に形成されたトナー像は給紙ローラ66によって給送される記録シート63の面T側に記録されるべきトナー像である。
【0008】
次に、図11において、第2感光体52上に形成されたトナー像は第2感光体52の回転によって第2圧接部65に至り、トナー像が転写回転体50に圧接転写され、転写回転体50の回転に伴って第1圧接部64に至る。一方、第2感光体52へのトナー像形成開始よりも所定時間遅れて第1感光体51へのトナー像の形成が開始され、形成されたトナー像は第1感光体51の回転によって第1圧接部64に至る。この第1感光体51上に形成されたトナー像は記録シート63の面S側に記録されるべきトナー像である。
【0009】
更に、図12において、給紙ローラ66によって給送され、第1および第2感光体にそれぞれ形成されたトナー像の位置に合致したタイミングで搬送される記録シート63は、前記第1圧接部64に搬入され、記録シート63が第1圧接部64を通過する際に、記録シート63の面S側には第1感光体51から、面T側には転写回転体50からトナー像が圧力転写される。
【0010】
このように、第1の従来技術では記録シート63の両面へ同時にトナー像の記録が可能であり、また、記録シート63の面S側、または面T側へ選択的にトナー像を形成することも可能である。
【0011】
また、記録シートの第1面、または第2面に選択的にトナー像を転写して画像形成を行う画像形成装置の第2の従来技術が特開平3−214174号公報に開示されている。
【0012】
第2の従来技術の構成を図13で説明する。なお、図13はカラー画像記録が可能な画像形成装置である。
【0013】
図13において、感光体70の周囲には、感光体70の表面に残存するトナーを除去するクリーニング手段71と、感光体70の表面を一様に露光して感光体70上の残存電荷を除去する除電手段72と、コロナ帯電器で構成されて感光体70の表面を一様に帯電させる帯電手段73と、レーザー走査光学系で構成されて感光体70の表面に潜像を書き込む露光手段74と、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを貯蔵し、感光体70上の前記潜像を順次選択的に現像する現像手段75、76、77、78、が配置されている。
【0014】
また、感光体70に隣接して中間転写体79を設けてあり、中間転写体79は3本の転写体担持ローラ80、81、82に掛け回されて駆動される。
【0015】
中間転写体79の背面には転写器83が配置され、転写器83は感光体70上に形成されたトナー像を直接的に記録シート84へ転写する動作と、感光体70上に形成されたトナー像を中間転写体79へ転写する動作と、一旦、感光体70から中間転写体79に転写したトナー像を記録シート84へ再度転写する動作を選択的に行うものであり、スイッチ手段85により、プラス高圧電源86およびマイナス高圧電源87へ選択的に切り換え接続が可能に構成されている。
【0016】
この第2の従来技術で単色画像記録を行う場合には、例えばブラックの単色記録を行う場合を例として、画像情報が露光手段74で感光体70上に潜像として形成され、ブラック現像手段78によりトナー像として顕像化される。一方、記録シート84は、記録シート載置手段88に積載され、記録シート84を1枚分離して給送する記録シート給送手段89で搬出され、感光体70の画像位置と記録シート84の位置同期を取りながら感光体70と転写器83の間に搬送される。感光体70と転写器83の間に搬送された記録シート84には転写器83によって感光体70上の単色画像が記録シート84の面U側に転写される。
【0017】
更に、記録シートの面Uにトナー像が記録された記録シート84は定着手段90でトナー像が定着され、装置外へ搬出される。
【0018】
また、カラー画像記録を行う場合には、まず第1色目として例えばイエローの画像情報は露光手段74で感光体70上に潜像として形成され、イエロー現像手段75によりトナー像として顕像化し、イエローのトナー像を転写器83によって中間転写体79へ転写し、同様に第2色目から第4色目の画像情報が顕像化されたトナー像を順次中間転写体79上へ重ねて転写させる。
【0019】
中間転写体79上での色重ねが完了した後、記録シート載置手段88に積載された記録シート84は、給送手段89で1枚分離して給送され、中間転写体79の画像位置と記録シート84の位置同期を取りながら感光体70と転写器83の間に搬送される。ここで、スイッチ手段85によって感光体70から中間転写体79へ転写した時とは逆極性の高圧電源に接続された転写器83によって、中間転写体79上のカラー画像が記録シート84の面V側に転写される。
【0020】
更に、記録シートの面Vにトナー像が記録された記録シート84は定着手段90でトナー像が定着され、装置外へ搬出される。
【0021】
このように、第2の従来技術でも記録シートの面U側、または面V側へ選択的にトナー像を形成することが可能である。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来例および第2の従来例では、記録シートに記録される画像が記録シートの上面または下面(または両面)であり、転写手段から定着手段へ記録シートを略水平方向に搬送すると、例えば記録シートの下面をガイドする下側記録シートガイドが設けられていると、記録シートが自重で撓み、下側記録シートガイドに記録シートが摺接し、下面側の未定着トナー像が乱れ、かつ、摺接したトナーが装置内に飛散して装置内を汚染するという課題を有する。
【0023】
また、転写手段と定着手段の間に記録シートをベルトに吸着させて搬送するベルト搬送手段を設けることが知られているが、未定着のトナー像を有する面をベルト搬送手段に当接させてもトナー像の乱れを回避することは甚だ困難であり、特にカラー記録を行う場合では記録シート上に積層された各色トナー像を乱し、画質を著しく低下させる恐れがある。
【0024】
更に、第1の従来例および第2の従来例では、記録シートに記録される画像が記録シートの上面または下面(または両面)であるため、排出された記録シートをそのまま積み重ねたのではページ合わせができないという課題を有し、オペレータが装置外へ排紙された記録シートのページ合わせ作業を行わなくてはならない。
【0025】
本発明はこのような課題を解決するもので、その目的とするところは、簡便な構造で、記録シートの表面または裏面に転写された未定着トナー像を乱すことなく定着手段へ搬送する画像形成装置を提供することにある。
【0026】
また、本発明の他の目的は、記録シートに形成された画像が記録シートのどちらの面であるかによって、記録装置外に排出される記録シートの載置手段を自動的に切り換え、排出された記録シートをオペレータがページ合わせする必要がない画像形成装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、現像手段により形成されたトナー像を記録シートの第1面および第2面のいずれか一方に選択的に転写が可能な転写手段を有する画像形成装置において、前記記録シートを略水平に積み重ねた状態で載置するシート載置手段と、前記シート載置手段に載置された前記記録シートを1枚分離して転写手段方向に給送するシート給送手段と、前記シート給送手段によって給送された前記記録シートの搬送方向を略水平方向から略鉛直方向に変向させて案内するシート案内部材と、略鉛直方向に搬送される前記記録シートの第1面および第2面のいずれか一方へ選択的に前記トナー像の転写が可能な前記転写手段と、前記転写手段の略鉛直方向で、前記転写手段からの前記記録シートの搬送方向に沿った距離が、画像形成装置で使用可能な最小サイズの記録シートの搬送方向長さよりも短い位置に配置されて、前記記録シートの第1面および第2面のいずれか一方に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、前記定着手段から搬出される前記記録シートの第1面を下向きに排出して載置する第1排出手段と、前記定着手段から搬出される前記記録シートの第2面を下向きに排出して載置する第2排出手段と、前記定着手段と前記第1排出手段および前記第2排出手段の間に、前記定着手段から搬出された前記記録シートを前記第1排出手段または前記第2排出手段に選択的に搬出するべく切り換え可能な切り換え手段と、前記定着手段から搬出された前記記録シートのうち、定着されたトナー像が第1面に形成された記録シートを前記第1排出手段に搬出し、また、前記定着手段から搬出された前記記録シートのうち、定着されたトナー像が第2面に形成された記録シートを前記第2排出手段に搬出するべく前記切り換え手段を選択的に切り換え制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0028】
また、本発明の画像形成装置は、前記記録シートの第1面に形成されるトナー像が、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のカラートナー像であり、また、前記記録シートの第2面に形成されるトナー像が単色のトナー像であることを特徴とする。
【0031】
【作用】
本発明の画像形成装置においては、転写手段の前後における記録シートの搬送方向を略鉛直方向とし、転写手段の鉛直方向上側に位置させた定着手段へ記録シートを導くことにより、記録シートの第1面および第2面のいずれか一方に転写されたトナー像を乱すことなく定着することができ、トナーが飛散して装置内を汚染することもない。
【0032】
また、定着されたトナー像が記録シートの第1面または第2面のどちらに形成されたかによって切り換え手段が切り換えられ、トナー像が第1面に形成された場合はこの記録シートは切り換え手段によって第1排出手段へ導かれ、また、トナー像が第2面に形成された場合はこの記録シートは切り換え手段によって第1排出手段と異なる第2排出手段へ導かれる。しかも、第1排出手段へ導かれた記録シートはトナー像が形成された第1面を下向きにして載置され、また、第2排出手段へ導かれた記録シートはトナー像が形成された第2面を下向きにして載置されるので、トナー像が形成された面が記録シートの第1面および第2面のいずれであっても、装置外へ排出された記録シートのページ合わせが自動的に行われ、このページ合わせをオペレータが行う必要はなくなる。
【0033】
更に、本発明の画像形成装置においては、記録シートの第1面に4色からなるカラートナー像を形成し、また、記録シートの第2面に単色のトナー像を形成しているので、4色のカラートナー像が形成された記録シートは切り換え手段によって第1排出手段へ導かれ、また、単色のトナー像が形成された記録シートは切り換え手段によって第2排出手段へ導かれる。しかも、第1排出手段へ導かれた記録シートは4色のカラートナー像が形成された第1面を下向きにして載置され、また、第2排出手段へ導かれた記録シートは単色のトナー像が形成された第2面を下向きにして載置されるので、トナー像が4色のカラートナー像であっても、あるいは単色のトナー像であっても、装置外へ排出された記録シートのページ合わせが自動的に行われ、このページ合わせをオペレータが行う必要はなくなる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を詳しく説明する。
【0036】
図1は本発明の画像形成装置における第1の実施例の全体構成を示す装置断面図であり、カラー画像記録が可能なプリンタ装置である。この第1の実施例の概略動作を図1で説明する。
【0037】
まず、カラー画像記録時における記録動作を説明する。
【0038】
図1において、図示しない駆動源により矢印A方向に回転する感光体1の外周には、帯電手段として帯電ローラ2が配置され、帯電ローラ2は感光体1に当接して回転しながら図示しない高電圧電源から約−1200Vの電圧を印加され、感光体1の表面を一様に帯電させる。ここで、本例では帯電手段として帯電ローラ2を用いたが、コロナ帯電器を帯電手段として用いることも可能である。
【0039】
帯電手段によって表面が一様に帯電された感光体1は、露光手段であるレーザー走査光学系3によって第1色目として例えばイエローの画像情報に応じて選択的に走査露光され、イエロー用の静電潜像が形成される。ここで、感光体1上に形成される静電潜像は、図示しない制御手段によって所望の画像が記録シート搬送幅方向で左右反転された鏡像として形成されている。なお、本例では露光手段としてレーザー走査光学系3を用いたが、LEDアレイまたは液晶シャッタ等で構成した露光用光学系を露光手段として用いることも可能である。
【0040】
レーザー走査光学系3の感光体回転方向下流側には、現像手段としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを貯蔵し、感光体1に対して離接自在な一成分圧接型の現像器4、5、6、7が配置されている。
【0041】
レーザー走査光学系3で形成されたイエロー用の静電潜像は感光体1の矢印A方向への回転に伴い、予め矢印B方向に移動して感光体1と圧接されたイエロー現像器4によって現像され、イエローのトナー像が形成される。この時、他の色の現像器5、6、7は感光体1から離間されている。ここで、本例では現像手段として一成分圧接型の現像器を用いたが、二成分磁気ブラシ現像器を現像手段として用いることも可能である。
【0042】
現像手段の感光体回転方向下流側には、感光体1に隣接して中間転写媒体8が転写媒体ローラ9、10、11に掛け回されており、図示しない駆動源によって感光体1の周速度と同一の速度で駆動されている。中間転写媒体8の材質としてはポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等のフィルム材を用いており、これらのフィルム材に対してカーボン等の導電部材を付与し、適度の導電抵抗を有する導電性フィルムとして構成しても良く、フィルム材の転写媒体ローラ9、10、11と当接する面にアルミ蒸着膜等の導電膜を形成しても良い。
【0043】
転写媒体ローラ9はスイッチ手段12を介してプラス高圧電源13およびマイナス高圧電源14へ選択的に切り換えが可能に接続されている。また、転写媒体ローラ9に支持された中間転写媒体8は感光体1と当接部23で当接している。
【0044】
前述のように、感光体1の表面に形成されたイエローのトナー像は感光体1の矢印A方向への回転に伴って当接部23に至る。この時、転写媒体ローラ9にはスイッチ手段12を介してプラス高圧電源13から約+2000Vの電圧が印加され、当接部23で感光体1の表面に形成されたイエローのトナー像が中間転写媒体8に転写される。
【0045】
中間転写媒体8にイエローのトナー像を転写した感光体1は更に矢印A方向へ回転し、クリーナーブレード等で構成された感光体クリーナ15によって感光体1の表面に残留するトナーが掻き取られ、更に、除電器16によって感光体1の表面を一様に露光して感光体1上の残存電荷が除去され、再び画像形成が可能となる。
【0046】
所望のイエローのトナー像が中間転写媒体8にすべて転写されると、イエロー現像器4は矢印Bとは逆方向に移動し、当初の待機位置に退避する。
【0047】
引き続き、第1色目と同様の手順で第2色目から第4色目の画像(マゼンタ、シアン、ブラック)が中間転写媒体8上に順次重ね合わせて記録される。
【0048】
中間転写媒体8へのカラートナー像の重ね合わせが終了すると、記録シート載置台17に積み重ねて載置された記録シート18は、給紙ローラ19で給送が開始され、図示しない摩擦分離式または爪分離式の1枚分離手段で最上部の1枚のみが給送される。
【0049】
1枚分離して給送された記録シート18は記録シートガイド20によって搬送方向が略水平方向から略垂直方向に変向しながら案内され、記録シート18の搬送方向先端は図示しないクラッチ手段で駆動が一時的に解除されて停止したレジストローラ21に至る。記録シート18は搬送方向先端が停止したレジストローラ21と当接することで斜め送りが補正され、中間転写媒体8に重ね合わされたカラートナー像の位置と同期してレジストローラ20が図示しないクラッチ手段によって駆動を開始することで当接部23方向に給送が再開される。これにより、記録シート18はレジストローラ21の記録シート搬送方向下流側に設けられた記録シートガイド22によって略鉛直方向に案内されて当接部23に至る。なお、当接部23に対してレジストローラ21が近接配置できる場合には記録シートガイド22を省略することも可能である。
【0050】
当接部23に記録シート18の先端が進入すると、スイッチ手段12は破線側に切り換えられ、転写媒体ローラ9にはマイナス高圧電源14から約−2000Vの電圧が印加され、当接部23で中間転写媒体8の表面に形成されたカラートナー像が記録シート18の面C側に転写される。カラートナー像の転写を終えた中間転写媒体8にはクリーナーブレード等で構成された転写媒体クリーナ33が矢印E方向へ移動して当接し、中間転写媒体8の表面に残留したトナーが掻き取られ、掻き取りが終了すると転写媒体クリーナ33は矢印Eとは逆方向へ移動して退避する。
【0051】
ここで、カラートナー像が転写される面とは反対の面側に配置され、転写電極となるべき感光体1の電位は、中間転写媒体8上に形成されたカラートナー像に基づきレーザー走査光学系3により可変されることにより、中間転写媒体8上のカラートナー像は、トナーの量や画像の状態に応じた転写バイアスを受ける。カラートナー層にかかる電界をカラートナー層の厚みが厚くなるにしたがって大きくするか、カラートナー像のエッジ部に近付くにしたがって大きくすることにより、転写効率を向上することができる。このため、記録シート18の抵抗値が経時的にまたは環境変化により変化しても転写不良をおこしにくい。
【0052】
カラートナー像が面C側に転写された記録シート18は、内部に棒状のハロゲンランプ24を備えたヒートローラ25と、ヒートローラ25に加圧当接して回転する加圧ローラ26で構成された定着手段に至り、カラートナー像が転写された記録シート18を加熱加圧しながら挟持搬送してトナー像が定着される。なお、この定着手段は当接部23の略鉛直方向に位置し、当接部23からの記録シートの搬送方向に沿った距離が画像形成装置で使用可能な最小サイズの記録シートの搬送方向長さよりも短い位置に配置してある。
【0053】
従って、未定着のカラートナー像が転写された記録シート18は略鉛直方向に搬送されるので、前述の従来例のように未定着のトナー像が転写された記録シートを略水平方向に搬送しないので記録シートが垂れ下がることがなく、トナー面が装置構成部材に接触しないので、トナー像を乱さずに定着手段に導くことができ、装置構成部材に接触したトナーが飛散して装置内を汚染することもない。
【0054】
定着手段の下流側に設けられた切り換えガイド27は、トナー像が記録シート18の面C側に形成されたことを図示しない制御手段が認識し、この制御手段で制御される図示しないソレノイドまたはカム機構等の駆動手段によって図1の実線位置に保持される。従って、カラートナー像が定着された記録シート18は、切り換えガイド27によって第1排紙ローラ28方向に導かれ、トナー像が定着された面Cを下向きとして第1排紙トレイ29に載置される。この切り換えガイドの動作については、次に説明する単色画像記録時における記録動作を踏まえて後で説明する。
【0055】
次に、単色画像記録時における記録動作を説明する。
【0056】
カラー画像記録時と同様に図1において、感光体1は図示しない高電圧電源から約−1200Vの電圧を印加されて感光体1に当接回転する帯電ローラ2によって表面が一様に帯電された後、その表面がレーザー走査光学系3によって単色画像として例えばブラックの画像情報に応じて選択的に走査露光され、ブラック用の静電潜像が形成さる。ここで、感光体1上に形成される静電潜像は、図示しない制御手段によって所望の画像がそのまま形成され、前述のカラー画像形成時にように所望画像が記録シート搬送幅方向で左右反転された鏡像ではない。
【0057】
形成されたブラック用の静電潜像は感光体1に圧接されたブラック現像器7によって現像され、ブラックのトナー像が中間転写媒体8との当接部23に至る。この時、他の色の現像器4、5、6は感光体1から離間されている。
【0058】
カラー画像記録時と同様に記録シート載置手段17から1枚分離して給送され、レジストローラ20で斜め送りが補正された記録シート18は、感光体1上のブラックトナー像の位置と同期してレジストローラ20で当接部23の方向に給送される。
【0059】
当接部23に記録シート18の先端が進入すると、転写媒体ローラ9にはスイッチ手段12を介してプラス高圧電源13から約+2000Vの電圧が印加され、当接部23で感光体1の表面に形成されたブラックのトナー像が記録シート18の面D側に転写される。
【0060】
ここで、ブラックのトナー像が転写される面とは反対の面側に配置され、転写電極となるべき中間転写媒体8の電位を、感光体1上に形成されたブラックのトナー像に基づきLEDアレー等により可変できるように、中間転写媒体8を感光性の材質で形成すれば、感光体1上のブラックのトナー像は、トナーの量や画像の状態に応じた転写バイアスを受ける。ブラックのトナー層にかかる電界をトナー層の厚みが厚くなるにしたがって大きくするか、トナー像のエッジ部に近付くにしたがって大きくすることにより、転写効率を向上することができる。このため、記録シート18の抵抗値が経時的にまたは環境変化により変化しても転写不良をおこしにくい。
【0061】
記録シート18にブラックのトナー像を転写した感光体1は更に矢印A方向へ回転し、クリーナーブレード等で構成された感光体クリーナ15によって感光体1の表面に残留するトナーが掻き取られ、更に、除電器16によって感光体1の表面を一様に露光して感光体1上の残存電荷が除去され、再び画像形成が可能となる。
【0062】
ブラックのトナー像が面D側に転写された記録シート18は、内部に棒状のハロゲンランプ24を備えたヒートローラ25と、ヒートローラ25に加圧当接して回転する加圧ローラ26で構成された定着手段に至り、ブラックのトナー像が定着される。
【0063】
従って、カラー画像記録の場合と同様に、未定着のブラックトナー像が転写された記録シート18は略鉛直方向に搬送されるので、前述の従来例のように未定着のトナー像が転写された記録シートを略水平方向に搬送しないので記録シート記録シートが垂れ下がることがなく、トナー面が装置構成部材に接触しないので、トナー像を乱さずに定着手段に導くことができ、装置構成部材に接触したトナーが飛散して装置内を汚染することもない。
【0064】
定着手段の下流側に設けられた切り換えガイド27は、トナー像が記録記録シート18の面D側に形成されたことを図示しない制御手段が認識し、この制御手段で制御される図示しないソレノイドまたはカム機構等の駆動手段によって図1の破線位置に保持される。従って、ブラックのトナー像が面D側に定着された記録シート18は、切り換えガイド27によって第2排紙ローラ30方向に導かれ、トナー像が定着された面Dを下向きとして第2排紙トレイ31に載置される。
【0065】
このように切り換えガイド27は、カラー画像記録時には、図1の実線位置に保持され、カラートナー像が面C側に定着された記録シートを第1排紙ローラ27の方向に導き、第1排紙ローラ28によって排紙された記録シート18は面C側に形成されたカラー画像を下向きとして第1排紙トレイ29に載置する。また、単色画像記録時には、図1の破線位置に保持され、単色トナー像が面D側に定着された記録シートを第2排紙ローラ30の方向に導き、第2排紙ローラ30によって排紙された記録シート18は面D側に記録された単色画像を下向きとして第2排紙トレイ31に載置する。
【0066】
従って、オペレータは連続してカラー画像形成を行う場合には第1排紙トレイ29に排出された記録シートを、連続して単色画像形成を行う場合には第2排紙トレイ31に排出された記録シートをそのまま取り上げるだけでページ合わせができており、ページ合わせ作業を行う必要がないので便利である。
【0067】
更に、図2に本発明における転写手段の他の実施例を示す。
【0068】
図2は本発明における転写手段の他の実施例を示す部分断面図である。本例では中間転写媒体8は4本の転写媒体ローラ9、10、11、32に掛け回され、図示しない駆動源によって感光体1の周速度と同一の速度で駆動されている。転写媒体ローラ9と32の間には中間転写媒体8の裏面に対向してコロナ転写器で構成した双方向転写器34が配置されており、スイッチ手段12を介してプラス高圧電源13およびマイナス高圧電源14へ選択的に切り換えが可能に接続されている。このような構成で前述の転写媒体ローラ9への電圧印加と同様の制御を双方向転写器34に対して行うことで、記録シート18の面Cまたは面Dへトナー像の転写が可能である。
【0069】
これまでに説明してきた第1の実施例は請求項1および4の構成に係わる具体例であり、第1の実施例における記録シート載置手段は記録シート載置台17で構成され、記録シート給送手段は給紙ローラ19と図示しない1枚分離手段で構成され、記録シート案内部材は記録シートガイト20および22で構成され、転写手段は中間転写媒体8と、転写媒体ローラ9または双方向転写器34と、スイッチ手段12とプラス高圧電源13およびマイナス高圧電源14で構成され、定着手段はハロゲンランプ24と、ヒートローラ25と、加圧ローラ26で構成されている。また、第1の実施例における第1排出手段は第1排紙ローラと第1排紙トレイで構成され、第2排出手段は第2排紙ローラと第2排紙トレイで構成され、切り換え手段は切り換えガイド27で構成され、更に、図示しない制御手段が設けられている。
【0070】
次に、本発明の第2の実施例を図3から図8で説明する。
【0071】
図3は本発明の画像形成装置における第2の実施例の全体構成を示す装置断面図であり、第1の実施例と同様にカラー画像記録が可能なプリンタ装置である。この第2の実施例の記録動作を図3で説明する。
【0072】
まず、カラー画像記録時における記録動作を説明する。
【0073】
図3において、図示しない駆動源により矢印F方向に回転する感光体1の外周には、帯電手段として帯電ローラ2が配置され、帯電ローラ2は感光体1に当接して回転しながら図示しない高電圧電源から約−1200Vの電圧を印加され、感光体1の表面を一様に帯電させる。
【0074】
帯電手段によって表面が一様に帯電された感光体1は、露光手段であるレーザー走査光学系3によって第1色目として例えばイエローの画像情報に応じて選択的に走査露光され、イエロー用の静電潜像が形成される。ここで、感光体1上に形成される静電潜像は、図示しない制御手段によって所望の画像が記録シート搬送幅方向で左右反転された鏡像として形成されている。
【0075】
レーザー走査光学系3の感光体回転方向下流側には、現像手段としてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーを貯蔵し、感光体1に対して離接自在な一成分圧接型の現像器4、5、6、7が配置されている。
【0076】
レーザー走査光学系3で形成されたイエロー用の静電潜像は感光体1の矢印F方向への回転に伴い、予め矢印G方向に移動して感光体1と圧接されたイエロー現像器4によって現像され、イエローのトナー像が形成される。この時、他の色の現像器5、6、7は感光体1から離間されている。
【0077】
現像手段の感光体回転方向下流側には、感光体1に隣接して中間転写媒体8が転写媒体ローラ9、10、11に掛け回されており、図示しない駆動源によって感光体1の周速度と同一の速度で駆動されている。
【0078】
転写媒体ローラ9はスイッチ手段12を介してプラス高圧電源13およびマイナス高圧電源14へ選択的に切り換えが可能に接続されている。また、転写媒体ローラ9に支持された中間転写媒体8は感光体1と当接部23で当接している。
【0079】
前述のように、感光体1の表面に形成されたイエローのトナー像は感光体1の矢印F方向への回転に伴って、中間転写媒体8との当接部23に至る。この時、転写媒体ローラ9にはスイッチ手段12を介してプラス高圧電源13から約+2000Vの電圧が印加され、当接部23で感光体1の表面に形成されたイエローのトナー像が中間転写媒体8に転写される。
【0080】
中間転写媒体8にイエローのトナー像を転写した感光体1は更に矢印F方向へ回転し、クリーナーブレード等で構成された感光体クリーナ15によって感光体1の表面に残留するトナーが掻き取られ、更に、除電器16によって感光体1の表面を一様に露光して感光体1上の残存電荷が除去され、再び画像形成が可能となる。
【0081】
所望のイエローのトナー像が中間転写媒体8にすべて転写されると、イエロー現像器4は矢印Gとは逆方向に移動し、当初の待機位置に退避する。
【0082】
引き続き、第1色目と同様の手順で第2色目から第4色目の画像(マゼンタ、シアン、ブラック)が中間転写媒体8上に順次重ね合わせて記録される。
【0083】
中間転写媒体8へのカラートナー像の重ね合わせが終了すると、記録シート載置台17に積み重ねて載置された記録シート18は、給紙ローラ19で給送が開始され、図示しない摩擦分離式または爪分離式の1枚分離手段で最上部の1枚のみが給送される。
【0084】
1枚分離して給送された記録シート18は記録シートガイド20によって搬送方向が略水平方向から略垂直方向に変向しながら案内され、記録シート18の搬送方向先端は図示しないクラッチ手段で駆動が一時的に解除されて停止したレジストローラ21に至る。記録シート18は搬送方向先端が停止したレジストローラ21と当接することで斜め送りが補正され、中間転写媒体8に重ね合わされたカラートナー像の位置と同期してレジストローラ20が図示しないクラッチ手段によって駆動を開始することで当接部23方向に給送が再開される。これにより、記録シート18はレジストローラ21の記録シート搬送方向下流側に設けられた記録シートガイド22によって略鉛直方向に案内されて当接部23に至る。なお、当接部23に対してレジストローラ21が近接配置できる場合には記録シートガイド22を省略することも可能である。
【0085】
当接部23に記録シート18の先端が進入すると、スイッチ手段12は破線側に切り換えられ、転写媒体ローラ9にはマイナス高圧電源14から約−2000Vの電圧が印加され、当接部23で中間転写媒体8の表面に形成されたカラートナー像が記録シート18の面H側に転写される。カラートナー像の転写を終えた中間転写媒体8にはクリーナーブレード等で構成された転写媒体クリーナ33が矢印J方向へ移動して当接し、中間転写媒体8の表面に残留したトナーが掻き取られ、掻き取りが終了すると転写媒体クリーナ33は矢印Jとは逆方向へ移動して退避する。
【0086】
カラートナー像が面H側に転写された記録シート18は、内部に棒状のハロゲンランプ24を備えたヒートローラ25と、ヒートローラ25に加圧当接して回転する加圧ローラ26で構成された定着手段に至り、カラートナー像が転写された記録シート18を加熱加圧しながら挟持搬送してトナー像が定着される。なお、該定着手段は当接部23の略鉛直方向に位置し、当接部23からの記録シートの搬送方向に沿った距離が画像形成装置で使用可能な最小サイズの記録シートの搬送方向長さよりも短い位置に配置してある。
【0087】
従って、未定着のカラートナー像が転写された記録シート18は略鉛直方向に搬送されるので、前述の従来例のように未定着のトナー像が転写された記録シートを略水平方向に搬送しないので記録シートが垂れ下がることがなく、トナー面が装置構成部材に接触しないので、トナー像を乱さずに定着手段に導くことができ、装置構成部材に接触したトナーが飛散して装置内を汚染することもない。
【0088】
本例における転写手段以降の記録シート18の搬送については後で詳しく説明する。
【0089】
次に、単色画像記録時における記録動作を説明する。
【0090】
カラー画像記録時と同様に図3において、感光体1は図示しない高電圧電源から約−1200Vの電圧を印加されて感光体1に当接回転する帯電ローラ2によって表面が一様に帯電された後、その表面がレーザー走査光学系3によって単色画像として例えばブラックの画像情報に応じて選択的に走査露光され、ブラック用の静電潜像が形成される。ここで、感光体1上に形成される静電潜像は、図示しない制御手段によって所望の画像がそのまま形成され、前述のカラー画像形成時にように所望画像が記録シート搬送幅方向で左右反転された鏡像ではない。
【0091】
形成されたブラック用の静電潜像は感光体1に圧接されたブラック現像器7によって現像され、ブラックのトナー像が中間転写媒体8との当接部23に至る。この時、他の色の現像器4、5、6は感光体1から離間されている。
【0092】
カラー画像記録時と同様に記録シート載置手段17から1枚分離して給送され、レジストローラ20で斜め送りが補正された記録シート18は、感光体1上のブラックトナー像の位置と同期してレジストローラ20で当接部23の方向に給送される。
【0093】
当接部23に記録シート18の先端が進入すると、転写媒体ローラ9にはスイッチ手段12を介してプラス高圧電源13から約+2000Vの電圧が印加され、当接部23で感光体1の表面に形成されたブラックのトナー像が記録シート18の面I側に転写される。
【0094】
記録シート18にブラックのトナー像を転写した感光体1は更に矢印F方向へ回転し、クリーナーブレード等で構成された感光体クリーナ15によって感光体1の表面に残留するトナーが掻き取られ、更に、除電器16によって感光体1の表面を一様に露光して感光体1上の残存電荷が除去され、再び画像形成が可能となる。
【0095】
ブラックのトナー像が面I側に転写された記録シート18は、感光体1に近接して設けられた剥離爪36によって感光体1から確実に剥離され、内部に棒状のハロゲンランプ24を備えたヒートローラ25と、ヒートローラ25に加圧当接して回転する加圧ローラ26で構成された定着手段に至り、ブラックのトナー像が定着される。
【0096】
従って、カラー画像記録の場合と同様に、未定着のブラックトナー像が転写された記録シート18は略鉛直方向に搬送されるので、前述の従来例のように未定着のトナー像が転写された記録シートを略水平方向に搬送しないので記録シート記録シートが垂れ下がることがなく、トナー面が装置構成部材に接触しないので、トナー像を乱さずに定着手段に導くことができ、装置構成部材に接触したトナーが飛散して装置内を汚染することもない。
【0097】
カラー画像記録時と同様に、本例における転写手段以降の記録シート18の搬送については後で詳しく説明する。
【0098】
ここで、本例における記録シート18の搬送について図4から図8を用いて更に詳しく説明する。
【0099】
図4は本例における記録シート18の搬送に係わる主な手段の配置を示す斜視図である。図4において、記録シート18はその搬送幅方向の一端が記録シートガイド35に当接し、記録シート載置台17上に揃えて載置される。また、転写手段下流側で記録シート搬送幅方向の記録シート幅方向規制部材と同一の側には記録シート端部ガイド37が配置されており、記録シート端部ガイド37によってトナー像が転写された記録紙18は搬送幅方向一端側の非記録領域で表面と裏面を案内されながら、ヒートローラ25および加圧ローラ26等で構成された定着手段に搬入される。
【0100】
従って、厚さが薄く、腰が弱い記録シートに画像記録する場合でも、未定着のトナー像が転写された記録シート18が図示しない装置構成部材等に接触することなく、確実に定着手段へ導くことができる。なお、記録シート端部ガイド37の記録シート搬送幅方向における位置は固定として良く、記録シートガイド35を移動可能とする場合は記録シートガイド35に連動して移動可能としても良く、または、図示しない制御回路に記憶された記録シートのサイズに応じて図示しないカムやラックとピニオンで構成される移動機構によって移動可能としても良い。
【0101】
次に、本例における定着手段以降の記録シート18の搬送について図5から図8で説明する。図5から図7は本例においてカラー画像形成を行う場合の定着手段以降の記録シート18の搬送を説明する画像形成装置の部分断面図であり、図8は本例において単色画像形成を行う場合の定着手段以降の記録シート18の搬送を説明する画像形成装置の部分断面図である。
【0102】
図5において、定着手段の下流側に設けられた第1切り換えガイド38および第2切り換えガイド39は、トナー像が記録シート18の面Hに形成されたことを図示しない制御手段が認識し、この制御手段で制御されるソレノイドまたはカム機構等の駆動手段によって、それぞれ図5の位置で保持される。従って、前述のカラー画像記録動作によってカラートナー像が面H側に形成された記録シート18は、第1切り換えガイド38に導かれて図示しない駆動源で矢印K方向に回転する正逆回転ローラ40でスイッチバックトレイ41に面Hを下向きとして搬入される。なお、トレイカバー44はスイッチバックトレイ41を覆う部材であり、後述する記録シート18の排紙トレイ43への搬出に先立ってオペレータが誤って記録シートを取り上げてしまうことを防止すると共に、万一、スイッチバックトレイ41の付近で記録シート18が搬送不良を起こした場合にはトレイカバー44を開放して記録シートを除去することが可能なように設られている。
【0103】
次に、図6において、スイッチバックトレイ41に搬入された記録シート18の後端付近が正逆回転ローラ40に至ると、正逆回転ローラ40は回転を停止し、前述の制御手段と駆動手段によって第2切り換えガイド39が破線位置から実線位置に切り換えられる。
【0104】
更に、図7において、第2切り換えガイドの切り換え動作後、正逆回転ローラ40は図示しな駆動源で矢印L方向に駆動され、記録シート18は矢印M方向に回転する排紙ローラ42の方向に導かれ、矢印M方向に回転する排紙ローラ42によって面Hを下向きとして排紙トレイ43に排出されて載置される。
【0105】
一方、図8において、定着手段の下流側に設けられた第1切り換えガイド38は、トナー像が記録シート18の面Iに記録されたことを図示しない制御手段が認識し、この制御手段で制御される図示しないソレノイドまたはカム機構等の駆動手段によって図8の実線位置で保持される。従って、前述の単色画像記録動作によって単色トナー像が面I側に形成された記録シート18は、第1切り換えガイド38によって図示しない駆動源で矢印M方向に回転する排紙ローラ42によって排紙トレイ43に面Iを下向きとして搬出されて載置される。
【0106】
従って、カラー画像形成を行った場合でも、単色画像形成を行った場合でも記録シート18は画像記録面を下向きとして排紙トレイ43に積み重ねて載置されるので、オペレータは排出された記録シートをそのまま取り上げるだけでページ合わせができており、カラー画像形成か単色画像形成かに係わらずページ合わせ作業を行う必要がないので更に便利である。
【0107】
これまでに説明してきた第2の実施例は請求項2、3、5の構成に係わる具体例であり、第2の実施例における記録シート幅方向規制部材は記録シートガイド35で構成され、記録シート載置手段は記録シート載置台17で構成され、記録シート給送手段は給紙ローラ19と図示しない1枚分離手段で構成され、
記録シート案内部材は記録シートガイト20および22で構成され、転写手段は中間転写媒体8と、転写媒体ローラ9と、スイッチ手段12とプラス高圧電源13およびマイナス高圧電源14で構成され、記録シート端部案内部材は記録シート端部ガイド37で構成され、定着手段はハロゲンランプ24と、ヒートローラ25と、加圧ローラ26で構成されている。また、第2の実施例における反転搬出手段は正逆回転ローラ40とスイッチバックトレイ41で構成され、排出手段は排紙ローラ42と排紙トレイ43で構成されて、切り換え手段は第1切り換えガイド38と第2切り換えガイド39で構成され、更に、図示しない制御手段が設けられている。
【0108】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の画像形成装置によれば、シート載置手段に載置された記録シートをシート給送手段で1枚分離して給送し、シート給送手段から給送された記録シートを、その搬送方向がシート案内部材によって略水平方向から略鉛直方向に変向されるようにして案内し、略鉛直方向に搬送される記録シートの第1面および第2面のいずれか一方にトナー像を転写手段によって転写し、転写手段の略鉛直方向で、転写手段からの距離が画像形成装置で使用可能な最小サイズの記録シートの搬送方向長さよりも短い位置に配置された定着手段へ記録シートを導くことで、記録シートの第1面および第2面のいずれか一方に転写されたトナー像を乱すことなく定着することができ、かつ、装置内のトナーによる汚染が防止できる。
【0109】
また、定着手段から搬出される記録シートの第1面を下向きに排出しかつ載置する第1排出手段と、定着手段から搬出される記録シートの第2面を下向きに搬出する第2排出手段と、定着されたトナー像が記録シートの第1面または第2面のどちらに形成されたかによって切り換えられる切り換え手段とを設けているので、定着されたトナー像が記録シートの第1面または第2面のどちらに形成されたかによって切り換え手段が切り換えられ、トナー像が第1面に形成された場合はこの記録シートを切り換え手段によって第1排出手段へ自動的に導き、また、トナー像が第2面に形成された場合はこの記録シートを切り換え手段によって第1排出手段と異なる第2排出手段へ自動的に導くことができる。しかも、第1排出手段へ導かれた記録シートはトナー像が形成された第1面を下向きにして載置し、また、第2排出手段へ導かれた記録シートはトナー像が形成された第2面を下向きにして載置しているので、トナー像が形成された面が記録シートの第1面および第2面のいずれであっても、装置外へ排出された記録シートのページ合わせを自動的に行ことができ、オペレータによるページ合わせを不要にできる。
【0110】
更に、本発明の画像形成装置によれば、記録シートの第1面に4色からなるカラートナー像を形成し、また、記録シートの第2面に単色のトナー像を形成することで、4色のカラートナー像が形成された記録シートを切り換え手段によって第1排出手段へ自動的に導き、また、単色のトナー像が形成された記録シートを切り換え手段によって第2排出手段へ自動的に導くことができる。しかも、第1排出手段へ導かれた記録シートは4色のカラートナー像が形成された第1面を下向きにして載置し、また、第2排出手段へ導かれた記録シートは単色のトナー像が形成された第2面を下向きにして載置しているので、トナー像が4色のカラートナー像であっても、あるいは単色のトナー像であっても、装置外へ排出された記録シートのページ合わせを自動的に行うことができ、オペレータによるページ合わせを不要にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置における第1の実施例の全体構成を示す装置断面図。
【図2】本発明における転写手段の他の実施例を示す部分断面図。
【図3】本発明の画像形成装置における第2の実施例の全体構成を示す装置断面図。
【図4】本発明の第2の実施例における記録シートの搬送に係わる主な手段の配置を示す斜視図。
【図5】本発明の第2の実施例においてカラー画像形成を行う場合の定着手段以降の記録シートの搬送を説明する画像形成装置の部分断面図。
【図6】本発明の第2の実施例においてカラー画像形成を行う場合の定着手段以降の記録シートの搬送を説明する画像形成装置の部分断面図。
【図7】本発明の第2の実施例においてカラー画像形成を行う場合の定着手段以降の記録シートの搬送を説明する画像形成装置の部分断面図。
【図8】本発明の第2の実施例において単色画像形成を行う場合の定着手段以降の記録シートの搬送を説明する画像形成装置の部分断面図。
【図9】第1の従来技術の全体構成を示す装置断面図。
【図10】第1の従来技術の画像形成動作を説明する画像形成装置の部分断面図。
【図11】第1の従来技術の画像形成動作を説明する画像形成装置の部分断面図。
【図12】第1の従来技術の画像形成動作を説明する画像形成装置の部分断面図。
【図13】第2の従来技術の全体構成を示す装置断面図。
【符号の説明】
1…感光体
2…帯電ローラ
3…レーザー走査光学系
4…イエロー現像器
5…マゼンタ現像器
6…シアン現像器
7…ブラック現像器
8…中間転写媒体(転写手段)
9…転写媒体ローラ(転写手段)
10、11、32…転写媒体ローラ
12…スイッチ手段(転写手段)
13…プラス高圧電源(転写手段)
14…マイナス高圧電源(転写手段)
15…感光体クリーナ
16…除電器
17…記録シート載置台(記録シート載置手段)
18…記録シート
19…給紙ローラ(記録シート給送手段)
20、22…記録シートガイド(記録シート案内部材)
21…レジストローラ
23…当接部
24…ハロゲンランプ(定着手段)
25…ヒートローラ(定着手段)
26…加圧ローラ(定着手段)
27…切り換えガイド(切り換え手段)
28…第1排紙ローラ(第1排出手段)
29…第1排紙トレイ(第1排出手段)
30…第2排紙ローラ(第2排出手段)
31…第2排紙トレイ(第2排出手段)
33…転写媒体クリーナ
34…双方向転写器(転写手段)
35…記録シートガイド(記録シート幅方向規制部材)
36…剥離爪
37…記録シート端部ガイド(記録シート端部案内部材)
38…第1切り換えガイド(切り換え手段)
39…第2切り換えガイド(切り換え手段)
40…正逆回転ローラ(反転搬出手段)
41…スイッチバックトレイ(反転搬出手段)
42…排紙ローラ(排出手段)
43…排紙トレイ(排出手段)
44…トレイカバー

Claims (2)

  1. 現像手段により形成されたトナー像を記録シートの第1面および第2面のいずれか一方に選択的に転写が可能な転写手段を有する画像形成装置において、
    前記記録シートを略水平に積み重ねた状態で載置するシート載置手段と、
    前記シート載置手段に載置された前記記録シートを1枚分離して転写手段方向に給送するシート給送手段と、
    前記シート給送手段によって給送された前記記録シートの搬送方向を略水平方向から略鉛直方向に変向させて案内するシート案内部材と、
    略鉛直方向に搬送される前記記録シートの第1面および第2面のいずれか一方へ選択的に前記トナー像の転写が可能な前記転写手段と、
    前記転写手段の略鉛直方向で、前記転写手段からの前記記録シートの搬送方向に沿った距離が、画像形成装置で使用可能な最小サイズの記録シートの搬送方向長さよりも短い位置に配置されて、前記記録シートの第1面および第2面のいずれか一方に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、
    前記定着手段から搬出される前記記録シートの第1面を下向きに排出して載置する第1排出手段と、
    前記定着手段から搬出される前記記録シートの第2面を下向きに排出して載置する第2排出手段と、
    前記定着手段と前記第1排出手段および前記第2排出手段の間に、前記定着手段から搬出された前記記録シートを前記第1排出手段または前記第2排出手段に選択的に搬出するべく切り換え可能な切り換え手段と、
    前記定着手段から搬出された前記記録シートのうち、定着されたトナー像が第1面に形成された記録シートを前記第1排出手段に搬出し、また、前記定着手段から搬出された前記記録シートのうち、定着されたトナー像が第2面に形成された記録シートを前記第2排出手段に搬出するべく前記切り換え手段を選択的に切り換え制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記記録シートの第1面に形成されるトナー像は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの4色のカラートナー像であり、また、前記記録シートの第2面に形成されるトナー像が単色のトナー像であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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