JPH11326914A - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法

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JPH11326914A
JPH11326914A JP15383898A JP15383898A JPH11326914A JP H11326914 A JPH11326914 A JP H11326914A JP 15383898 A JP15383898 A JP 15383898A JP 15383898 A JP15383898 A JP 15383898A JP H11326914 A JPH11326914 A JP H11326914A
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crystal display
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JP15383898A
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Shuichi Hikiji
秀一 曳地
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造システム(装置)を大型化させることな
く、スペーサが基板上に均一に分散した状態になるよう
スペーサを均一散布でき、かつ、スペーサ利用効率が高
くなるよう散布することの可能な液晶表示装置の製造方
法を提供する。 【解決手段】 スペーサ噴霧器3に対して超音波振動エ
ネルギーを与えるための超音波発振器25が設けられて
おり、本発明では、スペーサ粒子が分散された溶媒,す
なわちスペーサ分散溶媒液をスペーサ噴霧器3の散布ノ
ズルから散布する際、超音波発振器25からの超音波振
動エネルギーをスペーサ噴霧器3に与え、基板に向けて
のスペーサ分散溶媒の散布を散布ノズルの超音波振動エ
ネルギーにより行なうようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は従来知られている単純マトリック
ス型液晶表示装置の断面図である。図1を参照すると、
一方のポリマーフィルム基板101上には、透明電極1
02,配向膜103が積層形成されている。同様に、他
方のポリマーフィルム基板104上には、透明電極10
5,配向膜106が積層形成されている。そして、両方
の基板101,104の配向膜103,106の間に
は、液晶封入部のセル厚を均一に保持するためのスペー
サ108が設けられ、また、液晶107が封入されてい
る。
【0003】この液晶表示装置は次のような工程で作製
される。すなわち、まず、一方のポリマーフィルム基板
101上にスパッタ法等により透明電極102を成膜
し、続いてスピンナーもしくはグラビア印刷等により配
向膜103を形成する。同様に、他方のポリマーフィル
ム基板104上にも、スパッタ法等により透明電極10
5を成膜し、続いてスピンナーもしくはグラビア印刷等
により配向膜106を形成する。その後、いずれか一方
の基板,例えば101上にスチレン系の樹脂からなるス
ペーサ108を散布し、表示領域の外周にシール材料1
09をスクリーン印刷等によりシール印刷し、両基板1
01,104を貼り合わせ接着後、液晶107を注入す
ることで、作製できる。
【0004】図2は従来の液晶表示装置製造システムを
示す図(特にスペーサの散布方法を説明するための図)で
ある。図2の製造システム例では、スペーサ散布室20
1の中には、搬送系202が水平方向に貫通している。
また、スペーサ散布室201の上部には、スペーサ噴霧
器203が設けられており、スペーサ噴霧器203は、
配管207を介して液供給ポンプ204,スペーサ供給
タンク205に接続されている。ここで、スペーサ供給
タンク205内には、スペーサ分散溶媒(スペーサが分
散された溶媒)が収容されており、スペーサ噴霧器20
3には、スペーサ供給タンク205から液供給ポンプ2
04によってスペーサ分散溶媒が供給されるようになっ
ている。また、スペーサ噴霧器203には、散布エア供
給ライン206から高圧のエアが供給されるようになっ
ている。
【0005】この製造システムにおいて、液晶表示装置
を作製するには、前記のように、例えば基板101上の
透明電極102上に配向膜溶液を塗布し、配向膜溶液の
溶媒をベイク炉で蒸発させて配向膜103を硬化させた
後にラビング処理を経た基板(111)を、搬送系202
でスペーサ散布室201中に搬入する。そしてスペーサ
供給タンク205から液供給ポンプ204によってスペ
ーサ分散溶媒をスペーサ噴霧器203の散布ノズルに供
給し、また、これと同時に、スペーサ噴霧器203の散
布ノズルに散布エア供給ライン206から高圧のエアを
供給し、このエアによりスペーサ分散溶媒を微粒子化し
スペーサ散布室201中に高速噴出し、基板(111)上
にスペーサ粒子を噴射させて付着させていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のスペ
ーサに用いられている微粒粉体は、液晶表示装置の表示
品質に直接影響するため、用いるスペーサは、その材
質,粒径の均一性等の品質要求が満足されるものである
必要があり、また、散布したスペーサ粒子が凝集して二
次粒子化すると基板間隔を均一に保てないため、スペー
サを十分に分散させて散布することが散布プロセスにお
いて必要である。同様に、十分に分散されたスペーサ粒
子が散布領域において偏ることなく、基板全体および局
所的にも平均して存在するよう散布されることが望まれ
ている。
【0007】このような平均散布の要求は、一例とし
て、1mm2当たりスペーサが100〜400個程度の
範囲内で設定されている特定の設計個数に対し、10数
%程度以下のバラツキしか許されない厳しいものであ
る。また、凝集は黒点等の表示品質欠陥となるためさら
に厳しい要求となっている。このため、従来のスペーサ
散布方法においては、広範囲にスペーサを均一に散布す
るため基板からスペーサ噴霧器203の散布ノズルを十
分に離し自然沈降による散布を実施している。しかし、
この方法では、製造システム(装置)が大型化し、また散
布に時間がかかるという問題があり、また、高圧噴霧噴
流のためスペーサの付着効率が著しく劣り、スペーサを
大量に消費する等の問題がある。
【0008】本発明は、製造システム(装置)を大型化さ
せることなく、スペーサが基板上に均一に分散した状態
になるようスペーサを均一散布でき、かつ、スペーサ利
用効率が高くなるよう散布することの可能な液晶表示装
置の製造方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、一方の基板と他方の基板
との間に液晶層とスペーサとが挟まれており、2つの基
板のうちの少なくとも一方の基板には透明電極および配
向膜が設けられている液晶表示装置を製造する液晶表示
装置の製造方法であって、配向膜が塗布された基板に、
スペーサ粒子が分散された溶媒を散布ノズルから散布す
る際、該散布を散布ノズルの超音波振動エネルギーによ
り行なうことを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の液晶表示装置の製造方法において、基板は、配向膜
溶液がスピンナーもしくはグラビア印刷等の手法により
塗布され、配向膜溶液中の溶媒を揮発して配向膜を硬化
させた後、ラビング処理が施されたポリマーフィルムで
あることを特徴としている。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の液晶表示装置の製造方法において、散布ノズルの超
音波振動エネルギーの振動周波数は、10KHz乃至1
MHzの範囲であることを特徴としている。
【0012】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の液晶表示装置の製造方法において、スペーサ粒子が
分散された溶媒は、表面張力が25℃で30dyn/c
m以下である溶媒を少なくとも1種類含むことを特徴と
している。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0014】図3は本発明に係る液晶表示装置製造シス
テムの構成例を示す図(特に、スペーサ(粉体)の散布方
法を説明するための図)である。図3の製造システムで
は、スペーサ散布室1の中には、スペーサが散布される
基板が載置される基板保持部21が配置されている。ま
た、スペーサ散布室1には、スペーサが散布されるべき
基板をスペーサ散布室1内に搬入するための搬入口22
と、スペーサが散布された基板をスペーサ散布室1から
搬出するための搬出口23とが設けられている。また、
スペーサ散布室1の上部には、スペーサ噴霧器3が設け
られており、スペーサ噴霧器3は、配管24を介して、
開閉バルブ8,液循環ポンプ4,スペーサ供給タンク5
に接続されている。
【0015】ここで、スペーサ供給タンク5内には、ス
ペーサ分散溶媒液(スペーサを分散した溶媒液)が収容さ
れている。なお、スペーサ分散溶媒は、表面張力が25
℃で30dyn/cm以下である溶媒(低級アルコール
系溶媒)を少なくとも1種類含んでいる。
【0016】また、液循環ポンプ4は、スペーサ噴霧器
3の散布ノズルに供給されるスペーサ分散溶媒液を循環
させるためのものであり、また、開閉バルブ8は、スペ
ーサ噴霧器3の散布ノズルに分散溶媒液を適宜供給する
ためのものであり、スペーサ噴霧器3には、開閉バルブ
8が開のとき、スペーサ供給タンク5から液循環ポンプ
4によってスペーサ分散溶媒液が供給されるようになっ
ている。すなわち、図3のシステムでは、配管24は、
スペーサ供給タンク5から液循環ポンプ4,開閉バルブ
8を介してスペーサ散布室1までの送り配管24aと、
開閉バルブ8からスペーサ供給タンク5に戻る戻り配管
24bとを有しており、開閉バルブ8が閉のときには、
スペーサ供給タンク5からのスペーサ分散溶媒液は、液
循環ポンプ4によって配管24aから配管24bを循環
してスペーサ供給タンク5に再び戻されるようになって
おり、また、開閉バルブ8が開のときには、スペーサ供
給タンク5からのスペーサ分散溶媒液は、液循環ポンプ
4によって配管24aからスペーサ噴霧器3の散布ノズ
ルに送られるようになっている。また、図3のシステム
では、スペーサ供給タンク5内のスペーサ分散溶媒液を
回転撹拌するためのマグネチックスターラ9が設けられ
ている。また、図3のシステムでは、スペーサ散布室1
内を排気する排気装置(排気ファン)27が設けられてい
る。
【0017】また、図3のシステムでは、スペーサ噴霧
器3に対して超音波振動エネルギーを与えるための超音
波発振器25が設けられており、本発明では、スペーサ
粒子が分散された溶媒,すなわちスペーサ分散溶媒液を
スペーサ噴霧器3の散布ノズルから散布する際、超音波
発振器25からの超音波振動エネルギーをスペーサ噴霧
器3に与え、基板に向けてのスペーサ分散溶媒の散布を
散布ノズルの超音波振動エネルギーにより行なうように
なっている。
【0018】図4はスペーサ噴霧器3の構成例を示す図
であり、このスペーサ噴霧器3は、スペーサ分散溶媒供
給口51と、霧化面52aを有する散布ノズル(ホーン)
52(例えばチタン合金からなる散布ノズル(ホーン))
と、電極53a,53bを備えた圧電素子53(例えば
PZTに代表される圧電素子)と、圧電素子53の電極
53a,53bに電圧を印加するための入力端子54と
が、筐体55によって保持されている。なお、図4の構
成例では、スペーサ噴霧器3内に設けられている圧電素
子53が、図3の超音波発振器25としての機能を有し
ている。
【0019】このような構成では、入力端子54に交番
電界を加えると、この交番電界により、圧電素子53が
伸縮膨張振動を起こし、その振動エネルギーによって散
布ノズル(ホーン)52が振動(共振)する(すなわち、超
音波振動する)。このとき、スペーサ分散溶媒供給口5
1から霧化面52a上に供給されたスペーサ分散溶媒液
は超音波振動により、キャピラリ波もしくはキャビテー
ション現象によって、微粒化し、霧化面52aの表面か
ら噴出し、基板に向かって自然落下して付着する。
【0020】ここで、散布ノズルの超音波振動エネルギ
ーの振動周波数は、10KHz乃至1MHzの範囲であ
るのが良い。図5には、発振周波数に対するスペーサの
霧化粒径が示されており、振動周波数が大きくなるに従
い、霧化粒径は小さくなる。
【0021】また、散布ノズルの超音波振動エネルギー
は、ノズル先端で最大となるのが良い。図4の散布ノズ
ル52の構造では、圧電素子53での振動エネルギーを
0ポイントとして、散布ノズル52の先端52aで、振
動エネルギーは最大エネルギーとなる。また、図4の構
造では、スペーサ分散液供給口51の付近でも10%程
度の振動エネルギーが発生するような構造になってい
る。
【0022】また、図3のシステムでは、スペーサ散布
室1の周囲に、スペーサ噴霧器3の散布ノズルから散布
されたスペーサ分散溶媒を蒸発させるための輻射加熱装
置(ヒータ)26が設けられている。この場合、散布室は
恒温槽となる。
【0023】この製造システムにおいて、液晶表示装置
を作製するには、基板上の透明電極上に配向膜溶液を塗
布し、配向膜溶液の溶媒をベイク炉で蒸発させて配向膜
を硬化させた後にラビング処理を経た基板(一方の基板)
を、スペーサ散布室1中に搬入口22から搬入して、基
板保持部21上に載置する。そして、開閉バルブ8を開
にし、スペーサ供給タンク5から液循環ポンプ4によっ
てスペーサ分散溶媒をスペーサ噴霧器3の散布ノズルに
供給する。このとき、スペーサ噴霧器3の散布ノズルに
は超音波振動エネルギーが与えられ、配向膜が塗布され
た基板に、スペーサ粒子が分散された溶媒を散布ノズル
から散布する際、該散布は、散布ノズルの超音波振動エ
ネルギーにより行なわれる。これにより、製造システム
(装置)を大型化させることなく、スペーサが基板上に均
一に分散した状態になるようスペーサを均一散布でき、
かつ、スペーサ利用効率が高くなるよう散布することが
できる。
【0024】さらに、図3のように、スペーサ散布室1
の周囲に、散布ノズルから散布されたスペーサ分散溶媒
を蒸発するための輻射加熱装置(ヒータ)26が設けられ
ている場合には、凝集の少ない散布を実現し、高品質な
液晶表示素子を提供できる。
【0025】図6は本発明に係る液晶表示装置の製造工
程例を示す図(図3の製造システムによる製造工程例を
示す図)である。図6を参照すると、先ず、一方の基板
(例えば透明基板)31上に、透明電極32を成膜する
(図6(a))。次いで、透明電極32をフォトグラフィー
によりパターニングし、透明電極32を最終的に形成す
る(図6(b))。しかる後、配向膜33を形成し(図6
(c))、配向膜33にラビング処理を施す(図6(d))。
このようにして、第1の透明電極基板34を作製する。
【0026】また、他の基板(例えば透明基板)41上に
も、上記と全く同様の工程によって、透明電極42,配
向膜43を形成し、配向膜43にラビング処理を施し、
第2の透明電極基板44を作製する(図6(e),(f),
(g),(h))。
【0027】なお、ここで、基板31,41は、例えば
ポリマーフィルムであり、基板31,41上には透明電
極32,42が形成された後、配向膜溶液がスピンナー
もしくはグラビア印刷等の手法により塗布され、配向膜
溶液中の溶媒を揮発して配向膜を硬化させた後、ラビン
グ処理が施されて、第1,第2の透明電極基板34,4
4が作製される。
【0028】次いで、第1の透明電極基板34をスペー
サ散布装置(スペーサ散布室)1内に搬入し、超音波振動
により噴霧するスペーサ噴霧器3の散布ノズルから、真
球状のスペーサ(スペーサ粒子)を分散したスペーサ分散
溶媒液を噴霧し、第1の透明電極基板34に付着させ、
しかる後、ベークして、スペーサ35を配向膜33に固
着させる(図6(i))。
【0029】また、第2の透明電極基板44について
は、シール材45をスクリーン印刷する(図6(j))。
【0030】このように、2つの基板34,44を作製
した後、これらを貼り合わせ、セルを形成し、このセル
内に液晶37を封止する(図6(k))。このようにして、
液晶表示装置を作製できる。
【0031】換言すれば、本発明では、配向膜が塗布さ
れた基板に、揮発性溶媒に分散されたスペーサ粒子を散
布ノズルから散布する際、該散布を散布ノズルの超音波
振動エネルギーにより行なっている。
【0032】なお、図3の例では、散布ノズルの設置個
数は1個であるが、散布ノズルは、後述のように、複数
個備わっていても良い。複数個の散布ノズルが備わって
いるときには、大面積基板に対するスペーサ散布にも対
処でき、スペーサ消費量が少ない効率的散布が可能とな
り、散布密度の均一性が向上する。
【0033】また、後述のように、スペーサ噴霧器3に
は、冷却装置を設けることもできる。この冷却装置は、
冷却水や冷媒、あるいは液化炭酸ガスや液体窒素等の冷
却気体を循環もしくは導入して、スペーサ噴霧器3の散
布ノズルおよび圧電素子部を冷却するものであり、スペ
ーサ噴霧器3の散布ノズル52や圧電素子53などを冷
却することで、連続的に高効率の超音波散布が可能とな
り、その結果、製造コストを低下させることが可能とな
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0035】実施例1 実施例1では、図3,図4に示した製造システムによ
り、図6に示したような工程で、液晶表示装置を作製し
た。すなわち、先ず、厚さ100μmのポリエステルフ
ィルムからなる一方の透明基板31の上面にITO等か
らなる透明電極32を厚み100nmほどスパッタリン
グ等で形成した後(図6(a))、透明電極32をフォトリ
ソグラフィによりパターン形成した(図6(b))。次に、
透明電極32が形成された透明基板31の上面にグラビ
ア印刷,スピナー等でポリイミド樹脂を塗布後、これを
焼成,硬化して配向膜33を形成し(図6(c))、配向膜
33のラビング処理を施して透明電極基板34を作成し
た(図6(d))。また、他方の透明基板41にも、透明基
板31と同様に、透明電極42および配向膜43を形成
して、透明電極基板44を作成した(図6(e)〜(h))。
【0036】次に、上記のように作成した一方の透明電
極基板34を図3に示したスペーサ散布室1内に搬入し
た後、超音波振動による噴霧するスペーサ噴霧器3から
真球状のスペーサ(例えばプラスチックスペーサ)を分散
したスペーサ分散溶媒液(以下分散液という)を噴霧し、
基板34に付着させた後、10℃の温度で30分間ベイ
クし、スペーサ35を基板34に固着させた(図6
(i))。また、他方の基板44は、セル形成のためのシ
ール材45をスクリーン印刷した後(図6(j))、スペー
サ35が散布された基板34と貼り合わせ、120℃の
温度で30分間ベイクでシール材45の部分を接着硬化
させ、セルを形成した(図6(k))。
【0037】なお、上記の散布工程(すなわち、図6
(i)の工程)についてより詳細に説明する。スペーサ供
給タンク5内には、例えば、純水:イソプロピルアルコ
ール=1:5に混合した溶媒に、直径5μmの真球状の
プラスチックスペーサ(積水ファインケミカル社製)を
0.8wt%の割合で配合した分散液(スペーサ分散溶
媒液)が、マグネチックスターラ9で回転撹拌され、ス
ペーサが均一に分散された状態で、収容されている。な
お、スペーサ供給タンク5内において、さらに、超音波
洗浄機などを使って分散液に超音波振動を与えて、スペ
ーサをより効率的に分散させても良い。このようにして
スペーサが均一に分散された分散液は、開閉バルブ8が
スペーサ噴霧器3に向けて閉になっているときには、液
循環ポンプ4を作動させることで、液循環ポンプ4,開
閉バルブ8,戻り配管9を介して、スペーサ供給タンク
5内に戻され、これにより、分散液を循環させる。
【0038】次に、ラビングおよび焼成,硬化を終えた
一方の透明電極基板34を散布室1内に搬入した後、散
布室1内を密閉状態にし、直径1.5mmの散布ノズル
52に100KHzの超音波振動を印加し、その後、開
閉バルブ8を開にして(スペーサ噴霧器3に向けて開に
して)、液循環ポンプ4により分散液を1mリットル/
秒定量をスペーサ噴霧器3の散布ノズル52の先端に供
給して、ノズル52の霧化面52aの超音波振動により
微粒子化した分散液を30秒間噴出し、透明電極基板3
4の配向膜33上に、微粒子化したスペーサ分散溶媒液
(分散液)を散布した。このとき、このスペーサ散布室1
の壁面に設置したヒータ26により、散布室1内の雰囲
気温度を壁面から輻射される熱で30〜100℃、望ま
しくは40〜80℃に保ち、ここを通過する間に、分散
液の溶媒を蒸発乾燥させ、スペーサをドライ状態で基板
34に付着させた。この場合、微粒子化して噴射するス
ペーサ粒子の噴霧流速が極めて小さいことから、散布雰
囲気を乱すことなくかつ、自然沈降に近いので、スペー
サは、その散布範囲が規定でき、凝集が少なく、かつ基
板へのソフトランディングが可能となる。
【0039】また、このときの散布時間は、散布密度に
対し、液濃度,供給量,散布距離により決定している。
実施例1では、散布時間30秒で30ミリリットル噴霧
し、透明基板面の散布密度を200個/mm2±10%
とした。
【0040】また、実施例1では、散布面積を広範なも
のとし、散布密度の均一性を図るため、散布室1の上面
に基板34と対峙して設置された散布ノズル52の先端
52aと基板34との間の距離を長くした。また、スペ
ーサ分散溶媒は、表面張力と霧化したときの粒径とに関
係があり、表面張力が小さいほど、粒径が小さくなる傾
向にある。このことから、スペーサ分散溶媒の表面張力
は10〜50dyn/cmであるのが良く、好適には、
スペーサ分散溶媒として、20〜30dyn/cmの低
級アルコールを用いるのが望ましい。
【0041】このようにしてスペーサ分散溶媒を散布室
1内の基板34に向けて噴霧した後、散布室1の下部に
設けた排気装置(排気ファン)27で、散布室1内を徐々
に排気し、散布室1内の浮遊残留スペーサを排気した。
すなわち、散布前の雰囲気を一定にすると同時に、基板
34を散布室1から搬出する時にスペーサがクリーンル
ーム外に流出し、汚染しないようにした。その後、散布
室1から基板34を搬出し、110℃でプリベークしス
ペーサを固着した。次いで、この透明電極基板34を、
シール材が印刷された他方の透明電極基板44と貼り合
わせ、液晶セルを形成した。
【0042】また、実施例1では、スペーサ噴霧器3に
は、超音波振動周波数が100KHzのものを用いた。
前述したように、超音波振動周波数を増加させると、噴
霧スペーサ粒子が微粒子化する傾向があり、スペーサ粒
子の径をより小さくするには、超音波振動周波数を高く
するのが望ましい。一般に、振動周波数は10〜500
KHzの範囲が好適であるが、10μm以下の微粒子を
得るには150〜1MHzが望ましい。
【0043】実施例2 実施例2では、連続散布を行なうために、図3,図4の
製造システムにおいて、さらに、図4のスペーサ噴霧器
3を冷却するための冷却装置を設けた。すなわち、スペ
ーサ噴霧器3に超音波振動を与えると、圧電素子53や
散布ノズル52などが発熱し、スペーサ分散溶媒の散布
を長時間続けた場合、圧電素子53の接着剤などが溶融
剥離する等の問題が発生してくることがわかった。この
ため、連続散布を行なうために、スペーサ噴霧器3を冷
却する冷却装置を設けた。冷却装置は、例えば図7に示
すように、スペーサ噴霧器3の筐体55の外周に熱伝導
特性の良い冷却管(チューブ)28を巻いた構造で、この
冷却管28中を冷却水や冷媒を循環させてスペーサ噴霧
器3の筐体55を冷却するものを用いることができる。
ここで、冷却水や冷媒は、少なくとも40℃以下で、望
ましくは10℃〜−10℃に冷却されたものを用いるの
が良い。また、冷却装置の構造としては、図7の構造以
外にも、種々の構造のものを用いることができる。例え
ば図8に示すように、冷却水や冷媒を循環させるための
冷却管を取り付けた構造のものを用いることもできる。
【0044】あるいは、液化炭酸ガス,液体窒素等の冷
却ガスを筐体55内に導入噴射することもできる。例え
ば図9に示すように、スペーサ噴霧器3の筐体55は密
閉型とし、この筐体55に、冷媒導入口(冷却ガス導入
口)61と冷媒排出口(冷却ガス排出口)62とを設け、
冷媒導入口61から、液化炭酸ガス,液体窒素等の冷却
ガスを筐体55内に導入噴射し、冷却後のガスを排出口
62から室外へ排出する構造のものにすることもでき
る。あるいは、液化炭酸ガス,液体窒素等のかわりに、
液化炭酸ガス,液体窒素等で冷却した乾燥エア,窒素等
を冷却ガスとして利用しても同等の効果が得られること
を確認した。なお、この場合、散布プロセスは、実際に
は、連続ではなく、散布時間30秒に対し、基板34の
搬入,搬出に10秒を要し、間欠的な使用となるが、蓄
熱が少ないため連続使用が可能である。
【0045】実施例3 実施例3では、超音波振動エネルギーが散布ノズル52
の先端,すなわち霧化面52aで最大となるスペーサ噴
霧器3を用いて、スペーサを基板34上に散布した。な
お、このスペーサ噴霧器3は、スペーサ分散溶媒液の凝
集を防止するために、図10に示すように、スペーサ分
散溶媒供給口51付近でも10%程度の振動エネルギー
が発生するような構造となっている。スペーサ噴霧器3
として図10のような超音波振動エネルギーを発生する
ものを用いることで、スペーサ分散溶媒液の凝集を防止
することができる。
【0046】さらに、図11に示すように、液供給ライ
ン(配管)24の途中に10KHz乃至50KHzの超音
波振動子40を設け、液供給ライン24の途中において
も、スペーサ分散溶媒液に振動を与えることで、スペー
サ分散溶媒液の凝集をより一層有効に防止できる。
【0047】実施例4 実施例4では、図12に示すように、2つのスペーサ噴
霧器3a,3bを用いて、基板34上にスペーサ分散溶
媒液を散布した。すなわち、実施例4では、散布室1の
上面に、基板34と対峙して2つのスペーサ噴霧器3
a,3b(2つの散布ノズル)を設置し、2つの各散布ノ
ズルのそれぞれに、超音波発振器25a,25bによっ
て超音波振動エネルギーを与えた。この場合、各散布ノ
ズルから噴出したスペーサ分散溶媒が蒸発しスペーサが
乾燥するようになる距離まで、各ノズルからの互いの散
布干渉を防止するため、ノズル間の距離Dを広くとって
いる。このように、2つの散布ノズルを設けることで、
散布時間を短縮し、散布面積を広範なものとし、散布密
度の均一性を図ることができた。なお、図12の例で
は、2つのスペーサ噴霧器(散布ノズル)が設けられてい
るが、スペーサ噴霧器(散布ノズル)の個数は2つ以上で
あっても良い。また、図12の例では、1つのスペーサ
噴霧器に1つの散布ノズルが設けられた構成となってい
るが、1つのスペーサ噴霧器に複数個の散布ノズルが設
けられた構成にすることもできる。
【0048】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項4記載の発明によれば、一方の基板と他方の基板と
の間に液晶層とスペーサとが挟まれており、2つの基板
のうちの少なくとも一方の基板には透明電極および配向
膜が設けられている液晶表示装置を製造する液晶表示装
置の製造方法であって、配向膜が塗布された基板に、ス
ペーサ粒子が分散された溶媒を散布ノズルから散布する
際、該散布を散布ノズルの超音波振動エネルギーにより
行なうので、噴霧流速が極めて小さく、基板面へのソフ
トランディングが可能で、スペーサ利用効率と散布密度
の均一性を向上させることができる。
【0049】特に、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の液晶表示装置の製造方法において、基板は、
配向膜溶液がスピンナーもしくはグラビア印刷等の手法
により塗布され、配向膜溶液中の溶媒を揮発して配向膜
を硬化させた後、ラビング処理が施されたポリマーフィ
ルムであるので、視認性の良い液晶表示装置を提供でき
る。
【0050】また、請求項3,請求項4記載の発明によ
れば、狭ギャップ化に対応した凝集が少なく、かつ、均
一散布ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来知られている単純マトリックス型液晶表示
装置の断面図である。
【図2】従来の液晶表示装置製造システムを示す図であ
る。
【図3】本発明に係る液晶表示装置製造システムの構成
例を示す図である。
【図4】図3のスペーサ噴霧器の構成例を示す図であ
る。
【図5】超音波振動周波数に対するスペーサの霧化粒径
を示す図である。
【図6】本発明に係る液晶表示装置の製造工程例を示す
図である。
【図7】冷却装置の構造例を示す図である。
【図8】冷却装置の他の構造例を示す図である。
【図9】冷却装置の他の構造例を示す図である。
【図10】スペーサ噴霧器の各位置での超音波振動エネ
ルギーの振幅を示す図である。
【図11】本発明に係る液晶表示装置製造システムの変
形例を示す図である。
【図12】本発明に係る液晶表示装置製造システムの変
形例を示す図である。
【符号の説明】
1 スペーサ散布室 3,3a,3b スペーサ噴霧器 4 液循環ポンプ 5 スペーサ供給タンク 8 開閉バルブ 9 マグネチックスターラ 21 基板保持部 22 搬入口 23 搬出口 24 配管 25,25a,25b 超音波発振器 26 ヒータ 27 排気ファン 28 冷却管 31 基板 32 透明電極 33 配向膜 34 第1の透明電極基板 41 基板 42 透明電極 43 配向膜 44 第1の透明電極基板 35 スペーサ 45 シール材 37 液晶 51 スペーサ分散溶媒供給口 52 散布ノズル 52a 霧化面 53a,53b 電極 54 入力端子 55 筐体 40 超音波振動子 61 冷媒導入口 62 冷媒導排出口

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の基板と他方の基板との間に液晶層
    とスペーサとが挟まれており、前記2つの基板のうちの
    少なくとも一方の基板には透明電極および配向膜が設け
    られている液晶表示装置を製造する液晶表示装置の製造
    方法であって、配向膜が塗布された基板に、スペーサ粒
    子が分散された溶媒を散布ノズルから散布する際、該散
    布を散布ノズルの超音波振動エネルギーにより行なうこ
    とを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法
    において、前記基板は、配向膜溶液がスピンナーもしく
    はグラビア印刷等の手法により塗布され、配向膜溶液中
    の溶媒を揮発して配向膜を硬化させた後、ラビング処理
    が施されたポリマーフィルムであることを特徴とする液
    晶表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法
    において、前記散布ノズルの超音波振動エネルギーの振
    動周波数は、10KHz乃至1MHzの範囲であること
    を特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の液晶表示装置の製造方法
    において、スペーサ粒子が分散された溶媒は、表面張力
    が25℃で30dyn/cm以下である溶媒を少なくと
    も1種類含むことを特徴とする液晶表示装置の製造方
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030051012A (ko) * 2001-12-20 2003-06-25 엘지.필립스 엘시디 주식회사 스페이서 산포장치
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KR100835927B1 (ko) * 2002-06-19 2008-06-09 엘지디스플레이 주식회사 액정표시패널의 제조장치 및 방법
KR100968730B1 (ko) * 2001-10-09 2010-07-08 나가세 상교오 가부시키가이샤 스페이서 산포 방법 및 장치

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