JPH11325298A - 電磁弁駆動装置 - Google Patents

電磁弁駆動装置

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JPH11325298A
JPH11325298A JP15398398A JP15398398A JPH11325298A JP H11325298 A JPH11325298 A JP H11325298A JP 15398398 A JP15398398 A JP 15398398A JP 15398398 A JP15398398 A JP 15398398A JP H11325298 A JPH11325298 A JP H11325298A
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solenoid valve
drive
switching element
control signal
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JP15398398A
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Kozo Kono
弘三 河野
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Bosch Corp
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Zexel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁弁駆動のためのスイッチング素子の数を
削減すること。 【解決手段】 第1及び第2電磁弁2、3を、それぞ
れ、時間をずらして過励磁駆動してから保持駆動するよ
うにした電磁弁駆動装置1において、電磁弁の過励磁駆
動のための第1制御信号C1と保持駆動のための第2制
御信号C2とを出力すると共に直流電源4から保持電流
を流すためのハイサイドスイッチング素子21を備えた
第1及び第2制御回路6、7を設け、高電圧HVがいず
れかの第1制御信号C1に応答して閉成される共通スイ
ッチング素子9を介してハイサイドスイッチング素子2
1の各直流電源側に供給されるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁弁コイルに、
通電初期は大電流を所定期間に亙り通電して電磁弁を過
励磁駆動により高速で作動させ、大電流通電終了後は電
磁弁の所要の動作を保持させるに足るより小さい電流を
通電させて保持駆動を行うよう電磁弁への通電電流を切
り換えるようにした電磁弁駆動装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電磁弁への駆動電流を上述の如く切り換
えるようにするため、従来のこの種の駆動回路にあって
は、図6に示されるように、例えば1つの電磁弁に対し
て3つのスイッチング素子を用いていた。すなわち、従
来の電磁弁駆動装置100では、バッテリ101の直流
電圧VBを昇圧して高電圧HVを出力する昇圧回路10
2の出力は第1スイッチングトランジスタ103を介し
て電磁弁104のコイル104Aのハイサイドに接続さ
れると共に、バッテリ101の正極は第2スイッチング
トランジスタ105を介して電磁弁104のコイル10
4Aのハイサイドに接続され、さらに、コイル104A
のローサイドとアースとの間には第3スイッチングトラ
ンジスタ106が接続されている。そして、第1乃至第
3スイッチングトランジスタ103、105、106
は、対応して設けられた第1乃至第3駆動部107、1
08、109によってそれぞれオン、オフ制御される構
成とされている。
【0003】第1乃至第3駆動部107、108、10
9は図示しない制御部からの信号に応答して作動し、先
ず、第1及び第3スイッチングトランジスタ103、1
06をオンとして電磁弁104を所定時間だけ過励磁状
態とし、しかる後、第1スイッチングトランジスタ10
3をオフとする。このときコイル104Aに生じた逆起
電力によって過励磁駆動から保持駆動への過渡駆動を行
うため、第3スイッチングトランジスタ106をオン、
オフ制御してフライホイールダイオード110を介して
コイル104Aにフライホイール電流を流し、しかる
後、第3スイッチングトランジスタ106をオンにした
まま第2スイッチングトランジスタ105をオン、オフ
して比較的小さい電流をコイル104Aに供給すること
により電磁弁104の保持駆動を行う。そして、電磁弁
104の保持駆動終了指令に応答して第2及び第3スイ
ッチングトランジスタ105、106をオフとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の構
成によると、1つの電磁弁の駆動のために3つのスイッ
チングトランジスタが必要となるため、例えばこの種の
電磁弁駆動装置を内燃機関への燃料噴射のためのインジ
ェクタの駆動装置として用いようとする場合、4気筒で
あれば、12個ものスイッチングトランジスタを必要と
することになる。しかし、このように多数のスイッチン
グトランジスタを使用しなければならないのは、装置の
小型化を阻害する上にコストも高くなるという問題点が
あった。
【0005】本発明の目的は、従来技術における上述の
問題点を解決することができる、電磁弁駆動装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の電磁弁
を、それぞれ過励磁駆動した後に保持駆動する場合にお
いて、各電磁弁が同時に過励磁駆動されることがない場
合、過励磁駆動用のスイッチング素子を共通化し、各電
磁弁の保持駆動のみを各電磁弁に対応して設けられたス
イッチング素子のオン、オフにより個別制御するように
したものである。
【0007】請求項1の発明によれば、複数の電磁弁
を、それぞれ、時間をずらして過励磁駆動してから保持
駆動するようにした電磁弁駆動装置において、直流電源
と、該直流電源から電力の供給を受け前記電磁弁を過励
磁駆動するために用いられる高電圧を供給するための高
電圧供給回路と、前記複数の電磁弁に過励磁駆動のため
の過励磁電流と保持駆動のための保持電流とを所要のタ
イミングでそれぞれ供給するため前記複数の電磁弁に対
して夫々設けられた制御回路とを備え、前記制御回路の
それぞれが、所要の駆動制御信号に応答し対応する電磁
弁の過励磁駆動のための第1制御信号と保持駆動のため
の第2制御信号とを出力する回路手段と、前記第1及び
第2制御信号に応答して対応する電磁弁に前記直流電源
から保持電流を流すため電磁弁のハイサイドに設けられ
たハイサイドスイッチング素子とを備えて成り、前記高
電圧が前記制御回路のいずれかの第1制御信号に応答し
て閉成される共通スイッチング素子を介して前記ハイサ
イドスイッチング素子の各直流電源側に供給されるよう
に構成された点にある。
【0008】この構成によると、各電磁弁は、それぞ
れ、対応するハイサイドスイッチング素子と共通スイッ
チング素子とを介して高圧供給回路の出力に接続されて
おり、第1及び第2制御信号が同時に出力されたとき
に、ハイサイドスイッチング素子と共通スイッチング素
子が共に閉じられ、特定の1つの電磁弁のみが過励磁駆
動される。
【0009】一方、各電磁弁は、対応する主スイッチン
グ素子を介して直流電源と接続されており、対応する制
御回路において第2制御信号が出力された場合に直流電
源から対応するコイルに保持駆動電流が流れ対応する電
磁弁が保持駆動状態となる。
【0010】請求項2の発明によれば、前記制御回路の
それぞれに設けられた前記ハイサイドスイッチング素子
をオン、オフ動作させることにより所要の保持電流を対
応する電磁弁に供給するようにした構成が提案される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面を参照して説明する。
【0012】図1は、本発明の電磁弁駆動装置の実施の
形態の一例を示すブロック図である。図1に示されてい
る電磁弁駆動装置1は、車両用燃料噴射装置のインジェ
クタを構成する第1電磁弁2及び第2電磁弁3を、それ
ぞれ、通電初期は大電流を所定期間に亙り通電して電磁
弁を過励磁駆動により高速で作動させ、大電流通電終了
後は電磁弁の所要の動作を保持させるに足るより小さい
電流を通電させて保持駆動を行うようにして開閉制御す
るための装置である。
【0013】本実施の形態では、第1電磁弁2は図示し
ない内燃機関の一方の気筒に燃料を噴射するのに用いら
れ、第2電磁弁3はその内燃機関の別の気筒に燃料を噴
射するのに用いられている。したがって、第1電磁弁2
による燃料噴射タイミングと第2電磁弁3による燃料噴
射タイミングとは時間的にずれており、第1電磁弁2が
過励磁駆動されて保持駆動動作に入った後第2電磁弁3
を過励磁駆動するようになっている。すなわち、第1電
磁弁2と第2電磁弁3とは同時に過励磁駆動状態となる
ことがない。
【0014】電磁弁駆動装置1は、直流電圧VBを出力
する直流電源4と、直流電源4から電力の供給を受け第
1及び第2電磁弁2、3を過励磁駆動するために用いら
れる高電圧HVを供給するための高電圧供給回路5と、
第1及び第2電磁弁2、3に過励磁駆動のための過励磁
電流及び保持駆動のための保持電流を所要のタイミング
でそれぞれ供給するため第1及び第2電磁弁2、3に対
して夫々設けられた第1及び第2制御回路6、7とを備
えている。
【0015】第1制御回路6の出力端子6A、6Bには
第1電磁弁2のコイル2Aが接続されており、その入力
端子6Cには第1電磁弁2の開閉弁タイミングを示す第
1駆動制御信号S1が入力されている。端子6Dは逆流
防止用のダイオード8を介して直流電源4の正極に接続
されると共に、共通スイッチング素子9を介して高電圧
供給回路5の出力に接続されている。端子6Eは共通ス
イッチング素子9をオン、オフ駆動するための第1駆動
部10の入力と接続され、端子6Eから後述するように
して出力される信号に応答して共通スイッチング素子9
が第1駆動部10によりオン、オフ制御される。
【0016】一方、第2制御回路7も同様にして、出力
端子7A、7Bには第2電磁弁3のコイル3Aが接続さ
れており、その入力端子7Cには第2電磁弁3の開閉弁
タイミングを示す第2駆動制御信号S2が入力されてい
る。端子7Dは端子6Dと共通接続されており、ダイオ
ード8を介して直流電源4の正極に接続されると共に共
通スイッチング素子9を介して高電圧供給回路5の出力
に接続されている。端子7Eは端子6Eと共通接続され
ており、端子7Eから後述するようにして出力される信
号によっても共通スイッチング素子9をオン、オフ制御
できる構成となっている。
【0017】次に、図2を参照して第1制御回路6の構
成について説明する。端子6Dと第1電磁弁2のコイル
2Aのハイサイドに接続される端子6Aとの間には、電
界効果トランジスタによって構成されたハイサイドスイ
ッチング素子21が接続され、端子6Aとアースとの間
にはフライホイールダイオード22が図示の如く接続さ
れている。
【0018】コイル2Aのローサイドと接続される端子
6Bには、電界効果トランジスタとして構成されている
ローサイドスイッチング素子23が設けられている。本
実施の形態では、ローサイドスイッチング素子23のド
レインがコイル2Aのローサイド端に接続され、ローサ
イドスイッチング素子23のソースが検出抵抗器24を
介してアースされている。ローサイドスイッチング素子
23のゲート回路には、定電圧ダイオード25、ダイオ
ード26、及び抵抗器27が図示の如く接続され、これ
により、コイル2Aへの通電が停止されたときにコイル
2Aに生じる逆起電力によってローサイドスイッチング
素子23が破壊されるのが防止される回路構成となって
いる。ローサイドスイッチング素子23がオンとなった
場合、コイル2Aに流れる第1電磁弁駆動電流I2Aは
同時に検出抵抗器24にも流れ、したがって、検出抵抗
器24の両端にはコイル2Aに流れる第1電磁弁駆動電
流I2Aのレベルに応じた検出電圧DVが生じる。
【0019】第1電磁弁2の開弁期間を定める第1駆動
制御信号S1は信号入力部28で雑音除去処理されてか
ら第1信号発生部29及び第2信号発生部30に入力さ
れる。
【0020】第1駆動制御信号S1は図3の(A)に示
されるように第1電磁弁2の開弁開始タイミングTAに
おいて立ち上がり、第1電磁弁2の閉弁タイミングTB
において立ち下がるパルス信号であり、タイミングTA
〜TBの第1駆動制御信号S1が高レベルとなる期間に
おいて第1電磁弁2が開弁状態となる。
【0021】第1信号発生部29は第1駆動制御信号S
1に応答し開弁開始タイミングTAから過励磁駆動終了
タイミングTCまでの所定期間だけ共通スイッチング素
子9をオンとし、これにより高電圧HVを端子6Dに印
加するための第1制御信号C1(図3の(B)参照)を
出力する回路である。第1制御信号C1は第1駆動部1
0に入力され、第1駆動部10は第1制御信号C1が高
レベルとなっている場合に共通スイッチング素子9を導
通状態にする。
【0022】一方、第2信号発生部30は、信号入力部
28からの第1駆動制御信号S1と、検出電圧DVに応
答して電流検出部31から出力される検出信号DSとに
応答し、検出信号DSが、後述する第1電磁弁2の開弁
動作を保持するのに必要な第1電磁弁駆動電流I2Aの
レベルであるホールドしきい値IH以下となった場合
に、第1電磁弁駆動電流I2Aがこのホールドしきい値
IHに保持されるようハイサイドスイッチング素子21
をオン、オフ制御するための第2制御信号C2(図3の
(C)参照)を出力する回路である。第2制御信号C2
は第1制御信号C1が入力されている第2駆動部32に
入力され、第2駆動部32は第1制御信号C1又は第2
制御信号C2の少なくともいずれか一方が高レベルとな
っている場合にハイサイドスイッチング素子21を導通
状態にする。
【0023】第3信号発生部33は、第1駆動制御信号
S1、第1制御信号C1及び検出信号DSに応答し、以
下に示す、(1)及び(2)の場合にローサイドスイッ
チング素子23をオンとするための第3制御信号C3を
出力する。 (1)共通スイッチング素子9がオンとなっている場
合。 (2)第1駆動制御信号S1が高レベルであり、且つ第
1電磁弁駆動電流I2Aがホールドしきい値IHよりも
高レベルのフライホイールしきい値IFよりも小さい場
合。 第3制御信号C3は第3駆動部34に入力され、第3駆
動部34は第3制御信号C3が高レベルの場合にローサ
イドスイッチング素子23をオンとする。
【0024】図4には、第2信号発生部30及び第3信
号発生部33の具体的な回路構成が示されている。
【0025】第3信号発生部33において、40は、オ
ペアンプ41及び抵抗器42〜44から成る増幅回路で
あり、検出信号DSを増幅して成る増幅検出電圧VAを
出力する。50は、コンパレータ51と抵抗器52〜5
6及びバッファ増幅器57から成るレベル弁別回路であ
り、増幅検出電圧VAのレベルが所定電圧Vrのレベル
以上となっている場合にその出力が低レベル状態とな
る。この所定電圧Vrの値は、コイル2Aにフライホイ
ールしきい値IFに相当するレベルの第1電磁弁駆動電
流I2Aが流れたときの増幅検出電圧VAの値に等しく
設定されている。このフライホイールしきい値IFのレ
ベルは図3の(E)に示されている。レベル弁別回路5
0の出力は論理回路60に入力されている。
【0026】論理回路60は、アンド回路61とオア回
路62とから成り、一方の入力端子に第1駆動制御信号
S1が入力されているアンド回路61の他方の入力端子
にレベル弁別回路50の出力が入力されている。そし
て、アンド回路61の出力は、第1制御信号C1が一方
の入力端子に印加されているオア回路62の他方の入力
端子に印加されており、オア回路62からの出力が第3
制御信号C3として出力される。
【0027】したがって、第3制御信号C3は、図3の
(D)に示されるように、第1駆動制御信号S1が高レ
ベルとなるTA〜TBまでの期間中において、第1制御
信号C1が高レベルとなるTA〜TCの期間には高レベ
ルとなり、TC〜TBの期間中であって、第1電磁弁駆
動電流I2Aのレベルがフライホイールしきい値IFよ
りも小さくなる場合にのみ高レベルとなる。
【0028】第2信号発生部30は、コンパレータ71
と抵抗器72〜76とから成り、増幅回路40からの増
幅検出電圧VAをレベル弁別するレベル弁別回路70を
備えている。レベル弁別回路70は、コンパレータ71
と抵抗器72〜76とから成り、増幅検出電圧VAのレ
ベルが所定電圧Vs以上となっている場合にはその出力
が低レベル状態となる。この所定電圧Vsのレベルは、
コイル2Aにホールドしきい値IHのレベルの電流が流
れたときの増幅検出電圧VAの値に等しく設定されてい
る。レベル弁別回路70からの出力は、一方の入力端子
に第1駆動制御信号S1が入力されているアンド回路8
0の他方の入力端子に入力されており、アンド回路80
からの出力が第2制御信号C2として出力される。した
がって、第2制御信号C2は、図3の(C)に示される
ようにレベル変化することになる。
【0029】次に、先ず、図1に示した電磁弁駆動装置
1による第1電磁弁2の駆動制御動作について図3を参
照しながら説明する。タイミングTAにおいて第1駆動
制御信号S1のレベルが立ち上がると、第1信号発生部
29から第1制御信号C1が出力され、共通スイッチン
グ素子9がオンとなる。これと同時に、第3信号発生部
33から出力される第3制御信号C3によりローサイド
スイッチング素子23もオンとなるので、第1電磁弁2
のコイル2Aには高電圧供給回路5から出力される高電
圧HVが印加され、第1電磁弁駆動電流I2Aのレベル
は急速に上昇する。このように、第1電磁弁2の駆動初
期段階においてコイル2Aに大電流が供給され、第1電
磁弁2が過励磁駆動されてその開弁動作が迅速に行われ
る。この場合、ダイオード8の働きにより、端子6Dに
印加された高電圧HVにより直流電源4に電流が逆流す
ることはない。
【0030】なお、タイミングTA直後において第1電
磁弁駆動電流I2Aのレベルがフライホイールしきい値
IFを超えるまでは第2制御信号C2が短時間の間高レ
ベルとなりハイサイドスイッチング素子21が第2制御
信号C2によってもオンとされるが、高電圧HVの印加
による第1電磁弁2の高速作動に何ら影響を与えるもの
ではない。
【0031】タイミングTCにおいて第1制御信号C1
が高レベルから低レベルに変化すると、共通スイッチン
グ素子9及びハイサイドスイッチング素子21が共にオ
フとなり、コイル2Aに大きな逆起電圧が発生する。こ
の逆起電圧により、共通スイッチング素子9及びハイサ
イドスイッチング素子21がオフとなった後も、コイル
2Aにフライホイールダイオード22を介してフライホ
イール電流が第1電磁弁駆動電流I2Aとして流れる。
ここで、コイル2Aのローサイドには、定電圧ダイオー
ド25、ダイオード26及び抵抗器27から成る直列回
路がアースとの間に設けられているので、逆起電圧の値
は定電圧ダイオード25によって制限される。定電圧ダ
イオード25の値は例えば58Vに選ぶことができ、こ
れによりコイル2Aの両端に生じる逆起電圧の値を最大
60V程度に抑えることができる。
【0032】共通スイッチング素子9及びハイサイドス
イッチング素子21がタイミングTCにて共にオフとな
ることにより、上記逆起電圧のほか、第1電磁弁2には
渦電流が生じ、これにより第1電磁弁駆動電流I2Aの
レベルが図3の(E)に点線で示されるように上昇す
る。渦電流によるこのような第1電磁弁駆動電流I2A
のレベル上昇は、第1電磁弁2の駆動初期段階終了後に
所定の一定レベルの動作保持電流をコイル2Aに流すと
いう予定の動作を実現することができなくなり、この結
果、第1電磁弁2の閉弁タイミングが予定したタイミン
グよりも遅れてしまい、第1電磁弁2の開弁時間のバラ
ツキを生じさせることになる。この不具合は、第1電磁
弁2を車両用燃料噴射弁に適用した本実施の形態の場
合、シリンダ内へ供給すべき燃料噴射量のバラツキを生
じさせることになり、エンジンを良好に制御することが
できないという問題を生じる。
【0033】この不具合を生じさせないようにするた
め、検出信号DSが第3信号発生部33に入力されてお
り、ここで、第1電磁弁駆動電流I2Aのレベルがフラ
イホイールしきい値IFを超えた場合にローサイドスイ
ッチング素子23をオフとし、第1電磁弁駆動電流I2
Aがフライホイールしきい値IFより小さくなった場合
にローサイドスイッチング素子23を再びオンとすると
いうオン、オフ制御を行わせるための第3制御信号C3
が出力される。この結果、タイミングTC以後、第1電
磁弁2に渦電流が生じても、第1電磁弁駆動電流I2A
のレベルが略フライホイールしきい値IFに抑えられ
る。
【0034】タイミングTC以後、逆起電圧及び渦電流
の影響が小さくなると第1電磁弁駆動電流I2Aのレベ
ルがフライホイールしきい値IFを超えることがなくな
るので、ローサイドスイッチング素子23がオン状態に
維持されつづける。そして、第1電磁弁駆動電流I2A
のレベルが漸次低下してホールドしきい値IHより小さ
くなると、第2制御信号C2が高レベル状態となってハ
イサイドスイッチング素子21をオンとし、直流電源4
からコイル2Aに第1電磁弁2の動作保持のために第1
電磁弁駆動電流I2Aが供給される。これにより、第1
電磁弁駆動電流I2Aのレベルが上昇してホールドしき
い値IH以上となると、第2制御信号C2が低レベル状
態となり、ハイサイドスイッチング素子21がオフとさ
れ、第1電磁弁駆動電流I2Aの上昇を抑える。このよ
うに、ハイサイドスイッチング素子21をオン、オフ制
御することにより、第1電磁弁駆動電流I2Aのレベル
が略ホールドしきい値IHのレベルに保たれ、コイル2
Aに動作保持電流が供給されることになる。
【0035】そして、タイミングTBにおいて第1駆動
制御信号S1のレベルが立ち下がることにより、以後、
ハイサイドスイッチング素子21及びローサイドスイッ
チング素子23が共にオフとなり、第1電磁弁駆動電流
I2Aは急速に零となる。
【0036】電磁弁駆動装置1は、電磁弁2を以上のよ
うに駆動制御するので、第1電磁弁2の駆動初期段階に
おいてコイル2Aへの高電圧の印加終了後、第1電磁弁
2に生じる渦電流によりコイル2Aに予定されているフ
ライホイール電流よりも大きな電流が流れるのを有効に
防止することができる。この結果、第1電磁弁2を第1
駆動制御信号S1に従って安定に且つ精度よく開閉制御
することができる。更に、コイル2Aのハイサイドとロ
ーサイドとにそれぞれスイッチ素子を設けて電磁弁を駆
動する構成であるから、第1電磁弁2への配線がアース
や電源にショートしても燃料の連続噴射等の不具合を防
止することができ、極めて安全性に優れた信頼性の高い
利点を有している。
【0037】以上、第1制御回路6による第1電磁弁2
の駆動制御動作について説明したが、第2制御回路7も
また第1制御回路6と同様の回路構成となっており、し
たがって、第2制御回路7による第2電磁弁3の駆動制
御動作も上記説明と基本的に全く同一であるから、第2
制御回路7の構成の詳細及びその動作についての説明を
重複して行うのを省略する。
【0038】次に、第1電磁弁2に対する過励磁駆動と
第2電磁弁3に対する過励磁駆動とが同時に行われない
ように第1電磁弁2と第2電磁弁3とをタイミングをず
らせて同時駆動する場合の動作につき図5を参照しなが
ら説明する。
【0039】図5に示す動作例は、第1制御回路6に第
1駆動制御信号S1を印加し、第2制御回路には第1駆
動制御信号S1とタイミングが時間Δtだけ遅れている
第2駆動制御信号S2を印加した場合のものである。こ
こで、Δtの値は、第1電磁弁2に対する過励磁期間で
ある第1制御回路6の第1制御信号C1の高レベル期間
DE1よりも長く選ばれており、したがって第1電磁弁
2と第2電磁弁3とが同時に過励磁状態になることはな
いようになっている。
【0040】先ず、時点t1で第1駆動制御信号S1の
レベルが立ち上がり、第1電磁弁2の駆動が開始される
と、すでに説明したように、第1制御回路6の第1制御
信号C1が時点t2まで高レベルとなる。この結果、共
通スイッチング素子9がオンとなり、第1電磁弁2のコ
イル2Aに大きなレベルの第1電磁弁駆動電流I2Aが
流れ、第1電磁弁2が過励磁状態となる。
【0041】このとき、高電圧HVは第2制御回路7の
端子7Dにも印加されるが、第2電磁弁3の駆動のため
の第2駆動制御信号S2のレベルが立ち上がるのは時点
t1よりもΔt(>DE1)だけ遅れた時点t3である
から、このとき第2制御回路7のハイサイドスイッチン
グ素子21はオフであり、第2電磁弁3は非駆動のまま
である。
【0042】時点t3で第2駆動制御信号S2のレベル
が立ち上がり、時点t3〜t4の間において第2制御回
路7の第1制御信号C1が高レベル状態となると、共通
スイッチング素子9がオンとなり、高電圧HVが第2制
御回路7の端子7Dに印加され、第2電磁弁3のコイル
3Aに過励磁のために大きなレベルの第2電磁弁駆動電
流I3Aが流れる(図5の(F)参照)。
【0043】このとき同時に、高電圧HVが第1制御回
路6の端子6Dにも印加されるが、第1制御回路6はこ
の時点ですでに所定の保持電流を流すための制御動作に
入っているので、端子6Dに高電圧HVが印加されて
も、この保持電流制御動作のために、コイル2Aに供給
される第1電磁弁駆動電流I2Aのレベルは所定の保持
電流レベルに維持され、第1電磁弁2が過励磁状態とな
ることはない。
【0044】すなわち、第1電磁弁2は、t1〜t2の
間は過励磁駆動され、t2〜t5の間は保持駆動され
る。そして、第2電磁弁3は、t3〜t4の間は過励磁
駆動され、t4〜t6の間は保持駆動される。したがっ
て、t3〜t5の間は第1電磁弁2の駆動と第2電磁弁
3の駆動とがオーバーラップするが、第1電磁弁2の動
作と第2電磁弁3の動作とが相互に干渉することはな
く、所要の動作を行うことができる。
【0045】したがって、共通スイッチング素子9を1
つだけ設けることにより第1電磁弁2の過励磁駆動と第
2電磁弁3の過励磁駆動とを独立して行うことができる
ので、スイッチング素子の部品点数を減少させることが
でき、装置の小型化に役立つと共に、コストの低減を期
待することができる。
【0046】本実施の形態では、2つの電磁弁制御に対
して本発明を適用した場合を示したが、本発明はこの実
施の形態の構成に限定されるものではなく、2つ以上の
電磁弁の駆動を制御する場合にも同様にして適用し、同
様の効果を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、過励磁駆
動のための高電圧を電磁弁に印加するのを制御するため
のスイッチング素子を共通化することができるので、電
磁弁駆動回路におけるスイッチング素子の数を削減する
ことができ、装置の小型化に役立つ上、コストの低減を
期待することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電磁弁駆動装置の一実施の形態を
示すブロック図。
【図2】図1の第1制御回路の詳細回路図。
【図3】図1の第1制御回路による第1電磁弁の駆動制
御動作を説明するための各部の信号の波形図。
【図4】図1の第2信号発生部及び第3信号発生部の詳
細回路図。
【図5】図1に示す電磁弁駆動装置の動作を説明するた
めの各部の信号の波形図。
【図6】従来の電磁弁駆動装置の一例を示す要部回路
図。
【符号の説明】
1 電磁弁駆動装置 2 第1電磁弁 3 第2電磁弁 2A、3A コイル 4 直流電源 5 高電圧供給回路 6 第1制御回路 7 第2制御回路 9 共通スイッチング素子 21 ハイサイドスイッチング素子 23 ローサイドスイッチング素子 29 第1信号発生部 30 第2信号発生部 C1 第1制御信号 C2 第2制御信号 HV 高電圧 I2A 第1電磁弁駆動電流 I3A 第2電磁弁駆動電流 S1 第1駆動制御信号 S2 第2駆動制御信号

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電磁弁を、それぞれ、時間をずら
    して過励磁駆動してから保持駆動するようにした電磁弁
    駆動装置において、 直流電源と、該直流電源から電力の供給を受け前記電磁
    弁を過励磁駆動するために用いられる高電圧を供給する
    ための高電圧供給回路と、前記複数の電磁弁に過励磁駆
    動のための過励磁電流と保持駆動のための保持電流とを
    所要のタイミングでそれぞれ供給するため前記複数の電
    磁弁に対して夫々設けられた制御回路とを備え、前記制
    御回路のそれぞれが、所要の駆動制御信号に応答し対応
    する電磁弁の過励磁駆動のための第1制御信号と保持駆
    動のための第2制御信号とを出力する回路手段と、前記
    第1及び第2制御信号に応答して対応する電磁弁に前記
    直流電源から保持電流を流すため電磁弁のハイサイドに
    設けられたハイサイドスイッチング素子とを備えて成
    り、前記高電圧が前記制御回路のいずれかの第1制御信
    号に応答して閉成される共通スイッチング素子を介して
    前記ハイサイドスイッチング素子の各直流電源側に供給
    されるように構成されたことを特徴とする電磁弁駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路のそれぞれに設けられた前
    記ハイサイドスイッチング素子をオン、オフ動作させる
    ことにより所要の保持電流を対応する電磁弁に供給する
    ようにした請求項1記載の電磁弁駆動装置。
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