JPH11327200A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH11327200A
JPH11327200A JP15363098A JP15363098A JPH11327200A JP H11327200 A JPH11327200 A JP H11327200A JP 15363098 A JP15363098 A JP 15363098A JP 15363098 A JP15363098 A JP 15363098A JP H11327200 A JPH11327200 A JP H11327200A
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JP
Japan
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toner
styrene
fine powder
resin
acid
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JP15363098A
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Inventor
Akihiro Koban
昭宏 小番
Kimitoshi Yamaguchi
公利 山口
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 あらゆる環境下においても安定して良好かつ
十分な帯電量が得られる静電荷像現像用トナーを提供す
る。 【解決手段】 トナー母粒子に硬質微粉末を添加したト
ナーであって、トナーはtanδが3.5×10-3以上
(δは大気中40℃において交流法で測定される1KH
zでの誘電損失角)であり、硬質微粉末は芯材微粒子が
下記の含フッ素シリコーンオイルで処理される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法などで形成される静電荷像を現像するために用い
られる静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】一般にカールソンプロセスを基体とした電
子写真法、または静電記録法などにおいては、光導電性
感光体または誘電体等の潜像担持体上に形成された静電
潜像はトナーとキャリアからなる二成分系現像剤、又は
キャリアを用いずトナーのみからなる一成分系現像剤の
いずれかによって現像される。
【0003】ここで使用されるトナーとしては、いずれ
も合成あるいは天然の熱可塑性樹脂を主成分とし、カー
ボンやその他の染顔料などの着色剤が分散、含有せしめ
られた微粉体を用いるのが一般的であり、これには適正
な静電荷現像を長期に亘って安定に行うために種々の薬
剤を含有せしめる検討がなされている。
【0004】キャリアとトナーとを混合し、トナーに所
望の帯電量を付与して現像する二成分系現像剤において
は、トナーおよび現像剤の帯電量は使用経時や使用環境
に応じて常に安定な値を示すことが望ましいことは、画
像の安定性、信頼性からいうまでもない。しかしなが
ら、トナーの帯電量はその使用環境、とりわけ温度や湿
度が高いほど一般に低下することが知られており、これ
に対して種々の帯電制御剤や結着樹脂、染顔料が検討さ
れているが、いまだ十分ではない。また、通常のトナー
の帯電量は実質的に誘電体であるトナーが摩擦、接触に
より帯電付与されるため、トナーの帯電能力と発生した
電荷の保持能力によってバランスされるものであり、ト
ナーの誘電体特性により帯電量に少なからずの影響があ
ることは公知である。
【0005】一方、最近の高精細、高再現性画像を得る
ため、トナーの流動性は従来以上に高いものが要求さ
れ、特開昭52−30437号、特開昭60−2388
47号にみられるように、トナーに疎水性微粉末を添加
する方法が広く用いられるが、これら疎水性微粉末の添
加は必ずしも帯電の安定性に十分ではない。特に、近年
のトナー粒径の小径化に伴いトナー中の流動性改質剤を
添加する量は増加傾向にある。また特開昭59−466
64号にみられるように、従来のコロナ帯電方式によら
ず、感光体の如き像担持体と転写紙の如き被転写材とを
直接接触させ、転写材に接触する電極により像担持体と
被転写材との間に電位差を設け、電位差と圧力によりト
ナーを転写する方法が、従来に比べオゾンの発生を伴わ
ないことから好ましく用いられるようになっているが、
こうした転写方法を用いることにより転写像の細線内部
の部分的転写不良を生ずる不具合がある。これは、トナ
ーの流動性を向上させることによりある程度回避可能で
あるが、そのためには必然的に多量の添加剤を必要とし
た。
【0006】こうしたトナー中の添加剤量の増加の必然
性は、少なからずトナーの帯電量の経時安定性にも影響
を及ぼし、使用経時において現像剤帯電量の上昇による
画像濃度の低下や、環境変化にともなう帯電変動などの
不具合を発生した。こうした添加剤に特徴を持つトナー
の例としては、例えば特開平7−56380号、特開平
7−230179号に、シラン、シリカ、シリコーン化
合物の如き疎水化剤を用いて表面処理された酸化チタン
を用いる方法が開示されているが、これら表面処理酸化
チタン粒子においても疎水性シリカなどに比べその流動
性改質能においては十分とはいえず、前記の転写不良を
改善するには至らず、また帯電量変動に対してもこれら
添加剤の効果だけでは十分とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、あら
ゆる環境下で良好かつ十分な帯電量が得られ、しかも優
れた流動性を有し、転写抜けのない良質の画像が得られ
る静電荷像現像用トナーを提供することである。本発明
の他の目的は、経時使用においても安定な帯電性が維持
され、高濃度で画像性にすぐれた画像濃度変動の少ない
トナーを提供することである。本発明のまた他の目的
は、一成分系現像剤としても使用できるが、特に二成分
系現像剤のトナーとしても有用な静電荷像現像用トナー
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、着色剤および接着樹脂を主成分とするトナー母粒子
に硬質微粉末を添加したトナーであって、該トナーは大
気中40℃において交流法で測定される1KHzでの誘
電損失角をδとするとき、tanδが3.5×10-3
上を示し、また、該硬質微粉末は芯材微粒子が下記一般
式(1)で表される含フッ素シリコーンオイルで処理さ
れてなり、個数平均粒子径dnが10〜500nmでか
つ体積平均粒径dvとするとき、dn/dvが2.0以
下を示すことを特徴とする静電荷像現像用トナー
【化1】 (ただし、XはH又はF m/n≦1(m、nは整数) 0≦m≦100 1≦n≦100である。)が提供される。
【0009】第二に、トナー母粒子の結着樹脂が少なく
とも乳化重合法で合成されたスチレン−アクリル系樹脂
を含むことを特徴とする上記第一の静電荷像現像用トナ
ーが提供される。第三に、スチレン−アクリル系樹脂が
少なくともスルホン酸およびその塩、エステルのいずれ
かを含む基を有するビニル基含有モノマーとスチレンモ
ノマーとからなる共重合体であることを特徴とする上記
第二の静電荷像現像用トナーが提供される。
【0010】第四に、硬質微粉末の芯材微粒子が酸化鉄
であることを特徴とする上記第一、第二又は第三のいず
れかに記載の静電荷像現像用トナーが提供される。
【0011】本発明のトナーは、そのトナーが特定の範
囲の誘電損失をもち、かつ、トナー母粒子に添加された
硬質微粉末は芯材微粒子が含フッ素シリコーンオイルで
表面処理されたものであるため、すぐれた流動性を有
し、異なる温度・湿度のものとでも良好な帯電量を維持
し、経時使用でも良質の画像を作成する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明によれば、使用環境によらず安定した帯電
性能を発現し、安定した画像を得るのに有用なトナーが
提供される。すなわちトナーに使用される樹脂におい
て、その定着性からポリエステルやスチレンアクリル系
の熱可塑性樹脂が一般に用いられるが、一般にこれらの
樹脂を単独で使用すると高温下、高湿度下において帯電
量の低下が見られる。もっとも、一部の優れた帯電制御
剤を用いることでこれらの現象は解決されるが、高価な
帯電制御剤を多量に用いることはトナーのコスト面から
も好ましくない。
【0013】これに対して、結着樹脂本来の帯電性能を
ある適切な範囲に調整することで対温度・湿度の帯電安
定性には好ましい影響を与えることが出来る。特に従来
のトナーに比べ高温度下での誘電損失角が高くなる構成
の樹脂を選択した場合、高温湿度環境下においてもトナ
ー母体の帯電性が高く維持される傾向があり好ましい。
こうした樹脂系の例として、例えばある特定範囲の酸価
を有するポリエステル樹脂(酸価10〜40KOHmo
l/gのポリエステル)を単独、もしくは他の種類の樹
脂と混合して用いたトナーがあげられるが、本発明はこ
れに限定するものではない。
【0014】ここでいうポリエステル樹脂としては、一
般公知のアルコールと酸との重縮合反応によって得られ
るものの全てであり、一般に知られている方法により酸
価制御を行うことが出来る。
【0015】アルコールとしては、ポリエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペ
ンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオ
ール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキ
サン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、
ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプ
ロピレン化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェ
ノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽
和の炭化水素基で置換した二価のアルコール単位体、そ
の他の二価のアルコール単位体、ソルビトール、1,
2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタ
ン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリ
ペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオ
ール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロー
ル、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,
2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメ
チルベンゼン等の三価以上の高アルコール単量体などを
挙げることができる。
【0016】また、ポリエステル樹脂を得るために用い
られるカルボン酸としては、例えばパルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸などのモノカルボン酸、マレイン
酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタ
ル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22
の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した二価の有
機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステ
ルとリノレイン酸の二量体、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、
2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカ
ルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,
3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボ
キシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボ
ール三量体酸、これらの酸の無水物等の三価以上の多価
カルボン酸単量体などを挙げることができる。
【0017】また、他の樹脂系との混合体として使用す
る場合においても上記樹脂は効果的な帯電性を示す。特
に同時に使用する樹脂系としてスチレン−アクリル系樹
脂などが使用可能であるが、特に乳化重合法で作成され
たスチレン−アクリル系樹脂を使用することはトナーの
定着性において好ましい影響を与え、さらには帯電の環
境安定性にも寄与する。これは、乳化重合法で作成され
た樹脂の分子サイズが例えば溶液重合法などによって作
成された場合に比べ、作成時の粒径の制限下にとどめら
れていることが自明であり、巨大な架橋分子などを含ま
ないこと、また比較的高分子量体を容易に作成できるこ
とから、混練法で使用した際にも混練後にトナー内部で
の不要な低分子量成分の発生や、粉砕性を低下などによ
る機械的、熱的な不具合が少ないためと考えられる。ま
た、特にスルホン基を有するビニル基含有モノマー、そ
の誘導体のモノマーからなる共重合体は、帯電性に好ま
しい高価を発現する。
【0018】ここでいうアクリル系樹脂としては、ポリ
スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置
換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合
体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニル
トルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合
体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−
アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸
メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重
合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチ
レン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメ
チルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン
共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−
イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、
スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系
共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタ
クリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリ
ル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノ
ール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石
油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが
あげられ、これらは単独あるいは混合して使用できる。
【0019】さらに、転写抜けなどの異常のない良好な
画像を得るためには、トナーが十分な流動性を有してい
ることが望ましい。これには一般に流動性向上材として
疎水化された金属酸化物の微粒子や、滑剤などの微粒子
を外添することによってなされるが、このために、トナ
ーの帯電性は少なからず影響を受ける。すなわち、必要
十分な量の添加剤により被覆されたトナーにおいて、ト
ナーの電気的特性のみならず、表面に存在する添加剤の
電気的特性がトナー全体の帯電性に支配的影響を及ぼす
ことから、添加剤においても適正な領域の誘電特性、お
よび電気抵抗特性を付与することが必要である。
【0020】ここで選ばれる微粒子添加剤としては、一
般に流動性向上の目的に用いられる公知の金属酸化物、
有機樹脂微粒子、金属石鹸など下記のものを用いること
が可能である。例えばテフロン、ステアリン酸亜鉛のご
とき滑剤、或いは酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨
剤、表面を疎水化したSiO2、TiO2等の無機酸化物
などの流動性付与剤、ケーキング防止剤として知られる
もの、および、それらの表面処理物などである。特に従
来、流動性の向上効果においては疎水性シリカが好まし
く用いられるが、これらは一般に帯電量の温湿度に対す
る変動が大きいという欠点を有していたが、酸化鉄粒子
を芯材料とし、表面をフッ素含有シリコンーオイルで疎
水化した酸化鉄微粒子は従来にはない優れた帯電安定性
と流動性が得られる。ここでいうフッ素含有シリコーン
オイル(表面処理材)の具体的として次の表1に示した
ようなものがある。
【0021】
【表1−(1)】
【0022】
【表1−(2)】
【0023】
【表1−(3)】
【0024】芯材微粒子をフッ素含有シリコーンオイル
(表面処理剤)によって疎水化する方法としては、一般
公知の方法をすべて用いることができる。例えばフッ素
含有シリコーンオイルを適当な溶媒に溶解もしくは分散
した液体中に芯材微粒子を投入し、乾燥させる、もしく
は、芯材微粒子にスプレーするなどの方法がとられる。
また、このときに、芯材微粒子の処理を均一に行うた
め、分散装置を用いることができる。
【0025】この硬質微粉末の粒子径はトナー母粒子の
粒径より十分に小さいことでトナーの流動性に効果が認
められ、高い画像再現性を実現できる。そのときの添加
剤(硬質微粉末)の個数平均粒子径dnは10〜500
nmが好ましく用いられる。さらに、硬質微粉末中に凝
集体などの粗大粒子が混入するなど、広い粒子分布を持
つ時には画像上の抜けなどの異常が発生するため、体積
平均粒径をdvとするとき、dn/dvの値が2.0以
下であることが望ましい。硬質微粉末は、粒径5μm〜
10μmのトナー母粒子の流動性を十分に発現するため
には0.1重量%〜2重量%の比率で含有されているこ
とが好ましい。
【0026】トナー母粒子の粒径が5μmより小さい
と、必要な流動性を得るのに要する添加剤の含有量はさ
らに増加するが、一方で定着性の低下や感光体の損傷な
どの不具合も発生しやすい。また、トナー母粒子の粒径
が10μm以上であると、一般に添加剤の必要な含有量
は低下するが、画像の精細性に欠ける。
【0027】本発明に使用される着色剤としては、カー
ボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシ
ン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタ
ロシアニングリーン、ハンザイイエローG、ローダミン
6G、レーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、
キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、
トリアリルメタン系染料、モノアゾ系やジスアゾ系の染
顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは
混合して使用し得る。
【0028】また、本発明のトナーは、通常使用される
トナーと同様に、摩擦帯電性を制御する目的で含有しめ
る薬剤(極性制御剤)を含有していてもなんら不都合は
ない。そうした極性制御剤としては、例えばモノアゾ染
料の金属錯塩、ニトロフミン酸およびその塩、サリチル
酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の
金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有
機染料などがある。
【0029】さらにまた、本発明のトナーは、必要に応
じて離型剤を添加してもよい。本発明で使用される離型
材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリ
エチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリン
ワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン
酸ワックス等を単独または混合して用いることができる
が、これらに限定されるものではない。特に、脱遊離脂
肪酸型カルナウバワックス、モンタンワックス、酸化ラ
イスワックス、フィッシャートロプシュワックスから選
ばれる離型剤を用いた場合は、離型性に優れ、熱ローラ
ー、熱フィルムなどの接触型定着においては、定着部材
温度の広い温度範囲での使用が可能になる。
【0030】本発明のトナーは、大気中40℃において
交流法で測定される1KHzでの誘電損失角をδとする
とき、tanδが3.5×10-3以上となることが必要
である。tanδが3.5×10-3以下の場合、トナー
を高温環境下で使用したときに十分な帯電量が得られ
ず、地肌汚れなどの不具合を発生する。
【0031】本発明のトナーは一成分系現像方式、二成
分系現像方式のいずれの現像方式においても使用でき
る。二成分系現像剤としてキャリア粉と混合して用いる
場合、本発明に使用し得るキャリアとしては、公知のも
のが全て使用可能であり、例えば鉄粉、フェライト粉、
ニッケル粉のごとき磁性を有する粉体、ガラスビーズ等
およびこれらの表面を樹脂などで処理したもの(例えば
シリコーン樹脂で被覆したもの)などが挙げられる。シ
リコーン樹脂としては従来より知られているいずれのシ
リコーン樹脂であってもよい。
【0032】シリコーン樹脂層の形成方法としては従来
同様、キャリア核体粒子の表面に噴霧法、浸漬法等の手
段でシリコーン樹脂を塗布すればよい。シリコーン樹脂
溶液中に添加物を含有させることも可能であり、例えば
導電性微粉末や極性制御剤として先に列記したごとき顔
料、染料、磁性材料、導電性材料など無機物又は有機物
をそれぞれすべて単独もしくは混合して添加することが
できる。さらにシリコーン樹脂と添加物の分散性、相溶
性を向上させるために、一般公知のシランカップリング
剤を含めることができる。
【0033】ここでのシランカップリング剤は、
【化2】 X−Si(OR)n(ただし、nは1〜3の正数) で表される全ての物質を意味し、Xは有機物、無機物と
の反応性、吸着性を有する各種の官能基、および官能基
を有する飽和、不飽和の炭化水素鎖を意味し、またOR
はアルコキシ基を意味する。特にXにアミノ基を有す
る、所謂アミノシランカップリング剤は好ましく用いら
れる。
【0034】
【実施例】以下、実施例をあげて未発明をより具体的に
説明する。なお、ここに示す各成分量(部)はいずれも
重量基準である。粒子径の測定はコールター社製コール
ターカウンタにより測定した。
【0035】 (トナー母粒子1の製造例) ポリエステル樹脂 100部 (三洋化成工業製ポリエステル、 酸価18KOHmol/g) ポリプロピレンワックス 5部 カーボンブラック 10部 以上の物質をブレンダーにて十分に混合した後、2軸式
押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕
し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに
風力分級機で体積平均粒径7.7μmのトナー母粒子1
を得た。
【0036】 (トナー母粒子2の製造例) ポリエステル樹脂 70部 (三洋化成工業製ポリエステル、酸価18KOHmol/g) スチレン−アクリル酸メチル乳化重合体 30部 ポリプロピレンワックス 5部 カーボンブラック 10部 以上の物質をブレンダーにて十分に混合した後、2軸式
押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕
し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに
風力分級機で体積平均粒径7.7μmのトナー母粒子2
を得た。
【0037】 (トナー母粒子3の製造例) ポリエステル樹脂 70部 (三洋化成工業製ポリエステル、酸価18KOHmol/g) スチレン−ビニルスルホン酸共重合体 30部 ポリプロピレンワックス 5部 カーボンブラック 10部 以上の物質をブレンダーにて十分に混合した後、2軸式
押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕
し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに
風力分級機で体積平均粒径7.8μmのトナー母粒子3
を得た。
【0038】 (トナー母粒子4の製造例) ポリエステル樹脂 100部 (三洋化成工業製ポリエステル、酸価2KOHmol/g) ポリプロピレンワックス 5部 カーボンブラック 10部 以上の物質をブレンダーにて十分に混合した後、2軸式
押出し機にて溶融混練し、放冷後カッターミルで粗粉砕
し、ついでジェット気流式微粉砕機で微粉砕し、さらに
風力分級機で体積平均粒径7.5μmのトナー母粒子4
を得た。
【0039】(硬質微粉末の製造例)芯材とする微粒子
100部を各種表面処理剤の適当量を揮発性溶媒に溶解
した溶液に分散しスラリーを作成した後、必要に応じて
適当な分散装置を用いて分散する。その後、十分な撹
拌、剪断を加えながら減圧乾燥を行い、得られた粉体を
150℃の高温下で加熱し、放冷後、粉砕器で粉砕して
硬質微粉末A、B、C、D、E、F、Gを得た。各硬質
微粉末の詳細を表2に記する。なお、硬質微粉末A〜G
の粒子径分布測定は、トナー適当量をメタノール、水の
等量混合液に投入し、緩やかに撹拌を行ない、必要に応
じて適宜PH調整を行ったのち、上澄み液を採取し、こ
の分散液を大塚電子(株)製DLS700にて動的光散
乱測定を行い、CUMLANT法により粒子径を決定し
た。
【0040】
【表2】
【0041】(トナーの製造例)トナー母粒子1の10
0部に対し、硬質微粉末の製造例で作成した添加剤の
0.5部を添加し、ヘンシェルミキサーにて一定時間の
撹拌を行い、得られた粉体を目開き200μmのメッシ
ュにより篩い、粗大粒子を取り除いてトナーを得た。そ
れぞれのトナーの詳細を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】実施例1 製造例1で作成したトナー5部をリコー社製のシリコン
コートキャリア100部と混合し、リコー社製電子写真
複写機(imagio MF200)に装填し、低温低
湿室内と高温高湿内でランニングを行った。評価は3万
枚コピー時の帯電量、画像濃度と併せて定着画像の評価
を行った。ランニングの経時において逐次画像濃度、細
線部の転写抜けなどの画像の評価を行い、また、現像部
から現像剤を取り出し、トナーの帯電量を測定した。帯
電量の測定は一般公知のブローオフ法によった。なお、
低温低湿:15℃10%RH、高温高湿:40℃90%
RH の条件である。結果を表4に示す。表中、◎は極
めて良好、○は良好、△はやや不良、×は不良である。
【0044】
【表4】
【0045】
【発明の効果】請求項1〜4の静電荷像現像用トナーの
使用によれば、いかなる温度、湿度下で使用しても良好
な帯電量が維持され、且つ経時使用にも安定し、解像性
に富む、高濃度の画像を得られ、また、転写性に優れた
良好な画像を永続的に再現することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤および接着樹脂を主成分とするト
    ナー母粒子に硬質微粉末を添加したトナーであって、該
    トナーは大気中40℃において交流法で測定される1K
    Hzでの誘電損失角をδとするとき、tanδが3.5
    ×10-3以上を示し、また、該硬質微粉末は芯材微粒子
    が下記一般式(1)で表される含フッ素シリコーンオイ
    ルで処理されてなり、個数平均粒子径dnが10〜50
    0nmでかつ体積平均粒径dvとするとき、dn/dv
    が2.0以下を示すことを特徴とする静電荷像現像用ト
    ナー。 【化1】 (ただし、XはH又はF m/n≦1(m、nは整数) 0≦m≦100 1≦n≦100である。)
  2. 【請求項2】 トナー母粒子の結着樹脂が少なくとも乳
    化重合法で合成されたスチレン−アクリル系樹脂を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナ
    ー。
  3. 【請求項3】 スチレン−アクリル系樹脂が少なくとも
    スルホン酸およびその塩、エステルのいずれかを含む基
    を有するビニル基含有モノマーとスチレンモノマーとか
    らなる共重合体であることを特徴とする請求項2記載の
    静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 硬質微粉末の芯材微粒子が酸化鉄である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電
    荷像現像用トナー。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006259397A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング装置及び画像形成装置

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