JPH11326187A - 油膜検知装置 - Google Patents

油膜検知装置

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JPH11326187A
JPH11326187A JP10128467A JP12846798A JPH11326187A JP H11326187 A JPH11326187 A JP H11326187A JP 10128467 A JP10128467 A JP 10128467A JP 12846798 A JP12846798 A JP 12846798A JP H11326187 A JPH11326187 A JP H11326187A
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政克 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】浄水場、養殖場に流入する微量の油分や工場排
水施設から流出する微量の油分を、反射光のS/P偏光
比で自動的に検知する従来の油膜検知装置は、照射光の
入射角度が大きいために水面と光学系の距離が近くな
り、波による水飛沫の影響があり、解決が望まれてい
た。 【解決手段】S/P偏光比の対数変換、および直線偏光
特性のレーザ光源の利用によって、入射角度を従来の7
0度から40度に小さくでき、光学系を大きくすること
なく波による水飛沫の問題を解決し、安定した油膜検知
が可能になった。また、設置条件の制約が緩和され、実
用性が向上した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水面上の油膜を検
知する装置に関する。詳しくは、浄水場、養殖場などに
流入する油分、また、工場排水施設などから流出する油
分を、水面上の油膜として自動的に検知する油膜検知装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】浄水場においては、原水の油汚染が水質
事故の約半数を占め取水停止や浄水場の清掃が必要にな
る重大事故であるために、また、養殖場では、油の流入
によって生産物が汚染または死滅する危険があるため
に、これらの取水施設への油の流入を常時監視する方法
と装置が求められている。一方、工場排水においては、
油分の混入した排水を公共水域に排出することは水質汚
染として社会的な問題であり、排水基準を満たす必要が
あるために、処理後の排水中に油分が残っているかどう
かを連続的に監視する方法と装置が求められている。
【0003】浄水場において取水への油の流入を自動検
知する方法としては、従来から、(1)反射率測定法、
(2)TVカメラによる画像監視法(特開平4−835
75号)が知られている。また、工場排水中の油分の検
知方法としては、例えば、(3)ヘキサン抽出・重量法
(JIS K0101,JIS K0102)、(4)
抽出・赤外線吸収測定法(JIS K0101,JIS
K0102)、(5)乳化・濁度測定法、(6)蛍光
測定法などが知られている。
【0004】しかし、これらの油分検知装置は、連続自
動測定が難しいこと、微量油分の検出が困難なこと、誤
動作が多いなどの問題点のあることが指摘されており、
それらを解決するために、(7)偏光解析法による油膜
検知装置が、本出願人らにより特願平9−90453号
として出願されている。この従来の(7)偏光解析法に
よる油膜検知装置の構成例を図5に示す。
【0005】この図において、円偏光特性を有するレー
ザー光源1を用いて、P偏光成分(図中では、P偏光成
分の振動方向2を上下の矢印で示す)とS偏光成分(図
中では、S偏光成分の振動方向3を中心に黒点のある円
で示す)を均等に含む光ビーム4を、油膜5の浮遊する
波立った水面6に、ある入射角7で斜めから照射する。
ここで、入射角7とは入射光軸8が水面6と交わる点に
立てた水面の法線9と入射光軸8とのなす角度である。
水面6からの反射光10をピンホール11で光路制限を
した後、偏光ビームスプリッタ12に通し、P偏光成分
13とS偏光成分14に分離する。分離したP偏光成分
13とS偏光成分14をフォトダイオード15とフォト
ダイオード16で各々光電変換して各々の光量を電気信
号に変換する。各々の電気信号をアンプ17とアンプ1
8でそれぞれ増幅した後、演算回路19に入力する。演
算回路19は入力信号に基づきP偏光成分とS偏光成分
の光量比を演算出力する。
【0006】またコンパレータ20はS偏光成分の光量
を増幅するアンプ18から分岐した信号が基準電圧21
より低いことを検知し信号を出力する。ホールド回路2
2は演算回路19からの信号をコンパレータ20の信号
出力に従ってホールドする。これは、ピンホール11の
光路制限のために反射光10がフォトダイオード16に
届かずにアンプ18の信号レベルが低下しているとき、
演算回路19の信号をホールドしてこれを無効とするた
めの処理である。ホールド回路22からの信号出力を平
均演算回路23で移動平均した後、比較回路24に入力
する。比較回路24は水面に油膜のない正常時に相当す
る基準値25と入力信号を比較し、あらかじめ設定した
範囲を超えたときに油膜があると判定し、外部に警報2
6を出力する。
【0007】上記の装置では、油膜の有る水面と無い水
面とで、反射した光のP偏光成分とS偏光成分との比が
異なることを利用して油膜を検知している。電磁波であ
る光は伝播方向に垂直な面内で振動する横波であるの
で、その面内で方向性のある振動をする。この振動の電
界ベクトルの方向が偏光の特性を示す。振動が特定の方
向に保たれているとき、その光ビームは直線偏光特性を
もつといい、特定の方向に偏らず全ての方向に不規則に
変化するときには、無偏光特性をもつという。また、電
界ベクトルの軌跡が円形のものを円偏光、堕円形のもの
を楕円偏光と呼ぶ。これらの任意の光線の偏光成分は伝
播方向に垂直で互いに直行する2つの成分に分解でき
る。上記の装置のように、入射光軸が水面と交わる点に
立てた水面の法線および入射光軸を含む平面に平行な偏
光成分(P偏光成分)と垂直な偏光成分(S偏光成分)
の2つの成分を均等に含む光ビームを照射するのには、
無偏光特性または円偏光特性の光ビームを照射するか、
直線偏光特性の光ビームをその偏光方向が入射光軸と水
面の法線を含む平面に対して45°になるように傾けて
照射すればよい。
【0008】図6に水面、入射光、P偏光面、S偏光面
との相互関係を示す。P偏光成分とS偏光成分は水面で
各々独立に反射されると考えることができる。そしてそ
の反射光強度は、フレネルの反射係数で規定され、光線
の入射する入射角度と媒質の屈折率(または誘電率)に
よって各々独立に変化する。そのために水面に油膜が存
在する場合には、油と水の屈折率の違いによってP偏光
成分とS偏光成分の反射光強度が各々独立に変化する。
そこで、反射光のP偏光成分とS偏光成分を分離し、各
々の反射光強度をそれぞれ測定し、その比をとると、油
膜の存在によってその値が変わるため、これにより油膜
を検知することができる。
【0009】この手段の特徴は、光学的な測定であるた
め複雑な操作を必要とせず簡便に連続的に油膜を検知で
きることの他に、水面の波立ちや浮遊する異物の影響を
受けにくく、正確で高感度に油膜を検知できることであ
る。水面が波立ったり異物が浮遊してくると乱反射光が
生じるため、単に反射光の強度をモニタするだけである
と、その強度が変化して安定な測定が行えず感度が低下
してしまう。これに対してP偏光成分とS偏光成分の比
をモニタするようにすると、水面が波立って反射光の強
度が変化しても、一定の反射角で受光しているかぎり偏
光成分の比は変化しにくいため、安定で高感度な測定を
行うことができる。また、水面に浮遊する異物がある場
合、ある範囲の入射角度でモニタすれば、S偏光成分を
P偏光成分で除した比は、油膜の存在により水に比べて
大きくなるのに対し、異物の場合は偏光が解消してその
比は小さくなるため、この違いによって油膜と異物を判
別することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の偏光解析法によ
る油膜検知装置は、水面の波立ちや浮遊する異物の影響
を受けにくく、正確で高感度に油膜を検知できる。しか
し、油膜のない水面の測定信号と油膜の測定信号とを安
定に識別し、かつ、異物の影響を受けないようにするた
めには、照射光の入射角度を大きくしなければならな
い。
【0011】図7には、油膜の無い水面と油膜の浮遊す
る水面における、入射角に対するS偏光成分とP偏光成
分の反射光量比(以下、偏光比と記す)の実測例が、図
8には、油膜の浮遊する水面における、入射角に対する
S偏光成分とP偏光成分それぞれの反射光量の実測例が
示されている。このデータはレーザ光の波長は633n
m、油膜の厚さは1μm、屈折率は1.45の条件で得
られたものである。図7から、これらの条件において油
膜のある場合と無い場合の偏光比の差が大きいのは入射
角45°〜80°であることがわかる。しかし、図8に
示すように、45°〜60°付近では、P偏光成分の信
号強度がゼロに近くなり、偏光比を求めるための信号処
理でゼロ付近の除算が発生し演算結果が不安定になるた
めに、入射角度を60°以下にすることができない。
【0012】次に、入射角が小さいときには、油膜と異
物を判別することができなくなる。それは以下の理由に
よる。水面の光の反射率はS偏光成分の方がP偏光成分
よりも大きいため、照射光のS偏光成分光量とP偏光成
分光量が同じ場合には、反射光の偏光比(S偏光/P偏
光)は1よりも大きくなる。水面に異物がある場合、異
物の表面は光学的に粗い場合が多く、偏光が解消し反射
光の偏光比は1に近くなるため、一般的に異物の偏光比
は水に比べ小さくなる。次に、油膜の場合は、図6にお
いて、油膜のブリュースタ角の56°( ブリュースタ角
=tan-1(n),n: 油膜の屈折率)付近を境とし
て、この角度より大きい入射角度では油膜の偏光比(S
偏光/P偏光)が水に比べて大きくなるのに対し、この
角度より小さい入射角度では油膜の偏光比が水に比べて
小さくなる。このように、ブリュースタ角付近より小さ
い入射角度では油膜の偏光比も異物の偏光比と同じよう
に水の偏光比に比べて小さくなる、このため異物と油膜
を判別することができない。
【0013】以上の結果として、油膜の安定な検知のた
めには、照射光の入射角を大きくしなければならない。
しかし、入射角が大きいと、水面と光学系との距離が近
くなり、水面が波立っていると光学系に水飛沫がかかる
という問題が生じる。また、入射角を一定にしたまま水
面と光学系の距離を離そうとすると、投光部と受光部の
距離が長くなり、光学系が大きくなるという問題が生じ
る。
【0014】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、偏光解析法による油膜
検知装置において、照射光の入射角度を小さくし、光学
系を大きくすることなく、水面と光学系の距離を離し、
波による水飛沫の影響の少ない安定した計測が可能な油
膜検知装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、本発明の第1の装置では、偏光解析法による油膜検
知装置において、反射光のP偏光成分とS偏光成分の信
号の対数変換と減算を行う信号演算手段を技術的手段と
して採用することとする。この第1の装置は、反射光の
偏光比を演算する方法として、P偏光成分とS偏光成分
の光量信号を対数アンプなどで対数変換した後に減算回
路によって減算し、対数変換された偏光比を求めるよう
にしたので、入射角度が45°〜60°と小さく、反射
光のP偏光成分の光量がゼロに近くになった場合でも、
偏光比の評価はP偏光成分とS偏光成分の信号の減算で
行なえゼロ付近の除算を行なわなくて済むため、演算の
不安定化が防止でき、安定な偏光比の演算が行える。こ
のため、発明した油膜検知装置は、照射光の入射角度を
小さくでき、光学系を大きくすることなく、水面と光学
系の距離を離すことが可能で、波による水飛沫の影響の
少ない安定した油膜検知が行える。
【0016】本発明の第2の装置では、偏光解析法によ
る油膜検知装置において、水面からの反射光のS偏光成
分の光量がP偏光成分の光量よりも小さくなるように、
照射光のP偏光成分とS偏光成分の光量を調整した投光
手段を技術的手段として採用することとする。この第2
の装置は、水面からの反射光の偏光比が1より小さくな
るように、照射光のP偏光成分光量とS偏光成分光量を
調整しているため、まず、水の反射光の偏光比は1より
小さくなる。次に、異物の場合は、照射光の偏光が解消
するため、その偏光比は1に近くなり、水の偏光比より
も一般に大きくなる。一方、油膜の偏光比はブリュース
タ角付近より小さい入射角度では水の偏光比に比べて小
さくなるため、その違いによって異物と油膜の判別が行
える。このように、発明した油膜検知装置は、入射角度
が小さい場合にも異物と油膜の判別が行えるため、照射
光の入射角度を小さくでき、光学系を大きくすることな
く、水面と光学系の距離を離すことが可能で、波による
水飛沫の影響の少ない安定した油膜検知が行える。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を2つの実施例にも
とづき説明する。 [発明の実施例] [実施例1]発明の第1の実施例としての油膜検知装置
を図1に示す。この図において、従来の油膜検知装置例
として示した図5の符号と同一のものは同一物を示して
いる。
【0018】本発明の実施例が、図5に示す従来の油膜
検知装置と異なるのは、フォトダイオード15とフォト
ダイオード16で各々光電変換されたP偏光成分とS偏
光成分の各々の光量信号が、対数アンプ27と対数アン
プ28で各々対数変換された後に、減算回路29で減算
され、対数変換された偏光比が求められることである。
その他の信号処理は、図5に示す従来の装置と同じであ
る。
【0019】図2に、実施例1の装置で油膜の無い水面
と油膜が浮遊する水面のそれぞれについて測定した対数
変換後の反射光のP偏光成分信号(対数アンプ27の出
力)を入射角の関数として示す。また、図3に、対数変
換された偏光比(減算回路29の出力)を入射角の関数
として示す。ここで、レーザ光の波長は633nm、油
膜の膜厚は1μm、屈折率は1.45である。
【0020】図2から、入射角45°〜60°付近にお
けるP偏光成分の信号強度は、対数変換されているため
水と油膜の違いが良く現れていることがわかる。また、
図3から、この入射角度範囲においても、対数変換され
た偏光比の出力(減算回路29の出力)に油膜のある場
合と無い場合の差が現れていることがわかる。以上のよ
うに、発明の第1の実施例の装置は、入射角度が45°
〜60°と小さく反射光のP偏光成分の光量がゼロに近
くになった場合でも、偏光比の評価はP偏光成分とS偏
光成分の信号の減算で行なえゼロ付近の除算を行なわな
くて済むため、演算の不安定化が防止でき、安定な偏光
比の演算が行える。このため、照射光の入射角度を小さ
くでき、光学系を大きくすることなく、水面と光学系の
距離を離すことが可能で、波による水飛沫の影響の少な
い安定した油膜検知が行える。 [実施例2]発明の第2の実施例としての油膜検知装置
を図4に示す。この図において、従来の油膜検知装置例
として示した図5の符号と同一のものは同一物を示して
いる。
【0021】本発明の実施例が、図5に示す従来の油膜
検知装置と異なるのは、投光手段として、直線偏光特性
のレーザ光源30を用い、その偏光方向を入射光軸と水
面の法線を含む平面に対して傾けることによって、投光
手段のP偏光成分とS偏光成分の光量を調整し、水面か
らの反射光のS偏光成分の光量がP偏光成分の光量より
も小さくなるようにしたことである。その他の信号処理
は、図5に示す従来の装置と同じである。
【0022】例えば、入射角度が40度、レーザ光の波
長が633nmの場合には、レーザ光源の偏光方向を入
射光軸と水面の法線を含む平面に対して1.55°だけ
傾けると、水面からの反射光の偏光比(S偏光/P偏
光)の測定値は0.2になる。この時に、照射光のS偏
光成分とP偏光成分の光量比は1:37である。そし
て、膜厚1μm、屈折率1.48の油膜の反射光の偏光
比(S偏光/P偏光)の測定値は約0.15となり水の
偏光比よりも小さくなる。一方、木の葉、木片などの異
物の偏光比の測定値は表1に示したように水の偏光比よ
りも大きくなるので油膜と判別が可能になる。 以上の
ように、発明の第2の実施例の装置は、入射角度が小さ
い場合にも異物と油膜の判別が行えるため、照射光の入
射角度を小さくでき、光学系を大きくすることなく、水
面と光学系の距離を離すことが可能で、波による水飛沫
の影響の少ない安定した油膜検知が行える。
【0023】
【表1】実施例1および2の図には油膜検知装置の設置
方法が示されていないが、水位の変化しない水槽ではそ
の周囲に固定して、水位の変化する河川、海洋等では浮
きフロートに乗せて水面に浮かして設置する方法を採用
することができる。また、太陽光などの外乱光の影響が
あるときには、受光部の光電変換器の前に投光ビームの
波長のみを通す干渉フィルタを設けたり、投光ビームを
変調してその変調周波数のみを信号処理部で選別したり
して、外乱光の影響を除くことができる。
【0024】実施例では、P偏光成分とS偏光成分の両
方を含む光ビームを用いたが、2つのレーザ光源を用い
てP偏光特性を有する光ビームとS偏光特性を有する光
ビームを交互に照射して、偏光ビームスプリッタ12を
省略して、反射光のP偏光成分とS偏光成分の強度を1
つの光電変換器15で測定するようにしても、実施例と
同じ性能が得られる。
【0025】
【発明の効果】本発明の油膜検知装置は、浄水場、養殖
場などに流入する油分、また、工場排水施設などから流
出する油分を、水面上の油膜として自動的に検知する油
膜検知装置に関し、従来の装置の問題点である、入射角
度が大きいために、水面と光学系の距離が近くなり波に
よる水飛沫の影響で安定した計測が行えないという問題
を解決するために考案されたものであり、反射光のP偏
光成分とS偏光成分の信号の対数変換と減算を行う信号
演算手段や、水面からの反射光のS偏光成分の光量がP
偏光成分の光量よりも小さくなるように照射光のP偏光
成分とS偏光成分の光量を調整した投光手段を用いるこ
とによって、入射角度を小さくでき、光学系を大きくす
ることなく水面と光学系の距離を離すことができるた
め、波による水飛沫の影響の少ない安定した油膜検知が
行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】油膜検知装置の第1の発明例の模式図
【図2】油膜の無い水面と油膜の浮遊する水面におけ
る、対数変換後の反射光のP偏光成分信号の変化を入射
角の関数として示した図
【図3】油膜の無い水面と膜膜の浮遊する水面におけ
る、偏光比の変化を入射角の関数として対数スケールで
示した図
【図4】油膜検知装置の第2の発明例の模式図
【図5】従来の油膜検知装置の模式図
【図6】水面、入射光、P偏光面、S偏光面との相互関
係の説明図
【図7】油膜の無い水面と膜膜の浮遊する水面におけ
る、偏光比の変化を入射角の関数として示した図
【図8】油膜の浮遊する水面における、反射光のP偏光
成分とS偏光成分の変化を入射角の関数として示した図
【符号の説明】
1 : レーザ光源 2 : S偏光成分の振動方向 3 : P偏光成分の振動方向 4 : 光ビーム 5 : 油膜 6 : 水面 7 : 入射角 8 : 入射光軸 9 : 水面の法線 10 : 反射光 11 : ピンホール 12 : 偏光ビームスプリッタ 13 : P偏光成分 14 : S偏光成分 15,16: フォトダイオード 17,18: アンプ 19 : 演算回路 20 : コンパレータ 21 : 基準電圧 22 : ホールド回路 23 : 平均演算回路 24 : 比較回路 25 : 基準値 26 : 警報 27,28: 対数アンプ 29 : 減算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 政克 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 多田 弘 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油膜の浮遊する水面に、入射光軸が水面と
    交わる点に立てた水面の法線および入射光軸を含む平面
    に平行な偏光成分(以下、P偏光成分と記す)と前記平
    面に垂直な偏光成分(以下、S偏光成分と記す)の両方
    の成分を含む光ビームを斜めから照射する投光手段と、
    前記水面からの反射光をP偏光成分とS偏光成分とに分
    ける偏光分離手段と、分離したP偏光成分とS偏光成分
    の光量を各々電気信号に変換する光電変換手段と、この
    光電変換手段からのP偏光成分とS偏光成分の光量比に
    基づき水面上の油膜の有無を判定する信号処理手段とを
    備える油膜検知装置において、 前記信号処理手段が、P偏光成分とS偏光成分の信号を
    対数変換した後に減算する信号演算手段を備えることを
    特徴とする油膜検知装置。
  2. 【請求項2】油膜の浮遊する水面に、P偏光成分とS偏
    光成分の両方の成分を含む光ビームを斜めから照射する
    投光手段と、前記水面からの反射光をP偏光成分とS偏
    光成分とに分ける偏光分離手段と、分離したP偏光成分
    とS偏光成分の光量を各々電気信号に変換する光電変換
    手段と、この光電変換手段からのP偏光成分とS偏光成
    分の光量比に基づき水面上の油膜の有無を判定する信号
    処理手段とを備える油膜検知装置において、 水面からの反射光のS偏光成分の光量がP偏光成分の光
    量よりも小さくなるように、照射光のP偏光成分とS偏
    光成分の光量を調整した投光手段を備えることを特徴と
    する油膜検知装置。
  3. 【請求項3】請求項2の装置において、 投光手段として、直線偏光特性のレーザ光源を用い、そ
    の偏光方向を入射光軸と水面の法線を含む平面に対して
    傾けることによって、投光手段のP偏光成分とS偏光成
    分の光量を調整することを特徴とする油膜検知装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013205075A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Nec Corp 環境の観測システム
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